JP2010228432A - 粘着部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】型剤の塗布を行わないタイプの剥離フィルムでありながら、かつ、粘着樹脂からなる層に対する十分な剥離性を有する剥離フィルム層と、粘着樹脂からなる層から構成される粘着部材を得ること。
【解決手段】プロピレン系樹脂を含む層(X1)、
石油系炭化水素樹脂、ロジン系樹脂およびテルペン系樹脂からなる群から選択される樹脂5〜40重量%と、プロピレン系樹脂95〜60重量%とを含む層(Y)、および
融解主ピーク温度が155℃以下のプロピレン系樹脂95〜100重量%と、石油系炭化水素樹脂、ロジン系樹脂およびテルペン系樹脂からなる群から選択される樹脂5〜0重量%とを含む層(X2)がこの順で積層された剥離フィルム層と、
前記層(X2)と隣接して積層された粘着樹脂からなる層(Z1)と、
を含む粘着部材。
【選択図】なし

Description

本発明は粘着部材に関する。
工業用資材や包装用資材の分野において、プラスチックフィルム、プラスチックシート、アルミ箔、ガラス、および紙などを互いに積層、固定して用いる際、種々の粘着部材が用いられる。この粘着部材の使用方法として、粘着樹脂からなる層を、剥離フィルム層の表面に膜状に形成し、剥離フィルム層と一体化された該粘着部材を被着体に貼合し、剥離フィルム層を粘着樹脂からなる層から剥がした後、該粘着樹脂からなる層表面を他の被着体に貼合することによって二つの被着体を相互に固定する方法がある。
剥離フィルム層としては、例えば特許文献1に記載されるように、例えば、ポリエステルフィルムなどが用いられ、粘着樹脂からなる層から容易に剥離できるように、シリコーン系化合物などの離型剤を、剥離フィルム層の粘着樹脂からなる層と接する面に塗布して用いられている。しかしながら、シリコーン系化合物の塗布には大きな費用を要し、また、塗布には有機溶剤等を用いる必要があるため環境への悪影響が指摘されているため、近年、シリコーン系化合物などの塗布を行わないタイプの剥離フィルム層が求められている。
しかしながら、粘着樹脂からなる層と、粘着樹脂からなる層に対する十分な剥離性を有する剥離フィルムからなる粘着部材は未だ見出されていない。
特開平5−107149号
かかる現状において、本発明の解決しようとする課題は、離型剤の塗布を行わないタイプの剥離フィルムでありながら、かつ、粘着樹脂からなる層に対する十分な剥離性を有する剥離フィルム層と、粘着樹脂からなる層から構成される粘着部材を得ることにある。
すなわち本発明は、プロピレン系樹脂を含む層(X1)、石油系炭化水素樹脂、ロジン系樹脂およびテルペン系樹脂からなる群から選択される樹脂5〜40重量%と、プロピレン系樹脂95〜60重量%とを含む層(Y)、および融解主ピーク温度が155℃以下のプロピレン系樹脂97〜100重量%と、石油系炭化水素樹脂、ロジン系樹脂およびテルペン系樹脂からなる群から選択される樹脂3〜0重量%とを含む層(X2)がこの順で積層された剥離フィルム層と、前記層(X2)と隣接して積層された粘着樹脂からなる層(Z1)と、を含む粘着部材に関する。
本発明によれば、シリコーン系化合物などの離型剤を用いることなく、粘着樹脂からなる層に対して十分な剥離性を有する剥離フィルム層と粘着樹脂層からなる粘着部材を得ることができる。
本発明の粘着部材は、プロピレン系樹脂を含む層(X1)、石油系炭化水素樹脂、ロジン系樹脂およびテルペン系樹脂からなる群から選択される樹脂5〜40重量%と、プロピレン系樹脂95〜60重量%とを含む層(Y)、および融解主ピーク温度が155℃以下のプロピレン系樹脂97〜100重量%と、石油系炭化水素樹脂、ロジン系樹脂およびテルペン系樹脂からなる群から選択される樹脂3〜0重量%とを含む層(X2)がこの順で積層された剥離フィルム層と、前記層(X2)と隣接して積層された粘着樹脂からなる層(Z1)とから構成される。
層(X1)はプロピレン系樹脂を含むものである。該プロピレン系樹脂は、プロピレンを主成分とする重合体であれば特に限定されるものではなく、例えば結晶性プロピレン単独重合体、結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体、結晶性プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレンと、エチレン及び/又はα−オレフィンとの結晶性ブロック共重合体等が挙げられる。上記α−オレフィンとしては、例えばブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1等の炭素数4〜10のα−オレフィンが挙げられる。本発明のフィルム層(X1)で用いるプロピレン系樹脂としては、結晶性プロピレン単独重合体および結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体が好ましい。
層(X1)で用いるプロピレン系樹脂のMFRは通常、0.3〜30g/10分であり、好ましくは1〜20g/10分である。
MFRは、JIS K7210に従い、230℃にて測定される。
層(Y)は、石油系炭化水素樹脂、ロジン系樹脂およびテルペン系樹脂からなる群から選択される樹脂5〜40重量%と、プロピレン系樹脂95〜60重量%とを含む(石油系炭化水素樹脂、ロジン系樹脂およびテルペン系樹脂からなる群から選択される樹脂の量と、プロピレン系樹脂の量との合計を100重量%とする)。
石油系炭化水素樹脂、ロジン系樹脂およびテルペン系樹脂からなる群から選択される樹脂の含有量は、好ましくは7〜30重量%であり(即ち、プロピレン系樹脂の含有量は93〜70重量%であり)、より好ましくは10〜20重量%である(即ち、プロピレン系樹脂の含有量は90〜80重量%である)。
層(Y)で用いるプロピレン系樹脂としては、プロピレンを主成分とする重合体であれば特に限定されるものではなく、例えば結晶性プロピレン単独重合体、結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体、結晶性プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレンと、エチレン及び/又はα−オレフィンとの結晶性ブロック共重合体等が挙げられる。上記α−オレフィンとしては、例えばブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1等の炭素数4〜10のα−オレフィンが挙げられる。層(Y)で用いるプロピレン系樹脂としては、剥離性発現の観点から結晶性プロピレン単独重合体が特に好ましい。
層(Y)で用いるプロピレン系樹脂のMFRは通常、0.3〜30g/10分であり、好ましくは1〜20g/10分である。
石油系炭化水素樹脂としては、石油留分から製造されるものであり、公知のものを適用することができる。石油系炭化水素樹脂としては、具体的に、芳香族系炭化水素樹脂、脂肪族系炭化水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、脂肪族・脂環族系炭化水素樹脂、脂肪族・芳香族系炭化水素樹脂等が挙げられる。石油系炭化水素樹脂の数平均分子量は、好ましくは500〜5000であり、より好ましくは500〜1000である。石油系炭化水素樹脂の軟化点は50〜160℃であり、好ましくは100〜150℃である。本発明で用いられる石油系炭化水素樹脂は水素化されたものであることが好ましい。具体的には、荒川化学(株)製脂肪族飽和炭化水素樹脂、アルコンP−115、アルコンP−125、アルコンP−140、トーネックス(株)製シクロペンタジエン系水素化石油樹脂、エスコレッツ5320HC等を用いることができる。
ロジン系樹脂としては、天然素材、すなわち松から得られるガムロジン、ウッドロジン、およびトール油ロジン等が挙げられる。該ロジン系樹脂としては水素化、不均化および二量化等の方法により安定化されたものが好ましい。具体的には、荒川化学(株)製不均化ロジン、スーパーエステルA−115等を用いることができる。
テルペン系樹脂としては、天然素材から得られるテレピン油を原料として製造されるもの、オレンジピールから製造されるもの等を挙げることができる。該テルペン系樹脂は水素化されたものであることが好ましい。具体的には、ヤスハラケミカル(株)製水素化テルペン樹脂、クリアロンP−115、P−125等を用いることができる。
層(X2)は、融解主ピーク温度が155℃以下のプロピレン系樹脂95〜100重量%と、石油系炭化水素樹脂、ロジン系樹脂およびテルペン系樹脂からなる群から選択される樹脂5〜0重量%とを含む(石油系炭化水素樹脂、ロジン系樹脂およびテルペン系樹脂からなる群から選択される樹脂の量と、前記プロピレン系樹脂の量との合計を100重量%とする)。石油系炭化水素樹脂、ロジン系樹脂およびテルペン系樹脂からなる群から選択される樹脂の含有量は、好ましくは3〜0重量%であり(即ち、融点が155℃以下のプロピレン系樹脂の含有量は97〜100重量%であり)、より好ましくは0重量%である(即ち、融解主ピーク温度が155℃以下のプロピレン系樹脂の含有量は100重量%である)。
該プロピレン系樹脂としては、例えば結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体、結晶性プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレンと、エチレン及び/又はα−オレフィンとの結晶性ブロック共重合体等が挙げられる。上記α−オレフィンとしては、例えばブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1等の炭素数4〜10のα−オレフィンが挙げられる。
層(X2)で用いるプロピレン系樹脂としては、剥離性発現の観点から、結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体、結晶性プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレンと、エチレン及びα−オレフィンとの共重合体が好ましい。
層(X2)で用いるプロピレン系樹脂の融解主ピーク温度は、好ましくは150℃以下であり、より好ましくは145℃以下である。
プロピレン系樹脂の融解主ピーク温度は、示差走査熱量計(パーキンエルマー社製DSC)を用いて、予め試料10mgを窒素雰囲気下で220℃で5分間溶融した後、5℃/分の降温速度で40℃まで降温し、その後、5℃/分で昇温させて、得られた融解吸熱カーブの最大ピークのピーク温度を融解主ピーク温度とした。
なお、本測定器を用いて5℃/分の昇温速度で測定したインジウム(In)の融解主ピーク温度は、156.6℃であった。
(X2)で用いるプロピレン系樹脂のMFRは通常、0.3〜30g/10分であり、好ましくは1〜20g/10分である。
本発明の粘着部材の層(Z1)を構成する粘着樹脂としては公知のアクリル系粘着剤を挙げることができる。アクリル系粘着剤は架橋型、非架橋型のいずれでもよいが、通常、架橋型のものが好適に用いられる。
この架橋型アクリル系粘着剤は、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、2−エチルヘキシルアクリレート等の低Tgモノマーを主モノマーとし、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、アクリロニトリル等の官能基モノマーと共重合することで得られたアクリル共重合体を架橋剤にて、架橋することにより得ることができる。このアクリル共重合体としては、重量平均分子量が10万〜100万の範囲内のものが好ましく用いられる。
この架橋剤としては、イソシアネート系、メラミン系、エポキシ系等公知の架橋剤を用いることができる。また、この架橋剤としては、粘着剤中に緩やかに広がった網目状構造を形成するために、3官能、4官能といった多官能架橋剤がより好ましく用いられる。また、粘着樹脂中の架橋状態は、ゲル分率で評価した場合、70%以上が好ましい。
粘着樹脂からなる層(Z1)は支持体層(Z2)に支持されていてもよい。支持体層(Z2)を構成する材料としては熱可塑性樹脂が挙げられ、ポリエチレンテレフタレート、プロピレン系重合体、エチレン系重合体等が挙げられる。この場合、粘着部材の層構成は、層(X1)/層(Y)/層(X2)/層(Z1)/層(Z2)の順とすることができる。
また、粘着樹脂からなる層(Z1)が支持体層(Z2)に支持されない場合、粘着部材の層構成は、層(Z1)の両面が剥離フィルム層で積層された構成、即ち、層(X1)/層(Y)/層(X2)/層(Z1)/(X2)/層(Y)/層(X1)の構成とすることもできる。
本発明の粘着部材を構成する各層の厚みは特に制限されないが、通常、層(X1)および層(X2)は2〜30μm、好ましくは5〜25μmであり、層(Y)は4〜60μm、好ましくは10〜50μmであり、層(Z1)は4〜40μm、好ましくは8〜30μmである。また、層(Z2)を有する場合、層(Z2)厚みは10〜50μmである。
本発明の粘着部材を構成する各層には、公知の添加剤を含有させてもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、造核剤、耐候剤、滑剤、抗ブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、無滴剤等が挙げられる。特に、造核剤はフィルムの剛性や透明性を向上させる観点から好適に用いられる。
本発明の粘着部材の製造方法は特に制限されず、例えば各層をTダイ法やインフレーション法などの公知のフィルム製造法でそれぞれ製造してそれらを積層する方法、構成各層を共押出Tダイ法や共押出インフレーション法等の共押出法で製造する方法、さらには、これらフィルム製造法によって得たフィルム上に他の樹脂層を押出ラミネーションする、または塗工する方法等が挙げられる。具体的には、層(X1)/層(Y)/層(X2)の構成である剥離フィルム層を共押出Tダイ法で製造し、得られた当該フィルムの層(X2)の側の表面に粘着樹脂からなる層(Z1)を溶剤塗工した後、オーブンにて乾燥する方法が好適に用いられる。また、粘着樹脂からなる層(Z1)が支持体層(Z2)を有する場合には、Tダイ法やインフレーション法で製造された支持体層(Z2)の片面に粘着樹脂からなる層(Z1)を溶剤塗工してオーブン乾燥を行い、これを層(X1)/層(Y)/層(X2)の構成である前記剥離フィルム層の層(X2)の側の表面に貼合することができる。
粘着樹脂からなる層(Z1)を溶剤塗工する場合のオーブン乾燥の温度は一般に50℃〜150℃である。
本発明の粘着部材は、層(X1)/層(Y)/層(X2)の構成である剥離フィルム層に粘着樹脂からなる層(Z1)を積層した後、50℃〜150℃において加熱処理されることが好ましい。該加熱処理の方法としてはオーブンによる加熱が挙げられる。
本発明の粘着部材は、自動車部品、建築材料、装飾品、印刷部材および光学製品等の分野における二つの部材の貼り合わせと固定に用いることができる。すなわち、層(X1)/層(Y)/層(X2)の構成である剥離フィルム層を取り去った、粘着樹脂からなる層(Z1)を介して、二つの部材を貼り合わせて固定することができる。本発明の粘着部材は、特に光学用フィルム部材や光学用ガラス部材の貼り合わせに好適に用いられる。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
[I]測定方法
物性測定は、下記のとおりに行った。
(1)剥離力の測定方法
23℃の恒温室において、JIS Z 0237に従い、粘着樹脂層(Z1)と、測定対象となる剥離フィルム層の層(X2)との剥離力を、23℃の雰囲気中、剥離角度180度、剥離速度300mm/分の条件で測定した。剥離に要する力を、(株)島津製作所製オートグラフAGS−500Dによって測定し、これを剥離力とした。
実施例1
(1)剥離フィルム層の製造
Tダイ装置として、住友重機械モダン(株)社製多層Tダイフィルム成形機を用いた。当該装置は3台の押出機を有し、3種3層構成のフィルムを得ることができる。層(X1)に用いるプロピレン系樹脂として結晶性プロピレンーエチレンランダム共重合体(住友化学(株)製 ノーブレンW151(MFR=7g/10分、融解主ピーク温度=138℃))を用意してφ40mm押出機に投入し、層(Y)に用いるプロピレン系樹脂として、結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(住友化学(株)社製 ノーブレンW151(MFR=7g/10分、融解主ピーク温度=138℃))86重量%と水素化テルペン樹脂(ヤスハラケミカル(株)製 クリアロンP−125)14重量%を配合した樹脂組成物を用意してφ50mm押出機に投入した。さらに、層(X2)に用いるプロピレン系樹脂として結晶性プロピレンーエチレンランダム共重合体(住友化学(株)製 ノーブレンW151(MFR=7g/10分、融解主ピーク温度=138℃))を用意してφ40mm押出機に投入した。各押出機の温度は250℃に設定した。押出機において加熱、可塑化混練され、押し出された溶融樹脂はそれぞれ連結管を経由してTダイ上のフィードブロックに導かれ、そこで合流した後、Tダイ先端のリップから膜状に押し出される。この時、Tダイの設定温度は250℃とし、Tダイ出口より押出される溶融樹脂の温度も250℃であった。Tダイのリップ幅は600mmである。押し出された3層構成の溶融樹脂膜は冷却ロールによって引き取られる。冷却ロールの温度は20℃とした。得られた剥離フィルム層の全体厚みは80μm、層構成は層(X1)/層(Y)/層(X2)の3種3層構成であり、各層の厚み比は20μm/40μm/20μmであった。この時、フィルムの製造速度は12(m/min)であった。
(2)粘着部材の製造
架橋型のアクリル系粘着剤からなる粘着樹脂からなる層と、その両面をポリエステル製剥離フィルムで貼合された積層体を準備した。該ポリエステル製剥離フィルムは、その表面にシリコーン系化合物が塗布されたものであった。ポリエステル製剥離フィルムが貼合された積層体の片側面のポリエステル製剥離フィルムを剥離して取り去り、この面に、上記(1)で製造した剥離フィルム層の層(X2)が隣接するように、剥離フィルム層を積層して質量2kgのゴム被覆ローラーで貼合速度300mm/分で1往復させて圧着させた。さらに、粘着樹脂からなる層(Z1)の反対面のポリエステル剥離フィルムを剥離して取り去って、300mm×300mmのサイズの粘着部材を得た。この粘着部材の粘着樹脂からなる層(Z1)に、剥離試験時の支持体としてコロナ処理が施された厚み38μmのポリエステルフィルムを貼合し、縦方向が長手方向となるよう25(mm)幅の試片に切り出した。この積層体を80℃のオーブン中で30分保持した後放冷した。
得られた粘着部材の試片に対し、前記の方法に従って剥離力測定を行った。剥離力を表1に示す。
実施例2
層(Y)に用いるプロピレン系樹脂を、結晶性プロピレン単独重合体(住友化学(株)社製 ノーブレンFLX80E4(MFR=7g/10分、融解主ピーク温度=163℃))86重量%と水素化テルペン樹脂(ヤスハラケミカル(株)製 クリアロンP−125)14重量%を配合した樹脂組成物に替えた以外は実施例1と同様にして粘着部材を製造し、評価を行った。剥離力を表1に示す。
実施例3
層(X1)に用いるプロピレン系樹脂として結晶性プロピレン単独重合体(住友化学(株)社製 ノーブレンFLX80E4(MFR=7g/10分、融解主ピーク温度=163℃))を適用した以外は実施例2と同様にして粘着部材を製造し、評価を行った。剥離力を表1に示す。
実施例4
層(Y)を結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(住友化学(株)社製 ノーブレンW151(MFR=7g/10分、融解主ピーク温度=138℃))86重量%と水素化テルペン樹脂(ヤスハラケミカル(株)製 クリアロンP−125)14重量%を配合した樹脂組成物に替えた以外は実施例3と同様にして粘着部材を製造し、剥離力の評価を行った。剥離力を表1に示す。
比較例1
層(X1)、層(Y)および層(X2)の各層に対して結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(住友化学(株)社製 ノーブレンW151(MFR=7g/10分、融解主ピーク温度=138℃))を用いた以外は実施例1と同様にして粘着部材を製造し、剥離力の評価を行った。剥離力を表2に示す。
比較例2
層(X2)に用いるプロピレン系樹脂として結晶性プロピレン単独重合体(住友化学(株)社製 ノーブレンFLX80E4(MFR=7g/10分、融解主ピーク温度=163℃))を適用した以外は実施例3と同様にして粘着部材を製造し、剥離力の評価を行った。剥離力を表2に示す。
比較例3
層(X2)に対しても層(Y)と同様の樹脂組成物を適用した以外は実施例1と同様にして、実質的に2種2層構成の剥離フィルム層を得た。この時、各層の厚み構成は、層(X1)/層(Y)/層(X2)の順に、40μm/20μm/20μmであった。実施例1と同様にして粘着部材を製造し、剥離力の評価を行った。剥離力を表2に示す。
比較例4
層(X1)、層(Y)および層(X2)の各層に対して、結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(住友化学(株)社製 ノーブレンW151(MFR=7g/10分、融点=138℃))93重量%と水素化テルペン樹脂(ヤスハラケミカル(株)製 クリアロンP−125)7重量%を配合した樹脂組成物を用い、実質的に単層の剥離フィルム層を得た。実施例1と同様にして粘着部材を製造し、剥離力の評価を行った。剥離力を表2に示す。







表1
Figure 2010228432
表2
Figure 2010228432

Claims (1)

  1. プロピレン系樹脂を含む層(X1)、
    石油系炭化水素樹脂、ロジン系樹脂およびテルペン系樹脂からなる群から選択される樹脂5〜40重量%と、プロピレン系樹脂95〜60重量%とを含む層(Y)、および
    融解主ピーク温度が155℃以下のプロピレン系樹脂95〜100重量%と、石油系炭化水素樹脂、ロジン系樹脂およびテルペン系樹脂からなる群から選択される樹脂5〜0重量%とを含む層(X2)がこの順で積層された剥離フィルム層と、
    前記層(X2)と隣接して積層された粘着樹脂からなる層(Z1)と、
    を含む粘着部材。
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