JP2010247387A - 粘着部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】離型剤の塗布を行わないタイプの剥離フィルムでありながら、かつ、粘着樹脂からなる層に対する十分な剥離性を有する剥離フィルム層と、粘着樹脂からなる層から構成される粘着部材を得ること。
【解決手段】プロピレン系樹脂を含む層(X1)、およびエチレン系樹脂を含む層(X2)が積層された剥離フィルム層と、前記層(X2)と隣接して積層された粘着樹脂からなる層(Z1)と、を含む粘着部材。
【選択図】なし
【解決手段】プロピレン系樹脂を含む層(X1)、およびエチレン系樹脂を含む層(X2)が積層された剥離フィルム層と、前記層(X2)と隣接して積層された粘着樹脂からなる層(Z1)と、を含む粘着部材。
【選択図】なし
Description
本発明は粘着部材に関する。
工業用資材や包装用資材の分野において、プラスチックフィルム、プラスチックシート、アルミ箔、ガラス、および紙などを互いに積層、固定して用いる際、種々の粘着部材が用いられる。この粘着部材の使用方法として、粘着樹脂からなる層を、剥離フィルム層の表面に膜状に形成し、剥離フィルム層と一体化された該粘着部材を被着体に貼合し、剥離フィルム層を粘着樹脂からなる層から剥がした後、該粘着樹脂からなる層表面を他の被着体に貼合することによって二つの被着体を相互に固定する方法がある。
剥離フィルム層としては、例えば特許文献1に記載されるように、例えば、ポリエステルフィルムなどが用いられ、粘着樹脂からなる層から容易に剥離できるように、シリコーン系化合物などの離型剤を、剥離フィルム層の粘着樹脂からなる層と接する面に塗布して用いられている。しかしながら、シリコーン系化合物の塗布には大きな費用を要し、また、塗布には有機溶剤等を用いる必要があり、環境への悪影響が指摘されているため、近年、シリコーン系化合物などの塗布を行わないタイプの剥離フィルム層が求められている。
しかしながら、粘着樹脂からなる層と、粘着樹脂からなる層に対する十分な剥離性を有する剥離フィルムとからなる粘着部材は未だ見出されていない。
剥離フィルム層としては、例えば特許文献1に記載されるように、例えば、ポリエステルフィルムなどが用いられ、粘着樹脂からなる層から容易に剥離できるように、シリコーン系化合物などの離型剤を、剥離フィルム層の粘着樹脂からなる層と接する面に塗布して用いられている。しかしながら、シリコーン系化合物の塗布には大きな費用を要し、また、塗布には有機溶剤等を用いる必要があり、環境への悪影響が指摘されているため、近年、シリコーン系化合物などの塗布を行わないタイプの剥離フィルム層が求められている。
しかしながら、粘着樹脂からなる層と、粘着樹脂からなる層に対する十分な剥離性を有する剥離フィルムとからなる粘着部材は未だ見出されていない。
かかる現状において、本発明の解決しようとする課題は、離型剤の塗布を行わないタイプの剥離フィルムでありながら、かつ、粘着樹脂からなる層に対する十分な剥離性を有する剥離フィルム層と、粘着樹脂からなる層から構成される粘着部材を得ることにある。
すなわち本発明は、プロピレン系樹脂を含む層(X1)、およびエチレン系樹脂を含む層(X2)が積層され、縦方向に延伸されてなる剥離フィルム層と、前記層(X2)と隣接して積層された粘着樹脂からなる層(Z1)と、を含む粘着部材に関する。
本発明によれば、シリコーン系化合物などの離型剤を用いることなく、粘着樹脂からなる層に対して十分な剥離性を有する剥離フィルム層と粘着樹脂層からなる粘着部材を得ることができる。
本発明の粘着部材は、ププロピレン系樹脂を含む層(X1)、およびエチレン系樹脂を含む層(X2)が積層され、縦方向に延伸されてなる剥離フィルム層と、前記層(X2)と隣接して積層された粘着樹脂からなる層(Z1)とから構成される。
層(X1)はプロピレン系樹脂を含むものである。該プロピレン系樹脂はプロピレン系樹脂とは、プロピレンから誘導される繰り返し単位を50重量%以上含有する、熱可塑性の、プロピレンの単独重合体、プロピレンと炭素数2〜10のα−オレフィン(但し、プロピレンを除く)との共重合体、またはプロピレンと少なくとも1種の他のモノマーとの共重合体を意味する。該α−オレフィンとしてエチレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1を例示することができる。他のモノマーとして共役ジエン(例えばブタジエンやイソプレン)を例示することができる。
プロピレンと炭素数2〜10のα−オレフィン(但し、プロピレンを除く)との共重合体の場合、α−オレフィンの含有量は通常0.1〜30重量%である。
プロピレンと炭素数2〜10のα−オレフィン(但し、プロピレンを除く)との共重合体の場合、α−オレフィンの含有量は通常0.1〜30重量%である。
層(X1)に用いられるプロピレン系樹脂としては、結晶性プロピレン単独重合体および結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体が好ましい。
層(X1)に用いられるプロピレン系樹脂のMFRは通常、0.3〜30g/10分であり、好ましくは1〜20g/10分である。
プロピレン系樹脂のMFRは、JIS K7210に従い、230℃において計測される値である。
層(X1)に用いられるプロピレン系樹脂のMFRは通常、0.3〜30g/10分であり、好ましくは1〜20g/10分である。
プロピレン系樹脂のMFRは、JIS K7210に従い、230℃において計測される値である。
層(X1)に用いられるプロピレン系樹脂には、公知の添加剤を含有させてもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、造核剤、耐候剤、滑剤、抗ブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、無滴剤等が挙げられる。特に、造核剤はフィルムの剛性や透明性を向上させる観点から好適に用いられる。
層(X2)はエチレン系樹脂を含むものである。該エチレン系樹脂としては、エチレンから誘導される繰り返し単位を50重量%以上含有する、熱可塑性の、エチレンの単独重合体、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体、またはエチレンと少なくとも1種の他のモノマーとの共重合体を意味する。該α−オレフィンとしてプロピレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1を例示することができる。他のモノマーとして共役ジエン(例えばブタジエンやイソプレン)、非共役ジエン(例えば1,4ペンタジエン)、アクリル酸、アクリル酸エステル(例えばアクリル酸メチルやアクリル酸エチル)、メタクリル酸、メタクリル酸エステル(例えばメタクリル酸メチルやメタクリル酸エチル)および酢酸ビニルを例示することができる。
エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体の場合、α−オレフィンの含有量は通常0.1〜30重量%である。
エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体の場合、α−オレフィンの含有量は通常0.1〜30重量%である。
層(X2)に用いられるエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレンまたはエチレン−α−オレフィン共重合体からなるものが特に好ましい。
本発明のフィルム層(X2)で用いるエチレン系樹脂のMFRは通常、0.3〜30g/10分であり、好ましくは0.5〜20g/10分である。
エチレン系樹脂のMFRは、JIS K6760に従い、190℃において計測される値である。
エチレン系樹脂のMFRは、JIS K6760に従い、190℃において計測される値である。
層(X2)に用いられるエチレン系樹脂には、公知の添加剤を含有させてもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、耐候剤、滑剤、抗ブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、無滴剤等が挙げられる。特に、造核剤はフィルムの剛性や透明性を向上させる観点から好適に用いられる。
本発明の粘着部材の粘着樹脂からなる層(Z1)を構成する粘着樹脂としては公知のアクリル系粘着剤を挙げることができる。アクリル系粘着剤は架橋型、非架橋型のいずれでもよいが、通常、架橋型のものが好適に用いられる。
この架橋型アクリル系粘着剤は、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、2−エチルヘキシルアクリレート等の低Tgモノマーを主モノマーとし、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、アクリロニトリル等の官能基モノマーと共重合することで得られたアクリル共重合体を架橋剤にて、架橋することにより得ることができる。このアクリル共重合体としては、重量平均分子量が10万〜100万の範囲内のものが好ましく用いられる。
この架橋剤としては、イソシアネート系、メラミン系、エポキシ系等公知の架橋剤を用いることができる。また、この架橋剤としては、粘着剤中に緩やかに広がった網目状構造を形成するために、3官能、4官能といった多官能架橋剤がより好ましく用いられる。また、粘着樹脂中の架橋状態は、ゲル分率で評価した場合、70%以上が好ましい。
粘着樹脂からなる層(Z1)は支持体層(Z2)に支持されていてもよい。支持体層(Z2)を構成する材料としては熱可塑性樹脂が挙げられ、ポリエチレンテレフタレート、プロピレン系重合体、エチレン系重合体等が挙げられる。この場合、粘着部材の層構成は、層(X1)/層(X2)/層(Z1)/層(Z2)の順とすることができる。
また、粘着樹脂からなる層(Z1)が支持体層(Z2)に支持されない場合、粘着部材の層構成は、層(Z1)の両面が剥離フィルム層で積層された構成、即ち、層(X1)/層(X2)/層(Z1)/層(X2)/層(X1)の構成とすることもできる。
また、粘着樹脂からなる層(Z1)が支持体層(Z2)に支持されない場合、粘着部材の層構成は、層(Z1)の両面が剥離フィルム層で積層された構成、即ち、層(X1)/層(X2)/層(Z1)/層(X2)/層(X1)の構成とすることもできる。
本発明の粘着部材を構成する各層の厚みは特に制限されないが、通常、層(X1)は10〜80μm、好ましくは20〜60μmであり、層(X2)は2〜40μm、好ましくは5〜30μmであり、層Z1は4〜40μmであり、好ましくは8〜30μmである。また、層(Z2)を有する場合、層(Z2)厚みは10〜50μmである。
本発明の粘着部材の製造方法は特に制限されず、例えば各層をTダイ法やインフレーション法などの公知のフィルム製造法でそれぞれ製造してそれらを積層する方法、構成各層を共押出Tダイ法や共押出インフレーション法等の共押出法で製造する方法、さらには、これらフィルム製造法によって得たフィルム上に他の樹脂層を押出ラミネーションする方法、または塗工する方法等が挙げられる。具体的には、層(X1)/層(X2)の構成である剥離フィルム層を共押出Tダイ法で製造し、得られた当該フィルムの層(X2)の側の表面に粘着樹脂からなる層(Z1)を溶剤塗工した後、オーブンにて乾燥する方法が好適に用いられる。また、粘着樹脂からなる層(Z1)が支持体層(Z2)を有する場合には、Tダイ法やインフレーション法で製造された支持体層(Z2)の片面に粘着樹脂からなる層(Z1)を溶剤塗工してオーブン乾燥を行い、これを層(X1)/層(X2)の構成である前記剥離フィルム層の層(X2)の側の表面に貼合することができる。
粘着樹脂からなる層(Z1)を溶剤塗工する場合のオーブン乾燥の温度は一般に50℃〜150℃である。
粘着樹脂からなる層(Z1)を溶剤塗工する場合のオーブン乾燥の温度は一般に50℃〜150℃である。
層(X1)/層(X2)の構成である剥離フィルム層は、少なくとも縦方向に延伸される。剥離フィルム層の延伸倍率は、好ましくは3倍以上、より好ましくは3〜6倍である。前記剥離フィルム層は、二軸延伸されたものであればさらに好ましい。具体的には、例えば、Tダイ法を用いて、前記剥離フィルム層を製造し、これを公知のテンター延伸法、すなわちロール延伸法にて縦方向に3〜6倍延伸し、次にテンター装置にて横方向に2〜10倍延伸する方法が挙げられる。
本発明の粘着部材は、自動車部品、建築材料、装飾品、印刷部材および光学製品等の分野における二つの部材の貼り合わせと固定に用いることができる。すなわち、層(X1)/層(Y)/層(X2)の構成である剥離フィルム層を取り去った、粘着樹脂からなる層(Z1)を介して、二つの部材を貼り合わせて固定することができる。本発明の粘着部材は、特に光学用フィルム部材や光学用ガラス部材の貼り合わせに好適に用いられる。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
[I]測定方法
物性測定は、下記のとおりに行った。
(1)剥離力の測定方法
23℃の恒温室において、JIS Z 0237に従い、粘着樹脂からなる層(Z1)と、測定対象となる剥離フィルム層の層(X2)との剥離力を、23℃の雰囲気中、剥離角度180度、剥離速度300mm/分の条件で測定した。剥離に要する力を、(株)島津製作所製オートグラフAGS−500Dによって測定し、これを剥離力とした。
[I]測定方法
物性測定は、下記のとおりに行った。
(1)剥離力の測定方法
23℃の恒温室において、JIS Z 0237に従い、粘着樹脂からなる層(Z1)と、測定対象となる剥離フィルム層の層(X2)との剥離力を、23℃の雰囲気中、剥離角度180度、剥離速度300mm/分の条件で測定した。剥離に要する力を、(株)島津製作所製オートグラフAGS−500Dによって測定し、これを剥離力とした。
実施例1
(1)剥離フィルム層の製造
Tダイ装置として、住友重機械モダン(株)社製多層Tダイフィルム成形機を用いた。当該装置は2台の押出機を有し、2種2層構成のフィルムを得ることができる。層(X1)に用いるプロピレン系樹脂として結晶性プロピレンーエチレンランダム共重合体(住友化学(株)製 ノーブレンW151(MFR=7g/10分、融点=138℃、プロピレンから誘導される繰り返し単位=95.4重量%))を用意してφ50mm押出機に投入した。さらに、層(X2)に用いるエチレン系樹脂として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学(株)製 スミカセンF411−0(MFR=4g/10分))を用意してφ40mm押出機に投入した。各押出機の温度は250℃に設定した。押出機において加熱、可塑化混練され、押し出された溶融樹脂はそれぞれ連結管を経由してTダイ上のフィードブロックに導かれ、そこで合流した後、Tダイ先端のリップから膜状に押し出される。この時、Tダイの設定温度は250℃とし、Tダイ出口より押出される溶融樹脂の温度も250℃であった。Tダイのリップ幅は600mmである。押し出された2層構成の溶融樹脂膜は冷却ロールによって引き取られる。冷却ロールの温度は20℃とした。得られたフィルムの全体厚みは300μm、層構成は層(X1)/層(X2)の2種2層構成であり、各層の厚み比は240μm/60μmであった。この時、フィルムの製造速度は3(m/min)であった。
上記2種2層構成のフィルムを92mm×92mmの正方形形状に切り出し、東洋精機(株)製卓上二軸延伸機にて二軸延伸を行って剥離フィルム層を得た。この時、延伸温度は130℃、余熱時間は3分、延伸倍率は縦方向、横方向ともに3倍とした。延伸は縦方向、横方向同時に行った。
(2)粘着部材の製造
架橋型のアクリル系粘着剤からなる粘着樹脂からなる層と、その両面をポリエステル製剥離フィルムで貼合された積層体を準備した。該ポリエステル製剥離フィルムは、その表面にシリコーン系化合物が塗布されたものであった。ポリエステル製剥離フィルムが貼合された積層体の片側面のポリエステル製剥離フィルムを剥離して取り去り、この面に、上記(1)で製造した剥離フィルム層の層(X2)が隣接するように、剥離フィルム層を積層して質量2kgのゴム被覆ローラーで貼合速度300mm/分で1往復させて圧着させた。さらに、粘着樹脂からなる層(Z1)の反対面のポリエステル製剥離フィルムを剥離して取り去って、200mm×200mmのサイズの粘着部材を得た。この粘着部材の粘着樹脂からなる層(Z1)に、剥離試験時の支持体としてコロナ処理が施された厚み38μmのポリエステルフィルムを貼合し、縦方向が長手方向となるよう25(mm)幅の試片に切り出した。得られた粘着部材の試片に対し、前記の方法に従って剥離力測定を行った。剥離力を表1に示す。
(1)剥離フィルム層の製造
Tダイ装置として、住友重機械モダン(株)社製多層Tダイフィルム成形機を用いた。当該装置は2台の押出機を有し、2種2層構成のフィルムを得ることができる。層(X1)に用いるプロピレン系樹脂として結晶性プロピレンーエチレンランダム共重合体(住友化学(株)製 ノーブレンW151(MFR=7g/10分、融点=138℃、プロピレンから誘導される繰り返し単位=95.4重量%))を用意してφ50mm押出機に投入した。さらに、層(X2)に用いるエチレン系樹脂として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学(株)製 スミカセンF411−0(MFR=4g/10分))を用意してφ40mm押出機に投入した。各押出機の温度は250℃に設定した。押出機において加熱、可塑化混練され、押し出された溶融樹脂はそれぞれ連結管を経由してTダイ上のフィードブロックに導かれ、そこで合流した後、Tダイ先端のリップから膜状に押し出される。この時、Tダイの設定温度は250℃とし、Tダイ出口より押出される溶融樹脂の温度も250℃であった。Tダイのリップ幅は600mmである。押し出された2層構成の溶融樹脂膜は冷却ロールによって引き取られる。冷却ロールの温度は20℃とした。得られたフィルムの全体厚みは300μm、層構成は層(X1)/層(X2)の2種2層構成であり、各層の厚み比は240μm/60μmであった。この時、フィルムの製造速度は3(m/min)であった。
上記2種2層構成のフィルムを92mm×92mmの正方形形状に切り出し、東洋精機(株)製卓上二軸延伸機にて二軸延伸を行って剥離フィルム層を得た。この時、延伸温度は130℃、余熱時間は3分、延伸倍率は縦方向、横方向ともに3倍とした。延伸は縦方向、横方向同時に行った。
(2)粘着部材の製造
架橋型のアクリル系粘着剤からなる粘着樹脂からなる層と、その両面をポリエステル製剥離フィルムで貼合された積層体を準備した。該ポリエステル製剥離フィルムは、その表面にシリコーン系化合物が塗布されたものであった。ポリエステル製剥離フィルムが貼合された積層体の片側面のポリエステル製剥離フィルムを剥離して取り去り、この面に、上記(1)で製造した剥離フィルム層の層(X2)が隣接するように、剥離フィルム層を積層して質量2kgのゴム被覆ローラーで貼合速度300mm/分で1往復させて圧着させた。さらに、粘着樹脂からなる層(Z1)の反対面のポリエステル製剥離フィルムを剥離して取り去って、200mm×200mmのサイズの粘着部材を得た。この粘着部材の粘着樹脂からなる層(Z1)に、剥離試験時の支持体としてコロナ処理が施された厚み38μmのポリエステルフィルムを貼合し、縦方向が長手方向となるよう25(mm)幅の試片に切り出した。得られた粘着部材の試片に対し、前記の方法に従って剥離力測定を行った。剥離力を表1に示す。
比較例1
実施例1においてTダイ装置におけるフィルムの製造速度を30(m/min)として、全体厚みが30(μm)のフィルムを得た。このフィルムを延伸加工することなく剥離フィルム層とし、実施例1と同様にして粘着部材を製造し、剥離力の測定を行った。剥離力を表1に示す。
実施例1においてTダイ装置におけるフィルムの製造速度を30(m/min)として、全体厚みが30(μm)のフィルムを得た。このフィルムを延伸加工することなく剥離フィルム層とし、実施例1と同様にして粘着部材を製造し、剥離力の測定を行った。剥離力を表1に示す。
比較例2
層(X1)および層(X2)ともに、結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(住友化学(株)社製 ノーブレンW151(MFR=7g/10分、融点=138℃、プロピレンから誘導される繰り返し単位=95.4重量%))を用いた以外は実施例1と同様にして粘着部材を得た。得られた粘着部材に対し、剥離力の評価を行った。評価の結果、剥離することができなかった。
層(X1)および層(X2)ともに、結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体(住友化学(株)社製 ノーブレンW151(MFR=7g/10分、融点=138℃、プロピレンから誘導される繰り返し単位=95.4重量%))を用いた以外は実施例1と同様にして粘着部材を得た。得られた粘着部材に対し、剥離力の評価を行った。評価の結果、剥離することができなかった。
Claims (3)
- プロピレン系樹脂を含む層(X1)、およびエチレン系樹脂を含む層(X2)が積層され、縦方向に延伸されてなる剥離フィルム層と、
前記層(X2)と隣接して積層された粘着樹脂からなる層(Z1)と、
を含む粘着部材。 - 剥離フィルム層が、縦方向に3倍以上延伸されてなることを特徴とする請求項1記載の粘着部材。
- 剥離フィルム層が、二軸延伸されてなることを特徴とする請求項1または2記載の粘着部材。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009097694A JP2010247387A (ja) | 2009-04-14 | 2009-04-14 | 粘着部材 |
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Publications (1)
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ID=43310305
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JP (1) | JP2010247387A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019131865A1 (ja) * | 2017-12-28 | 2019-07-04 | ニチバン株式会社 | セパレーター、及びセパレーター付き粘着テープ又はシート |
-
2009
- 2009-04-14 JP JP2009097694A patent/JP2010247387A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019131865A1 (ja) * | 2017-12-28 | 2019-07-04 | ニチバン株式会社 | セパレーター、及びセパレーター付き粘着テープ又はシート |
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