JP2010228294A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プリンターが高温環境に長時間置かれた場合などに、弁が劣化すると、弁が閉じ
たときに当接する部位と、被当接部位とが張り付こうとする力が大きくなり、弁が閉じた
状態のままとなってしまう虞がある。
【解決手段】ヘッド側に液体を供給する液体供給路と、前記液体中に含まれる気泡を脱泡
するべく滞留させるための脱泡室と、気体の透過を許容するとともに液体の透過を規制す
る隔壁と、ポンプによって減圧される減圧室と、前記減圧室を減圧するべく負圧にされる
負圧室と、閉弁状態となることにより連通孔を閉塞し、開弁状態となることにより前記連
通孔を開放する連通孔用弁体と、前記連通孔用弁体を常に閉弁状態となる方向に付勢する
連通孔用弁体付勢部材と、開弁状態となる方向に押圧する連通孔用弁体押圧部材と、を備
え、前記連通孔用弁体の前記連通孔を閉塞する部分には、潤滑剤が塗布されている液体噴
射装置を提供する。
【選択図】図8

Description

本発明は、液体噴射装置に関する。
一般に、記録ヘッド(液体噴射ヘッド)のノズルからターゲットにインク(液体)を噴
射する液体噴射装置として、例えば、インクジェット式プリンター(以下、単に「プリン
ター」という。)が広く知られている。このようなプリンターでは、記録ヘッドから噴射
される。インク中に気泡が発生すると、ドット抜けなどの印刷不良を招くことがある。そ
のため、従来、こうした印刷不良を抑制するべくインク中に溶存した気体を脱気(除去)
することが可能なプリンターが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1のプリンターでは、印字ヘッドの共通液室(脱泡室)を形成する側壁の
一部が気体透過性膜で構成され、共通液室に対して気体透過性膜を隔てた反対側にはチャ
ンバ(減圧室)が設けられる。ポンプによってチャンバ内を減圧すると、共通液室内とチ
ャンバ内との間に圧力差が生じるため、共通液室内のインク中に溶存した気体が気体透過
性膜を透過してチャンバ内へ脱気されるようになっている。
しかし、特許文献1のプリンターでは、ポンプを停止した場合にはチャンバ内の減圧状
態が解除されてしまうため、チャンバ内を減圧状態に保持するためには常にポンプを駆動
していなければならなかった。そこで、チャンバとポンプとの経路に弁を設け、ポンプが
動作しているときは、弁を開けてチャンバ内を減圧状態にし、ポンプが停止すると、弁を
閉じてチャンバ内の減圧状態を保持する方法が考えられる。
特開2006−95878号公報
しかしながら、例えばプリンターが高温環境に長時間置かれた場合などに、弁が劣化す
ると、弁が閉じたときに当接する部位と、被当接部位とが張り付こうとする力が大きくな
り、弁が閉じた状態のままとなってしまう虞がある。そのため、減圧室(チャンバ)内を
減圧状態にすることができないので、脱泡室(共通液室)内と減圧室内との間に圧力差が
生じないため、脱泡室内のインク中に溶存した気体が気体透過性膜を透過して減圧室内へ
脱気されない場合があるという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の
形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]液体を噴射するヘッドを備えた液体噴射装置であって、液体供給源側から
前記ヘッド側に前記液体を供給する液体供給路と、前記液体供給路の途中に設けられると
ともに前記液体中に含まれる気泡を脱泡するべく滞留させるための脱泡室と、気体の透過
を許容するとともに液体の透過を規制する隔壁と、前記脱泡室と前記隔壁を隔てて隣り合
う位置に設けられるとともに前記脱泡室の圧力よりも低圧となるようにポンプによって減
圧される減圧室と、前記減圧室と連通孔を介して連通するとともに、前記減圧室を減圧す
るべく負圧にされる負圧室と、閉弁状態となることにより前記連通孔を閉塞し、開弁状態
となることにより前記連通孔を開放する連通孔用弁体と、前記連通孔用弁体を常に閉弁状
態となる方向に付勢する連通孔用弁体付勢部材と、前記負圧室の壁面の一部を構成し、前
記負圧室内の圧力変動に基づいて変位する負圧室用可撓性部材と、前記負圧室用可撓性部
材の変位に伴って変位することで、前記連通孔用弁体付勢部材の付勢力に抗して前記連通
孔用弁体を開弁状態となる方向に押圧する連通孔用弁体押圧部材と、を備え、前記連通孔
用弁体の前記連通孔を閉塞する部分には、潤滑剤が塗布されていることを特徴とする液体
噴射装置。
この構成によれば、連通孔用弁体の連通孔を閉塞する部分には、潤滑剤が塗布されてい
る。これにより、弁における当接部位に潤滑剤が塗布されているとともに、弁が当接する
部材における被当接部位の表面にも潤滑剤が塗布される。そのため、弁が閉じたり開いた
りするとき、弁における当接部位と被当接部位とが直接、当接したり離れたりすることが
ない。従って、弁や弁が当接する部材の経年変化などにより、弁における当接部位と、被
当接部位とが張り付こうとする力が大きくなり、弁が閉じた状態のままとなってしまうこ
とを抑制できる。そのため、脱泡室内と減圧室内との間に圧力差がないため、脱泡室内の
液体中に溶存した気体が気体透過性膜を透過して減圧室内へ脱気されなくなってしまうこ
とを抑制できる。
実施形態のインクジェット式プリンターの概略平面図。 インクジェット式プリンターにおけるバルブユニットの平断面図。 図2の3−3線矢視断面図。 図2の4−4線矢視断面図。 図3の5−5線矢視断面図。 インクジェット式プリンターにおけるバルブユニットの大気連通路の拡大図。 塗布する潤滑剤を選定するために行った加速劣化試験における実験結果を示す表。 潤滑剤が塗布される部位を示す図。
以下、本実施例の液体噴射装置をインクジェット式プリンターに具体化した一実施形態
を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態のインクジェット式プリンター11の概
略平面図である。なお、以下の説明において、「前後方向」、「左右方向」、「上下方向
」をいう場合は図1に矢印で示す前後方向、左右方向、上下方向をそれぞれ示すものとす
る。
図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンター11は平面視矩
形状をなす本体フレーム12を備えており、本体フレーム12内にはプラテン13が主走
査方向となる左右方向に沿って延設されている。プラテン13上には、図示しない紙送り
機構により記録用紙(図示略)が副走査方向となる前後方向に沿って給送されるようにな
っている。また、本体フレーム12内におけるプラテン13の上方には、プラテン13の
長手方向(左右方向)と平行に延びる棒状のガイド軸14が架設されている。
このガイド軸14には、キャリッジ15がガイド軸14に沿って往復移動可能な状態で
支持されている。キャリッジ15は、本体フレーム12の後壁内面に設けられた一対のプ
ーリ16a間に掛装された無端状のタイミングベルト16を介して本体フレーム12の背
面に設けられたキャリッジモーター17に連結されている。したがって、キャリッジ15
は、キャリッジモーター17の駆動により、ガイド軸14に沿って往復移動されるように
なっている。
図1に示すように、キャリッジ15におけるプラテン13と対向する下端側には、液体
を噴射するヘッドとしての記録ヘッド18が支持されている。また、キャリッジ15には
、一時貯留した液体としてのインクを下流側(記録ヘッド18側)に供給する平面視長方
形状をなすバルブユニット19が搭載されている。
記録ヘッド18の下面には図示しない複数のノズルが開口しており、記録ヘッド18内
に設けられた図示しない圧電素子を駆動することにより、各ノズルの開口からプラテン1
3上に給送された記録用紙(図示略)にそれぞれインク滴が噴射されることで印刷が行わ
れるようになっている。
本体フレーム12内の右端部にはカートリッジホルダー21が設けられており、カート
リッジホルダー21には互いに種類(色)の異なるインクを収容した複数(本実施形態で
は6つ)のインクカートリッジ22がそれぞれ着脱自在に装着されている。そして、この
インクカートリッジ22は液体供給源として最も上流側に位置している。カートリッジホ
ルダー21は、キャリッジ15に搭載されたバルブユニット19と複数(本実施形態では
6本)のインク供給チューブ24を介して接続されている。
そして、カートリッジホルダー21に各インクカートリッジ22を装着した状態では、
各インクカートリッジ22が各インク供給チューブ24を介してバルブユニット19とそ
れぞれ連通するようになっている。なお、バルブユニット19は、各インクカートリッジ
22から各インク供給チューブ24を介してそれぞれ供給されるインクを個別に一時貯留
するようになっており、個別に一時貯留した各インクはそれぞれ記録ヘッド18に供給さ
れるようになっている。
また、図1に示すように、本体フレーム12内における右端部寄りの位置であって、キ
ャリッジ15のホームポジション領域には、記録ヘッド18のクリーニング等のメンテナ
ンスを行うためのメンテナンスユニット26が設けられている。このメンテナンスユニッ
ト26は、記録ヘッド18の各ノズル(図示略)の開口を囲うように記録ヘッド18に当
接したり各ノズルの開口からフラッシングによって吐出されるインクを受容したりするた
めのキャップ27と、キャップ27内を吸引可能な吸引ポンプ(図示略)とを備えている
そして、記録ヘッド18の各ノズル(図示略)の開口を囲うように記録ヘッド18にキ
ャップ27を当接した状態でキャップ27内を吸引ポンプ(図示略)によって吸引するこ
とで、各ノズル(図示略)の開口から増粘したインクや気泡などをキャップ27内に強制
的に排出させる、いわゆるクリーニングが行われるようになっている。
次に、バルブユニット19の構成について詳述する。図3は、図2の3−3線矢視断面
図である。図3に示すように、バルブユニット19は、有底四角箱状をなす脱泡室形成部
材30と、脱泡室形成部材30の内底面上に積重された平板状の隔壁31と、隔壁31の
上面に積重された平板状の減圧室形成部材32と、減圧室形成部材32の上面に積重され
た平板状の負圧室形成部材33とを備えている。脱泡室形成部材30の上面上には、脱泡
室形成部材30の上端開口を閉塞するように、有蓋四角箱状をなすカバー部材34がシー
ルゴム35を介して図示しないねじによって固定されている。
脱泡室形成部材30の内底面と隔壁31の下面、隔壁31の上面と減圧室形成部材32
の下面、及び減圧室形成部材32の上面と負圧室形成部材33の下面は、それぞれ互いに
接着剤によって接着されており、隔壁31、減圧室形成部材32、及び負圧室形成部材3
3は、脱泡室形成部材30とカバー部材34とによって完全に覆われている。なお、脱泡
室形成部材30、隔壁31、減圧室形成部材32、負圧室形成部材33、及びカバー部材
34は、剛性を有するとともに液体を透過しない合成樹脂によって構成されている。
負圧室形成部材33とカバー部材34との間には空間が形成されており、空間は空気室
36とされている。カバー部材34の前端部における下面とシールゴム35との間には、
空気室36を大気と連通させる大気連通路37が形成されている。したがって、空気室3
6は常に大気圧となっている。
図6は、インクジェット式プリンター11におけるバルブユニットの大気連通路の拡大
図である。大気連通路37は、図6に示すように、細長く且つ蛇行状に延びており、空気
室36と大気とを連通させつつ、空気室36から大気中へ水分が蒸発することを抑制する
ようになっている。
図5は、図3の5−5線矢視断面図である。図5に示すように、脱泡室形成部材30の
内底面における前端側の位置には、左右に長い平面視矩形状をなす複数(本実施形態では
6つ)の脱泡凹部38が並設されている。各脱泡凹部38は、前後方向に3列となるとと
もに左右方向に2列となるように、かつ前後方向及び左右方向において等間隔で配設され
ている。すなわち、6つの脱泡凹部38は、脱泡室形成部材30の左右方向における中央
を境に3つずつ左右対称となるように配設されている。
図3及び図5に示すように、各脱泡凹部38と隔壁31とで囲まれて形成された6つの
空間は、上流側から流入する各インク中に含まれる(浮遊する)気泡をそれぞれ脱泡する
べく滞留させるための脱泡室39とされている。また、各脱泡凹部38の底面において、
脱泡室形成部材30の左右方向における中央部側の端部であって前後方向の中央部には、
脱泡室39内のインクを、インクが噴射される下流側に位置する記録ヘッド18側へ流出
させるための流出口40が開口している。
図3に示すように、減圧室形成部材32の下面における前端部側には前後方向に長い平
面視矩形状をなす減圧凹部41が形成されており、減圧凹部41と隔壁31とで囲まれて
形成された空間は減圧室42とされている。減圧室42は、内部の圧力が各脱泡室39の
圧力よりも低圧となるように減圧されるようになっている。また、減圧室42は、図5に
示すように、平面視において各脱泡室39の流出口40側と部分的に重なっている。すな
わち、減圧室42は、上下方向(鉛直方向)において各脱泡室39の流出口40と重なっ
ている。
なお、隔壁31は、減圧室42が減圧された際に気体を透過可能な材料、例えばPOM
(ポリアセタール)、PP(ポリプロピレン)、PPE(ポリフェニレンエーテル)等に
よって成型されている。
そして、隔壁31における減圧室42と各脱泡室39とで挟まれた部分は区画部31a
とされており、減圧室42は隔壁31における区画部31aを隔てて各脱泡室39と上側
に隣り合う位置に配置されており、隔壁31(区画部31a)の厚さは減圧室42の減圧
により各脱泡室39内の気泡が透過する程度に設定されている。この場合、隔壁31を構
成する合成樹脂は、脱泡室形成部材30、減圧室形成部材32、負圧室形成部材33、及
びカバー部材34を構成する合成樹脂よりも気体透過性が高くなっている。そのため、区
画部31aは、区画部31a以外の厚みを有する部分に比べて気体の透過性を高めること
ができる。
また、本実施形態においては、実験の結果により、この区画部31aの面積を約1cm
2、厚さを約1mmとすると、透過効率が好適であることがわかった。さらに、材料にお
いても空気透過係数が5cc・mm/m2・day・atm以上であり、透湿係数が30
g・mm/m2・day・atm以下が好適であり、これを満たすものであれば上記以外
の材料により隔壁31を構成することが可能である。
減圧室42内の後端部における上面には上下に延びる円筒状のケース部43が形成され
ており、ケース部43の下面は隔壁31の上面に当接している。ケース部43の前端側に
は、ケース部43の内外を連通するスリット43aが形成されている。したがって、ケー
ス部43内と減圧室42内とは連通している。そして、負圧室形成部材33の上面におけ
る減圧室形成部材32のケース部43と上下方向で重なる位置には、負圧凹部44が形成
されている。
図2は、インクジェット式プリンターにおけるバルブユニットの平断面図である。図2
に示すように、負圧凹部44は、負圧室形成部材33の上面における中央部に位置してお
り、前後方向に長い平面視矩形状をなしている。さらに、負圧室形成部材33の上面には
、複数(本実施形態では6つ)の圧力凹部45が形成されている。各圧力凹部45は前後
方向に長い平面視矩形状をなしている。
また、各圧力凹部45は、前後方向の長さが負圧凹部44のそれよりも長く、左右方向
の幅が負圧凹部44のそれと同じになっている。そして、6つの圧力凹部45は、負圧凹
部44を境として左右に3つずつ互いに平行となるようにそれぞれ等間隔で配列されてい
る。すなわち、負圧凹部44及び各圧力凹部45は、長手方向が前後方向と一致しており
、左右方向に互いに平行となるように並設されている。
さらに、負圧室形成部材33の上面上には、適度な弾力性を有するステンレス製の1枚
の薄板からなる作動板46が配置されている。作動板46は、負圧室形成部材33の上面
における後端部に位置するとともに左右方向に長く延びる平面視矩形状をなす基部47を
備えている。基部47は、負圧室形成部材33の上面上に固定されているとともに、基部
47における各圧力凹部45の後端部と対向する前端部には、各圧力凹部45に向かって
前方に延びる圧力連結部48がそれぞれ設けられている。
各圧力連結部48は、平面視における各圧力凹部45の後端部まで延びており、それら
の先端には平面視で圧力凹部45よりも一回り小さい矩形状の流入孔用弁体押圧部材とし
ての圧力作動部49がそれぞれ設けられている。すなわち、各圧力作動部49は、平面視
において各圧力凹部45内に収まるように、各圧力凹部45と重なっている。そして、各
圧力作動部49の左右両端縁部は下側に向かって直角に屈曲されているとともに、各圧力
作動部49の左右方向の幅は各圧力連結部48のそれよりも広くなっている。
基部47における負圧凹部44の後端部と対向する前端部には、負圧凹部44に向かっ
て前方に延びる負圧連結部50が設けられている。負圧連結部50は基端部よりも先端部
の方が左右方向の幅が狭くなっているとともに、先端部の左右方向の幅は各圧力連結部4
8のそれと同じになっている。負圧連結部50の先端部の先端には平面視で負圧凹部44
よりも一回り小さい矩形状の連通孔用弁体押圧部材としての負圧作動部51が設けられて
いる。
すなわち、負圧作動部51は、平面視において負圧凹部44内に収まるように、負圧凹
部44と重なっている。さらに、負圧作動部51の左右両端縁部は、下側に向かって直角
に屈曲されている。そして、各圧力作動部49は、作動圧力が負圧作動部51よりも大き
いため、前後方向の長さが負圧作動部51のそれよりも長くなっている。なお、各圧力作
動部49の前端部及び負圧作動部51の前端部は固定されない自由端となっている。
また、負圧室形成部材33の上面には、作動板46の上から負圧室形成部材33の上面
全体を覆うように、負圧室用可撓性部材及び圧力室用可撓性部材としての1枚の可撓性を
有する合成樹脂製のフィルム部材52が溶着されている。フィルム部材52は負圧凹部4
4の上端開口部及び各圧力凹部45の上端開口部を個別に封止しており、フィルム部材5
2と負圧凹部44とで囲まれた空間は負圧室53とされるとともに、フィルム部材52と
各圧力凹部45とで囲まれた空間はそれぞれ圧力室54とされている。したがって、負圧
室53及び各圧力室54は互いに非連通状態になっている。
図3に示すように、減圧室形成部材32におけるケース部43内の上壁には上下に貫通
する連通孔としての第1連通孔55が形成されているとともに、負圧室形成部材33にお
ける負圧室53の底壁には上下に貫通する連通孔としての第2連通孔56が第1連通孔5
5と対応するように形成されている。すなわち、第1連通孔55と第2連通孔56とは、
内径が同じになっているとともに、互いに連通している。したがって、負圧室53とケー
ス部43内とは第1連通孔55及び第2連通孔56を介して連通している。
減圧室42内及び負圧室53内には、これら両室42,53を跨ぐように連通孔用弁体
としての負圧弁体57が収容されている。この負圧弁体57は、第1連通孔55及び第2
連通孔56に挿通された円柱状の負圧バルブ軸58と、ケース部43内において負圧バル
ブ軸58の下端部に設けられた負圧バルブ軸58の外径よりも大きい外径を持つ円板状の
負圧鍔部59とを備えている。負圧バルブ軸58の下端は負圧鍔部59の上面における中
心に連結されているとともに、負圧バルブ軸58の上端は負圧作動部51の下面に当接し
ている。
負圧鍔部59の外径は、第1連通孔55及び第2連通孔56の内径よりも大きく、且つ
ケース部43の内径よりも僅かに小さくなっている。負圧鍔部59の上面には、周縁に沿
って可撓性材料よりなる円環状の負圧シール部材60が負圧バルブ軸58を囲むように固
着されている。この負圧シール部材60の外径は負圧鍔部59の外径とほぼ同じになって
いる。また、ケース部43内において、負圧鍔部59の下面と隔壁31の上面との間には
連通孔用弁体付勢部材としての負圧コイルばね61が介装されている。
この負圧コイルばね61は、負圧弁体57を常に閉弁状態となる方向である上方に向か
って付勢するようになっている。そして、この負圧弁体57の閉弁状態では、負圧シール
部材60が第1連通孔55を囲んだ状態でケース部43内の上壁面に密着して第1連通孔
55が閉鎖された状態、すなわちケース部43内と負圧室53内とが非連通状態になって
いる。なお、負圧室53内は、ポンプとしての減圧ポンプ62によって減圧可能になって
いる。
負圧弁体57は、減圧ポンプ62と減圧室42との間に配置されている。そのため、減
圧ポンプ62を常に駆動していなくても、減圧室42を長時間減圧状態に維持することが
可能となる。したがって、インクジェット式プリンター11の電源をOFFにした場合で
も、減圧室42からの脱泡を行うことも可能となる。
負圧室53内が減圧ポンプ62によって減圧されて、負圧室53内に負圧が発生すると
、大気圧との差圧によってフィルム部材52が負圧室53側(下側)に撓むように変位す
る。このフィルム部材52の変位に伴って負圧作動部51が、負圧作動部51の後端をヒ
ンジとして下方に向かって屈曲するように弾性変形する。
この負圧作動部51の弾性変形により、負圧作動部51に当接する負圧バルブ軸58が
負圧コイルばね61の付勢力に抗して下方に押し下げられる。すると、負圧シール部材6
0がケース部43内の上壁面から離間することで、負圧弁体57が開弁されるようになっ
ている。そして、負圧弁体57が開弁状態にある場合には、第1連通孔55が開放された
状態、すなわちケース部43内と負圧室53内とが連通状態になっている。
図4は、図2の4−4線矢視断面図である。図4に示すように、減圧室形成部材32の
下面において各圧力凹部45の後端部と上下方向に重なる位置にはインク供給凹部63が
それぞれ形成されており、各インク供給凹部63と隔壁31とで囲まれた空間はそれぞれ
インク供給室64とされている。これら各インク供給室64には、上流端が各インク供給
チューブ24(図1参照)の下流端に接続された図示しない流入路の下流端がそれぞれ開
口している。
減圧室形成部材32における各インク供給室64の上壁には上下に貫通する流入孔とし
ての第1流入孔65がそれぞれ形成されているとともに、負圧室形成部材33における各
圧力室54の底壁には上下に貫通する流入孔としての第2流入孔66が各第1流入孔65
とそれぞれ対応するように形成されている。すなわち、第1流入孔65と第2流入孔66
とは、内径が同じになっているとともに、互いに連通している。したがって、各圧力室5
4と各インク供給室64とは各第1流入孔65及び各第2流入孔66を介してそれぞれ連
通している。
図4に示すように、圧力室54内及びインク供給室64内には、圧力室54、インク供
給室64を跨ぐように流入孔用弁体としての圧力弁体67が収容されている。この圧力弁
体67は、第1流入孔65及び第2流入孔66に挿通された円柱状の圧力バルブ軸68と
、インク供給室64内において圧力バルブ軸68の下端部に設けられた圧力バルブ軸68
の外径よりも大きい外径を持つ円板状の圧力鍔部69とを備えている。圧力バルブ軸68
の下端は圧力鍔部69の上面における中心に連結されているとともに、圧力バルブ軸68
の上端は圧力作動部49の下面に当接している。
圧力鍔部69の外径は、第1流入孔65及び第2流入孔66の内径よりも大きく、且つ
インク供給室64の内径よりも小さくなっている。圧力鍔部69の上面には、周縁に沿っ
て可撓性材料よりなる円環状の圧力シール部材70が圧力バルブ軸68を囲むように固着
されている。この圧力シール部材70の外径は圧力鍔部69の外径とほぼ同じになってい
る。また、インク供給室64内において、圧力鍔部69の下面と隔壁31の上面との間に
は流入孔用弁体付勢部材としての圧力コイルばね71が介装されている。
この圧力コイルばね71は、圧力弁体67を常に閉弁状態となる方向である上方に向か
って付勢するようになっている。そして、この圧力弁体67の閉弁状態では、圧力シール
部材70が第1流入孔65を囲んだ状態でインク供給室64の上壁面に密着して第1流入
孔65が閉鎖された状態、すなわちインク供給室64と圧力室54とが非連通状態になっ
ている。
負圧室形成部材33において、各圧力室54の前端部における底壁には上下に貫通する
流出孔としての第1流出孔72がそれぞれ形成されている。また、減圧室形成部材32に
おける各第1流出孔72と対応する位置には、減圧室形成部材32を上下に貫通する流出
孔としての第2流出孔73がそれぞれ形成されている。さらに、隔壁31における各第2
流出孔73と対応する位置には、隔壁31を上下に貫通する流出孔としての第3流出孔7
4がそれぞれ形成されている。
従って、各第1流出孔72と各第2流出孔73とはそれぞれ連通しているとともに、各
第2流出孔73と各第3流出孔74とはそれぞれ連通している。また、各第3流出孔74
は、脱泡室形成部材30に形成された図示しない流路を介して各脱泡室39とそれぞれ連
通している。したがって、各圧力室54内のインクは、各第1流出孔72、各第2流出孔
73、各第3流出孔74、及び脱泡室形成部材30に形成された図示しない流路を介して
各脱泡室39にそれぞれ供給されるようになっている。
そして、記録ヘッド18から各インクが噴射されて各圧力室54内のインクが減少する
と、各圧力室54内に負圧が発生するため、大気圧との差圧によってフィルム部材52が
圧力室54側(下側)に撓むように変位する。このフィルム部材52の変位に伴って各圧
力作動部49が、圧力作動部49の後端をヒンジとして下方に向かって屈曲するように弾
性変形する。
この各圧力作動部49の弾性変形により、各圧力作動部49に当接する各圧力バルブ軸
68が各圧力コイルばね71の付勢力に抗して下方に押し下げられて各圧力シール部材7
0が各インク供給室64の上壁面から離間することで、各圧力弁体67が開弁されるよう
になっている。そして、各圧力弁体67が開弁状態にある場合には、各第1流入孔65が
開放された状態、すなわち各インク供給室64と各圧力室54とが連通状態になっている
なお、本実施形態では、各インク供給チューブ24、各インク供給室64、各第1流入
孔65、各第2流入孔66、各圧力室54、各第1流出孔72、各第2流出孔73、各第
3流出孔74、各脱泡室39、及び各流出口40により液体供給路が構成され、各インク
供給チューブ24及びバルブユニット19により液体供給装置が構成されている。
次に、バルブユニット19の作用について説明する。
本実施形態では、図3の減圧ポンプ62を駆動することによって負圧室53内を減圧す
ると、大気圧によってフィルム部材52が負圧室53側(下側)に撓むように変位する。
このフィルム部材52の変位に伴って負圧作動部51が負圧作動部51の後端をヒンジと
して下方に向かって屈曲するように弾性変形する。この負圧作動部51の弾性変形により
、負圧作動部51に当接する負圧バルブ軸58が負圧コイルばね61の付勢力に抗して下
方に押し下げられて負圧シール部材60がケース部43内の上壁面から離間することで、
負圧弁体57が開弁される。
すると、減圧ポンプ62により、負圧室53とともに減圧室42も減圧される。この状
態で、減圧ポンプ62を停止して負圧室53を大気開放させると、負圧室53及び減圧室
42の圧力が上昇する。そして、負圧コイルばね61の付勢力によって負圧弁体57が閉
弁されると、負圧室53の圧力は大気圧まで上昇するとともに、減圧室42の圧力は−3
0KPa程度に保持される。
続いて、印刷時に記録ヘッド18から各インクが噴射されて各圧力室54内のインクが
減少すると、各圧力室54内に負圧が発生するため、大気圧との差圧によってフィルム部
材52が圧力室54側(下側)に撓むように変位する。このフィルム部材52の変位に伴
って各圧力作動部49が、各圧力作動部49の後端をヒンジとして下方に向かって屈曲す
るように弾性変形する。
この各圧力作動部49の弾性変形により、各圧力作動部49によって各圧力バルブ軸6
8が各圧力コイルばね71の付勢力に抗して下方に押し下げられて各圧力シール部材70
が各インク供給室64の上壁面から離間することで、各圧力弁体67が開弁される。する
と、各インク供給室64のインクが第1流入孔65及び第2流入孔66を介して各圧力室
54内に流れ込む。そして、各圧力室54内にそれぞれインクが十分に補充されると、各
圧力室54内の負圧が解消されてフィルム部材52及び各圧力作動部49が元の位置に戻
るとともに、各圧力コイルばね71の付勢力により各圧力弁体67がそれぞれ閉弁される
ことにより各圧力室54は常に一定の圧力に保たれる。
この場合、各圧力室54から各第1流出孔72、各第2流出孔73、及び各第3流出孔
74を介して流出した各インクは、各脱泡室39を経由して各流出口40から記録ヘッド
18へそれぞれ流れる。そして、減圧室42の圧力は−30KPaに保持されているため
、各脱泡室39では各インク中に浮遊する気泡が隔壁31を透過して減圧室42へ脱泡さ
れる。
次に、潤滑剤を負圧弁体57の負圧シール部材60に塗布する場合について説明する。
図7は、塗布する潤滑剤を選定するために行った実験結果を示す表である。本実験では、
減圧ポンプ62に代えて、負圧室53の圧力を−70KPa程度まで減圧することができ
る減圧ポンプを使用する。
図7の表における「弁開負圧値」の欄は、図3の負圧弁体57の負圧シール部材60の
上側が、ケース部43内の上壁面に密着して第1連通孔55が閉鎖された状態で、減圧ポ
ンプによって負圧室53内を徐々に減圧していったときに、負圧作動部51の弾性変形に
より、負圧作動部51に当接する負圧バルブ軸58が負圧コイルばね61の付勢力に抗し
て下方に押し下げられ、負圧シール部材60がケース部43内の上壁面から離間すること
で、負圧弁体57が開弁されたときの負圧室53の圧力値を示す。弁開負圧値は、次の条
件で2回計測される。
1回目は、潤滑剤を負圧シール部材60がケース部43内の上壁面に当接する部分に塗
布し、60℃に内部が設定された例えば恒温槽などに4時間保管した後、減圧室42内を
大気開放した後に測定する。
2回目は、60°Cに内部が設定された例えば恒温槽などに5日間保管した後に測定す
る。
「張り付き」の欄は、1回目の弁開負圧値から2回目の弁開負圧値を差し引いた値を示
す。張り付きの値が大きければ、負圧シール部材60がケース部43内の上壁面に張り付
こうとする力が大きいことを示す。反対に、張り付きの値が小さければ、負圧シール部材
60がケース部43内の上壁面に張り付こうとする力が小さいことを示す。
図7の表に示すように、「フルトライボ(登録商標)VAC」、「FLOIL(登録商
標)KG107E」における張り付きの値は4.0KPa以下であり、潤滑剤を塗布しな
かった場合やその他の潤滑剤を塗布した場合の張り付きの値より小さい。
また、「フルトライボ(登録商標)VAC」、「FLOIL(登録商標)KG107E
」における2回目の弁開負圧値の絶対値は、潤滑剤を塗布しなかった場合やその他の潤滑
剤における2回目の弁開負圧値の絶対値より小さい。従って、減圧ポンプ62の最低減圧
能力が、「フルトライボ(登録商標)VAC」、「FLOIL(登録商標)KG107E
」における2回目の弁開負圧値以上であれば(例えば、減圧ポンプ62の最低減圧能力が
−44KPa)、負圧シール部材60がケース部43内の上壁面に張り付くことがなく、
ケース部43内の上壁面から離間することができる。
図8は、潤滑剤Gが塗布される部位を示す図である。本実施形態では、上述した実験結
果より、潤滑剤Gとして「フルトライボ(登録商標)VAC」または「FLOIL(登録
商標)KG107E」を選択する。図8に示すように、潤滑剤Gを負圧シール部材60に
おけるケース部43内の上壁面に当接する部分に塗布する。
潤滑剤Gは、クリーム状であるため、潤滑剤Gが塗布された負圧シール部材60が、ケ
ース部43内の上壁面に当接したり離間したりすると、ケース部43内における負圧シー
ル部材60が当接する部分にも潤滑剤Gが塗布される。そのため、潤滑剤Gを介して負圧
シール部材60がケース部43内の上壁面に当接したり離間したりする。
以上説明した本実施例の液体噴射装置としてのインクジェット式プリンター11は、液
体としてのインクを噴射するヘッドとしての記録ヘッド18を備えたインクジェット式プ
リンター11であって、液体供給源としてのインクカートリッジ22側から記録ヘッド1
8側にインクを供給する液体供給路と、液体供給路の途中に設けられるとともにインク中
に含まれる気泡を脱泡するべく滞留させるための脱泡室39と、気体の透過を許容すると
ともにインクの透過を規制する隔壁31と、脱泡室39と隔壁31を隔てて隣り合う位置
に設けられるとともに脱泡室39の圧力よりも低圧となるように減圧ポンプ62によって
減圧される減圧室42と、減圧室42と連通孔としての第1連通孔55及び第2連通孔5
6を介して連通するとともに、減圧室42を減圧するべく負圧にされる負圧室53と、閉
弁状態となることにより第1連通孔55を閉塞し、開弁状態となることにより第1連通孔
55を開放する連通孔用弁体としての負圧弁体57と、負圧弁体57を常に閉弁状態とな
る方向に付勢する連通孔用弁体付勢部材としての負圧コイルばね61と、負圧室53の壁
面の一部を構成し、その負圧室53内の圧力変動に基づいて変位する負圧室用可撓性部材
としてのフィルム部材52と、フィルム部材52の変位に伴って変位することで、コイル
ばね61の付勢力に抗して負圧弁体57を開弁状態となる方向に押圧する連通孔用弁体押
圧部材としての負圧作動部51、を備え、負圧弁体57の第1連通孔55を閉塞する部分
となる負圧シール部材60には、潤滑剤が塗布されている。
この構成によれば、負圧弁体57における当接部位となる負圧シール部材60に潤滑剤
が塗布されているとともに、負圧弁体57が当接するケース部43内における被当接部位
の表面にも潤滑剤が塗布される。そのため、負圧弁体57が閉じたり開いたりするとき、
負圧弁体57における当接部位と被当接部位とが直接、当接したり離れたりすることがな
い。従って、負圧弁体57やケース部43の経年変化などにより、負圧弁体57における
当接部位と、被当接部位とが張り付こうとする力が大きくなり、弁が閉じた状態のままと
なってしまうことを抑制できる。そのため、脱泡室39内と減圧室42内との間に圧力差
がないため、脱泡室39内のインク中に溶存した気体が気体透過性膜としての隔壁31を
透過して減圧室42内へ脱気されなくなってしまうことを抑制できる。
上記実施形態では、液体噴射装置をインクジェット式プリンター11に具体化したが、
インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用してもよい。微小
量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。
なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状
に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させ
ることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のもので
あればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、
溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体
のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又
は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明した
ようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性イ
ンク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする
。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッ
センス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造などに用いられる
電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バ
イオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用
いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等で
あってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液
体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するた
めに紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチ
ングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよ
い。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる
11…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンター、18…ヘッドとしての記録
ヘッド、22…液体供給源としてのインクカートリッジ、24…液体供給路を構成するイ
ンク供給チューブ、31…隔壁、39…液体供給路を構成する脱泡室、40…液体供給路
を構成する流出口、42…減圧室、49…流入孔用弁体押圧部材としての圧力作動部、5
1…連通孔用弁体押圧部材としての負圧作動部、52…負圧室用可撓性部材及び圧力室用
可撓性部材としてのフィルム部材、53…負圧室、54…液体供給路を構成する圧力室、
55…連通孔としての第1連通孔、56…連通孔としての第2連通孔、57…連通孔用弁
体としての負圧弁体、61…連通孔用弁体付勢部材としての負圧コイルばね、62…ポン
プとしての減圧ポンプ、64…液体供給路を構成するインク供給室、65…液体供給路を
構成する流入孔としての第1流入孔、66…液体供給路を構成する流入孔としての第2流
入孔、67…流入孔用弁体としての圧力弁体、71…流入孔用弁体付勢部材としての圧力
コイルばね、72…液体供給路を構成する流出孔としての第1流出孔、73…液体供給路
を構成する流出孔としての第2流出孔、74…液体供給路を構成する流出孔としての第3
流出孔、G…潤滑剤。

Claims (1)

  1. 液体を噴射するヘッドを備えた液体噴射装置であって、
    液体供給源側から前記ヘッド側に前記液体を供給する液体供給路と、
    前記液体供給路の途中に設けられるとともに前記液体中に含まれる気泡を脱泡するべく
    滞留させるための脱泡室と、
    気体の透過を許容するとともに液体の透過を規制する隔壁と、
    前記脱泡室と前記隔壁を隔てて隣り合う位置に設けられるとともに前記脱泡室の圧力よ
    りも低圧となるようにポンプによって減圧される減圧室と、
    前記減圧室と連通孔を介して連通するとともに、前記減圧室を減圧するべく負圧にされ
    る負圧室と、
    閉弁状態となることにより前記連通孔を閉塞し、開弁状態となることにより前記連通孔
    を開放する連通孔用弁体と、
    前記連通孔用弁体を常に閉弁状態となる方向に付勢する連通孔用弁体付勢部材と、
    前記負圧室の壁面の一部を構成し、前記負圧室内の圧力変動に基づいて変位する負圧室
    用可撓性部材と、
    前記負圧室用可撓性部材の変位に伴って変位することで、前記連通孔用弁体付勢部材の
    付勢力に抗して前記連通孔用弁体を開弁状態となる方向に押圧する連通孔用弁体押圧部材
    と、を備え、
    前記連通孔用弁体の前記連通孔を閉塞する部分には、潤滑剤が塗布されていることを特
    徴とする液体噴射装置。
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