JP2010226508A - 受信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電子機器20と、電子機器本体と別途配置された放送波を受信するための第1のアンテナ40と、電子機器に電力を伝送する電力伝送ケーブル30と、を有し、電力伝送ケーブル30は、電源側に高周波遮断部が配置され、ケーブルの少なくとも一部が放送波を受信するための第2のアンテナ32としての機能を有し、電子機器20は、第1のアンテナ40で受信した信号と2のアンテナ32で受信した信号に対するダイバーシティ処理を行うダイバーシティ処理部21を含む。
【選択図】図1
Description
この問題を解決する手段として、一般的な手法が、複数のチューナーとアンテナを用いて、同時に受信を行い、それらの信号の掛け合わせで欠落した情報を補完する合成ダイバーシティという手法である(たとえば特許文献1参照)。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施形態(受信装置の第1の構成例)
2.第2の実施形態(受信装置の第2の構成例)
3.第3の実施形態(受信装置の第3の構成例)
4.第4の実施形態(受信装置の第4の構成例)
5.第5の実施形態(受信装置の第5の構成例)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る受信装置の回路構成を示す図である。
図2は、本発明の実施形態に係る受信装置の概念を説明するための図である。
電力伝送ケーブル30のすべて、または、一部が、ラジオまたは、テレビジョンを受信するための第2のアンテナ32として機能する。
ダイバーシティ処理部21は、第1のアンテナ40で受信した信号と第2のアンテナ32で受信した信号に対する合成ダイバーシティ処理を行う機能を有する。
このテレビジョン受像機としての電子機器20は、高周波コネクタ23および電源プラグ24が背面側に配置されている。
第1分岐ケーブル310は、先端部に電源ジャック33が配置され、電源ジャック33が電子機器20の電源プラグ24に接続されて、電子機器20の電源回路部22に接続される。
第2分岐ケーブル320は、高周波信号伝送線路320aとして形成され、先端部にコネクタ34が配置され、コネクタ34が電子機器20の高周波コネクタ23に接続され、ダイバーシティ処理部21に接続される。
そして、本第1の実施形態に係る第2のアンテナ32は、分岐部(中継部)70より電源側のケーブル330と第1分岐ケーブル310で、略T字状を形成するダイポール構造を有する。
電力伝送ケーブル30は、電子機器20とは逆側端部にプラグ80が配置され、このプラグ80が、たとえば家庭内電源コンセント50に接続されて、電力を電子機器20に伝送する。
信号受信部としてのダイバーシティ処理部21は、第1受信回路211と第2受信回路212が、それぞれ独立に配置され、その出力先には、一つの信号合成部213に接続されている。
また、第2受信回路212には、任意の第1のアンテナ40が接続されており、第1受信回路211には、高周波コネクタ23が接続されている。
電源回路部22には、たとえば電力伝送ケーブル30を介して、AC−DC変換器60が接続されている。
この変換器内部または、その電力伝送ケーブル30の中間部には、高周波遮断部31a,31b,31cとしてのインダクタL31〜L36と、高周波信号伝送線路320aが接続された中継部(分岐部)70が配置されている。
高周波信号伝送線路320aは、高周波コネクタ23を介して、電子機器20の第1受信回路211に接続されている。
第1分岐ケーブル310は、平行線311,312を有し、電源側ケーブル330は平行2線331,332を有する。
第1分岐ケーブル310の平行線311,312の一端部(電源プラグ33側)に高周波遮断部31cを形成するインダクタL35,L36がそれぞれ配置されている。
電源側ケーブル330の平行線331,332の一端部側(AC−DC変換器60側)に高周波遮断部31aを形成するインダクタL31,L32がそれぞれ配置されている。
そして、第1分岐ケーブル310の平行線311の他端部と電源側ケーブル330の平行線331の他端部とが、高周波遮断部31bを形成するインダクタL33により接続され、それらの接続点によりノードND31,ND32が形成されている。
第1分岐ケーブル310の平行線312の他端部と電源側ケーブル330の平行線332の他端部とが、高周波遮断部31bを形成するインダクタL34により接続されている。
なお、同軸シールドケーブルは、シールド部322を含んで全体的に絶縁シーツ(外皮、ジャケット)により被覆される。
第1分岐ケーブル310の平行線311のインダクタL33との接続ノードND31はバラン71を介して同軸シールドケーブルである高周波信号伝送線路320aのシールド部322に接続されている。
図3の電力伝送ケーブル30Aにおいては、第1分岐ケーブル310Aは所望の受信周波数の電気長の1/4の奇数倍の長さに設定される。図3の第1分岐ケーブル310Aの長さは、たとえばVHF帯域の中心周波数の波長に対して1/4波長(λ)に設定されている。
そして、電源側ケーブル330Aの長さは、第1分岐ケーブル310Aの長さ以上に設定される。
このように、電力伝送ケーブル30Aは、電力伝送ケーブル30Aの中央より電子機器20側に偏った位置に中継部70が配置される。
その結果、電力伝送ケーブル30Aは、第1分岐ケーブル310Aの長さが、たとえば150〔mm〕に設定され、電源側ケーブル330Aの長さが、たとえば長さ1000〔mm〕に設定される。なお、電力伝送ケーブル30Aの全長は、1200〔mm〕である。
この場合、セットグランドGNDの大きさが波長に対して小さい場合、セットグランドGNDにてアンテナANT1で形成される電界EF1とアンテナANT2で形成される電界EF2が干渉し、相関係数が劣化する。
ただし、アンテナANT1とアンテナANT2のいずれかが、(λ/2)以上の場合は問題とならない。
図4の例では、携帯性は良好である。
この場合、セットグランドGNDの大きさが波長に対して小さい場合であっても、セットグランドGNDにてアンテナANT1で形成される電界EF1とアンテナANT2で形成される電界EF2が干渉しない。したがって、相関係数が劣化することはない。
しかし、アンテナANT2が大きくなり、かつ電源コードCPWを含むて接続されるケーブルが増え、携帯性が損なわれる。
また、第2のアンテナ32が図5の例に比較して大きくなることはなく、かつ電源コードCPWを含む接続されるケーブルが増えず、携帯性が損なわれることはない。
すなわち、本第1の実施形態に係る受信装置10は、アンテナ間の相関係数向上と機能複合による携帯性の向上を図ることができる。
次に、電力伝送ケーブルの第2のアンテナとダイバーシティを形成する第1のアンテナの構成例について、図8〜図12に関連付けて説明する。
第1のアンテナ40Aは、受信機である電子機器20に固定されたアンテナで、携帯性が良いため、一般的なダイバーシティ受信の際のアンテナ構成となる。
この第1のアンテナ40Aは、受信機である電子機器20の地板を用いたアンテナとの組み合わせである。
この場合、互いに受信機である電子機器20の地板を用いないことで、高い無相関の関係を維持することができる。
また、ケーブル等によって、接続される場合が、一般的であるため、2つのアンテナの主偏波を切り替えることで、ダイバーシティの効果を非常に得やすい構造である。
この場合、同軸ケーブル41によって、受信機である電子機器20から離すことで、高い無相関の関係を維持することができる。
第1のアンテナ40Dは、受信機である電子機器20に内蔵されたアンテナで、携帯性・デザイン性が良いため、一般的なダイバーシティ受信の際のアンテナ構成となる。
このアンテナ40Dは、受信機である電子機器20の地板を用いたアンテナとの組み合わせである。
この場合、受信機である電子機器20の地板同士をダイポールとして用いたアンテナで、携帯性・デザイン性が良いため、一般的なダイバーシティ受信の際のアンテナ構成となる。
次に、電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブル30の構造例について説明する。
同軸ケーブル300は、絶縁体302の外周に配置されたシールド部303、および外周全体を被覆するエラストマー等の外部絶縁体(外皮、ジャケット)304を有する。
芯線301は、外周を難燃性絶縁体305により被覆され絶縁されている。
また、シールド部303は、たとえば軟銅線により形成される。
また、シールド部303は、導電性を有する複数の素線、たとえば裸軟銅線を編組した編組シールドにより形成されている。
なお、編組シールドは、横巻シールドと比べて、屈曲時においてもシールドの隙間発生が少なく、適度な柔軟性、折り曲げ強さ、機械的強度を備えた静電シールド方法として知られているものである。
芯線301とシールド部303は、高周波的にインピーダンスを有する。
図14は、電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブルの第1構造例を示す図である。
第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bは、2本の芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)がシールド部303で被覆して作製される。
第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bは、このシールド部303が配置されていない部位に、それぞれフェライトコア341、342が配置されている。
フェライトコア341、342は、2本の芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)の高周波信号を抑圧するインダクタが配置される。
ここでフェライトコア341および342は、たとえば筒形状であり、第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bを形成する電力伝送ケーブルを挿通して、または巻回して配置される。
中継部70は、フェライトコア341および342間に配置されている。
したがって、第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bを形成する電力伝送用ケーブルは、フェライトコア341から中継部70までの部位と、フェライトコア342から中継部70までの部位とに、シールド部303が分断される。
電力伝送ケーブル30Bは、このフェライトコア341から中継部70までのシールド部303と、フェライトコア342から中継部70までのシールド部303で、放送波を受信するダイポールアンテナのエレメントが形成される。
また、第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bは、シールド部303の各部位の中継部70側端部が、バラン71を介して信号伝送用第2分岐ケーブルである高周波信号伝送線路320aに接続される。
ここでバラン71は、たとえば変換比率が1:1の平衡、不平衡の信号変換バランである。
なお、前述したように、信号伝送用第2分岐ケーブル320は、同軸ケーブルであり、一端に高周波コネクタ34が配置される。
第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bは、電源ジャック33側のシールド部303およびプラグ80側のシールド部303が、バラン71を介して信号伝送用第2分岐ケーブル320のシールド部322および芯線321に接続される。
フェライトコア343は、2本の芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)の高周波信号を抑圧するインダクタが配置される。
第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bは、このフェライトコア343により芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)が高周波的に分離される。
また、この配線基板72上で、信号伝送用第2分岐ケーブル320がバラン71に接続される。中継部70は、破線により示すように、その後、全体が樹脂でモールディングされる。
そして、電源側ケーブル330Bの長さは、第1分岐ケーブル310Bの長さ以上に設定される。
このように、電力伝送ケーブル30Bは、電力伝送ケーブル30Bの中央より電子機器20側に偏った位置に中継部70が配置される。
その結果、電力伝送ケーブル30Bは、第1分岐ケーブル310Bの長さが、たとえば150〔mm〕に設定され、電源側ケーブル330Bの長さが、たとえば長さ1000〔mm〕に設定される。なお、電力伝送ケーブル30Bの全長は、1200〔mm〕である。
なおここでは、ダイバーシティ機能については前述したことから、電力伝送ケーブル30Bの第2のアンテナの機能を中心に説明する。
また、テレビジョン受像機である電子機器20は、背面にアンテナ用コネクタ34が配置され、このアンテナ用コネクタ34に同軸ケーブルが接続されて、いわゆる屋外アンテナを接続することにより、放送波を受信して所望のチャンネルを受信することができる。
また家庭内アンテナコンセントが設けられている部屋で使用する場合でも、改めて同軸ケーブルを引き回して接続することが必要になる。
その結果、テレビジョン受像機は、本体自体は軽量化、小型化により携帯性が向上しているにもかかわらず、アンテナに関して携帯性が著しく損なわれることになる。
しかしながら、この場合、UHF帯域である周波数470〜770〔MHz〕において、アンテナ利得にヌル点が発生する。
またこれとは逆に、アンテナ用のケーブルの長さをUHF帯域に適した長さにすると、VHF帯域でアンテナ利得が不足することになる。したがって、結局、十分に広い周波数帯域で、十分な利得を確保できない。
また、LC共振回路自体、共振周波数からの周波数が遠ざかると、機能を発揮できなくなる。したがって、この場合も、十分に広い周波数帯域で、十分な利得を確保できない。
すなわち、電力伝送ケーブル30Bでは、第1分岐ケーブル310Bおよび電源側ケーブル330Bは、2本の芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)が商用電源の伝送に割り当てられる。
この芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)を覆うシールド部303が中継部70で電子機器20の部位とプラグ80側の部位とに分離される。そして、ダイポールアンテナのエレメントがシールド部303により形成される。
また、各エレメントが信号伝送用第2分岐ケーブル320を介してテレビジョン受像機である電子機器20のダイバーシティ処理部(チューナー)21に接続される。
フェライトコア341、342により、高周波的にシールド部303と結合する芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)の高周波的な電気長が制限される。
その結果、電力伝送ケーブル30Bでは、テレビジョン受像機の内部配線、屋内配線によるアンテナ利得の変動を有効に回避し得、安定に放送波を受信することができる。
また商用電源からノイズの混入を防止し、さらにはテレビジョン受像機の内部ノイズの影響を回避し得、これによっても安定に放送波を受信することができる。
そして、このフェライトコア343によって芯線311(301a),312(301b)および331(301a),332(301b)がテレビジョン受像機である電子機器20側の部位とプラグ80側の部位とに高周波的に分離される。
その結果、電力伝送ケーブル30Bでは、いわゆる偶数倍の高調波による反共振を防止してアンテナ利得の低下を防止することができ、これによっても従来に比して、広い周波数帯域で十分な利得により放送波を受信することができる。
図17(A)および(B)において、Hで示す曲線が水平偏波(Horizontal Polarization)の特性を示し、Vで示す曲線が垂直偏波(Vertical Polarization)の特性を示している。
なお測定は、小型のテレビジョン受像機を想定したグランドサイズが300×300〔mm〕の評価基板を用いて、アンテナとして機能するケーブルを長さ1〔m〕に設定して測定した。
図17(A)および(B)においては、特性図にあわせて測定結果を詳細に示す図表を図示している。
すなわち、本第1の実施形態の場合、比較例に比べて利得劣化量が少なく、帯域全体の特性も良好である。
なお、測定の条件は、比較例と同一である。
図18は、電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブルの第2構造例を示す図である。
なお、増幅回路73は、たとえば信号伝送用第2分岐ケーブル320を介して電力が供給される。したがって、信号伝送用第2分岐ケーブル320は、適宜、キャパシタ等の電力伝送に関する構成素子が配置される。
図18の電力伝送ケーブル30Cのその他の構成は、図14の電力伝送ケーブル30Bと同様に構成される。
図19は、電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブルの第3構造例を示す図である。
電力伝送ケーブル30Dのその他の構成は、図14の電力伝送ケーブル30Bと同様に構成される。
なお、電子機器20側の第1分岐ケーブル310Bのシールド部303に代えて、プラグ80側の電源側ケーブル330Bのシールド部303のみバラン71に接続するように構成してもよい。
図20は、電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブルの第4構造例を示す図である。
電力伝送ケーブル30Eのその他の構成は、図14の電力伝送ケーブル30Bと同様に構成される。
図21は、電力伝送ケーブルの第1分岐ケーブルと電源側ケーブルをシールド部付同軸ケーブルで形成した場合の、第2のアンテナ機能を含む電力伝送ケーブルの第5構造例を示す図である。
電力伝送ケーブル30Fのその他の構成は、図14の電力伝送ケーブル30Bと同様に構成される。
次に、本第1の実施形態に係る受信装置10のテレビジョン受像機以外の電子機器への応用例について説明する。
この場合、第1のアンテナ40は、ロッドアンテナ401が適用されている。
また、電源プラグとしては、シガーソケット80Aが適用されている。
この場合、第1のアンテナ40は、ロッドアンテナに代えて、たとえばフロントガラス等に取り付け可能なフィルムアンテナ402が適用されている。
また、電源プラグとしては、シガーソケット80Bが適用されている。
この場合、第1のアンテナ40は、ロッドアンテナ401Cが適用されている。
また、電源側はACアダプタ60Cが適用されている。
この場合、第1のアンテナ40は、ロッドアンテナ401Dが適用されている。
また、電源側はACアダプタ60Dが適用されている。
この場合、第1のアンテナ40は、内蔵アンテナ403Eが適用されている。
また、電源側はACアダプタ60Eが適用されている。
この場合、第1のアンテナ40は、ロッドアンテナ401Fが適用されている。
また、電源側はACアダプタ60Fが適用されている。
この場合、第1のアンテナ40は、ロッドアンテナ401Gが適用されている。
また、電源側はACアダプタ60Gが適用されている。
この場合、第1のアンテナ40は、内蔵アンテナ403Hが適用されている。
また、電源側はACアダプタ60Hが適用されている。
以下では、電力伝送ケーブルを分岐させずに、第2のアンテナをモノポールアンテナとして形成した例について、第2〜第5の実施形態として説明する。
図30は、本発明の第2の実施形態に係る受信装置の回路構成を示す図である。
そして、平行2線311I,312Iは、並列に容量結合して、電源回路部22のグランドGND線より引き出されて、ダイバーシティ処理部21の第1受信回路211に接続されている。
AC−DC変換器60側には、上述したように、その内部または、その電力伝送線の中間部においては、高周波遮断用のインダクタL31、L32が直列にそれぞれ配置されアンテナと機能するように、高周波的に分離されている。
このインダクタL31、L32およびL35、L36でAC−DC変換器60側および電子機器20I側で、分離された部分が第2のアンテナ32Iとして機能し、この部分の長さを受信したい周波数の1/2λ以上あれば、効果的である。
図32(A)および(B)は、モノポール型の第2のアンテナ32Iの電子機器20IのセットグランドGNDに依存しない波長について説明するための第2図である。
図31(A)および(B)に示すように、セットグランドGNDとの給電点の位置をλ/4からずらし、セットグランドGNDλ/8、電力伝送ケーブル(電源コード部)を3λ/8として、電流部分をセット本体の第1のアンテナ40と共有しないようにする。
λ/2の場合、図31(A)に示すように、電源コードアンテナである第2のアンテナ長は3λ/8に設定される。
λの場合、図31(B)に示すように、電源コードアンテナである第2のアンテナ長は{3λ/8+λ/2*n}に設定される。nは0を含む整数で変更可能である。
この場合、セットのグランドGNDは、使用しないので、セット本体の第1のアンテナ40との相関係数は、かなり小さくなる。
このように、第2の実施形態によれば、受信装置の利便性向上、受信感度向上を図ることが可能である。
すなわち、第2の実施形態によれば、上述した第1の実施形態に係る受信装置10と同様の効果を得ることが可能である。
図33は、本発明の第3の実施形態に係る受信装置の回路構成を示す図である。
信号線312は、インダクタL36を介して電源回路部22に接続され、信号線311は、セットグランドGNDに接続されている。
そして、電力伝送ケーブル30Jのシールド部313がマッチング回路25、C22を介してダイバーシティ処理部(チューナー)21の第1受信回路211に接続されている。
図34は、本発明の第4の実施形態に係る受信装置の回路構成を示す図である。
F1(第一共振)、F2(第二共振)それぞれの高調波ができることにより、UHF帯域のヌル点(NULL−POINT)が減少するという利点がある。
図35は、本発明の第5の実施形態に係る受信装置の回路構成を示す図である。
図36(A)は垂らした状態でのVHF帯域における特性を示し、図36(B)は巻いた状態でのVHF帯域における特性を示している。
図37(A)は垂らした状態でのUHF帯域における特性を示し、図36(B)は巻いた状態でのUHF帯域における特性を示している。
図36および図37の(A)および(B)において、Hで示す曲線が水平偏波(Horizontal Polarization)の特性を示し、Vで示す曲線が垂直偏波(Vertical Polarization)の特性を示している。
また、図36および図37の(A)および(B)においては、特性図にあわせて測定結果を詳細に示す図表を図示している。
これらは、ダイポール型であっても同様の測定結果が得られることは容易に推察される。
すなわち、ダイポール型、モノポール型共に、使用時に電力伝送ケーブル30〜30Lを巻いた状態で使用するよりも、伸ばして垂らした状態で使用する法が第2のアンテナとしての受信感度は高いといえる。
したがって、本第1および第2の実施形態に係る受信装置10〜10Lを各種電子機器に応用する場合には、電力伝送ケーブル30〜30Lの少なくとも第2のアンテナ部を直線状に保持する保持部を有することが望ましい。
保持部としては、たとえば車内に貼付する、あるいはフックする等の種々の態様が可能であることはいうまでもない。
Claims (13)
- 電子機器と、
上記電子機器本体と別途配置された放送波を受信するための第1のアンテナと、
上記電子機器に電力を伝送する電力伝送ケーブルと、を有し、
上記電力伝送ケーブルは、
電源側に高周波遮断部が配置され、当該ケーブルの少なくとも一部が放送波を受信するための第2のアンテナとしての機能を有し、
上記電子機器は、
上記第1のアンテナで受信した信号と上記2のアンテナで受信した信号に対するダイバーシティ処理を行うダイバーシティ処理部を含む
受信装置。 - 上記電力伝送ケーブルは、
電源側から上記電子機器に至る途中の分岐部で第1分岐ケーブルと第2分岐ケーブルとに2分岐され、
上記第1分岐ケーブルは、
上記電子機器の電源部に接続され、
上記第2分岐ケーブルは、高周波信号伝送線路として上記ダイバーシティ処理部に接続され、
上記第2のアンテナは、
上記分岐部より電源側のケーブルと上記第1分岐ケーブルでダイポール構造を有する
請求項1記載の受信装置。 - 上記第2分岐ケーブルは、
上記電源側ケーブルと上記第1分岐ケーブルと平衡不平衡変換器を介して接続されている
請求項2記載の受信装置。 - 上記電力伝送ケーブルの上記電源側ケーブルおよび上記第1分岐ケーブルは、
平行2線により形成され、
上記第2分岐ケーブルは、
芯線とシールド部が同心状に形成された同軸ケーブルにより形成され、
上記芯線が上記電源側ケーブルの一方の線に接続され、
上記シールド部が上記第1分岐ケーブルの一方の線に接続されている
請求項2または3記載の受信装置。 - 上記電力伝送ケーブルの上記電源側ケーブルおよび上記第1分岐ケーブルは、
シールド部付き2線により形成され、
上記第2分岐ケーブルは、
芯線とシールド部が同心状に形成された同軸ケーブルにより形成され、
上記芯線が上記電源側ケーブルのシールド部に接続され、
上記シールド部が上記第1分岐ケーブルのシールド部に接続されている
請求項2または3記載の受信装置。 - 上記第1分岐ケーブルの一方の線が上記電子機器のセットグランドに接続されている
請求項4または5記載の受信装置。 - 上記電源側ケーブルの電源側、上記第1分岐ケーブルの上記電子機器側、および上記電源ケーブルと上記第1分岐ケーブルの分岐部の少なくともいずれかに高周波遮断部が配置されている
請求項2から6のいずれか一に記載の受信装置。 - 上記電力伝送ケーブルと上記電子機器本体のグランドとにより上記第2のアンテナが形成され、当該第2のアンテナが上記ダイバーシティ処理部に接続され、
上記電子機器の電源部側に高周波遮断部が配置されている
請求項1記載の受信装置。 - 上記電力伝送ケーブルは、
平行2線により形成され、上記電子機器の電源部側の上記高周波遮断部より電源側の一方の線が上記ダイバーシティ処理部に接続されている
請求項8記載の受信装置。 - 上記第2のアンテナは、
上記電子機器の電源部側の上記高周波遮断部より電源側で上記平行2線は容量結合し、上記電源部のグランド線により上記ダイバーシティ処理部に接続されている
請求項9記載の受信装置。 - 上記電力伝送ケーブルは、
シールド部付2線により形成され、
上記2線の一方が、上記電子機器の上記高周波遮断部を介して上記電源部に接続され
上記2線の他方が、上記電子機器の上記高周波遮断部を介してグランドに接続され、
上記シールド部が、マッチング回路を介して上記ダイバーシティ処理部に接続されている
請求項8記載の受信装置。 - 上記2線の他方と上記シールド部が接続されている
請求項11記載の受信装置。 - 上記シールド部側に高周波遮断部が配置されている
請求項11または12記載の受信装置。
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