JP2010223908A - 蛍光x線分析方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂等の試料の形状に拘わらず、試料中の各成分の定量を正確且つ安定して行う。
【解決手段】樹脂の主成分をCH2Oと仮定し、この主成分についてはX線管のターゲット由来のRhKαコンプトン散乱線を用い、それ以外の各種成分については蛍光X線を用い、それぞれ実測強度と理論強度とを比較してファンダメンタルパラメータ法により定量値を算出し、最終的に全ての成分の定量値の合計が100%になるように定量値を修正する。これにより、CH2Oをバランス扱いとする従来方法と比較して、定量値に対する試料形状の影響が減り、ペレット状の試料でも正確に主成分や含有微量元素を定量することができる。
【選択図】図5
【解決手段】樹脂の主成分をCH2Oと仮定し、この主成分についてはX線管のターゲット由来のRhKαコンプトン散乱線を用い、それ以外の各種成分については蛍光X線を用い、それぞれ実測強度と理論強度とを比較してファンダメンタルパラメータ法により定量値を算出し、最終的に全ての成分の定量値の合計が100%になるように定量値を修正する。これにより、CH2Oをバランス扱いとする従来方法と比較して、定量値に対する試料形状の影響が減り、ペレット状の試料でも正確に主成分や含有微量元素を定量することができる。
【選択図】図5
Description
本発明は、励起X線を試料に照射しそれに応じて試料から放出された蛍光X線を測定して試料成分の定量を行う蛍光X線分析方法に関し、さらに詳しくは、ファンダメンタルパラメータ法(以下「FP法」と称す)を用いて試料成分の定量を行う蛍光X線分析方法に関する。
蛍光X線分析による定量方法として、検量線法と、ファンダメンタルパラメータ法(以下「FP法」と称す)とがよく知られている。検量線法は、標準試料を測定した結果からX線強度と元素含有量(又は濃度)との関係を表す検量線を予め作成しておき、この検量線に照らして、目的試料に対する測定により得られたX線強度値から元素含有量を求めるものである。一方、FP法は、目的試料に対する測定により得られたX線強度値から理論強度計算により元素含有量を求めるものである。FP法は検量線法に比べて定量精度の点では劣るものの、必ずしも標準試料を必要とせずに簡易的に定量を行うことができるという利点がある。
水素、ヘリウムなど、蛍光X線を測定できない元素を含む試料についてFP法により定量を行う場合の手法として、従来、特許文献1に記載の方法が知られている。この方法は、水素などの蛍光X線を測定できない元素についてはコンプトン散乱X線強度又はコンプトン散乱X線強度とレーリー散乱X線強度との比を利用し、一方、蛍光X線を測定できる元素については蛍光X線強度を利用して、FP法による定量を行うというものである。この文献では、炭素、酸素などについては蛍光X線強度を用いているが、実際には、こうした元素についても、装置によっては蛍光X線を精度よく測定することが困難な場合がある。
そこで、例えば試料が樹脂など有機物を含むものである場合には、その樹脂の主成分の組成式をCH2Oであると仮定し、測定を行うことなくバランス扱い(つまり100%からの残差として取り扱う)として定量計算を行っているのが実状である。しかしながら、こうした定量処理は定量値が正確性を欠き、再現性もあまり良好ではなかった。特に、こうした定量方法は定量値が試料形状の影響を大きく受け、例えばペレット形状などの場合には、正確性や安定性の点から実用的な定量は行えないという問題があった。
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その主な目的は、樹脂などの有機物を主体とする試料について、試料形状の影響を受けることなく正確で安定した定量を行うことができる蛍光X線分析方法を提供することにある。
上記課題を解決するために成された本発明は、試料に励起X線を照射してそれに応じて該試料から放出されるX線を分析し、その分析結果を利用して試料に含まれる各種成分を定量する蛍光X線分析方法において、
試料に含まれる主成分を、炭素、水素、酸素、及び窒素のうちの少なくとも二以上の元素からなる化合物であると仮定した上で、
前記主成分以外の各成分については各成分固有の蛍光X線を利用する一方、仮定された前記主成分については散乱X線を利用し、いずれも試料に対する実測強度と理論強度とを比較してファンダメンタルパラメータ法により主成分及びその他の各種成分の定量値を求めるようにしたことを特徴としている。
試料に含まれる主成分を、炭素、水素、酸素、及び窒素のうちの少なくとも二以上の元素からなる化合物であると仮定した上で、
前記主成分以外の各成分については各成分固有の蛍光X線を利用する一方、仮定された前記主成分については散乱X線を利用し、いずれも試料に対する実測強度と理論強度とを比較してファンダメンタルパラメータ法により主成分及びその他の各種成分の定量値を求めるようにしたことを特徴としている。
本発明に係る蛍光X線分析方法の一態様として、試料に含まれる主成分をCH2Oと仮定し、蛍光X線分析装置のX線管のターゲット材料由来のRhKαコンプトン散乱線をCH2Oの定量に利用するとよい。但し、試料によってはRhKαレイリー散乱線のほうが強度が高い場合もあり、その場合にはRhKαレイリー散乱線を利用することもできる。
また、CH2Oに代えて主成分をCHOと仮定してもよい。つまり、一般的な樹脂を対象とした場合には、炭素、水素、及び酸素を含む化合物を主成分として仮定すればよい。また、例えばポリイミド樹脂のように窒素を含む化合物が主成分であることが分かっている場合には、CH2ONなどを主成分として仮定するのがよい。こうしたことから、本発明に係る蛍光X線分析方法では、主成分として仮定する化合物を予め決められた化合物の中から選択するようにしておき、分析者が分析対象の試料の種類に応じて適宜に変更できるようにすることが好ましい。
RhKαコンプトン散乱線は蛍光X線とは異なり、多数の化合物について実測強度と理論強度とが一定の関係になる。また、或る成分(元素や化合物)のコンプトン散乱の発生率が分かれば、その成分の散乱X線の理論強度を計算することも可能である。そこで、適宜の元素に対する実測散乱X線強度と計算により求めた理論強度とから、予め、上記関係を求めておく。具体的には、これは感度係数を求めることに相当する。
そして、蛍光X線の測定が困難な、水素、炭素、酸素、窒素を含んだ、例えば樹脂の主成分については、これらのうちの少なくとも二以上の元素からなる化合物であると仮定して、その仮定した主成分の定量値を仮定して散乱X線強度の理論値を計算する。そして、この理論散乱X線に上記感度係数を適用して求めた仮定定量値における計算上の実測散乱X線強度と、試料を実測することにより取得した散乱X線強度とを比較して、仮定定量値を修正する。これを繰り返すことで、仮定した主成分の定量値を求める。一方、蛍光X線の測定が可能な他の元素については、従来通り、実測蛍光X線強度と理論蛍光X線強度とを比較しながらそれぞれ定量値を求める。そして、最終的に、主成分の定量値とそれ以外の各元素の定量値との合計が100%になるように各定量値を修正し、これを定量分析結果とする。
本発明に係る蛍光X線分析方法によれば、試料が樹脂である場合にその主成分を測定なしのバランス扱いとすることなく、例えばCH2Oと仮定し散乱X線強度を利用して定量値を求めるようにしたので、試料の形状に拘わらず試料に含まれる各種成分の定量値が安定し(ばらつかず)、正確な定量値を得ることができる。また、試料の種類に応じて、主成分として仮定する化合物を変更可能とすることで、その主成分の定量値の正確性が一層向上する。
まず、本発明に係る蛍光X線分析方法に用いられる蛍光X線分析装置の一例を説明する。図1はエネルギー分散型蛍光X線分析装置の概略構成図である。
図1において、制御部15による制御の下に、ターゲット材料がロジウム(Rh)であるX線管1から発せられた励起X線が試料2に当たると、励起X線により励起された蛍光X線が試料2から放出され、リチウムドリフト型シリコン検出器などのX線検出器3に入射して電流信号として検出される。また試料2に当たった励起X線はその一部が試料2によって散乱され、こうした散乱X線もX線検出器3で検出される。検出された電流はX線検出器3内部で積分され、その積分は一定時間を超えるとリセットされる。これにより、X線検出器3の出力信号は階段状の電流パルス信号となる。この信号の各段の高さが試料2に含まれる各元素のエネルギーに対応している。この電流パルス信号は、プリアンプ4、さらに波形整形回路を含む比例増幅器5に入力され、上記各階段の高さに応じた波高を持つ適当な形状のパルスに成形されて出力される。
A/D変換器(ADC)6は、このパルス波形状のアナログ信号を所定のサンプリング周期でサンプリングしてデジタル化する。マルチチャンネルアナライザ(MCA)7はデジタル化されたパルス信号の波高値に応じて各パルスを弁別した後にそれぞれ計数し、波高分布図、つまりX線スペクトルを作成してデータ処理部10に入力する。X線スペクトルを構成するデータはスペクトル記憶部11に格納される。後述するようにX線スペクトルでは、分析対象である試料中に含まれる元素から放出される蛍光X線のエネルギー値に対応する位置に各元素固有のスペクトル線がピークとして現れる。また、X線管1のターゲットに由来する散乱X線のスペクトル線のピークも現れる。データ処理部10においてピーク抽出部12はX線スペクトル上に現れている各ピークを検出し、目的とする元素や化合物のピークを抽出する。定量演算部13は抽出された各ピークの強度、つまりX線強度値に基づいて、含有元素や化合物の定量を実行する。この定量演算部13において後述するような特徴的な処理が実行される。
次に、本発明に係る蛍光X線分析方法の一形態を説明する。
周知のようにFP法は、未知試料に含まれる各種成分の含有量をそれぞれ仮定し、その仮定含有量から蛍光X線の理論強度を成分毎に計算し、その理論強度と実測強度とを比較してその差に基づいて仮定した含有量を修正する、という作業を繰り返すことで、定量値を求める方法である。
一般的に、蛍光X線の実測強度Mと理論強度Tとの関係は(1)式に示すようになる。
M=kT …(1)
ここでkは感度係数と呼ばれる係数である。この感度係数kは純物質試料の実測結果などに基づいて、予め算出しておくことができる。
周知のようにFP法は、未知試料に含まれる各種成分の含有量をそれぞれ仮定し、その仮定含有量から蛍光X線の理論強度を成分毎に計算し、その理論強度と実測強度とを比較してその差に基づいて仮定した含有量を修正する、という作業を繰り返すことで、定量値を求める方法である。
一般的に、蛍光X線の実測強度Mと理論強度Tとの関係は(1)式に示すようになる。
M=kT …(1)
ここでkは感度係数と呼ばれる係数である。この感度係数kは純物質試料の実測結果などに基づいて、予め算出しておくことができる。
FP法において重要であるのは、理論強度の計算の正確性である。蛍光X線についての理論強度の計算手法は既に確立されている。コンプトン散乱線の理論強度は、元素のコンプトン散乱発生率に依存するが、基本的には蛍光X線と同様であり、文献(例えば、マクギラブリー(C.H. MacGillavry)ほか1名、「インターナショナル・テーブルズ・フォー・エクスレイ・クリスタログラフィ(International Tables for X-Ray Crystallography)」、 Vol. 3 、159、1968、など)に示されたものを利用することができる。また、コンプトン散乱発生率などの計算に必要なパラメータも文献(例えば、越智、ほか1名、X線分析の進歩、37、45(2006)など)に開示されたものを利用することができる。
図3は、RhKαコンプトン散乱について、元素又は化合物毎に理論強度を計算するとともに実測強度を求め、これをプロットした図である。なお、この際に測定に使用した試料はバルク又は加圧成形した粉末である。図3から、RhKαコンプトン散乱では蛍光X線とは異なり、多くの化合物について理論強度と実測強度とが比例関係になっていることが分かる。即ち、コンプトン散乱についても理論強度と実測強度との関係は(1)式を満たしており、散乱X線におけるFP法も蛍光X線におけるFP法と同様の手順を適用できることが分かる。なお、この場合、感度係数kは図3に示す感度曲線の勾配を意味する。
本発明に係る蛍光X線分析方法における定量方法の手順を図2のフローチャートに従って説明する。
まず、分析者は試料の主成分として仮定する化合物を選択する(ステップS1)。例えば一般的な樹脂ではCH2Oを主成分と仮定する。また、同じ樹脂でもポリイミド系樹脂など、窒素が含まれる樹脂が試料である場合には、例えばCH2ONなどの窒素を含む化合物を仮定する。また試料が水溶液である場合には主成分をH2Oとすればよいし、例えば油脂類の場合にはCH2を主成分として仮定してもよい。このように、目的とする試料の種類に応じて適切な化合物を主成分として仮定するとよい。なお、ステップS1では、予め定められた複数の化合物を選択肢としてモニタの表示画面上に表示し、分析者がその中から所望の化合物を操作部16により選択するような形態とすることができる。
まず、分析者は試料の主成分として仮定する化合物を選択する(ステップS1)。例えば一般的な樹脂ではCH2Oを主成分と仮定する。また、同じ樹脂でもポリイミド系樹脂など、窒素が含まれる樹脂が試料である場合には、例えばCH2ONなどの窒素を含む化合物を仮定する。また試料が水溶液である場合には主成分をH2Oとすればよいし、例えば油脂類の場合にはCH2を主成分として仮定してもよい。このように、目的とする試料の種類に応じて適切な化合物を主成分として仮定するとよい。なお、ステップS1では、予め定められた複数の化合物を選択肢としてモニタの表示画面上に表示し、分析者がその中から所望の化合物を操作部16により選択するような形態とすることができる。
分析者が蛍光X線分析装置において操作部16により測定開始を指示すると(ステップS2)、試料2に対する測定が実行され(ステップS3)、データ処理部10では蛍光X線スペクトルが作成される(ステップS4)。それから、ピーク抽出部12は各元素に対応する蛍光X線スペクトル上のピークを抽出するとともに、RhKαコンプトン散乱線によるピークを抽出し、それぞれの実測強度を求める(ステップS5、S6)。そして、定量演算部13は次のようにして主成分及びそのほかの各種成分の定量値を算出する(ステップS7)。
まず主成分CH2Oの定量値を仮定する。そして、その定量値におけるRhKαコンプトン散乱の理論強度を計算し、これを、予め求めておいた感度係数kを設定した(1)式に代入し計算上の実測強度を求める。これを試料に対する実測で得た実測強度と比較して差を求め、その差に応じて仮定した主成分CH2Oの定量値を修正する。これを繰り返すことにより定量値は収束してゆくから、実測強度と理論強度から求めた値との差が或る範囲に収束した段階で繰り返しを打ち切る。そうして、主成分CH2Oの定量値を得る。一方、カドミウム、鉛など、主成分以外の元素は、それぞれ蛍光X線強度を用いた一般的なFP法により定量され、それぞれの定量値が算出される。
試料の形状によっては、上記のようにして求めた全定量値の合計が100%にはならない。そこで、各定量値は次の(2)式により、合計が100%になるように修正される。
Wi=100(Xi/ΣXj) …(2)
ここで、Wiは修正後の定量値、Xiは修正前の定量値であり、ΣXjはXiを含む全定量値の合計である。こうして修正された定量値が最終的に表示又は印刷として出力部14から出力される(ステップS8)。
Wi=100(Xi/ΣXj) …(2)
ここで、Wiは修正後の定量値、Xiは修正前の定量値であり、ΣXjはXiを含む全定量値の合計である。こうして修正された定量値が最終的に表示又は印刷として出力部14から出力される(ステップS8)。
本発明に係る蛍光X線分析方法の効果を検証するために行った実験について説明する。
この測定では、カドミウム、鉛などを含むポリ塩化ビニル樹脂(以下「PVC樹脂」と称す)を未知試料とした。試料の形状は、異なる3種類の厚さの板状体と、多数個のペレット、1個のみのペレット(ペレットのサイズ:直径2mm、長さ3mm)、の5種類である。測定装置には、図1に示した構成を有するエネルギー分散型蛍光X線分析装置EDX−720(島津製作所製)を用いた。定量のため、カドミウム、鉛などに加え、主成分をCH2O、その分析線をRhKαコンプトン散乱線とする分析条件を、表1に示すように作成した。
この測定では、カドミウム、鉛などを含むポリ塩化ビニル樹脂(以下「PVC樹脂」と称す)を未知試料とした。試料の形状は、異なる3種類の厚さの板状体と、多数個のペレット、1個のみのペレット(ペレットのサイズ:直径2mm、長さ3mm)、の5種類である。測定装置には、図1に示した構成を有するエネルギー分散型蛍光X線分析装置EDX−720(島津製作所製)を用いた。定量のため、カドミウム、鉛などに加え、主成分をCH2O、その分析線をRhKαコンプトン散乱線とする分析条件を、表1に示すように作成した。
未知試料であるPVC樹脂の蛍光X線スペクトルを測定した結果を図4に示す。カドミウム、鉛などが検出されていることが分かる。図4中で、右端から5本目の矢印を付したピーク、RhKαCがRhKαコンプトン散乱線である。
上記分析条件の下に未知試料の定量分析を行った結果を、標準値とともに表2に示す。比較のために、主成分を仮定したCH2Oをバランス(測定なし)とした従来方法による定量結果も、括弧内の値として表2中に示す。
上記分析条件の下に未知試料の定量分析を行った結果を、標準値とともに表2に示す。比較のために、主成分を仮定したCH2Oをバランス(測定なし)とした従来方法による定量結果も、括弧内の値として表2中に示す。
図5は、5種類の試料形状毎に、本発明による定量方法と従来方法とで得られた定量値を比較したものであり、(a)は鉛(Pb)、(b)は主成分を仮定した化合物であるCH2Oの含有率を示す。この結果から明らかなように、本発明による定量方法は従来方法と比較して定量値が正確であり、しかも試料形状の影響も小さいことが分かる。
以上のように、本発明に係る蛍光X線分析方法は、樹脂などを未知試料とした定量分析において、試料形状に拘わらず高い精度で定量値を算出できる有用な手法であることが確認できる。また、ここでは、未知試料を樹脂とした場合についてのみ実験例を示したが、本発明による蛍光X線分析方法は、樹脂のみならず、食品、薬品、多量の二酸化炭素を含む石灰岩など、これまでバランス扱いとされていた成分を多く含有する各種の試料に適用できることは明らかである。その場合に、その主成分の種類が予め既知であれば(多くの場合、試料の種類から既知である)、それに応じた適宜の化合物を主成分として仮定することで定量精度を向上させることができる。
また、試料によっては、RhKαコンプトン散乱よりもRhKαレイリー散乱のほうが強度が高いこともある。その場合には、RhKαコンプトン散乱でなくRhKαレイリー散乱を用いることが有効である。RhKαレイリー散乱を用いた場合でも算出方法自体はRhKαコンプトン散乱を用いた場合と同様である。
1…X線管
2…試料
3…X線検出器
4…プリアンプ
5…比例増幅器
10…データ処理部
11…スペクトル記憶部
12…ピーク抽出部
13…定量演算部
14…出力部
15…制御部
16…操作部
2…試料
3…X線検出器
4…プリアンプ
5…比例増幅器
10…データ処理部
11…スペクトル記憶部
12…ピーク抽出部
13…定量演算部
14…出力部
15…制御部
16…操作部
Claims (3)
- 試料に励起X線を照射してそれに応じて該試料から放出されるX線を分析し、その分析結果を利用して試料に含まれる各種成分を定量する蛍光X線分析方法において、
試料に含まれる主成分を、炭素、水素、酸素、及び窒素のうちの少なくとも二以上の元素からなる化合物であると仮定した上で、
前記主成分以外の各成分については蛍光X線を利用する一方、仮定された前記主成分については散乱X線を利用し、いずれも試料に対する実測強度と理論強度とを比較してファンダメンタルパラメータ法により主成分及びその他の各種成分の定量値を求めるようにしたことを特徴とする蛍光X線分析方法。 - 請求項1に記載の蛍光X線分析方法であって、
試料に含まれる主成分をCH2Oと仮定し、蛍光X線分析装置のX線管のターゲット材料由来のRhKαコンプトン散乱線をCH2Oの定量に利用したことを特徴とする蛍光X線分析方法。 - 請求項1に記載の蛍光X線分析方法であって、
前記化合物を予め決められた化合物の中から選択するようにしたことを特徴とする蛍光X線分析方法。
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