JP2010222216A - 成形装置および成形型 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形品の品質や歩留りを低下させることなく、成形素材の成形型への供給および成形品の取り出しを行う。
【解決手段】下型5と対向する上型4に同軸に固定されたスリーブ6の内部に、リング案内溝6bに沿って上型4と下型5の対向方向に遊動する可動式リング7を設け、成形時にスリーブ6を下型5に嵌合させ、可動式リング7の底面を下型成形面5aの周囲の下型端面5bに当接させ、可動式リング7の型挿通穴7aに上型4を進入させて上型成形面4a、下型成形面5aおよび可動式リング7の内壁によって成形空間Sを構成し、成形素材1を成形する。可動式リング7の下型5からの浮上退避により、下型5の側方から成形素材1の素材外周部1aをチャック2の把持アーム2bで把持する搬入および取り出し動作を実現できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、成形装置および成形型に関する。
たとえば、光学素子の成形装置においては、胴型(スリーブ)内で対向する上型および下型からなる成形型を用い、上型および下型の間に光学素材(プリフォーム)を投入し、この光学素材をスリーブにより位置決め保持した状態で加熱、加圧、冷却等の工程を順次実行して光学素子に成形する技術が一般に用いられている。
ところで、光学素材の成形型への投入、および成形後の光学素子の回収も自動化されており、たとえば、特許文献1に開示された技術が知られている。
すなわち、この特許文献1では、真空吸着を行う吸着フィンガーの先端部に設けられた吸着パッドの開口部を、コーン(円錐)形状の円錐吸着面およびこの円錐吸着面の開口端の周縁に位置する平坦なリング状吸着面からなる構成としている。
そして、球形に近いプリフォーム等のガラス素材は内側の円錐吸着面で吸着保持し、成形後の偏平なガラス成形品は、当該ガラス成形品の光学機能面の周縁部を外側のリング状吸着面で吸着保持することにより、ガラス素材の成形型への搬入、および成形型からのガラス成形品の搬出を共通な一つの吸着フィンガーによって実現しようとする技術が開示されている。
ところが、上述の特許文献1の技術では、光学素材と光学素子を共通な吸着フィンガーを使用することにより、プレス成形装置の簡素化は実現できるものの、光学素材を、成形後の光学素子の光学機能面となる光軸方向(胴型の軸方向)から円錐吸着面で吸着するため、吸着保持による光学素材の表面の損傷や汚損が、成形後の光学素子の品質を著しく損ない歩留まりを低下させる懸念がある。
また、成形後の光学素子の保持に際しても、偏平に成形された光学素子の光軸方向からのアクセスとなるため、光学機能面の周辺部をリング状吸着面で保持するため、周辺部とはいえ、光学機能面自体を吸着保持していることには変わりがなく、やはり光学機能面の損傷や汚染による光学素子の品質や歩留り低下の懸念がある。
なお、搬送等における光学素材の他の保持方式としては、光学素材の外周部を把持するチャックを用いる把持方式もある。
しかしながら、一般的な光学素子の成形用の成形金型には光学素子の形状や直径を決定する上述のスリーブのような側壁が設けられており、このスリーブ等の部材が障害となって光学素材等の外周部を把持する把持方式の搬送機構の採用を困難にしていた。
特開平5−4823号公報
本発明の目的は、成形品の品質や歩留りを低下させることなく、成形素材の成形型への供給および成形品の取り出しを行うことが可能な成形技術を提供することにある。
本発明の第1の観点は、各々の第1成形面および第2成形面の対向方向に相対的に変位する第1型体および第2型体と、
前記第1型体の変位と前記対向方向に遊動状態に連動し、前記第1成形面および前記第2成形面の間に形成される成形空間の側壁部を構成する第1可動筒体と、
前記第1型体に支持され、前記第1可動筒体を前記対向方向に案内する第2可動筒体と、
前記対向方向に交差する方向に、成形素材または成形品の把持動作を行う把持手段を備えた搬送機構と、
を具備した成形装置を提供する。
本発明の第2の観点は、各々の第1成形面および第2成形面の対向方向に相対的に変位する第1型体および第2型体と、
前記第1型体の変位と前記対向方向に遊動状態に連動し、前記第1成形面および前記第2成形面の間に形成される成形空間の側壁部を構成する第1可動筒体と、
前記第1型体に支持され、前記第1可動筒体を前記対向方向に案内する第2可動筒体と、
を具備した成形型を提供する。
本発明によれば、成形品の品質や歩留りを低下させることなく、成形素材の成形型への供給および成形品の取り出しを行うことが可能な成形技術を提供することができる。
本発明の一実施の形態である成形装置の構成の一例を示す断面図である。 本発明の一実施の形態である成形装置に備えられた把持方式搬送機構の構成の一例を示す斜視図である。 図1に例示された本発明の一実施の形態である成形装置の線A−Aで示される部分の横断面図である。 本発明の一実施の形態である成形装置の成形時の作用の一例を示す断面図である。 本発明の一実施の形態である成形装置の成形時の作用の一例を示す断面図である。 本発明の一実施の形態である成形装置の成形後の作用の一例を示す断面図である。 本発明の一実施の形態である成形装置および成形型の変形例を示す断面図である。 本発明の一実施の形態である成形装置および成形型のさらに他の変形例を示す断面図である。 本発明の一実施の形態である成形型および成形装置のさらに他の変形例である成形型および成形装置を示す断面図である。 本発明の一実施の形態である成形型および成形装置のさらに他の変形例である成形型および成形装置を示す断面図である。
本実施の形態の一態様では、上型および下型とともに成形空間を構成し、成形時に光学素子の形状や直径を決定する可動式のリング等の可動筒体を成形型に有するとともに、光学素材または光学素子の搬送機構として、光学素子の光軸方向に交差する方向から光学素材や光学素子にアクセスする把持方式の搬送機構を具備する成形装置を例示する。
本態様の搬送機構は、光学素材と、光学素材の外周部を保持するチャックと、それらを支持して移動させる保持アームからなり、光学素材の光軸と図示しない心出し台との中心軸を一致させる。
この心出しと呼ばれる作業の後、この光学素材の成形型に対する搬入に際しては、成形型の可動筒体を、上型とともに下型から浮上させるように退避させ、下型に対して光軸方向に交差する側方からアクセス可能な状態とする。
そして、成形空間を構成する下型に、前記チャックと保持アームにより、心出しされた光学素材の外周部を把持して配置する。
成形後も同様に、上型および可動筒体を下型の上方に退避させた後に、下型上の光学素子を側方から把持して取り出すことが可能となる。
これにより、成形型に対する光学素材の心出しおよび搬入、さらには光学素子の搬出のいずれにおいても、光学素材や光学素子の光学機能面に対して自重以上の外力をかけず、また、損傷や汚損を与えずに取り扱うことができ、光学素子等の成形品の品質や歩留りを向上させることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(構成)
図1は、本発明の一実施の形態である成形装置の構成の一例を示す断面図である。
図2は、本発明の一実施の形態である成形装置に備えられた把持方式搬送機構の構成の一例を示す斜視図である。
図3は、図1に例示された本発明の一実施の形態である成形装置の線A−Aで示される部分の横断面図である。
図4は、本発明の一実施の形態である成形装置の成形時の作用の一例を示す断面図である。
図5は、本発明の一実施の形態である成形装置の成形時の作用の一例を示す断面図である。
図6は、本発明の一実施の形態である成形装置の成形後の作用の一例を示す断面図である。
なお、本実施の形態では、図1において、左右方向をX方向、上下方向をZ方向、紙面に垂直な方向をY方向として説明する。また、一例として、Z方向は鉛直方向、X−Y平面は水平面とする。
図1に例示されるように、本実施の形態の成形装置M1は、成形型K1と把持方式搬送機構H(搬送機構)を備えている。
成形型K1は、上下方向(Z方向)に対向する上型4(第1型体)と下型5(第2型体)を備え、この上型4と下型5の各々の対向面には、上型成形面4a(第1成形面)および下型成形面5a(第2成形面)が突設されている。
また、下型5の下型成形面5aの周囲には、平坦な下型端面5b(平坦面)が全周に形成されている。
上型4の上型成形面4aの直径と、下型5の下型成形面5aの直径(この場合、下型成形面5aと下型端面5bの境界部分)は、等しくなっている。
さらに、本実施の形態の場合、上型4の外周部には、当該上型4が収容される筒状のスリーブ6(第2可動筒体)が固定され、このスリーブ6は、上型4とともに図示しないシリンダ等の駆動機構に支持されて上下動する構成となっている。
スリーブ6の内径は、下型5に所定の精度で嵌合可能な寸法に設定されており、上型4とともに下降することによって、下型5の外周に嵌合することにより、下型5の下型成形面5aに対して上型4の上型成形面4aが同軸に位置決めされる構成となっている。
この場合、スリーブ6のスリーブ内壁面6aには、上型4と下型5の対向方向、すなわちZ方向に、一対のリング案内溝6bが形成されており、このリング案内溝6bは、スリーブ6の下端側にリング案内溝終端6cを備えている。
このスリーブ6の内部には、上型4と下型5の間に位置するように、型挿通穴7aを備えた筒状の可動式リング7(第1可動筒体)が設けられている。
図3に例示されるように、この可動式リング7の下端面の外周部には、直径方向に突設された一対の案内突起7bが設けられている。
そして、この案内突起7bがスリーブ6の一対のリング案内溝6bにそれぞれ滑動自在に嵌合されることにより、リング案内溝6bに沿ってスリーブ6の軸方向、すなわちZ方向に遊動自在に案内される構成となっている。
また、可動式リング7の案内突起7bがスリーブ6のリング案内溝6bに嵌合することで、可動式リング7が周方向の位置ずれを防止している。
この可動式リング7の型挿通穴7aの直径は、上型成形面4aおよび下型成形面5aの直径とほぼ等しく設定されており、上型4に突設された上型成形面4aが型挿通穴7aに隙間なく同軸に進入および退出することが可能になっている。
一方、図2に例示されるように、本実施の形態の把持方式搬送機構Hは、Y方向に配置され、図示しない3次元駆動機構によって、例えば、Z−Y−Zの各方向に変位自在に平行移動される搬送アーム3と、この搬送アーム3の先端部に設けられたチャック2を備えている。
チャック2は、搬送アーム3にX方向に直交する開閉レール部材2aと、この開閉レール部材2aに基端部が支持され、Y方向に平行に設けられた一対の把持アーム2bを備えている。
個々の把持アーム2bの基端部は、開閉レール部材2aに設けられたアームガイド溝2dに滑動自在に嵌合するガイド突起2eを備えており、開閉レール部材2aの内部に設けられた図示しない駆動機構により、互いに平行状態を維持した状態で、上型4と下型5の対向方向であるZ方向に直交するX方向において接近または離間する変位が行われる。
一対の把持アーム2bのX方向の対向側面には、たとえば、V字形の位置決め溝部2cが形成されている。
そして、略円形の成形素材1の素材外周部1aを、この位置決め溝部2cに当接させるように一対の把持アーム2bで把持することにより、成形素材1のX−Y平面内での位置決め、および把持動作、搬送動作が行われる。
本実施の形態の成形装置M1に供される成形素材1は、一例として、上下に略球形の素材下面1bおよび素材上面1cを持ち、その境界に素材外周部1aを有するように予備成形されたプリフォームである。
(作用)
以下、本実施の形態の成形装置M1の作用の一例を説明する。
まず、図1のように、下型5に対して上型4およびスリーブ6は、鉛直上方に退避しており、下型5は、周辺部に露出した状態となっている。
また、スリーブ6に遊動状態に支持された可動式リング7は、案内突起7bがリング案内溝6bのリング案内溝終端6cに当接する位置まで自重で移動して停止している。
一方、把持方式搬送機構Hでは、図示しない保管場所より成形素材1の素材外周部1aを、チャック2の把持アーム2bを用いて挟持し図示しない心出し作業部に搬送する。
心出し作業部で成形素材1は素材下面1bが図示しない心出し台に支持される形で配置される。
配置された成形素材1はその光軸(Z方向の中心)と心出し台の中心軸があっておらず、チャック2の把持アーム2bを開閉させて素材外周部1aを押すことで成形素材1が心出し台上を滑動し、これらの各軸が一致する。これらの作業を心出し作業という。
心出し作業の行われた成形素材1の素材外周部1aを、チャック2の把持アーム2bを用いて挟持し、図示しない心出し作業部より成形型K1に搬送する。
チャック2の一対の把持アーム2bの間隔の中心と成形素材1の光軸は一致するように調整されており、成形素材1は心出しされた状態を維持する。
チャック2に保持された成形素材1は、成形型K1の下型5へ搬送されて載置される。この載置は精密に行われ、成形素材1の光軸は下型5の下型成形面5aのZ方向の中心軸と一致した状態となる。
図1は、成形素材1を、上述のように把持方式搬送機構Hによって下型5の下型成形面5aの中心に搬送して位置決めした直後の状態を示している。
この把持方式搬送機構Hよる成形素材1の搬送動作において、上述のように、光学素子の形状を決定する側壁の役割を果たす可動式リング7は、上型4およびスリーブ6と共に下型5の上方に退避されており、チャック2が上型4やスリーブ6と干渉することは無い。
すなわち、本実施の形態の場合には、成形素材1の素材外周部1aをチャック2の把持アーム2bで把持した把持方式搬送機構Hの搬送動作が成形空間Sの側壁部を構成する可動式リング7によって妨げられることがない。
図1の状態から、把持方式搬送機構Hを外部に退避させた後、成形型K1の成形動作を開始させる。
まず、上型4およびスリーブ6を降下させると、図4のように、スリーブ6の下端部が下型5の外周に嵌合し、下型5に対して上型4および可動式リング7が同軸に位置決めされるとともに、スリーブ6の下端側に位置する可動式リング7の下面が、下型5の下型端面5bに当接して停止する。
さらに上型4およびスリーブ6を降下させると、図5のように、上型4の上型成形面4aは、可動式リング7の型挿通穴7aに進入し、上型成形面4aは、成形素材1の素材上面1cに当接する。
このとき、上型成形面4aと下型成形面5aと可動式リング7の内周面とによって密閉された成形空間Sが構成され、可動式リング7は、この成形空間Sの側壁部を構成する。
また、本実施の形態の場合、可動式リング7の外周は外側のスリーブ6のスリーブ内壁面6aに接して保持されているため、後述の成形時の成形空間Sの内圧による可動式リング7の拡張変形が防止され、光学素子の成形精度の向上に寄与する。
そして、図5の状態から、さらに、上型成形面4aと下型成形面5aの距離(すなわち、成形後に得られる光学素子の光軸方向の厚さ寸法)が所定の設定値になる高さまで、上型4を降下させて成形素材1を加圧する。
これにより、成形空間Sの内部で、成形素材1は、上型成形面4aと下型成形面5aの間で挟圧されて偏平に塑性変形し、成形素材1は、上型成形面4aおよび下型成形面5aが、素材上面1cおよび素材下面1bにそれぞれ転写されることによって形成された光学機能面10cおよび光学機能面10bと、可動式リング7の内周面で規定された形状の素子側面10aを有する光学素子10(成形品)となる。
このとき、チャック2の把持アーム2bに把持された素材外周部1aは、成形素材1の塑性変形によって素材外周部1aは可動式リング7の内周に突き当たるまで広がり、光学素子10の素子側面10aとなり、光学機能面とはならない。
すなわち、把持アーム2bの把持動作によって素材外周部1aが汚損されていても、当該素材外周部1aは、光学素子10の要部である光学機能面10bや光学機能面10cとはならず、光学素子10の素子側面10aとなるため、光学素子10の品質や歩留り低下を生じることがない。
このような成形素材1の成形動作が完了すると、上型4およびスリーブ6と上昇し、スリーブ6のリング案内溝6bのリング案内溝終端6cに可動式リング7の案内突起7bが当接することによって当該可動式リング7もスリーブ6とともに上昇して、図6のように、上型4の上方に退避した状態となる。
その後、把持方式搬送機構Hを作動させて、図6のように、チャック2の把持アーム2bが下型5の上に位置する光学素子10の素子側面10aを挟んで対向する位置に位置決めし、さらに、把持アーム2bを互いに接近させて位置決め溝部2cの間に光学素子10の素子側面10aを挟んで保持し、所望の収納場所に搬出して、成形装置M1における1回の成形サイクルが完了する。
このように、本実施形態の成形装置M1によれば、上型4およびスリーブ6を下型5の上方に退避させることにより、下型5への側方からのアクセスの障害となる可動式リング7も同時に退避させることができ、成形素材1の素材外周部1aを把持して、高い精度で心出しされた状態で下型5へ搬送して載置できる。
また、この成形素材1の心出しおよび下型5への搬送の際には、チャック2によって側方から素材外周部1aを把持するため、成形素材1の、成形時に光学機能面となる素材下面1bおよび素材上面1cには、素材下面1bに自重がかかる以外は外力が印加されることは無く、また、把持アーム2bと接触して汚染や損傷を受けることもない。
よって、成形素材1の光学機能面となる素材下面1bおよび素材上面1cの損傷や汚損を招くことなく、心出しおよび下型5への搬送できる。
また、上述のように、成形素材1の成形によって得られた光学素子10の下型5からの取り出しも、素材外周部1aに対応した光学素子10の光学機能面以外の素子側面10aをチャック2の把持アーム2bで把持することで実現でき、上型成形面4aおよび下型成形面5aが転写された光学素子10の光学機能面10bや光学機能面10cの損傷や汚染を防止できる。
また、把持アーム2bによって把持された光学素子10の素子側面10aは、後の心取り加工等において研削加工され、当該素子側面10aの表面の汚染や損傷部が除去されるため、光学素子10の品質に影響を与える懸念はない。
よって、本実施の形態の成形装置M1および成形型K1によれば、成形素材1を成形して得られる光学素子10等の成形品の品質や歩留りを低下させることなく、成形素材1の成形型K1への供給、および光学素子10等の成形品の取り出しを行うことが可能となる。
(変形例1)
図7は、上述の成形型K1および成形装置M1の変形例である成形型K2および成形装置M2の構成例を示す断面図である。
この成形装置M2の成形型K2では、上述の可動式リング7の代わりに、可動式リング7よりもX方向(光軸方向)に長い筒型可動式リング8(第1可動筒体)を用いた点が異なっている。
この筒型可動式リング8は、案内突起8bを介してスリーブ6のリング案内溝6bに嵌合し、対向方向(Z方向)に遊動状態となっている。
さらに、下型5の側においては、下型成形面5aの周囲に、下型端面5bの部位を全周にわたって切除して下型段差部5cが形成されている。
そして、図7に例示されるように、成形時には、筒型可動式リング8の型挿通穴8aの下端側に、下型5の下型段差部5cが対向方向に挿入されるように嵌合する。
この変形例の成形型K2および成形装置M2の場合には、上述のように、成形時においては、筒型可動式リング8は下型5の下型段差部5cに嵌合するように配置される。
これにより、成形時に対向方向(Z方向)に交差するX−Y方向における筒型可動式リング8の位置ずれが発生しにくくなり、より確実に筒型可動式リング8を下型5の側に固定して、安定に成形空間Sを構成することができる。
また、下型5の下型段差部5cと筒型可動式リング8の嵌合隙間は、対向方向(Z方向)に形成されるので、成形空間Sの内部において、Z方向と直交するX−Y方向に広がる成形素材1が当該嵌合隙間に入り込むことによるバリの発生も軽減される。
図8は、本発明の一実施の形態である成形装置および成形型のさらに他の変形例の構成例を示す断面図である。
すなわち、この変形例の成形型K2および成形装置M2の場合、図8に例示されるように、成形素材1と鏡筒や鏡枠等の成形枠1dを一体に成形する成形工程にも適用できる。
この図8の場合には、下型5の下型成形面5aの外周の下型段差部5cに嵌合する筒型可動式リング8の内周との間に、成形枠1dの肉厚に相当する隙間を設け、下型成形面5aの周囲と筒型可動式リング8との間に成形枠1dを嵌合可能な構成とする。
成形枠1dの内周には、成形素材1に結合するための結合突起1eが突設されている。
この図8の変形例における成形手順は、以下のようになる。
上型4およびスリーブ6、筒型可動式リング8を下型5から上昇させて下型成形面5aに対して側方からアクセス可能な状態とし、素材外周部1aをチャック2で把持して下型成形面5aの中央に配置する。
さらに、この場合、成形枠1dの外周をチャック2の把持アーム2bで把持して下型成形面5aの上側から、下型段差部5cに落とし込むように配置する。
その後、上型4、スリーブ6および筒型可動式リング8を下降させ、図8のように、成形枠1dの外周に筒型可動式リング8を嵌合させた後、さらに上型4を下降させることで、上型成形面4aを成形枠1dの内部に進入させて成形空間Sを形成し、成形空間Sの内部で成形素材1を加圧変形させて上型成形面4aおよび下型成形面5aを成形素材1の素材上面1cおよび素材下面1bに転写して光学素子に成形するとともに、素材外周部1aを、成形枠1dの結合突起1eに入り込ませ、光学素子の外周部を成形枠1dと一体に成形する。
その後、上型4およびスリーブ6、筒型可動式リング8を上昇させ、下型5の上方に退避させる。図8は、この成形後の上型4、スリーブ6の上昇途中を示している。
その後、外部に露出した成形枠1dの外周部を、チャック2の把持アーム2bで側方から把持して下型5から浮上させて外部に取り出す。
のように、成形素材1と成形枠1dを一体成形して光学素子を得る成形工程においても、本変形例の成形型K2および成形装置M2では、障害物のない下型5の側方(X−Y方向)からのアクセスが可能であり、成形素材1の素材外周部1aの把持、および成形枠1dの外周部の把持によって、成形型K2に対する成形素材1の搬入や光学素子の取り出しを実現でき、上述の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
また、成形枠1dの外周部が、筒型可動式リング8およびスリーブ6に取り囲まれて補強されるため、成形枠1dの成形時における成形空間Sの内圧による径方向の拡張変形を確実に防止して、成形枠1dの内部に、成形素材1を成形して得られる成光学素子の成形精度を一層向上させることができる。
(変形例2)
図9および図10は、本実施の形態のさらに他の変形例である成形型K3および成形装置M3を示す断面図である。
図9に例示されるように、この成形型K3の場合には、筒型可動式リング9(第1可動筒体)を上型4の側に対向方向(Z方向)に遊動状態に支持させた構造となっている。
すなわち、上型4の外周部には、一対のリング案内溝4bがZ方向に形成されており、上型4に同軸に型挿通穴9aが嵌合する筒型可動式リング9には、このリング案内溝4bに嵌合する一対の案内突起9bが型挿通穴9aの内側に突設されている。
これにより、筒型可動式リング9は、Z方向にリング案内溝4bのリング案内溝下端4cとリング案内溝上端4dの間で遊動可能に上型4に支持され、筒型可動式リング9の外周は、スリーブ6のスリーブ内壁面6aに摺動してZ方向に案内される。
すなわち、この成形型K3の場合、上型4の上型成形面4aは、常時、筒型可動式リング9の内側に嵌合した状態にある。
また、スリーブ6にリング案内溝6bが形成されていないので、スリーブ6の剛性を高くすることができる。
そして、図9に例示されるように、上型4および筒型可動式リング9とスリーブ6を下型5の上方に退避させた状態で、上述の図1のように把持方式搬送機構Hのチャック2を用いて素材外周部1aを把持することで、下型5の中央に成形素材1を載置することができる。
その後、成形時には、図10のように上型4および筒型可動式リング9とスリーブ6を下降させると、スリーブ6の下端が下型5の外周に嵌合し、下型5に対して、上型4および筒型可動式リング9が同軸に位置決めされるとともに、筒型可動式リング9の下端が、下型5の下型成形面5aの周囲の下型端面5bに当接して停止する。
そして、筒型可動式リング9の内部には、上型成形面4a、下型成形面5a、および当該筒型可動式リング9の内周面を側壁とする成形空間Sが構成される。
そして、上型成形面4aと下型成形面5aが所定の距離に接近するまで上型4を下降させて成形素材1を加圧して塑性変形させることで、成形空間Sの内部に、素材上面1cおよび素材下面1bに、上型成形面4aおよび下型成形面5aが転写され、側面が筒型可動式リング9の内周面で規定された光学素子10が成形される。
このように、本変形例の成形型K3および成形装置M3の場合には、上型4と筒型可動式リング9が常時嵌合状態にあるため、成形時において、筒型可動式リング9に対する上型4の進入による成形空間Sの形成が確実かつ円滑に行われる。
また、スリーブ6の内周にリング案内溝6bを形成する必要がないため、スリーブ6の剛性を大きくでき、スリーブ6の肉厚削減による軽量化も実現できる。
このように、本発明の各実施の形態によれば、成形素材1の光学機能面となる素材下面1bや素材上面1cの傷を最小限に抑えて、成形素材1の心出しや下型5への搬送および載置を行うことができる。
すなわち、光学素子10等の成形品の品質や歩留りを低下させることなく、成形素材1等の成形素材の成形型への供給および成形品の取り出しを行うことが可能となる。
なお、本発明は、上述の実施の形態に例示した構成に限らず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
たとえば、上型4、下型5、スリーブ6、可動式リング7、筒型可動式リング8等の断面形状は円形に限らず、楕円形、多角形等であってもよい。
(付記1)
チャック式の把持機構と、光学素子形状や直径を決定する可動式のリングを成形用の金型内に具備することを特徴とする光学素子成形装置の光学素子、光学素材の搬送機構。
1 成形素材
1a 素材外周部
1b 素材下面
1c 素材上面
1d 成形枠
1e 結合突起
2 チャック
2a 開閉レール部材
2b 把持アーム
2c 位置決め溝部
2d アームガイド溝
2e ガイド突起
3 搬送アーム
4 上型
4a 上型成形面
4b リング案内溝
4c リング案内溝下端
4d リング案内溝上端
5 下型
5a 下型成形面
5b 下型端面
5c 下型段差部
6 スリーブ
6a スリーブ内壁面
6b リング案内溝
6c リング案内溝終端
7 可動式リング
7a 型挿通穴
7b 案内突起
8 筒型可動式リング
8a 型挿通穴
8b 案内突起
9 筒型可動式リング
9a 型挿通穴
9b 案内突起
10 光学素子
10a 素子側面
10b 光学機能面
10c 光学機能面
H 把持方式搬送機構
K1 成形型
K2 成形型
K3 成形型
M1 成形装置
M2 成形装置
M3 成形装置
S 成形空間

Claims (8)

  1. 各々の第1成形面および第2成形面の対向方向に相対的に変位する第1型体および第2型体と、
    前記第1型体の変位と前記対向方向に遊動状態に連動し、前記第1成形面および前記第2成形面の間に形成される成形空間の側壁部を構成する第1可動筒体と、
    前記第1型体に支持され、前記第1可動筒体を前記対向方向に案内する第2可動筒体と、
    前記対向方向に交差する方向に、成形素材または成形品の把持動作を行う把持手段を備えた搬送機構と、
    を具備したことを特徴とする成形装置。
  2. 前記搬送機構は、
    前記第1型体および前記第1可動筒体および前記第2可動筒体が前記第2型体から離間した状態で、前記把持手段により成形前の前記成形素材を前記対向方向に交差する方向から挟んで前記第2型体に載置する動作、
    および、前記把持手段により成形後の前記成形品を前記対向方向に交差する方向から挟んで前記第2型体から取り出す動作を行うことを特徴とする請求項1記載の成形装置。
  3. 前記第1可動筒体は、前記第2可動筒体の内周に前記対向方向に形成された案内溝に前記対向方向に遊動状態に嵌合していることを特徴とする請求項1記載の成形装置。
  4. 前記第1可動筒体は、前記第1型体の外周に前記対向方向に形成された案内溝に前記対向方向に遊動状態に嵌合していることを特徴とする請求項1記載の成形装置。
  5. 前記第2型体における前記第2成形面の周囲には平坦面が設けられ、
    前記第1型体と連動する前記第1可動筒体は、前記第2型体の前記平坦面に当接して停止し、停止した前記第1可動筒体の内部に前記第1型体が相対的に進入して前記成形空間が構成されることを特徴とする請求項1記載の成形装置。
  6. 前記第2型体における前記第2成形面の周囲には段差部が形成され、
    前記第1可動筒体は、前記第2型体の前記段差部に嵌合して停止し、停止した前記第1可動筒体の内部に前記第1型体が相対的に進入して前記成形空間が構成されることを特徴とする請求項1記載の成形装置。
  7. 前記第2型体の前記段差部には、前記第1型体と前記第2型体の間に挟まれて成形される成形素材と一体となる成形枠が配置され、前記成形枠の外側に前記第1可動筒体が嵌合することを特徴とする請求項6記載の成形装置。
  8. 各々の第1成形面および第2成形面の対向方向に相対的に変位する第1型体および第2型体と、
    前記第1型体の変位と前記対向方向に遊動状態に連動し、前記第1成形面および前記第2成形面の間に形成される成形空間の側壁部を構成する第1可動筒体と、
    前記第1型体に支持され、前記第1可動筒体を前記対向方向に案内する第2可動筒体と、
    を具備したことを特徴とする成形型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101687513B1 (ko) * 2016-03-17 2016-12-16 주식회사 신아텍 이송레일을 구비한 성형금형체의 가열실 공간구조
JP2017104906A (ja) * 2015-11-27 2017-06-15 北川精機株式会社 成形システム

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