JP2010220272A - 電力変換システム、同システムのフィルタ部品定数演算方法、及びプログラム - Google Patents

電力変換システム、同システムのフィルタ部品定数演算方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】単体の電力変換装置を複数組み合わせて電力変換システムを構成する場合において、予期せぬフィルタ部品の過熱やノイズレベルの上昇を抑制すること。
【解決手段】個別のノイズフィルタを有する同一定格の電力変換装置を並列に接続し、各電力変換装置の並列接続点よりも系統側に一括のノイズフィルタを接続して電力変換システムを構成する。個別ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC1と一括ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0との比y(LC0/LC1=y)、個別ノイズフィルタの接地コンデンサ合成静電容量値CY1と一括ノイズフィルタの接地コンデンサ合成静電容量値CY0との比x(CY0/CY1=x)、及び並列運転台数Nを用いて式(1)により算出されるフィルタ共振周波数fc0の高い方の周波数が伝導ノイズの遵守すべき下限周波数以下になるようにインダクタンス値LC0と接地コンデンサ合成静電容量値CY0を設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換装置単体を複数組み合わせてシステムを構成する際のノイズレベルの上昇を効果的に抑制することのできる電力変換システム、同システムのフィルタ部品定数演算方法、及びプログラムに関する。
電力変換装置(パワーエレクトロニクス機器)が発生する伝導/放射ノイズが周辺機器を誤動作させる要因となっている。これは近年の家電製品にまで及び、電力変換装置の広範な普及を背景として様々な場面で生じている。
このため、電力変換装置が発生する伝導ノイズ/放射ノイズは、国内ではVCCI、国際的にはCISPR等により限度値が設けられており、規制の対象となっている。
一般的な電力変換機器の場合、伝導ノイズは150kHz〜30MHzの周波数帯において複数の規制値が設けられており、電力変換装置の使用環境に応じた限度値を満足しなければならない。
ここで、電力変換装置が発生する伝導ノイズは、ノイズフィルタを適用して低減することが最も一般的である。図5は、電力変換装置とノイズフィルタの構成図を示している。図5(a)は従来技術による一般的な電力変換装置例である。この図において、電力変換装置10は、ハーフブリッジインバータ方式の主変換回路11とノイズフィルタ12で構成されており、それぞれ負荷98と系統電源99に接続されている。図中の点線部分であるノイズフィルタ12は、主変換回路11と系統電源99(以下、単に系統とも言う。)との間に挿入されている。
また、図5(b),(c)は一般的なノイズフィルタ12の構成を示している。(詳細は、特許文献1の図1、特許文献2の図6を参照のこと)。図5(b)は一段構成のノイズフィルタ、図5(c)は2段構成のノイズフィルタである。ここで一般にノイズフィルタ12は、段数を増やすとノイズ低減効果が大きくなることから、大きなノイズ低減量が必要な電力変換装置ほど、フィルタ段数が増加することになる。
したがって、図5の構成においては、主変換回路11が発生するノイズを図5(b),(c)に示すようなノイズフィルタ12を追加することで所望のレベルまでノイズを低減させることになる。なお、図5(a)の主変換回路11は、ハーフブリッジインバータ方式としているが、半導体スイッチング素子32のスイッチングによって電力変換する装置ならば、どのような回路構成でも同様である。また、図5(a)では、整流ダイオード31よりも系統側にノイズフィルタ12が接続されているが、特許文献3の図1に示すように整流ダイオード31と半導体スイッチング素子32との間にノイズフィルタを挿入する場合もある。また、以降の説明では、単相の電力変換装置を例に記載するが、本発明は相数に依存するものではない。
次にノイズフィルタにより低減される伝導ノイズについて詳述する。規制の対象となる伝導ノイズは図6(a)に示すような構成で測定される。ここで、図6(a)は、系統電源99とノイズフィルタ12との間にLISN(擬似電源回路網)13が挿入されている点で図5(a)と異なっている。LISN13は、系統のインピーダンスを一定値に保つための機器であり、接続された系統によらず再現性のある伝導ノイズレベルを測定するために用いられる。(詳細は特許文献4を参照)。また図6(b)はLISN構成の概略図を示しており、CISPR16等により構成が規定されている。そして、伝導ノイズはLISN13のノイズ測定抵抗(図6(b)のRLISN:50Ω)の両端電圧(雑音端子電圧)としてスペクトラムアナライザや妨害波強度計により測定され、所定の基準値以下に規制される。
図7は、CISPR11に規定されている準尖頭値規制レベルの例であり、150kHz〜30MHzの広範囲の周波数帯にわたって規定されている。電力変換システムの伝導ノイズは一般的に図7に示すレベルでクラスごとに規制されている。開発する製品は、使用環境に応じてこの規制レベルを満足するように設計しなければならない。
図8は、図5(b),(c)に示したノイズフィルタ構成の減衰特性例を示している。減衰特性が0dBではノイズ減衰効果は得られず、Filter Gain [dB]が小さい値となるほど大きなノイズ低減効果が得られる。図8において注意すべきは、図中、A、B、Cの位置で示すように減衰特性がプラスの値となっている周波数が存在することである。減衰特性がプラスの値となる周波数においては、ノイズフィルタを追加することにより、ノイズが増加してしまうことを意味する。これはノイズフィルタ部の共振により生じており、1段フィルタにおいては1箇所、2段フィルタにおいては2箇所の周波数で大きなピークとなっていることが確認できる。一般的にノイズフィルタは、この大きなピークとなるフィルタ共振周波数の出現位置が次のように設計しなければならない。
(1)規制最低周波数(一般的には150kHz)よりも低く設定する。
フィルタ共振周波数が規制対象周波数内に入ると規制値を超過する可能性が高い。
(2)電力変換機のスイッチング素子のスイッチング周波数と異なる周波数に設定する。
スイッチング周波数は、一般的に最も大きなノイズ成分を持っている。したがって、スイッチング周波数とフィルタ共振周波数が一致すると大きなノイズ電流が流れてしまい、フィルタ使用部品の許容電流値、電圧値が大きくなってしまう。これは、フィルタ部品が大型化することを意味する。
上述のように、ノイズフィルタ設計においてはフィルタ共振周波数の設定が大きなポイントとなる。このフィルタ共振周波数は、電力変換装置が図5(a)のように1対1で接続される場合には比較的厳密に管理することができる。また、図9に示すように、電力変換装置を複数台並列に接続して電力変換システムを構成する場合であっても、ノイズフィルタ12が一つならば管理が可能である。ここで、図9において、主変換回路11は、ハーフブリッジインバータ等の機器所望の電力変換を行う変換器である。また、副変換回路11aは主変換回路11を制御するために必要な電源を生成する制御電源である。主変換回路11と副変換回路11aを図9のように組み合わせることによって一つのコンポーネント(製品)として電力変換装置を構成する。したがって、図5(a)や図9に示す構成となる電力変換装置を開発・設計する際には、上述のノイズフィルタの注意点を満足した上で、必要ノイズ減衰量が最適となるようにノイズフィルタを設計することになる。
特開平05−161268 特開平11−346472 特開平08−237936 特開2008−96391
しかしながら、複数の電力変換装置を購入し、これらを組み合わせることで一つの電力変換システムを構成するような場合は、電力変換装置単体で動作させたときには発生しない予期しないフィルタ部品の過熱やノイズレベルの大幅な上昇が生じる場合がある。
本発明は、上述のかかる事情に鑑みてなされたものであり、単体の電力変換装置を複数台組み合わせて電力変換システムを構成する場合において、予期しないフィルタ部品の過熱や、ノイズレベルの上昇を効果的に抑制することのできる電力変換システム、同システムのフィルタ部品定数演算方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係わる電力変換システム(1)は、同一定格の電力変換装置(10)がN台並列に接続され、各電力変換装置は個別のノイズフィルタ(12)を有し、N台の電力変換装置の並列接続点よりも系統側に一括のノイズフィルタ(2)を接続した電力変換システムであって、個別ノイズフィルタ(12)および一括ノイズフィルタ(2)は、それぞれ少なくとも一つずつのコモンモードチョークコイル(41)と接地コンデンサ(42)を含み、個別ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC1と一括ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0との比y(LC0/LC1=y)、および個別ノイズフィルタの接地コンデンサ合成静電容量値CY1と一括ノイズフィルタの接地コンデンサ合成静電容量値CY0との比x(CY0/CY1=x)、および並列運転台数Nを用いて、下記の関係式(1)により算出される共振周波数fc0と電力変換システムの遵守すべき伝導ノイズの下限周波数との関係によって定まる第1の条件と、当該共振周波数と電力変換装置のスイッチング周波数との関係によって定まる第2の条件とのうち少なくとも何れか一つを満足するように一括ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0および接地コンデンサ合成静電容量値CY0が設定されていることを特徴とする。
本発明では、個別ノイズフィルタを有する電力変換装置を並列に接続し、並列接続点よりも系統側に一括ノイズフィルタを設けることによって電力変換システムを構築する。そして、この一括ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0および接地コンデンサ合成静電容量値CY0については、上記関係式(1)によって算出される共振周波数と電力変換システムの遵守すべき伝導ノイズの下限周波数との関係によって定まる第1の条件と、当該共振周波数と電力変換装置のスイッチング周波数との関係によって定まる第2の条件とのうち少なくとも何れか一つを満足するように選定する。一括ノイズフィルタをこのように選定されたフィルタ部品定数(インダクタンス値および接地コンデンサ合成静電容量値)に設定することにより、単体の電力変換装置を複数組み合わせて電力変換システムを構成する場合に生じる予期しないフィルタ部品の過熱やノイズレベルの上昇を効果的に抑制することができる。
第1の条件としては、関係式(1)の解となる二つの周波数のうち高い方の周波数が電力変換システムの遵守すべき伝導ノイズの下限周波数以下であるという条件を用いる。これにより、ノイズレベルの大幅な上昇を抑制することができる。
また、第2の条件としては、関係式(1)の解となる二つの周波数で決定される周波数範囲に各電力変換装置のスイッチング周波数が含まれないことという条件を用い、この条件を満足するように、一括ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0と接地コンデンサ合成静電容量値CY0を選定する。これにより、予期しないフィルタ部品の過熱を防止することができる。
また、本発明に係わる電力変換システムのフィルタ部品定数演算方法は、同一定格の電力変換装置がN台並列に接続され、電力変換装置は個別のノイズフィルタを有し、N台の電力変換装置の並列接続点よりも系統側に一括のノイズフィルタを接続した電力変換システムの一括ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルと接地コンデンサの定数を演算する電力変換システムのフィルタ部品定数演算方法であって、個別ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC1と一括ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0との比y(LC0/LC1=y)、および個別ノイズフィルタの接地コンデンサ合成静電容量値CY1と一括ノイズフィルタの接地コンデンサ合成静電容量値CY0との比x(CY0/CY1=x)、および並列運転台数Nを用いて上記関係式(1)によりフィルタ共振周波数fc0を算出する工程と、共振周波数の少なくとも高い方の周波数が電力変換システムの遵守すべき伝導ノイズの下限周波数以上の場合は第1のアラームを出力する工程と、共振周波数の二つの周波数で決定される周波数範囲に各電力変換装置のスイッチング周波数が含まれている場合は第2のアラームを出力する工程と、第1のアラームが出力されたときは、一括ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0と接地コンデンサ合成静電容量値CY0との積LC0CY0の値を一定値に保ちつつ、インダクタンス値LC0を小さく、接地コンデンサ合成静電容量値CY0を大きくする第1のフィルタ部品定数変更処理、または、一括ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0と接地コンデンサ合成静電容量値CY0の少なくとも何れか一方の値を大きくすることによって、積LC0CY0の値を大きくする第2のフィルタ部品定数変更処理を実行する工程と、第2のアラームが出力されたとき、各電力変換装置がスイッチング周波数を変更できる場合は、スイッチング周波数を低くする指令、または、スイッチング周波数を高くする指令を各電力変換装置へ出力し、各電力変換装置がスイッチング周波数を変更できない場合、下限周波数と共振周波数の高い方の周波数との間に予め定められた所定値以上の余裕がある際には、積LC0CY0の値が小さくするようにインダクタンス値LC0または接地コンデンサ合成静電容量値CY0の少なくともいずれか一方を修正する処理を実行し、余裕がない際には、第1のフィルタ部品定数変更処理または第2のフィルタ部品定数変更処理を実行する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明では、関係式(1)に基づいて共振周波数を算出し、この算出した共振周波数と遵守すべき基準値となる下限周波数との関係からは第1のアラームを出力する一方、電力変換装置単体のスイッチング周波数との関係では第2のアラームを出力し、一括ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0と接地コンデンサ合成静電容量値CY0に対して夫々のアラームに対応した修正処理を行う。これにより、予期しないフィルタ部品の過熱やノイズレベルの大幅な上昇を防止することができる。
本発明に係わる電力変換システムのフィルタ部品定数演算方法は、さらに、第2のフィルタ部品定数変更処理において、漏れ電流が所定値以下の場合は、接地コンデンサ合成静電容量値CY0を大きくすることを特徴とする。
本発明では、漏れ電流が基準値以下の場合は接地コンデンサ合成静電容量値を優先的に大きくすることによって、コスト並びに部品スペースを抑えて適切なフィルタ部品定数を選定することができる。
本発明に係わるプログラムは、同一定格の電力変換装置がN台並列に接続され、各電力変換装置は個別のノイズフィルタを有し、N台の電力変換装置の並列接続点よりも系統側に一括のノイズフィルタを接続した電力変換システムであって、個別ノイズフィルタおよび一括ノイズフィルタは、それぞれ少なくとも一つずつのコモンモードチョークコイルと接地コンデンサを含む電力変換システムのコモンモードチョークコイルのインピーダンスおよび接地コンデンサの静電容量値の適否を判定するコンピュータ実行可能なプログラムにおいて、電力変換システムが遵守すべき伝導ノイズ規制範囲のうち少なくとも下限周波数fLimitを入力し、または記憶部から読み出す処理と、個別ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC1、および、一括ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0もしくは両インダクタンス値の比y(LC0/LC1=y)を入力する処理と、個別ノイズフィルタの接地コンデンサ合成静電容量値CY1、および、一括ノイズフィルタの接地コンデンサ合成静電容量値CY0もしくは両接地コンデンサ合成静電容量値の比x(CY0/CY1=x)を入力する処理と、並列運転台数Nを入力する処理と、入力したデータを用いて、上記関係式(1)によりフィルタ共振周波数fc0を算出する処理と、共振周波数の少なくとも高い方の周波数が、下限周波数fLimit以下か否かを判定し、この判定結果を出力する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明では、電力変換装置の個別ノイズフィルタの部品定数、電力変換装置の台数、および、一括ノイズフィルタの部品定数(あるいは比率)を入力して、関係式(1)によって共振周波数を算出し、この共振周波数の高い方の周波数が下限周波数以下か否かの判定を行い、その判定結果を出力する。これにより、システムのノイズレベルが大幅に上昇するか否かを判断することができる。
本発明に係わるプログラムは、さらに、電力変換装置のスイッチング周波数を入力する処理と、共振周波数の二つの周波数で決定する周波数範囲に入力したスイッチング周波数が存在するか否かを判定し、この判定結果を出力する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明では、さらに関係式(1)の解となる二つの周波数で決定する周波数範囲に電力変換装置単体のスイッチング周波数が存在するか否かを判定し、その判定結果を出力する。これにより、フィルタ部品の過熱の可能性を判断することができる。
本発明によれば、単体の電力変換装置を複数組み合わせて電力変換システムを構成する場合において、フィルタ部品の過熱や、ノイズレベルの大幅な上昇が生じない信頼性の高いシステムを構成することができる。
本発明の実施の形態による電力変換システムの構成図である。 本発明の実施の形態によるノイズフィルタ減衰特性の実測データのグラフである。 本発明の第3の実施の形態によるフィルタ部品定数演算装置50の機能ブロック図である。 図3のフィルタ共振周波数演算手段62と演算結果評価手段63の処理手順を示すフローチャートである。 電力変換装置とノイズフィルタの構成図である。図5(a)は従来技術による一般的な電力変換装置例である。図5(b)は、一段構成のノイズフィルタ回路図、図5(c)は、2段構成のフィルタ回路図である。 従来技術による一般的な電力変換装置例であり、図6(a)は、図5(a)の構成に対して、LISN(擬似電源回路網)を追加した構成図である。図6(b)は、LISN構成の概略図である。 CISPR11に規定されている準尖頭値規制レベルの例の説明図である。 図5(b),(c)に示したノイズフィルタ構成の減衰特性の説明図である。 従来技術による電力変換装置を複数並列に接続して構築した電力変換システムの構成例の説明図である。
[第1の実施の形態]
発明者らは単体の電力変換装置を複数組み合わせてシステムを構成する場合において、フィルタ部品の過熱やノイズレベルの大幅な上昇が生じる原因について究明した。以下、これを説明する。
図1は、複数の単体の電力変換装置を組み合わせて電力変換システム1を構築する場合の構成図である。この図において、各電力変換装置10は、主変換回路11とこれに接続されるノイズフィルタ12で構成され、複数の電力変換装置10(電力変換装置(1)〜電力変換装置(N))の各個別ノイズフィルタ12(個別ノイズフィルタ(1)〜個別ノイズフィルタ(N))は、共に一括のノイズフィルタ2に接続され、LISN13を介して系統電源99と繋がっている。
電力変換装置単体では、所望の伝導ノイズ規制値を満足する製品であっても、複数台並列して運転すると一つの系統に流出する伝導ノイズは、並列運転台数に比例して増大してしまう。このため、電力変換装置10を複数台並列して運転するシステムを構成する場合には、一括のノイズフィルタ2を追加することで伝導ノイズ規制値を満足させなければならない場合が生じる。この結果として、図1に示すような電力変換装置のシステム構成が採られることが想定される。
このようなシステム構成において、フィルタ部品の過熱や、ノイズレベルの大幅な上昇が生じる原因について説明する。なお、一般に伝導ノイズを低減するノイズフィルタ構成は、コモンモード成分のノイズレベルに応じて決定する場合が多いことから、以降はコモンモード成分のノイズフィルタ特性について説明する。
ここで、簡単化のために図1に示すノイズフィルタ、すなわち一括ノイズフィルタ2と個別ノイズフィルタ12(個別ノイズフィルタ(1)〜個別ノイズフィルタ(N))はすべて同じ回路構成であることを条件とし、図5(b)に示す1段のノイズフィルタとする。
図2は、計4種の構成、すなわち、図5(a)の1段フィルタ単体(1台の電力変換装置での運転状態を想定)、および、図1の構成において電力変換装置が1台のみの場合〜3台並列の場合における電力変換装置1台が発生するノイズに対するフィルタ減衰特性の実測データである。図8と異なり問題となる現象が生じる1MHz以下の減衰特性について示している。
なお、図5(a)のフィルタ部品定数は表1に示した値の部品を使用している。
図2の1段フィルタ単体の減衰特性に比べてその他の減衰特性は、200kHz以上の周波数領域において、大きな減衰量が得られることが確認できる。しかしながら、減衰特性がプラスの値となるフィルタ共振周波数は、1段フィルタ単体が1箇所であるのに対し、他の構成では2箇所に生じることが確認できる。
これは、電力変換装置1台に対して最適な設計(図2の1段フィルタの特性に相当)をしていても、外部に一括のノイズフィルタが追加されるとノイズフィルタ減衰特性に大幅な変化が生じることを意味している。
電力変換装置10のノイズフィルタ12(1段フィルタの場合に相当)は、共振周波数fAが規制対象の最低周波数(一般に150kHz)以下となるように、かつ、スイッチング周波数から外れるように設定することは上述したとおりである。しかしながら、外部に一括のノイズフィルタ2を追加したり、複数台の電力変換装置10を並列運転したりする場合には、上記条件を満たさなくなる場合が生じる。
具体的には並列運転台数が増えるほど、フィルタ間の共振周波数は広がる方向に変化する(図2参照)。すなわち、図1、表1の構成の場合には、図2に示すように3台まで並列運転すると高い方の共振周波数が166kHzとなり、規制対象の最低周波数(150kHz)以上となってしまうことが確認できる。このような条件では、166kHz付近では電力変換装置単体で動作させていたときに比べ、ノイズレベルは大幅に上昇してしまうことになる。また、スイッチング周波数が35kHz付近であった場合には、フィルタ部品に過大な電流が流れ過熱する恐れが生じることになる。
上述したように電力変換装置を複数組み合わせてシステムを構成する場合において、電力変換装置単体では生じない予期しないフィルタ部品の過熱や、ノイズレベルの大幅な上昇が生じる原因は、ノイズフィルタの共振周波数が大きく変化することが大きな要因であることが判明した。
本実施の形態は、この結果をもとに個別のノイズフィルタ12を有する電力変換装置10を複数組み合わせて電力変換システムを構成する場合において、各電力変換装置に共通の一括のノイズフィルタを設け、この一括のノイズフィルタのコモンモードチョークコイルと、接地コンデンサの定数を以下の手法によって調整することによって、大きく変化するノイズフィルタ共振周波数を適切に管理するものである。
図1において、各個別ノイズフィルタ12(個別ノイズフィルタ(1)〜個別ノイズフィルタ(N))と一括ノイズフィルタ2は、図5(b)に示したノイズフィルタ構成とする。そして、同一定格の電力変換装置をN台並列に運転するシステムとすることから、個別ノイズフィルタ12は、すべて同じフィルタ部品定数を有する。一方、一括ノイズフィルタ2のフィルタ部品定数は任意に適切な値を設定するものとする。
このとき、上述した個別ノイズフィルタにおけるコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC1、接地コンデンサ合成静電容量値CY1(図5(b)の場合、CY1+CY2)、および接地コンデンサ合成静電容量値CY1と一括ノイズフィルタの接地コンデンサ合成静電容量値CY0との比x(CY0/ CY1=x)と、インダクタンス値LC1と一括ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0との比y(LC0/ LC1=y)、さらには電力変換装置の並列運転台数Nを用いて、図1のシステム構成、図5(b)のノイズフィルタ構成におけるフィルタ共振周波数fc0を一般化すると次の式(1)で求められる。
ここで、図1に示すシステムにおいて、伝導ノイズの規制対象周波数範囲内で大幅なノイズ上昇を防止するために、式(1)で求められる高い周波数が、少なくとも規制対象下限周波数以下となるように、一括のノイズフィルタの部品定数、すなわちコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0と、接地コンデンサの合成静電容量値CY0を設定すれば良い。これにより、伝導ノイズが大幅に増加する共振周波数を、伝導ノイズ規制周波数外に設定できることから、伝導ノイズの小さなシステムを構成できるようになる。
<一括ノイズフィルタ部品定数LC0, CY0の算出方法>
(ステップS1)既にわかっている単体の電力変換装置の個別ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC1と接地コンデンサ合成静電容量値CY1、および、一括ノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0と一括ノイズフィルタの接地コンデンサ合成静電容量値CY0の初期値を式(1)に代入して、フィルタ共振周波数fc0を求める。
(ステップS2)そして、フィルタ共振周波数fc0の高い方の周波数が、電力変換システムが遵守すべき伝導ノイズの下限周波数以下か否かを判定する。
(ステップS3)ステップS2の判定の結果、下限周波数以下ならば、このフィルタ部品定数であるインダクタンス値LC0と接地コンデンサ合成静電容量値CY0を一括ノイズフィルタの部品定数とする。一般に、フィルタ部品定数であるインダクタンス値LC0または接地コンデンサ合成静電容量値CY0を大きくすることにより、フィルタ共振周波数fc0は低い方へ移行する。
(ステップS4)一方、ステップS2でフィルタ共振周波数fc0の高い方の周波数が下限周波数以上ならば、フィルタ部品定数であるインダクタンス値LC0または接地コンデンサ合成静電容量値CY0を所定の比率ずつ変更して、再度ステップS1以降の処理を繰り返す。
なお、ステップS2において、フィルタ共振周波数fc0の高い方の周波数が電力変換システムの遵守すべき伝導ノイズの下限周波数よりも予め定めた値以上低いか否かによって判定するようにしても良い。
以上、本実施の形態によれば、個別のノイズフィルタを有する電力変換装置を複数並列に組み合わせ、各電力変換装置に共通の一括のノイズフィルタを設けて電力変換システムを構成し、この一括のノイズフィルタのコモンモードチョークコイルと、接地コンデンサの定数を式(1)に基づいて調整することによって変化するノイズフィルタ共振周波数を適切に管理することができる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態は、複数台の同一定格の電力変換装置を並列運転した場合における規制周波数帯での伝導ノイズの大幅な上昇を防止するためのものであった。本実施の形態は、これに加えてフィルタ部品の過熱を防止する方法を開示するものである。
すなわち、第1の実施の形態では、式(1)によって求められる2箇所のフィルタ共振周波数fc0の高い方の周波数が、システムが遵守すべき伝導ノイズの下限周波数よりも小さくなるようにフィルタ部品定数であるインダクタンス値LC0と接地コンデンサ合成静電容量値CY0を決定した。
しかしながら、2箇所のフィルタ共振周波数fc0のいずれかと電力変換装置のスイッチング周波数が一致した場合には、フィルタを構成する部品の過熱や伝導ノイズの大幅な上昇が生じる可能性がある。すなわち、経路のインピーダンスが小さくなることにより、各部品を流れる電流が大幅に増加し、フィルタを構成する部品に過熱が発生することになる。また、大電流によりコモンモードチョークコイルが飽和し、インダクタンス値が大幅に減少することによって伝導ノイズが大幅に増加することにもなる。
すなわち、図2に示すように、ノイズフィルタ減衰特性において伝導ノイズが最も大きなピークを持つのは式(1)で決定される周波数fB1、周波数fB2であるが、これら二つの周波数のいずれもが電力変換装置のスイッチング周波数と一致しないように、フィルタを構成するインダクタンス値LC0と接地コンデンサ合成静電容量値CY0を調整する必要がある。しかしながら、周波数fB1と周波数fB2の間の周波数帯であっても、フィルタの減衰特性が0[dB]を超える周波数が幅広く存在することが確認できる。このため、周波数fB1と周波数fB2の間の周波数帯に、電力変換装置のスイッチング周波数が存在することは望ましくない。
これを回避するために、本実施の形態では、式(1)で求められる2箇所の共振周波数で決定される周波数幅を以下の方法で変更することによって、電力変換装置のスイッチング周波数を避けて一括のノイズフィルタの部品定数を設定する。
電力変換装置のスイッチング周波数の避け方としては、例えば、第1の実施の形態で求めたフィルタ部品定数であるインダクタンス値LC0と接地コンデンサ合成静電容量値CY0との積[LC0CY0]をもとに、接地コンデンサ合成静電容量値CY0を所定比率z倍(z>1)し、インダクタンス値LC0を1/zの値に変更する。
これにより、フィルタ共振周波数fc0における二つのピーク位置を示す周波数fB1と周波数fB2の間隔が狭まる。しかしながら周波数fB1と周波数fB2の中心周波数は変化しないことから、共振周波数以上の特性(例えば図2の250kHz以上の周波数)が悪化することはない。このため、フィルタ共振による悪影響だけをずらすことができるので、電力変換装置のスイッチング周波数を避けることが可能となる。なお、スイッチング周波数が両ピーク位置の中央に位置する場合は、この処理を行った後に、変更後のフィルタ部品定数の少なくとも一方をz倍(例えば1.5倍)または1/z倍にする。これにより、両ピーク位置全体がそれぞれ低い周波数または高い周波数へ移動する。これらの処理を繰り返すことによって、電力変換装置のスイッチング周波数を避けることができる。
本実施の形態によれば、フィルタ部品に流れる電流が問題にならないように設計できることから、フィルタ部品の過熱や伝導ノイズが大幅な増加が発生しない電力変換システムを構築することができる。
[第3の実施の形態]
上述した第1および第2の実施の形態によると、複数台の同一定格の電力変換装置を並列運転した場合における伝導ノイズの大幅な増加や、フィルタ部品の過熱を防止できる電力変換システムを構築できるようになる。しかしながら、電力変換装置の製造メーカが一つのシステムを構成する場合には、容易に実現できるものの、電力変換装置の製造メーカと、システムの製造メーカが異なる場合には、システムの製造メーカがどのように一括ノイズフィルタを設計すれば良いかの判断がつかない。これは、製造メーカが専用の個別ノイズフィルタの回路定数を公表していない場合が多いことによる。
本実施の形態は、このような電力変換装置の製造メーカと、システムの製造メーカが異なるような場合においても、伝導ノイズの大幅な増加やフィルタ部品の過熱が生じないシステムを構成するためのフィルタ部品定数を演算するフィルタ部品定数演算装置を提供するものである。このフィルタ部品定数演算装置(または機能)は補助ツールとして電力変換装置の製造メーカから、システムの製造メーカへ提供する等により利用することができる。
すなわち、電力変換装置の製造メーカは、専用の個別ノイズフィルタの部品定数を把握していることから、並列運転台数Nと一括ノイズフィルタの部品定数の情報が入手できれば、式(1)を計算できる。これにより、この計算結果から、少なくとも高い方のフィルタ共振周波数が、電力変換システムが遵守すべき伝導ノイズの下限周波数fLimit以下になっていることや二つの共振周波数で決定する周波数範囲に、電力変換装置のスイッチング周波数が存在していないことを判定できる。
そこで、並列運転台数Nおよびフィルタの部品定数の情報(インダクタンス値LC1,接地コンデンサ合成静電容量値CY1、または上述の比x,y)を入力する機能を持ち、式(1)の演算結果に基づいて一括ノイズフィルタの適用可否を判断するフィルタ部品定数演算装置とプログラムを提供する。
<フィルタ部品定数演算処理の概要>
ノイズフィルタ減衰特性は、図2に示すようにノイズフィルタ共振周波数(fB2等)において大きな共振ピークを有するだけでなく、共振周波数の前後においても共振の影響で減衰特性が低下していることが確認できる。このことは、共振周波数と完全に一致していないだけでは、ノイズ上昇やフィルタ部品の過熱等を避けらないことを意味する。したがって、共振ピークの影響を回避するための周波数の幅を明確にすることで、より現実的なノイズ低減やフィルタ部品等の過熱を防止できるようになる。
図2において、共振ピークの影響は、共振周波数から遠ざかる周波数になるほど共振ピークの影響が十分抑制された特性に漸近するものの、おおよそ式(1)で求められるフィルタ共振周波数fc0に対し[fc0±fc0/2]の周波数幅で影響が小さくなることが確認できる。
このことから、電力変換システムが遵守すべき伝導ノイズの下限周波数以下であると判断したり、一致していないと判断する周波数は、式(1)で求められるフィルタ共振周波数fc0に対し[fc0±fc0/2]の周波数幅を持たせればよい。
また、図2において、式(1)式で求められる2箇所の周波数fB1と周波数fB2の間の周波数においては、特に共振ピークの影響を大きく受けていることも確認できる。したがって、スイッチング周波数fsが下記の不等式(2)の範囲に存在していることを検出したときは、この範囲を避けるようにフィルタ定数を変更することにより、共振ピークの影響をほぼ完全に防止することができる。
<フィルタ部品定数演算装置の構成と動作>
以下、本実施の形態によるフィルタ部品定数演算装置について説明する。
図3は、フィルタ部品定数演算装置50の機能ブロック図である。ここで、フィルタ部品定数演算装置50は、データを入力するキーボードやタッチパネル等で構成される入力部51、データを出力するプリンタやディスプレイ等で構成される出力部52、入力されたデータをもとに演算処理を実行する演算処理部53、データを記憶する記憶部54から構成されている。また、演算処理部53は、データ入力手段61、フィルタ共振周波数演算手段62、演算結果評価手段63、フィルタ部品定数修正手段64、演算結果を出力する演算結果出力手段65を有している。各手段61〜65は、CPUの処理としてプログラムによって実現可能な機能である。また、このフィルタ部品定数演算装置50は、汎用のパーソナルコンピュータで実現することもできるし、CPUを有する電力変換装置に実装して実現することもできる。
以下、図4を用いて上記の構成を有するフィルタ部品定数演算装置50の動作を説明する。
(データ入力処理)
電源系統に一括で追加するノイズフィルタ2のコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0および接地コンデンサ合成静電容量値CY0を入力部51から入力する。入力部51から入力されたフィルタ部品定数であるインダクタンス値LC0,接地コンデンサ合成静電容量値CY0は、データ入力手段61によって一括ノイズフィルタの定数の初期値として記憶部54の一括ノイズフィルタ部品定数保存領域72に格納され、規格下限周波数は記憶部54の基準値保存領域73に格納される。
また、電力変換装置10の個別ノイズフィルタ部品定数であるインダクタンス値LC1と接地コンデンサ合成静電容量値CY1、電力変換装置10の並列運転台数N、および、電力変換装置のスイッチング周波数fsについても同様に入力して記憶部54の個別ノイズフィルタ部品定数等保存領域71に格納する。なお、上記各データのうち、一部を予め記憶部54に保存しておくことも可能である。例えば、電力変換装置の製造メーカから本フィルタ部品定数演算装置50のプログラムをシステムの製造メーカ側へ供給する場合は、個別ノイズフィルタ部品定数であるインダクタンス値LC1,接地コンデンサ合成静電容量値CY1,並列運転台数N,スイッチング周波数などの各データを保存した記憶媒体を電力変換装置10と一緒に渡して、この記憶媒体に格納されているデータを用いるようにしても良い。また、一括ノイズフィルタ部品定数であるインダクタンス値LC0,接地コンデンサ合成静電容量値CY0は、例えば、予め設定した値をデフォルト値として使用したり、個別ノイズフィルタ部品定数であるインダクタンス値LC1,接地コンデンサ合成静電容量値CY1,並列運転台数Nから暫定的に演算した値をデフォルト値として使用したりすることも可能である。また、準拠すべき下限周波数は、一部の機器において異なるものの、ほとんどの機器が150kHzである。このため、電力変換装置10が適用される電力変換システムも多くの場合150kHzとなることが想定されることから、規格下限周波数の入力を省略しても問題ない場合も多い。
(フィルタ共振周波数演算処理)
次に、フィルタ共振周波数演算手段62は、記憶部54の個別ノイズフィルタ部品定数等保存領域71に保存されている個別ノイズフィルタ部品定数であるインダクタンス値LC1,接地コンデンサ合成静電容量値CY1,並列運転台数Nを抽出するとともに(S11)、一括ノイズフィルタ部品定数保存領域72に保存されている一括ノイズフィルタ部品定数であるインダクタンス値LC0,接地コンデンサ合成静電容量値CY0を抽出して(S12)、式(1)に基づいて、フィルタ共振周波数fc0を算出して(S13)、演算結果評価手段63を起動する。
(演算結果評価処理)
(a)大幅なノイズ上昇が生じるか否かの判別処理
次に、演算結果評価手段63は、記憶部54の基準値保存領域73に保存されている規格下限周波数と、ステップS13で求めたフィルタ共振周波数fc0の高い方の周波数を1.5倍した周波数(fc0+1/2 fc0)とを比較し(S14)、規格下限周波数のほうが低い場合は(S15で「Yes」)、アラーム1を出力する(S16)。
(b)スイッチング周波数fsとフィルタ共振周波数fc0が一致しているか否かの判別処理
また、演算結果評価手段63は、[fc0±fc0/2]の周波数幅に、スイッチング周波数fsが入っていないかを判別する(S17)。もし、入っている場合には(S18で「Yes」)、アラーム2を出力する(S19)。入っていない場合には(S18で「No」)、演算結果出力手段65を介して、このときの一括ノイズフィルタ部品定数であるインダクタンス値LC0,接地コンデンサ合成静電容量値CY0を適切な値として出力部52へ出力する(S20)。
なお、図4では、ステップS16でアラーム1の出力後に終了することとしているが、引き続きステップS17へ移行するようにしても良い。
(フィルタ部品定数修正処理)
(a)アラーム1が出力された場合の部品修正処理
フィルタ部品定数修正手段64は、ステップS13で算出した高い方の共振周波数を次の手順によって規格下限周波数以下とする。
(1)第1の修正処理
第1の修正処理としては、図2に示した周波数fB1と周波数fB2の幅を狭めるように修正し、共振ピークの影響以外の減衰特性をほぼ同一に保つ。
すなわち、一括ノイズフィルタ2のコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0と接地コンデンサ合成静電容量値CY0との積の値を一定に保ちつつ、所定の比率分、インダクタンス値LC0を小さくする一方、接地コンデンサ合成静電容量値CY0については当該比率分大きくする。例えば、インダクタンス値LC0を1/2倍、接地コンデンサ合成静電容量値CY0を2倍に修正すれば、当初の設定の共振ピーク周波数がおおよそ0.8倍低くなる。フィルタ部品定数修正手段64は、一括ノイズフィルタ部品定数保存領域72のインダクタンス値LC0,接地コンデンサ合成静電容量値CY0を修正後の値に書き換える。
一般に接地コンデンサに比べ、コモンモードチョークコイルは、体積が大きく、コストも高いことから、本処理での修正を行うと小型化、低コスト化に寄与する。
(2)第2の修正処理
第2の修正処理としては、フィルタによるノイズ低減効果を全体的に高めるように修正する。
図2に示した周波数fB1と周波数fB2は、一括ノイズフィルタ2のコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0と接地コンデンサ合成静電容量値CY0との積の値が大きくなるほど、低い周波数へ移動する。例えば、インダクタンス値LC0は1倍、接地コンデンサ合成静電容量値CY0を2倍にすれば、当初の設定の共振ピーク周波数がおおよそ0.78倍低くなる。
ここで、漏れ電流の規制値に余裕があるならば、コンデンサの静電容量を大きくすると、体積、コスト共に有利である。フィルタ部品定数修正手段64は、一括ノイズフィルタ部品定数保存領域72のインダクタンス値LC0および接地コンデンサ合成静電容量値CY0を修正後の値に書き換える。
上記の第1の修正処理と第2の修正処理は、予めいずれを実行するかを決めておいても良いし、都度出力部52を通していずれを選択するかを設計者へ通知し、入力部51を介して入力される選択情報によって選択されたいずれか一の修正処理を実行するようにしても良い。
フィルタ部品定数修正手段64は、第1または第2の修正処理実行後は、再びフィルタ共振周波数演算手段62を起動する。
(b)アラーム2が出力された場合の部品修正処理
フィルタ部品定数修正手段64は、アラーム2が出力された場合は、次の手順によって、共振周波数とスイッチング周波数が一致しないようにする。
(1)第1の修正処理
スイッチング周波数を変更できる電力変換装置の場合、スイッチング周波数の設定を変更するような修正を行う。
スイッチング周波数が低いほど、ノイズレベルは小さいことから、スイッチング周波数を低くする指令を第一優先とし、スイッチング周波数を高くする指令を第二優先とする。ここで、変更する周波数幅は、[fc0±1/2 fc0]とスイッチング周波数の差から一意に求められ、出力できる。
この修正の場合、電力変換装置の設定変更のみであるため、簡単に対策できるメリットがある。そして、電力変換システムの構成には影響を与えないため、体積、コスト共に変化せずに修正可能である。
(2)第2の修正処理
以降の修正処理は、スイッチング周波数変更が不可能な場合(固定されている場合や、機能的に変更が困難な場合)に実行する。
規格下限周波数付近(一般的には150kHz〜300kHz)において適切なマージン以上に余裕がある場合、そのマージンが確保できる範囲で、フィルタ効果を小さくする(部品定数を小さくする)方向に修正指令を出す。例えば、静電容量値またはインダクタンス値を[1/2]の値とすれば、規格下限周波数において約6dB悪化する。何dB悪化させて良いかを新たに入力情報として与えれば、フィルタの定数を現状の何分の1にできるかを出力できる。
この手順によってフィルタ部品定数を変更することで、部品定数低減による小型化、低コスト化を実現しつつ、問題となるスイッチング周波数を回避できる。ただし、悪化させて良いノイズレベルが十分でない場合は(例えば1dBや2dB)、部品定数の変更幅も小さいことから、スイッチング周波数と共振ピーク周波数とを十分に離すことができない場合もある。
(3)第3の修正処理(アラーム1出力時の第1の修正処理と同じ処理)
第3の修正処理としては、図2に示した周波数fB1と周波数fB2の幅を狭めるように修正することによって、共振がピークになる周波数(共振周波数)とスイッチング周波数とが離れるように設定する。
すなわち、一括ノイズフィルタ2のコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0と接地コンデンサ合成静電容量値CY0との積の値を一定に保ちつつ、インダクタンス値LC0を小さく、接地コンデンサ合成静電容量値CY0を大きくする。ここで、インダクタンス値LC0を1/2倍、接地コンデンサ合成静電容量値CY0を2倍にすれば、当初の設定の共振ピーク周波数がおおよそ0.8倍低くなる。
ここで、一般に接地コンデンサに比べ、コモンモードチョークコイルは、体積が大きく、コストも高いことから、本方針での修正を行うと小型化、低コスト化に寄与する。
(4)第4の修正処理(アラーム2出力時の第2の修正処理と同一の処理)
第4の修正処理としては、フィルタによるノイズ低減効果を全体的に高めるように修正する。図2に示した周波数fB1と周波数fB2は、一括ノイズフィルタ2のコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0と接地コンデンサ合成静電容量値CY0との積の値が大きくなるほど、低い周波数に移動する。例えば、インダクタンス値LC0は1倍、接地コンデンサ合成静電容量値CY0を2倍にすれば、当初の設定の共振ピーク周波数がおおよそ0.78倍低くなる。
ここで、漏れ電流の規制値に所定以上の余裕があるか否かを判定し、所定以上の余裕があるならば、この第4の修正処理によってコンデンサの静電容量を大きくすることにより、体積、コスト共に有利となる。
上述した修正処理によってフィルタ部品定数を変更すれば、アラーム1,2をそれぞれ回避できるようになる。
フィルタ部品定数修正手段64は、アラーム1が出力された場合の修正処理と同様に第1〜第4のいずれかの修正処理実行後は、再びフィルタ共振周波数演算手段62を起動する。
なお、アラーム1、アラーム2の両方が出力された場合には、上記(a)、(b)の順で修正していけばほとんど回避できる。これは、上述のように(a)と(b)で同一の修正処理があるように、どちらも基本的に同じような修正処理で問題を回避できるためである。
ただし、(b)の最終段まで行って決定した定数で、必ず再度最初(スップS11)からプログラムを実行させれば、イレギュラーな設定状態であっても問題を見つけられる。
また、(a)または(b)のいずれか一方のアラームが出力された場合、部品修正した後に、再度プログラムを最初から最後まで実行させなければならない。これは、フィルタの共振周波数が変化することで、当初の設定では問題なかったアラームが新たに出力される可能性があるためである。修正後の再確認を行うようにプログラムを記述しておけば、より使い勝手の良いプログラムが実現できる。
このようなソフトウェア(プログラムおよびデータ)は、電力変換装置の製造メーカ側から広く配布できる。このため、電力変換装置の専用の個別ノイズフィルタを把握していないシステムの製造メーカの設計者であっても、このソフトウェアに基づいて、一括ノイズフィルタの部品定数を設計できるようになる。
これにより、電力変換装置の製造メーカとシステムの製造メーカが異なるような場合であっても、フィルタ部品に流れる電流が課題にならないように設計できることから、フィルタ部品の過熱や伝導ノイズが大幅な増加が発生しないシステムを構成できるようになる。
[第4の実施の形態]
上記第3の実施形態は、ソフトウェアを配布することを前提としている。本実施の形態は、ソフトウェアを配布する手間を無くすためのものであり、第3の実施の形態のフィルタ部品定数演算装置50のソフトウェアを電力変換装置に実装するものである。
これにより、電力変換装置の製造メーカと、システムの製造メーカが異なるような場合であっても、ソフトウェアを配布することなく、マニュアル等に記載の指示に沿って一括ノイズフィルタの部品定数を入力することで、フィルタ設計が可能となる。
これにより、電力変換装置の製造メーカとシステムの製造メーカが異なるような場合であっても、フィルタ部品に流れる電流が問題にならないように設計できることから、フィルタ部品の過熱や伝導ノイズが大幅な増加が発生しないシステムを構築できるようになる。
1 電力変換システム
2 一括ノイズフィルタ
10 電力変換装置
11 主変換回路
11a 副変換回路
12 個別ノイズフィルタ
13 擬似電源回路網(LISN)
31 整流ダイオード
32 半導体スイッチング素子
33〜35 コンデンサ
41 コモンモードチョークコイル
42 接地コンデンサ
43 相間コンデンサ
98 負荷
99 系統電源

Claims (7)

  1. 同一定格の電力変換装置がN台並列に接続され、各電力変換装置は個別のノイズフィルタを有し、N台の前記電力変換装置の並列接続点よりも系統側に一括のノイズフィルタを接続した電力変換システムであって、
    前記個別のノイズフィルタおよび一括のノイズフィルタは、それぞれ少なくとも一つずつのコモンモードチョークコイルと接地コンデンサを含み、
    前記個別のノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC1と前記一括のノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0との比y(LC0/LC1=y)、および前記個別のノイズフィルタの接地コンデンサ合成静電容量値CY1と前記一括のノイズフィルタの接地コンデンサ合成静電容量値CY0との比x(CY0/CY1=x)、および並列運転台数Nを用いて、下記の関係式により算出されるフィルタ共振周波数fc0と電力変換システムの遵守すべき伝導ノイズの下限周波数との関係によって定まる第1の条件と、当該共振周波数と前記電力変換装置のスイッチング周波数との関係によって定まる第2の条件とのうち少なくとも何れか一つを満足するように前記一括のノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0および接地コンデンサ合成静電容量値CY0が設定されていることを特徴とする電力変換システム。
  2. 前記第1の条件として、前記共振周波数の高い方の周波数が少なくとも前記下限周波数以下であることを特徴とする請求項1に記載の電力変換システム。
  3. 前記第2の条件として、前記共振周波数の二つの周波数で決定される周波数範囲に前記各電力変換装置のスイッチング周波数が含まれないことを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換システム。
  4. 同一定格の電力変換装置がN台並列に接続され、前記電力変換装置は個別のノイズフィルタを有し、N台の前記電力変換装置の並列接続点よりも系統側に一括のノイズフィルタを接続した電力変換システムの前記一括のノイズフィルタのコモンモードチョークコイルと接地コンデンサの定数を演算する電力変換システムのフィルタ部品定数演算方法であって、
    前記個別のノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC1と前記一括のノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0との比y(LC0/LC1=y)、および前記個別のノイズフィルタの接地コンデンサ合成静電容量値CY1と前記一括のノイズフィルタの接地コンデンサ合成静電容量値CY0との比x(CY0/CY1=x)、および並列運転台数Nを用いて、次の関係式によりフィルタ共振周波数fc0を算出する工程と、
    前記共振周波数の高い方の周波数が電力変換システムの遵守すべき伝導ノイズの下限周波数以上の場合は第1のアラームを出力する工程と、
    前記共振周波数の二つの周波数で決定される周波数範囲に前記各電力変換装置のスイッチング周波数が含まれている場合は第2のアラームを出力する工程と、
    前記第1のアラームが出力されたときは、前記一括のノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0と接地コンデンサ合成静電容量値CY0との積の値を一定に保ちつつ、前記インダクタンス値LC0を小さく、前記接地コンデンサ合成静電容量値CY0を大きくする第1のフィルタ部品定数変更処理、または、前記一括のノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0と接地コンデンサ合成静電容量値CY0の少なくとも何れか一方を大きくすることによって、前記積の値を大きくする第2のフィルタ部品定数変更処理を実行する工程と、
    前記第2のアラームが出力されたときは、前記各電力変換装置がスイッチング周波数を変更できる場合は、スイッチング周波数を低くする指令、または、スイッチング周波数を高くする指令を前記各電力変換装置へ出力し、
    前記各電力変換装置がスイッチング周波数を変更できない場合は、前記下限周波数と前記共振周波数の高い方の周波数との間に予め定められた所定値以上の余裕がある場合は、前記積が小さくするように前記インダクタンス値LC0または前記接地コンデンサ合成静電容量値CY0の少なくともいずれか一方を修正する処理を実行し、前記余裕がない場合は、前記第1のフィルタ部品定数変更処理または前記第2のフィルタ部品定数変更処理を実行する工程と、を含むことを特徴とする電力変換システムのフィルタ部品定数演算方法。
  5. 前記第2のフィルタ部品定数変更処理において、漏れ電流が所定値以下の場合は、前記接地コンデンサ合成静電容量値CY0を大きくすることを特徴とする請求項4に記載の電力変換システムのフィルタ部品定数演算方法。
  6. 同一定格の電力変換装置がN台並列に接続され、各電力変換装置は個別のノイズフィルタを有し、N台の前記電力変換装置の並列接続点よりも系統側に一括のノイズフィルタを接続した電力変換システムであって、前記個別のノイズフィルタおよび前記一括のノイズフィルタは、それぞれ少なくとも一つずつのコモンモードチョークコイルと接地コンデンサを含む電力変換システムの前記コモンモードチョークコイルのインピーダンスおよび前記接地コンデンサの静電容量値の適否をコンピュータによって判定するコンピュータ実行可能なプログラムにおいて、
    前記電力変換システムが遵守すべき伝導ノイズ規制範囲のうち少なくとも下限周波数fLimitを入力し、または記憶部から読み出す処理と、
    前記個別のノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC1、および、前記一括のノイズフィルタのコモンモードチョークコイルのインダクタンス値LC0もしくは前記両インダクタンス値の比y(LC0/LC1=y)を入力する処理と、
    前記個別のノイズフィルタの接地コンデンサ合成静電容量値CY1、および、前記一括のノイズフィルタの接地コンデンサ合成静電容量値CY0もしくは前記両接地コンデンサ合成静電容量値の比x(CY0/CY1=x)を入力する処理と、
    並列運転台数Nを入力する処理と、
    前記入力したデータを用いて、次の関係式によりフィルタ共振周波数fc0を算出する処理と、
    前記共振周波数の少なくとも高い方の周波数が、前記下限周波数fLimit以下か否かを判定し、この判定結果を出力する処理と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  7. 前記電力変換装置のスイッチング周波数を入力する処理と、
    前記共振周波数の二つの周波数で決定する周波数範囲に前記入力したスイッチング周波数が存在するか否かを判定し、この判定結果を出力する処理と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項6記載のプログラム。
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