JP2010218221A - 媒体位置管理装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】互いに異なる情報読取り可能な媒体の間に情報が読み取られない部分があっても、これらの媒体の位置関係を把握できるようにする。
【解決手段】デジタルペンの画像処理部61aでは、画像取得部611が、媒体から読み取られた符号画像を取得し、ドット配列生成部612が、符号画像からドット配列を生成する。また、データ処理部61bでは、符号配列生成部613が、ドット配列から符号配列を生成し、識別情報取得部614が、符号配列から識別符号を検出し復号して識別情報を取得し、位置情報取得部615が、符号配列から位置符号を検出し復号して位置情報を取得し、位置関係情報生成部617が、異なる識別情報の媒体の間に識別情報が読めない壁等があっても、その読めなかった時間や位置情報に基づいて媒体間の位置関係を示す位置関係情報を生成し、通信制御部619が、位置関係情報を外部に送信する。
【選択図】図9

Description

本発明は、媒体位置管理装置、プログラムに関する。
基材に貼付された貼付材の位置、大きさを電子的に認識できるようにする技術は知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1の技術では、識別情報及び位置情報を含むコード画像が印刷されたコード付き文書に対し、同じく識別情報及び位置情報を含むコード画像が印刷された付箋を貼り付け、コード付き文書と付箋の境界部分の画像をペンデバイスで捕捉すると、ディスプレイ上に、コード付き文書を表す文書オブジェクトと、付箋を表す付箋オブジェクトとが表示されるようになっている。
特開2007−79976号公報
本発明の目的は、互いに異なる情報読取り可能な媒体の間に情報が読み取られない部分があっても、これらの媒体の位置関係を把握できるようにすることにある。
請求項1に記載の発明は、媒体の識別情報が印刷された当該媒体から読み取られた当該識別情報を取得する識別情報取得手段と、第1の識別情報と、当該第1の識別情報とは異なる第2の識別情報とが、前記識別情報取得手段により取得された場合に、当該第1の識別情報が読み取られた位置と当該第2の識別情報が読み取られた位置との間から識別情報が読み取られない状態の検出に基づいて、当該第1の識別情報が印刷された第1の媒体と、当該第2の識別情報が印刷された第2の媒体との位置関係を示す位置関係情報を生成する生成手段とを備えたことを特徴とする媒体位置管理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記生成手段は、前記第1の識別情報が読み取られた位置と前記第2の識別情報が読み取られた位置との間から識別情報が読み取られない状態が検出された場合に、前記第1の媒体と前記第2の媒体とが離れて位置していることを示す前記位置関係情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の媒体位置管理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記生成手段は、前記第1の識別情報が読み取られた位置と前記第2の識別情報が読み取られた位置との間から識別情報が読み取られない状態の継続時間に基づいて、前記第1の媒体と前記第2の媒体との離れ度合いを示す前記位置関係情報を生成することを特徴とする請求項2に記載の媒体位置管理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記生成手段は、前記媒体から情報を読み取るために当該媒体上を移動させる読取り手段の移動速度に基づいて、前記離れ度合いを決定することを特徴とする請求項3に記載の媒体位置管理装置である。
請求項5に記載の発明は、媒体から当該媒体上の位置情報を取得する位置情報取得手段を更に備え、前記生成手段は、前記位置情報取得手段により前記第1の媒体から取得された前記位置情報と、前記読取り手段が前記第1の媒体上を移動するのに要する時間とに基づいて、前記移動速度を決定することを特徴とする請求項4に記載の媒体位置管理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記生成手段は、前記媒体から情報を読み取るために当該媒体上を移動させる読取り手段が特定サイズの媒体上を移動するのに要する時間に基づいて、前記離れ度合いを、当該特定サイズの媒体に相当する空き領域が存在する旨の情報によって示す前記位置関係情報を生成する請求項3に記載の媒体位置管理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記生成手段により生成された前記位置関係情報に基づいて、前記第1の媒体及び前記第2の媒体を表す画像が表示されるように制御する制御手段を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の媒体位置管理装置である。
請求項8に記載の発明は、コンピュータに、媒体の識別情報が印刷された当該媒体から読み取られた当該識別情報を取得する機能と、第1の識別情報と、当該第1の識別情報とは異なる第2の識別情報とが、取得された場合に、当該第1の識別情報が読み取られた位置と当該第2の識別情報が読み取られた位置との間から識別情報が読み取られない状態の検出に基づいて、当該第1の識別情報が印刷された第1の媒体と、当該第2の識別情報が印刷された第2の媒体との位置関係を示す位置関係情報を生成する機能とを実現させるためのプログラムである。
請求項1の発明によれば、互いに異なる情報読取り可能な媒体の間に情報が読み取られない部分があっても、これらの媒体の位置関係を把握することができる。
請求項2の発明によれば、互いに異なる情報読取り可能な媒体の間に情報が読み取られない部分がある場合に、これらの媒体が離れて位置していることを把握することができる。
請求項3の発明によれば、互いに異なる情報読取り可能な媒体の間から情報が読み取られない時間に応じて、これらの媒体の離れ度合いを示すことができる。
請求項4の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、互いに異なる情報読取り可能な媒体の離れ度合いを、情報の読取り手段の移動速度を考慮して精度よく示すことができる。
請求項5の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、互いに異なる情報読取り可能な媒体の離れ度合いを、情報の読取り手段を自由な速度で移動させても精度よく示すことができる。
請求項6の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、互いに異なる情報読取り可能な媒体の離れ度合いを分かり易く示すことができる。
請求項7の発明によれば、互いに異なる情報読取り可能な媒体の位置関係を表示画像として再現することができる。
請求項8の発明によれば、互いに異なる情報読取り可能な媒体の間に情報が読み取られない部分があっても、これらの媒体の位置関係を把握することができる。
本発明の実施の形態が適用されるシステム構成を示した図である。 本発明の実施の形態における位置関係の認識処理の概要を示した図である。 本発明の実施の形態における文書サーバの機能構成を示したブロック図である。 本発明の実施の形態における識別情報サーバの機能構成を示したブロック図である。 本発明の実施の形態における印刷文書出力時の動作を示したシーケンス図である。 本発明の実施の形態で生成される符号画像の例を示した図である。 本発明の実施の形態で記憶される媒体管理情報の例を示した図である。 本発明の実施の形態におけるデジタルペンの機構を示した図である。 本発明の実施の形態におけるデジタルペンの制御回路の機能機構を示したブロック図である。 本発明の実施の形態における印刷文書の位置関係を認識させる操作時の動作を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態における印刷文書の位置関係を認識させる操作時の動作を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態における印刷文書の位置関係を認識させる操作時の動作を具体的に説明するための図である。 本発明の実施の形態で記憶される位置関係情報の例を示した図である。 本発明の実施の形態における印刷文書の位置関係の再現時の動作を示したシーケンス図である。 本発明の実施の形態を実現可能なコンピュータのハードウェア構成図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、本実施の形態におけるコンピュータシステムの全体構成について説明する。
図1は、本実施の形態のコンピュータシステムの構成例を示したものである。
図示するように、このコンピュータシステムは、端末装置10と、文書サーバ20と、識別情報サーバ30と、画像形成装置40と、端末装置50とがネットワーク80に接続されることにより構成されている。また、端末装置50には、デジタルペン60が通信装置70を介して接続されている。
端末装置10は、文書サーバ20に対して電子文書の印刷を要求するコンピュータ装置である。ここで、端末装置10としては、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータを用いるとよい。
文書サーバ20は、電子文書を記憶し管理するコンピュータ装置である。また、端末装置10から電子文書の印刷要求があると、電子文書の画像と、識別情報及び位置情報を表す符号画像とを生成し、これらを合成した合成画像を媒体に印刷する印刷命令を画像形成装置40に対して出力する。この場合、識別情報とは、媒体を一意に特定するための情報であり、位置情報とは、媒体上の座標位置を特定するための情報である。ここで、文書サーバ20としては、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータを用いるとよい。
識別情報サーバ30は、媒体に付与する識別情報を発行するコンピュータ装置である。そして、発行した識別情報を、その識別情報が付与される媒体に印刷される電子文書と関連付けて記憶する。ここで、識別情報サーバ30としては、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータを用いるとよい。
画像形成装置40は、媒体に画像を印刷し、印刷文書として出力する装置である。この画像形成装置40は、単体のプリンタや印刷機であってもよいし、他にスキャナや通信の機能を備えた所謂複合機であってもよい。ここで、画像形成装置40における画像形成方式としては、例えば、電子写真方式を用いるとよいが、その他の方式を用いてもよい。尚、以下では、媒体に付与する識別情報を識別情報サーバ30が発行するものとして説明するが、システム内で重複なく発行できるのであれば識別情報はどの装置で発行してもよく、この画像形成装置40で発行するようにしてもよい。その場合は、例えば、画像形成装置40の機械番号と画像形成装置40におけるプリントカウントの値とを結合したものを識別情報として用いるとよい。
端末装置50は、印刷文書に対する筆記を電子化した情報(以下、「筆跡情報」という)を、印刷文書に記録された画像の元となる電子文書に反映させるために、該情報を識別情報サーバ30に送信するコンピュータ装置である。また、筆跡情報を反映する対象の電子文書をディスプレイに表示し、その上に筆跡情報を重ねて表示するようにしてもよい。また、本実施の形態では、スタイラスモードに設定されたデジタルペン60で印刷文書をなぞる操作を行った際に生成された印刷文書の位置関係を示す情報(以下、「位置関係情報」という)を識別情報サーバ30に送信する。その場合、デジタルペン60でなぞられた印刷文書に印刷された電子文書を、位置関係情報に基づく位置関係を保持しつつ表示するようにしてもよい。ここで、端末装置50としては、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータを用いるとよい。
デジタルペン60は、印刷文書上に文字又は図形を筆記するために用いられるペンデバイスである。また、媒体に印刷された符号画像を読み取る撮像素子を備える。そして、撮像素子で読み取った符号画像から位置情報を検出し、筆記した文字又は図形をイメージデータ化した筆跡情報をこの位置情報に基づいて生成し記憶する。また、本実施の形態において、デジタルペン60は、インクを吐出してこのような筆記を行うためのペン機能に加え、インクを吐出せずに符号画像を読み取って情報を検出するスタイラス機能も有する。このペン機能とスタイラス機能とは、例えばスイッチによって切り替えられ、スタイラス機能を実現するスタイラスモードに設定された場合、デジタルペン60は、媒体から検出した識別情報及び位置情報を解析して、媒体間の位置関係を表す位置関係情報を生成し記憶する。
通信装置70は、デジタルペン60から情報を取得して端末装置50に送信する装置である。例えば、デジタルペン60を差し込む差込口を設け、この差込口にデジタルペン60が差し込まれると、デジタルペン60に記憶された情報を端末装置50に送信するようにするとよい。ここで、端末装置50との間の通信の方式としては、USB(Universal Serial Bus)、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信機能等、種々の方式が考えられる。また、図では、通信装置70をデジタルペン60と別体のものとして示しているが、必ずしも別体である必要はなく、一体に構成してもよい。
尚、本明細書では、媒体に記録する画像の元となる電子データを「電子文書」と表記するが、これは、テキストを含む「文書」を電子化したデータのみを意味するものではない。例えば、絵、写真、図形等の画像データ(ラスタデータかベクターデータかによらない)、データベース管理ソフトウェアや表計算ソフトウェアで記録されるデータ、その他の印刷可能な電子データも含めて「電子文書」としている。
また、本明細書において、「媒体」は、画像を印刷可能な媒体であれば、その材質は問わない。代表例は紙であるが、OHPシートや金属板等であっても構わない。
更に、本明細書では、電子文書、媒体、更にはデジタルペン60やユーザについて、それぞれを一意に識別するための識別情報を用いて処理を行うが、単に「識別情報」というときは、このうち、媒体の識別情報を意味するものとする。
ところで、このようなコンピュータシステムで出力された複数の符号画像付きの印刷文書を、符号画像が付されていない壁や模造紙等に貼り付けて、アイデア出し等の作業を行う場合がある。
このような場合に、壁や模造紙等に貼り付けた複数の印刷文書の位置関係を後で再現できるようにすれば、アイデア出し等の作業の経緯を鮮明に思い出すことができ、有用である。
そこで、本実施の形態では、複数の印刷文書をデジタルペン60でなぞることで、これらの印刷文書の位置関係を把握し、例えばPC(Personal Computer)上で再現できるようにした。
図2は、本実施の形態の概略動作を示した図である。
(a)は、符号画像付きの7つの印刷文書A〜Gをデジタルペン60でなぞる様子を示した図である。このように、デジタルペン60では、例えば、印刷文書の中央付近を左から右になぞる。これにより、デジタルペン60は、印刷文書上の符号画像を継続的に読み取る。具体的には、デジタルペン60は、最初、印刷文書Aの符号画像を読み取り、印刷文書Bの領域にかかると、印刷文書Bの符号画像を読み取る。これをもって、印刷文書Aの右隣に印刷文書Bがあると認識する。以降、同様の処理を繰り返し、印刷文書A〜Gの位置関係を認識して、この位置関係を示す位置関係情報を生成する。
(b)は、このような位置関係情報の一例を示した図である。図示するように、位置関係情報では、1行目に左から右へ印刷文書A、B、C、Dの順に並べられていることと、2行目に左から右へ印刷文書E、F、Gの順に並べられていることとが記録されている。また、デジタルペン60をある程度等速度で移動させるという前提で、2行目の印刷文書Fと印刷文書Gの間の領域では、符号画像を読めない時間が、印刷文書上を通過するのに要する平均的な時間以上であったとする。すると、この領域は、印刷文書を貼り付けることができる程度の面積を持つにも関わらず何も貼り付けられていない空白領域(空き領域)であると認識し、これも位置関係情報に記録している。
以下、このような概略動作を行う本実施の形態について、具体的に説明する。
本実施の形態では、文書サーバ20が電子文書を管理し、電子文書の表示が指示されると、識別情報サーバ30が電子文書を表示するための表示情報を生成する。
このように、本実施の形態では、文書サーバ20及び識別情報サーバ30が中心となって動作するので、これらのサーバの構成について詳細に説明する。
まず、文書サーバ20の構成について説明する。
図3は、文書サーバ20の機能構成例を示したブロック図である。
図示するように、文書サーバ20は、受信部21と、識別情報取得部22と、筆跡管理部23と、筆跡管理情報記憶部24とを備える。また、識別符号生成部25aと、位置符号生成部25bと、符号配置部25cと、パターン画像記憶部25dと、符号画像生成部25eとを備える。更に、文書画像生成部26と、画像合成部27と、送信部29とを備える。
受信部21は、端末装置10から印刷要求を受信する。ここで、印刷要求には、印刷対象となる電子文書の識別情報(以下、「文書ID」という)と、印刷に関する各種設定(以下、「印刷設定」という)とが含まれる。また、受信部21は、印刷文書に対する筆記がなされた際には、識別情報サーバ30から、印刷文書の元となる電子文書の文書ID及びページ番号と、印刷文書に対する筆記の内容を電子化した筆跡情報とを受信する。
識別情報取得部22は、受信部21から文書ID及び印刷設定を取得し、これを送信部29に渡して識別情報の発行要求の送信を指示し、これを文書画像生成部26に渡して文書画像の生成を指示する。また、受信部21から識別情報を取得し、これを識別符号生成部25aに渡して識別符号の生成を指示する。
筆跡管理部23は、受信部21が受信した文書ID、ページ番号、筆跡情報を取得し、筆跡管理情報記憶部24に登録する。また、筆跡情報の表示が指示された際には、指定された文書ID、ページ番号に対応する筆跡情報を、筆跡管理情報記憶部24から取り出す。
筆跡管理情報記憶部24は、筆跡管理部23によって管理される筆跡管理情報を記憶する。
識別符号生成部25aは、媒体を特定する識別情報を符号化して識別符号を生成する。
位置符号生成部25bは、媒体上の座標位置を示す位置情報を符号化して位置符号を生成する。
符号配置部25cは、識別符号生成部25aにて生成された識別符号や、位置符号生成部25bにて生成された位置符号等を予め定めたレイアウトに従って2次元平面に配置し2次元の符号配列を生成する。
パターン画像記憶部25dは、符号配列に格納される各符号の符号値に対応するパターン画像を記憶する。
符号画像生成部25eは、符号配置部25cが生成した2次元の符号配列を参照し、各符号値に対応したパターン画像を選択して符号画像を生成する。
文書画像生成部26は、識別情報取得部22から文書ID及び印刷設定を取得し、この文書IDで特定される電子文書を図示しない記憶手段から読み出し、印刷設定に従ってその電子文書の文書画像を生成する。
画像合成部27は、符号画像生成部25eが生成した符号画像と、文書画像生成部26が生成した文書画像とを合成し、合成画像を生成する。
送信部29は、識別情報サーバ30に対して識別情報の発行要求を送信する。また、画像形成装置40に対して媒体に対する画像の印刷命令を送信する。更に、筆跡情報の表示が指示された際には、識別情報サーバ30に対して、電子文書と筆跡情報とを送信する。
次に、識別情報サーバ30の構成について説明する。
図4は、識別情報サーバ30の機能構成例を示したブロック図である。
図示するように、識別情報サーバ30は、受信部31と、媒体管理部32と、媒体管理情報記憶部33と、表示情報生成部34と、位置関係情報記憶部35と、送信部39とを備える。
受信部31は、文書サーバ20から識別情報の発行要求を受信する。また、受信部31は、印刷文書に対する筆記がなされた際には、識別情報、筆跡情報を端末装置50から受信し、印刷文書をなぞる操作が行われた際には、位置関係情報を端末装置50から受信する。更に、電子文書の表示が指示された際に、端末装置50からは、表示する電子文書を特定するための識別情報を受信し、文書サーバ20からは、電子文書と筆跡情報とを受信する。
媒体管理部32は、識別情報の発行要求があると、識別情報を重複することなく発行し、その際に指定された文書ID及び印刷設定を識別情報に関連付けて記憶する。また、印刷文書をなぞる操作が行われた際には、位置関係情報を位置関係情報記憶部35に記憶する。更に、電子文書の表示が指示された際には、指定された識別情報に対応する文書ID、印刷設定、位置関係情報を取得する。
媒体管理情報記憶部33は、識別情報と、その識別情報が付与された媒体に印刷された電子文書の文書IDと、それが付与された媒体に電子文書が印刷された際の印刷設定とを記憶するデータベースである。
表示情報生成部34は、電子文書の表示が指示された際に、文書サーバ20から取得した情報に基づいて、電子文書を表示するための表示情報を生成する。この表示情報としては、例えば、端末装置50で表示するイメージを生成する元となるデータを生成する。本実施の形態では、画像が表示されるように制御する制御手段の一例として、表示情報生成部34を設けている。
位置関係情報記憶部35は、識別情報と、デジタルペン60で印刷文書をなぞる操作の一単位を識別する情報(以下、「操作ID」という)と、その操作の一単位におけるデジタルペン60の軌跡上の原点に対する媒体の相対的な位置を示す情報(以下、「媒体位置情報」という)とからなる位置関係情報を記憶するデータベースである。
送信部39は、文書サーバ20からの要求に応じて発行した識別情報を文書サーバ20に送信する。また、印刷文書に対する筆記がなされた際には、識別情報に対応する文書ID及びページ番号(印刷設定に含まれる)、筆跡情報を文書サーバ20に送信する。更に、電子文書の表示が指示された際には、文書サーバ20に対して文書ID、ページ番号(印刷設定に含まれる)を送信し、端末装置50に対して表示情報を送信する。
次いで、本実施の形態の動作について説明する。
本実施の形態における動作は、大きく、印刷文書の出力と、印刷文書の位置関係の認識と、印刷文書の位置関係の再現とに分けられるので、以下ではこれらを分けて説明する。
A.印刷文書の出力
図5は、このときの文書サーバ20及び識別情報サーバ30の動作を示したシーケンス図である。
文書サーバ20では、まず、受信部21が、電子文書の印刷要求を端末装置10から受信する(ステップ211)。このうち、電子文書の印刷要求には、文書IDと印刷設定とが含まれる。ここで、文書IDとしては、例えば、URL(Uniform Resource Locator)を用いるとよいが、電子文書を一意に特定することができるものであれば他の情報を用いてもよい。また、印刷設定は、ページ、部数、用紙サイズ、拡大縮小率、Nアップ(電子文書のNページを媒体の1ページに割り付ける印刷)、余白等の設定を含む。
受信部21は、これらの情報を受信すると、識別情報取得部22に受け渡す。すると、識別情報取得部22は、受け渡された情報のうち、文書IDと印刷設定とを送信部29に渡し、送信部29が、これらの情報を識別情報サーバ30に送信することで、識別情報の発行を要求する(ステップ212)。
これにより、識別情報サーバ30では、受信部31が、文書IDと印刷設定とを受信する(ステップ311)。そして、文書IDと印刷設定は媒体管理部32に渡され、媒体管理部32が、媒体管理情報記憶部33から未使用の識別情報を取り出す(ステップ312)。ここで、取り出す識別情報の数は、印刷設定に応じて決められる。つまり、基本的には、印刷するページ数に印刷部数を乗じて得られる数の識別情報が取り出される。但し、設定情報中に、Nアップの指定等がある場合は、それも考慮される。例えば、10ページの電子文書を2アップで5部印刷する場合は、25(=10÷2×5)個の識別情報が取り出される。
次に、媒体管理部32は、識別情報と文書IDと印刷設定とを関連付けて媒体管理情報記憶部33に記憶する(ステップ313)。そして、ステップ312で発行された識別情報は送信部39に渡され、送信部39が、文書サーバ20に対し、識別情報を送信する(ステップ314)。
これにより、文書サーバ20では、受信部21が識別情報を受信する(ステップ213)。そして、受信部21は、受信した識別情報を識別情報取得部22に受け渡す。
すると、文書サーバ20は、識別情報と位置情報とを表す符号画像を生成する(ステップ214)。この符号画像の生成は、具体的には、次のような処理により行われる。
即ち、まず、識別情報取得部22が、ステップ213で取得した識別情報を識別符号生成部25aに渡し、識別符号生成部25aが、識別情報を符号化することで識別符号を生成する。尚、識別情報の符号化の詳細については後述する。
また、位置符号生成部25bは、受信部21から印刷設定を受け取り、印刷設定に応じた範囲の位置情報を符号化することで位置符号を生成する。尚、位置情報の符号化の詳細についても後述する。
その後、符号配置部25cが、識別符号と位置符号とを予め定めたレイアウトに従って配置し、これを符号画像生成部25eが、パターン画像記憶部25dに記憶されたパターン画像を用いて画像化することで符号画像を生成する。
また、文書サーバ20では、文書画像生成部26が、電子文書の文書画像を生成する(ステップ215)。その際、文書画像生成部26は、ステップ211で識別情報取得部22が取得した文書IDを受け取り、これに基づいて対象となる電子文書を図示しない記憶手段から読み出す。また、ステップ211で識別情報取得部22が取得した印刷設定を受け取り、これに基づいて文書画像を生成する。
そして、画像合成部27は、ステップ214で生成された符号画像と、ステップ215で生成された文書画像とを合成し、合成画像を生成する(ステップ216)。
その後、合成画像は送信部29に渡され、送信部29が、合成画像の印刷命令を画像形成装置40に送信する(ステップ217)。ここで、合成画像の印刷命令は、例えば、文書画像の印刷命令の列からなるPDL(Page Description Language)ファイルに対し、符号画像として印刷する内容をPDLコマンドとして設定したPDLの形式で送信される。
これにより、画像形成装置40は、文書画像を例えばC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)のトナーを用いて媒体に印刷する。また、符号画像を例えばK(カーボンを含む黒)のトナー又は特殊トナーを用いて媒体に印刷する。
ここで、特殊トナーとしては、可視光領域(400nm〜700nm)における最大吸収率が7%以下であり、近赤外領域(800nm〜1000nm)における吸収率が30%以上の不可視トナーが例示される。ここで、「可視」及び「不可視」は、目視により認識できるかどうかとは関係しない。印刷文書における画像が可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性の有無により認識できるかどうかで「可視」と「不可視」とを区別している。また、可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性が若干あるが人間の目で認識し難いものも、「不可視」に含める。
尚、ここでは、電子文書の画像に符号画像を合成して印刷することとしたが、白紙(ノートや付箋等)に符号画像を印刷する構成としてもよい。その場合は、ステップ211で受信する印刷要求に文書IDを含めないようにし、ステップ313で識別情報と文書ID及び印刷設定との関連付けを行わないようにし、ステップ215における文書画像の生成は実行しないようにすればよい。
次に、本実施の形態で生成される符号画像について説明する。
図6は、符号画像を構成する画像等の一例を示した図である。
まず、符号画像を構成する単位パターンについて説明する。
図6(a)は、単位パターンの一例を示したものである。
単位パターンとは、情報埋め込みの最小単位である。図では、黒塗りの領域と斜線の領域をドット配置可能な領域とし、その間にある白色の領域をドット配置不可能な領域としている。そして、ドット配置可能な領域のうち、黒塗りの領域にドットが配置され、斜線の領域にはドットが配置されていないことを示している。即ち、図は、ドットを配置可能な9箇所の中から選択した2箇所にドットを配置することで単位パターンを構成した例を示したものである。ここで、9箇所の中から2箇所を選択する組み合わせは36(=)通りなので、単位パターンは、36種類存在する。このうち、4種類の単位パターンは、同期パターンとして使用される。同期パターンとは、画像の回転を検出したり、識別符号及び位置符号の相対的な位置を特定したりするためのパターンである。特に、画像の回転を検出する必要があることから、4種類の同期パターンとしては、そのうちの1つの同期パターンを90度回転するとそのうちの別の同期パターンになるようなものが選ばれる。また、この4種類の単位パターンを除く32種類の単位パターンは、識別符号及び位置符号を表現する情報パターンとして使用され、5ビットの情報が表現される。
ところで、図6(a)に示したドットは、あくまで情報表現のためのドットであり、画像を構成する最小の点を意味するドットとは必ずしも一致しない。本実施の形態において、情報表現のためのドット(図6(a)の最小の四角)は、600dpiにおける2ドット×2ドットの大きさを有している。600dpiにおける1ドットの大きさは0.0423mmなので、情報表現のためのドット(図6(a)の最小の四角)の一辺は、84.6μm(=0.0423mm×2)である。情報表現のためのドットは、大きくなればなるほど目に付きやすくなるため、できるだけ小さいほうが好ましい。ところが、あまり小さくすると、プリンタで印刷できなくなってしまう。そこで、情報表現のためのドットの大きさとして、50μmより大きく100μmより小さい上記の値を採用している。但し、上記の値84.6μmは、あくまで計算上の数値であり、実際に印刷されたトナー像では100μm程度になる。尚、本明細書で「ドット」というときは、特に明示しない限り、画像を構成する最小の点を意味するドットではなく、情報表現のためのドットを指すものとする。
次に、このような単位パターンから構成される符号ブロックについて説明する。
図6(b)に、符号ブロックのレイアウトの一例を示す。尚、ここでは、画像ではなく、パターン画像によって置き換えられる直前の符号配列で示している。即ち、図6(b)の最小の四角(以下、「単位ブロック」という)に、図6(a)のような単位パターン(36通りの単位パターンのいずれか)が配置され、その画像が媒体に形成されることになる。
図6(b)のレイアウトでは、符号ブロックの左上の1つの単位ブロックに、同期符号が配置されている。また、同期符号が配置された単位ブロックの右側の4つの単位ブロックにX位置符号が配置され、同期符号が配置された単位ブロックの下側の4つの単位ブロックにY位置符号が配置されている。更に、これらの位置符号が配置された単位ブロックに囲まれた16(=4×4)個の単位ブロックに識別符号が配置されている。
ここで、識別情報の符号化について述べる。
識別情報を符号化する場合、識別情報を構成するビット列は、RS符号化を行うために複数のブロックに分割される。符号化には、いくつかの方法があるが、本実施の形態では、RS符号化が適している。RS符号は多値の符号法であり、この場合、単位ブロックで表現される値がRS符号の多値に対応するからである。例えば、1つの単位ブロックで5ビットの情報を表現する場合、60ビットの識別情報は、ブロック長が5ビットの12個のブロックに分割される。そして、2ブロックの誤りを訂正可能なRS符号を採用したとすると、符号長は16ブロックとなり、図6(b)の符号ブロックにおける識別符号が配置される単位ブロックに収まることになる。尚、符号化方式はRS符号に限定するものでなく、その他の符号化方式、例えば、BCH符号等を使用してもよい。
次に、位置情報の符号化について述べる。
位置情報の符号化には、擬似乱数系列の一種であるM系列符号が使用される。ここで、M系列とは、ある長さのシフトレジスタとフィードバックによって生成される符号系列のうち、その周期が最長になる系列をいう。Kをシフトレジスタの段数とすると、M系列の系列長は2−1となる。このM系列から取り出した任意の連続したKビットは、同じM系列中の他の位置に現れない性質を持つ。そこで、この性質を利用して位置情報を符号化する。
ところで、本実施の形態では、符号化すべき位置情報の長さから、必要なM系列の次数を求め、M系列を生成している。しかしながら、符号化する位置情報の長さが予め分かっている場合は、M系列を毎回生成する必要はない。即ち、固定のM系列を予め生成しておき、それをメモリ等に格納しておけばよい。
例えば、系列長8191のM系列(K=13)を使用したとする。この場合、位置符号も5ビット単位で埋め込むため、系列長8191のM系列から5ビットずつ取り出してブロック化する。
尚、本明細書では、説明を簡単にするために、識別情報と位置情報とは明確に区別して用いている。しかしながら、広範な位置情報を用意しておき、媒体ごとに異なる範囲から位置情報を切り出して埋め込み、位置情報の違いによって媒体を識別するという手法もある。そこで、このような手法においては、媒体を識別する機能が位置情報に備わっているものと見て、位置情報を識別情報としても考えるものとする。
ここで、媒体管理情報記憶部33に記憶される媒体管理情報の具体的な内容について説明する。
図7は、媒体管理情報の具体例を示した図である。
図示するように、媒体管理情報は、識別情報と、文書IDと、印刷設定とが関連付けて記憶される。
このうち、識別情報は、既に述べた通り、媒体を一意に識別するための情報である。
また、文書IDは、既に述べた通り、電子文書を一意に識別するための情報である。
更に、印刷設定は、既に述べた通り、端末装置10で電子文書の印刷が要求された際に設定されたページ、用紙サイズ、拡大縮小率等の情報である。
図には、文書ID「DocA」の電子文書の1ページ目を、識別情報「000101」のA4サイズの媒体に100%で印刷し、文書ID「DocB」の電子文書の2ページ目を、識別情報「000102」のA4サイズの媒体に100%で印刷し、文書ID「DocC」の電子文書の1ページ目を、識別情報「000103」のA4サイズの媒体に100%で印刷し、文書ID「DocD」の電子文書の2ページ目を、識別情報「000104」のA4サイズの媒体に100%で印刷したことが示されている。
また、文書ID「DocE」の電子文書の1ページ目を、識別情報「000105」のA4サイズの媒体に100%で印刷し、文書ID「DocF」の電子文書の2ページ目を、識別情報「000106」のA4サイズの媒体に100%で印刷し、文書ID「DocG」の電子文書の3ページ目を、識別情報「000107」のA4サイズの媒体に100%で印刷したことも示されている。
B.印刷文書の位置関係の認識
本実施の形態では、印刷文書に対する筆跡情報に加え、印刷文書をなぞる操作に応じて生成された位置関係情報がデジタルペン60から通信装置70を介して端末装置50に伝えられ、識別情報サーバ30へ登録される。
そこで、まず、デジタルペン60の機構について説明する。
図8は、デジタルペン60の構成例を示した図である。
図示するように、デジタルペン60は、ペン全体の動作を制御する制御回路61を備える。また、制御回路61は、読み取った符号画像を処理する画像処理部61aと、そこでの処理結果から識別情報及び位置情報を抽出するデータ処理部61bとを含む。
また、制御回路61には、デジタルペン60による筆記動作をペンチップ69に加わる圧力によって検出する圧力センサ62が接続されている。更に、媒体上に赤外光を照射する赤外LED63と、反射光を検知することによって符号画像を読み取る赤外CMOS64も接続されている。更にまた、識別情報及び位置情報を記憶するための情報メモリ65と、外部装置と通信するための通信回路66と、ペンを駆動するためのバッテリ67と、ペンの識別情報(ペンID)を記憶するペンIDメモリ68も接続されている。
尚、前述の通り、このデジタルペン60には、インクを吐出して筆記を行うペンモードの他に、インクを吐出せず情報の読取りのみを行うスタイラスモードが設けられており、モード切替スイッチ(図示せず)によって、所望のモードに切り替え可能になっている。
次に、このうち制御回路61において実現される機能構成について更に詳細に説明する。
図9は、制御回路61の機能構成例を示したブロック図である。尚、図では、制御回路61内の画像処理部61aとデータ処理部61bとに分けて、機能構成例を示している。
図示するように、画像処理部61aは、画像取得部611と、ドット配列生成部612とを備える。また、データ処理部61bは、符号配列生成部613と、識別情報取得部614と、位置情報取得部615と、筆跡情報生成部616とを備える。そして、更に、位置関係情報生成部617と、通信制御部619とを備える。
画像取得部611は、赤外CMOS64が印刷文書から読み取った符号画像を取得する。また、必要に応じて、符号画像に含まれるノイズを除去する。
ドット配列生成部612は、符号画像におけるドットの位置を参照して、ドット配列を生成する。即ち、2次元の配列上で、例えば、ドットがある位置に「1」を、ドットがない位置に「0」を記憶することにより、画像として検出したドットをデジタルデータに置き換える。そして、この2次元の配列をドット配列として出力する。
符号配列生成部613は、ドット配列上で、符号ブロック内の単位パターンに対応するブロックを検出する。具体的には、単位パターンが配置されるブロックと同じ形状及び大きさの枠をドット配列上で動かし、枠内のドット数が均等になる位置で枠を固定する。例えば、図6(a)の単位パターンを用いる場合であれば、3ドット×3ドットに対応する大きさの枠を動かし、枠内に含まれるドット数が2となる位置で枠を固定する。そして、その枠で区切られた各ブロック内のドット位置から定まる符号値を格納した符号配列を生成する。また、この符号配列が生成されると、予め定められた同期符号の符号値を検索することによって、同期符号の位置が特定される。
識別情報取得部614は、符号配列から同期符号の位置を基準にして識別符号を検出する。そして、画像生成時にRS符号化処理で用いたパラメータを用いて識別符号を復号し、識別情報を取得する。本実施の形態では、識別情報を取得する識別情報取得手段の一例として、識別情報取得部614を設けている。
位置情報取得部615は、符号配列から同期符号の位置を基準にして位置符号を検出する。そして、位置符号からM系列の部分系列を取り出し、画像生成時に使用したM系列におけるこの部分系列の位置を参照し、この位置を同期符号によるオフセットで補正した値を位置情報として取得する。尚、オフセットで補正するのは、位置符号の間に同期符号が配置されているためである。本実施の形態では、位置情報を取得する位置情報取得手段の一例として、位置情報取得部615を設けている。
筆跡情報生成部616は、位置情報取得部615が取得した位置情報を連結して筆跡情報を生成する。ここで、筆跡情報には、少なくともデジタルペン60のペン先の軌跡を電子化したデータが含まれるが、これ以外の情報を含んでもよい。ペン先の軌跡以外の情報としては、例えば、筆記した時にペンに設定されていた色の情報や、筆圧の情報等がある。
位置関係情報生成部617は、複数の印刷文書をなぞる操作を行った場合に、複数の印刷文書の位置関係を示す位置関係情報を生成する。本実施の形態では、媒体の位置関係を示す位置関係情報を生成する生成手段の一例として、位置関係情報生成部617を設けている。
通信制御部619は、印刷文書に対する筆記がなされた際には、識別情報取得部614が取得した識別情報と、筆跡情報生成部616が生成した筆跡情報とを通信回路66に受け渡す。また、印刷文書をなぞる操作が行われた際には、位置関係情報生成部617が生成した位置関係情報を通信回路66に受け渡す。これにより、通信装置70への情報送信を実現する。
次に、デジタルペン60が複数の媒体の位置関係を把握して位置関係情報を生成する際の動作について説明する。
デジタルペン60では、まず、赤外LED63が媒体に対して赤外光を照射し、赤外CMOS64がその反射光を受光することにより、符号画像を読み取る。そして、画像取得部611がこの読み取った符号画像を取得する。そして、符号画像にノイズが含まれていれば、これを除去する。次に、ドット配列生成部612が、符号画像に含まれるドット位置をデジタルデータ化し、ドット配列を生成する。そして、符号配列生成部613が、ドット配列からブロックを検出し、ブロックごとの符号値を格納した符号配列を生成する。そして、符号配列において、同期符号の位置を特定する。その後、識別情報取得部614が、同期符号の位置に基づいて識別符号を検出し、これを復号して識別情報を取得する。また、位置情報取得部615が、同期符号の位置に基づいて位置符号を検出し、これを復号して位置情報を取得する。更に、本実施の形態では、位置関係情報生成部617が、複数の媒体をなぞる操作に応じて、これらの媒体の位置関係を示す位置関係情報を生成する。
図10−1及び図10−2は、このときの位置関係情報生成部617の動作例を示したフローチャートである。
尚、この動作例では、媒体を壁に貼って、デジタルペン60により、略等速度で略水平方向の略直線状の軌跡を描くようになぞる場合を想定している。そして、この軌跡をX軸とし、デジタルペン60が1つ目の媒体から最初に情報を読み取った点を原点とし、このX軸及び原点によって規定される座標系を基準座標系とする。また、1つ目の媒体が存在するレイヤを基準レイヤ(レイヤ番号は0)とする。
一方、デジタルペン60は、初めて媒体から情報を読み取った時点でその媒体が何番目の媒体であるかを把握し、これを変数Nに保持する。そして、N番目の媒体上の座標系における原点の基準座標系におけるX座標、Y座標をそれぞれX(N)、Y(N)とし、N番目の媒体の基準座標系における傾き角をθ(N)とし、N番目の媒体のレイヤ番号の基準レイヤのレイヤ番号との差分(基準レイヤよりも上の場合は正の数、基準レイヤよりも下の場合は負の数)をL(N)とする。また、デジタルペン60がN番目の媒体から最初に情報を読み取った点の基準座標系におけるX座標をP(N)とし、デジタルペン60がN番目の媒体から最後に情報を読み取った点の基準座標系におけるX座標をQ(N)とする。
また、図2では、媒体は互いに重ならないように並べたが、一般には重なる場合もあり得るので、そのような場合も想定した動作例を説明する。
更に、この動作例では、デジタルペン60のボタンをオンにしてからオフにするまでを操作の一単位とする。そして、この一単位を識別する操作IDを連番で表し、その連番を変数Kに保持する。尚、この動作例を開始するに先立ち、変数Kは、初期化操作によって「0」に設定されているものとする。
図10−1を参照すると、位置関係情報生成部617は、まず、ボタンをオンする操作が行われたかどうかを判定する(ステップ621)。ここで、初期化操作又は前回のボタンのオフ操作から予め設定された時間内にボタンをオンする操作が行われた場合は、Kに「1」を加算し、N、P(1)、L(1)に「0」を代入する(ステップ622)。
次に、位置関係情報生成部617は、識別情報及び位置情報の読取りが成功したかどうかを判定する(ステップ623)。尚、識別情報及び位置情報の読取りが成功しなかった場合、ドット配列生成部612や符号配列生成部613の処理が不能となるので、その旨を伝えてもらうことにより、読取りが成功したかは判定可能である。
その結果、識別情報及び位置情報の読取りが成功したとすると、デジタルペン60が媒体上にある場合の処理を行う。
即ち、まず、位置関係情報生成部617は、前回読んだ情報があるかどうかを判定する(ステップ624)。
ここで、前回読んだ情報がないと判定されたとする。これは、デジタルペン60でなぞる操作を媒体上から開始し、今回初めて情報を読み取った場合、又は、デジタルペン60が前回は壁上にあったが、今回は媒体上にある場合である。従って、この場合は、今回の媒体から初めて情報を読み取ったことになるので、Nに「1」を加算する(ステップ625)。また、この場合、デジタルペン60の壁上の移動時間をタイマで計測していれば、この移動時間に基づいて、今回の媒体の相対的な位置を算出する処理を行う。但し、今回の媒体が1つ目の媒体である場合は、タイマによる計測は行われていないので、まず、位置関係情報生成部617は、タイマがカウント中かどうかを判定する(ステップ626)。
そして、タイマがカウント中でなければ、そのままステップ633へ進む。
また、タイマがカウント中であれば、そのときのタイマ値を変数Tに代入してタイマを停止する(ステップ627)。そして、式「P(N)=Q(N−1)+V×T」によってP(N)を求めると共に、今回の媒体のレイヤ番号L(N)に対して壁の媒体が貼られていない空白部分を隔てて配置された前回の媒体のレイヤ番号L(N−1)を設定し(ステップ628)、ステップ633へ進む。ここで、変数Vは、デジタルペン60の移動速度を表しており、後述するステップ644で算出された値を用いる。
その後、位置関係情報生成部617は、タイマを開始し(ステップ633)、ステップ633で読取りが成功した識別情報を記憶し(ステップ634)、ステップ635へ進む。
一方、ステップ624で前回読んだ情報があると判定されたとする。これは、デジタルペン60が前回も媒体上にあって今回も媒体上にある場合である。従って、この場合は、媒体が切り替わっていないかを判定して、切り替わっていれば、前回の媒体に関する情報を記録する処理を行う。即ち、位置関係情報生成部617は、まず、ステップ623で読取りが成功した識別情報が、ステップ624で参照した前回の媒体の識別情報と同じかどうかを判定する(ステップ629)。
そして、識別情報が同じでないと判定されれば、今回の媒体から初めて情報を読み取ったことになるので、Nに「1」を加算し(ステップ630)、ステップ633で開始したタイマを停止する(ステップ631)。次に、位置関係情報生成部617は、θ(N−1)、P(N−1)、Q(N−1)を算出し、(N−1)番目の媒体の識別情報、K、X(N−1)、Y(N−1)、θ(N−1)、L(N−1)を位置関係情報として記録し(ステップ632)、ステップ635へ進む。
ここで、θ(N−1)は、(N−1)番目の媒体(前回の媒体)から読み出された位置情報を連結した線分のこの媒体上の座標系における傾き角を、基準座標系における傾き角に変換することで求められる。P(N−1)としては、Q(N−2)をそのまま用いればよく、Q(N−1)は、P(N−1)に上記線分の長さを加算することで求められる。Kとしては、ステップ622で設定された値を用いればよい。X(N−1)、Y(N−1)は、基準座標系における点(P(N−1),0)の媒体上の座標系における座標と、P(N−1)と、θ(N−1)とを用いて求められる。また、L(N−1)は、次のように求めればよい。即ち、ステップ628で値が設定されている場合は、その値をL(N−1)とする。ステップ628で値が設定されていない場合は、Q(N−2)が(N−2)番目の媒体(前々回の媒体)の端部になければ、L(N−2)に「1」を加算して得られた値をL(N−1)とし、Q(N−2)が(N−2)番目の媒体(前々回の媒体)の端部にあれば、L(N−2)から「1」を減算して得られた値をL(N−1)とする。
また、ステップ629で識別情報が同じと判定されれば、そのままステップ635へ進む。
その後、位置関係情報生成部617は、ステップ623で読取りが成功した位置情報を記憶し(ステップ635)、ボタンがオフされたかどうかを判定する(ステップ636)。
その結果、ボタンがオフされていなければ、ステップ623へ戻る。
一方、ボタンがオフされていれば、デジタルペン60が媒体上にある状態で媒体をなぞる操作が終了したことになるので、最後の媒体に関する情報を記録する処理を行う。即ち、位置関係情報生成部617は、θ(N)、P(N)、Q(N)を算出し、N番目の媒体の識別情報、K、X(N)、Y(N)、θ(N)、L(N)を位置関係情報として記録し(ステップ637)、ステップ621へ戻る。
ここで、θ(N)は、N番目の媒体(最後の媒体)から読み出された位置情報を連結した線分のこの媒体上の座標系における傾き角を、基準座標系における傾き角に変換することで求められる。P(N)としては、Q(N−1)をそのまま用いればよく、Q(N)は、P(N)に上記線分の長さを加算することで求められる。Kとしては、ステップ622で設定された値を用いればよい。X(N)、Y(N)は、基準座標系における点(P(N),0)の媒体上の座標系における座標と、P(N)と、θ(N)とを用いて求められる。また、L(N)は、次のように求めればよい。即ち、ステップ628で値が設定されている場合は、その値をL(N)とする。ステップ628で値が設定されていない場合は、Q(N−1)が(N−1)番目の媒体(前回の媒体)の端部になければ、L(N−1)に「1」を加算して得られた値をL(N)とし、Q(N−1)が(N−1)番目の媒体(前回の媒体)の端部にあれば、L(N−1)から「1」を減算して得られた値をL(N)とする。
一方、ステップ623で識別情報及び位置情報の読取りが成功しなかったとすると、デジタルペン60が壁上にある場合の処理を行う。
即ち、図10−2を参照すると、まず、位置関係情報生成部617は、前回読んだ情報があるかどうかを判定する(ステップ641)。
ここで、前回読んだ情報があると判定されたとする。これは、デジタルペン60が前回は媒体上にあったが、今回は壁上にある場合である。従って、この場合は、直前の媒体に関する情報を記録する処理を行う。即ち、位置関係情報生成部617は、まず、そのときのタイマ値を変数Tに代入してタイマを停止する(ステップ642)。次に、位置関係情報生成部617は、θ(N)、P(N)、Q(N)を算出し、N番目の媒体の識別情報、K、X(N)、Y(N)、θ(N)、L(N)を位置関係情報として記録する(ステップ643)。
ここで、θ(N)は、N番目の媒体(壁上に移動する前の媒体)から読み出された位置情報を連結した線分のこの媒体上の座標系における傾き角を、基準座標系における傾き角に変換することで求められる。P(N)としては、Q(N−1)をそのまま用いればよく、Q(N)は、P(N)に上記線分の長さを加算することで求められる。Kとしては、ステップ622で設定された値を用いればよい。X(N)、Y(N)は、基準座標系における点(P(N),0)の媒体上の座標系における座標と、P(N)と、θ(N)とを用いて求められる。また、L(N)は、次のように求めればよい。即ち、ステップ628で値が設定されている場合は、その値をL(N)とする。ステップ628で値が設定されていない場合は、Q(N−1)が(N−1)番目の媒体(壁上に移動する前の媒体の更に前の媒体)の端部になければ、L(N−1)に「1」を加算して得られた値をL(N)とし、Q(N−1)が(N−1)番目の媒体(壁上に移動する前の媒体の更に前の媒体)の端部にあれば、L(N−1)から「1」を減算して得られた値をL(N)とする。
また、位置関係情報生成部617は、デジタルペン60の移動速度を表す変数Vを、式「V=(Q(N)−P(N))/T」によって求め(ステップ644)、タイマを開始する(ステップ645)。
その後、位置関係情報生成部617は、ボタンがオフされたかどうかを判定する(ステップ646)。その結果、ボタンがオフされていなければ、ステップ623へ戻る。一方、ボタンがオフされていれば、ステップ621へ戻る。
そして、以降、Kを「1」ずつ加算しながら同様の処理を行うが、ステップ621で初期化操作又は前回のボタンのオフ操作から予め設定された時間内にボタンをオンする操作が行われなかった場合、処理を終了する。
その後、位置関係情報生成部617は、位置関係情報を通信制御部619に受け渡す。すると、通信制御部619は、位置関係情報生成部617から取得した位置関係情報を通信回路66に出力する。これにより、通信回路66は、この位置関係情報を識別情報サーバ30に送信し、識別情報サーバ30が、位置関係情報記憶部35に位置関係情報を記憶することになる。
次に、この動作例について具体例を用いて説明する。
図11−1(a)は、媒体の位置関係の具体例を示した図である。
この例において、各媒体には、図示しないが、印刷時の設定における左上点、上辺、左辺をそれぞれ原点、x軸、y軸とした座標系が設けられている。ここで、x軸は、印刷時の設定における右方向を正方向とし、y軸は、印刷時の設定における下方向を正方向とする。
一方で、媒体の位置関係を記録するための基準座標系としても、右方向にX軸を、下方向にY軸をとっている。そして、前述の通り、デジタルペン60が1つ目の媒体から最初に情報を読み取った点を原点としている。
また、ここでは、図2に示した7つの媒体のうち、媒体A、B、Cを示している。尚、図2では、これらの何れの媒体も重なり合っておらず、各媒体は正立して置かれていたが、ここでは、説明の便宜上、媒体Aと媒体Bが重なり合っており、各媒体が傾けて置かれている状態を示している。
更に、媒体A、B、Cの順番を保持する変数Nの値を、それぞれ、「1」、「2」、「3」とし、各媒体について、図10−1及び図10−2で用いたX(N)、Y(N)、θ(N)、P(N)、Q(N)を示している。ここで、θ(N)は、Y軸の正方向を基準とした時計回りの角度で示している。また、この例を用いた説明においては、これらの記号における括弧は省略し、例えば、X1、X2、X3のように表記するものとする。
更にまた、図には、デジタルペン60でなぞる操作の開始点S、終了点E、デジタルペン60がQ2、Q3の次に読み取る壁上の点R2、R3も示している。
以下、デジタルペン60が読み取った点ごとに、図10−1のステップ623〜635、図10−2のステップ641〜645の動作を説明する。
(1)S〜P1の間の点を読み取った場合
この場合は、ステップ623で「No」と判定され、ステップ641で「No」と判定される。
(2)P1を読み取った場合
この場合は、ステップ623で「Yes」と判定され、ステップ624で「No」と判定され、ステップ625でNに「1」が代入され、ステップ626で「No」と判定され、ステップ633でタイマが開始される。そして、ステップ634で媒体Aの識別情報が記憶され、ステップ635でP1の媒体A上の座標(x11,y11)が記憶される。
(3)P1〜Q1の間の点を読み取った場合
この場合は、ステップ623で「Yes」と判定され、ステップ624で「Yes」と判定され、ステップ629で「Yes」と判定される。そして、ステップ635でこの点の媒体A上の座標(x1k,y1k)(k=2,3,…,n−1)が記憶される。
(4)Q1を読み取った場合
この場合は、ステップ623で「Yes」と判定され、ステップ624で「Yes」と判定され、ステップ629で「Yes」と判定される。そして、ステップ635でQ1の媒体A上の座標(x1n,y1n)が記憶される。
(5)P2を読み取った場合
この場合は、ステップ623で「Yes」と判定され、ステップ624で「Yes」と判定され、ステップ629で「No」と判定され、ステップ630でNに「2」が代入され、ステップ631でタイマが停止される。そして、ステップ632で、θ1、P1、Q1が求められ、媒体Aの識別情報、K、X1、Y1、θ1、L1が記録される。ここで、θ1=−tan−1((y1n−y11)/(x1n−x11))、P1=0、Q1=√((x1n−x11)+(y1n−y11))、K=1、X1=−x11×cosθ1+y11×sinθ1、Y1=−x11×sinθ1−y11×cosθ1、L1=0である。また、ステップ633でタイマが開始される。そして、ステップ634で媒体Bの識別情報が記憶され、ステップ635でP2の媒体B上の座標(x21,y21)が記憶される。
(6)P2〜Q2の間の点を読み取った場合
この場合は、ステップ623で「Yes」と判定され、ステップ624で「Yes」と判定され、ステップ629で「Yes」と判定される。そして、ステップ635でこの点の媒体B上の座標(x2k,y2k)(k=2,3,…,n−1)が記憶される。
(7)Q2を読み取った場合
この場合は、ステップ623で「Yes」と判定され、ステップ624で「Yes」と判定され、ステップ629で「Yes」と判定される。そして、ステップ635でQ2の媒体B上の座標(x2n,y2n)が記憶される。
(8)R2を読み取った場合
この場合は、ステップ623で「No」と判定され、ステップ641で「Yes」と判定され、ステップ642でタイマ値がTに格納されてタイマが停止される。そして、ステップ632で、θ2、P2、Q2が求められ、媒体Bの識別情報、K、X2、Y2、θ2、L2が記録される。ここで、θ2=−tan−1((y2n−y21)/(x2n−x21))、P2=Q1、Q2=P2+√((x2n−x21)+(y2n−y21))、K=1、X2=P2−x21×cosθ2+y21×sinθ2、Y2=−x21×sinθ2−y21×cosθ2、L2=1である。また、ステップ644でVに(Q2−P2)/Tが代入され、ステップ645でタイマが開始される。
(9)R2〜P3の間の点を読み取った場合
この場合は、ステップ623で「No」と判定され、ステップ641で「No」と判定される。
(10)P3を読み取った場合
この場合は、ステップ623で「Yes」と判定され、ステップ624で「No」と判定され、ステップ625でNに「3」が代入され、ステップ626で「Yes」と判定され、ステップ627でタイマ値がTに格納されてタイマが停止される。そして、ステップ628で、P3にQ2+V×Tが、L3にL2がそれぞれ代入され、ステップ633でタイマが開始される。そして、ステップ634で媒体Cの識別情報が記憶され、ステップ635でP3の媒体C上の座標(x31,y31)が記憶される。
(11)P3〜Q3の間の点を読み取った場合
この場合は、ステップ623で「Yes」と判定され、ステップ624で「Yes」と判定され、ステップ629で「Yes」と判定される。そして、ステップ635でこの点の媒体C上の座標(x3k,y3k)(k=2,3,…,n−1)が記憶される。
(12)Q3を読み取った場合
この場合は、ステップ623で「Yes」と判定され、ステップ624で「Yes」と判定され、ステップ629で「Yes」と判定される。そして、ステップ635でQ3の媒体C上の座標(x3n,y3n)が記憶される。
(13)R3を読み取った場合
この場合は、ステップ623で「No」と判定され、ステップ641で「Yes」と判定され、ステップ642でタイマ値がTに格納されてタイマが停止される。そして、ステップ643で、θ3、P3、Q3が求められ、媒体Cの識別情報、K、X3、Y3、θ3、L3が記録される。ここで、θ3=−tan−1((y3n−y31)/(x3n−x31))、P3=Q2+V×T、Q3=P3+√((x3n−x31)+(y3n−y31))、K=1、X3=P3−x31×cosθ3+y31×sinθ3、Y3=−x31×sinθ3−y31×cosθ3、L3=1である。また、ステップ644でVに(Q3−P3)/Tが代入され、ステップ645でタイマが開始される。
(14)R3〜Eの間の点を読み取った場合
この場合は、ステップ623で「No」と判定され、ステップ641で「No」と判定される。
尚、上記説明では、θ(N)を求めるために用いる線分の傾きをその端点の媒体上の座標のみを用いて算出したが、これには限らない。即ち、端点の媒体上の座標だけでなく、ステップ635で記憶しておいた線分上の各点の媒体上の座標を用いて算出するようにしてもよい。
また、上記説明では、媒体の離れ度合いを、デジタルペン60の移動速度Vと壁上の移動時間Tとの積によって表したが、これには限らない。例えば、媒体上の特定点間の距離、媒体上の各点の平均距離や最短距離、媒体に挟まれた領域の面積等によって表してもよい。
更に、上記説明では、デジタルペン60の移動速度Vの算出方法として、媒体上を実際にデジタルペン60が移動したときの移動距離及び移動時間に基づいて算出する方法を採用したが、これもこの方法には限らない。例えば、デジタルペン60を設定速度で移動させる機構を別途設けたような場合であれば、その設定速度をVとして用いてもよい。
次に、図10−1のステップ632及びステップ637、図10−2のステップ643で記録される位置関係情報の具体的な内容について説明する。
図11−2(b)は、位置関係情報の具体例を示した図である。
図示するように、位置関係情報は、識別情報と、操作IDと、媒体位置情報とを対応付けたものとなっている。
このうち、識別情報は、既に述べた通り、媒体を一意に識別するための情報である。
また、操作IDは、既に述べた通り、デジタルペン60でなぞる操作の一単位を識別するための情報である。識別情報が「000101」〜「000104」の媒体に対しては、操作IDは「1」となっているが、識別情報「000105」以降の媒体に対しては、図10−1のステップ622で「1」が加算されるので、操作IDは「2」となっている。
更に、媒体位置情報は、既に述べた通り、基準座標系における媒体の左上点のX座標及びY座標、傾き角、レイヤ番号によって、媒体の相対的な位置を示す情報である。
C.印刷文書の位置関係の再現
本実施の形態では、上記の位置関係情報に基づいて、印刷媒体間の位置関係を再現する。
その場合、ユーザは、まず、印刷媒体をデジタルペン60で指示する。すると、デジタルペン60は、識別情報を読み取り、通信装置70を介して端末装置50に出力する。
すると、端末装置50は、デジタルペン60から伝えられた識別情報を識別情報サーバ30に送信する。
図12は、その後の識別情報サーバ30及び文書サーバ20の動作を示したシーケンス図である。
識別情報サーバ30では、まず、受信部31が、端末装置50から識別情報を受信する(ステップ331)。次に、識別情報は媒体管理部32に渡され、媒体管理部32が、位置関係情報においてその識別情報に対応付けられている操作IDを取得し、その操作IDに対応付けられている識別情報を取得する(ステップ332)。また、媒体管理部32は、ステップ331及びステップ332で取得した識別情報をキーとして媒体管理情報及び位置関係情報を検索し、これらの識別情報にそれぞれ対応する複数の文書ID及び印刷設定を媒体管理情報から取得すると共に、これらの識別情報にそれぞれ対応する複数の媒体位置情報を位置関係情報から取得する(ステップ333)。そして、複数の印刷設定及び位置関係情報は、表示情報生成部34に渡され、複数の文書ID及びページ番号(印刷設定に含まれる)は送信部39に渡され、送信部39がこれらの文書ID及びページ番号を文書サーバ20に送信する(ステップ334)。
これにより、文書サーバ20では、受信部21が、複数の文書ID及びページ番号を受信する(ステップ231)。そして、これらの情報は筆跡管理部23に受け渡され、筆跡管理部23が、筆跡管理情報記憶部24に記憶された筆跡管理情報を参照し、渡された複数の文書ID及びページ番号にそれぞれ対応する複数の筆跡情報を取り出す(ステップ232)。その後、取り出された情報は送信部29に受け渡され、送信部29がこれらの情報を、複数の文書IDによってそれぞれ特定される複数の電子文書と共に識別情報サーバ30に送信する(ステップ233)。
これにより、識別情報サーバ30では、受信部31が、複数の電子文書及び筆跡情報を受信する(ステップ335)。そして、これらの情報は表示情報生成部34に渡される。
その後、表示情報生成部34が、ステップ333で媒体管理部32によって取り出され渡された印刷設定及び位置関係情報を考慮して、個々の電子文書の印刷イメージを表すオブジェクトからなる表示情報を生成し、その上に、ステップ335で受信した筆跡情報を追加する(ステップ336)。この場合、印刷設定には、各媒体のサイズや色等の属性が含まれるので、各媒体に対する電子文書の印刷イメージを表すオブジェクトにも、これらの属性が反映される。また、左上点の座標、傾き角、レイヤといった位置関係もオブジェクトに反映される。
そして、表示情報生成部34は、このようにして生成した表示情報を送信部39に渡し、送信部39が、表示情報を端末装置50に送信する(ステップ337)。
これにより、端末装置50では、個々の電子文書のイメージを独立したオブジェクトとして操作可能となる。
以上により、本実施の形態の動作の説明を終了する。
尚、本実施の形態では、ペン機能とスタイラス機能とを備えたデジタルペン60によって、媒体に対する筆記操作と媒体の位置関係の記録操作の両方を行うものとしたが、これには限らない。即ち、媒体に対する筆記操作は、筆記専用のデジタルペン60を用いて行い、媒体の位置関係の記録操作は、情報読取り専用のスタイラスペンを用いて行うようにしてもよい。
また、本実施の形態では、電子文書を印刷した印刷媒体の位置関係を記録し再現するものとしたが、電子文書を印刷していない例えば付箋のような媒体の位置関係を記録し再現するようにしてもよい。
更に、本実施の形態では、壁に貼られた媒体の行ごとにキーとなる媒体を最初に指定すると、その行における全ての媒体を表示するようにしたが、これには限らない。実際には、あるまとまり(例えば模造紙一枚分)で操作IDをグループ化して管理することが求められる場合もある。このような場合、例えば模造紙一枚ごとに異なる識別情報を印刷しておき、ある模造紙に印刷された識別情報をなぞってから媒体をなぞることにより、その模造紙に貼られた媒体を表示するようにしてもよい。
ところで、本実施の形態では、デジタルペン60が筆跡情報及び位置関係情報を生成し、識別情報サーバ30が位置関係情報を記憶して電子文書の表示を制御し、文書サーバ20が筆跡情報を記憶するようにした。しかしながら、これらの処理を如何なる装置で行うかについては種々のバリエーションが考えられる。例えば、筆跡情報及び位置関係情報の生成は、端末装置50又は識別情報サーバ30が行ってもよいし、位置関係情報の記憶や電子文書の表示の制御は、端末装置50又は文書サーバ20が行ってもよい。また、筆跡情報の記憶は、識別情報サーバ30が行ってもよい。
そこで、これらの処理をコンピュータ90で行うものとして、コンピュータ90のハードウェア構成について説明する。
図13は、コンピュータ90のハードウェア構成を示した図である。
図示するように、コンピュータ90は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)91と、記憶手段であるメインメモリ92及び磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)93とを備える。ここで、CPU91は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行し、上述した各機能を実現する。また、メインメモリ92は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、磁気ディスク装置93は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。
更に、コンピュータ90は、外部との通信を行うための通信I/F94と、ビデオメモリやディスプレイ等からなる表示機構95と、キーボードやマウス等の入力デバイス96とを備える。
尚、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
10,50…端末装置、20…文書サーバ、30…識別情報サーバ、40…画像形成装置、60…デジタルペン、80…ネットワーク

Claims (8)

  1. 媒体の識別情報が印刷された当該媒体から読み取られた当該識別情報を取得する識別情報取得手段と、
    第1の識別情報と、当該第1の識別情報とは異なる第2の識別情報とが、前記識別情報取得手段により取得された場合に、当該第1の識別情報が読み取られた位置と当該第2の識別情報が読み取られた位置との間から識別情報が読み取られない状態の検出に基づいて、当該第1の識別情報が印刷された第1の媒体と、当該第2の識別情報が印刷された第2の媒体との位置関係を示す位置関係情報を生成する生成手段と
    を備えたことを特徴とする媒体位置管理装置。
  2. 前記生成手段は、前記第1の識別情報が読み取られた位置と前記第2の識別情報が読み取られた位置との間から識別情報が読み取られない状態が検出された場合に、前記第1の媒体と前記第2の媒体とが離れて位置していることを示す前記位置関係情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の媒体位置管理装置。
  3. 前記生成手段は、前記第1の識別情報が読み取られた位置と前記第2の識別情報が読み取られた位置との間から識別情報が読み取られない状態の継続時間に基づいて、前記第1の媒体と前記第2の媒体との離れ度合いを示す前記位置関係情報を生成することを特徴とする請求項2に記載の媒体位置管理装置。
  4. 前記生成手段は、前記媒体から情報を読み取るために当該媒体上を移動させる読取り手段の移動速度に基づいて、前記離れ度合いを決定することを特徴とする請求項3に記載の媒体位置管理装置。
  5. 媒体から当該媒体上の位置情報を取得する位置情報取得手段を更に備え、
    前記生成手段は、前記位置情報取得手段により前記第1の媒体から取得された前記位置情報と、前記読取り手段が前記第1の媒体上を移動するのに要する時間とに基づいて、前記移動速度を決定することを特徴とする請求項4に記載の媒体位置管理装置。
  6. 前記生成手段は、前記媒体から情報を読み取るために当該媒体上を移動させる読取り手段が特定サイズの媒体上を移動するのに要する時間に基づいて、前記離れ度合いを、当該特定サイズの媒体に相当する空き領域が存在する旨の情報によって示す前記位置関係情報を生成する請求項3に記載の媒体位置管理装置。
  7. 前記生成手段により生成された前記位置関係情報に基づいて、前記第1の媒体及び前記第2の媒体を表す画像が表示されるように制御する制御手段を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の媒体位置管理装置。
  8. コンピュータに、
    媒体の識別情報が印刷された当該媒体から読み取られた当該識別情報を取得する機能と、
    第1の識別情報と、当該第1の識別情報とは異なる第2の識別情報とが、取得された場合に、当該第1の識別情報が読み取られた位置と当該第2の識別情報が読み取られた位置との間から識別情報が読み取られない状態の検出に基づいて、当該第1の識別情報が印刷された第1の媒体と、当該第2の識別情報が印刷された第2の媒体との位置関係を示す位置関係情報を生成する機能と
    を実現させるためのプログラム。
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