JPH08315139A - 筆者識別装置及びデータベースの検索制御装置 - Google Patents

筆者識別装置及びデータベースの検索制御装置

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JPH08315139A
JPH08315139A JP7114759A JP11475995A JPH08315139A JP H08315139 A JPH08315139 A JP H08315139A JP 7114759 A JP7114759 A JP 7114759A JP 11475995 A JP11475995 A JP 11475995A JP H08315139 A JPH08315139 A JP H08315139A
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武典 川又
Yuichi Okano
祐一 岡野
Toru Kawamura
徹 河村
Taizou Kameshiro
泰三 亀代
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本人の筆記パターンが謄写された場合であっ
ても、本人と本人以外の者とを識別することができる筆
記者識別装置を得る。 【構成】 筆記データを入力する筆記データ入力手段
と、個人の筆跡情報を記憶した筆跡辞書と、筆記データ
と筆跡辞書の内容との比較に基づいて第1の類似度を求
めて第1の類似度と第1のレベルとの比較により筆記デ
ータの真偽を判定する第1の判定手段と、筆記データの
入力時に筆記データから筆跡情報以外の筆記者の特徴を
示す非筆跡情報を抽出する非筆跡情報抽出手段と、個人
の筆跡情報に対応した所定の筆記情報を予め記憶した筆
記情報辞書と、筆跡辞書データに対応した筆記情報辞書
のデータと非筆跡情報抽出手段の出力との比較に基づい
て第2の類似度を求めて第2のレベルとの比較により前
記筆記データの真偽を判定する第2の判定手段とを備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、文字等を筆記してい
るときの筆記情報を用いて本人を識別する筆者識別装置
及びこの筆者識別装置を利用したデータベースの検索制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図20は特開平1−114987号公報
に開示されたサイン照合システムの回路構成例を示すブ
ロック図である。サイン照合システムは、情報カード1
と照合装置2とから構成してある。情報カード1は、本
人照合用の識別記号、氏名、サイン等の情報を記憶する
不揮発性メモリ3を有するICカード等で構成してあ
る。一方、照合装置2は、情報カード1の不揮発性メモ
リ3に記憶した内容を読み出し手書き入力したサインと
照合してその照合結果を表示するものである。
【0003】ここで、照合装置2はカートリーダ/ライ
タ4とカートリーダ/ライタ4に接続する照合装置本体
5とを備えている。カートリーダ/ライタ4は、情報カ
ード1を受け入れてこの情報カード1の不揮発性メモリ
3の内容を読み込む等の機能を有するものである。
【0004】また、照合装置本体5は、サインを入力す
る手書き文字入力部6、照合結果等を表示するための液
晶表示装置(以下、LCDという)等からなる表示部
7、及び手書き入力用の開始キー8と終了キー9の他
に、手書き文字入力部6から入力したサインとカードリ
ーダ/ライタ4で読み出した情報カード1内のサインと
を比較して本人の照合を行うための回路等を有してい
る。
【0005】すなわち、照合装置本体5は、照合装置本
体5全体を制御する中央処理装置(以下、CPUとい
う)10と、CPU10に接続した読み出し専用メモリ
(以下、ROMという)11、瞬時読み書き可能なメモ
リ(以下、RAMという)12、表示駆動部13及びイ
ンタフェース部14とを備えている。
【0006】ここで、CPU10は、ROM11に記憶
したプログラムを読み出して各種命令を実行し、情報の
記憶や照合を行う装置である。また、RAM12は、ワ
ーキングエリアとして用いるメモリで、情報カード1か
ら読み出したサイン情報や手書き文字入力部6から読み
込んだ手書き入力パターン情報等の照合用情報、照合時
の演算用情報、及び表示用情報を記憶する機能を有す
る。
【0007】表示駆動部13は、RAM12に記憶され
た照合時の操作指示や照合結果等の表示用情報を記憶す
る機能を有している。表示駆動部13は、RAM12に
記憶された照合時の操作指示や照合結果等の表示用情報
を表示用データに変換処理し、表示部7を駆動する機能
を有している。
【0008】また、インタフェース部14は、カードリ
ーダ/カードライタ4及び手書き文字入力部6と接続さ
れ、CPU10の制御によって照合用情報をRAM12
に取り込む機能を有している。
【0009】このように構成したサイン照合装置の動作
を以下に示す。照合装置の電源を投入すると、カードリ
ーダ/ライタ4は、情報カード1が挿入されたか否かを
判定し、情報カード1が挿入されていれば情報カード1
を受け入れた後、情報カード1の不揮発性メモリ3に記
憶してあるサイン情報を読み出す。このサイン情報は、
CPU10の制御によりインタフェース部14を介して
RAM12に格納される。
【0010】次に、開始キー8を操作して手書き入力開
始を選択すると、手書き文字入力部6がオン状態となっ
て入力待ち状態となる。手書き文字入力部6から手書き
サインを入力すると、その入力した手書きサインデータ
は手書き文字パターン情報としてRAM12に格納され
る。
【0011】手書き入力を終了した後に終了キー9を操
作すると、CPU10は手書き入力が終了したと判定
し、ROM11に記憶した照合プログラムに従って、情
報カード1より読み出したサイン情報と手書き文字入力
ブロック6から入力したサイン情報とを照合する。
【0012】その照合結果は表示駆動部13を介して表
示部7に表示させる。例えば、照合結果が一致の場合は
「OK」の文字が表示され、不一致の場合は「*」の記
号が表示され、その後カードリーダ/ライタ4から情報
カード1が排出される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成した
従来のサイン照合装置は、サインの筆跡パターンのみで
筆記者を本人と判定する構成になっている。しかしなが
ら、本人の筆跡パターンは筆記者が日常業務に用いる書
類等に記入されて残っているため、その書類中の筆跡パ
ターンを本人以外の者が謄写することが可能である。従
って、筆跡パターンのみで本人を識別する上記装置で
は、本人の筆跡パターンを謄写した本人以外の者を本人
と識別してしまう問題点があった。
【0014】この発明はかかる問題点を解決するために
なされたもので、本人の筆記パターンが謄写された場合
であっても、本人と本人以外の者とを識別することがで
きる筆者識別装置及びこの筆者識別装置を用いたデータ
ベースの検索制御装置を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる筆者識別
装置は、筆記データを入力する筆記データ入力手段と、
筆跡情報を記憶した筆跡辞書と、筆記データと前記筆跡
辞書の内容との比較に基づいて第1の類似度を求めて第
1の類似度と第1のレベルとの比較により筆記データの
真偽を判定する第1の判定手段と、筆記データの入力時
に筆記データから筆跡情報以外の筆記者の特徴を示す非
筆跡情報を抽出する非筆跡情報抽出手段と、前記個人の
筆跡情報に対応した所定の非筆跡情報を予め記憶した非
筆跡情報辞書と、筆跡辞書データに対応した非筆跡情報
辞書のデータと非筆跡情報抽出手段の出力との比較に基
づいて第2の類似度を求めて第2の類似度と第2のレベ
ルとの比較により筆記データの真偽を判定する第2の判
定手段とを備えたものである。
【0016】また、筆者識別装置は、非筆跡情報抽出手
段が筆記データの入力時の筆跡情報とはならない筆記点
の移動軌跡を抽出するようにしたものである。
【0017】また、筆者識別装置は、非筆跡情報抽出手
段が筆記データの入力時の筆記速度を抽出するようにし
たものである。
【0018】また、筆者識別装置は、非筆跡情報抽出手
段が筆記データ上の筆記状態の筆記点が移動するときの
移動速度を抽出するようにしたものである。
【0019】また、筆者識別装置は、非筆跡情報抽出手
段が筆記データの筆記開始から筆記終了までの非筆記状
態をも含んだ筆記点の移動速度を抽出するようにしたも
のである。
【0020】また、筆者識別装置は、非筆跡情報抽出手
段が筆記データの一画を記入する際の筆記点の移動速度
の平均値を抽出するようにしたものである。
【0021】また、筆者識別装置は、非筆跡情報抽出手
段が筆記データの入力時の筆記時間を抽出するようにし
たものである。
【0022】また、筆者識別装置は、非筆跡情報抽出手
段が筆記データ上の筆記状態の筆記点が移動する延べ時
間を抽出するようにしたものである。
【0023】また、筆者識別装置は、非筆跡情報抽出手
段が筆記データの筆記開始から筆記終了までの非筆記状
態をも含んだ延べ時間を抽出するようにしたものであ
る。
【0024】本発明にかかるデータベースの検索制御装
置は、筆記データを入力する筆記データ入力手段と、筆
跡情報を記憶した筆跡辞書と、筆記データと筆跡辞書の
内容との比較に基づいて第1の類似度を求めて第1の類
似度と第1のレベルとの比較により筆記データの真偽を
判定する第1の判定手段と、筆記データの入力時に筆記
データから筆跡情報以外の筆記者の特徴を示す非筆跡情
報を抽出する非筆跡情報抽出手段と、個人の筆跡情報に
対応した所定の非筆跡情報を予め記憶した非筆跡情報辞
書と、筆跡辞書データに対応した非筆跡辞書のデータと
非筆跡情報抽出手段の出力との比較に基づいて第2の類
似度を求めて第2の類似度と第2のレベルとの比較によ
り筆記データの真偽を判定する第2の判定手段と、辞書
ファイルに格納したデータに対応して該データへのアク
セスが可能となる筆記データの第1の類似度及び第2の
類似度に基づいた基準レベルを予め定めた対応テーブル
と、筆記データの第1の類似度及び第2の類似度に基づ
いて対応テーブルを参照して辞書ファイルに格納してあ
るデータのアクセスの可否を決定する決定手段とを備え
たものである。
【0025】また、データベースの検索制御装置は、第
1の判定手段が、筆跡辞書に格納した筆跡データを文字
毎に区分し、筆記データと筆跡辞書中の区分した文字数
分の筆跡データを構成する文字データとを比較し、第2
の判定手段が、筆跡データに対応した非筆跡辞書中のデ
ータと区分した文字数分の所定の情報と比較するように
したものである。
【0026】また、データベースの検索制御装置は、非
筆跡情報抽出手段が筆記データの入力時の筆跡情報とは
ならない筆記点の移動軌跡を抽出するようにしたもので
ある。
【0027】また、データベースの検索制御装置は、非
筆跡情報抽出手段が筆記データの入力時の筆記速度を抽
出するようにしたものである。
【0028】また、データベースの検索制御装置は、非
筆跡情報抽出手段が筆記データ上の筆記状態の筆記点が
移動するときの移動速度を抽出するようにしたものであ
る。
【0029】また、データベースの検索制御装置は、非
筆跡情報抽出手段が筆記データの筆記開始から筆記終了
までの非筆記状態をも含んだ筆記点の移動速度を抽出す
るようにしたものである。
【0030】また、データベースの検索制御装置は、非
筆跡情報抽出手段が筆記データの一画を記入する際の筆
記点の移動速度の平均値を抽出するようにしたものであ
る。
【0031】また、データベースの検索制御装置は、非
筆跡情報抽出手段が筆記データの入力時の筆記時間を抽
出するようにしたものである。
【0032】また、データベースの検索制御装置は、非
筆跡情報抽出手段が筆記データ上の筆記状態の筆記点が
移動する延べ時間を抽出するようにしたものである。
【0033】また、データベースの検索制御装置は、非
筆跡情報抽出手段が筆記データの筆記開始から筆記終了
までの非筆記状態をも含んだ延べ時間を抽出するように
したものである。
【0034】
【作用】筆記データを入力する筆記データ入力手段と、
筆跡情報を記憶した筆跡辞書と、筆記データと筆跡辞書
の内容との比較に基づいて第1の類似度を求めて第1の
類似度と第1のレベルとの比較により筆記データの真偽
を判定する第1の判定手段と、筆記データの入力時に筆
記データから筆跡情報以外の筆記者の特徴を示す非筆跡
情報を抽出する非筆跡情報抽出手段と、個人の筆跡情報
に対応した所定の非筆跡情報を予め記憶した非筆跡辞書
と、筆跡辞書データに対応した非筆跡辞書のデータと非
筆跡情報抽出手段の出力との比較に基づいて第2の類似
度を求めて第2の類似度と第2のレベルとの比較により
筆記データの真偽を判定する第2の判定手段とを備えた
ことにより、可視化される従来の筆跡情報に加えて、可
視化されない非筆跡情報を用いて筆記の真偽を識別する
ので、筆記をまねた者を排除することができ、高精度な
筆者の識別ができる。
【0035】非筆跡情報抽出手段が筆記データの入力時
の筆跡情報とはならない筆記点の移動軌跡を抽出するよ
うにしたことにより、非筆跡情報を筆跡情報とはならな
い筆記点の移動軌跡から抽出することができるので、高
精度な筆者の識別ができる。
【0036】非筆跡情報抽出手段が筆記データの入力時
の筆記速度を抽出するようにしたことにより、非筆跡情
報を筆記中の筆記速度から検出することができるので、
高精度な筆者の識別ができる。
【0037】非筆跡情報抽出手段が筆記データ上の筆記
状態の筆記点が移動するときの移動速度を抽出するよう
にしたことにより、非筆跡情報を筆記点が筆記データ上
を移動しているときの移動速度から検出することができ
るので、高精度な筆者の識別ができる。
【0038】非筆跡情報抽出手段が筆記データの筆記開
始から筆記終了までの非筆記状態をも含んだ筆記点の移
動速度を抽出するようにしたことにより、非筆跡情報を
筆記データの書き初めから書き終わりまでに筆記点が移
動する移動速度から抽出することができるので、高精度
な筆者の識別ができる。
【0039】非筆跡情報抽出手段が筆記データの一画を
記入する際の筆記点の移動速度の平均値を抽出するよう
にしたことにより、非筆跡情報を各字画について筆記を
していない筆記点の移動軌跡から抽出することができる
ので、高精度な筆者の識別ができる。
【0040】非筆跡情報抽出手段が筆記データの入力時
の筆記時間を抽出するようにしたことにより、非筆跡情
報を筆記に要する時間から抽出することができるので、
高精度な筆者の識別ができる。
【0041】非筆跡情報抽出手段が筆記データ上の筆記
状態の筆記点が移動する延べ時間を抽出するようにした
ことにより、非筆跡情報を筆記点が筆記データ上を移動
する時間から抽出することができるので、高精度な筆者
の識別ができる。
【0042】非筆跡情報抽出手段が筆記データの筆記開
始から筆記終了までの非筆記状態をも含んだ延べ時間を
抽出するようにしたことにより、非筆跡情報を筆記デー
タの筆記開始から筆記終了までに筆記点が移動する時間
から抽出することができるので、高精度な筆者の識別が
できる。
【0043】筆記データを入力する筆記データ入力手段
と、筆跡情報を記憶した筆跡辞書と、筆記データと筆跡
辞書の内容との比較に基づいて第1の類似度を求めて第
1の類似度と第1のレベルとの比較により筆記データの
真偽を判定する第1の判定手段と、筆記データの入力時
に筆記データから筆跡情報以外の筆記者の特徴を示す非
筆跡情報を抽出する非筆跡情報抽出手段と、個人の筆跡
情報に対応した所定の非筆跡情報を予め記憶した非筆跡
辞書と、筆跡辞書データに対応した非筆跡辞書のデータ
と非筆跡情報抽出手段の出力との比較に基づいて第2の
類似度を求めて第2の類似度と第2のレベルとの比較に
より筆記データの真偽を判定する第2の判定手段と、辞
書ファイルに格納したデータに対応して該データへのア
クセスが可能となる筆記データの第1の類似度及び第2
の類似度に基づいた基準レベルを予め定めた対応テーブ
ルと、筆記データの第1の類似度及び第2の類似度に基
づいて対応テーブルを参照して辞書ファイルに格納して
あるデータのアクセスの可否を決定する決定手段とを備
えたことにより、筆者の信頼性に応じてデータのアクセ
スの可否を決定できるので、機密性を要するデータを保
護することができる。
【0044】第1の判定手段が筆跡辞書に格納した筆跡
データを文字毎に区分し、筆記データと筆跡辞書中の区
分した文字数分の筆跡データを構成する文字データとを
比較し、第2の判定手段が筆跡データに対応した非筆跡
辞書中のデータと区分した文字数分の所定の情報と比較
するようにしたことにより、筆記データの部分的な文字
に基づいた照合が可能となるので、筆記を急いでいる場
合や、目的とする登録データの記入が複雑な場合等に、
筆記データの入力が容易となる。
【0045】非筆跡情報抽出手段が筆記データの入力時
の筆跡情報とはならない筆記点の移動軌跡を抽出するよ
うにしたことにより、非筆記情報を筆記データの入力時
の筆跡情報とはならない筆記点の移動軌跡から抽出し、
筆者の信頼性に応じてデータのアクセスの可否を決定で
きるので、機密性を要するデータを保護することがで
き、また、筆記を急いでいる場合や、目的とする登録デ
ータの記入が複雑な場合等に、筆記データの入力が容易
となる。
【0046】非筆跡情報抽出手段が筆記データの入力時
の筆記速度を抽出するようにしたことにより、非筆跡情
報を筆記速度から抽出し、筆者の信頼性に応じてデータ
のアクセスの可否を決定するようにしたので、機密性を
要するデータを保護することができ、また、筆記を急い
でいる場合や、目的とする登録データの記入が複雑な場
合等に、筆記データの入力が容易となる。
【0047】非筆跡情報抽出手段が筆記データ上の筆記
状態の筆記点が移動するときの移動速度を抽出するよう
にしたことにより、非筆跡情報を筆記点が筆記データ上
を移動しているときの移動速度から抽出し、筆記者の信
頼性に応じてデータのアクセスの可否を決定できるの
で、機密性を要するデータを保護することができ、ま
た、筆記を急いでいる場合や、目的とする登録データの
記入が複雑な場合等に、筆記データの入力が容易とな
る。
【0048】非筆跡情報抽出手段が筆記データの筆記開
始から筆記終了までの非筆記状態をも含んだ筆記点の移
動速度を抽出するようにしたので、非筆跡情報を筆記デ
ータの筆記開始から筆記終了までに筆記点が移動する移
動速度から抽出し、筆記者の信頼性に応じてデータのア
クセスの可否を決定できるので、機密性を要するデータ
を保護することができ、また、筆記を急いでいる場合
や、目的とする登録データの記入が複雑な場合等に、筆
記データの入力が容易となる。
【0049】非筆跡情報抽出手段が筆記データの一画を
記入する際の筆記点の移動速度の平均値を抽出するよう
にしたことにより、非筆跡情報を筆記データの一画で記
入される部分の上を筆記点が移動する際の平均移動速度
から抽出し、筆記者の信頼性に応じてデータのアクセス
の可否を決定できるので、機密性を要するデータを保護
することができ、また、筆記を急いでいる場合や、目的
とする登録データの記入が複雑な場合等に、筆記データ
の入力が容易となる。
【0050】非筆跡情報抽出手段が筆記データの入力時
の筆記時間を抽出するようにしたので、非筆跡情報を筆
記データの入力時の筆記時間から抽出し、筆記者の信頼
性に応じてデータのアクセスの可否を決定できるので、
機密性を要するデータを保護することができ、また、筆
記を急いでいる場合や、目的とする登録データの記入が
複雑な場合等に、筆記データの入力が容易となる。
【0051】非筆跡情報抽出手段が筆記データ上の筆記
状態の筆記点が移動する延べ時間を抽出するようにした
ことにより、非筆跡情報を筆記データ上を前記筆記点が
移動する延べ時間から抽出し、筆記者の信頼性に応じて
データのアクセスの可否を決定できるので、機密性を要
するデータを保護することができ、また、筆記を急いで
いる場合や、目的とする登録データの記入が複雑な場合
等に、筆記データの入力が容易となる。
【0052】非筆跡情報抽出手段が筆記データの筆記開
始から筆記終了までの非筆記状態をも含んだ延べ時間を
抽出するようにしたので、非筆跡情報を筆記開始から筆
記終了までに要した延べ時間から抽出し、筆記者の信頼
性に応じてデータのアクセスの可否を決定できるので、
機密性を要するデータを保護することができ、また、筆
記を急いでいる場合や、目的とする登録データの記入が
複雑な場合等に、筆記データの入力が容易となる。
【0053】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図1乃至図3に
基づいて説明する。図1は実施例1に示す筆者識別装置
を示す図である。図1中、筆記データ入力手段21は筆
記者が入力ペンを用いた筆記操作を行うことにより筆記
データを入力するためのものであり、例えば電子ペン及
びペン入力用タブレットから構成してある。そして、筆
記データ入力手段21は、ペン入力中に電子ペンのペン
先がペン入力用タブレット上を接触しながら移動して軌
跡を描くときのペン先の座標位置、即ち筆記点の座標位
置を所定のサンプリング周期毎に出力するだけでなく、
そのペン先がタブレット面からわずか近傍位置に離れた
ときでも、移動するペン先の水平面上での位置を検出し
て出力することが可能になっている。また、その筆記点
位置の出力も、タブレットと接触状態の位置であるか非
接触状態の位置であるかが区別されて出力可能に構成し
てある。
【0054】筆記データ入力手段21の出力は、筆跡収
集手段22及び仮想ストローク収集手段23に入力する
ようになっている。筆跡収集手段22は、前述の電子ペ
ンのペン先がタブレット上を接触しながら移動している
ときに、筆記データ入力手段21が所定のサンプリング
周期毎に出力する筆記点の座標位置を記憶するものであ
り、例えば、揮発性のRAMメモリから構成してある。
【0055】一方、仮想ストローク収集手段23は、前
述の電子ペンのペン先がタブレット面からわずか近傍位
置に離れて位置しているとき、筆記データ入力手段21
が所定のサンプリング周期毎に出力する筆記点の座標位
置を記憶するものであり、筆跡収集手段22と同様、例
えば、揮発性のRAMメモリから構成してある。
【0056】更に、筆跡収集手段22の出力は筆跡判定
手段24に入力するようになっている。筆跡判定手段2
4は筆跡判定手段24に接続する筆跡辞書25に予め記
憶してある複数の個人の筆跡データの各内容について、
いわゆるDPマッチング法により相違度を調べる。そし
て、最も類似している、即ち相違度が最も小さいデータ
を検索して、その筆跡データについての相違度と予め定
めてある判定基準レベルとの大小によりその筆跡が真正
なものであるか否かの真偽を判定するものである。
【0057】ここで、筆跡辞書25に記憶した各筆跡の
文字と1対1に対応して、その筆跡を記入する際に描か
れる複数の個人の仮想ストロークデータ、筆記ペンを用
いて文字を記入する際にペン先が筆記面からわずか近傍
位置に離れたときに描く、図2に示すような軌跡のデー
タが仮想ストローク辞書27に登録されている。従っ
て、個人が文字を筆記して登録する際には、筆跡が筆跡
辞書25に、仮想ストロークが仮想ストローク辞書27
にそれぞれ登録するようになっている。
【0058】さらに、仮想ストロークデータは、仮想ス
トローク収集手段23から仮想ストローク判定手段26
に入力するようになっている。仮想ストローク判定手段
26は、筆跡判定手段24で特定した筆跡データに対応
する、仮想ストローク辞書27に予め登録してある複数
の個人の仮想ストロークデータに基づいて、上記と同様
なDPマッチング法によりその対象とする仮想ストロー
クデータとの相違度を調べる。そして、求めた相違度と
予め定めてある判定基準レベル値との大小により、相違
度がレベル値より小さければ「真(OK)」と、大きけ
れば「偽(OUT)」とその仮想ストロークの真偽(真
正なものであるか)の判定をするものである。
【0059】そして、筆跡判定手段24および仮想スト
ローク判定手段26の出力は共に筆記者判定手段28に
入力するようになっている。筆記者判定手段27は、筆
跡判定手段23および仮想ストローク判定手段26の判
定結果が共に「真(OK)」であるときその筆記を真正
なもの、即ち、筆記者を真正なものと判断する。
【0060】尚、制御手段29は、筆跡判定手段24で
筆跡データが特定されると、仮想ストローク判定手段2
6にその筆跡データに対応する仮想ストロークデータを
用いた仮想ストローク判定の動作指令を与えたり、筆記
者判定手段28の判定結果の出力の制御を行う等の各種
動作制御を行うものである。
【0061】このように構成した筆記者判別装置の動作
を図3のフローチャート図に基づいて説明する。先ず、
記入者は電子ペンを用いてタブレットに文字の記入を行
うことにより、筆記データ入力手段21から筆記文字デ
ータの入力を行う。筆記データ入力手段21はタブレッ
トに文字を記入中、所定のサンプリング周期毎にタブレ
ット上に軌跡を描く筆記点の位置を検出し、その座標を
筆跡収集手段22及び筆記速度計算手段23に出力する
(ステップS110)。
【0062】また、筆跡収集手段22は、前述の電子ペ
ンのペン先がタブレット上を接触しながら移動している
ときに、所定のサンプリング周期毎に筆記データ入力手
段21が出力する筆記点の各座標位置をメモリに蓄積し
て座標マップを作成する。その一方、仮想ストローク収
集手段23は、前述の電子ペンのペン先がタブレット面
からわずか近傍位置に離れて位置しているときに、所定
のサンプリング周期毎に筆記データ入力手段21が送出
する筆記点の各座標位置をメモリに蓄積して筆跡収集手
段22と同様に座標マップを作成する(ステップS12
0)。
【0063】文字の記入が終了して記入者から文字記入
の終了コマンドの入力があると、筆跡収集手段22から
の筆跡情報は筆跡判定手段24に送出される。そして、
筆跡判定手段24は、筆跡辞書25の内容との照合を行
い、記入した文字の筆跡と最も類似する筆跡データを検
索する。筆跡データの検索は従来のようなDPマッチン
グ法を用い、最も相違度の小さい筆跡データを検索する
ことにより行う。そして、筆跡判定手段24は、検索し
て得られた筆跡データの相違度と筆跡の真偽を判定する
所定の判定基準レベルとの対比を行う。筆跡データの相
違度がこの判定基準レベルより小さければ筆跡を「真
(OK)」、大きければ筆跡を「偽(OUT)」と判定
する(ステップS130)。
【0064】一方、文字の記入が終了して記入者から文
字記入の終了コマンドの入力があると、仮想ストローク
収集手段23は仮想ストローク情報を仮想ストローク判
定手段26に送出する。
【0065】そして、筆跡判定手段24が相違度が最も
小さい筆跡データを特定することを待って、仮想ストロ
ーク判定手段26は、仮想ストローク辞書27内の筆跡
判定手段24で特定した筆跡データに対応する、例えば
図4に示すような仮想ストロークデータとの比較照合を
行う。仮想ストロークデータの照合は前述のようなDP
マッチング法を用いて相違度を求め、そして、その相違
度と真偽判定の基準となる仮想ストロークの判定基準レ
ベル値との対比を行う。
【0066】求めた相違度がこのレベル値より小さけれ
ばこの仮想ストロークを「真(OK)」、大きければこ
の仮想ストロークを「偽(OUT)」と判定する。例え
ば、仮想ストロークデータの判定基準レベル値を25、
得られた相違度を5とした場合、図5に示すように「真
(OK)」の判定結果を得ることができる(ステップS
140)。
【0067】そして、筆跡判定手段24および仮想スト
ローク判定手段26で求めたそれぞれの相違度及び判定
結果は共に筆記者判定手段28に入力される。筆記者判
定手段28は、筆跡判定手段24および仮想ストローク
判定手段26が求めた相違度が共にレベル値以下で「真
(OK)」であるとき、その筆記入力、即ち筆記した者
を真正な者と判断する(ステップS150)。
【0068】実施例1によれば、従来の可視化される筆
跡情報に加えて、更に新たに筆跡に表れない仮想ストロ
ーク情報を用いて筆記をした人の真偽を判定することが
できるので、筆跡を謄写した者であっても容易にその者
の真偽を判断することができる。
【0069】本実施例では、先に最も相違度の小さい筆
跡データを求めて、次にその筆跡データに対応する仮想
ストロークデータの相違度を調べるようにしたが、先に
最も相違度の小さい仮想ストロークデータを求めて、次
にその仮想ストロークデータに対応する筆跡データの相
違度を調べるようにしても、同様な効果が得られる。
【0070】本実施例では、筆跡の判定と仮想ストロー
クの判定とを両方行うようにしたが、何れかの相違度の
判定で所定の判定基準レベル値を越える相違度を得た場
合は、その時点で処理を中止してもよく、この場合、無
駄な処理を排除することができる。
【0071】本実施例では、筆記者判定手段28が筆記
者を判定する際に、筆跡判定手段24及び仮想ストロー
ク判定手段26の判定結果を用いたが、筆記判定手段2
5で用いた相違度と仮想ストローク判定手段26で用い
た相違度とに軽重を付け、筆記者判定手段28は式
(1)に示すような重み係数を用いて修正した相違度が
所定の判定基準レベルを越えるか否かにより筆記者の真
偽を判定するようにしてもよい。 補正した相違度 = 筆跡による相違度×W1 +仮想ストロークによる相違度×(1−W1) 但し 0<W1<1 ・・・(1)
【0072】なお、筆跡辞書25の登録内容と仮想スト
ローク辞書27の登録内容とは1対1に対応しているの
で、筆跡辞書25と仮想ストローク辞書27とを1つに
まとめた辞書としてもよい。
【0073】実施例2.以下、この発明の一実施例を図
6乃至図10に基づいて説明する。図6は実施例2に示
す筆者識別装置である。図6中、前記実施例1と同一又
は相当部分は同一の符号を付しその説明を省略する。筆
記データ入力手段21の出力は、筆跡収集手段22及び
筆記速度計算手段30に入力するようになっている。筆
記速度計算手段30は、前述の電子ペンのペン先がタブ
レット上を接触しながら移動しているとき、筆記データ
入力手段21が所定のサンプリング周期毎に出力する筆
記点の座標位置に基づいて各所定のサンプリング周期あ
たりの筆記点の移動距離を求め、さらにそのサンプリン
グ周期における筆記点の移動速度、即ち筆記速度を求め
るものである。
【0074】そして、筆記速度計算手段31の出力は、
平均筆記速度計算手段31に入力するようになってい
る。平均筆記速度計算手段31は、文字記入全体にわた
って筆記速度計算手段30がサンプリング周期の区間毎
に求めた各筆記速度と文字記入に要した筆記点の延べ移
動時間に基づいて、その文字記入における平均筆記速度
を求めるものである。
【0075】ここで、実施例1と同様に、筆跡辞書25
に記憶した各筆跡の文字と1対1に対応して、複数の個
人の各筆跡の文字を記入する際の平均筆記速度が平均筆
記速度辞書33に予め登録してある。
【0076】さらに、平均筆記速度計算手段31が求め
た平均筆記速度は、平均筆記速度判定手段32に入力す
るようになっている。平均筆記速度判定手段32は、平
均筆記速度辞書33に予め登録してある複数の個人の平
均速度筆記データの内、筆跡判定手段24で特定した筆
跡データに対応するデータに基づいて、上記と同様なD
Pマッチング法によりその対象とする平均筆記速度デー
タとの相違度を調べる。そして、求めた相違度と予め定
めてある判定基準レベル値との大小により、相違度がレ
ベル値より小さければ「真」と、大きければ「偽」とそ
の平均筆記速度の真偽(真正なものであるか)の判定を
するものである。
【0077】そして、筆跡判定手段24および平均筆記
速度判定手段32の出力は共に筆記者判定手段28に入
力するようになっている。
【0078】このように構成した筆記者判別装置の動作
を図7に示したフローチャートに基づいて説明する。先
ず、記入者は電子ペンを用いてタブレットに文字の記入
を行うことにより、筆記データ入力手段21から、例え
ば、図8に示すような「川又」の文字からなる筆記文字
データの入力を行う。筆記データ入力手段21はタブレ
ットに文字を記入中、所定のサンプリング周期毎にタブ
レット上に軌跡を描く筆記点の位置を検出し、その座標
を筆跡収集手段22及び筆記速度計算手段30に出力す
る(ステップS210)。
【0079】筆跡収集手段22は所定のサンプリング周
期毎に筆記データ入力手段21が送出する筆記点の各座
標位置をメモリに蓄積して実施例1と同様な座標マップ
を作成する。その一方、筆記速度計算手段30は、所定
のサンプリング周期毎に筆記データ入力手段21が送出
する筆記点の座標位置から求めた所定のサンプリング周
期あたりの筆記点の移動距離を求め、そのサンプリング
周期における筆記点の移動速度、即ち筆記速度を求め
る。従って、文字記入が終了した時点では筆記速度算出
手段23は図9に示すような筆記速度グラフを完成させ
ている(ステップS220)。
【0080】文字の記入が終了して記入者から文字記入
の終了コマンドの入力があると、筆跡収集手段22から
の筆跡情報は筆跡判定手段24に送出される。そして、
実施例1と同様に、DPマッチング法を用いて筆跡辞書
25の中から記入した文字の筆跡に対して最も相違度の
小さい筆跡データを検索し、さらに検索して得られたこ
の筆跡データに対する相違度と判定基準レベルとの大小
比較により真偽の判定を行う(ステップS230)。
【0081】一方、平均筆記速度計算手段31は、前述
の文字記入の終了コマンドの入力があると、前述の筆記
速度グラフを時間で積分して筆記点が描いた軌跡の延べ
長さを求め、それを筆記点が軌跡の上を移動するのに要
した延べ移動時間で割り、この文字記入に際しての平均
筆記速度を求める。そして、この平均筆記速度は平均筆
記速度判定手段32に送出する(ステップS240)。
【0082】平均筆記速度判定手段32は、平均筆記速
度辞書33の内容との照合を行う。平均筆記速度辞書2
8の内容との照合は実施例1と同様に、筆跡判定手段2
4が記入文字に対する相違度が最も小さいものとして検
索した筆跡データの平均筆記速度との比較により行われ
る。従って、筆跡判定手段24が対象とする筆跡データ
を決定するまでは、平均筆記速度判定手段32の筆記速
度データの照合/判定作業は休止する。筆記速度データ
との照合は従来と同様なDPマッチング法を用いて相違
度を求める。
【0083】実施例1と同様に、それにより得られた筆
跡データに対応する平均筆記速度データの相違度と平均
筆記速度の真偽を判定する判定基準レベルとの対比を行
う。筆記速度データの相違度がこのレベル値より小さけ
れば「真」、大きければ「偽」と判定する。例えば、仮
想ストロークデータの判定基準レベル値を25、得られ
た相違度を5とした場合、図10に示すように「OK」
の判定結果を得ることができる(ステップS250)。
【0084】そして、筆跡判定手段24および筆記速度
判定手段32で求めたそれぞれの相違度及び判定結果は
共に筆記者判定手段27に入力される。実施例1と同様
に筆記者判定手段28は筆跡判定手段23および筆記速
度判定手段32で求めた相違度が共に許容レベル以下で
「真」であるときその筆記入力を真正なものとする(ス
テップS260)。
【0085】実施例2によれば、従来の可視化される筆
跡情報に加えて、更に筆跡に表れない文字記入での平均
筆記速度を用いて筆記をした人の真偽を判定することが
できるので、筆跡を謄写してまねた者を排除することが
できる。
【0086】また、漢字の署名においても、筆跡情報の
情報量の少なさを平均筆記速度情報により補うことがで
き、筆記者の真偽を容易に識別することができる。
【0087】本実施例では、平均筆記速度計算手段31
で平均筆記速度を求める際に、筆記点の延べ移動距離
を、筆記点が軌跡の上を移動するのに要した延べ移動時
間で割るようにしたが、その変わりに筆記の始まりから
終わりまでに要した時間で割るようにしてもよい。
【0088】筆記速度計算手段31はサンプリングの回
数を計数可能にして文字記入の書き初めから書き終わり
までの筆記に要した時間を算出可能にし、平均筆記速度
計算手段31は、平均筆記速度の算出に際して仮想スト
ロークを考慮して、筆記点が描いた軌跡の延べ長さを筆
記に要した時間で割って平均筆記速度を求める一方、平
均筆記速度辞書33は仮想ストロークを考慮した平均筆
記速度データを登録しするようにして相違度を調べるよ
うにしてもよい。
【0089】本実施例では、先に最も相違度の小さい筆
跡データを求めて、次にその筆跡データに対応する筆記
速度データの相違度を調べるようにしたが、先に最も相
違度の小さい平均筆記速度データを求めて、次にその平
均筆記速度データに対応する筆跡データの相違度を調べ
るようにしてもよい。
【0090】本実施例では、筆跡の判定と筆記速度の判
定とを両方行うようにしたが、何れかの相違度の判定で
所定の判定基準レベルを越える相違度を得た場合は、そ
の時点で処理を中止してもよく、この場合、無駄な処理
を排除することができる。
【0091】本実施例では、筆記者判定手段28が筆記
者を判定する際に、筆跡判定手段24及び平均筆記速度
判定手段32の判定結果を用いたが、筆記判定手段28
で用いた相違度と平均筆記速度判定手段31で用いた相
違度とに軽重を付け、筆記者判定手段28は式(2)に
示すような重み係数を用いて補正した相違度が所定の判
定基準レベルを越えるか否かにより筆記者の真偽を判定
するようにしてもよい。 補正した相違度 = 筆跡による相違度×W2 +筆記速度判定手段による相違度×(1−W2) 但し 0<W2<1 ・・・(2)
【0092】本実施例では筆記全体の平均筆記速度によ
り相違度を求めるようにしたが、平均筆記速度計算手段
31は、文字を構成する字画毎に平均筆記速度を求める
ようにし、平均筆記速度辞書33は、文字を構成する字
画毎に平均筆記速度データを登録するようにして、平均
筆記速度判定手段32は、字画毎に相違度を求めて全て
字画について相違度が所定のレベル以下のときに「真」
と判定するようにしてもよい。
【0093】なお、筆跡辞書25の登録内容と平均筆記
速度辞書33の登録内容とは1対1に対応しているの
で、筆跡辞書25と平均筆記速度辞書33とを1つにま
とめた辞書としてもよい。
【0094】実施例3.例えば、実施例1の仮想ストロ
ーク情報や、実施例2の平均筆記速度の代わりに文字記
入に要した平均筆記時間を用いるようにしてもよい。以
下、この発明の一実施例を図11及び図12に基づいて
説明する。図11は実施例3に示す筆者識別装置であ
る。図11中、前記実施例と同一又は相当部分は同一の
符号を付しその説明を省略する。
【0095】筆記データ入力手段21の出力は、筆跡収
集手段22及び筆記時間計測手段36に入力するように
なっている。筆記時間計測手段36は、前述の電子ペン
のペン先がタブレット上を接触しながら移動中に、筆記
データ入力手段21が所定のサンプリング周期毎に出力
する筆記点の座標位置信号に基づいて、サンプリング周
期の回数を計数して筆記点の移動中の所要時間を求める
ものである。
【0096】そして、筆記時間計測手段36が求めた筆
記時間信号は、筆記時間判定手段37に入力するように
なっている。筆記時間判定手段37は、筆記時間辞書3
8に予め登録してある文字記入に際しての複数の個人の
筆記時間データの内、筆跡判定手段24で特定した筆跡
データに対応するデータに基づいて、上記と同様なDP
マッチング法により、計測した筆記時間とその対象とす
る筆記時間データとの相違度を調べる。そして、求めた
相違度と予め定めてある判定基準レベル値との大小によ
り、相違度がレベル値より小さければ「真(OK)」
と、大きければ「偽(OUT)」とその筆記時間の真
偽、即ち、真正なものであるかの判定をするものであ
る。
【0097】ここで、実施例1、2と同様に、筆跡辞書
26に記憶した各筆跡の文字と1対1に対応して、複数
の個人の各筆跡の文字を記入する際の筆記時間が筆記時
間辞38に予め登録してある。
【0098】そして、筆跡判定手段23および筆記時間
判定手段37の出力は共に筆記者判定手段28に入力す
るようになっている。
【0099】このように構成した筆者識別装置の動作を
図12に基づいて説明する。先ず、記入者は電子ペンを
用いてタブレットに文字の記入を行うことにより、筆記
データ入力手段21から筆記文字データの入力を行う。
筆記データ入力手段21はタブレットに文字を記入中、
所定のサンプリング周期毎にタブレット上に軌跡を描く
筆記点の位置を検出し、その座標を筆跡収集手段22及
び筆記時間計測手段36に出力する(ステップS31
0)。
【0100】また、筆跡収集手段22は所定のサンプリ
ング周期毎に筆記データ入力手段21が送出する筆記点
の各座標位置をメモリに蓄積して、実施例1と同様な座
標マップを作成する。その一方、筆記時間計測手段36
は、所定のサンプリング周期毎に筆記データ入力手段2
1が送出する筆記点の座標位置の信号に基づいて、サン
プリング周期の回数を計数して筆記点が軌跡を描いてい
るとき延べ所要時間を求める(ステップS320)。
【0101】文字の記入が終了して記入者から文字記入
の終了コマンドの入力があると、筆跡収集手段22から
の筆跡情報は筆跡判定手段24に送出される。そして、
前記実施例1、2と同様に、DPマッチング法を用いて
筆跡辞書25の中から記入した文字の筆跡に対して最も
相違度の小さい筆跡データを検索し、さらにこの得られ
た筆跡データに対する相違度と判定基準レベルとの大小
比較により真偽の判定を行う(ステップS330)。
【0102】一方、筆記時間計測手段36は、前述の文
字記入の終了コマンドの入力があると、サンプリング周
期と計数したサンプリング回数との積より文字記入の
際、筆記に要した延べ筆記時間を算出する。そして、こ
の筆記時間は筆記時間判定手段37に送出される(ステ
ップS340)。
【0103】筆記時間判定手段37は、筆記時間辞書3
8の内容との照合を行う。筆記時間辞書28の内容との
照合は実施例1、2と同様に、筆跡判定手段24が記入
文字に対する相違度が最も小さいものとして検索された
筆跡データの平均筆記速度との比較により行われる。従
って、筆跡判定手段24が対象とする筆跡データを決定
するまでは、筆記時間判定手段32の筆記時間データの
照合/判定作業は休止する。筆記時間データとの照合は
従来と同様なDPマッチング法を用いて相違度を求め、
そして、実施例1、2と同様に、それにより得た筆跡デ
ータの筆記時間との相違度と筆記時間の真偽を判定する
判定基準レベルとの対比を行う。筆記時間の相違度がこ
のレベルより小さければ「真(OK)」、大きければ
「偽(OUT)」と判定する(ステップS350)。
【0104】そして、筆跡判定手段24および筆記時間
判定手段37で求めたそれぞれの相違度及び判定結果は
共に筆記者判定手段27に入力される。実施例1、2と
同様に筆記者判定手段27は筆跡判定手段23および筆
記時間判定手段37で求めた相違度が共に許容レベル以
下で「真(OK)」であるときその筆記入力を真正なも
のとする(ステップS360)。
【0105】実施例3によれば、従来の可視化される筆
跡情報に加えて、更に筆跡に表れない文字記入に要した
筆記時間を用いて筆記をした人の真偽を判定することが
できるので、筆跡を謄写してまねた者であっても排除す
ることができる。
【0106】筆記時間計測手段36は仮想ストロークを
考慮して文字記入の書き始めから書き終わりまでのサン
プリングの回数を係数するようにして、文字記入に要し
た時間を算出可能にし、筆記時間辞書38は、筆記時間
の算出に際して仮想ストロークを考慮して、文字記入の
書き始めから書き終わりまでの筆記時間を登録するよう
にして相違度を調べるようにしてもよい。
【0107】本実施例では、先に最も相違度の小さい筆
跡データを求めて、次にその筆跡データに対応する筆記
時間データの相違度を調べるようにしたが、先に最も相
違度の小さい筆記時間データを求めて、次にその筆記時
間データに対応する筆跡データの相違度を調べるように
してもよい。
【0108】本実施例では、筆跡の判定と筆記時間の判
定とを両方行うようにしたが、何れかの相違度の判定で
所定の判定基準レベルを越える相違度を得た場合は、そ
の時点「偽(OUT)」として処理を中止してもよく。
この場合、無駄な処理を排除することができる。
【0109】本実施例では、筆記者判定手段28が筆記
者を判定する際に、筆跡判定手段24及び筆記時間判定
手段37の判定結果を用いたが、筆跡判定手段24で用
いた相違度と筆記時間判定手段37で用いた相違度とに
軽重を付け、筆記者判定手段28は式(2)に示すよう
な重み係数を用いて補正した相違度が所定の判定基準レ
ベルを越えるか否かにより筆記者の真偽を判定するよう
にしてもよい。 補正した相違度 = 筆跡判定手段による相違度×W3 +筆記時間判定手段による相違度×(1−W3) 但し 0<W3<1 ・・・ (3)
【0110】本実施例では筆記全体の筆記自体に要する
時間により相違度を求めるようにしたが、筆記時間計測
手段36は文字を構成する字画毎に筆記時間を求めるよ
うにし、筆記時間辞書38は文字を構成する字画毎に筆
記時間データを登録するようにして、筆記時間判定手段
37は字画毎に相違度を求めて全て字画について相違度
が所定のレベル以下のときに「真(OK)」と判定する
ようにしてもよい。
【0111】なお、筆跡辞書25の登録内容と筆記時間
辞書38の登録内容とは1対1に対応しているので、筆
跡辞書25と筆記時間辞書38とを1つにまとめた辞書
としてもよい。
【0112】実施例4.例えば、実施例1〜3に示す筆
者識別装置から得られた筆記者の判定結果に基づいて、
データベースの機密性を有するデータの参照/更新登録
のアクセス制御を行うようにしてもよい。図13は実施
例4に示す筆者識別装置を備えたデータベースの検索制
御装置を示す構成図である。図13中、前記実施例と同
一又は相当部分には同一の符号を付しその説明を省略す
る。
【0113】図13で、筆記者判定手段28の出力は検
索制御手段39に送出するようになっている。検索制御
手段39は、筆記者判定手段28の判定結果と、筆跡判
定手段24のDPマッチング法による相違度と仮想スト
ローク判定手段26のDPマッチング法による相違度と
の算術平均値に基づいて、検索制御手段39と接続する
後述の個人情報格納手段40に登録したデータに対する
操作、即ちデータアクセスの可否の制御を行うものであ
る。
【0114】従って、検索制御手段39は、筆記者判定
手段28の判定結果、筆跡判定のDPマッチング法によ
る相違度と仮想ストローク判定のDPマッチング法によ
る相違度との算術平均値に基づいて、各アクセス権毎に
所望のアクセス権の取得が可能な許容条件を設定した、
図14に示すようなアクセス条件テーブルを予め持って
いる。例えば、Bランクのアクセス権については、筆記
者判定手段28において、筆跡判定及び仮想ストローク
のDPマッチング法による相違度の算術平均値が20以
下で、かつ判定結果が「真(OK)」のときそのアクセ
ス権の取得が可能とされる。
【0115】検索制御手段39はさらに個人情報格納手
段40に接続している。個人情報格納手段40は個人に
関する様々な情報、例えば、仕事先住所、プライベート
のスケジュール、銀行口座番号等を個人毎に登録したデ
ータベースである。そして、登録データに対する操作を
するために必要なデータアクセス権が各データ項目につ
いてデータアクセス権テーブルとして設定してある。デ
ータアクセス権テーブルには、図15に示すように、各
データの各項目について、データ参照に必要とされるデ
ータの機密性を示すデータアクセス権が、例えば銀行口
座番号の参照はDランク,スケジュールの参照はBラン
クなどのように,AからDまでの4段階に分けて設定し
てある。また、同様に、各個人データの各項目につい
て、上記と同様にデータ更新に必要とされるデータアク
セス権が、AからDまでの4段階のレベルに分けて設定
してある。
【0116】入出力装置41は筆記者が検索制御手段3
9を介して個人情報格納手段40の中から所望のデータ
を抽出するための命令の入力及び抽出したデータの出力
をするためのものであり、キーボード、ディスプレイな
どで構成した公知の技術からなるものである。
【0117】このように構成した、筆者識別装置を備え
たデータベースの検索制御装置の動作を図16に基づい
て説明する。筆記データ入力手段21による筆記データ
の入力から、筆記者判定手段28による筆記者の真偽判
定の出力までの動作は実施例1と同様なので、その説明
を省略する。
【0118】まず、筆記者判定手段28は、その真偽の
判定結果、及びその判定結果を得るために用いた筆跡判
定及び仮想ストロークについてのDPマッチング法によ
る相違度を検索制御手段39に送出する。ここでは、筆
記者判定手段28は、筆跡判定は相違度5で「真(O
K)」、及び仮想ストロークの判定は相違度10でそれ
ぞれ「真(OK)」の判定結果を得たとする。従って、
平均相違度は7.5であり、最終判定結果は「真(O
K)」となる(ステップS410)。
【0119】一方、例えば、筆記者が、個人情報格納手
段40の中から特定のデータを参照しようとするとき
は、筆記者は、検索制御手段39に対象とする所望のデ
ータ及びそのデータに対する参照又は更新の操作を入出
力装置41から指定する。ここでは、筆記者が、例え
ば、スケジュール情報のプライベートのデータに対する
更新操作を指定したとする。
【0120】検索制御手段39は、指定データに対する
操作に必要とされるアクセス権を、個人情報格納手段4
0中の図15に示したデータアクセス権テーブルを参照
して調べる(ステップS420)。従って、検索制御手
段39によるデータアクセス権テーブルの参照により、
指定データの更新にはCランクのアクセス権が必要であ
ることがわかる。
【0121】次に、検索制御手段39は、その必要なC
ランクのアクセス権を取得するための判定結果及び前述
の平均相違度の許容範囲の条件を、自らが持つ図14に
示したアクセス条件テーブルより調べる(ステップS4
30)。その結果、アクセス条件テーブルを参照するこ
とによりCランクのアクセス権については、検索制御手
段39は、DPマッチングでの筆跡判定の相違度と仮想
ストロークデータの相違度との平均が20以下のとき
「真(OK)」との判定結果を出力することがわかる。
【0122】ところで、前述のように筆記者判定手段2
8は、筆跡判定及び仮想ストロークについてDPマッチ
ング法によ算術平均相違度が7.5で、かつ筆記者判定
で「真(OK)」との判定結果を出力している。従っ
て、検索制御手段39は判定結果と判定条件とを比較す
ることにより、図17に示すように、Cランクのアクセ
ス権を得るための前述の条件を満たしているので、対象
データに対する更新アクセスを許可する(ステップS4
40)。
【0123】実施例4によれば、筆記者の筆記情報の識
別結果の信頼性の度合いに対応して各個人データのアク
セス権を設定するようにしたので、誤って筆記者を識別
した場合でも、その識別結果の信頼性が低い場合には重
要度の高いデータは保護することができ、逆にアクセス
頻度が高いデータや重要度の低いデータに関しては、緩
い条件でアクセス可能にできるので、データの高い安全
性を保持しつつ操作性の向上を実現できる。
【0124】本実施例では、アクセス権の程度に拘わら
ず、必ず仮想ストロークのDPマッチング法による相違
度を調べ、個人データのアクセスの可否を決定したが、
アクセス権が「A」のような機密性の低いデータに関し
ては、必ずしも仮想ストロークのDPマッチング法によ
る相違度を調べず、データアクセスを可能としてもよ
い。
【0125】本実施例において、仮想ストロークの相違
度の代わりに、実施例2に示した筆記速度の相違度や、
実施例3に示した筆記時間の相違度を用いるようにして
も上記と同様な効果を得ることができる。
【0126】本実施例では、筆跡情報辞書や仮想ストロ
ーク辞書を筆記者毎に格納する構成にしたが、複数の筆
記者が共通にアクセスするデータに関しては、複数の筆
記者が記入した筆記情報を基に標準筆記情報を作成し、
複数の筆記者がアクセス可能なように構成してもよい。
【0127】実施例5.前記実施例4では、文字の筆跡
及び仮想ストロークによる真偽の判定には、筆跡判定用
に登録された全ての文字に相当する文字を記入して照合
を行う必要がある。しかし、筆記量が多い場合は筆記を
簡略化して部分的に一部の文字、例えば略称について行
い、筆跡判定及び仮想ストローク判定はその部分的な一
部の文字について一致すれば、即ち、記入したデータが
登録データの一部の文字について一致すればそれで照合
判断を行うようにしてもよい。
【0128】図18は、実施例5に示す筆記者識別装置
を備えたデータ検索制御装置である。図18中、前記実
施例と同一又は相当部分は同一の符号を付しその説明を
省略する。部分筆跡判定手段42は、筆記入力手段21
から照合用データとして記入した部分的な一部の文字と
筆跡辞書25の登録データの一部の文字との照合識別を
行って、最も類似している登録データを検索して所定の
判断基準レベルとの比較によりその記入筆跡の真偽を判
断するものである。前記実施例と同様、照合判定は前述
したDPマッチング法の相違度の大小を調べることによ
り行うが、あくまでも記入データの文字は登録データの
一部をなす文字との比較に基づいて相違度の判定を行っ
ている。従って、相違度の判定基準レベルは、登録デー
タの全文字を記入した場合の通常の相違度の判定基準レ
ベルより厳しくする必要がある。そこで、記入データの
文字数をn、その記入データに該当する登録データの文
字数をmとすれば、部分的な筆記入力の場合の筆跡の真
偽判定基準レベルを式(4)のように定義する。 部分筆跡の判定基準レベル = 通常の判定基準レベル×n/m・・・(4)
【0129】また、部分仮想ストローク判定手段43
は、部分筆跡判定手段42で特定した筆跡データに対応
する、仮想ストローク辞書27に予め登録してある複数
の個人の仮想ストロークデータに対して、筆記入力手段
21から照合用データとして記入した一部の文字と筆跡
辞書25の登録データの一部の文字との仮想ストローク
の照合識別を行って、相違度を調べて所定の判断基準レ
ベルとの比較によりその記入データの真偽を判断するも
のである。仮想ストローク判定手段26は、前記実施例
と同様、照合判定は前述したDPマッチング法の相違度
の大小を調べることにより行うが、あくまでも登録デー
タの一部をなす記入データ文字の仮想ストロークに基づ
いて相違度の判定を行うので、この場合の判定基準のレ
ベルは、データの全文字を記入した場合の通常の相違度
の判定基準レベルよりも厳しくする。
【0130】このように構成した筆者識別装置を備えた
データベースの検索制御装置の動作を図19に基づいて
説明する。前述のように、筆記者は電子ペンを用いて筆
記データ入力手段21から筆記データの記入を行う。こ
こで筆記データは全てではなく部分的に一部の文字につ
いて記入する(ステップS510)。例えば、登録して
ある筆跡データ「川又武典」に対して、部分的なデータ
「川又」を記入したとする。
【0131】筆跡収集手段22は、前述のように所定の
サンプリング周期毎に筆記データ入力手段21が送出す
る筆記点の各座標位置をメモリに蓄積して座標マップを
作成する。従って、筆跡収集手段22のメモリには「川
又」の文字からなる座標マップが作成される。一方、仮
想ストローク収集手段23も、前述のように、所定のサ
ンプリング周期毎に筆記データ入力手段21が送出する
筆記点の各座標位置をメモリに蓄積して筆跡収集手段2
2と同様に座標マップを作成する。従って、仮想ストロ
ーク収集手段23メモリには「川又」の2文字に対応す
る仮想ストロークの座標マップが作成される(ステップ
S520)。
【0132】文字の記入が終了して記入者から文字記入
の終了コマンドの入力があると、筆跡収集手段22から
の筆跡情報は部分筆跡判定手段42に送出される。部分
筆跡判定手段42は、筆跡辞書25に登録してある各登
録データについて登録データを構成する部分と記入した
データとの照合を行い、記入したデータの筆跡と最も類
似する筆跡データを検索する(ステップS530〜S5
50)。筆跡データの検索は従来のようなDPマッチン
グ法を用い、最も相違度の小さい筆跡データを検索する
ことにより行う。ここでの検索は 以下の手順に行う。
【0133】部分筆跡判定手段43は部分的に記入した
筆記データ「川又」について、すでに公知となった技術
を用いてこの筆記データを構成する文字数を求める(ス
テップS530)。従って、この場合は文字数2を得
る。各登録データについて登録データが構成する連続す
る2文字からなる部分データと記入した筆記データとの
筆跡の検索照合を順に行う(ステップS540)。一般
に記入した筆記データの文字数をx、対象とする登録デ
ータの文字数をyとすれば、検索照合の組み合わせはx
−y+1通りの組み合わせが考えれる。従って、文字数
4の登録データ「川又武典」に対しては連続する2文字
からなる部分データとして「川又」、「又武」、「武
典」の3通りの部分データについての検索比較が考えら
れる。
【0134】従って、部分筆跡判定手段42は、登録デ
ータ「川又武典」に対しては実施例1と同様に、各3つ
のデータ「川又」、「又武」、「武典」に対するDPマ
ッチング法による相違度をそれぞれ調べる。全ての登録
データとの検索照合の結果、登録データ「川又武典」の
部分データ「川又」との相違度が最も小さくなることが
わかる。
【0135】そこで、部分筆跡判定手段42は、検索し
て得られた部分データ「川又」の相違度と筆跡の真偽を
判定する所定の判定基準レベルとの対比を行う(ステッ
プS550)。この判定基準レベルは前述の式(4)よ
り求めた判定基準レベルに従う。筆跡データの相違度が
この判定基準レベルより小さければ筆跡を「真(O
K)」、大きければ筆跡を「偽(OUT)」と判定す
る。この場合、判定基準レベルより小さいことが分か
る。従って、この部分データ「川又」を含む登録データ
「川又武典」との照合が成功したと判定する。
【0136】一方、文字の記入が終了して記入者から文
字記入の終了コマンドの入力があると、実施例1と同様
に、仮想ストローク収集手段23はその部分的な仮想ス
トローク情報を部分仮想ストローク判定手段43に送出
する。そして、部分筆跡判定手段25が相違度が最も小
さい筆跡データを特定することを待って、部分仮想スト
ローク判定手段43は、部分筆跡判定手段42で特定し
た登録筆跡データに対応した仮想ストローク辞書27内
の部分的な仮想ストロークの比較照合を行う(ステップ
S560、S570)。
【0137】この場合、部分仮想ストロークの比較照合
は、部分的に記入した筆記データの仮想ストロークと先
に部分筆記判定手段42が特定した登録データの部分デ
ータの仮想ストロークデータとを照合することにより行
う。まず、部分仮想ストローク判定手段43は、部分筆
跡判定手段42で特定した部分筆記データ「川又」に相
当する部分の仮想ストロークデータとの照合を行う(ス
テップS560)。
【0138】部分仮想ストロークデータの照合は前述の
ようなDPマッチング法を用いて相違度を求め、そし
て、その相違度と真偽判定の基準となる仮想ストローク
の判定基準レベル値との対比を行う。なお、この場合も
部分筆跡の照合判定場合と同様に判定基準レベルに式
(4)と同様な修正を加えた判定基準レベルを用いる。
部分筆跡の場合と同様に、求めた相違度がこの判定基準
レベルより小さければこの部分仮想ストロークを「真
(OK)」、大きければこの部分仮想ストロークを「偽
(OUT)」と判定する。例えば、部分仮想ストローク
データの判定基準レベル値を25、得られた相違度を5
とした場合、図5に示すように「真(OK)」の判定結
果を得ることができる。
【0139】そして、部分筆跡判定手段42および部分
仮想ストローク判定手段43で求めたそれぞれのDPマ
ッチング法の相違度及び真偽の判定結果は共に筆記者判
定手段28に入力される(ステップS570)。筆記者
判定手段28以降の各ステップで行われる処理は実施例
4と同様である。
【0140】実施例5によれば、部分的に記入した文字
に対しての照合が可能となるので、筆記を急いでいる場
合や、目的とする登録データの記入が複雑な場合等は、
筆記データの入力が容易となる。
【0141】本実施例では、部分的に一部の文字を記入
した筆記データに基づいて、データの照合を行うように
したが、実施例4に示したデータベースの検索制御装置
と併用した構成としてもよい。
【0142】本実施例では、部分的に記入した文字の仮
想ストロークの照合を行うようにしたが、その変わりに
実施例1〜3に示すような、部分的に記入した文字の筆
記速度、筆記時間等を用いるようにしてもよい。
【0143】本実施例では、先に最も相違度の小さい部
分的な筆跡データを求めて、次にその部分的な筆跡デー
タに対応する部分的な仮想ストロークデータの相違度を
調べるようにしたが、先に最も相違度の小さい部分的な
仮想ストロークデータを求めて、次にその部分的な仮想
ストロークデータに対応する部分的な筆跡データの相違
度を調べるようにしてもよい。
【0144】本実施例では、部分的な筆跡の判定と部分
的な仮想ストロークの判定とを両方行うようにしたが、
何れかの相違度の判定で所定の判定基準レベルを越える
相違度を得た場合は、その時点で処理を中止してもよ
く。この場合、無駄な処理を排除することができる。
【0145】なお、筆跡辞書25の登録内容と仮想スト
ローク辞書27の登録内容とは1対1に対応しているの
で、筆跡辞書25と仮想ストローク辞書27とを1つに
まとめて1つの辞書としてもよい。
【0146】本実施例で示した部分的な筆跡データ、仮
想ストロークデータを用いた比較照合は実施例4に限ら
れるものではなく、実施例1〜3での筆跡照合に用いて
もよい。
【0147】
【発明の効果】請求項1によれば、筆記データを入力す
る筆記データ入力手段と、筆跡情報を記憶した筆跡辞書
と、筆記データと筆跡辞書の内容との比較に基づいて第
1の類似度を求めて第1の類似度と第1のレベルとの比
較により筆記データの真偽を判定する第1の判定手段
と、筆記データの入力時に筆記データから筆跡情報以外
の筆記者の特徴を示す非筆跡情報を抽出する非筆跡情報
抽出手段と、個人の筆跡情報に対応した所定の非筆跡情
報を予め記憶した非筆跡辞書と、筆跡辞書データに対応
した非筆跡辞書のデータと非筆跡情報抽出手段の出力と
の比較に基づいて第2の類似度を求めて第2の類似度と
第2のレベルとの比較により筆記データの真偽を判定す
る第2の判定手段とを備えたことにより、可視化される
従来の筆跡情報に加えて、可視化されない非筆跡情報を
用いて筆記の真偽を識別するので、筆記をまねた者を排
除することができ、高精度な筆者の識別ができる。
【0148】請求項2によれば、非筆跡情報抽出手段が
筆記データの入力時の筆跡情報とはならない筆記点の移
動軌跡を抽出するようにしたことにより、非筆跡情報を
筆跡情報とはならない筆記点の移動軌跡から抽出するこ
とができるので、高精度な筆者の識別ができる。
【0149】請求項3によれば、非筆跡情報抽出手段が
筆記データの入力時の筆記速度を抽出するようにしたこ
とにより、非筆跡情報を筆記中の筆記速度から検出する
ことができるので、高精度な筆者の識別ができる。
【0150】請求項4によれば、非筆跡情報抽出手段が
筆記データ上の筆記状態の筆記点が移動するときの移動
速度を抽出するようにしたことにより、非筆跡情報を筆
記点が筆記データ上を移動しているときの移動速度から
検出することができるので、高精度な筆者の識別ができ
る。
【0151】請求項5によれば、非筆跡情報抽出手段が
筆記データの筆記開始から筆記終了までの非筆記状態を
も含んだ筆記点の移動速度を抽出するようにしたことに
より、非筆跡情報を筆記データの筆記開始から筆記終了
までに筆記点が移動する移動速度から抽出することがで
きるので、高精度な筆者の識別ができる。
【0152】請求項6によれば、非筆跡情報抽出手段が
筆記データの一画を記入する際の筆記点の移動速度の平
均値を抽出するようにしたことにより、非筆跡情報を各
字画について筆記をしていない筆記点の移動軌跡から抽
出することができるので、高精度な筆者の識別ができ
る。
【0153】請求項7によれば、非筆跡情報抽出手段が
筆記データの入力時の筆記時間を抽出するようにしたこ
とにより、非筆跡情報を筆記に要する時間から抽出する
ことができるので、高精度な筆者の識別ができる。
【0154】請求項8によれば、非筆跡情報抽出手段が
筆記データ上の筆記状態の筆記点が移動する延べ時間を
抽出するようにしたことにより、非筆跡情報を筆記点が
筆記データ上を移動する時間から抽出することができる
ので、高精度な筆者の識別ができる。
【0155】請求項9によれば、非筆跡情報抽出手段が
筆記データの筆記開始から筆記終了までの非筆記状態を
も含んだ延べ時間を抽出するようにしたことにより、非
筆跡情報を筆記データの筆記開始から筆記終了までに筆
記点が移動する時間から抽出することができるので、高
精度な筆者の識別ができる。
【0156】請求項10によれば、筆記データを入力す
る筆記データ入力手段と、筆跡情報を記憶した筆跡辞書
と、筆記データと筆跡辞書の内容との比較に基づいて第
1の類似度を求めて第1の類似度と第1のレベルとの比
較により筆記データの真偽を判定する第1の判定手段
と、筆記データの入力時に筆記データから筆跡情報以外
の筆記者の特徴を示す非筆跡情報を抽出する非筆跡情報
抽出手段と、個人の筆跡情報に対応した所定の非筆跡情
報を予め記憶した非筆跡辞書と、筆跡辞書データに対応
した非筆跡辞書のデータと非筆跡情報抽出手段の出力と
の比較に基づいて第2の類似度を求めて第2の類似度と
第2のレベルとの比較により筆記データの真偽を判定す
る第2の判定手段と、辞書ファイルに格納したデータに
対応して該データへのアクセスが可能となる筆記データ
の第1の類似度及び第2の類似度に基づいた基準レベル
を予め定めた対応テーブルと、筆記データの第1の類似
度及び第2の類似度に基づいて対応テーブルを参照して
辞書ファイルに格納してあるデータのアクセスの可否を
決定する決定手段とを備えたことにより、筆者の信頼性
に応じてデータのアクセスの可否を決定するようにした
ので、機密性を要するデータを保護することができる。
【0157】請求項11によれば、第1の判定手段が筆
跡辞書に格納した筆跡データを文字毎に区分し、筆記デ
ータと筆跡辞書中の区分した文字数分の筆跡データを構
成する文字データとを比較し、第2の判定手段が筆跡デ
ータに対応した非筆跡辞書中のデータと区分した文字数
分の所定の情報と比較するようにしたことにより、筆記
データの部分的な文字に基づいた照合が可能となるの
で。筆記を急いでいる場合や、目的とする登録データの
記入が複雑な場合等に、筆記データの入力が容易とな
る。
【0158】請求項12によれば、非筆跡情報抽出手段
が筆記データの入力時の筆跡情報とはならない筆記点の
移動軌跡を抽出するようにしたことにより、非筆記情報
を筆記データの入力時の筆跡情報とはならない筆記点の
移動軌跡から抽出し、筆者の信頼性に応じてデータのア
クセスの可否を決定できるので、機密性を要するデータ
を保護することができ、また、筆記を急いでいる場合
や、目的とする登録データの記入が複雑な場合等に、筆
記データの入力が容易となる。
【0159】請求項13によれば、非筆跡情報抽出手段
が筆記データの入力時の筆記速度を抽出ようにしたこと
により、非筆跡情報を筆記速度から抽出し、筆者の信頼
性に応じてデータのアクセスの可否を決定できるので、
機密性を要するデータを保護することができ、また、筆
記を急いでいる場合や、目的とする登録データの記入が
複雑な場合等に、筆記データの入力が容易となる。
【0160】請求項14によれば、前記非筆跡情報抽出
手段が筆記データ上の筆記状態の筆記点が移動するとき
の移動速度を抽出ようにしたことにより、非筆跡情報を
筆記点が筆記データ上を移動しているときの移動速度か
ら抽出し、筆記者の信頼性に応じてデータのアクセスの
可否を決定できるので、機密性を要するデータを保護す
ることができ、また、筆記を急いでいる場合や、目的と
する登録データの記入が複雑な場合等に、筆記データの
入力が容易となる。
【0161】請求項15によれば、非筆跡情報抽出手段
が筆記データの筆記開始から筆記終了までの非筆記状態
をも含んだ筆記点の移動速度を抽出するようにしたこと
により、非筆跡情報を筆記データの書き初めから書き終
わりまでに筆記点が移動する移動速度から抽出し、筆記
者の信頼性に応じてデータのアクセスの可否を決定でき
るので、機密性を要するデータを保護することができ、
また、筆記を急いでいる場合や、目的とする登録データ
の記入が複雑な場合等に、筆記データの入力が容易とな
る。
【0162】請求項16によれば、非筆跡情報抽出手段
が筆記データの一画を記入する際の筆記点の移動速度の
平均値を抽出するようにしたことにより、非筆跡情報を
筆記データの一画で記入される各部分の上を前記筆記点
が移動する際の平均移動速度から抽出し、筆記者の信頼
性に応じてデータのアクセスの可否を決定できるので、
機密性を要するデータを保護することができ、また、筆
記を急いでいる場合や、目的とする登録データの記入が
複雑な場合等に、筆記データの入力が容易となる。
【0163】請求項17によれば、非筆跡情報抽出手段
が筆記データの入力時の筆記時間を抽出するようにした
ことにより、非筆跡情報を筆記データの入力時の筆記時
間から抽出し、筆記者の信頼性に応じてデータのアクセ
スの可否を決定できるので、機密性を要するデータを保
護することができ、また、筆記を急いでいる場合や、目
的とする登録データの記入が複雑な場合等に、筆記デー
タの入力が容易となる。
【0164】請求項18によれば、非筆跡情報抽出手段
が筆記データ上の筆記状態の前記筆記点が移動する延べ
時間を抽出するようにしたことにより、非筆跡情報を筆
記データ上を筆記点が移動する延べ時間から抽出し、筆
記者の信頼性に応じてデータのアクセスの可否を決定で
きるので、機密性を要するデータを保護することがで
き、また、筆記を急いでいる場合や、目的とする登録デ
ータの記入が複雑な場合等に、筆記データの入力が容易
となる。
【0165】請求項19によれば、非筆跡情報抽出手段
が筆記データの筆記開始から筆記終了までの非筆記状態
をも含んだ延べ時間を抽出するようにしたことにより、
非筆跡情報を筆記データの筆記開始から筆記終了までに
要した延べ時間から抽出し、筆記者の信頼性に応じてデ
ータのアクセスの可否を決定できるので、機密性を要す
るデータを保護することができ、また、筆記を急いでい
る場合や、目的とする登録データの記入が複雑な場合等
に、筆記データの入力が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に示す筆記者識別装置の構成を示す
図である。
【図2】 仮想ストローク辞書27に登録されているデ
ータを図示した図である。
【図3】 実施例1に示す筆記者識別装置の動作の手順
を示すフローチャート図である。
【図4】 仮想ストロークデータの比較照合を示す図で
ある。
【図5】 仮想ストロークデータの判定を示す図であ
る。
【図6】 実施例2に示す筆記者識別装置の構成を示す
図である
【図7】 実施例2に示す筆記者識別装置の動作の手順
を示すフローチャート図である。
【図8】 筆記文字データとして記入した「川又」の文
字データを示す図である。
【図9】 筆記速度算出手段23が完成させた筆記速度
グラフを示す図である。
【図10】 仮想ストロークデータの判定基準レベルと
相違度との比較判定を示す図である。
【図11】 実施例3に示す筆記者識別装置である。
【図12】 実施例3に示す筆記者識別装置の動作の手
順を示すフローチャート図である。
【図13】 実施例4に示す筆記者識別装置を備えたデ
ータベースの検索制御装置を示す構成図である。
【図14】 アクセス条件テーブルを示す図である。
【図15】 データアクセス権テーブルを示す図であ
る。
【図16】 実施例4に示す筆記者識別装置を備えたデ
ータベースの検索制御装置の動作の手順を示すフローチ
ャート図である。
【図17】 アクセス権の取得のための判定を示す図で
ある。
【図18】 実施例5に示す筆記者識別装置を備えたデ
ータ検索制御装置でを示す構成図である。
【図19】 実施例5に示す筆記者識別装置を備えたデ
ータ検索制御装置の動作の手順を示すフローチャート図
である。
【図20】 従来のサイン照合装置の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
21 筆記データ入力手段、22 筆跡収集手段、23
仮想ストローク収集手段、24 筆記判定手段、25
筆跡辞書、26 仮想ストローク判定手段、27 仮
想ストローク辞書、28 筆記者判定手段、29 制御
手段、30 筆記速度計算手段、31 筆記速度計算手
段、32 平均筆記速度計算手段、33平均筆記速度辞
書、36 筆記時間計測手段、37 筆記時間判定手
段、38筆記時間辞書、39 検索制御手段、40 個
人情報格納手段、41 入出力装置、42 部分筆跡判
定手段、43 部分仮想ストローク判定手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 亀代 泰三 鎌倉市大船五丁目1番1号 三菱電機株式 会社パーソナル情報機器開発研究所内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筆記データを入力する筆記データ入力手
    段と、筆跡情報を記憶した筆跡辞書と、前記筆記データ
    と前記筆跡辞書の内容との比較に基づいて第1の類似度
    を求めて該第1の類似度と第1のレベルとの比較により
    前記筆記データの真偽を判定する第1の判定手段と、前
    記筆記データの入力時に前記筆記データから筆跡情報以
    外の筆記者の特徴を示す非筆跡情報を抽出する非筆跡情
    報抽出手段と、前記個人の筆跡情報に対応した所定の非
    筆跡情報を予め記憶した非筆跡辞書と、前記筆跡辞書デ
    ータに対応した前記非筆跡辞書のデータと前記非筆跡情
    報抽出手段の出力との比較に基づいて第2の類似度を求
    めて該第2の類似度と第2のレベルとの比較により前記
    筆記データの真偽を判定する第2の判定手段とを備えた
    筆者識別装置。
  2. 【請求項2】 前記非筆跡情報抽出手段は、前記筆記デ
    ータの入力時の筆跡情報とはならない筆記点の移動軌跡
    を抽出することを特徴とする請求項1記載の筆者識別装
    置。
  3. 【請求項3】 前記非筆跡情報抽出手段は、前記筆記デ
    ータの入力時の筆記速度を抽出することを特徴とする請
    求項1又は2記載の筆者識別装置。
  4. 【請求項4】 前記非筆跡情報抽出手段は、前記筆記デ
    ータ上の筆記状態の前記筆記点が移動するときの移動速
    度を抽出することを特徴とする請求項3記載の筆者識別
    装置。
  5. 【請求項5】 前記非筆跡情報抽出手段は、前記筆記デ
    ータの筆記開始から筆記終了までの非筆記状態をも含ん
    だ前記筆記点の移動速度を抽出することを特徴とする請
    求項3記載の筆者識別装置。
  6. 【請求項6】 前記非筆跡情報抽出手段は、前記筆記デ
    ータの一画を記入する際の前記筆記点の移動速度の平均
    値を抽出することを特徴とする請求項3記載の筆者識別
    装置。
  7. 【請求項7】 前記非筆跡情報抽出手段は、前記筆記デ
    ータの入力時の筆記時間を抽出することを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載の筆者識別装置。
  8. 【請求項8】 前記非筆跡情報抽出手段は、前記筆記デ
    ータ上の筆記状態の前記筆記点が移動する延べ時間を抽
    出することを特徴とする請求項7記載の筆者識別装置。
  9. 【請求項9】 前記非筆跡情報抽出手段は、前記筆記デ
    ータの筆記開始から筆記終了までの非筆記状態をも含ん
    だ延べ時間を抽出することを特徴とする請求項7記載の
    筆者識別装置。
  10. 【請求項10】 筆記データを入力する筆記データ入力
    手段と、筆跡情報を記憶した筆跡辞書と、前記筆記デー
    タと前記筆跡辞書の内容との比較に基づいて第1の類似
    度を求めて該第1の類似度と第1のレベルとの比較によ
    り前記筆記データの真偽を判定する第1の判定手段と、
    前記筆記データの入力時に前記筆記データから筆跡情報
    以外の筆記者の特徴を示す非筆跡情報を抽出する非筆跡
    情報抽出手段と、前記個人の筆跡情報に対応した所定の
    非筆跡情報を予め記憶した非筆跡辞書と、前記筆跡辞書
    データに対応した前記非筆跡辞書のデータと前記非筆跡
    情報抽出手段の出力との比較に基づいて第2の類似度を
    求めて該第2の類似度と第2のレベルとの比較により前
    記筆記データの真偽を判定する第2の判定手段と、辞書
    ファイルに格納したデータに対応して該データへのアク
    セスが可能となる前記筆記データの前記第1の類似度及
    び第2の類似度に基づいた基準レベルを予め定めた対応
    テーブルと、前記筆記データの前記第1の類似度及び第
    2の類似度に基づいて前記対応テーブルを参照して前記
    辞書ファイルに格納してあるデータのアクセスの可否を
    決定する決定手段とを備えたデータベースの検索制御装
    置。
  11. 【請求項11】 前記第1の判定手段は、前記筆跡辞書
    に格納した筆跡データを文字毎に区分し、前記筆記デー
    タと前記筆跡辞書中の前記区分した文字数分の筆跡デー
    タを構成する文字データとを比較し、前記第2の判定手
    段は、前記筆跡データに対応した前記非筆跡辞書中のデ
    ータと前記区分した文字数分の所定の情報と比較するこ
    とを特徴とする請求項10記載のデータベースの検索制
    御装置。
  12. 【請求項12】 前記非筆跡情報抽出手段は、前記筆記
    データの入力時の筆跡情報とはならない筆記点の移動軌
    跡を抽出することを特徴とする請求項10又は11記載
    のデータベースの検索制御装置。
  13. 【請求項13】 前記非筆跡情報抽出手段は、前記筆記
    データの入力時の筆記速度を抽出することを特徴とする
    請求項10乃至12のいずれかに記載のデータベースの
    検索制御装置。
  14. 【請求項14】 前記非筆跡情報抽出手段は、前記筆記
    データ上の筆記状態の前記筆記点が移動するときの移動
    速度を抽出することを特徴とする請求項13記載のデー
    タベースの検索制御装置。
  15. 【請求項15】 前記非筆跡情報抽出手段は、前記筆記
    データの筆記開始から筆記終了までの非筆記状態をも含
    んだ前記筆記点の移動速度を抽出することを特徴とする
    請求項13記載のデータベースの検索制御装置。
  16. 【請求項16】 前記非筆跡情報抽出手段は、前記筆記
    データの一画を記入する際の前記筆記点の移動速度の平
    均値を抽出することを特徴とする請求項13記載のデー
    タベースの検索制御装置。
  17. 【請求項17】 前記非筆跡情報抽出手段は、前記筆記
    データの入力時の筆記時間を抽出することを特徴とする
    請求項10乃至13のいずれかに記載のデータベースの
    検索制御装置。
  18. 【請求項18】 前記非筆跡情報抽出手段は、前記筆記
    データ上の筆記状態の前記筆記点が移動する延べ時間を
    抽出することを特徴とする請求項17記載のデータベー
    スの検索制御装置。
  19. 【請求項19】 前記非筆跡情報抽出手段は、前記筆記
    データの筆記開始から筆記終了までの非筆記状態をも含
    んだ延べ時間を抽出することを特徴とする請求項17記
    載のデータベースの検索制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010218221A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Fuji Xerox Co Ltd 媒体位置管理装置及びプログラム
JP2012216140A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Kyocera Corp 電子機器
JP2013186698A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Fuji Xerox Co Ltd 筆跡管理プログラム及び記録表示装置

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