JP2010216927A - 鋼管の肉厚測定装置および肉厚測定方法 - Google Patents

鋼管の肉厚測定装置および肉厚測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鋼管の全周の肉厚を、簡単に精度良く、さらには設備コストの上昇を抑制しながら、測定することができる装置を提供する。
【解決手段】光線を照射することにより測定対象までの距離を非接触で測定する第1の距離計3−1および第2の距離計3−2と、第1の距離計3−1および第2の距離計3−2それぞれが照射する光線7−1、7−2の光軸が、同一直線状に存在するとともに鋼管2の外面2bおよび鋼管2の端部開口2cを通過するように、第1の距離計3−1および第2の距離計3−2を所定の距離離して固定して支持する距離計支持部材4と、鋼管2を回転させながら支持する鋼管支持装置5と、第1の距離計3−1および第2の距離計3−2それぞれの測定値、および鋼管2に対する光軸の傾斜角度に基づいて鋼管2の肉厚を演算する演算装置6とを備える鋼管2の肉厚測定装置1である。
【選択図】図2

Description

本発明は、鋼管の肉厚測定方法および肉厚測定方法に関する。具体的には、本発明は、被測定材である鋼管の任意の断面における肉厚を、簡単に精度良く、さらには設備コストの上昇を抑制しながら、測定することができる鋼管の肉厚測定装置および肉厚測定方法に関する。
従来より、電報管や鍛接管の製造工程では、注文された長さに応じて鋼管を切断した後、切断後の鋼管の肉厚が許容公差内に収まっているか否かを測定し、合否判定を行っている。一般的に、切断後の鋼管の肉厚の測定は、主に、マイクロメーターにより手動で行われている。
しかし、マイクロメーターによる測定の場合、鋼管の全周の肉厚測定は非効率であることから、鋼管の周方向の何点かを測定し、許容公差内に収まっているか否かを判定しているに留まっている。
市販の形状測定器を用いれば鋼管の全周の肉厚測定を行うことは確かに可能である。しかし、市販の形状測定器は、一般的に、被測定物を台座の上に置き、被測定体を台座上でクランプし、被測定物にポインタを接触させ、ポインタが被測定体に接触しながらその外周を回転することによって被測定体の形状を描くものである。このため、鋼管の肉厚を測定する場合には、はじめに内面側の形状を描いてから次に外面側の形状を描くことによって内外面の形状を求め、求めた内外面の形状から肉厚を割り出す必要がある。
この市販の接触式の形状測定器の場合、ポインタの磨耗による測定精度の劣化を生じたり、非測定物をクランプする手間や、ポインタの設定に手間を要するという問題がある。また、鋼管のような中空円筒状の被測定体の場合には2回測定しないと形状を把握できないため、測定に要する時間も長いという問題がある。さらに、市販の形状測定器は3次元測定も可能である高性能型が多く、高価である。
特許文献1には、鋼管の管端の半径方向各部の寸法の測定値に基づいて、管端の形状を自動的かつ高精度に測定する発明が開示され、特許文献2には可視レーザー光を用いて少なくとも一端が開口された透明または半透明の合成樹脂製容器の肉厚を測定する発明が開示され、特許文献3にはセラミックス製筒状物の半径方向にレーザービームを照射することにより筒状物の肉厚を測定する発明が開示され、さらに、特許文献4には、測定する管状物の半径方向の厚みを測定する肉厚測定器を用いて管状物の肉厚を測定する発明が開示されている。
特開昭63−165706号公報 特開平3−77004号公報 特開平4−188009号公報 特開平10−89944号公報
特許文献1〜4により開示されたいずれの発明を実施する場合にも、高価な測定機器や複雑な測定装置を用いる必要があり、測定に要するコストの上昇は否めない。
本発明は、このような従来の技術が有する課題に鑑みてなされたものであり、被測定材である鋼管の任意の断面における肉厚を、簡単に精度良く、さらには設備コストの上昇を抑制しながら、測定することができる鋼管の肉厚測定装置および肉厚測定方法を提供することを目的とする。
本発明は、光線を照射することにより測定対象までの距離を非接触で測定する第1の距離計および第2の距離計と、これら第1の距離計および第2の距離計それぞれが照射する光線の光軸が、同一直線状に存在するとともに測定対象である鋼管の外面およびこの鋼管の端部開口を通過するように、第1の距離計および第2の距離計を所定の距離離して固定して支持する距離計支持部材と、この鋼管を回転させながら支持する鋼管支持装置と、第1の距離計および第2の距離計それぞれの測定値、および鋼管に対する光軸の傾斜角度に基づいて鋼管の肉厚を演算する演算装置とを備えることを特徴とする鋼管の肉厚測定装置である。
別の観点からは、本発明は、光線を照射することにより測定対象までの距離を非接触で測定する第1の距離計および第2の距離計を、第1の距離計および第2の距離計それぞれが照射する光線の光軸が、同一直線状に存在するとともに測定対象である鋼管の外面および鋼管の端部開口を通過するように、所定の距離離して固定して支持し、鋼管を回転させながら、第1の距離計および第2の距離計それぞれの測定値、および鋼管に対する光軸の傾斜角度に基づいて、鋼管の肉厚を演算することを特徴とする鋼管の肉厚測定方法である。
これらの本発明では、第1の距離計および第2の距離計の測定値が、第1の距離計とこの第1の距離計から照射される光線が鋼管の内面に照射される位置との間の距離の測定値、および、第2の距離計と第2の距離計から照射される光線が鋼管の外面に照射される位置との間の距離の測定値であることが好ましい。
これらの本発明では、鋼管の肉厚が鋼管の全周の肉厚であることが好ましい。
これらの本発明では、鋼管支持装置が、鋼管の下部を支持する複数の駆動ロールからなることが好ましい。
さらに、これらの本発明では、第1の距離計および第2の距離計がいずれもレーザー距離計であることが好ましい。
本発明によれば、被測定材である鋼管の任意の断面における肉厚、特に周方向の全ての肉厚を、簡単に精度良く、さらには設備コストの上昇を抑制しながら、測定することができるようになる。具体的には、本発明によれば、これまでのマイクロメーターによる測定では3分間程度を要していた鋼管の肉厚測定を、約5秒間程度に短縮することができるとともに、接触式測定およびパイプクランプ方式をいずれも廃止できるために設備コストの上昇を抑制することもできる。
図1は、本発明に係る鋼管の肉厚測定装置の説明図であって、図1(a)は側面図、図1(b)は正面図である。 図2は、図1に示す本発明に係る鋼管の肉厚測定装置の主要部を簡略化および一部省略して模式的に示す斜視図である。 図3は、鋼管に対する駆動ロールの配置例を示す説明図である。 図4は、本発明における鋼管の任意の断面における肉厚測定の原理を模式的に示す説明図である。 図5は、本発明における鋼管の任意の断面における肉厚測定の原理を模式的に示す説明図である。 図6は、鋼管の全周にわたって肉厚測定が行われる状況を模式的に示す説明図である。 図7は、実施例の結果を示すグラフである。 図8は、実施例の結果を示すグラフである。
はじめに、本発明の原理を説明する。
本発明に係る鋼管の肉厚測定装置は、従来のポインタ接触式全形状測定装置とは異なり、特に測定対象物を中空円筒状の鋼管に特化したものである。
すなわち、電縫管や鍛接管の製造工程では、ミルスタート時(ミル立ち上げ後20分間位の間を意味する。電縫管の場合にはミル立ち上げ後10分間位の間を意味する。)に必ず鋼管の外径および肉厚をチェックし、品質の良し悪しを確認する必要がある。さらに、この製造工程では、生産性を最大限に高めるために、測定精度だけでなくて測定スピードも大切な要素である。
しかし、現在の製造工程ではマイクロメーターによる手作業での測定が一般的であるため、必然的に複数の定点測定を行うことなる。このため、操業管理上重要となる最大肉厚および最小肉厚を求め難い。また、市販の自動測定器は、被測定物にポインタを当てて全周をなぞるようにして測定するので、測定に長時間を要する。さらに、装置自体が最大限の正確さを出すように設計されているため、極めて高価である。
本発明者は、測定精度と作業効率とを調和させるためには、製造工程で要求される測定スピードと正確性とを満足すればよいと考え、鋭意検討を重ねた。その結果、
(a)鋼管をクランプして測定する従来の手法を用いず、鋼管を軸回りに回転しながら測定を行うことにより、鋼管の中心位置合わせを確実にするためのクランプ装置に要する費用を抑制できるとともに、クランプ装置に鋼管をセットするための作業の工数および時間を削減でき、鋼管の肉厚、特に鋼管の周方向の肉厚を短時間で測定できること、および
(b)非接触法による鋼管の肉厚の測定を行うことにより、肉厚の測定をさらに高速で行うことができるとともに測定装置の寿命を延長できること
を知見し、さらに検討を重ねて本発明を完成した。
次に、添付図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本発明に係る鋼管2の肉厚測定装置1の説明図であって、図1(a)は側面図、図1(b)は正面図である。また、図2は、この肉厚測定装置1の主要部を簡略化して模式的に示す斜視図である。
図1、2に示すように、この肉厚測定装置1は、第1の距離計3−1および第2の距離計3−2と、距離計支持部材4と、鋼管支持装置5と、演算装置6とを備えるので、これらの構成要素について順次説明する。
[第1の距離計3−1、第2の距離計3−2]
第1の距離計3−1、第2の距離計3−2は、いずれも、光線を照射することにより測定対象である鋼板1の内表面2a、外表面2bまでの距離を、非接触で測定するための距離計である。
図1および図2に示す肉厚測定装置1では、第1の距離計3−1として、鋼板1の内表面2aへ向けてレーザー光線を照射し反射して返って来るまでの時間を測ることにより、第1の距離計3−1と第1の距離計3−1から照射されるレーザー光線が照射される位置との間の距離を測定することができるレーザー距離計を用いた。
また、第1の距離計3−2として、鋼板1の外表面2bへ向けてレーザー光線を照射し反射して返って来るまでの時間を測ることにより、第2の距離計3−2と第2の距離計3−2から照射されるレーザー光線が照射される位置との間の距離を測定することができるレーザー距離計を用いた。
なお、本発明における第1の距離計3−1および第2の距離計3−2は、レーザー距離計に限定されるものではなく、光線を照射することにより測定対象である鋼板1の内表面2a、外表面2bまでの距離を非接触で測定することが可能な距離計であれば、等しく適用可能である。
本発明に係る肉厚測定装置1における第1の距離計3−1、第2の距離計3−2は、以上のように構成される。
[距離計支持部材4]
距離計支持部材4は、第1の距離計3−1および第2の距離計3−2それぞれが照射するレーザー光線7−1、7−2の光軸が、同一直線状に存在するとともに測定対象である鋼管2の外面2bおよびこの鋼管2の端部開口2cを通過するように、第1の距離計3−1および第2の距離計3−2を所定の距離だけ離して固定して支持するための部材である。
距離計支持部材4は、第1の距離計3−1および第2の距離計3−2を所定の距離だけ離して固定して支持するための固定ブラケット8と、この固定ブラケット8を、鉛直方向の固定位置を可変に支持するための長孔9aを有するレール9と、固定ブラケット8をレール9にネジ止めするためのネジ10とを備える。距離計支持部材4は、後述する演算装置6とともに、適当な架台11に搭載される。
第1の距離計3−1および第2の距離計3−2を固定する固定ブラケット8は、レール9に案内されて鉛直方向へスライド可能に設置されるため、鋼管8の外径に応じて自在に固定高さを調整することができる。これにより、15A(直径21.7mm)から100A(直径114.3mm)までの外径が異なる多種の鋼管8(図2には外径が異なる3種の鋼管2、2−1、2−2を例示する)の肉厚測定を行うことができる。
本発明に係る肉厚測定装置1における距離計支持部材4は、以上のように構成される。
[鋼管支持装置5]
鋼管支持装置5は、鋼管2を回転させながら支持するための装置である。図1に示す肉厚測定装置1では、鋼管支持装置5として、鋼管2の下部を支持する複数(図1、2に示す例では6基)の駆動ロール5a〜5fと、駆動ロール5a〜5fを駆動するためのモータ12とを用いた。
図3は、鋼管2に対する駆動ロール5a〜5fの配置例を示す説明図である。
同図に示すように、鋼管2−2、2−1、2と鋼管2の外径が大きくなると、駆動ローラ5a、5bだけでは鋼管2を安定して回転させることが難しくなるため、合計6個の回駆動ロール5a〜5fを設置し、特に外径が大きくなる直径60mmの鋼管2−1以上の鋼管に関しては、4個の駆動ロール5a〜5dまたは6個の駆動ロール5a〜5fにより鋼管8を支持し、測定のバラツキを抑制することが望ましい。
なお、図面を判読し易くするため、図1では駆動ロール5a〜5fの軸受けは省略してある。
本発明に係る肉厚測定装置1における鋼管支持装置5は、以上のように構成される。
[演算装置6]
演算装置6は、第1のケーブル13−1を介して入力される第1の距離計3−1の測定値、および第2のケーブル13−2を介して入力される第2の距離計3−2の測定値、および、鋼管2に対する光線7−1、7−2の傾斜角度に基づいて、鋼管2の肉厚を演算するための装置である。なお、図1では演算装置6は省略してある。
ここで、第1の距離計3−1の測定値は、第1の距離計3−1と、この第1の距離計3−1から照射される光線7−1が鋼管2の内面2aに照射される位置との間の距離の測定値であるとともに、第2の距離計3−2の測定値は、第2の距離計3−2と、この第2の距離計3−2から照射される光線7−2が鋼管2の外面2bに照射される位置との間の距離の測定値である。これら測定値は、鋼管2の全周の肉厚の測定値であることが望ましい。
図4、5は、いずれも、本発明における鋼管2の任意の断面における肉厚測定の原理を模式的に示す説明図である。図4、5に示す説明図において、鋼管2の端面から軸方向へZだけ内側に入った位置における測定しようとする肉厚をYとする。これまでの測定手法では、図4に示すように、肉厚Yを直接測定するには測定器を鋼管2の内部に挿入して内面2aに直角に配置する必要がある。
これに対し、本発明によれば、図5に示すように、測定器を挿入せずに、第1の距離計3−1および第2の距離計3−2の測定値を用いて距離Xを測定し、肉厚Y≒X・Sin60°として鋼管2の肉厚を求める。この測定手法によっても測定精度は十分正確である。この理由は、距離Xを測定した場合に、X・Sin60°は、位置Z1、Z2間の鋼管2の平均肉厚の近似値となるが、電縫管や鍛接管は、薄板を長手方向へ溶接して定尺に切断することにより製造されるため、長手方向の肉厚は熱延鋼板や薄板製造の精度を十分に満たしているからである。具体的には、断面Z1での肉厚と断面Z2での肉厚と差は、1/1000mm程度しかないため、Z1〜Z2間の肉厚の平均値を、断面Z2での肉厚としても何ら問題ない。
本発明におけるレーザー距離計3−1、3−2を用いた肉厚測定を、図5を参照しながら説明する。
はじめに、第1の距離計3−1および第2の距離計3−2を、距離計支持部材4を用いて、それぞれの光軸を一致させて、300mm程度離して配置する。この理由は、第2の距離計3−2の光線7−2の光軸が、第1の距離計3−1の光線7−1の光軸に対してΔθずれると、b・Δθだけ測定値からずれるからである。このため、光軸のずれを生じた場合の影響をなるべく少さくするように、図5における距離a、bはできるだけ小さいことが望ましい。
第1の距離計3−1の光線7−1の光軸、および第2の距離計3−2の光線7−2の光軸は、鋼管2の軸方向に対して60°±10°傾けて配置することが望ましい。光線7−1の光軸、光線7−2の光軸と鋼管2の軸方向とがなす角度があまりに小さいと、図5における距離Xが長くなるため、広い範囲で肉厚の平均値となってしまうためである。
そして、第1の距離計3−1および第2の距離計3−2から算出される測定値は、(300−a−b)mmであるため、鋼管2の肉厚は(300−a−b)sin(60°±10°)mmとして算出される。
図6は、鋼管2の全周にわたって鋼管2の肉厚測定が行われる状況を模式的に示す説明図である。
鋼管2の1点の肉厚は、図5に示すようにして測定されるが、1点の肉厚測定では不十分であるので、本発明では鋼管2を回転させながら、上述した内容で肉厚測定を鋼管2の周方向の全てに対して行うことにより、鋼管2の全周の肉厚を短時間で測定することができる。
なお、駆動ロール5a〜5fが回転し始めた直後は、鋼管2をクランプ装置でクランプしていないために、鋼管2が不規則に動作する。このため、駆動ロール5a〜5fの始動直後1秒間のデータは用いずに、1秒間以上経過した後に測定を開始することが望ましい。
本発明に係る肉厚測定装置1における演算装置6は、以上のように構成される。
本発明に係る鋼管2の肉厚測定装置1は、以上のように構成される。次に、この肉厚測定装置1を用いて鋼管2の肉厚を測定する方法を説明する。
はじめに、第1の距離計3−1および第2の距離計3−2を支持する距離計支持部材4を適当な位置に配置することにより、第1の距離計3−1および第2の距離計3−2を、第1の距離計3−1および第2の距離計3−2それぞれが照射する光線7−1、7−2それぞれの光軸が、同一直線状に存在するとともに測定対象である鋼管2の外面2bおよび鋼管2の端部開口2cを通過するように、所定の距離離して固定して支持する。
そして、鋼管支持装置5を起動して鋼管2を回転させ、回転開始後1秒間以上経過してから、演算装置6により、第1の距離計3−1および第2の距離計3−2それぞれの測定値、および鋼管2に対する光軸7−1、7−2の傾斜角度に基づいて、鋼管の全周の肉厚を、(300−a−b)sin(60°±10°)mmとして算出する。
この際、鋼管2の回転開始時は、特に肉厚測定値が乱れたため、回転開始時の鋼管2の回転角度60°分の外径、肉厚の情報を削除し、これを補償するために鋼管2を450°回転させ、確実に360°以上の回転角分の肉厚測定を行うことにより、鋼管2の周方向の全ての肉厚を測定する。
このようにして、本発明に係る鋼管2の肉厚測定装置1によれば、鋼管2の任意の断面における肉厚、特に鋼管2の周方向の全ての肉厚を、簡単に精度良くさらには設備コストの上昇を抑制しながら、測定することができるようになる。
また、本発明に係る鋼管2の肉厚測定装置1によれば、これまでのマイクロメーターによる測定では3分間程度を要していた鋼管2の肉厚測定を、約5秒間程度に顕著に短縮できるとともに、接触式測定およびパイプクランプ方式をいずれも廃止できるために設備コストの上昇を抑制することもできる。
図1〜5に示す本発明に係る肉厚測定装置1を用いて、実際に工場で製造された外径15Aの鋼管2の肉厚を測定した。図6は、この測定結果を示すグラフである。
図7は、この15Aの鋼管2の同じ部分を5回測定した結果をまとめて示すものである。
図7のグラフから理解されるように、本発明に係る鋼管2の肉厚測定装置1によれば、鋼管2の周方向で再現性良く、肉厚を測定することができた。
図8は、この測定における測定回数別の測定精度を示すグラフである。図8にグラフで示すように、1回の測定でもビード部分を含めてバラツキは高々0.02mmと高い測定精度を確保できるが、3回以上測定することにより肉厚のバラツキは(1/100mm)以下と極めて小さくなるため、より精密な測定を求める場合は3回以上測定することが望ましい。
1 肉厚測定装置
2、2−1、2−2 鋼管
2a 内表面
2b 外表面
2c 端部開口
3−1 第1の距離計(レーザー距離計)
3−2 第2の距離計(レーザー距離計)
4 距離計支持部材
5 鋼管支持装置
5a〜5f 駆動ロール
6 演算装置
7−1、7−2 光線(レーザー光線)
8 固定ブラケット
9 レール
9a 長孔
10 ネジ
11 架台
12 モータ
13−1 第1のケーブル
13−2 第2のケーブル

Claims (6)

  1. 光線を照射することにより測定対象までの距離を非接触で測定する第1の距離計および第2の距離計と、該第1の距離計および第2の距離計それぞれが照射する光線の光軸が、同一直線状に存在するとともに測定対象である鋼管の外面および前記鋼管の端部開口を通過するように、前記第1の距離計および第2の距離計を所定の距離離して固定して支持する距離計支持部材と、前記鋼管を回転させながら支持する鋼管支持装置と、前記第1の距離計および第2の距離計それぞれの測定値、および前記鋼管に対する前記光軸の傾斜角度に基づいて前記鋼管の肉厚を演算する演算装置とを備えることを特徴とする鋼管の肉厚測定装置。
  2. 前記第1の距離計および第2の距離計の測定値は、前記第1の距離計と該第1の距離計から照射される光線が前記鋼管の内面に照射される位置との間の距離の測定値、および、前記第2の距離計と該第2の距離計から照射される光線が前記鋼管の外面に照射される位置との間の距離の測定値である請求項1に記載された鋼管の肉厚測定装置。
  3. 前記鋼管の肉厚は、前記鋼管の全周の肉厚である請求項1または請求項2に記載された鋼管の肉厚測定装置。
  4. 前記鋼管支持装置は、前記鋼管の下部を支持する複数の駆動ロールからなる請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された鋼管の肉厚測定装置。
  5. 前記第1の距離計および第2の距離計はいずれもレーザー距離計である請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載された鋼管の肉厚測定装置。
  6. 光線を照射することにより測定対象までの距離を非接触で測定する第1の距離計および第2の距離計を、該第1の距離計および第2の距離計それぞれが照射する光線の光軸が、同一直線状に存在するとともに測定対象である鋼管の外面および前記鋼管の端部開口を通過するように、所定の距離離して固定して支持し、前記鋼管を回転させながら、前記第1の距離計および第2の距離計それぞれの測定値、および前記鋼管に対する前記光軸の傾斜角度に基づいて、前記鋼管の肉厚を演算することを特徴とする鋼管の肉厚測定方法。
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