JP4557940B2 - 被測定円筒の軸に直交する断面円の形状の測定方法および被測定円筒の円筒形状の測定方法 - Google Patents
被測定円筒の軸に直交する断面円の形状の測定方法および被測定円筒の円筒形状の測定方法 Download PDFInfo
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〈測定手段〉
(a) 円筒受け治具、
(b) 前記断面円を含む断面上に位置し、前記軸と前記断面円との交点である測定基準点(O0)に向けられ、前記O0および第1センサーを結ぶ線と前記O0および第2センサーを結ぶ線との挟角ならびに前記O0および第2センサーを結ぶ線と前記O0および第3センサーを結ぶ線との挟角がともにθ°になるように配置・固定された、変位を検出するための第1センサー、第2センサーおよび第3センサーを取り付けた台、
〈工程〉
(i) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第1センサーまでの距離(ΔL1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第2センサーまでの距離(ΔL2)、ならびに、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第3センサーまでの距離(ΔL3)をそれぞれ測定する工程、
(ii) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L2)、ならびに、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L3)を下記式にしたがってそれぞれ算出する工程:L1=LS1−ΔL1
L2=LS2−ΔL2
L3=LS3−ΔL3
(ここで、LS1は前記第1センサーから前記O0までの距離であり、LS2は前記第2センサーから前記O0までの距離であり、LS3は前記第3センサーから前記O0までの距離である)、
(iii) 前記被測定円筒を第1センサーから第2センサーの方向へθ°回転させ、工程(i)および(ii)を繰り返す工程、
(iv) 工程(iii)の回転前には前記O0に一致していた前記被測定円筒の前記断面円上の点である浮動点O’から前記O0を通り前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線までの距離(ΔO1)を、工程(ii)で得られたL1およびL2ならびに工程(iii)で得られたL2およびL3を用いて算出する工程、
(v) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と回転後の前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点において前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線から前記O’までの距離を、工程(iii)で得られたL1ならびに工程(iv)で得られたΔO1を用いて算出する工程、
(vi) 工程(v)で算出された距離を用いて前記断面円の形状を得る工程。
〈測定手段〉
(a) 円筒受け治具、
(b) 前記断面円を含む断面上に位置し、前記軸と前記断面円との交点である測定基準点(O0)に向けられ、前記O0および第1センサーを結ぶ線と前記O0および第2センサーを結ぶ線との挟角ならびに前記O0および第3センサーを結ぶ線と前記O0および第4センサーを結ぶ線との挟角がともにθ°になるように配置・固定された、変位を検出するための第1センサー、第2センサー、第3センサーおよび第4センサーを取り付けた台、
〈工程〉
(i) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第1センサーまでの距離(ΔL1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第2センサーまでの距離(ΔL2)、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第3センサーまでの距離(ΔL3)、ならびに、前記O0および前記第4センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第4センサーまでの距離(ΔL4)をそれぞれ測定する工程、
(ii) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L2)、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L3)、ならびに、前記O0および前記第4センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L4)を下記式にしたがってそれぞれ算出する工程:
L1=LS1−ΔL1
L2=LS2−ΔL2
L3=LS3−ΔL3
L4=LS4−ΔL4
(ここで、LS1は前記第1センサーから前記O0までの距離であり、LS2は前記第2センサーから前記O0までの距離であり、LS3は前記第3センサーから前記O0までの距離であり、LS4は前記第4センサーから前記O0までの距離である)、
(iii) 前記被測定円筒を第1センサーから第2センサーの方向へθ°回転させ、工程(i)および(ii)を繰り返す工程、
(iv) 工程(iii)の回転前には前記O0に一致していた前記被測定円筒の前記断面円上の点である浮動点O’から前記O0を通り前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線までの距離(ΔO1)を、工程(ii)で得られたL1およびL3ならびに工程(iii)で得られたL2およびL4を用いて算出する工程、
(v) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と回転後の前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点において前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線から前記O’までの距離を、工程(iii)で得られたL1ならびに工程(iv)で得られたΔO1を用いて算出する工程、
(vi) 工程(v)で算出された距離を用いて前記断面円の形状を得る工程。
〈測定手段〉
(a) 円筒受け治具、
(b) 前記参照円筒の前記真円状断面円を含む断面上に位置し、前記参照円筒の軸と前記真円状断面円との交点である測定基準点(O0)に向けられ、前記O0および第1センサーを結ぶ線と前記O0および第2センサーを結ぶ線との挟角ならびに前記O0および第2センサーを結ぶ線と前記O0および第3センサーを結ぶ線との挟角がともにθ°になるように配置・固定された、変位を検出するための第1センサー、第2センサーおよび第3センサーを取り付けた台、
〈工程〉
(i) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記参照円筒の前記真円状断面円の円周との交点から前記第1センサーまでの距離(ΔLR1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記参照円筒の前記真円状断面円の円周との交点から前記第2センサーまでの距離(ΔLR2)、ならびに、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記参照円筒の前記真円状断面円の円周との交点から前記第3センサーまでの距離(ΔLR3)をそれぞれ測定する工程、
(ii) 前記第1センサーから前記O0までの距離(LS1)、前記第2センサーから前記O0までの距離(LS2)、ならびに、前記第3センサーから前記O0までの距離(LS3)を下記式にしたがってそれぞれ算出する工程:
LS1=d2+ΔLR1
LS2=d2+ΔLR2
LS3=d2+ΔLR3
(ここで、d2は前記参照円筒の前記真円状断面円の半径である)、
(iii) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第1センサーまでの距離(ΔL1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第2センサーまでの距離(ΔL2)、ならびに、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第3センサーまでの距離(ΔL3)をそれぞれ測定する工程、
(iv) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L2)、ならびに、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L3)を下記式にしたがってそれぞれ算出する工程:L1=LS1−ΔL1
L2=LS2−ΔL2
L3=LS3−ΔL3
(v) 前記被測定円筒を第1センサーから第2センサーの方向へθ°回転させ、工程(iii)および(iv)を繰り返す工程、
(vi) 工程(v)の回転前には前記O0に一致していた前記被測定円筒の前記断面円上の点である浮動点O’から前記O0を通り前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線までの距離(ΔO1)を、工程(iv)で得られたL1およびL2ならびに工程(v)で得られたL2およびL3を用いて算出する工程、
(vii) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と回転後の前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点において前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線から前記O'までの距離を、工程(v)で得られたL1ならびに工程(vi)で得られたΔO1を用いて算出する工程、
(viii) 工程(vii)で算出された距離を用いて前記断面円の形状を得る工程。
(a) 円筒受け治具、
(b) 前記参照円筒の前記真円状断面円を含む断面上に位置し、前記参照円筒の軸と前記真円状断面円との交点である測定基準点(O0)に向けられ、前記O0および第1センサーを結ぶ線と前記O0および第2センサーを結ぶ線との挟角ならびに前記O0および第3センサーを結ぶ線と前記O0および第4センサーを結ぶ線との挟角がともにθ°になるように配置・固定された、変位を検出するための第1センサー、第2センサー、第3センサーおよび第4センサーを取り付けた台、
〈工程〉
(i) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記参照円筒の前記真円状断面円の円周との交点から前記第1センサーまでの距離(ΔLR1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記参照円筒の前記真円状断面円の円周との交点から前記第2センサーまでの距離(ΔLR2)、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記参照円筒の前記真円状断面円の円周との交点から前記第3センサーまでの距離(ΔLR3)、ならびに、前記O0および前記第4センサーを結ぶ線と前記参照円筒の前記真円状断面円の円周との交点から前記第4センサーまでの距離(ΔLR4)をそれぞれ測定する工程、
(ii) 前記第1センサーから前記O0までの距離(LS1)、前記第2センサーから前記O0までの距離(LS2)、前記第3センサーから前記O0までの距離(LS3)、ならびに、前記第4センサーから前記O0までの距離(LS4)を下記式にしたがってそれぞれ算出する工程:
LS1=d2+ΔLR1
LS2=d2+ΔLR2
LS3=d2+ΔLR3
LS4=d2+ΔLR4
(ここで、d2は前記参照円筒の前記真円状断面円の半径である)、
(iii) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第1センサーまでの距離(ΔL1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第2センサーまでの距離(ΔL2)、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第3センサーまでの距離(ΔL3)、ならびに、前記O0および前記第4センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第4センサーまでの距離(ΔL4)をそれぞれ測定する工程、
(iv) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L2)、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L3)、ならびに、前記O0および前記第4センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L4)を下記式にしたがってそれぞれ算出する工程:
L1=LS1−ΔL1
L2=LS2−ΔL2
L3=LS3−ΔL3
L4=LS4−ΔL4
(v) 前記被測定円筒を第1センサーから第2センサーの方向へθ°回転させ、工程(iii)および(iv)を繰り返す工程、
(vi) 工程(v)の回転前には前記O0に一致していた前記被測定円筒の前記断面円上の点である浮動点O’から前記O0を通り前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線までの距離(ΔO1)を、工程(iv)で得られたL1およびL3ならびに工程(v)で得られたL2およびL4を用いて算出する工程、
(vii) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と回転後の前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点において前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線から前記O’までの距離を、工程(v)で得られたL1ならびに工程(vi)で得られたΔO1を用いて算出する工程、
(viii) 工程(vii)で算出された距離を用いて前記断面円の形状を得る工程。
(vii) 前記工程(i)から(v)までを1回以上繰り返し、前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記工程(iii)の回転後の前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点において前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線から前記O’までの距離を得る工程。
(vii) 前記工程(i)から(v)までを1回以上繰り返し、前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記工程(iii)の回転後の前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点において前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線から前記O’までの距離を得る工程。
(ix) 前記工程(iii)から(vii)までを1回以上繰り返し、前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記工程(v)の回転後の前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点において前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線から前記O’までの距離を得る工程。
(ix) 前記工程(iii)から(vii)までを1回以上繰り返し、前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記工程(v)の回転後の前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点において前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線から前記O'までの距離を得る工程。
複数の断面円の形状の測定を、本発明の前記第一乃至第八の態様のいずれかに記載の方法によって行うことを特徴とする被測定円筒の円筒形状の測定方法が提供される。
T :被測定円筒の円筒度
ΔL11=L11−L10・・・(1)
ΔL121=L121−L120・・・(2)
r’・sinθ1+r=a・・・(3)
r’+r・sinθ1=b・・・(4)
r’=(b−a・sinθ1)/(cos2θ1)・・・(5)
r=a−sinθ1・[(b−a・sinθ1)/(cos2θ1)]・・・(6)
更に、図5より、
ΔL21=r・cosθ1であることから、
ΔL21=a・cosθ1−tanθ1(b−a・sinθ1)・・・(7)
ここで、図6より、
ΔL121−b・sin(θ1+θ2)=ΔL21・cos(θ1+θ2)・・・(8)
ΔL21=[ΔL121−b・sin(θ1+θ2)]/[cos(θ1+θ2)]・・・(9)
a・cosθ1−tanθ1・(b−a・sinθ1)=[ΔL121−b・sin(θ1+θ2)]/[cos(θ1+θ2)]・・・(10)
b=[a(cosθ1+sinθ1・tanθ1)・cos(θ1+θ2)−ΔL121]/[tanθ1・cos(θ1+θ2)−sin(θ1+θ2)]・・・(11)
従って、ΔL21は、以下の2つの式に含まれる引数、すなわち変位を検出するためのセンサーの互いの挟角と測定値によって求めることが可能である。
ΔL21=ΔL11・cosθ1−tanθ1(b−ΔL11・sinθ1)・・・(12)
b=[ΔL11・(cosθ1+sinθ1・tanθ1)・cos(θ1+θ2)−ΔL1
21]/[tanθ1・cos(θ1+θ2)−sin(θ1+θ2)]・・・(13)
上記式(12)及び(13)を用いて求められたΔL21から、
L20=L21−ΔL21として、L20を得る。
LS1 = ΔS1 + d2
として得られる。同様に、センサ−S2及びS3についてもLS2及びLS3を求める。
ΔL = ΔS1・tanθ
として与えられる。例えばセンサ−を分解能1μm程度の触芯式センサ−等を用いて位置決めした場合に想定される角度誤差は一般に±14秒(3.9×10−3°)程度であり、センサ−S1と円筒2の外表面までの距離ΔS1が1.0mm程度のときは、ΔLが0.068μmとなる。このとき円筒2の外径が100mmであった場合、ΔL’は上記式Cより約4.6×10−8μmであり、誤差として極めて小さいと言える。また、このΔLが円筒2の断面の真円度に起因して生じた場合についても測定結果に与える影響は同様である。
ΔL´ =L1−L2・cosθ
として与えられ、ΔL’は非常に小さい。一例として、測定対象円の平均半径が50mmであって、回転誤差が0.1°生じた場合のΔL’は、約0.076μmとなる。この数値は、誤差として測定値に対して1.5×10−4%であって、この誤差は前記の一般的な変位測定器の測定再現性に加えて、一般的かつ安価な回転機構の停止精度がその再現性としてほぼ0.04°程度を十分期待できることを考慮すれば、測定結果に与える影響は極めて小さいといえる。
測定された各中心軸と直角を成す断面円のうち、被測定円筒1の両端2つの中心軸と直角を成す断面円の両円中心同士を結ぶ直線と、その他の各中心軸と直角を成す断面円の交点の位置を、距離比例計算によって求める。続いて、式13に示した方法を用いて、前記各交点と円周上の各測定点を結ぶ直線上の変位量を半径方向の距離として算出する。ここで、得られた全ての距離の、最大値と最小値の差を被測定円筒の円筒度として得ることができる。
加えて、最終的に求めるべき円筒度の正確性をより向上させるためには、両端の中心軸と直角を成す断面の位置が、より被測定円筒の両端部に近いことが好ましい。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
被測定円筒として予め切削加工を施された、加工設定外径がφ84.0mm、内径がφ78.0mm、長さ360.0mmのA3003アルミニウム管を10本準備し、サンプルNo.1〜サンプルNo.10とした。
測定に際して被測定円筒は、毎分6回転の速度で回転させた。このとき測定に要した時間を、被測定円筒を前記円筒受け治具に載置してから被測定円筒が測定のために1回転を終了するまでの間として測定した。
以降、実施例1で使用する図の表枠中では、測定開始時点でS0位置における測定を0°とし、被測定円筒の回転に従ってS0に到達する円周表面上の被測定位置に順次45°を加算して与える。
前記浮動点の移動距離を求めるには、センサーS45、及びS90の検知軸上における各移動距離を、前記式(1)、(2)を用いて算出する。このとき各軸上での移動距離は、S45の検知軸上ではS45の測定値と45°回転前のS0の測定値との差、S90の検知軸上ではS90の測定値と45°回転前のS45の測定値との差としてそれぞれ算出する。
次に、浮動点Onを基準とした各点までの距離を直交座標位置に変換した。こうして求まったxn、ynを用いて、真の円中心座標O(x、y)を前記最小自乗中心法で求め、中心X座標および中心Y座標を得た。
続いて、求められた中心座標位置から各点までのX軸成分及びY軸成分の距離、及び該各点までの直線距離すなわち真の各点の半径方向距離、加えてその最大値と最小値の差から真円度を得た。
以上について、サンプルNo.2からサンプルNo.10についても同様に測定し、前記所要時間と真円度を求めた。
実施例1で測定したサンプルNo.1〜サンプルNo.10のアルミニウム管を、真円度測定器(商品名:ラウンドテストRA−H5000AH;株式会社ミツトヨ社製)を用いて、被測定円筒の載置時下端から円筒中心軸方向80mm位置の外表面真円度を測定した。測定に際しての所要時間を、被測定円筒を回転テーブルに載置してから、自動心出し、自動水平だし、自動測定を全て一連のプログラムによって連続動作させ、これが終了するまでの間として測定した。
なお、前記自動心出し及び自動水平だし工程については、自動かつ高速モードを採用し、心だし位置を被測定円筒下端から20mm、水平だし位置を前記下端から80mmとし、倍率5000倍、領域8μm、回転テーブル回転速度を10rpmと設定して、自動心出し、自動水平だし及び真円度測定を実施した。また、被測定円筒を前記回転テーブル上に載置するにあたっては、測定にかかる時間の短縮を考慮し、同社製三爪チャックその他の固定具を使用せずに直接載置し、かつ載置位置のばらつきによって自動心出し及び自動水平だし動作が複数回動作することから発生する前記所要時間の増長を無くすために、自動心出し又は自動水平だし動作が2回以上必要であった測定についてはデータとして採用せず、自動心出し及び動作水平だし動作が1回のみで終了する測定が得られるまで再試行し、これを所要時間のデータとした。
実施例1及び対照例1で測定した各真円度の値とそれぞれの差を図14及び図15に示す。また、実施例1及び対照例1で測定した各所要時間を図16に示す。
図14及び図15から、実施例1と対照例1の各測定方法による測定結果の差が、最大でも2.2μmであり、十分小さいと判断できる。
また図16より、実施例1の測定所要時間が、対照例1の測定所要時間に対して平均で54.7%短縮できていることが確認できる。
被測定円筒として予め切削加工を施された、加工設定外径がφ80.0mm、内径がφ74.0mm、長さ360.0mmのA3003アルミニウム管を準備した。
この被測定円筒を図2と同様な円筒測定器の円筒受け治具上に載置した。変位を検出するためのセンサーは、被測定円筒の一端から円筒中心軸方向に30mm中央よりの回転軸と直角を成す同一断面上に位置して被測定円筒の回転軸と該回転軸と直角を成す断面とが交わる点に向けられるような図17に示す取り付け台に、S0とS15、及びS60とS75を、前記交点を中心として、それぞれ互いに挟角として15°を挟んで扇状に配置した。さらにS0とS60を挟角60°になるように配置した。変位を検出するためのセンサーはKAMAN社製渦電流式センサーを使用し、また各センサーは、前記交点からの距離が互いに等しくなるように位置を調整した。そして前記の回転駆動伝達機にて一測定回数あたり15°ずつ回転させて測定を計24回行い、各センサーと被測定円筒表面との変位量を距離として測定した。以降、実施例2で使用する図の表枠中では、測定開始時点でS0位置における測定を0°とし、被測定円筒の回転に従ってS0に到達する円周表面上の被測定位置に順次15°を加算して与える。これを図18に示す。
求めた2軸上での移動距離から、前記式(12)で示した式のうちbの項を用いて直交座標位置におけるΔxを求め、続いてΔyとして、前記式(12)に示したΔL21の項を用いて算出した。続いて、このΔyをS0から減算することによって、S0位置の真値、すなわち浮動点Onを基準とした被測定円筒1表面の変位量が求められる。以降、同様に被測定円筒の一周分の測定を行う。これを図20に示す。
図20で求まった浮動点Onを基準とした各点の変位量を直交座標成分に変換し、こうして求まったxn、ynを用いて、真の円中心座標O(x、y)を、前記最小自乗中心法を用いて求め、(−4.5、−0.5)を得た。加えて、浮動点Onを基準とした各点でのX軸成分及びY軸成分の変位量、及び該各点までの真の半径方向の変位量と、それらの最大値(53.3μm)と最小値(47.2μm)の差を求めることによって、真円度として6.1μmを得た。これを図21に示す。
第一の円筒体として予め一般的な切削加工を施された、加工設定外径がψ84.0mm、内径がψ78.0mm、長さ360.0mmのA3003アルミニウム管を準備し、これを被測定円筒サンプルとした。同時に第二の円筒として、円筒の一端から円筒中心軸方向に80mmの位置の真円度が0.20μm、平均外径値が84.000mmである以外は第一の円筒と同様なアルミニウム管を準備した。なお、第二の円筒の外表面真円度の測定は、真円度測定器(商品名:ラウンドテストRA−H5000AH;株式会社ミツトヨ社製)を用いた。
ΔS0=448μm、ΔS45=273μm、ΔS90=296μm
このときセンサ−ごとに前記式Aを用いて、各センサ−から前記測定基準位置O0までの距離を求め、その結果は以下のとおりであった。
LS0=42.448mm、LS45=42.273mm、LS90=42.296mm
第一の円筒体として予め一般的な切削加工を施された、加工設定外径がψ84.0mm、内径がψ78.0mm、長さ360.0mmのA3003アルミニウム管を準備し、これを被測定円筒サンプルとする。また、第二の円筒として、円筒の一端から円筒中心軸方向に80mmの位置の真円度が十分小さな、例えば0.50μmであって、平均外径値が84.000mmである以外は第一の円筒と同様なアルミニウム管を準備する。なお、第二の円筒の外表面真円度の測定は、真円度測定器(商品名:ラウンドテストRA−H5000AH;株式会社ミツトヨ社製)を用いて行う。
次に第二の円筒を図17に示すような円筒測定器の円筒受け治具上に載置し、変位を検出するためのセンサーS0、S15、S60、S75は、各センサ−の測定軸が、該円筒の軸に直交する方向の断面の円内の所定の点においてほぼ交わり、且つS0とS15、及びS60とS75を、前記所定の点を中心として、それぞれ互いに挟角として15°を挟んで扇状に配置する。さらにS0とS60を挟角60°になるように配置する。変位を検出するためのセンサーはKAMAN社製渦電流式センサーを使用することができる。
その後、受け冶具上の第二の円筒を被測定円筒としての前記第一の円筒と交換し回転駆動伝達機によって一測定回数あたり15°ずつ回転させて測定を計24回行う。そして得られた検出値を、センサ−ごとに前記LS0,LS15,LS60,LS75から減算し、各測定ポイントから測定基準位置O0までの距離を求める。
以降、実施例2と同様にして第一の円筒の断面円の円周形状、真円度を求める。
実施例2に記載の機器を用いて、被測定円筒1の一方の端から他方の端に向かって30mm、35mm、40mm、60mm、80mm、90mm、120mm、140mm、150mm、180mm、200mm、210mm、240mm、260mm、270mm、300mm、310mm、320mm、330mm、350mmの、20の円筒中心軸と直角を成す断面円を被測定円とし、これらに対してそれぞれ一測定周あたり15°ずつ計24点の測定を行い、各変位を検出するためのセンサーS0、S15、S60、S75と被測定円筒表面との距離を得た。
次に、測定値を実施例2と同様の方法を用いて正の差分値とし、続いて実施例2と同様に各被測定円の浮動点Onを基準とした被測定円筒表面の変位量を求めた。
次に、実施例2と同様に各被測定円の中心座標、浮動点Onを基準とした各点の変位量のX軸成分及びY軸成分と、これらの各最大値と最小値、およびこれらによる真円度を求めた。
2 取り付け台
3 支持台
4 ガイドレール
5 ボールねじ
6 円筒受け冶具(コロ)
S1、S2、S3 センサー
Claims (9)
- 下記(a)および(b)を備えた測定手段を用いる、被測定円筒の軸に直交する断面円の形状の測定方法であって、下記工程(i)〜(vi)を含むことを特徴とする被測定円筒の軸に直交する断面円の形状の測定方法:
〈測定手段〉
(a) 円筒受け治具、
(b) 前記断面円を含む断面上に位置し、前記軸と前記断面円との交点である測定基準点(O0)に向けられ、前記O0および第1センサーを結ぶ線と前記O0および第2センサーを結ぶ線との挟角ならびに前記O0および第2センサーを結ぶ線と前記O0および第3センサーを結ぶ線との挟角がともにθ°になるように配置・固定された、変位を検出するための第1センサー、第2センサーおよび第3センサーを取り付けた台、
〈工程〉
(i) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第1センサーまでの距離(ΔL1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第2センサーまでの距離(ΔL2)、ならびに、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第3センサーまでの距離(ΔL3)をそれぞれ測定する工程、
(ii) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L2)、ならびに、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L3)を下記式にしたがってそれぞれ算出する工程:L1=LS1−ΔL1
L2=LS2−ΔL2
L3=LS3−ΔL3
(ここで、LS1は前記第1センサーから前記O0までの距離であり、LS2は前記第2センサーから前記O0までの距離であり、LS3は前記第3センサーから前記O0までの距離である)、
(iii) 前記被測定円筒を第1センサーから第2センサーの方向へθ°回転させ、工程(i)および(ii)を繰り返す工程、
(iv) 工程(iii)の回転前には前記O0に一致していた前記被測定円筒の前記断面円上の点である浮動点O’から前記O0を通り前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線までの距離(ΔO1)を、工程(ii)で得られたL1およびL2ならびに工程(iii)で得られたL2およびL3を用いて算出する工程、
(v) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と回転後の前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点において前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線から前記O’までの距離を、工程(iii)で得られたL1ならびに工程(iv)で得られたΔO1を用いて算出する工程、
(vi) 工程(v)で算出された距離を用いて前記断面円の形状を得る工程。 - 下記(a)および(b)を備えた測定手段を用いる、被測定円筒の軸に直交する断面円の形状の測定方法であって、下記工程(i)〜(vi)を含むことを特徴とする被測定円筒の軸に直交する断面円の形状の測定方法:
〈測定手段〉
(a) 円筒受け治具、
(b) 前記断面円を含む断面上に位置し、前記軸と前記断面円との交点である測定基準点(O0)に向けられ、前記O0および第1センサーを結ぶ線と前記O0および第2センサーを結ぶ線との挟角ならびに前記O0および第3センサーを結ぶ線と前記O0および第4センサーを結ぶ線との挟角がともにθ°になるように配置・固定された、変位を検出するための第1センサー、第2センサー、第3センサーおよび第4センサーを取り付けた台、
〈工程〉
(i) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第1センサーまでの距離(ΔL1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第2センサーまでの距離(ΔL2)、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第3センサーまでの距離(ΔL3)、ならびに、前記O0および前記第4センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第4センサーまでの距離(ΔL4)をそれぞれ測定する工程、
(ii) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L2)、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L3)、ならびに、前記O0および前記第4センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L4)を下記式にしたがってそれぞれ算出する工程:
L1=LS1−ΔL1
L2=LS2−ΔL2
L3=LS3−ΔL3
L4=LS4−ΔL4
(ここで、LS1は前記第1センサーから前記O0までの距離であり、LS2は前記第2センサーから前記O0までの距離であり、LS3は前記第3センサーから前記O0までの距離であり、LS4は前記第4センサーから前記O0までの距離である)、
(iii) 前記被測定円筒を第1センサーから第2センサーの方向へθ°回転させ、工程(i)および(ii)を繰り返す工程、
(iv) 工程(iii)の回転前には前記O0に一致していた前記被測定円筒の前記断面円上の点である浮動点O’から前記O0を通り前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線までの距離(ΔO1)を、工程(ii)で得られたL1およびL3ならびに工程(iii)で得られたL2およびL4を用いて算出する工程、
(v) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と回転後の前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点において前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線から前記O’までの距離を、工程(iii)で得られたL1ならびに工程(iv)で得られたΔO1を用いて算出する工程、
(vi) 工程(v)で算出された距離を用いて前記断面円の形状を得る工程。 - 下記(a)および(b)を備えた測定手段ならびに軸に直交する断面円として半径が既知の真円状断面円を有する参照円筒を用いる、被測定円筒の軸に直交する断面円の形状の測定方法であって、下記工程(i)〜(viii)を含むことを特徴とする被測定円筒の軸に直交する断面円の形状の測定方法:
〈測定手段〉
(a) 円筒受け治具、
(b) 前記参照円筒の前記真円状断面円を含む断面上に位置し、前記参照円筒の軸と前記真円状断面円との交点である測定基準点(O0)に向けられ、前記O0および第1センサーを結ぶ線と前記O0および第2センサーを結ぶ線との挟角ならびに前記O0および第2センサーを結ぶ線と前記O0および第3センサーを結ぶ線との挟角がともにθ°になるように配置・固定された、変位を検出するための第1センサー、第2センサーおよび第3センサーを取り付けた台、
〈工程〉
(i) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記参照円筒の前記真円状断面円の円周との交点から前記第1センサーまでの距離(ΔLR1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記参照円筒の前記真円状断面円の円周との交点から前記第2センサーまでの距離(ΔLR2)、ならびに、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記参照円筒の前記真円状断面円の円周との交点から前記第3センサーまでの距離(ΔLR3)をそれぞれ測定する工程、
(ii) 前記第1センサーから前記O0までの距離(LS1)、前記第2センサーから前記O0までの距離(LS2)、ならびに、前記第3センサーから前記O0までの距離(LS3)を下記式にしたがってそれぞれ算出する工程:
LS1=d2+ΔLR1
LS2=d2+ΔLR2
LS3=d2+ΔLR3
(ここで、d2は前記参照円筒の前記真円状断面円の半径である)、
(iii) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第1センサーまでの距離(ΔL1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第2センサーまでの距離(ΔL2)、ならびに、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第3センサーまでの距離(ΔL3)をそれぞれ測定する工程、
(iv) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L2)、ならびに、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L3)を下記式にしたがってそれぞれ算出する工程:L1=LS1−ΔL1
L2=LS2−ΔL2
L3=LS3−ΔL3
(v) 前記被測定円筒を第1センサーから第2センサーの方向へθ°回転させ、工程(iii)および(iv)を繰り返す工程、
(vi) 工程(v)の回転前には前記O0に一致していた前記被測定円筒の前記断面円上の点である浮動点O’から前記O0を通り前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線までの距離(ΔO1)を、工程(iv)で得られたL1およびL2ならびに工程(v)で得られたL2およびL3を用いて算出する工程、
(vii) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と回転後の前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点において前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線から前記O’までの距離を、工程(v)で得られたL1ならびに工程(vi)で得られたΔO1を用いて算出する工程、
(viii) 工程(vii)で算出された距離を用いて前記断面円の形状を得る工程。 - 下記(a)および(b)を備えた測定手段ならびに軸に直交する断面円として半径が既知の真円状断面円を有する参照円筒を用いる、被測定円筒の軸に直交する断面円の形状の測定方法であって、下記工程(i)〜(viii)を含むことを特徴とする被測定円筒の軸に直交する断面円の形状の測定方法:
〈測定手段〉
(a) 円筒受け治具、
(b) 前記参照円筒の前記真円状断面円を含む断面上に位置し、前記参照円筒の軸と前記真円状断面円との交点である測定基準点(O0)に向けられ、前記O0および第1センサーを結ぶ線と前記O0および第2センサーを結ぶ線との挟角ならびに前記O0および第3センサーを結ぶ線と前記O0および第4センサーを結ぶ線との挟角がともにθ°になるように配置・固定された、変位を検出するための第1センサー、第2センサー、第3センサーおよび第4センサーを取り付けた台、
〈工程〉
(i) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記参照円筒の前記真円状断面円の円周との交点から前記第1センサーまでの距離(ΔLR1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記参照円筒の前記真円状断面円の円周との交点から前記第2センサーまでの距離(ΔLR2)、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記参照円筒の前記真円状断面円の円周との交点から前記第3センサーまでの距離(ΔLR3)、ならびに、前記O0および前記第4センサーを結ぶ線と前記参照円筒の前記真円状断面円の円周との交点から前記第4センサーまでの距離(ΔLR4)をそれぞれ測定する工程、
(ii) 前記第1センサーから前記O0までの距離(LS1)、前記第2センサーから前記O0までの距離(LS2)、前記第3センサーから前記O0までの距離(LS3)、ならびに、前記第4センサーから前記O0までの距離(LS4)を下記式にしたがってそれぞれ算出する工程:
LS1=d2+ΔLR1
LS2=d2+ΔLR2
LS3=d2+ΔLR3
LS4=d2+ΔLR4
(ここで、d2は前記参照円筒の前記真円状断面円の半径である)、
(iii) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第1センサーまでの距離(ΔL1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第2センサーまでの距離(ΔL2)、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第3センサーまでの距離(ΔL3)、ならびに、前記O0および前記第4センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記第4センサーまでの距離(ΔL4)をそれぞれ測定する工程、
(iv) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L1)、前記O0および前記第2センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L2)、前記O0および前記第3センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L3)、ならびに、前記O0および前記第4センサーを結ぶ線と前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点から前記O0までの距離(L4)を下記式にしたがってそれぞれ算出する工程:
L1=LS1−ΔL1
L2=LS2−ΔL2
L3=LS3−ΔL3
L4=LS4−ΔL4
(v) 前記被測定円筒を第1センサーから第2センサーの方向へθ°回転させ、工程(iii)および(iv)を繰り返す工程、
(vi) 工程(v)の回転前には前記O0に一致していた前記被測定円筒の前記断面円上の点である浮動点O’から前記O0を通り前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線までの距離(ΔO1)を、工程(iv)で得られたL1およびL3ならびに工程(v)で得られたL2およびL4を用いて算出する工程、
(vii) 前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と回転後の前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点において前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線から前記O’までの距離を、工程(v)で得られたL1ならびに工程(vi)で得られたΔO1を用いて算出する工程、
(viii) 工程(vii)で算出された距離を用いて前記断面円の形状を得る工程。 - 下記工程(vii)をさらに有する請求項1に記載の被測定円筒の軸に直交する断面円の形状の測定方法:
(vii) 前記工程(i)から(v)までを1回以上繰り返し、前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記工程(iii)の回転後の前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点において前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線から前記O’までの距離を得る工程。 - 下記工程(vii)をさらに有する請求項2に記載の被測定円筒の軸に直交する断面円の形状の測定方法:
(vii) 前記工程(i)から(v)までを1回以上繰り返し、前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記工程(iii)の回転後の前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点において前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線から前記O’までの距離を得る工程。 - 下記工程(ix)をさらに有する請求項3に記載の被測定円筒の軸に直交する断面円の形状の測定方法:
(ix) 前記工程(iii)から(vii)までを1回以上繰り返し、前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記工程(v)の回転後の前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点において前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線から前記O’までの距離を得る工程。 - 下記工程(ix)をさらに有する請求項4に記載の被測定円筒の軸に直交する断面円の形状の測定方法:
(ix) 前記工程(iii)から(vii)までを1回以上繰り返し、前記O0および前記第1センサーを結ぶ線と前記工程(v)の回転後の前記被測定円筒の前記断面円の円周との交点において前記O0および前記第1センサーを結ぶ線に直交する線から前記O’までの距離を得る工程。 - 被測定円筒の軸に直交する複数の断面円の形状を測定する工程を含む被測定円筒の円筒形状を測定する方法において、
複数の断面円の形状の測定を請求項1〜8のいずれかに記載の方法によって行うことを特徴とする被測定円筒の円筒形状の測定方法。
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