JP2010216391A - 燃料フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】ブラケットに対するジョイントの回転を防止することができるとともに、ジョイントを所望の角度でブラケットに容易に組み付けることができる燃料フィルタを提供することを課題とする。
【解決手段】燃料中の不純物を濾過するエレメントと、前記エレメントを収容する有底筒状のケース3と、ケース3に取り付けられ、ケース3の開放部を閉塞するブラケット4と、ブラケット4に組み付けられ、ブラケット4に形成された入口側燃料通路6を燃料供給管32と連通させる燃料入口用ジョイント5と、を備えた燃料フィルタ1において、燃料入口用ジョイント5に、円筒状の下流側嵌挿部5bと、下流側嵌挿部5bから外側へ突出される凸部5aと、を備え、ブラケット4に、下流側嵌挿部5bが嵌挿される丸孔状の被嵌挿部6bと、被嵌挿部6bに下流側嵌挿部5bが嵌挿されると同時に凸部5aと嵌合される凹部6aと、を備えた。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料中に含まれる微細な金属粉等の不純物を濾過する燃料フィルタに関する。
従来、燃料中に含まれる微細な金属粉等の不純物を濾過する燃料フィルタは、燃料フィルタの蓋となるブラケットに形成された燃料通路に、燃料供給管と連通させるジョイントを圧入し、ブラケットにジョイントを取り付ける構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−138002号公報
しかし、従来のような燃料フィルタにおいては、ブラケットの丸孔状部分にジョイントの円筒状部分を圧入して、ブラケットとジョイントを取り付けているため、メンテナンスを行う場合に、燃料供給管をジョイントから取り外す時、その取外作業の影響でジョイントがブラケットに対して回転して当該ブラケットから外れてしまう問題があった。また、ジョイントの向きを設定する場合には、その角度を調整するための治具を用いる必要があり、ジョイントを所望の角度でブラケットに容易に組み付けることができなかった。
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、ブラケットに対するジョイントの回転を防止することができるとともに、ジョイントを所望の角度でブラケットに容易に組み付けることができる燃料フィルタを提供することを課題とする。
本発明を解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1に記載の燃料フィルタは、燃料中の不純物を濾過するエレメントと、前記エレメントを収容する有底筒状のケースと、前記ケースに取り付けられ、このケースの開放部を閉塞するブラケットと、前記ブラケットに組み付けられ、このブラケットに形成された燃料通路を燃料供給管と連通させるジョイントと、を備えた燃料フィルタにおいて、前記ジョイントに、円筒状の嵌挿部と、この嵌挿部から外側へ突出される凸部と、を備え、前記ブラケットに、前記嵌挿部が嵌挿される丸孔状の被嵌挿部と、この被嵌挿部に前記嵌挿部が嵌挿されると同時に前記凸部と嵌合される凹部と、を備えたものである。
請求項2に記載の燃料フィルタは、前記凹部を前記ブラケットに複数備えて、前記被嵌挿部の周方向に所定間隔ごとに配置したものである。
請求項3に記載の燃料フィルタは、前記凸部を前記ジョイントに複数備えて、各凸部がそれぞれ前記複数の凹部に嵌合可能なように配置したものである。
請求項4に記載の燃料フィルタは、前記複数の凹部を一定間隔ごとに配置したものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、ジョイントの嵌挿部をブラケットの被嵌挿部に嵌挿する時に、凸部を凹部に嵌合させた状態で、ジョイントをブラケットに組み付けることが可能となる。したがって、ジョイントのブラケットへの組付時、凸部と凹部との嵌合によって、ジョイントのブラケットに対する回転を防止することができ、延いてはこの回転によるジョイントのブラケットからの脱落を防止することができる。しかも、ジョイントを凸部及び凹部によりブラケットに対して位置決めすることが可能となり、ジョイントを所望の角度でブラケットに容易に組み付けることができる。
請求項2に記載の発明によれば、ジョイントの嵌挿部をブラケットの被嵌挿部に嵌挿する時に、凸部を嵌合する凹部を別のものに変更して、ジョイントのブラケットに対する組付角度を調節することが可能となる。したがって、ジョイントのブラケットに対する組付角度を、治具を使用することなく容易に調節することができる。
請求項3に記載の発明によれば、ジョイントの嵌挿部をブラケットの被嵌挿部に嵌挿する時に、嵌合する凸部と凹部との接触面積を大きくして、ジョイントをブラケットに組み付けることが可能となる。したがって、ジョイントをブラケットから外れ難くすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、ジョイントの嵌挿部をブラケットの被嵌挿部に嵌挿する時に、各凸部を嵌合する凹部を別のものに変更して、ジョイントのブラケットに対する組付角度を調節することが可能となる。したがって、ジョイントのブラケットに対する組付角度を、治具を使用することなく容易に調節することができる。
本発明の一実施形態に係る燃料フィルタを備える燃料供給装置を示す概略図。 本発明の一実施形態に係る燃料フィルタの斜視図。 燃料入口用ジョイント及びブラケットを示す図であり、(a)は燃料入口用ジョイントの嵌挿部をブラケットの被嵌挿部に嵌挿する様子を示した図、(b)は燃料入口用ジョイントの正面図、(c)はブラケットの被嵌挿部を示す端面図。 他の実施形態における燃料入口用ジョイント及びブラケットを示す図であり、(a)は燃料入口用ジョイントの正面図、(b)はブラケットの被嵌挿部を示す端面図。 他の実施形態における燃料入口用ジョイント及びブラケットを示す図であり、(a)は燃料入口用ジョイントの正面図、(b)はブラケットの被嵌挿部を示す端面図。 他の実施形態における燃料入口用ジョイント及びブラケットを示す図であり、(a)は燃料入口用ジョイントの正面図、(b)はブラケットの被嵌挿部を示す端面図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
まず、本発明の一実施形態に係る燃料フィルタ1を備える燃料供給装置10について説明する。
図1に示すように、燃料供給装置10は、エンジン20に燃料を供給可能とするものであり、主に、燃料フィルタ1、燃料タンク11、油水分離器12、燃料フィードポンプ13、燃料噴射ポンプ14から構成される。
燃料タンク11は、エンジン20に供給する燃料を貯溜するものである。燃料タンク11は、燃料出口管30を介して油水分離器12に接続される。
油水分離器12は、燃料に含まれる水等の不純物を取り除くものであり、燃料に含まれる微細な金属粉等の不純物を濾過する燃料フィルタ1のプレフィルタとして機能する。油水分離器12は、燃料吸入管31を介して燃料フィードポンプ13に接続される。
燃料フィードポンプ13は、燃料タンク11に貯溜された燃料を吸入し、燃料噴射ポンプ14に燃料フィルタ1を介して圧送するものである。燃料フィードポンプ13は、燃料供給管32、燃料フィルタ1、及び燃料供給管33を介して燃料噴射ポンプ14に接続される。
燃料噴射ポンプ14は、供給された燃料を加圧して、エンジン20の各シリンダに対して設けられた燃料噴射ノズル(不図示)に燃料を圧送するものである。燃料噴射ポンプ14は、前記燃料噴射ノズルに接続される一方、燃料フィルタ1の上部に設けられたエア抜き口2において連通される燃料戻し管34、35を介して燃料タンク11に接続されて、余剰な燃料を燃料タンク11に戻すように構成される。
このような構成において、燃料タンク11の燃料が、燃料出口管30、油水分離器12、燃料吸入管31、燃料フィードポンプ13、燃料供給管32、燃料フィルタ1、燃料供給管33、燃料噴射ポンプ14の順に流れ、燃料噴射ポンプ14で加圧された燃料が燃料噴射ノズルに送られる。また、燃料噴射ポンプ14で発生した余剰燃料が燃料戻し管34、燃料戻し管35の順に流れ、燃料タンク11に戻される。
詳細には、燃料フィードポンプ13の作動により、油水分離器12及び燃料フィルタ1を経由して不純物を取り除かれた、燃料タンク11の燃料が燃料噴射ポンプ14に圧送される。そして、燃料噴射ポンプ14の作動により、加圧された燃料が前記燃料噴射ノズルに供給される。また、燃料噴射ポンプ14から前記燃料噴射ノズルに供給されなかった余剰燃料が燃料戻し管34、35を介して燃料タンク11に戻される。
続いて、本発明の一実施形態に係る燃料フィルタ1について説明する。
前述のように、燃料フィルタ1は、燃料に含まれる微細な金属粉等の不純物を濾過するものである。
図2に示すように、燃料フィルタ1は、燃料中の不純物を濾過するエレメント(不図示)、このエレメントを収容する上向きに開放された有底の円筒状のケース3、ケース3に着脱可能に取り付けられその開放部を閉塞するブラケット4、ブラケット4に取り付けられる燃料入口用ジョイント5、及び燃料出口用ジョイント7等から構成される。
ブラケット4には、入口側燃料通路6(図3(a)参照)が外周縁部からケース3内のエレメントに向かって設けられる。入口側燃料通路6の燃料入口は丸孔状に形成されて、ブラケット4の外周縁部で外向きに開口される。そして、この燃料入口が後述する被嵌挿部6bとされて、これに燃料入口用ジョイント5の一側に備えられる下流側嵌挿部5bが嵌挿可能とされる。
燃料入口用ジョイント5は、ブラケット4の入口側燃料通路6と燃料供給管32に形成される燃料通路とを連通させる継手であり、ブラケット4と燃料供給管32との間に介装される。つまり、燃料入口用ジョイント5の一側に備えられる下流側嵌挿部5bがブラケット4の燃料入口となる被嵌挿部6bに嵌挿され、他側に備えられる上流側嵌挿部5cが燃料供給管32の開口部に嵌挿される。
ブラケット4には、また、出口側燃料通路(不図示)がケース3内のエレメント側から外周縁部に向かって設けられ、入口側燃料通路6とケース3内のエレメントを介して連通される。この出口側燃料通路の燃料出口8はブラケット4の外周縁部で外向きに開口される。そして、燃料出口8に燃料出口用ジョイント7の一端部が嵌挿可能とされる。
燃料出口用ジョイント7は、ブラケット4の出口側燃料通路と燃料供給管33に形成される燃料通路とを連通させる継手であり、ブラケット4と燃料供給管33との間に介装される。つまり、燃料出口用ジョイント7の一端部が燃料出口8に嵌挿され、他端部が燃料供給管33の開口部に嵌挿される。
このような構成により、燃料フィルタ1では、燃料フィードポンプ13(図1参照)からの燃料が、燃料供給管32、燃料入口用ジョイント5、入口側燃料通路6、ケース3内の順に流れ、ケース3内でエレメントを通過した後、出口側燃料通路、燃料出口用ジョイント7、燃料供給管33の順に流れて濾過される。ただし、ブラケット4に、入口側燃料通路6、又は出口側燃料通路を開閉するコックを設けることも可能である。
続いて、燃料入口用ジョイント5のブラケット4への組付構造について説明する。ただし、燃料出口用ジョイント7のブラケット4への組付構造も同様に構成することが可能である。
以下の説明では、燃料入口用ジョイント5のブラケット4への組付方向(図3(a)における矢印方向)を前方向として、前後方向、左右方向、及び上下方向を決定する。
図3(a)に示すように、燃料入口用ジョイント5は、L字型の円筒状の管部材からなり、一側を下流側嵌挿部5bとし、他側を上流側嵌挿部5cとして構成される。本実施例において、燃料入口用ジョイント5は、下流側嵌挿部5bが前後方向に水平状に延伸し、上流側嵌挿部5cが上下方向に鉛直状に延伸するように、ブラケット4に組み付けられる。
図3(b)に示すように、下流側嵌挿部5bは円筒状とされ、その外周形状が、図3(c)に示す丸孔状に形成された入口側燃料通路6の燃料入口となる被嵌挿部6bの内周形状と略同一の円形状となり、その外径が被嵌挿部6bの内径と略同一となるように形成される。こうして、下流側嵌挿部5bは被嵌挿部6bから入口側燃料通路6に密接するように嵌挿可能とされる。下流側嵌挿部5bの嵌挿部分の長さは入口側燃料通路6から容易に抜けない程度に設定される。
下流側嵌挿部5bの外周面には、凸部5aが径方向外側へ突出するように設けられる。凸部5aは側面視矩形状で正面視三角形状、即ち上方へ向けて先細状となる三角柱形状に形成され、前後方向に延伸される。凸部5aの前後方向の幅は下流側嵌挿部5bのものよりも短くなるように設定され、その他の左右方向の幅、上下方向の幅はそれぞれ任意に設定される。
凸部5aは下流側嵌挿部5bの挿入側端部の端面から後方に所定距離だけ離れて位置し、下流側嵌挿部5bがブラケット4の被嵌挿部6bに嵌挿される時、被嵌挿部6bに対してその径方向外側に位置する、つまり、被嵌挿部6bの周囲に位置する、ブラケット4の外周端面と対向するように配置される。また、凸部5aは、本実施例においては、下流側嵌挿部5bの外周面の最上位置に配置される。
ここで、ブラケット4の被嵌挿部6bの周囲には、凹部6aが当該被嵌挿部6bの内周面に対してその径方向外側へ凹み、かつブラケット4の外周端面で外向きに開口するように設けられる。凹部6aの位置は、被嵌挿部6bの周方向において、燃料入口用ジョイント5の所望の組付角度にあわせて適宜に変更可能とされる。本実施例においては、凹部6aの位置は被嵌挿部6bの最上位置とされる。そして、凹部6aの、前後方向の幅、さらには左右方向の幅、上下方向の幅が、それぞれ凸部5aが凹部6aに密接しつつ嵌合可能なように設定される。
こうして、燃料入口用ジョイント5の下流側嵌挿部5bがブラケット4の被嵌挿部6bに嵌挿されると同時に、下流側嵌挿部5bの凸部5aがブラケット4の凹部6aに嵌合可能とされる。なお、下流側嵌挿部5bの凸部5a及びブラケット4の凹部6aの大きさは、下流側嵌挿部5bの被嵌挿部6bへの嵌挿時に、凸部5aと凹部6aとの嵌合により燃料入口用ジョイント5のブラケット4に対する回転を防止することができる程度であればよい。
このような構成において、燃料入口用ジョイント5がブラケット4に組み付けられる場合、まず、燃料入口用ジョイント5が、その下流側嵌挿部5bの凸部5aがブラケット4の凹部6aに嵌合可能な位置となるように回転される。この時の回転角度が燃料入口用ジョイント5の組付角度となる。そして、下流側嵌挿部5bが被嵌挿部6bに圧入されながら嵌挿される。これにより、下流側嵌挿部5bの凸部5aがブラケット4の凹部6aに嵌合され、燃料入口用ジョイント5が凹部6aの位置に応じた組付角度でブラケット4に組み付けられることとなる。
以上のように、本発明の一実施形態に係る燃料フィルタ1は、燃料中の不純物を濾過するエレメントと、前記エレメントを収容する有底筒状のケース3と、ケース3に取り付けられ、ケース3の開放部を閉塞するブラケット4と、ブラケット4に組み付けられ、ブラケット4に形成された入口側燃料通路6を燃料供給管32と連通させる燃料入口用ジョイント5と、を備えた燃料フィルタ1であって、燃料入口用ジョイント5に、円筒状の下流側嵌挿部5bと、下流側嵌挿部5bから外側へ突出される凸部5aと、を備え、ブラケット4に、下流側嵌挿部5bが嵌挿される丸孔状の被嵌挿部6bと、被嵌挿部6bに下流側嵌挿部5bが嵌挿されると同時に凸部5aと嵌合される凹部6aと、を備えたものとされる。
これにより、燃料入口用ジョイント5の下流側嵌挿部5bをブラケット4の被嵌挿部6bに嵌挿する時に、凸部5aを凹部6aに嵌合させた状態で、燃料入口用ジョイント5をブラケット4に組み付けることが可能となる。したがって、燃料入口用ジョイント5のブラケット4への組付時、凸部5aと凹部6aとの嵌合によって、燃料入口用ジョイント5のブラケット4に対する回転を防止することができ、延いてはこの回転による燃料入口用ジョイント5のブラケット4からの脱落を防止することができる。
つまり、燃料供給管32の交換といったメンテナンス等を行う場合に、燃料入口用ジョイント5を持って燃料供給管32を捻りながら外す操作を行う時、燃料入口用ジョイント5にこれを回転させる方向に力がかかっても、燃料入口用ジョイント5がブラケット4に対して回転するのを防止して、その回転により燃料入口用ジョイント5の下流側嵌挿部5bがブラケット4の入口側燃料通路6から抜け落ちるのを阻止することができる。その結果、燃料入口用ジョイント5の予期せぬ脱落、脱落による燃料漏れを防止することが可能となる。
また、燃料入口用ジョイント5を凸部5a及び凹部6aによりブラケット4に対して位置決めすることが可能となる。つまり、燃料入口用ジョイント5のブラケット4に対する組付角度を、凹部6aの位置に応じて決定することが可能となる。したがって、燃料入口用ジョイント5を、治具を使用することなく、所望の角度でブラケット4に容易に組み付けることができる。
なお、凸部5a及び凹部6aの正面視での形状は三角形以外にも半円状や四角形状や台形状等であってもよく、それらの形状及び大きさを限定するものではない。つまり、燃料入口用ジョイント5の下流側嵌挿部5bを被嵌挿部6bへ嵌挿する際に支障がなく、下流側嵌挿部5bを被嵌挿部6bに嵌挿した状態で、燃料入口用ジョイント5が被嵌挿部6bの周方向に回転しないものであればよい。
本実施例は、図4(a)に示すように、燃料入口用ジョイント5の構造は実施例1と同様であるが、図4(b)に示すブラケット4側の構造は異なる。具体的には、ブラケット4に前記同様の凹部6aが複数形成され、被嵌挿部6bに対してその周方向に所定間隔ごとに配置される。本実施例では、凹部6aは三つ形成され、一つの凹部6aが被嵌挿部6bの最上位置に配置され、残りの二つの凹部6aが正面視で最上位置の凹部6aの両側に所定の間隔をとって配置される。
このような構成において、燃料入口用ジョイント5がブラケット4に組み付けられる場合、まず、燃料入口用ジョイント5が、その下流側嵌挿部5bの凸部5aがブラケット4のいずれかの凹部6aに嵌合可能な位置となるように回転される。この時の回転角度が燃料入口用ジョイント5の組付角度となる。そして、下流側嵌挿部5bが被嵌挿部6bに圧入されながら嵌挿される。これにより、下流側嵌挿部5bの凸部5aがブラケット4のいずれかの凹部6aに嵌合され、燃料入口用ジョイント5が凹部6aの位置に応じた組付角度でブラケット4に組み付けられることとなる。
この組付状態で、燃料入口用ジョイント5のブラケット4に対する組付角度を変更する際には、下流側嵌挿部5bが被嵌挿部6bから外された後、燃料入口用ジョイント5が、その下流側嵌挿部5bの凸部5aが残りのいずれかの凹部6aに嵌合可能な位置となるように回転される。そして、下流側嵌挿部5bが被嵌挿部6bに圧入されながら嵌挿される。これにより、下流側嵌挿部5bの凸部5aが別の凹部6aに嵌合され、燃料入口用ジョイント5が凹部6aの位置に応じた組付角度に変更された状態で、ブラケット4に組み付けられることとなる。このようにして、本実施例においては、燃料入口用ジョイント5のブラケット4への組付角度を三段階で設定することができる。つまり、燃料入口用ジョイント5のブラケット4への組付角度を凹部6aの数と同数の段階で設定することができる。
以上のように、実施例2における燃料フィルタ1は、凹部6aをブラケット4に複数(三つ)備えて、被嵌挿部6bの周方向に所定間隔ごとに配置したものとされる。
これにより、燃料入口用ジョイント5の下流側嵌挿部5bをブラケット4の被嵌挿部6bに嵌挿する時に、凸部5aを嵌合する凹部6aを別のものに変更して、燃料入口用ジョイント5のブラケット4に対する組付角度を調節することが可能となる。したがって、燃料入口用ジョイント5のブラケット4に対する組付角度を、治具を使用することなく容易に調節することができる。
なお、本実施例では、凹部6aは三つ形成されるが、その数を限定するものではない。
また、複数の凹部6aをそれぞれ異なる形状又は異なる大きさにして、それらに嵌合する凸部5aを有する複数の燃料入口用ジョイント5を用いる構成としてもよい。
本実施例は、図5(b)に示すように、ブラケット4の構造は実施例2と同様であるが、図5(a)に示す燃料入口用ジョイント5側の構造は異なる。具体的には、燃料入口用ジョイント5の下流側嵌挿部5bに前記同様の凸部5aが複数形成され、下流側嵌挿部5bに対してその周方向に所定間隔ごとに配置される。本実施例では、凸部5aは三つ形成され、一つの凸部5aが下流側嵌挿部5bの外周面の最上位置に配置され、残りの二つの凸部5aが正面視で最上位置の凸部5aの両側に所定の間隔をとって配置される。なお、複数の凸部5aは、各凸部5aが複数の凹部6aのいずれかに嵌合するように配置されるものとする。
このような構成において、燃料入口用ジョイント5がブラケット4に組み付けられる場合、まず、燃料入口用ジョイント5が、その下流側嵌挿部5bの三つの凸部5aがブラケット4の三つの凹部6aに嵌合可能な位置となるように回転される。この時の回転角度が燃料入口用ジョイント5の組付角度となる。そして、下流側嵌挿部5bが被嵌挿部6bに圧入されながら嵌挿される。これにより、下流側嵌挿部5bの三つの凸部5aがブラケット4の三つの凹部6aに嵌合され、燃料入口用ジョイント5が凹部6aの位置に応じた組付角度でブラケット4に組み付けられることとなる。
以上のように、実施例3における燃料フィルタ1は、凸部5aを燃料入口用ジョイント5に複数(三つ)備えて、三つの凸部5aが三つの凹部6aに嵌合可能なように配置したものとされる。
これにより、燃料入口用ジョイント5の下流側嵌挿部5bをブラケット4の被嵌挿部6bに嵌挿する時に、嵌合する凸部5aと凹部6aとの接触面積を大きくして、燃料入口用ジョイント5をブラケット4に組み付けることが可能となる。したがって、燃料入口用ジョイント5をブラケット4から外れ難くすることができる。
なお、本実施例では、凸部5a及び凹部6aはそれぞれ三つ形成されるが、それら数は限定するものではなく、複数の凹部6aにこれと同数以下かつ二つ以上の凸部5aが嵌合可能とされればよい。具体的には、三つの凹部6aに対して凸部5aを二つ形成したり、六つの凹部6aに対して凸部5aを三つ形成したりして、凸部5aの数を凹部6aと同数以下かつ二つ以上に設定すればよい。
本実施例は、図6(b)に示すように、ブラケット4に前記同様の凹部6aが複数形成され、被嵌挿部6bに対してその周方向に一定間隔ごと(同位相ごとに)に配置され、それらに嵌合するように、図6(a)に示す燃料入口用ジョイント5の下流側嵌挿部5bに前記同様の凸部5aが複数形成される。本実施例では、凸部5a及び凹部6aはそれぞれ八つ形成され、隣り合うものと45度の位相差をもって配置される。
このような構成において、燃料入口用ジョイント5がブラケット4に組み付けられる場合、まず、燃料入口用ジョイント5が、その下流側嵌挿部5bの八つの凸部5aがブラケット4の八つの凹部6aに嵌合可能な位置となるように回転される。この時の回転角度が燃料入口用ジョイント5の組付角度となる。そして、下流側嵌挿部5bが被嵌挿部6bに圧入されながら嵌挿される。これにより、下流側嵌挿部5bの八つの凸部5aがブラケット4の八つの凹部6aに嵌合され、燃料入口用ジョイント5が凹部6aの位置に応じた組付角度でブラケット4に組み付けられることとなる。
この組付状態で、燃料入口用ジョイント5のブラケット4に対する組付角度を変更する際には、下流側嵌挿部5bが被嵌挿部6bから外された後、燃料入口用ジョイント5が、その下流側嵌挿部5bの各凸部5aが別の凹部6aに嵌合可能な位置となるように回転される。そして、下流側嵌挿部5bが被嵌挿部6bに圧入されながら嵌挿される。これにより、下流側嵌挿部5bの各凸部5aが別の凹部6aに嵌合され、燃料入口用ジョイント5が凹部6aの位置に応じた組付角度に変更された状態で、ブラケット4に組み付けられることとなる。このようにして、本実施例においては、燃料入口用ジョイント5のブラケット4への組付角度を八段階で設定することができる。つまり、燃料入口用ジョイント5のブラケット4への組付角度を凹部6aの数と同数の段階で設定することができる。
以上のように、実施例4における燃料フィルタ1は、複数(八つ)の凹部6aを被嵌挿部6bの周方向に一定間隔ごとに配置したものとされる。
これにより、燃料入口用ジョイント5の下流側嵌挿部5bをブラケット4の被嵌挿部6bに嵌挿する時に、各凸部5aを嵌合する凹部6aを別のものに変更して、燃料入口用ジョイント5のブラケット4に対する組付角度を調節することが可能となる。したがって、燃料入口用ジョイント5のブラケット4に対する組付角度を、治具を使用することなく容易に調節することができる。
なお、本実施例では、凸部5a及び凹部6aはそれぞれ八つ形成されるが、それら数を限定するものではなく、複数の凹部6aにこれと同数以下かつ二つ以上の凸部5aが嵌合可能とされればよい。具体的には、八つの凹部6aに対して凸部5aを180度毎に二つ形成したり、十二つの凹部6aに対して凸部5aを90度毎に四つ形成したりして、凸部5aの数を凹部6aと同数以下かつ二つ以上に設定すればよい。
また、燃料出口用ジョイント7の一端部及びブラケット4の燃料出口8の内周面にそれぞれ凸部及び凹部を設けてもよい。ただし、燃料出口用ジョイント7はL字状の燃料入口用ジョイント5と比較して燃料出口8の周方向に回転することが少ないと考えられるため、作成のコスト等を考慮して、燃料入口用ジョイント5の下流側嵌挿部5b及びブラケット4の被嵌挿部6bの内周面にのみ、それぞれ凸部5a及び凹部6aを設けることが望ましい。
1 燃料フィルタ
4 ブラケット
5 燃料入口用ジョイント
5a 凸部
5b 下流側嵌挿部
6 入口側燃料通路
6a 凹部
6b 被嵌挿部
10 燃料供給装置
11 燃料タンク
12 油水分離器
13 燃料フィードポンプ
14 燃料噴射ポンプ

Claims (4)

  1. 燃料中の不純物を濾過するエレメントと、
    前記エレメントを収容する有底筒状のケースと、
    前記ケースに取り付けられ、このケースの開放部を閉塞するブラケットと、
    前記ブラケットに組み付けられ、このブラケットに形成された燃料通路を燃料供給管と連通させるジョイントと、を備えた燃料フィルタにおいて、
    前記ジョイントに、円筒状の嵌挿部と、この嵌挿部から外側へ突出される凸部と、を備え、
    前記ブラケットに、前記嵌挿部が嵌挿される丸孔状の被嵌挿部と、この被嵌挿部に前記嵌挿部が嵌挿されると同時に前記凸部と嵌合される凹部と、を備えたことを特徴とする燃料フィルタ。
  2. 前記凹部を前記ブラケットに複数備えて、前記被嵌挿部の周方向に所定間隔ごとに配置したことを特徴とする請求項1に記載の燃料フィルタ。
  3. 前記凸部を前記ジョイントに複数備えて、各凸部がそれぞれ前記複数の凹部に嵌合可能なように配置したことを特徴とする請求項2に記載の燃料フィルタ。
  4. 前記複数の凹部を一定間隔ごとに配置したことを特徴とする請求項3に記載の燃料フィルタ。
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