JP2010215472A - ガラス板の加工方法および加工装置 - Google Patents

ガラス板の加工方法および加工装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010215472A
JP2010215472A JP2009066267A JP2009066267A JP2010215472A JP 2010215472 A JP2010215472 A JP 2010215472A JP 2009066267 A JP2009066267 A JP 2009066267A JP 2009066267 A JP2009066267 A JP 2009066267A JP 2010215472 A JP2010215472 A JP 2010215472A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass plate
protective liquid
machining
glass
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009066267A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunari Kawamura
和成 川村
Kimihiko Iwade
公彦 岩出
Ichiro Yamaoka
一郎 山岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Glass Co Ltd filed Critical Nippon Electric Glass Co Ltd
Priority to JP2009066267A priority Critical patent/JP2010215472A/ja
Publication of JP2010215472A publication Critical patent/JP2010215472A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Abstract

【課題】従来まで考慮されることのなかったサイズの微細なガラス粉がガラス板の表面に付着するのを防止して、高品質のガラス板を低コストに量産する。
【解決手段】所定の保護液4をガラス板1表面の全面にわたって噴霧供給し、然る後、ガラス板1表面に噴霧供給した保護液4を液状に維持した状態で、ガラス板1の機械加工を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス板の加工方法および加工装置に関し、特に、ガラス板に対する機械加工工程を含む加工方法および加工装置に関する。
フラットパネルディスプレイ用をはじめとするガラス板は、成形されたガラス板から周縁部を切断し、所定の寸法に揃えた形で出荷される。通常、この種のガラス板の切断加工には、ガラス板表面の所定位置にスクライブ線を刻設し、その後スクライブ線に沿って折割る方法が採られている。また、折割り面(切断面)を起点とする破損を防止する目的で、折割った面を研磨する研磨加工や、折割り面のエッジを研磨する面取り加工等が併せて行われる。さらに、用途によってはガラス板表面の所定位置に孔開け加工が行われる場合もある。
ところで、これら切断加工や端面研磨加工、面取り加工、あるいは孔開け加工などの際にはガラス粉が不可避的に発生し、周囲に飛散することが多い。これらのガラス粉は一旦ガラス板の表面に付着すると除去するのが困難であるため、これを放置しておくと、ガラス板の最終品質に悪影響を及ぼす可能性がある。
上記ガラス粉の付着を防止する方法として、例えば下記特許文献1には、スクライブ線の刻設位置の周囲に水流を噴射して水膜を形成しながらカッタを走行させてスクライブ線を刻設する方法が提案されている。
また、下記特許文献2には、200℃以上のガラスシートの主要表面に水と高分子の溶液を吹付けて、一時的な高分子の保護層を架橋形成し、かつ、ガラスシートに対する所定加工の後に80℃以上の水で上記保護層を溶かすことで除去する方法が提案されている。
さらに、下記特許文献3には、切断加工後に板ガラスを水没させて、切断時に当該板ガラスの表面に付着したガラス微粉を洗い流す方法が提案されている。
特開2007−182338号公報 特開2000−86296号公報 特開2000−7362号公報
ガラス板の上記機械加工に伴って発生するガラス粉の多くは加工部分の周辺に飛散するが、ガラス粉の中でも特に微細なものは加工部分の周辺に留まらずに遠方まで飛散する傾向にある。従来、このような微細粉は外観品位基準の判定対象とされておらず、僅かな量の付着であれば実質的に許容されていたが、最近のフラットパネルディスプレイ用ガラス基板に代表されるガラス板の高精細化に伴い、上記微細粉の存在が外観だけでなく最終製品の要求性能にも影響を及ぼすようになっている。以上の理由から、当該分野においては、上記微細粉のガラス板表面への付着を防止するための対策が要求されている。
ここで、上記特許文献1に開示のように、機械加工を施す箇所の周辺領域のみに予め水膜を形成する方法では、ガラス板の表面に水膜が形成されていない領域(例えば中央部分)が生じるため、この領域に向けて飛散したガラス微細粉が容易にガラス表面に付着してしまう。この問題を解決すべく、例えばガラス板表面の全面にわたって水流を噴射する方法も考えられるが、水流を噴射する上記方法では水膜の形成度合いにばらつきが生じやすく、ガラス板の全面にわたって適当な厚みの水膜を形成することは難しい。ガラス板の大型化が進むにつれて、全面に水膜を形成するのに必要となる水の量が増えるため、経済性も良くない。
また、特許文献2に記載の方法では、一旦ガラス板の主要表面に架橋形成した高分子の保護層を、高温の水で溶かして除去することになる。通常、ガラス板の主要表面は面精度の要求される有効面として使用される箇所であるから、その取扱いには慎重を期す必要がある。しかし、上記特許文献2のように高分子で保護層を架橋形成したのでは、たとえ水溶性の高分子を使用したとしても完全に水に溶かして除去することは難しい。上記保護層を別途完全に取り除くための手段を設けたとしても、その除去作業は上記の理由から面精度の低下を招くことなく慎重に実施する必要があり、生産性、経済性ともに良好とはいえない。
上記特許文献3に開示のように、ガラス板を水没させることでその表面に付着したガラス粉を除去する方法も提案されているが、この方法では、ガラス板の表面に付着したガラス微細粉を洗い流すことは困難である。ガラス板の表面に一旦付着したガラス粉は、それが微細であるほどガラス表面に強固に付着するからである。また、上記方法では、ガラス板の大型化が進むにつれて水没させるための巨大な設備が必要となり、設備コストの増大を招く。
以上の事情に鑑み、本明細書では、従来まで考慮されることのなかったサイズの微細なガラス粉がガラス板の表面に付着するのを防止して、高品質のガラス板を低コストに量産することを、本発明により解決すべき技術的課題とする。
本発明は、前記課題の解決を図るためになされたものである。すなわち、本発明に係るガラス板の加工方法は、所定の保護液をガラス板表面の全面にわたって噴霧供給する保護液噴霧工程と、ガラス板表面に噴霧供給した保護液を液状に維持した状態で、ガラス板の機械加工を行う機械加工工程とを少なくとも有する点をもって特徴付けられる。なお、ここでいうガラス板表面の「全面」には、上記機械加工前のガラス板表面の全面だけでなく、上記機械加工後のガラス板表面の全面が含まれる。
この構成によれば、噴霧化した保護液がガラス板の表面に供給されるので、保護液が微小液滴の状態でガラス板表面に付着する。よって、噴霧化した保護液をガラス板表面の全面にわたって供給することで、多数の保護液の微小液滴でガラス板表面の全面が保護される。そのため、ガラス板表面に噴霧供給された保護液を乾燥させることなく液状に維持した状態で機械加工を施すことで、ガラス板の表面全体を保護液の微小液滴で保護した状態で機械加工を施すことができる。これにより、ガラス微細粉が何処に飛散しようとも保護液で当該微細粉を捕捉して、この微細粉がガラス板の表面に付着するのを防止することができる。また、ガラス板の表面は液状の保護液により保護されるので、例えば機械加工後の洗浄工程により保護液を容易に洗い流すことができ、ガラス板の面精度を低下させる心配もない。また、保護液に捕捉されたガラス微細粉も保護液と共に洗い流すことができる。保護液の使用量も少なくて済み、経済的である。
ここで、機械加工工程は、ガラス板表面に保護液を液状に維持した状態で、ガラス板の切断を行う切断工程を含むものであってもよい。また、切断工程の前に、ガラス板表面の所定位置に複数本のスクライブ線を刻設する刻設工程をさらに含むものであってもよい。この場合、スクライブ線の刻設工程の前に保護液の噴霧工程を設けておくことで、スクライブ線の刻設や、その後の折割り(切断工程)に伴いガラス微細粉が発生したとしても、当該微細粉がスクライブ線より中央側のガラス板表面に付着するのを防止できる。
また、生産効率を考慮して、ガラス板の切断後に切断面の研磨加工や面取り加工などのいわゆる端面加工が行われる場合があるが、かかる場合においても、例えば切断工程の後、ガラス板表面に保護液を液状に維持した状態で、ガラス板の切断面に対する研磨加工と面取り加工の少なくとも一方を行うことが可能である。このようにガラス板の表面を保護した状態で上記機械加工を実施することで、各加工ごとに発生するガラス微細粉を確実に捕捉して、上記一連の加工後に実施される洗浄工程の際に上記微細粉を保護液と共に洗い流すことができる。
あるいは、機械加工工程が、端面加工工程の後、ガラス板表面に保護液を液状に維持した状態で、ガラス板の所定位置に孔開け加工を行う孔開け工程をさらに含むものであってもよく、この場合にも、上記と同様の作用効果を得ることができる。
保護液としては、噴霧供給することでガラス板表面を全面にわたって保護できる限りにおいて任意の液体が使用でき、例えば安価に入手可能な液体として水や所定の水溶液を挙げることができる。また、水溶液の中では界面活性剤を含む水溶液が好適であり、ガラス微細粉をガラス板表面に付着し難くして、後で容易に洗い流すことができる。また、界面活性剤を含んだ水溶液を保護液に使用することでガラス表面とのなじみ性が向上するため、保護液がガラス板の表面上で偏ることがない。そのため、上記ガラス板の表面をその全面にわたって確実に保護することができる。
また、前記課題の解決は、本発明に係るガラス板の加工装置によっても達成される。すなわち、この加工装置は、ガラス板に対して所定の機械加工を施すための機械加工ステーションを有するガラス板の加工ラインに用いられるガラス板の加工装置であって、機械加工ステーションよりも加工ラインの上流側に配設され、所定の保護液をガラス板表面の全面にわたって噴霧供給する保護液噴霧手段を備え、保護液噴霧手段は、ガラス板表面に噴霧供給した保護液を液状に維持した状態で機械加工を実施できるように構成されている点をもって特徴付けられる。
以上のように、本発明によれば、従来まで考慮されることのなかったサイズの微細なガラス粉がガラス板の表面に付着するのを防止して、高品質のガラス板を低コストに量産することができる。
本発明の一実施形態に係るガラス板の加工方法を概念的に説明するための斜視図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
本発明に係るガラス板の加工方法は、例えば以下の工程を有するものである。すなわち、この加工方法は、フロート法等により成形され、コンベア等で構成されるガラス板の加工ライン上に投入されたガラス板の表面に対して、所定の保護液を噴霧供給する保護液噴霧工程(a)、ガラス板表面に保護液を液状に維持した状態で、ガラス板の切断を行う切断工程(b)、切断工程の後、ガラス板の切断面に対する研磨加工と面取り加工の少なくとも一方を行う端面加工工程(c)、端面加工工程の後、ガラス板の所定位置に孔開け加工を行う孔開け加工工程(d)、および工程(a)〜(d)に係る一連の機械加工の後、保護液で保護されたガラス板の表面を洗浄する洗浄工程(e)を有するものである。
ここで、切断工程(b)は、ガラス板表面の切断予定箇所に沿って複数本(例えば矩形のガラス板の四辺に沿って4本)のスクライブ線を刻設する刻設工程(b−1)と、刻設工程でガラス板の表面に刻設された各スクライブ線に沿ってガラス板を折割ることで、ガラス板の周縁部を切断する折割り工程(b−2)とを有する。
また、端面加工工程(c)は、ガラス板の折割り面に対して所定の研磨加工を行う研磨工程(c−1)と、折割り面のエッジに対して面取り加工を行う面取り工程(c−2)の双方もしくは一方を有する。以下、保護液噴霧工程(a)につき、図1に基づいて詳細に説明する。
図1は、保護液噴霧工程(a)を概念的に説明するための斜視図を示している。同図に示す保護液噴霧ステーションは、工程(b)に係る切断加工ステーションよりも加工ラインの上流側に配置されており、加工ライン(図示は省略)上を流れるガラス板1の上方には、所定の保護液をガラス板1表面の全面にわたって噴霧供給する保護液噴霧手段2が配設されている。この実施形態では、保護液噴霧手段2は、上記加工ラインの幅方向(搬送方向に直交する向き)に沿って並列に配置された複数のスプレーガン3,3…を備えており、下方を流れるガラス板1の表面に向けて、所定の保護液4を噴霧供給可能な向きに配設されている。
スプレーガン3としては、液圧により噴霧する1流体型と、保護液と気体(空気)を混合して噴霧する2流体型の何れを使用してもよいが、保護液の微細化の観点からは、2流体型のスプレーガンを使用することができる。噴霧パターン(噴霧領域形状)については、図1に示すように、所定幅のライン状に拡散する噴霧パターンが採用できる他、幅方向に長い楕円形や、円形など種々の噴霧パターンを採用することができる。もちろん、これ以外にも、例えば噴霧粒子径や噴霧流量などに関しても、希望する保護液の噴霧供給形態に応じて任意に調整することが可能である。この実施形態でいえば、後段の切断工程(b)だけでなく、端面加工工程(c)、さらには孔開け加工工程(d)に至るまでの間、ガラス板1表面に噴霧供給した保護液4が乾燥することなく液状のままで維持可能な程度に、噴霧粒子径や単位面積当りの噴霧流量を設定するのがよい。スプレーガン3の配設数および配設間隔に関しては、ガラス板1の表面の幅方向で噴霧供給されない領域が生じない限りにおいて任意である。すなわち、上記噴霧面積とガラス板の幅方向寸法、および隣接するスプレーガン3の噴霧領域との重複等を考慮して設定するのがよい。
使用可能な保護液4として、ここでは水(蒸留水や工業用水の別を問わない)又は界面活性剤を含む水溶液を挙げることができる。また、界面活性剤を含む水溶液を保護液4として使用する場合には、ガラス板1表面に界面活性剤の膜が形成されてしまわない程度に、その濃度を適度に調整するのがよい。
上記のように、幅方向全長にわたって噴霧供給領域を有するように複数のスプレーガン3,3…を並列配置し、加工ラインの下流側に向けて流れる(搬送される)ガラス板1の上側の表面に向けて複数のスプレーガン3,3…から保護液4を噴霧供給する。これにより、ガラス板1表面の幅方向全長にわたって噴霧化された保護液4が供給され、その結果、保護液4が微小液滴の状態でガラス板1の表面に付着する。上記保護液4の噴霧作業をガラス板1の搬送方向全長にわたって実施することで、ガラス板1の上側表面の全面にわたって多数の保護液4の微小液滴が付着し、これら多数の微小液滴でガラス板1の上面が全面にわたって漏れなく保護される。
そして、この保護液4が、後続の切断工程(b)や端面加工工程(c)、さらには孔開け加工工程(d)に至る際、ガラス板1表面に液状で維持されていることにより、各々の加工時に生じるガラス微細粉が保護液4で捕捉される。これにより、ガラス微細粉がガラス板表面、特に有効面となる上側表面の所定の中央領域に付着するのを防止して、ガラス板の品質(特に面精度)を維持することができる。
このようにして一連の機械加工を施したガラス板1に対して、例えばディスク洗浄などの洗浄処理が施される(洗浄工程(e))。この際、ガラス板1の上側表面には、液状に維持された保護液4と、この保護液4に捕捉された多数のガラス微細粉が存在しているが、上記洗浄処理に伴い、例えば洗浄水により保護液4とガラス微細粉の双方が洗い流される。これにより、ガラス微細粉の付着していない、かつ高い面精度を有するガラス板1が得られる。
最後に、上記(a)〜(e)の工程を経て得られたガラス板1に対して所定の品質検査を行い、所定の外観品位基準を満たしたガラス板が梱包に供され、出荷される。ここで品質検査は、例えばガラス板1の上側表面を撮像して得た画像に対して適当な画像処理を施し、微細なガラス粉の存在の有無を判定することで行われる。従来の目視による検査と異なり、上記画像処理による検査を採用することで、今回問題とすべきサイズのガラス微細粉の検出を可能としている。なお、閾値となるガラス微細粉の粒径は、上記の外観品位基準(出荷規格)に対応して定められている。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記例示の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において任意の形態を採り得ることはもちろんである。
例えば以上の説明では、保護液噴霧手段2を構成するスプレーガン3,3…を固定し、加工ラインを下流側に向けて流れるガラス板1の上側表面に向けて保護液4を噴霧供給する場合を説明したが、ガラス板1とスプレーガン3との間の移動態様は任意である。例えばスプレーガン3のみを移動させてガラス板1表面の全面にわたって保護液4を噴霧供給しても構わないし、ガラス板1とスプレーガン3の双方を移動させてその相対速度を調整するようにしても構わない。また、スプレーガン3,3…をガラス板1の幅方向に沿って1列に配置する他、複数のスプレーガン3,3…を複数列に配置するなど、任意の配置態様が採用可能である。
また、上記実施形態では、保護液4が微小液滴の状態でガラス板1の表面を漏れなく保護する場合を説明したが、このことは、隣接する微小液滴間に隙間がある場合を排除するものではない。もちろん、噴霧供給の結果、保護液4の微小液滴が互いに結合して、液膜化することを妨げるものでもない。むしろ、噴霧供給した保護液4の一部又は全部における液膜化を狙って、スプレーガン3,3…による保護液4の噴霧態様(具体的には噴霧粒子径や単位面積当りの噴霧流量)を適正に設定することも可能である。
また、上記実施形態では、全ての機械加工工程(b)〜(d)の前に、保護液4を噴霧供給する場合を説明したが、必ずしもこの順序で行う必要はない。上記例示の形態でいえば、切断工程(b)と端面加工工程(c)との間に保護液噴霧工程(a)を設けるなど、複数の機械加工工程の間に保護液噴霧工程(a)を設けるようにしても構わない。
また、本発明は、機械加工工程を含むガラス板の加工工程に対して広く適用が可能であり、切断工程(b)や端面加工工程(c)を含まない加工工程に対しても適用できることはもちろんである。
また、本発明は、特に高い面精度が要求される、プラズマディスプレイや液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ用のガラス基板の加工工程に対して有効であるが、もちろん、これ以外の用途のガラス板の加工工程に対しても本発明を適用することができる。
また、上記以外の事項についても、本発明の技術的意義を没却しない限りにおいて他の具体的形態を採り得ることはもちろんである。
本発明に係る加工方法の有効性を検証するため、以下の実験を行った。
長辺が2400mm、短辺が2100mmm、板厚が1.8mmのプラズマディスプレイパネル用のガラス板に対して、所定の保護液をガラス板の上側表面の全面にわたって噴霧供給した。噴霧条件は下記の通りである。
ガラス板とスプレーガンとの離間距離:350mm
スプレーガン使用条件
界面活性剤供給圧力:0.025MPa
エアー圧力 :0.25MPa
保護液には、下記の表1に示すように、蒸留水(実施品1)と、下記組成の界面活性剤の水溶液(実施品2)を使用した。
界面活性剤:ポリ(オキシエチレン)=アルキルエーテル0.018% N・N−ジメチルドデシルアミン=N−オキシド0.020%
これに対して、何らの保護液の供給を行わなかったものを比較品とした。
Figure 2010215472
上記全てのガラス板(比較品、実施品1、実施品2)に対して切断予定箇所にスクライブ線を刻設し、折割ることで周縁の四辺を切断形成した。続いて切断面に対して研磨加工を施すと共に、表面の周縁近傍に孔開け加工を行うことで、矩形のガラス板を得た。
以上の機械加工を経て得たガラス板の表面を、不織布製のディスクパッドを用いて加圧洗浄した。この加圧洗浄は純水供給下で行った。そして、最後に画像検査により、ガラス板の外観品位基準に基づき、所定の粒径以上のガラス微細粉を検出し、その検出結果に基づきガラス板の外観の良否を判定した。以上の処理を、比較品、実施品共にガラス板100枚に対して実施した。
表1の最下段に実験結果(外観不良割合)を示す。何らの保護処理を施さない比較品では、多量のガラス微細粉が付着しており、外観不良の割合も高かった。これに対して、蒸留水を保護液として使用した実施品1の場合、洗浄後もガラス板表面に付着していたガラス微細粉の数は比較品に比べて大きく減少した。また、保護液に界面活性剤の水溶液を使用した実施品2に関しては、外観不良と判定される程度のガラス微細粉の付着は全く見られなかった。
1 ガラス板
2 保護液噴霧手段
3 スプレーガン
4 保護液

Claims (6)

  1. 所定の保護液をガラス板表面の全面にわたって噴霧供給する保護液噴霧工程と、
    前記ガラス板表面に噴霧供給した前記保護液を液状に維持した状態で、前記ガラス板の機械加工を行う機械加工工程とを少なくとも有するガラス板の加工方法。
  2. 前記機械加工工程は、前記ガラス板表面に前記保護液を液状に維持した状態で、前記ガラス板の切断を行う切断工程を含む請求項1に記載のガラス板の加工方法。
  3. 前記機械加工工程は、前記切断工程の後、前記ガラス板表面に前記保護液を液状に維持した状態で、前記ガラス板の切断面に対する研磨加工と面取り加工の少なくとも一方を実施する端面加工工程をさらに含む請求項2に記載のガラス板の加工方法。
  4. 前記機械加工工程は、前記端面加工工程の後、前記ガラス板表面に前記保護液を液状に維持した状態で、前記ガラス板の所定位置に孔開け加工を行う孔開け工程をさらに含む請求項3に記載のガラス板の加工方法。
  5. 前記保護液は、界面活性剤を含む水溶液である請求項1に記載のガラス板の加工方法。
  6. ガラス板に対して所定の機械加工を施すための機械加工ステーションを有するガラス板の加工ラインに用いられるガラス板の加工装置であって、
    前記機械加工ステーションよりも前記加工ラインの上流側に配設され、所定の保護液を前記ガラス板表面の全面にわたって噴霧供給する保護液噴霧手段を備え、
    前記保護液噴霧手段は、前記ガラス板表面に噴霧供給した前記保護液を液状に維持した状態で前記機械加工を実施できるように構成されていることを特徴とするガラス板の加工装置。
JP2009066267A 2009-03-18 2009-03-18 ガラス板の加工方法および加工装置 Pending JP2010215472A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009066267A JP2010215472A (ja) 2009-03-18 2009-03-18 ガラス板の加工方法および加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009066267A JP2010215472A (ja) 2009-03-18 2009-03-18 ガラス板の加工方法および加工装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010215472A true JP2010215472A (ja) 2010-09-30

Family

ID=42974729

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009066267A Pending JP2010215472A (ja) 2009-03-18 2009-03-18 ガラス板の加工方法および加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010215472A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014024720A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Nippon Electric Glass Co Ltd 板ガラスの製造方法及び製造装置
WO2016152932A1 (ja) * 2015-03-24 2016-09-29 AvanStrate株式会社 ガラス基板の製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0337127A (ja) * 1989-07-03 1991-02-18 Asahi Glass Co Ltd 硝子板の切断方法及びその装置
JP2000007362A (ja) * 1998-06-17 2000-01-11 Shirai Tekkosho:Kk 板ガラスの加工装置
JP2007099553A (ja) * 2005-10-03 2007-04-19 Nippon Electric Glass Co Ltd 板ガラスの加工方法及びその装置
JP2008266046A (ja) * 2007-04-17 2008-11-06 Nippon Electric Glass Co Ltd フラットパネルディスプレイ用ガラス基板およびその製造方法
JP2009046353A (ja) * 2007-08-21 2009-03-05 Neos Co Ltd ガラス加工時のガラス表面への切り屑付着防止方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0337127A (ja) * 1989-07-03 1991-02-18 Asahi Glass Co Ltd 硝子板の切断方法及びその装置
JP2000007362A (ja) * 1998-06-17 2000-01-11 Shirai Tekkosho:Kk 板ガラスの加工装置
JP2007099553A (ja) * 2005-10-03 2007-04-19 Nippon Electric Glass Co Ltd 板ガラスの加工方法及びその装置
JP2008266046A (ja) * 2007-04-17 2008-11-06 Nippon Electric Glass Co Ltd フラットパネルディスプレイ用ガラス基板およびその製造方法
JP2009046353A (ja) * 2007-08-21 2009-03-05 Neos Co Ltd ガラス加工時のガラス表面への切り屑付着防止方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014024720A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Nippon Electric Glass Co Ltd 板ガラスの製造方法及び製造装置
WO2016152932A1 (ja) * 2015-03-24 2016-09-29 AvanStrate株式会社 ガラス基板の製造方法
KR20170052523A (ko) * 2015-03-24 2017-05-12 아반스트레이트 가부시키가이샤 유리 기판의 제조 방법
CN106795042A (zh) * 2015-03-24 2017-05-31 安瀚视特控股株式会社 玻璃基板的制造方法
JPWO2016152932A1 (ja) * 2015-03-24 2017-07-06 AvanStrate株式会社 ガラス基板の製造方法
KR101909797B1 (ko) * 2015-03-24 2018-10-18 아반스트레이트 가부시키가이샤 유리 기판의 제조 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008087135A (ja) ガラス基板の端面研削装置およびその端面研削方法
US20040187659A1 (en) Glass cutting method
US9114503B2 (en) Nozzle, a nozzle unit, and a blasting machine
JP4998815B2 (ja) ガラス基板洗浄装置及びガラス基板洗浄方法
JP2004345871A (ja) 板ガラスの切断方法および装置
CN108925059B (zh) 一种派瑞林膜层的除膜方法
JP2007194490A (ja) 処理装置及び処理方法
JP6281244B2 (ja) 現像方法及び現像装置
KR102172620B1 (ko) 기판의 제조 방법
JP2010215472A (ja) ガラス板の加工方法および加工装置
JP2008288541A (ja) 枚葉式洗浄装置
JP4865351B2 (ja) 液晶ディスプレイ
JP5527618B2 (ja) ワイヤーソー切断装置
TW201529495A (zh) 脆性材料基板之刻劃裝置
JP2018006616A (ja) 基板処理装置
JP2012076948A (ja) シートガラスの製造方法
JP2006231319A (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP2007099553A (ja) 板ガラスの加工方法及びその装置
JP2012076945A (ja) シートガラスの製造方法及びガラス板
JP3221938U (ja) ガラス板の切線加工機及び切線加工装置
JP2010212408A (ja) 切断薄板相互間の密着防止方法及びその方法に用いられる密着防止装置
JP2002113430A (ja) 基板処理装置
CN102650054A (zh) 一种覆铜板板边毛刺的去除方法
JP2005019991A (ja) 基板処理装置
JP3795897B2 (ja) ガラス表面の加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131220

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140214

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140821