JP2010215439A - スピネル前駆体ゾル、スピネル前駆体ゾルの製造方法、及びスピネルがコーティングされたチタン酸アルミニウム焼結体の製造方法 - Google Patents

スピネル前駆体ゾル、スピネル前駆体ゾルの製造方法、及びスピネルがコーティングされたチタン酸アルミニウム焼結体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アルミニウムによって還元されにくく、高温まで加熱しても相変化しないコーティング膜を形成することができる安定なゾル、及び該ゾルの製造方法を提供する。
【解決手段】スピネル前駆体ゾルは、アルミニウムアルコキシドの加水分解物とマグネシウムイオンとの反応生成物のコロイド粒子がpH1〜5の水系溶媒に分散しているものであり、300℃〜400℃でスピネル化する。また、その製造方法は、マグネシウム塩の水溶液に、アルミニウムアルコキシドを有機溶媒に溶解させることなく添加して80℃〜95℃の温度下で加水分解させ、生成したアルミニウムアルコキシドの加水分解物とマグネシウムイオンとの反応生成物を、水系溶媒のpHを1〜5に調整して解膠するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、スピネル前駆体ゾル、その製造方法、及び、前記スピネル前駆体ゾルを用いて行うスピネルがコーティングされたチタン酸アルミニウム焼結体の製造方法に関するものである。
チタン酸アルミニウムセラミックスは、熱膨張率が小さく耐熱衝撃性に優れており、また融点が高く耐熱性に優れることから高温構造材料として有用であり、例えば、アルミニウム鋳造において、溶融アルミニウムを収容する容器等の材料として用いられている(例えば、特許文献1参照)。ところが、アルミニウムは非常に還元性が高い金属であるため、チタン酸アルミニウムの4価のTiイオンは金属チタンに還元され易い。
このことは、図8に示すエリンガム図からも把握することができる。この図は、酸化物生成の標準エネルギーを温度との関係で示したものであり、図において下に位置するほど酸化物として安定である。Alの酸化物の線(図示、線A)はTiの酸化物の線(図示、線B)より下に位置することから、Tiの酸化物はAlによって還元され易いことが分かる。従って、TiとAlとの複酸化物であるチタン酸アルミニウムは、溶融アルミニウムとの接触面でTiイオンが還元されて結晶構造が壊れ、生成した金属チタンが溶融アルミニウム中に移行する。即ち、チタン酸アルミニウムは、溶融アルミニウムによって浸食される。
そこで、溶融アルミニウムによる浸食を低減するために、チタン酸アルミニウムセラミックスの表面を何らかの物質でコーティングすることを想到し得る。従来、耐食性や耐熱性を高める目的でセラミックス等の材料表面をコーティングする材料としては、アルミナゾルが多用されており、その製造方法についても多くの提案がある(例えば、特許文献2参照)。ここで、特許文献2の技術は、アルミニウム−sec−ブトキシドを加水分解してベーマイト(AlOOH)を沈殿させ、これを解膠してゾルを得るものである。このアルミナゾルをコーティング対象の材料に塗布し加熱すると、表面にアルミナの膜が形成される。
しかしながら、アルミナは多形を有し、アルミナゾルは温度の上昇に伴いベーマイトからγ−アルミナへ、更にはα−アルミナへと相変化し、この相変化には体積変化を伴う。そのため、高温下で使用される材料をアルミナゾルでコーティングした場合は、コーティング膜に亀裂や剥離が生じるおそれがある。
また、産業界では、アルミナゾルに加えてシリカゾルも多用されているが、シリカも同様に、トリジマイト・クリストバライト・石英と体積変化を伴う多形転移をする。加えて、上述のエリンガム図からも明らかなように、Siの酸化物の線(図示、線C)はTiの線より更に上に位置し、シリカはアルミニウムによって容易に還元されてしまう。
そこで、アルミニウムによって還元されにくく、高温まで加熱しても相変化しないコーティング膜を形成することができる新規なゾルが望まれる。なお、粉末材料の懸濁液を材料表面にコーティングしても、均一で付着性の高い緻密な膜は得られないため、コーティング剤としては安定なゾルが必要である。
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、アルミニウムによって還元されにくく、高温まで加熱しても相変化しないコーティング膜を形成することができる安定なゾル、その製造方法、及び前記ゾルによりコーティングがなされたチタン酸アルミニウム焼結体の製造方法の提供を、課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明にかかるゾルは、「アルミニウムアルコキシドの加水分解物とマグネシウムイオンとの反応生成物のコロイド粒子がpH1〜5の水系溶媒に分散しており、300℃〜400℃でスピネル化するスピネル前駆体ゾル」である。
本発明者らは、アルミニウムによって還元されにくい物質としてスピネル(MgAl24)に着目した。図8を用いて上述したエリンガム図によれば、Mgの酸化物の線(図示、線D)はAlの酸化物の線(図示、線A)より下に位置する。従って、MgとAlの複酸化物であるスピネルは、Alの酸化物より安定であり、スピネルは溶融アルミニウムによって還元されにくいと考えられる。加えて、スピネルは、アルミナやシリカとは異なり、高温まで加熱しても2100℃以上である融点に達するまで相変化をしない。
そこで、スピネル膜を形成できる安定なゾル、という新規なゾルを実現すべく検討を行った結果、後述の製造方法により、上記構成のスピネル前駆体ゾルを得た。通常、アルミニウムアルコキシドを加水分解すればベーマイトが生成するが、本発明のゾルは、詳細は後述するように、ベーマイトとマグネシウムイオン(又はその水和物)との単なる混合物ではなく、アルミニウムアルコキシドの加水分解物とマグネシウムイオンとが反応して生成した反応生成物のコロイド粒子からなると考えられた。そして、本発明のゾルは、pH1〜5の範囲で安定であった。加えて、従来、スピネルは800〜1000℃に加熱しないと生成しないと言われていたところ、本発明のゾルからは300〜400℃という極めて低い温度でスピネルが生成した。また、本発明のゾルから形成されたスピネル膜は、後述のように、溶融アルミニウムによって極めて還元されにくい。
ここで、「アルミニウムアルコキシド」、即ち、Al(OR)(R:アルキル基)としては、アルキル基がメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基のもの等を使用することができる。
「水系溶媒」とは、ゾルの分散媒の主体が水であるものを指しており、例えば、分散媒として積極的に有機溶媒を用いることなく、アルコキシドの加水分解によって生成されるアルコールが分散媒としての水に含まれている場合、均一な膜を形成できるゾル濃度を考慮すると、水系溶媒に占める水の割合は80〜95%である。また、アルコキシドの加水分解によって生成されるアルコールを留去することとすれば、水系溶媒のほとんどは水である。
上記構成により、本発明によれば、アルミニウムによって還元されにくく、高温まで加熱しても相変化しないスピネル膜を形成することができる、安定なスピネル前駆体ゾルを提供することができる。
加えて、従来ではスピネルは少なくとも800℃以上でなければ生成しないと言われていたところ、本発明のスピネル前駆体ゾルは、300〜400℃という低温でスピネル化する。なお、「300〜400℃でスピネル化する」とは、結晶相が100%スピネル相となることまでを意味するものではない。例えば、後述する条件でX線回折を行った場合にスピネルのピークが認められれば、その温度でスピネル化していると言うことができ、より高温まで加熱すればスピネルの結晶子の成長によりピークはよりシャープになるが、スピネルのピークが発現した時点で、スピネルの有する耐還元性は発揮されると考えられる。
次に、本発明にかかるスピネル前駆体ゾルの製造方法は、「マグネシウム塩の水溶液に、アルミニウムアルコキシドを有機溶媒に溶解させることなく添加して80℃〜95℃の温度下で加水分解させ、生成したアルミニウムアルコキシドの加水分解物とマグネシウムイオンとの反応生成物を、水系溶媒のpHを1〜5に調整して解膠する」ものである。
「マグネシウム塩」としては、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム等、水溶性のマグネシウム塩を使用することができる。また、「水系溶媒のpHを1〜5に調整」するための添加剤(解膠剤)としては、硝酸、塩酸、硫酸、酢酸、ギ酸、シュウ酸、フタル酸等を使用することができる。
上記構成の製造方法により、上述した新規なスピネル前駆体ゾルを製造することができる。ここで、このような方法によって製造されたスピネル前駆体ゾルが、ベーマイトとマグネシウムイオンとの混合物ではなく、アルミニウムアルコキシドの加水分解物とマグネシウムイオンとが反応して生成した反応生成物からなり、且つ、極めて低温でスピネル化する理由については明らかではない。しかしながら、アルミニウムアルコキシドの溶液にマグネシウム塩を添加する、或いは、アルミニウムアルコキシドの溶液とマグネシウム塩の水溶液とを混合するのではなく、予めマグネシウムイオンを含む水溶液を調製しておき、そこにアルミニウムアルコキシドを添加することにより、アルミニウムアルコキシドがマグネシウムイオンに取り囲まれた環境下で加水分解を開始することとなり、アルミニウムアルコキシドが加水分解した時点で、既にAlとMgとの間に緊密な関係ができあがっているためと考察している。
また、本発明の製造方法では、ゾルの合成に際して金属アルコキシドの加水分解を利用する常法とは異なり、アルミニウムアルコキシドを有機溶媒に溶解することなく使用しているため、ゾルの分散媒に含まれる有機溶媒が少ない。近年では、環境問題への取り組みから、産業界に対してVOC(揮発性有機化合物)の排出を低減することが要請されているところ、本発明はかかる要請にも沿うものとなっている。
本発明にかかるスピネル前駆体ゾルの製造方法は、上記構成に加え、「アルミニウムアルコキシドの加水分解物とマグネシウムイオンとの反応生成物の解膠に先立ち、アルミニウムアルコキシドの加水分解により生成したアルコールを留去する」ものとすることができる。
上記構成により、ゾルの分散媒である水系溶媒はほとんど水となる。従って、VOCの排出抑制の要請により叶うものとなると共に、取り扱いや安全管理の容易なスピネル前駆体ゾルを製造することができる。なお、アルコールの留去を解膠処理に先立って行うのは、ゾルの分散状態がアルコール留去のための加熱によって影響を受けることを防止するためである。
次に、本発明にかかる「スピネルがコーティングされたチタン酸アルミニウム焼結体の製造方法」は、「上記に記載のスピネル前駆体ゾルをチタン酸アルミニウム焼結体の表面に塗布し、前記スピネル前駆体ゾルが塗布された前記表面を、熱源を移動可能な簡易加熱装置で加熱する」ものである。
焼結体の表面へのゾルの「塗布」は、ディップコート法、スプレーコート法、スピンコート法、ドレインコート法により行うことができる。
従来、スピネルを得るためには少なくとも800℃以上に加熱する必要があったところ、上記のスピネル前駆体ゾルは300℃を超えればスピネル化する特異なゾルであるため、高温まで昇温可能な焼成炉を用いることなくスピネル化させることができる。ここで、「熱源を移動可能な簡易加熱装置」とは、焼成炉とは異なり、専用の断熱材で囲まれた密閉された加熱空間を有することなく、開放系において熱源を移動させて使用可能な加熱装置であり、ガスバーナー、電熱ヒーター、赤外線ランプ等を例示することができる。
スピネルはアルミニウムによって還元されにくいため、上記のスピネル前駆体ゾルは、溶融アルミニウムを収容する容器や溶融アルミニウムと接する部分に用いられるチタン酸アルミニウムセラミックスのコーティング剤として適している。そこで、例えば、アルミニウム鋳造の事業所や工場において、チタン酸アルミニウム焼結体にスピネル前駆体ゾルをスプレーコート等により塗布し、ガスバーナー等の簡易加熱装置で加熱するのみの簡易な作業で、チタン酸アルミニウム焼結体にスピネルをコーティングし、溶融アルミニウムの容器等として使用することができる。また、使用に伴い、スピネル膜が剥離するなど損傷した場合も、上記の簡易な操作によって再びスピネル膜を形成させることができる。更に、熱源を移動可能な簡易加熱装置を用いることにより、据え置き型の焼成炉とは異なり、作業を行う場所についての制限を低減して、スピネルのコーティングを行うことができる。
従って、本発明の製造方法は、上述のスピネル前駆体ゾルが実現された故に可能となった発明である。そして、本発明の製造方法によれば、アルミニウム鋳造などの現場で、特別な設備を要することなく、スピネルがコーティングされることによりアルミニウムに対する耐還元性が高められたチタン酸アルミニウム焼結体を、簡易に製造することが可能となる。
以上のように、本発明の効果として、アルミニウムによって還元されにくく、高温まで加熱しても相変化しないスピネル膜を形成することができる安定なスピネル前駆体ゾル、その製造方法、及び前記スピネル前駆体ゾルを用いて行うスピネルがコーティングされたチタン酸アルミニウム焼結体の製造方法を、提供することができる。
本発明の一実施形態であるスピネル前駆体ゾルの製造方法を示す工程図である。 本実施形態のスピネル前駆体ゾルの加熱処理後のX線回折パターンである。 示差熱重量分析の結果を(a)本実施形態のスピネル前駆体ゾル、(b)ベーマイトゾル、及び、(c)硝酸マグネシウム六水和物について対比したグラフである。 スピネルがコーティングされていないチタン酸アルミニウム焼結体について、溶融アルミニウムとの接触試験後のEDX分析結果をSEM像と共に示した図である。 スピネルがコーティングされたチタン酸アルミニウム焼結体について、溶融アルミニウムとの接触試験後のEDX分析結果をSEM像と共に示した図である。 スピネルがコーティングされたガラス基板の断面のSEM像である。 スピネルがコーティングされたガラス基板の(a)透過率を示すグラフ、及び(b)透明性を示す写真である。 酸化物のエリンガム図である。
以下、本発明の一実施形態であるスピネル前駆体ゾルの製造方法、及び、該製造方法により製造される本実施形態のスピネル前駆体ゾルについて、図1乃至図3を用いて説明する。
本実施形態のスピネル前駆体ゾルの製造方法は、マグネシウム塩の水溶液に、アルミニウムアルコキシドを有機溶媒に溶解させることなく添加して80℃〜95℃の温度下で加水分解させ、生成したアルミニウムアルコキシドの加水分解物とマグネシウムイオンとの反応生成物を、水系溶媒のpHを1〜5に調整して解膠するものである。また、本実施形態では、アルミニウムアルコキシドの加水分解物とマグネシウムイオンとの反応生成物の解膠に先立ち、アルミニウムアルコキシドの加水分解により生成したアルコールを留去する構成としている。ここで、本実施形態では、マグネシウム塩として硝酸マグネシウム六水和物を、アルミニウムアルコキシドとしてアルミニウムイソプロポキシドを使用した。
より詳細には、図1に示すように、まず、水に硝酸マグネシウム六水和物を溶解させて0.1〜1.6Mの硝酸マグネシウム水溶液とする(工程S1)。これを、80〜95℃に加温し撹拌しながら、Al/Mg比が3〜2の固溶範囲の割合でアルミニウムイソプロポキシドの粉末を添加し(工程S2)、温度を保持しながら還流して加水分解させる(工程S3)。次いで、アルミニウムイソプロポキシドの加水分解により生成したイソプロピルアルコールを留去する(工程S4)。この段階で、白濁した懸濁液が得られる。これを室温まで冷却し(工程S5)、水の添加により濃度調整をし(工程S6)、更に90℃で3日間還流して生成物を熟成する(工程S7)。最後に、解膠剤を添加し撹拌して解膠することにより、分散性の良好なゾル溶液を得る(工程S8)。得られたゾル溶液の濃度は、スピネル(MgAl)換算で0.05〜0.8Mである。
ここで、解膠条件としては、硝酸及びテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドを解膠剤として、それぞれ添加量を変化させて検討した結果、硝酸の添加によりpH=1〜5とした状態で分散状態は良好であり、特にpH=1〜3とすると少なくとも数日間静置してもゾルの分散状態は安定していた。以下では、特記しない限りpH=3を解膠条件としている。
上記の製造方法で得られた本実施形態のゾルは、以下に示すように、加熱によりスピネルを生成するスピネル前駆体ゾルであることが確認された。ガラス基板上に0.2Mのゾル溶液を100μL滴下し、所定温度で加熱処理した試料について、X線回折パターンから結晶相の同定を行った。X線回折にはリガク製X線回折装置RAD−2Rを使用し、測定条件は、銅管球,電圧40kV,電流20mA,スキャン速度2θについて2度/minとした。また、ガラス基板には、コンーニング社製コード1737ガラスを使用した。
本実施形態のゾルのX線回折パターンを図2(a)に示すように、300℃の加熱処理後にスピネルの回折ピークが認められ、400℃で回折ピークは明瞭となった。ここで、γ−アルミナもスピネル構造をとり、スピネルとγ−アルミナとは近い値の格子定数を有するため、このピークが目的としているスピネルのものかγ−アルミナのものかを確認する必要がある。そこで、2/100度おきに10秒止めてカウントするステップスキャン方式で、より精密なX線回折を行った。その結果を図2(b)に示す。また、図2(b)の回折パターンから読み取られた格子定数と、JCPDSに記載されたスピネル及びγ−アルミナの格子定数を、表1に対比して示す。なお、γ−アルミナについてはJCPDSには複数の値の記載があるが、最もスピネルに近い値と対比を行った。
表1に示したように、本実施形態で得られたゾルの加熱処理後の格子定数は、明らかにγ−アルミナよりスピネルに近い。また、スピネルの化学量論組成よりAlが過剰なスピネルについてX線回折を行った報告があり、そのX線回折パターンから読み取った格子定数を表1に併せて示す。これらの値を考え合わせると、本実施形態のゾルからは、化学量論組成より若干Alが過剰なスピネルが生成すると考えられた。
図2(a)に示すように、本実施形態のゾルの200℃の加熱処理後には、ベーマイトと硝酸マグネシウムの回折ピークが認められたことから、本実施形態で得られたゾルが、ベーマイトゾルと硝酸マグネシウム水溶液との単なる混合物であるのかについて検討を行った。0.2Mのゾル溶液の乾燥物、ベーマイトゾルの乾燥物、及び硝酸マグネシウム六水和物について示差熱重量分析を行った結果を、それぞれ図3(a),(b),(c)に示す。ここで、本実施形態のゾル溶液及びベーマイトゾルは、60℃の温度下で長時間静置することにより乾燥させて粉末とした。示差熱重量分析には、島津製作所製の分析装置TGA−50及びDTA−50を用いた。
仮に、本実施形態のゾルがベーマイトゾルと硝酸マグネシウムの水溶液との単なる混合物である場合は、図3(a)のパターンは、図3(b)及び図3(c)の特徴的なパターンを兼ね備えたものとなるはずである。しかしながら、三者のパターンは全く相違していた。例えば、ベーマイトゾルでは200℃付近で重量減少するのに対し、本実施形態のゾルではそのような重量減少は見られない。また、硝酸マグネシウムでは400℃付近に大きな重量減少があるのに対し、本実施形態のゾルではそのような重量減少は見られない。
加えて、本実施形態のゾル及びベーマイトゾルのそれぞれについて、60℃の温度下での乾燥物、及び、110℃の温度下での乾燥物について、上述と同様の条件で精密なX線回折分析をしたところ、本実施形態のゾルの乾燥物で発現するベーマイトの回折ピークは、ベーマイトゾルの乾燥物で発現するベーマイトの回折ピークに対し、格子定数がシフトしていることが確認された。
以上のことから、本実施形態のゾルは、ベーマイトゾルと硝酸マグネシウムの水溶液との単なる混合物ではなく、アルミニウムアルコキシドの加水分解物とマグネシウムイオンとが反応して生成した反応生成物であると考えられた。この反応性生物の具体的な構造は不明であるが、アルミニウムアルコキシドの加水分解物においてAlイオンの一部がMgイオンと置換した構造、或いは、アルミニウムアルコキシドの加水分解物の結晶構造の隙間にMgイオンが取り込まれた構造が考えられる。
次に、本実施形態のスピネル前駆体ゾルを用いて、チタン酸アルミニウム焼結体にスピネルをコーティングした実施形態について説明する。コーティングはディップコート式で行い、スピネル前駆体ゾルの0.05〜0.8M溶液に浸漬したチタン酸アルミニウム焼結体基板を、6cm/minの速度で引き上げ、乾燥した後、400〜1000℃の所定温度で焼成した。ここで、チタン酸アルミニウム焼結体基板としては、丸ス釉薬製のチタン酸アルミニウム基板TM−20の1550℃焼結体を使用した。
コーティング後のチタン酸アルミニウム焼結体基板の表面を走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ製,S−4300)で観察したところ、何れの濃度のゾル溶液を用いた場合も、緻密な膜が形成されていた。例えば、焼成温度600℃の場合の膜厚は、0.05Mのゾル溶液のコーティングでは数百nm、0.1M〜0.4Mのゾル溶液のコーティングでは1〜2μm、0.8Mのゾル溶液のコーティングでは2〜5μmであった。膜厚の均一さの点では0.05M〜0.2Mのゾル溶液が望ましく、厚過ぎず薄過ぎない膜の形成という点では0.1M〜0.4Mのゾル溶液が望ましいと考えられた。
次に、本実施形態のスピネル前駆体ゾルを用いてスピネルがコーティングされたチタン酸アルミニウム焼結体について、溶融アルミニウムに対する耐還元性の評価を行うために、溶融アルミニウムとの接触試験を行った結果を示す。試験には、0.2Mのゾル溶液を上記と同様の条件でディップコートし乾燥した後、1000℃で30分間焼成することにより、約2μm厚さのスピネル膜が形成されたチタン酸アルミニウム焼結体基板を使用した。
このチタン酸アルミニウム焼結体基板をアルミナ製の坩堝に入れ、同じ坩堝にアルミニウム合金を入れ、アルゴン雰囲気中で1000℃に加熱してアルミニウム合金を溶融し、この温度で12時間保持した。ここで、アルミニウム合金としては、自動車エンジン部品や電気機器部品等のアルミニウムダイカスト用の合金ADC12を使用した。なお、上記のように、本実施形態のスピネル前駆体ゾルは300〜400℃でスピネル化するが、本試験に際してコーティング膜を1000℃で焼成したのは、熱収縮など他の要因を排して、スピネル膜による耐還元性を評価するためである。
また、対比のために、本実施形態のスピネル前駆体ゾルをコーティングしていないチタン酸アルミニウム焼結体基板について、上記と同一の条件で溶融アルミニウムとの接触試験を行った。
溶融アルミニウムとの接触試験後の試料を冷却して切断し、切断面を研磨して、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察、及び、エネルギー分散型X線分析装置(堀場製作所製,EX−220)によるEDX分析を行った。EDX分析は、Al,Ti,Mg,Siの各元素について行った。コーティングをしていないチタン酸アルミニウム焼結体基板、及びスピネルがコーティングされたチタン酸アルミニウム焼結体基板についてのEDX分析結果を、SEM像と共に、それぞれ図4及び図5に示す。
まず、コーティングをしていない試料について説明する。EDX画像においては、測定対象の元素が多く存在するほど白っぽく見える。図4(b),(c)から、チタン酸アルミニウム焼結体基板において、溶融アルミニウムとの接触面の最近傍の領域Xで、Tiの濃度が低くなっており、逆にAlの濃度はこの領域Xで高くなっていることが分かる。このことから、溶融アルミニウムによってチタン酸アルミニウム中のTiイオンが還元され、金属Tiとなって溶融アルミニウム中に移行し、その分Alが領域Xに浸入したと考えられた。
また、図4(c)から、領域Xに隣接する領域Yにおいて、それより深層の領域Zに比べてAlの濃度が高くなっていることが分かる。そして、これに対応するように、領域Yにおいては、Siの濃度が低くなっていることが図(d)から分かる。これは、本試験で使用した市販のチタン酸アルミニウム焼結体基板は約5mol%のSiOを含有しているため、溶融アルミニウムによってSiイオンが還元されて溶融アルミニウム中に移行し、その分Alが領域Yに浸入したものと考えられた。そして、図8のエリンガム図を用いて上述したように、シリカはチタニアに比べて酸化物として不安定であるため、アルミニウムによって還元された度合いがTiより大きく、より深層の領域Yまで還元により変質したと考えられた。
一方、本実施形態のスピネル前駆体ゾルを用いてスピネルがコーティングされた試料では、図5(b)に示すように、溶融アルミニウムとチタン酸アルミニウム焼結体基板との境界にMgの濃度の高い薄層があり、これがスピネル膜であると考えられる。そして、図5(c)〜(e)から、Ti,Al,Siの何れの元素についても、スピネル膜を超えての移動はなかったことが極めて明瞭に分かる。このことから、チタン酸アルミニウム燒結体に本実施形態のスピネル前駆体ゾルをコーティングし、加熱によりスピネル膜を形成させることにより、チタン酸アルミニウムの耐還元性を高め、溶融アルミニウムによる浸食を有効に抑止できることが確認された。
上記では、本実施形態のスピネル前駆体ゾルを用いて、チタン酸アルミニウムセラミックスをスピネルでコーティングする場合を説明したが、本実施形態のスピネル前駆体ゾルは他の材料に対しても有用なコーティング剤である。次に、本実施形態のスピネル前駆体ゾルを用いて、ガラス基板をスピネルでコーティングした場合について例示する。ガラス基板としてはコーニング社製コード1737ガラスを使用した。コーティング方法はディップコート式とし、ゾル溶液に浸漬したガラス基板を6cm/minで引き上げ、乾燥後に300〜600℃の所定温度で30分間焼成する操作を、二回繰り返して行った。スピネル前駆体ゾルの溶液としては、濃度が0.2Mで、解膠条件pH=3,4,5,7の四種類を使用した。
コーティング後のガラス基板の表面及び断面についてSEM観察した結果、非常に均一で緻密な膜が750〜900nmの厚さで形成されていた。例として、解膠条件pH=3の試料について、断面のSEM像を図6に示す。
スピネルがコーティングされたガラス基板は、非常に透明であった。文字の書かれた台紙上に置いた各試料の写真を図7(a)に示す。また、各試料の光透過率を、コーティングをしていないガラス基板と対比したグラフを図7(b)に示す。透過率のグラフから分かるように、解膠条件がpH=7(解膠剤の添加なし)の試料を除けば、何れの試料も350nmより長波長の光の透過率は80%以上であり、500nmより長波長の光の透過率はコーティングをしていないガラス基板の透過率とほぼ等しいものであった。これらの結果から、本実施形態のスピネル前駆体ゾルのコーティングにより形成されるスピネル膜は、ガラス基板の保護膜としても適していると言うことができる。
上記のように、本実施形態の製造方法により、分散状態が安定で、且つ、300〜400℃という低温でスピネル化する、新規なスピネル前駆体ゾルを製造することができた。
本実施形態のスピネル前駆体ゾルは、有機溶媒をほとんど含まないため、取り扱いや安全管理が容易であり、VOC排出抑制の要請にも叶うものであった。
また、スピネル前駆体ゾルが実現されたことにより、スピネルがコーティングされたチタン酸アルミニウム焼結体を製造することができた。スピネルがコーティングされたチタン酸アルミニウム焼結体は、溶融アルミニウム対して高い耐還元性を示した。これにより、アルミニウム鋳造で用いられるチタン酸アルミニウム焼結体を本実施形態のスピネル前駆体ゾルを用いてコーティングすることは、非常に有用であると考えられた。
また、本実施形態のスピネル前駆体ゾルは、300〜400℃という低温でスピネル化するため、焼成炉など特殊な設備を要することなく、熱源を移動可能な簡易加熱装置を用いて、スピネルがコーティングされたチタン酸アルミニウムを製造することができる。そのため、アルミニウム鋳造の現場で、簡易にチタン酸アルミニウム焼結体にスピネルのコーティングを施し、且つ、スピネル膜が剥離した場合にも、容易に再コーティングによる修復を行うことが可能であると考えられた。
また、本実施形態のスピネル前駆体ゾルを用いて、スピネルがコーティングされたガラス基板は非常に透明であり、スピネル膜はガラス基板の保護膜としても有用であると考えられた。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、上記では、チタン酸アルミニウム焼結体にスピネル膜を形成した場合に、溶融アルミニウムに対する優れた耐食性を示すことを説明したが、溶融アルミニウムの容器等として使用されることのある窒化ケイ素、炭化ケイ素、サイアロンなど他の材料に、本実施形態のスピネル前駆体ゾルをコーティングした場合も、スピネル膜によって耐食性を高めることができる。
特表2003−506217号公報 米国特許第3944658号明細書

Claims (4)

  1. アルミニウムアルコキシドの加水分解物とマグネシウムイオンとの反応生成物のコロイド粒子がpH1〜5の水系溶媒に分散しており、300℃〜400℃でスピネル化することを特徴とするスピネル前駆体ゾル。
  2. マグネシウム塩の水溶液に、アルミニウムアルコキシドを有機溶媒に溶解させることなく添加して80℃〜95℃の温度下で加水分解させ、生成したアルミニウムアルコキシドの加水分解物とマグネシウムイオンとの反応生成物を、水系溶媒のpHを1〜5に調整して解膠する
    ことを特徴とするスピネル前駆体ゾルの製造方法。
  3. アルミニウムアルコキシドの加水分解物とマグネシウムイオンとの反応生成物の解膠に先立ち、アルミニウムアルコキシドの加水分解により生成したアルコールを留去する
    ことを特徴とする請求項2に記載のスピネル前駆体ゾルの製造方法。
  4. 請求項1に記載のスピネル前駆体ゾルをチタン酸アルミニウム焼結体の表面に塗布し、前記スピネル前駆体ゾルが塗布された前記表面を、熱源を移動可能な簡易加熱装置で加熱する
    ことを特徴とするスピネルがコーティングされたチタン酸アルミニウム焼結体の製造方法。
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