JP2010213447A - 機電一体型駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入口11aからの冷媒がパワーモジュール側冷媒流路11を通流する間、パワーモジュール2a,2b,2cとの熱交換によりこれらを冷却する。その後、冷媒は連絡パイプ13を経てコンデンサ側冷媒流路12に流入し、出口12aから流出するが、冷媒流路12を通流する間に冷媒は、コンデンサ3a,3b,3cとの熱交換によりこれらを冷却する。かように冷媒がパワーモジュール側冷媒流路11およびコンデンサ側冷媒流路12の順に通過して、パワーモジュール2a,2b,2cおよびコンデンサ3a,3b,3cの順にこれらを冷却するため、コンデンサ3a,3b,3cを冷却するとき冷媒が、パワーモジュール2a,2b,2cとの熱交換により温度上昇されていることとなり、コンデンサ3a,3b,3cが過冷されるのを回避し得る。
【選択図】図2
Description
モータケースの一方の軸線方向端部に位置する冷却水の温度は、モータケースの他方の軸線方向端部に位置する冷却水の温度よりも低い。
このコンデンサは、モータケースの冷却水流路に流入した直後の未だ温度の低い冷却水との熱交換により急速に冷却されることになる。
しかしコンデンサ、特にアルミ電解コンデンサは、環境温度変化によるインピーダンス変化が大きく、上記のごとくコンデンサを過冷気味にするのでは、この過冷によりコンデンサの静電容量が低下して、パワードライバの動作特性を不所望なものにするという懸念がある。
つまり本発明は、交流モータと、この交流モータに電力を供給する電力変換器とを一体に具えた機電一体型駆動装置を要旨構成の基礎前提とし、
前記電力変換器をなす複数のパワーモジュールおよび複数のコンデンサをそれぞれ、前記交流モータの外側面に配置し、
これらパワーモジュールおよびコンデンサを冷却する冷媒が流れる冷媒流路を前記交流モータに設けるが、
この冷媒流路は、パワーモジュール側冷媒流路およびコンデンサ側冷媒流路より成り、冷媒を前記パワーモジュール側冷媒流路に通流後、前記コンデンサ側冷媒流路に通流させるよう構成する。
パワーモジュール側冷媒流路に通流してパワーモジュールとの熱交換により或る程度温度上昇した冷媒が、コンデンサ側冷媒流路に通流してコンデンサの冷却に供されることとなる。
コンデンサがこの過冷気味によるインピーダンス変化で静電容量を低下されてパワーモジュールの動作特性を不所望なものにするという懸念を払拭することができる。
<第1実施例の構成>
図1,2は、本発明の第1実施例になる機電一体型駆動装置を示す。
図1(a),(b)はそれぞれ、三相式交流モータ1に電力を供給する電力変換器を成す複数(図示例では3個)のパワーモジュール2a,2b,2cおよび複数(図示例では3個)のコンデンサ3a,3b,3cの配置要領を示す左側面図および正面図である。
また図2(a),(b)はそれぞれ、これら交流モータ1、パワーモジュール2a,2b,2cおよびコンデンサ3a,3b,3cを冷却する冷媒流路の配置要領を示す縦断側面図および縦断正面図である。
なお交流モータ1は、モータケース4内にステータおよびロータを収納して構成し、モータケース4の軸線方向一端を端蓋(図示せず)により塞ぎ、モータケース4の軸線方向他端にエンジン(図示せず)を結合して実用するが、
他の添付図も含めて明瞭を保つため、これらステータ、ロータ、端蓋およびエンジンの図示を省略した。
この際、パワーモジュール2a,2b,2cをそれぞれモータケース4の円周方向に順次配列し、コンデンサ3a,3b,3cもそれぞれモータケース4の円周方向に順次配列する。
しかし、モータケース4の軸線方向一端にはエンジンが結合されており、上記のコネクタ部5は結果として、図1(b)に示すごとくエンジンから遠いモータケース4の軸線方向端に位置することとなる。
よって、結線6a,6b,6cの取り回しが不要であると共に、導体損失の低減、システムの高効率化を図ることができる。
この冷媒流路は、モータケース4に円周方向へ延在させて鋳抜き成形により設けたパワーモジュール側冷媒流路11と、同じくモータケース4に円周方向へ延在させて鋳抜き成形により設けたコンデンサ側冷媒流路12とで構成する。
コンデンサ側冷媒流路12から遠いパワーモジュール側冷媒流路11の端部に冷媒入口11aを設定し、パワーモジュール側冷媒流路11から遠いコンデンサ側冷媒流路12の端部に冷媒出口12aを設定する。
上記した本実施例の機電一体型駆動装置によれば、入口11aからの冷媒がパワーモジュール側冷媒流路11を通流する間、パワーモジュール2a,2b,2cとの熱交換によりこれらを冷却する。
その後、冷媒は連絡パイプ13を経てコンデンサ側冷媒流路12に流入し、出口12aから流出するが、コンデンサ側冷媒流路12を通流する間に冷媒は、コンデンサ3a,3b,3cとの熱交換によりこれらを冷却する。
コンデンサ3a,3b,3cとの熱交換によりこれらを冷却するとき冷媒が、パワーモジュール2a,2b,2cとの熱交換により相応に温度上昇されていることとなり、コンデンサ3a,3b,3cが、高温となるエンジンに近い側に位置していることとも相まって、コンデンサ3a,3b,3cが過冷されるのを回避することができる。
パワーモジュール2a,2b,2cがコンデンサ3a,3b,3cよりも多量の熱を発生するといえども、パワーモジュール2a,2b,2cの冷却を確実なものにし得るし、パワーモジュール2a,2b,2cの発熱量を上記した作用効果のために有効活用することができる。
図3(a),(b)は、本発明の第2実施例になる機電一体型駆動装置を示し、本実施例においては、パワーモジュール2a,2b,2cおよびコンデンサ3a,3b,3cを図1(a),(b)につき前述したと同様に配置するが、交流モータ1、パワーモジュール2a,2b,2cおよびコンデンサ3a,3b,3cを冷却する冷媒流路を以下のごときものとする。
これらパワーモジュール側冷媒流路11およびコンデンサ側冷媒流路12を、モータケース4の軸線方向において相互に分割し、パワーモジュール側冷媒流路11およびコンデンサ側冷媒流路12の相互に隣接する端部11b,12b同士を、モータケース4に鋳抜き成形により設けた連絡通路14により互いに接続する。
上記した第2実施例の機電一体型駆動装置においても、冷媒がパワーモジュール側冷媒流路11およびコンデンサ側冷媒流路12の順に通過して、パワーモジュール2a,2b,2cおよびコンデンサ3a,3b,3cの順にこれらを冷却するため、
コンデンサ3a,3b,3cとの熱交換によりこれらを冷却するとき冷媒が、パワーモジュール2a,2b,2cとの熱交換により相応に温度上昇されていることとなり、コンデンサ3a,3b,3cが、高温となるエンジンに近い側に位置していることとも相まって、コンデンサ3a,3b,3cが過冷されるのを回避することができる。
図2(b)のような、外部に露出する連絡パイプ13が不要で、その損傷を気にする必要がなくなると共に、連絡パイプ13の取り付け作業が不要となって有利である。
図4(a),(b)は、本発明の第3実施例になる機電一体型駆動装置を示し、本実施例においては、パワーモジュール2a,2b,2cおよびコンデンサ3a,3b,3cを図1(a),(b)につき前述したと同様に配置するが、交流モータ1、パワーモジュール2a,2b,2cおよびコンデンサ3a,3b,3cを冷却する冷媒流路を以下のごときものとする。
螺旋状のパワーモジュール側冷媒流路11は、パワーモジュール2a,2b,2cの冷却面積が増大して、発熱量の多いパワーモジュール2a,2b,2cの確実な冷却可能にする。
また直線状のコンデンサ側冷媒流路12は、発熱量の少ないコンデンサ3a,3b,3cを、均一温度となるよう冷却することができる。
本実施例によれば、直線状のコンデンサ側冷媒流路12が、コンデンサ3a,3b,3cを低発熱ながら均一温度となるよう冷却することができるため、上記の問題を回避することができる。
図5(a),(b)は、本発明の第4実施例になる機電一体型駆動装置を示し、本実施例においては、パワーモジュール2a,2b,2cおよびコンデンサ3a,3b,3cを図1(a),(b)につき前述したと同様に配置するが、交流モータ1、パワーモジュール2a,2b,2cおよびコンデンサ3a,3b,3cを冷却する冷媒流路を以下のごときものとする。
図5(b)に明示するごとく、パワーモジュール側冷媒流路11の出口端部11bをエンジンから遠いモータケース4の端部近くに位置させ、コンデンサ側冷媒流路12の入り口端部12bをエンジンに近いモータケース4の端部近くに位置させる。
図6(a),(b)は、本発明の第5実施例になる機電一体型駆動装置を示し、本実施例においては、図5(a),(b)の第4実施例と基本的に同様な構成とするが、
パワーモジュール側冷媒流路11内に冷却フィン16を設けてパワーモジュール2a,2b,2cの冷却性能を更に高めるようにしたものである。
図7(a),(b),(c)は、本発明の第6実施例になる機電一体型駆動装置を示し、本実施例においては、
モータケース4の冷却路とエンジンとの間に空隙17を形成して、エンジンからの伝熱を抑制し、モータ側の冷却性能を確保するようになしたものである。
図8(a),(b)は、本発明の第7実施例になる機電一体型駆動装置を示し、本実施例においては、特許文献1に記載の通りモータケースの周囲にパワーモジュールおよびコンデンサを配置し、
モータケースに対し図8(a),(b)に破線で示すごとく、図5(a),(b)の第4実施例と同様なパワーモジュール側冷媒流路11、モータ用冷媒流路15およびコンデンサ側冷媒流路12を形成したものである。
2a,2b,2c パワーモジュール(電力変換器)
3a,3b,3c コンデンサ(電力変換器)
4 モータケース
5 コネクタ部
6a,6b,6c 結線
11 パワーモジュール側冷媒流路
12 コンデンサ側冷媒流路
13 連絡パイプ
14 連絡通路
15 モータ用冷媒流路
16 冷却フィン
17 空隙
Claims (12)
- 交流モータと、この交流モータに電力を供給する電力変換器とを一体に具えた機電一体型駆動装置において、
前記電力変換器をなす複数のパワーモジュールおよび複数のコンデンサをそれぞれ、前記交流モータの外側面に配置し、
これらパワーモジュールおよびコンデンサを冷却する冷媒が流れる冷媒流路を前記交流モータに設け、
該冷媒流路は、パワーモジュール側冷媒流路およびコンデンサ側冷媒流路より成り、冷媒を前記パワーモジュール側冷媒流路に通流後、前記コンデンサ側冷媒流路に通流させるよう構成したことを特徴とする機電一体型駆動装置。 - 請求項1に記載の機電一体型駆動装置において、
前記冷媒流路は、冷媒が前記交流モータの周方向に沿って流れるよう構成したものであることを特徴とする機電一体型駆動装置。 - 前記交流モータをエンジンと直結させた、請求項1または2に記載の機電一体型駆動装置において、
前記複数のコンデンサを、前記複数のパワーモジュールよりも前記エンジンに近い側に配置し、且つ、前記交流モータの周方向に順次並べて配置したことを特徴とする機電一体型駆動装置。 - 請求項3に記載の機電一体型駆動装置において、
前記パワーモジュールを、前記エンジンから遠い側において前記交流モータに対し電気接続するよう構成したことを特徴とする機電一体型駆動装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の機電一体型駆動装置において、
前記冷媒流路は、冷媒が前記パワーモジュール、交流モータ、およびコンデンサの順に冷却を行うよう構成したものであることを特徴とする機電一体型駆動装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の機電一体型駆動装置において、
前記冷媒流路は、前記交流モータのケースに設けられ、該モータケースの軸線方向に分割されたものであることを特徴とする機電一体型駆動装置。 - 請求項6に記載の機電一体型駆動装置において、
前記分割された冷媒流路を、前記モータケース内で相互に接続させたことを特徴とする機電一体型駆動装置。 - 請求項6または7に記載の機電一体型駆動装置において、
前記冷媒流路の分割を、前記モータケースの軸線方向中央部よりも前記エンジンに近い側において行ったことを特徴とする機電一体型駆動装置。 - 請求項6〜8のいずれか1項に記載の機電一体型駆動装置において、
前記分割させた箇所よりも前記エンジンに近い側の冷媒流路を直線状に延在させたことを特徴とする機電一体型駆動装置。 - 請求項6〜9のいずれか1項に記載の機電一体型駆動装置において、
前記分割させた箇所よりも前記エンジンから遠い側の冷媒流路を螺旋状に延在させたことを特徴とする機電一体型駆動装置。 - 請求項1〜10のいずれか1項に記載の機電一体型駆動装置において、
前記分割させた箇所よりも前記エンジンから遠い側の冷媒流路に冷却フィンを設けたことを特徴とする機電一体型駆動装置。 - 請求項1〜11のいずれか1項に記載の機電一体型駆動装置において、
前記冷媒流路を形成した前記モータケースの箇所と、前記エンジンとの間に空隙を設定したことを特徴とする機電一体型駆動装置。
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