JP5570572B2 - 機電一体型駆動装置 - Google Patents

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本発明は、電動機とその電動機を駆動させるインバータ装置が一体的に取り付けられている機電一体型駆動装置に関するものである。
従来、電動機とその電動機を駆動させるインバータ装置とを一体化した機電一体型駆動装置が開発され、その配線の煩雑化を防ぎ、小型軽量化や配線損失の低減を図った提案が様々になされてきた。
また近年、回転数が数万rpm〜数十万rpmに達するような高速駆動する電動機や、数kWの大電力を電動機に供給するインバータが求められるようになったが、これらの小型化に伴う実装部品の過密化や大電力化(大電流化)により、インバータ装置に搭載されるスイッチング素子の発熱量も大きくなり、回路素子が限界温度に達することを抑制するため、冷却性能を向上させることが求められている。
上記のような大電流の供給、高速駆動がなされる場合においては、電動機本体においても銅損、鉄損あるいは機械損などの損失が増大し、電動機自体の発熱も著しくなり、それによって電動機を構成する固定子や回転子、軸受などの各種部品の許容温度を十分に満たすことができず、電動機の連続運転可能時間を制限することに繋がっていた。
これらの問題から機電一体型駆動装置は、一体収納されたインバータ装置(特にスイッチング素子)及び電動機の両方の冷却を行う必要があるが、共通となる一体ハウジング内に収納されているため、電動機及びインバータ装置の熱がそれぞれ相互に干渉し、十分な冷却ができないという問題があった。
前記の問題を解決するために、特許文献1では回転電機本体のリアブラケットと制御装置間に設けた間隙に、制御装置のスイッチング素子を装着したヒートシンクを取り付け、ヒートシンクが回転電機本体に設けられたファンの冷却風によって冷却されるとともに、温度上昇するリアブラケットに対して、制御装置に間隙を設けたことによって回転電機本体からの受熱を防止しつつ、ヒートシンクを介して制御装置を効果的に冷却する構成が開示されている。
また特許文献2では、電動機を収納するケースとインバータ装置を収納するケースとを、単一部材あるいは別部材で結合して一体ケースを形成し、一体化したケース内で電動機の構成部材を冷却するモータ冷却通路とインバータ装置の構成部材を冷却するためのインバータ冷却通路とを互いに連通させ、電動機とインバータ装置とに共通する同一水冷回路を形成したインバータ一体型電動機ユニットの冷却構成が開示されている。
特開2006−33986号公報 特開2006−197781号公報
しかしながら、特許文献1のものは、電動機と制御装置間に間隙を設け、さらに所定の間隙にヒートシンクを取り付けて放熱面を確保することから、装置の大型化が懸念される
ものであった。
また特許文献2のものは、電動機とインバータ装置の構成部材間に配設した冷却通路によって、電動機とインバータ装置間の結線が長くなり、配線抵抗増大あるいは電動機の損失悪化の虞があり、また冷却通路を電動機とインバータ装置との間、あるいはインバータ装置を構成する部材間に設けることで回転軸方向に大型化してしまうものであった。さらに一体ケースを形成する上で、特に別部材を結合する場合は、接合強度や応力等の検討が必要となり、構造的強度を高める設計が複雑になるものであった。
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、電動機とインバータ装置間の熱の相互干渉を低減し、電動機及びスイッチング素子を効率良く冷却するとともに、装置外径を大型化することなく簡素な構成で、構造的な強度も十分に確保できる機電一体型駆動装置を提供することを目的とする。
この発明に係わる機電一体型駆動装置は、電動機、上記電動機の回転軸の軸方向に設けられ、直流電力を交流電力に変換するためのスイッチング素子が搭載された回路基板を有するインバータ装置、上記電動機と上記インバータ装置を一体収納するハウジングを備え、上記ハウジングは、上記ハウジングのうち上記インバータ装置を覆う外側面部が上記電動機を覆う外側面部より径が大きく突出するとともに、上記電動機部分を覆う外側面部から径方向に突出し、軸方向に複数枚形設された板状部材よりなる放熱フィンと、上記インバータ装置側から上記放熱フィンに対して延出し、且つ上記回路基板をねじ止め固定するためのねじ受け部を持つ支柱とが一体形成され、上記支柱は、上記放熱フィンを貫く状態に配設されるとともに、上記放熱フィンの外側面部と上記支柱の外側面部との間に、冷媒の流路となる冷媒流路が設けられ、上記ハウジングの外側面部を冷却する上記冷媒によって、上記支柱の外側面部が冷却されるものである。
この発明の機電一体型駆動装置によれば、インバータ装置に搭載されるスイッチング素子の発熱を支柱に伝熱させることで、電動機の放熱経路上で生じるインバータ装置側からの受熱影響を低減させることが可能となる。
本発明の実施の形態1の、電動コンプレッサに適用した機電一体型駆動装置の概略断面図である。 本発明の実施の形態1の機電一体型駆動装置のハウジング外観図である。 本発明の実施の形態1の機電一体型駆動装置の、冷媒流路を示した模式図である。 本発明の実施の形態1の機電一体型駆動装置の、発熱素子の配置例を示した模式図である。 本発明の実施の形態1の機電一体型駆動装置の、ハウジング製作例を示した模式図である。 本発明の実施の形態1の機電一体型駆動装置の、ハウジングに設ける支柱の形状例を示した模式図である。 本発明の実施の形態2の機電一体型駆動装置の、ジャケット装着例を示した外観図である。 本発明の実施の形態2の機電一体型駆動装置の、冷媒流路を示した模式図である。 本発明の実施の形態2の機電一体型駆動装置を、内燃機関用の電動コンプレッサとして車載した例を示す構成図である。 本発明の説明に必要な、従来の機電一体型駆動装置の概略図である。
実施の形態1.
以下、図面を参照して本発明にとって好ましい実施の形態を例示的に説明する。
図1は、本発明となる、多相電動機(電動機に相当する。)とその多相電動機を駆動させるインバータ装置が略円筒状のハウジングによって一体収納された機電一体型駆動装置の構造を示す概略断面図(軸方向に沿った側断面図。)、また図2は、ハウジングの外観図であり、自動車の内燃機関に過給する電動コンプレッサとして機電一体型駆動装置を利用した例である。本発明の機電一体型駆動装置は、ハウジングの多相電動機の外側面部(放熱フィン部)に、インバータ装置側から多相電動機側に向かって突出する形状の支柱部分が一体形成されている。
図1及び図2において、回転軸14を中心とした略円柱形状の多相電動機2に対し、軸方向に多相電動機2を駆動させる多相のインバータ装置6を設けており、インバータ装置6と多相電動機2とを結線バスバー13を介すことにより一体的に結線し、これらをハウジング3によって一体収納し、インバータ装置6側の開口端(図1中において、ハウジング3の上端。)を蓋状のカバー16によって封止した構成となっている。
また、インバータ装置6と多相電動機2を一体収納するハウジング3のうち、多相電動機2部分を覆うハウジング3の外側面部(周囲)には、多相電動機2及びインバータ装置6から発生する熱を効率的に放熱する放熱フィン4が形成されており、冷却効果を高めている。放熱フィン4は、ハウジング3の一部であり、ハウジング3の円筒状外側面部から外側に突出する、軸方向に垂直な板部材よりなり、複数枚が軸方向に所定間隔で配設された構成であり、ハウジング3に一体形成されている。
さらに、多相電動機2の回転軸14の同軸上の一端(図1中において装置下端。)には空気を圧縮し、内燃機関に過給するコンプレッサインペラ15が備わっており、多相電動機2が回転駆動することにより、コンプレッサインペラ15が一体回転するように構成されている。
一方、インバータ装置6の回路基板8には、電源より供給された直流から各相の交流を生成する直流電力を交流電力に変換するスイッチング素子7が配置されており、回路基板8に埋め込まれた伝熱体9によってハウジング3との間に良好な伝熱経路を形成している。なお伝熱体9は、良好な伝導性を有す銅などの金属であることが好ましく、前記伝熱体9を用いることで、スイッチング素子7から発生した熱をハウジング3に積極的に伝えることができる。
ハウジング3と回路基板8間の接着剤の役割を果たす絶縁物10は、各相のスイッチング素子7とハウジング3との間を電気的に絶縁している。
また、回路基板8を基板固定ねじ11によってハウジング3に固定するための、ねじ受けとなる略筒形状の支柱5がスイッチング素子7近傍のハウジング3の多相電動機2側に配置される。ここで、ハウジング3の外側面部と支柱5の外側面部との間に、冷媒の通路となる冷媒流路17が設けられるが、図1に示すように、ハウジング3の、多相電動機2部分を覆う外側面部には、外側に突出して放熱フィン4が一体形成され、この放熱フィン4と支柱5とが部分的に接しているため、放熱フィン4の外側面部と支柱5の外側面部との間(一部、ハウジング3の外側面部との間。)に、冷媒が通過する冷媒流路17が設けられた状態となる。
図1に示すように、中心にねじ受け部12を持つ支柱5を、ハウジング3のインバータ装置6側から多相電動機2側へ突出させ、放熱フィン4に接するよう一体形成する(図1の例では、板状のフィン4aを複数枚貫く状態に支柱5が配置されている。)ことで、インバータ装置6と多相電動機2との間にねじ止めするためのハウジング3の厚みやスペースを設ける必要がなくなり、軸方向に小型化できる利点がある。なお、ここでは基板固定ねじ11を回路基板8の固定に用いる例を示しているが、ねじ以外の固定部材を用いて固定することも可能であることは言うまでもない。
さらに、支柱5とスイッチング素子7との間に伝熱経路が形成され、スイッチング素子7の発熱は支柱5から放熱される。この構成によって、スイッチング素子7の発熱と多相電動機2側の発熱との相互干渉が低減し、スイッチング素子7及び多相電動機2は良好な冷却性能が確保される。
ここで、比較のために、図10に従来構造の機電一体型駆動装置100の概略図(側断面図)を示す。従来構造の機電一体型駆動装置100には、本願発明の支柱5に相当する部分がなく、インバータ装置6内の回路基板8に搭載されたスイッチング素子7から発生する熱を逃がすことが難しく、スイッチング素子7の発熱と電動機側の発熱との相互干渉があり、本願発明よりも冷却効率が悪いものとなっていることが分かる。
図3の冷媒流路を示す模式図を用いて本発明の好ましい形状を示す。図3は図1中の断面Aに沿った概略断面図であり、図中に白抜き矢印にて冷媒(記号a)の流れる方向を示す。支柱5の形状は冷媒の流入方向に対して平行な案内面18を形成しており、支柱5の断面形状は、例えば略しずく型であり、冷媒が案内面18及びハウジング3の側面に沿って流入し、案内面18の端部で冷媒流路が絞られ、整流されることで、冷媒の流速を高めることができ、ハウジング3及び放熱フィン4の熱伝達率を効果的に向上させることができる。さらに、支柱5の表面にも冷媒が流れ、支柱5の表面(放熱面)からも放熱できる構成となっている。
図4は、発熱素子であるスイッチング素子7の機電一体型駆動装置上の配置例について示すものであり、図4(a)は、図3の構成にスイッチング素子7を搭載した回路基板8を付加した冷媒流路を示す機電一体型駆動装置の模式図であり、回転軸14に沿って本装置を見下ろした要部構成図である。スイッチング素子7の配置は、回路基板8上の支柱5の近傍、特に回路基板3の外周部、あるいは流速が比較的高い冷媒の上流側に配置することで冷却効率を上げられるため、図4(a)に示すように、支柱5は、ハウジング3内の回路基板8上に搭載されるスイッチング素子7の近傍に配置されることが好ましい。
図4(b)は、機電一体型駆動装置の軸方向に沿った側断面図であり、図中に伝熱(記号b)の方向を矢印で示すように、スイッチング素子7の発熱を支柱5側へ積極的に伝熱して、多相電動機2の放熱経路上で生じるインバータ装置側からの受熱影響を低減させることで、スイッチング素子7と多相電動機2の両方を効率良く冷却することができる。
また、支柱5が複数個配置される場合、スイッチング素子7から伝わる熱量がより大きくなる支柱5を、ハウジング3外周部の、冷媒流路のより上流側の位置に配置することで、冷却効率を上げることができる。
このように、機電一体型駆動装置そのものの冷却性能を向上させることで、その装置専用の冷却機構は省略することが可能となる。
また、図5はハウジング3及び支柱5の製作例を示した図である。ここでは支柱5がハウジング3に2個設けられる場合について説明する。金型19を用いて一体型のハウジング3を鋳造する場合、図5(a)に示す複数の鋳型を組み合わせた金型19に、溶融金属を流し、金属が固まった後、図5(b)に示すように、金型19を外してハウジング3を得る。この時、ハウジング3に一体形成される支柱5の形状は、金型19の抜き構造上、製作できる形状に制約があり、極端な鋭角やR形状にすると金型19の寿命や製品の仕上がりに大きく影響するため、簡易形状が好ましい。しかし、ハウジング3の放熱フィン4部に支柱5が一体形成された構造としているため、構造的な強度を十分に確保した設計が容易にできる。
なお、形成する支柱5の数や配置に応じて異なる形状の金型19を用いて、ハウジング3の鋳造を行うことは言うまでもない。
一方で支柱5の形状は、金型19の抜き構造が許容する範囲で、諸条件に応じて最適化を図ることが可能であり、例えば図6に支柱5の形状例を示すように、冷媒流路の案内面18aを、図3及び図4の案内面18よりも拡張した形状とし、冷媒が通過する(冷媒に晒される)面部を増やし、放熱面積を大きくした形状にすることも可能である。これによって、冷却効率が向上し、スイッチング素子7から支柱5に伝わる熱を効果的に放熱することができる。
このように、複数の支柱5を有する場合は、それぞれの支柱5が同一の形状である必要はなく、冷媒流路や、被冷却体の配置によって、支柱の形状やレイアウトを変更することで、冷却構成として最適化を図ることができる。
なお、図1等では、多相電動機2の形状が回転軸14方向に同寸ではなく、インバータ装置6に近い部分において径が小さい例が示され、その外径寸法を反映し、放熱フィン4は、支柱5が一体形成される部分であって、インバータ装置6に近い側のフィン(一体形成部)4aと、支柱5が接しておらず、インバータ装置6から離れた位置にあるフィン(電動機部)4bを含んでいるものであって、フィン4aの最大径は、フィン4bの最大径よりも小さい例が示されている。しかしながら、例示したものは、フィン形状の一例であって、支柱5の配置や多相電動機2の占める領域を鑑み、フィン4aと4bの最大径や内径を変更した構成とすることも可能であることは言うまでもない。
また、内燃機関用の電動コンプレッサとして利用した本発明の機電一体型駆動装置1において、自動車の走行風あるいはファンを利用した冷却形態が好ましく、ラジエターファンなど元々搭載されている車載冷却装置をそのまま流用することも可能であり、小型で搭載性を有した効率的な冷却構造を提供することができる。
実施の形態2.
図7は本発明の実施の形態2であり、上述した実施の形態1にかかる機電一体型駆動装置1を自動車の内燃機関に過給するための電動コンプレッサとして利用した場合の機電一体型駆動装置1の外観を示す図であり、ジャケット装着例を示している。図2に示すように、多相電動機2とインバータ装置6が一体収納された機電一体型駆動装置1に対し、多相電動機2部分を覆うように、ジャケット20を装着させることで、ハウジング3の外側に冷媒を整流し、冷媒流路を形成することを特徴としている。この実施の形態2のものは、上述の実施の形態1の機電一体型駆動装置1に対し、冷却構成のジャケット20を付加したものに相当し、その他の構成、作用、効果は実施の形態1に準ずる。
なお、実施の形態1では、放熱フィン4の最大径がインバータ装置6を覆うハウジング3の最大径とほぼ同じ寸法となる例を図1等に示していたが、この実施の形態2では、インバータ装置6を覆うハウジング3の外径と、ジャケット20の外径とがほぼ同じ寸法となる例を示している。そのため、ジャケット20の内部に配置されるハウジング3の一部である放熱フィン4は、ジャケット20内に収納され、冷媒流路を確保するために隙間が設けられるために、その最大径はジャケット20の外径よりも小さいものとなっている。なお、放熱フィン4の寸法やジャケット20の寸法は、作成する駆動装置の形状に合わせて適宜変化するものであり、また、その形状を様々に変形させて用いることができることは言うまでもない。
図8は、実施の形態2の機電一体型駆動装置1の冷媒流路を示した図(軸方向に見下ろした要部平面図。)であり、同図に示すように、ジャケット20の構成においては、放熱フィン4の外周を覆い、多相電動機2の回転軸14に対して直角をなす方向に、且つハウジング3の外側面及び放熱フィン4並びに支柱5の表面部に冷媒が流れるような冷媒流路
を形成しており、吸入口21と排出口22を備え、限定された冷媒流路を形成することでハウジング3全体に効率的に冷媒を送ることができ、ジャケット20を装着させない場合と比較して、より高い冷却効果を得ることができる。
ジャケット20は、吸入口21と排出口22の配置あるいは冷媒の流入角度を変更することもでき、意図的に冷媒の流速差を生じさせ、冷媒流路の最適化を図ることができる。特に、放熱を必要とするスイッチング素子7及び支柱5を、流速が大きくなる領域に沿って配置することで、高い冷却効果を得ることができる。
なお、ジャケット20は放熱フィン4とジャケット20の間の空隙を少なくするような形状が好ましく、空隙を無くし冷媒を絞ることによって流速を高めることができ、さらにジャケット20の内壁に沿って流れる冷媒も効率的に放熱フィン4部に流すことができるので、高い冷却効果を得られることが期待できる。
なお、ジャケット20を装着した場合、圧損と冷却性能の折り合いを見て、ハウジング3に一体形成された複数の支柱5のうち、冷媒流路の下流側(後方)の支柱5は取り除いた構成とすることも可能である。
図9は、吸入口21及び排出口22を有したジャケット20を備えた機電一体型駆動装置1を、コンプレッサ及び内燃機関の吸気を利用して冷却する冷却構成に適用した場合を示す構成図である。図9に示すように、内燃機関23の前段には吸気流量を制御するスロットルバルブ26を備え、さらにそのスロットルバルブ26の前段の吸気通路25上に多相電動機2とインバータ装置6を備えた機電一体型駆動装置1及びその回転軸14の同軸上にコンプレッサインペラ15が介装されている。
ここで、多相電動機2とコンプレッサインペラ15は同軸上で構成されており、多相電動機2が回転駆動することにより、コンプレッサインペラ15が一体回転するようになっている。
また、機電一体型駆動装置1の上流側には内燃機関13へ吸気される空気中の塵埃を除去するためのエアクリーナ24が備えられており、さらに機電一体型駆動装置1に備わっているジャケット20の吸入口21はエアクリーナ24通過後の吸気通路25に接続され、ジャケット20の排出口22にはコンプレッサインペラ15の吸入口が接続されている。
以上の構成により、吸気時においては、機電一体型駆動装置1及びコンプレッサインペラ15の駆動によって取り込まれた外気がエアクリーナ24を介し、多相電動機2及びインバータ装置6を冷却してからコンプレッサインペラ15に達し、コンプレッサインペラ15で圧縮されたのち内燃機関23に過給されるようになっている。上記のような電動コンプレッサの自己吸気(コンプレッサインペラ15の駆動時に生じる吸入空気)によるハウジング3の冷却により、別途冷却用ファン等の特別な冷却構成を必要とせず、車両用に用いられる電動コンプレッサとして好適に使用できる。
なお、内燃機関23の吸気通路25上に本駆動装置を配置する際、吸気抵抗の増加、また機電一体型駆動装置1の冷却を必要としない場合も考えられる。その場合、吸気通路25から、エアクリーナ24を介して、多相電動機2側へ空気を送ることなく、内燃機関23側へ空気を送るために、図9に示すようなバイパス通路27及びバイパスバルブ28を設けるなど、種々の対策を講じて対応することができる。
以上、実施の形態1および2について説明したが、本発明によれば、多相電動機2とインバータ装置6をハウジング3内に一体収納し、且つ回路基板8をハウジング3にねじ止め固定するための、ねじ受けとなる支柱5をハウジング3と一体形成した機電一体型駆動装置1において、インバータ装置6に搭載されるスイッチング素子7の発熱を支柱5に伝熱させることで、多相電動機2の放熱経路上で生じるインバータ装置6側からの受熱影響が低減し、多相電動機2自体を効果的に冷却することができるとともに、支柱5に設けられた案内面18により冷媒の整流を行い、冷媒の流速を意図的に高めることでスイッチング素子7の効率的な冷却が可能となる。また支柱5をハウジング3と一体形成するので、装置自体が大型化することなく、構造的な強度を十分に確保した設計が可能となるなどの利点があり、自動車のような小さなスペースでも幅広く適用可能で、特に車両用電動コンプレッサとして好適に使用できる。
また、冷媒が空気である空冷式の機電一体型駆動装置の例を挙げたが、水などの液体を冷媒とする水冷式の機電一体型駆動装置とすることも可能であり、空冷式の場合と同様に、水冷式の場合においても、ハウジング3に支柱5を一体形成することで、冷却効率を向上させることが可能であることは言うまでもない。
なお、今回開示した実施の形態1および2は全ての点で例示であって、限定的なものではないと考えられるべきであり、この実施の形態に記載されている構成部品の材質、形状、その配置などは特に特定的な記載が無い限り、この発明をそれのみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1、100 機電一体型駆動装置、2 多相電動機(電動機)、3 ハウジング、4 放熱フィン、4a フィン(一体形成部)、4b フィン(電動機部)、5 支柱、6 インバータ装置、7 スイッチング素子、8 回路基板、9 伝熱体、10 絶縁材、11 基板固定ねじ、12 ねじ受け部、13 結線バスバー、14 回転軸、15 コンプレッサインペラ、16 カバー、17 冷媒流路、18、18a 案内面、19 金型、20
ジャケット、21 吸入口、22 排出口、23 内燃機関、24 エアクリーナ、25 吸気通路、26 スロットルバルブ、27 バイパス通路、28 バイパスバルブ、a 冷媒、b 伝熱。

Claims (7)

  1. 電動機、上記電動機の回転軸の軸方向に設けられ、直流電力を交流電力に変換するためのスイッチング素子が搭載された回路基板を有するインバータ装置、上記電動機と上記インバータ装置を一体収納するハウジングを備え、
    上記ハウジングは、上記ハウジングのうち上記インバータ装置を覆う外側面部が上記電動機を覆う外側面部より径が大きく突出するとともに、上記電動機を覆う外側面部から径方向に突出し、軸方向に複数枚形設された板状部材よりなる放熱フィンと、上記インバータ装置側から上記放熱フィンに対して延出し、且つ上記回路基板をねじ止め固定するためのねじ受け部を持つ支柱とが一体形成され、
    上記支柱は、上記放熱フィンを貫く状態に配設されるとともに、上記放熱フィンの外側面部と上記支柱の外側面部との間に、冷媒の流路となる冷媒流路が設けられ、上記ハウジングの外側面部を冷却する上記冷媒によって、上記支柱の外側面部が冷却されることを特徴とする機電一体型駆動装置。
  2. 上記支柱は、上記電動機の回転軸の軸方向に伸びる略筒形状の部材であることを特徴とする請求項記載の機電一体型駆動装置。
  3. 上記支柱の外側面部は、上記冷媒を整流する案内面を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の機電一体型駆動装置。
  4. 上記支柱は、上記ハウジング内の上記回路基板上に搭載される上記スイッチング素子の近傍に配置したことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載の機電一体型駆動装置。
  5. 上記支柱が複数個配置される場合、上記スイッチング素子から伝わる熱量がより大きくなる上記支柱を、上記冷媒流路内の上流側の位置に配置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の機電一体型駆動装置。
  6. 上記電動機を覆う上記ハウジングの外側に、上記冷媒流路を形成するジャケットを設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の機電一体型駆動装置。
  7. 上記電動機の同軸上に空気を圧縮するコンプレッサインペラが設けられ、上記ジャケットの排出口に上記コンプレッサインペラの吸入口が接続され、上記コンプレッサインペラの駆動時に生じる吸入空気により上記ハウジングの冷却が行われることを特徴とする請求項記載の機電一体型駆動装置。
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