JP4186109B2 - 駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機を駆動機構として用いる駆動装置に関し、特に、電気自動車用駆動装置やハイブリッド駆動装置における冷却技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の駆動機構として、直流バッテリを電源とする電動機は、その回転数や出力トルクを相電流の制御により制御するための制御装置としてインバータやインバータ制御のための電子制御装置(ECU)を必要とする。インバータは、電動機に対してパワーケーブルで接続されるものであり、ECUは、信号ケーブルでインバータに接続されるものであるため、電動機とは分離させて適宜の位置に配設可能であるが、車載上の便宜性から、電動機と一体化させる配置が採られる場合がある。
【0003】
ところで、現状の技術では、インバータやECUの耐熱温度は電動機の耐熱温度に対して低い。そこで、上記のようにインバータやECUを電動機と一体化させる場合、それらを熱的に保護すべく、電動機からインバータやECUへの直接的な熱伝達を遮断する何らかの手段が必要である。また、インバータやECUは、自身の搭載素子による発熱で温度上昇するため、耐熱温度以下に保つための冷却を必要とする。
【0004】
こうした事情から、従来、電動機のハウジングの外周に冷却流体を流す螺旋通路を形成し、この通路の開放面側を覆うようにハウジングに外装したサドル形のジャケットの上部にコントロールハウジングを取付けた構成のものが提案されている(特許文献1参照)。この技術では、ジャケットを挟んで電動機のハウジング外周側に囲われる冷却空間とコントロールハウジングに面する側の冷却空間を分離した空間とし、冷却流体をジャケットの外側の冷却空間を通してから電動機のハウジング外周側に囲われる冷却空間に流すことで、コントロールハウジングと電動機を冷却している。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第5585681号明細書
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来技術の構成では、ジャケットの外側の冷却空間と電動機のハウジング外周側に囲われる冷却空間が流路上で直列に配置された関係になる。この配置では、発熱部に対して上流と下流の関係が生じ、下流側の発熱部に当たる電動機は上流側の発熱部に当たるコントロールハウジングとの熱交換で暖められた冷却流体で冷却されることになるため、安定した冷却性能が得られない。
【0007】
また、いずれか一方の熱負荷の大きい方の冷却空間において必要とされる流量を冷却系全体の流量とする設定が必要となるため、他方の熱負荷がそれに対して小さい場合、過冷却となる。したがって、こうした冷却方法は、効果的な冷却法とはいえない。
【0008】
本発明は、こうした従来技術を踏まえて案出されたものであり、電動機にインバータを一体化させた駆動装置において、電動機とインバータをそれらの発熱量に応じて適切に冷却することを主たる目的とする。次に、本発明は、発熱量に応じた冷却能力の調節を簡単な構成で可能とすることを更なる目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、電動機と、該電動機の制御のためのインバータとを一体化した駆動装置であって、前記電動機を収容する駆動装置ケースと、前記インバータと一体化されたヒートシンクが対向する部分に、冷却空間が設けられた駆動装置において、前記冷却空間は、分離壁により前記ヒートシンク側に面するインバータ側冷却空間と前記駆動装置ケース側に面する駆動装置ケース側冷却空間とに分離されて、共通の冷媒の循環路に並列に接続され、該循環路を前記インバータ側冷却空間と駆動装置ケース側冷却空間とにつなぐ入口部分に、冷媒の流入割合を調節する流量比調節手段が設けられ、前記分離壁は、前記ヒートシンクと前記駆動装置ケースとの間に介在させた別部材からなり、前記流量比調節手段は、少なくとも前記分離壁に形成されたオリフィスを含むことを特徴とする。
【0010】
上記の構成において、前記冷却空間を前記循環路に連通させる入口ポートが、前記ヒートシンク又は前記駆動装置ケースに設けられるとともに、前記流量比調節手段は、前記ヒートシンク及び前記駆動装置ケースのうちいずれか前記入口ポートが設けられる方に形成されたオリフィスと、前記分離壁に形成されたオリフィスとからなる構成とすることができる。このような構成にあっては、前記冷却空間を前記循環路に連通させる出口ポートが、前記ヒートシンク及び前記駆動装置ケースのうちいずれか前記入口ポートが設けられる方に設けられていると好ましい。また、前記インバータ側冷却空間と前記駆動装置ケース側冷却空間との間で圧損の大きさが異なるように設定されるとともに、前記冷却空間を前記循環路に連通させる入口ポートが、前記インバータ側冷却空間及び前記駆動装置ケース側冷却空間のうち圧損が大きい方に連通するように設けられ、前記流量比調節手段は、前記分離壁に形成されたオリフィスのみからなる構成とすることができる。また、前記インバータ側冷却空間と駆動装置ケース側冷却空間は、ヒートシンクと駆動装置ケースからそれら空間内に延び出す冷却フィンを備えるのが有効である。また、前記分離壁は、少なくとも1層の断熱層を備えるのが有効である。
【0011】
【発明の作用及び効果】
前記請求項1に記載の構成では、単一の冷媒循環路で、インバータ側冷却空間と駆動装置ケース側冷却空間に対して、それぞれの冷却負荷すなわち耐熱温度や熱容量に応じた冷媒流量を供給することができる。したがって、これら冷却空間を冷媒循環路に対して直列に接続し、一定流量の冷媒で冷却する構成に比べて、両冷却空間に共に低温の冷媒を冷却負荷に応じた冷媒流量で供給可能となり、これにより電動機とインバータとを一体化した駆動装置におけるそれらの冷却をより適切に行うことができる。このとき、流量比調節手段としてのオリフィスを、少なくともヒートシンクと駆動装置ケースとの間に介在させた別部材からなる分離壁に形成するので、電動機やインバータの仕様変更にもオリフィス径の変更で容易に対応できる。
【0012】
次に、請求項2に記載の構成では、入口側ポートが設けられた部材に形成されたオリフィス及び分離壁に形成されたオリフィスのそれぞれの流路断面積を規制するだけの極めて単純な構成で、冷媒の流量比を調節することができる。このような構成においては、請求項3に記載のように、冷却空間を循環路に連通させる出口ポートが、ヒートシンク及び駆動装置ケースのうちいずれか入口ポートが設けられる方に設けられていることが好ましい。
【0013】
また、請求項に記載の構成では、分離壁にのみオリフィスを設ければよいので、精密なオリフィス径の設定を容易に行うことができる。
【0014】
また、請求項に記載の構成では、インバータ側冷却空間と駆動装置ケース側冷却空間において空間を流れる冷媒との広い伝熱面積が確保されるため、インバータと電動機双方を一層有効に冷却することができる。
【0015】
また、請求項に記載の構成では、インバータ側冷却空間と駆動装置ケース側冷却空間が分離壁を挟んで断熱状態で対峙することになり、インバータと電動機の耐熱温度の違いに合わせた両空間の温度勾配を確実に保つ効率のよい冷却が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿い、本発明の実施形態を説明する。まず図1は、本発明を適用した第1実施形態の駆動装置の冷却系を模式化して概念的に示す。この冷却系が適用される駆動装置は、図示を省略する電動機と、該電動機の制御のためのインバータ3とを一体化した駆動装置とされている。そして、電動機を収容する駆動装置ケース2と、インバータ3と一体化されたヒートシンク5が対向する部分に、冷却空間が設けられている。本明細書でいうインバータとは、バッテリ電源の直流をスイッチング作用で交流(電動機が3相交流電動機の場合は3相交流)に変換するスイッチングトランジスタや付随の回路素子と、それらを配した回路基板からなるパワーモジュールを意味する。この形態における駆動装置は、電気自動車又はハイブリッド車用の駆動装置を構成するもので、駆動装置ケース2は、図示しない電動機としてのモータ又はジェネレータ若しくはそれら両方と、ディファレンシャル装置、カウンタギヤ機構等の付属機構を収容している。
【0017】
前記冷却空間を通して単一の冷媒としての冷却水を循環させる冷媒循環路は、圧送源としてのウォーターポンプ41と、熱交換器としてのラジエータ42と、それらをつなぐ流路43,44,45とから構成されている。なお、ウォーターポンプ41の駆動モータ等の付属設備については、図示を省略されている。冷媒循環路の起点としてのウォーターポンプ41の吐出側流路43は、ヒートシンク5の入口側のポート51に接続され、ヒートシンク5の出口側のポート52は、戻り流路44を経てラジエータ42の入口421側に接続され、ラジエータ42の出口422側がウォーターポンプ41の吸込側流路45に接続されている。したがって、この冷媒循環路において、冷媒としての冷却水は、ウォーターポンプ41から送り出された後、冷却空間を流れる際にインバータ3を構成するモジュールからの熱と駆動装置ケース2の熱を吸収して加熱され、戻り流路44を経由でラジエータ42に送り込まれて空気への放熱により冷却され、ウォーターポンプ41に戻されて一巡のサイクルを終わる循環を繰り返すことになる。なお、この冷媒循環路は、途中、例えば戻り流路44の部分で、更なる冷却のために駆動装置ケース2内を通る流路とすることもできる。
【0018】
次に示す図2は、インバータが一体化された駆動装置の軸方向縦断面を簡略化して示すもので、インバータ3は、その基板自体又は別部材を基板に取付けることで基板と一体化されたヒートシンク5が駆動装置ケース2と対向する部分に冷却空間R1,R2を画成して駆動装置ケース2に取付けられ、冷却空間R1,R2は、ポート51,52で冷媒の循環路4(図1参照)に連通されている。この形態における、冷媒の循環路4は、前記のように、冷却空間R1,R2を通して単一の冷媒を循環させる冷媒循環路とされている。
【0019】
駆動装置ケース2には、電動機1がそのロータコア12のロータ軸11を駆動装置ケース2に回転自在に支持し、ステータコア13を駆動装置ケース2に嵌め合わせ固定して配置されている。なお、この形態では、図面には現れないが、もう1つの電動機が、図2の紙面奥方向に並列に配置されている。駆動装置ケース2の上部には、前記もう1つの電動機の上部まで及ぶヒートシンク5の取付部20が一体形成されている。ヒートシンク5の取付部20は、2つの電動機収容部の外周に接するようにケース上部に突出する形態で設けられ、ヒートシンク5の平面外形と実質上符合する平面外形の台状とされている。
【0020】
ヒートシンク5は、本形態ではインバータ3の基板とは別部材で、インバータのハウジングを兼ねるものとされ、その底壁53から外形を枠状に囲うように上方に延びる平面視で矩形の周壁54を備えるケース状とされ、その内部がインバータ3の収容空間とされている。そして、インバータ3を構成する単一又は複数のモジュールは、それを伝熱抵抗を生じさせないように密接取付けすべく平坦に仕上げ加工されたヒートシンク5の底壁53に適宜の手段で緊密に固定されている。そして、ヒートシンク5の上側開放部は、内部のインバータ3を雨水や埃から保護すべくカバー7で蓋されている。ヒートシンク5の底壁53には、その外形を枠状に囲うように下方に延びる平面視で矩形の周壁55が設けられ、それにより囲われて冷却空間R1が画成されている。
【0021】
このように構成されたヒートシンク5は、本形態において別部材からなる分離壁6を間に挟み込んで、駆動装置ケース2の取付け面に周壁55の端面を合わせて固定されている。この場合の分離壁6は、それ自体が断熱材で構成されてもよいし、適宜の強度保持部材に断熱材を添設したもの又は積層したもの、若しくは強度保持部材の間に断熱材を挟み込んだものでもよい。また、分離壁6と駆動装置ケース2及びヒートシンク5との間の漏れ止めは、接合部への液体シールの塗布又は図示しないOリング等のシール材によりなされる。
【0022】
本発明の特徴に従い、冷却空間は、分離壁6によりヒートシンク5側に面するインバータ側冷却空間R1と駆動装置ケース2側に面する駆動装置ケース側冷却空間R2とに分離されて、共通の冷媒の循環路に並列に接続されている。そして、冷媒の循環路をインバータ側冷却空間R1と駆動装置ケース側冷却空間R2とにつなぐ入口部分に、冷媒の流入割合を調節する流量比調節手段T1,T2が設けられている。流量比調節手段T1,T2は、流路の断面積を規制するオリフィスとされている。この形態では、流量比調節手段は、ヒートシンク5に形成されたオリフィスT1と、分離壁6に形成されたオリフィスT2からなる。
【0023】
ヒートシンク5は、熱交換面積確保のために底壁53から駆動装置ケース2に向けて空間R1内に延び出し、空間R1をその厚さ方向に実質上横断する多数のヒートシンク側フィン56を有し、ヒートシンク側フィン56の先端は、分離壁6に当接している。同様に、駆動装置ケース2側にもヒートシンク5に向けて空間R2内に延び出し空間R2をその厚さ方向に実質上横断する多数の駆動装置ケース側フィン22が設けられ、同様に分離壁6に当接している。なお、後に説明する実施形態を示す図面を含む全ての図において、各フィンは、冷却空間R1, R2に対する大きさを拡大誇張し、且つ実際の形状に対して概念化して示されており、それらの数も、図面の錯綜を避ける意味で、実際の配置個数より減じて示されている。
【0024】
次に示す図3は、ヒートシンク側フィン56と駆動装置ケース側フィン22の配列パターンを、実際には向い合う関係にあるヒートシンク5の底面と駆動装置ケース2側の取付面を同一平面に並べて表記し、この形態に採用可能なフィン配列パターンを模式平面で示す。この例におけるヒートシンク側フィン56は、一定ピッチで縦横に配置された多数のピン状フィンとされている。こうしたフィン56配列により、空間R1には、入口側がヒートシンク5のオリフィスT1を経てポート51に通じ、出口側がポート52に通じ、途中に多数のピン状フィン56が林立する自由な流れの流路が隔成されている。こうしたピン状フィンの採用による利点は、空間R1内での冷媒流れの圧損を極めて小さくすることができる点にある。駆動装置ケース側フィン22は、入口部と出口部との間で並行に延び、互いに等間隔で配置されたリブ状フィンとされており、それらの長手方向両端は、各フィン56間の冷却空間を入口部と出口部に通じさせるべく、取付部20の周壁との間に所定の間隙を保って終端している。こうしたフィン22配列により、空間R2には、入口側が分離壁のオリフィスT2を経てポート51に通じ、出口側がポート52に通じ、途中がリブ状フィン56により隔てられた並行流路が隔成されている。
【0025】
こうしたフィン配列パターンと流路への接続構成を採った場合、冷却空間R2側より冷却空間R1側の流動抵抗が少なくなるため、相対的に冷却空間R1側の流量が多くなり、ヒートシンク5側の冷却能力を上げて、インバータ3の耐熱温度が低いのに合せて両室間に温度勾配を持たせ、より少ない流量でインバータ3と駆動装置ケース2の冷却を能率よく行なうことができる。
【0026】
流量比調節手段を構成するオリフィスT1,T2の配置位置については、他の形態を採ることもできる。次に示す図4は、両オリフィスT1,T2の配置位置が制約されないことを示すべく、それらの位置を一般化し、併せてフィン56, 22の形状と配列も変更した第2実施形態を示す。この形態では、冷媒の循環路の吐出側流路43につながる冷却空間R1,R2の入口部の適宜の位置にオリフィスT1,T2が配置されている。冷却空間R1,R2の出口部は合流させて冷媒の循環路の戻り流路44につながる構成とされている。
【0027】
この形態におけるフィン56,22は、ともにリブ状フィンとされているが、冷却空間R1側のリブ状フィンについては配列間隔を冷却空間R2側のリブ状フィンより密にし、熱交換面積の増大を図っている。
【0028】
このフィン56の配列パターンは、更に他の形態を採ることもできる。次に示す図5は、ヒートシンク側フィン56の配列パターンの変形例を図4と同様の平面視で示す。この場合、ヒートシンク側フィン56は、入口部と出口部との間の冷却空間R1内に蛇行した1条の流路を隔成する壁を構成している。こうしたフィン配列は、先の並行流路を構成するリブ状フィン配列に対して圧損は大きくなるが、ヒートシンク上に耐熱温度が異なる複数のモジュールを並べて配置する場合に、モジュールの配設位置に応じてヒートシンク底壁53各部の温度を流れパターンの選択により微細に調節可能である点で有効である。
【0029】
こうしたフィン配列パターンと流路への接続構成を採った場合、冷却空間R1,R2の厚さを同じとしても、冷却空間R2側より冷却空間R1側の冷却面積が大きくなるため、相対的に冷却空間R1側の冷却効果が大きくなる。したがって、これを利用して、ヒートシンク5側の冷却能力を上げ、インバータ3の耐熱温度が低いのに合せて両室間に温度勾配を持たせ、先の場合と同様に少ない流量でインバータ3と駆動装置ケース2の冷却を能率よく行なうことができる。
【0030】
また、このように一方の冷却空間の圧損が大きく設定される場合、圧損が大きい側の入口部へのオリフィスの配置を省略して、圧損が小さい側の冷却空間の入口部だけにオリフィスを配置する構成によっても、両冷却空間への冷媒の流入割合を調節することができる。特にこの例のように、冷却空間R1側の圧損が大きい場合、分離壁6にのみオリフィスT2を設ければよいことになるので、精密なオリフィス径の設定を容易に行うことができる利点が得られる。
【0031】
最後の図6は、本発明の第3実施形態を図2と同様の簡略化して軸方向縦断面を示す。この形態は、先の第1実施形態に対して冷却空間R1,R2を冷媒の循環路4(図1参照)につなぐポートを駆動装置ケース2側に設けたものである。その余の構成については、実質上図2に示す第1実施形態と同様であるので、相当する構成要素に同様の参照符号を付して説明に代え、以下ポート変更に伴う相違点のみ説明する。
【0032】
この形態における駆動装置ケース2は、入口ポート及び出口ポートより上部にヒートシンク5の取付部20が一体形成されている。ヒートシンク5は、別部材からなる分離壁6を間に挟み込んで、駆動装置ケース2の取付け面に周壁55の端面を合わせて固定されている。この形態では、流量比調節手段は、ヒートシンク側冷却空間R1への流入を規制するオリフィスT1が分離壁6に形成され、駆動装置側冷却空間R2への冷媒の流入を規制するオリフィスT2が駆動装置ケース2側に形成されている。
【0033】
このように駆動装置ケース2側に入口ポート及び出口ポートを設ける構成は、先述のように冷却空間流動後の冷媒を更に駆動装置ケース2の冷却に充てる構成を採る場合に、配管の引き回しが単純化される点で有利である。
【0034】
以上詳述した各実施形態によれば、単一の冷媒循環路4で、インバータ側冷却空間R1と駆動装置ケース側冷却空間R2に対して、それぞれの冷却負荷すなわち耐熱温度や熱容量に応じた冷媒流量を供給することができる。したがって、これら冷却空間を冷媒循環路に対して直列に接続し、一定流量の冷媒で冷却する構成に比べて、両冷却空間R1,R2に共に低温の冷媒を冷却負荷に応じた冷媒流量で供給可能となり、これにより電動機1とインバータ3とを一体化した駆動装置におけるそれらの冷却をより適切に行うことができる。
【0035】
また、流量比調節手段をオリフィスT1,T2として流路断面積を規制するだけの極めて単純な構成を実現することができる。更に、駆動装置ケース側冷却空間R1又はインバータ側冷却空間R2へのオリフィスT1,T2のいずれか一方を分離壁6に形成しているので、駆動装置ケース又はヒートシンクの加工が単純化される。また、電動機やインバータの仕様変更にもオリフィス径の変更で容易に対応できる。
【0036】
また、両冷却空間R1,R2にフィンを設けることで、インバータ側冷却空間R1と駆動装置ケース側冷却空間R2において空間を流れる冷媒との広い伝熱面積が確保されるため、インバータと電動機双方を一層有効に冷却することができる。
【0037】
また、分離壁6が断熱層を備えることで、インバータ側冷却空間R1と駆動装置ケース側冷却空間R2が分離壁6を挟んで断熱状態で対峙することになり、インバータ3と電動機1の耐熱温度の違いに合わせた両冷却空間R1,R2の温度勾配を確実に保つ効率のよい冷却が可能となる。
【0038】
以上、本発明を実施形態に基づき詳説したが、本発明はこれらの実施形態に限るものではなく、特許請求の範囲に記載の事項の範囲内で種々に具体的構成を変更して実施することができる。例えば、前記各形態では、インバータを構成するモジュール基板とヒートシンクを別部材で構成する形態を例示したが、ヒートシンクは、本説明の冒頭で略説したように、モジュール基板自体で構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用に係る第1実施形態の駆動装置の冷却系のシステム構成図である。
【図2】第1実施形態の駆動装置の軸方向概略縦断面である。
【図3】第1実施形態の流量比調節手段の配置と冷却空間の関係をヒートシンクと駆動装置ケースとの対向面を同一平面上に並べて示す模式平面図である。
【図4】第2実施形態の流量比調節手段の配置と冷却空間の関係を図3と同様の手法で示す模式平面図である。
【図5】冷却空間の構造の変更例を示す模式平面図である。
【図6】第3実施形態の駆動装置の軸方向概略縦断面である。
【符号の説明】
1 電動機
2 駆動装置ケース
3 インバータ
4 冷媒循環路
5 ヒートシンク
6 分離壁
R1 ヒートシンク側冷却空間
R2 駆動装置ケース側冷却空間
T1,T2 オリフィス(流量比調節手段)

Claims (6)

  1. 電動機と、該電動機の制御のためのインバータとを一体化した駆動装置であって、前記電動機を収容する駆動装置ケースと、前記インバータと一体化されたヒートシンクが対向する部分に、冷却空間が設けられた駆動装置において、
    前記冷却空間は、分離壁により前記ヒートシンク側に面するインバータ側冷却空間と前記駆動装置ケース側に面する駆動装置ケース側冷却空間とに分離されて、共通の冷媒の循環路に並列に接続され、該循環路を前記インバータ側冷却空間と駆動装置ケース側冷却空間とにつなぐ入口部分に、冷媒の流入割合を調節する流量比調節手段が設けられ
    前記分離壁は、前記ヒートシンクと前記駆動装置ケースとの間に介在させた別部材からなり、
    前記流量比調節手段は、少なくとも前記分離壁に形成されたオリフィスを含むことを特徴とする駆動装置。
  2. 前記冷却空間を前記循環路に連通させる入口ポートが、前記ヒートシンク又は前記駆動装置ケースに設けられるとともに、
    前記流量比調節手段は、前記ヒートシンク及び前記駆動装置ケースのうちいずれか前記入口ポートが設けられる方に形成されたオリフィスと、前記分離壁に形成されたオリフィスとからなる請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記冷却空間を前記循環路に連通させる出口ポートが、前記ヒートシンク及び前記駆動装置ケースのうちいずれか前記入口ポートが設けられる方に設けられている請求項2に記載の駆動装置。
  4. 前記インバータ側冷却空間と前記駆動装置ケース側冷却空間との間で圧損の大きさが異なるように設定されるとともに、
    前記冷却空間を前記循環路に連通させる入口ポートが、前記インバータ側冷却空間及び前記駆動装置ケース側冷却空間のうち圧損が大きい方に連通するように設けられ、
    前記流量比調節手段は、前記分離壁に形成されたオリフィスのみからなる請求項1に記載の駆動装置。
  5. 前記インバータ側冷却空間と前記駆動装置ケース側冷却空間は、前記ヒートシンクと前記駆動装置ケースからそれら空間内に延び出す冷却フィンを備える請求項1〜4のいずれか1項記載の駆動装置。
  6. 前記分離壁は、少なくとも1層の断熱層を備える請求項1〜のいずれか1項記載の駆動装置。
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