JP2010212263A - 電磁スイッチ - Google Patents

電磁スイッチ Download PDF

Info

Publication number
JP2010212263A
JP2010212263A JP2010147278A JP2010147278A JP2010212263A JP 2010212263 A JP2010212263 A JP 2010212263A JP 2010147278 A JP2010147278 A JP 2010147278A JP 2010147278 A JP2010147278 A JP 2010147278A JP 2010212263 A JP2010212263 A JP 2010212263A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electromagnetic switch
contact
electronic control
control circuit
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010147278A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4591628B2 (ja
Inventor
Masami Niimi
正巳 新美
Yoshiaki Suzuki
佳明 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2010147278A priority Critical patent/JP4591628B2/ja
Publication of JP2010212263A publication Critical patent/JP2010212263A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4591628B2 publication Critical patent/JP4591628B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electromagnets (AREA)

Abstract

【課題】接点の消耗により発生する導電性粉塵の影響を受けることなく、且つ、可動接点35の移動軌跡に影響されることもなく、補助電磁スイッチ9の内部に電子制御回路36を配設できる構成を提供する。
【解決手段】補助電磁スイッチ9は、励磁コイル27への通電を制御する電子制御回路36を内蔵している。この電子制御回路36は、磁性プレート28によって接点室40と区画された空間、つまり、励磁コイル27と磁性プレート28との間に配設され、励磁コイル27のボビン37と一体に設けられた支持部材49の内周壁または外周壁に対し、回路基板の内径または外径が圧入固定されている。
上記の構成によれば、接点の消耗によって発生する導電性粉塵が回路表面に付着することがないので、電子回路の絶縁低下および短絡に対する信頼性を向上できると共に、絶縁遮蔽のための特別な構造が不要となるため、小型化、低コスト化を図ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用のスタータに搭載される電磁スイッチに関する。
従来、励磁コイルへの通電を制御する電子制御回路を内蔵した電磁スイッチが公知である(特許文献1参照)。
この電磁スイッチは、励磁コイルによって形成される電磁石の吸引力を利用してモータ回路のメイン接点を開閉する働きを有し、そのメイン接点を収容する接点カバーの内部に電子制御回路が配置されている。この従来技術によれば、電子制御回路を電磁スイッチとは別のケーシング内に配置して両者の間を電気的に接続して使用する場合と比較して、かさばらないので、自動車のエンジンルーム内に搭載し易くなる。また、電磁スイッチと電子制御回路との間を接続するケーブルおよびコネクタ等が不要となる効果がある。
特開平9−105372号公報
ところが、接点カバーの内部は、メイン接点(固定接点と可動接点)が存在するため、そのメイン接点の開閉に伴うアークの発生により、接点材料が溶融飛散して導電性の粉塵が発生する環境である。この環境内に電子制御回路を配置すると、回路表面への粉塵の付着による回路素子間の絶縁が低下して短絡を生じる恐れがある。
このため、電子制御回路を接点カバーの内部に配置する場合は、回路基板ならびに回路基板への通電用リード線等を絶縁材により遮蔽する必要があり、電磁スイッチ自体の容積アップ、およびコストアップの要因となる。
また、接点カバーの内部では、軸方向に移動する可動接点の移動軌跡を避けるように電子制御回路を配設する必要があるため、回路基板の形状ならびに回路を構成する素子の配置が複雑になり、組み付け性が低下する課題もある。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、接点の消耗により発生する導電性粉塵の影響を受けることなく、且つ、可動接点の移動軌跡に影響されることもなく、電磁スイッチの内部に電子制御回路を配設できる技術を提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明は、一端側が開口する有底筒状のスイッチケースと、このスイッチケースの内部に収容され、通電によって電磁石を形成する励磁コイルと、励磁コイルより一端側に配置されて磁気回路の一部を形成し、中央部に孔が開口する磁性プレートと、磁性プレートの孔を通って励磁コイルの内側を軸方向に可動する可動鉄心と、磁性プレートとの間に接点室を形成するカバーとを備える電磁スイッチであって、励磁コイルへの通電を制御する電子制御回路を有し、この電子制御回路を励磁コイルと磁性プレートとの間に配設したことを特徴とする。
上記の構成によれば、励磁コイルと磁性プレートとの間に電子制御回路を配設しているので、電子回路の絶縁低下および短絡に対する信頼性を向上できる。
(請求項2の発明)
請求項1に記載した電磁スイッチにおいて、電子制御回路は、磁性プレートによって接点室と区画された空間に配設されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、磁性プレートによって接点室と区画された空間、つまり、励磁コイルと磁性プレートとの間に電子制御回路を配設しているので、接点の消耗によって発生する導電性粉塵が回路表面に付着することがない。これにより、電子回路の絶縁低下および短絡に対する信頼性を向上できると共に、絶縁遮蔽のための特別な構造が不要となるため、小型化、低コスト化を図ることができる。
(請求項3の発明)
請求項1または2に記載した電磁スイッチにおいて、電子制御回路のアース線は、磁性プレートの反励磁コイル側端面に電気的かつ機械的に接合されていることを特徴とする。
(請求項4の発明)
請求項3に記載した電磁スイッチにおいて、電子制御回路は、励磁コイルの一端と電子制御回路とを電気的かつ機械的に接続する第1の結線部と、励磁コイルの他端と電子制御回路とを電気的かつ機械的に接続する第2の結線部とを備えることを特徴とする。
(請求項5の発明)
請求項1乃至請求項4に記載した何れかの電磁スイッチにおいて、励磁コイルの内側には、固定鉄心がスイッチケースに当接して配置されており、カバーは樹脂にて形成されるとともに、筒状の脚部を有する有底形状に設けられ、脚部の先端側がスイッチケースの開口部内周に嵌合して、磁性プレートの反励磁コイル側である一端側端面に脚部の先端が当接した状態で組み付けられていることを特徴とする。
(請求項6の発明)
請求項1乃至請求項5に記載した何れかの電磁スイッチにおいて、接点室には、磁性プレートの反励磁コイル側に配置されるとともに、可動鉄心と連動する可動接点と、モータ回路を開閉する補助接点とが収容されることを特徴とする。
電子制御回路を配設する空間には、可動接点が存在しないため、可動接点の移動軌跡を考慮することなく回路基板の形状および回路素子の配置を設定できるので、組み付け作業性が向上する。
(請求項7の発明)
請求項1乃至請求項5に記載した何れかの電磁スイッチにおいて、カバーの有底部に固定されて、モータ回路の高電位側に接続され、且つ、接点室に第1の固定接点が配設される第1の端子ボルトと、カバーの有底部に固定されて、モータ回路の低電位側に接続され、且つ、接点室に第2の固定接点が配設される第2の端子ボルトと、第1の固定接点と第2の固定接点とに対向して接点室に配設され、可動鉄心の動きに連動して第1の固定接点と第2の固定接点との間を電気的に断続する可動接点とを備えることを特徴とする。
(請求項8の発明)
請求項1乃至請求項7に記載した何れかの電磁スイッチにおいて、励磁コイルの一端側に、励磁コイルを巻線した樹脂製のボビンと一体に円環状の内周壁と外周壁とを有する支持部材が設けられ、電子制御回路は、その回路基板の内径側または外径側が支持部材の内周壁または外周壁に対し圧入固定されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、電磁スイッチに外部から振動が加わった場合に、電子制御回路の回路基板とボビンに巻線された励磁コイルとの間の相対振動が低減する。これにより、電子制御回路と励磁コイルとを接続するリード線等に加わる振動に起因した応力が低減するため、リード線およびリード線の接続部の信頼性が向上する。
また、電子制御回路を保持する専用の部材を別に設ける必要がないので、部品点数が増加することはなく、組み付け性も向上する。
(請求項9の発明)
請求項1乃至請求項7に記載した何れかの電磁スイッチにおいて、電子制御回路の回路基板が、励磁コイルを巻線した樹脂製のボビンと一体的にモールド成形されていることを特徴とする。
この場合、励磁コイルと電子制御回路の回路基板とが一体的に固定されるため、外部から加わる振動に対して耐振動性を向上できる。
(請求項10の発明)
請求項1乃至請求項7に記載した何れかの電磁スイッチにおいて、励磁コイルを巻線した樹脂製のボビンの一端側端面と、電子制御回路の回路基板との間に空間を設けて、この空間にボビンより熱伝導率が低い樹脂材料を封入あるいは充填したことを特徴とする。
上記の構成によれば、通電時に励磁コイルから発生した熱が電子制御回路に伝わることを抑制できるため、電子制御回路の温度上昇に対する余裕度を上げることができる。
補助電磁スイッチの縦断面図である。 図1に示す補助電磁スイッチのA−A断面図である。 スタータの平面図である。 スタータの電気回路図である。 メイン電磁スイッチおよび補助電磁スイッチの作動とモータ電流との時間的関係を示すタイムチャートである。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
(実施例1)
実施例1では、本発明の電磁スイッチを自動車用スタータに用いた一例を説明する。
図1は本発明の電磁スイッチである補助電磁スイッチ9の縦断面図、図2は図1に示す補助電磁スイッチ9のA−A断面図、図3はスタータ1の平面図、図4はスタータ1の電気回路図である。
本実施例のスタータ1は、図3および図4に示す様に、エンジン(図示せず)に取り付けられるハウジング2と、このハウジング2にスルーボルト3を締め付けて固定されるモータ4と、このモータ4に発生する回転力をエンジンのリングギヤ5(図4参照)に伝達するピニオンギヤ6(図4参照)と、モータ回路に設けられるメイン接点(後述する)を開閉すると共に、シフトレバー7(図4参照)を介してピニオンギヤ6を反モータ方向(図4の右方向)へ押し出す働きを有するメイン電磁スイッチ8と、このメイン電磁スイッチ8よりモータ回路の上流側に設けられる補助電磁スイッチ9等より構成される。
ハウジング2には、エンジン側のスタータ取り付け面に固定されるフランジ部2aと、メイン電磁スイッチ8を固定するためのスイッチ取り付け部2bとが設けられている。
モータ4は、図4に示す様に、電機子4aの一端側(図示左側)に整流子4bが設けられ、メイン電磁スイッチ8によりメイン接点が閉操作されると、整流子4bに接触するブラシ10を通じてバッテリ11から電機子4aに通電されることにより、電機子4aに回転力を発生する周知の整流子電動機である。
ピニオンギヤ6は、モータ4に駆動される出力軸12の外周に一方向クラッチ13と一体に配置され、出力軸12の回転が一方向クラッチ13を介して伝達される。
メイン電磁スイッチ8は、図4に示す様に、スイッチコイル14とプランジャ15を内蔵するソレノイドによって構成され、スイッチコイル14への通電により電磁石が形成されてプランジャ15を吸引する働きを有し、プランジャ15の動きに連動してメイン接点を閉操作する。また、スイッチコイル14への通電が停止して吸引力が消滅すると、図示しないスプリングの反力によりプランジャ15が押し戻されて、メイン接点を開操作する。このメイン電磁スイッチ8は、図3に示す様に、ハウジング2に設けられたスイッチ取り付け部2bに2本のボルト16を締め付けて固定される。
メイン接点は、図4に示す様に、2本の端子ボルト17、18を介してモータ回路に接続される一組の固定接点17a、18aによって形成され、プランジャ15と一体に可動する可動接点19によって一組の固定接点17a、18aの間が電気的に断続される。
2本の端子ボルト17、18は、モータ回路の高電位側に接続されるB端子ボルト17と、モータリード線20(図3参照)を介して正極側のブラシ10と電気的に接続されるM端子ボルト18であり、それぞれメイン電磁スイッチ8の接点カバー21(図3参照)に固定されている。このB端子ボルト17とM端子ボルト18は、両者のボルト頭部が接点カバー21の内部に配置され、そのボルト頭部と一体にそれぞれ固定接点17a、18aが設けられている。
スイッチコイル14は、二つのコイル(吸引コイル14aと保持コイル14b)で構成される。吸引コイル14aは、一方の端部が、接点カバー21に固定される励磁用端子22(図4参照)に接続され、他方の端部がM端子ボルト18と電気的に接続されている。保持コイル14bは、一方の端部が、吸引コイル14aの一方の端部と共に励磁用端子22に接続され、他方の端部がアース側(例えば、メイン電磁スイッチ8の固定鉄心)に接続されている。
励磁用端子22は、図4に示す様に、スタータリレー23を介してバッテリ11に接続され、イグニッションスイッチ24の閉操作によりスタータリレー23がオン作動すると、バッテリ11から流れる電流がスタータリレー23を介して通電される。
次に、補助電磁スイッチ9の構成を図1および図3を基に詳細に説明する。
補助電磁スイッチ9は、図3に示す様に、メイン電磁スイッチ8の径方向に近接して配置され、ブラケット25を介してハウジング2に固定されている。
ブラケット25は、略円板状に設けられた一端側の端面に補助電磁スイッチ9が溶接等により固定され、丸孔(図示せず)が2カ所形成された他端側が、ハウジング2のスイッチ取り付け部2bとメイン電磁スイッチ8との間に挟持されて、上記の丸孔に挿通される2本のボルト16により、メイン電磁スイッチ8と共にハウジング2に固定される。
この補助電磁スイッチ9は、図1に示す様に、一端側が開口する有底円筒状のスイッチケース26と、このスイッチケース26の内部に収容される励磁コイル27と、スイッチケース26の開口部内側に配置されて磁気回路の一部を形成する磁性プレート28と、励磁コイル27への通電によって磁化される固定鉄心29と、この固定鉄心29に対向して配置される可動鉄心30と、磁性プレート28の反励磁コイル側に組み付けられる樹脂製のカバー(樹脂カバー31と呼ぶ)と、この樹脂カバー31に固定される2本の端子ボルト32、33と、この2本の端子ボルト32、33の間に接続される抵抗体34と、2本の端子ボルト32、33に設けられる補助接点(後述する)と、可動鉄心30の動きに連動して補助接点を開閉する可動接点35と、励磁コイル27への通電を制御する電子制御回路36等より構成される。
スイッチケース26は、磁性プレート28が配置される開口部側の外径が、励磁コイル27を収容する部分の外径より大きく形成され、励磁コイル27を収容する部分と開口部側との間に段差を有している。
励磁コイル27は、樹脂製のボビン37に巻線され、通電によって電磁石を形成する。
磁性プレート28は、径方向の中央部に丸孔が開口する円環状を有し、スイッチケース26に設けられた段差に当接して励磁コイル27側の位置が固定されている。この磁性プレート28は、樹脂部材38にアウトサート成型されている。
固定鉄心29は、スイッチケース26の底面26aに当接して励磁コイル27の内周に配置されている。
可動鉄心30は、磁性プレート28の丸孔を通って励磁コイル27の内側を軸方向に移動可能に設けられ、固定鉄心29との間に配設されるリターンスプリング39により反固定鉄心方向(図1の右方向)へ付勢されている。リターンスプリング39は、固定鉄心29の外周部に形成された段付き部と、可動鉄心30の外周部に形成された段付き部との間に配設されている。
樹脂カバー31は、筒状の脚部31aを有する有底形状に設けられ、脚部31aの先端側がスイッチケース26の開口部内周に嵌合して、磁性プレート28の反励磁コイル側である一端側端面に脚部31aの先端が当接した状態で組み付けられ、脚部31aの周方向の一部あるいは全周がスイッチケース26の端部にかしめ固定されている。この樹脂カバー31の内側には、磁性プレート28との間に接点室40が形成される。
2本の端子ボルト32、33は、バッテリケーブルを介してバッテリ11の正極ターミナルに接続される第1の端子ボルト32と、金属板製の連結部材41(図3参照)を介してメイン電磁スイッチ8のB端子ボルト17と電気的、且つ、機械的に連結される第2の端子ボルト33であり、それぞれ、かしめワッシャ42、43により樹脂カバー31に固定されている。また、2本の端子ボルト32、33には、外周面に環状溝が凹設されて、この環状溝にシール部材44が装着され、このシール部材44により、樹脂カバー31に形成されるボルト装着孔との間がシールされている。
補助接点は、第1の端子ボルト32に固定される第1の固定接点45と、第2の端子ボルト33に固定される第2の固定接点46とで形成され、それぞれ、樹脂カバー31の内側(接点室40)に配設されている。なお、図1に示す第1の固定接点45および第2の固定接点46は、第1の端子ボルト32および第2の端子ボルト33の外周に形成されたローレットに圧入固定されているが、ろう付け等の手段により、第1の端子ボルト32および第2の端子ボルト33に接合しても良い。
可動接点35は、補助接点(第1の固定接点45と第2の固定接点46)と対向して接点室40に配設され、樹脂製のロッド47を介して可動鉄心30に連結されている。この可動接点35は、リターンスプリング39によって可動鉄心30が反固定鉄心方向(図示右方向)へ付勢されることにより、樹脂カバー31の有底部に設けられた接点受け面31bに押し当てられている。また、樹脂カバー31の有底部には、接点受け面31bの周囲に環状の凹空間が形成され、この凹空間に接点圧スプリング48が配設されている。この接点圧スプリング48は、可動接点35が第1の固定接点45と第2の固定接点46とに当接した時に、可動接点35に接点圧を付与する働きを有する。
抵抗体34は、モータ4に通電される電流を抑制する電流抑制手段であり、接点室40に配設されて、一端が第1の端子ボルト32に電気的、且つ、機械的に接続され、他端が第2の端子ボルト33に電気的、且つ、機械的に接続されている。また、抵抗体34は、磁性プレート28および補助接点(第1の固定接点45と第2の固定接点46)から所定の距離を隔てて配設されると共に、抵抗体34が連続通電を受けて赤熱した時に、樹脂カバー31が熱的ダメージを受けることがない様に、樹脂カバー31の内周面に対し所定距離だけギャップを有して配設されている。
次に、本発明に係る電子制御回路36について説明する。
電子制御回路36は、図2に示す様に、円環状の回路基板36aを有し、この回路基板36aの上に電子回路を構成する複数の素子36bが配設され、イグニッションスイッチ24のオン操作によりメイン電磁スイッチ8のスイッチコイル14に通電された後、所定時間t(秒)だけ遅れて補助電磁スイッチ9の励磁コイル27に通電する働きを有する。この電子制御回路36は、図1に示す様に、スイッチケース26の内部で励磁コイル27と磁性プレート28との間に配設され、ボビン37と一体に設けられた支持部材49に対し、回路基板36aの内径または外径が圧入固定されている。
支持部材49は、図1に示す様に、励磁コイル27の一端側(磁性プレート28側)を保持するボビン37の一方の端面の内周および外周からそれぞれ軸方向反コイル側(図示右側)に延設された円環状の内周壁と外周壁とを有するカップ状に設けられている。
また、電子制御回路36は、回路基板36aとボビン37の一方の端面との間に空間を設けて、この空間にボビン37より熱伝導率が低い樹脂材料50を封入あるいは充填しても良い。
電子制御回路36は、図2に示す様に、回路基板36aから2本のリード線36c、36dと1本のアース線36eとが取り出され、一方のリード線36cが、第1の結線部51で励磁コイル27の一端27aと電気的、機械的に接続され、他方のリード線36dが、第2の結線部52で励磁コイル27の他端27bと電気的、機械的に接続されている。アース線36eは、例えば、磁性プレート28の反励磁コイル側の端面に溶接によって電気的、機械的に接合されている。
また、第1の結線部51には、外部引き出し端子53が電気的、機械的に結合されている。この外部引き出し端子53は、樹脂カバー31に形成される端子引き出し孔(図示せず)を通って樹脂カバー31の外部に引き出され、図4に示す様に、イグニッションスイッチ24に接続されている。
続いて、スタータ1の作動を図5に示すタイムチャートを基に説明する。
イグニッションスイッチ24がオン操作されると、スタータリレー23がオン作動する。これにより、時刻t1にて、バッテリ11からメイン電磁スイッチ8のスイッチコイル14に通電される。ここで、補助電磁スイッチ9の励磁コイル27は、スタータリレー23のコイル23a(図4参照)と並列に接続されているが、電子制御回路36の働きにより、スイッチコイル14に対してt(秒)だけ遅れて通電される。
これにより、メイン電磁スイッチ8では、プランジャ15が吸引されて、図4に示す左方向へ移動することにより、シフトレバー7を介してピニオンギヤ6が反モータ方向(図示右方向)へ押し出される。
その後、メイン接点が閉じると、バッテリ11から抵抗体34を介して抑制された電流(電流値A1)がモータ4に通電されることにより、モータ4が低速度で回転する。
モータ4の回転を受けてピニオンギヤ6がリングギヤ5に噛み合った後、電子制御回路36の働きにより、所定のタイミング(時刻t2)で補助電磁スイッチ9の励磁コイル27に通電される。これにより、可動接点35が吸引されて補助接点が閉じることで、抵抗体34を短絡する短絡通路が形成される。その結果、バッテリ11の全電圧がモータ4に印加されて、モータ4に高い電流(電流値A2)が流れることにより、モータ4が高速度で回転して、モータ4の回転がピニオンギヤ6からリングギヤ5に伝達されてエンジンをクランキングする。
(実施例の効果)
本実施例のスタータ1は、モータ4の通電初期(メイン接点が閉じてから補助接点が閉じるまでの間)に抵抗体34により抑制された電流(電流値A1)がモータ4に通電されるため、ピニオンギヤ6とリングギヤ5とが噛み合う時の衝撃が緩和される。その結果、ピニオンギヤ6およびリングギヤ5の摩耗が低減されて、耐久性が向上する。
また、モータ4が回転を開始する際に流れる突入電流を低減できるため、メイン電磁スイッチ8の接点寿命、および、モータ4のブラシ寿命を向上できる。
さらに、電子制御回路36を内蔵する補助電磁スイッチ9は、磁性プレート28によって接点室40と区画された空間、つまり、励磁コイル27と磁性プレート28との間に電子制御回路36を配設しているので、接点の消耗によって発生する導電性粉塵が回路表面に付着することがない。これにより、電子回路の絶縁低下および短絡に対する信頼性を向上できると共に、絶縁遮蔽のための特別な構造が不要となるため、小型化、低コスト化を図ることができる。
また、電子制御回路36を配設する空間には、可動接点35が存在しないため、可動接点35の移動軌跡を考慮することなく回路基板36aの形状および回路素子36bの配置を設定できるので、組み付け作業性が向上する。
また、接点室40で発生する導電性粉塵が電子制御回路36の回路表面に付着することを防止するためには、電子制御回路36を励磁コイル27の反磁性プレート側、つまり、スイッチケース26の底面26a側に配置することでも対応できる。しかし、この構成では、電子制御回路36に通電するための外部引き出し端子53およびアース線36eの処理が困難となる。すなわち、外部引き出し端子53を外部に引き出す場合、樹脂カバー31の有底部に形成される引き出し孔から樹脂カバー31の外部へ引き出す方法が考えられる。また、電子制御回路36のアース線36eは、磁性プレート28の反励磁コイル側の端面に溶接等によって電気的、機械的に接続される。この場合、外部引き出し端子53およびアース線36eを励磁コイル27の外周に通す必要が生じるため、スイッチケース26の外径が大きくなり、補助電磁スイッチ9が大型化する。
これに対し、本実施例では、電子制御回路36を励磁コイル27と磁性プレート28との間に配設しているので、外部引き出し端子53およびアース線36eを励磁コイル27の外周に通す必要はなく、補助電磁スイッチ9の大型化を回避できる。
本実施例の電子制御回路36は、回路基板36aの内径側または外径側が支持部材49の内周壁または外周壁に対し圧入固定されている。この構成によれば、補助電磁スイッチ9に外部から振動が加わった場合に、電子制御回路36の回路基板36aとボビン37に巻線された励磁コイル27との間の相対振動が低減する。これにより、電子制御回路36と励磁コイル27とを接続するリード線等に加わる振動に起因した応力が低減するため、リード線およびリード線の接続部の信頼性が向上する。また、電子制御回路36を保持する専用の部材を別に設ける必要がないので、部品点数が増加することはなく、組み付け性も向上する。
さらに、ボビン37の一方の端面と電子制御回路36の回路基板36aとの間に空間を設けて、この空間にボビン37より熱伝導率が低い樹脂材料50を封入あるいは充填することにより、通電時に励磁コイル27から発生した熱が電子制御回路36に伝わることを抑制できるため、電子制御回路36の温度上昇に対する余裕度を上げることができる。
(変形例)
電子制御回路36の回路基板36aを励磁コイル27のボビン37と一体的にモールド成形することもできる。この場合、励磁コイル27と電子制御回路36の回路基板36aとが一体的に固定されるため、外部から加わる振動に対して耐振動性を向上できる。
1 スタータ
9 補助電磁スイッチ(電磁スイッチ)
26 スイッチケース
26a スイッチケースの底面
27 励磁コイル
28 磁性プレート
29 固定鉄心
30 可動鉄心
31 樹脂カバー(樹脂製のカバー)
31a 樹脂カバーの脚部
32 第1の端子ボルト
33 第2の端子ボルト
35 可動接点
36 電子制御回路
36a 電子制御回路の回路基板
37 ボビン
40 接点室
45 第1の固定接点
46 第2の固定接点
49 支持部材
50 ボビンより熱伝導率が低い樹脂材料

Claims (10)

  1. 一端側が開口する有底筒状のスイッチケースと、
    このスイッチケースの内部に収容され、通電によって電磁石を形成する励磁コイルと、
    前記励磁コイルより一端側に配置されて磁気回路の一部を形成し、中央部に孔が開口する磁性プレートと、
    前記磁性プレートの前記孔を通って前記励磁コイルの内側を軸方向に可動する可動鉄心と、
    前記磁性プレートとの間に接点室を形成するカバーとを備える電磁スイッチであって、
    前記励磁コイルへの通電を制御する電子制御回路を有し、この電子制御回路を前記励磁コイルと前記磁性プレートとの間に配設したことを特徴とする電磁スイッチ。
  2. 請求項1に記載した電磁スイッチにおいて、
    前記電子制御回路は、前記磁性プレートによって前記接点室と区画された空間に配設されていることを特徴とする電磁スイッチ。
  3. 請求項1または2に記載した電磁スイッチにおいて、
    前記電子制御回路のアース線は、前記磁性プレートの反励磁コイル側端面に電気的かつ機械的に接合されていることを特徴とする電磁スイッチ。
  4. 請求項3に記載した電磁スイッチにおいて、
    前記電子制御回路は、
    前記励磁コイルの一端と前記電子制御回路とを電気的かつ機械的に接続する第1の結線部と、
    前記励磁コイルの他端と前記電子制御回路とを電気的かつ機械的に接続する第2の結線部とを備えることを特徴とする電磁スイッチ。
  5. 請求項1乃至請求項4に記載した何れかの電磁スイッチにおいて、
    前記励磁コイルの内側には、固定鉄心が前記スイッチケースに当接して配置されており、
    前記カバーは樹脂にて形成されるとともに、筒状の脚部を有する有底形状に設けられ、前記脚部の先端側が前記スイッチケースの開口部内周に嵌合して、前記磁性プレートの反励磁コイル側である一端側端面に前記脚部の先端が当接した状態で組み付けられていることを特徴とする電磁スイッチ。
  6. 請求項1乃至請求項5に記載した何れかの電磁スイッチにおいて、
    前記接点室には、前記磁性プレートの反励磁コイル側に配置されるとともに、前記可動鉄心と連動する可動接点と、モータ回路を開閉する補助接点とが収容されることを特徴とする電磁スイッチ。
  7. 請求項1乃至請求項5に記載した何れかの電磁スイッチにおいて、
    前記カバーの有底部に固定されて、モータ回路の高電位側に接続され、且つ、前記接点室に第1の固定接点が配設される第1の端子ボルトと、
    前記カバーの有底部に固定されて、前記モータ回路の低電位側に接続され、且つ、前記接点室に第2の固定接点が配設される第2の端子ボルトと、
    前記第1の固定接点と前記第2の固定接点とに対向して前記接点室に配設され、前記可動鉄心の動きに連動して前記第1の固定接点と前記第2の固定接点との間を電気的に断続する可動接点とを備えることを特徴とする電磁スイッチ。
  8. 請求項1乃至請求項7に記載した何れかの電磁スイッチにおいて、
    前記励磁コイルの一端側に、前記励磁コイルを巻線した樹脂製のボビンと一体に円環状の内周壁と外周壁とを有する支持部材が設けられ、
    前記電子制御回路は、回路基板の内径側または外径側が前記支持部材の内周壁または外周壁に対し圧入固定されていることを特徴とする電磁スイッチ。
  9. 請求項1乃至請求項7に記載した何れかの電磁スイッチにおいて、
    前記電子制御回路の回路基板が、前記励磁コイルを巻線した樹脂製のボビンと一体的にモールド成形されていることを特徴とする電磁スイッチ。
  10. 請求項1乃至請求項7に記載した何れかの電磁スイッチにおいて、
    前記励磁コイルを巻線した樹脂製のボビンの一端側端面と、前記電子制御回路の回路基板との間に空間を設けて、この空間に前記ボビンより熱伝導率が低い樹脂材料を封入あるいは充填したことを特徴とする電磁スイッチ。
JP2010147278A 2010-06-29 2010-06-29 電磁スイッチ Active JP4591628B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010147278A JP4591628B2 (ja) 2010-06-29 2010-06-29 電磁スイッチ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010147278A JP4591628B2 (ja) 2010-06-29 2010-06-29 電磁スイッチ

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008204189A Division JP5195144B2 (ja) 2008-08-07 2008-08-07 電磁スイッチ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010212263A true JP2010212263A (ja) 2010-09-24
JP4591628B2 JP4591628B2 (ja) 2010-12-01

Family

ID=42972183

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010147278A Active JP4591628B2 (ja) 2010-06-29 2010-06-29 電磁スイッチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4591628B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09105372A (ja) * 1995-06-27 1997-04-22 Valeo Equip Electric Moteur 電子制御回路を有する接触器、及びそれを備える自動車用スターター
JPH10308152A (ja) * 1997-02-14 1998-11-17 Valeo Equip Electric Moteur 電気コンタクタ
JP2007115526A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 Denso Corp 電磁継電器およびエンジン始動用のスタータ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09105372A (ja) * 1995-06-27 1997-04-22 Valeo Equip Electric Moteur 電子制御回路を有する接触器、及びそれを備える自動車用スターター
JPH10308152A (ja) * 1997-02-14 1998-11-17 Valeo Equip Electric Moteur 電気コンタクタ
JP2007115526A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 Denso Corp 電磁継電器およびエンジン始動用のスタータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4591628B2 (ja) 2010-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5195144B2 (ja) 電磁スイッチ
JP5569349B2 (ja) 電磁継電器
JP5168128B2 (ja) 電磁スイッチ
JP4591627B2 (ja) 電磁スイッチ
US8754556B2 (en) Apparatus for starting engine mounted on-vehicle
JP5471532B2 (ja) スタータ用スイッチ装置
JP4661721B2 (ja) スタータ
US10161375B2 (en) Engine starting apparatus
JP4636137B2 (ja) スタータ
JP4123164B2 (ja) スタータ用電磁スイッチ
US5631613A (en) Magnet switch for engine starter
CN109072850A (zh) 起动器用电磁开关装置
JP4591628B2 (ja) 電磁スイッチ
JP6043655B2 (ja) エンジン始動装置
JP6107110B2 (ja) 電磁リレー
JP5340531B2 (ja) 回転電機
JP5578257B1 (ja) スタータ用電磁スイッチ装置
JP2004340058A (ja) スタータ
JP2005054706A (ja) エンジン始動装置
JP6175986B2 (ja) スタータ用電磁スイッチ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100629

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20100630

TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20100802

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100817

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100830

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130924

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4591628

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130924

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250