JP2010212120A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池を通る流体の経路を、ポンプを燃料電池の収容ケースの外部に配置する場合よりも短くしつつも、ポンプを駆動するモータの熱を効率的に放熱できるようにする。
【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池スタック10と、前記燃料電池を通して流体を循環させるための配管32,38と、配管32上に設けられた冷却用ポンプ34と、冷却用ポンプ34を駆動するためのモータ36と、燃料電池スタック10を収容するスタックケース40と、を備え、冷却用ポンプ34はスタックケース40の内部に設けられ、モータ36はスタックケース40の外部に設けられることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関し、特に燃料電池に対して流体を循環させるためのポンプの配置構造に関する。
水素と酸素との電気化学反応によって発電する燃料電池がエネルギ源として注目されている。この燃料電池では、所望の発電性能を維持するために、所定の温度範囲内で発電が行われる。そして、燃料電池は、発電時に発熱を伴うため、燃料電池を備える燃料電池システムでは、燃料電池の温度が上記所定の温度範囲内で維持されるように、燃料電池に冷却媒体を循環させて、燃料電池を冷却する。
一般に、このような燃料電池システムでは、起動時に、燃料電池を所定の発電性能が得られる温度まで昇温する暖機運転が行われる。そして、燃料電池の暖機運転を行う暖機時間を短縮することが要請されている。
特許文献1に開示された燃料電池自動車の燃料電池冷却装置は、冷却媒体の循環系にラジエータをバイパスするバイパス通路を備え、暖機運転時には冷却媒体をバイパス通路に流す制御を行っている。
特許文献2に開示される燃料電池システムは、燃料電池と、燃料電池を冷却するための冷却媒体を冷却する冷却装置と、燃料電池と冷却装置との間で冷却媒体を循環させるための循環配管と、循環配管上に配設された第1のポンプと、循環配管に接続され、冷却装置および第1のポンプを通さずに、冷却媒体を循環させるためのバイパス配管と、バイパス配管上に配設され、第1のポンプよりも小型の第2のポンプと、燃料電池とバイパス配管と第2のポンプとを収納する収納ケースと、を備える。
特開2004−158279号公報 特開2007−200581号公報
燃料電池スタックを収容するスタックケースの外部に冷却媒体循環のためのポンプを配置した場合、暖機のためのバイパス経路の長さが、スタックケース内にポンプを配置する場合よりも長くなる。したがって、燃料電池を適切な温度範囲まで暖機するのに時間が掛かり、起動時間が長くなってしまう可能性がある。
一方、特許文献1のようにポンプをスタックケース内に収容した場合、暖機に要する時間は短くなるが、ポンプを駆動するモータの熱の放熱が困難であり、またスタックケースの大型化を招くという問題があった。
特許文献2のようにバイパス循環用の小型のポンプをスタックケース内に配置する方式では、ポンプを複数設けることによりコストが上昇してしまう。
以上、冷却媒体循環のためのポンプに関して説明したが、燃料電池に水素等の燃料ガスを供給するためのポンプについても、モータ放熱に関して同様の問題があった。
本発明は、燃料電池を通る流体の経路を、ポンプをスタックケースの外部に配置する場合よりも短くしつつも、ポンプを駆動するモータの熱を効率的に放熱できるようにすることを目的とする。
本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池と、前記燃料電池を通して流体を循環させるための配管と、前記配管上に設けられたポンプと、前記ポンプを駆動するためのモータと、前記燃料電池を収容する収容ケースと、を備え、前記ポンプは前記収容ケースの内部に設けられ、前記モータは前記収容ケースの外部に設けられることを特徴とする。
燃料電池を通る流体の経路を、ポンプを収容ケースの外部に配置する場合よりも短くしつつも、ポンプを駆動するモータの熱を効率的に放熱できる。
実施の形態の燃料電池システムの概略構成を示す図である。 実施の形態におけるポンプの配設構造を例示する図である。
まず、図1を参照して、実施の形態の燃料電池システムの構成を説明する。この燃料電池システムは、モータで駆動される電気自動車等の電気車両に電源として搭載される。運転者が車両に備えられたアクセルを操作すると、図示しないアクセル開度センサによって検出された操作量に応じて、燃料電池スタック10に、水素、および、空気が供給されて発電が行われ、その電力によって車両は走行することができる。なお、ここでは車載の燃料電池システムを例にとって説明するが、この実施の形態のポンプ・モータ配設構造は、車載用のみならず、据え置き型など種々の形態の燃料電池システムに適用可能である。
燃料電池スタック10は、水素と酸素の電気化学反応によって発電する単セルを複数積層させたスタック構造を有する積層体である。各単セルは、プロトン伝導性を有する電解質膜を挟んで、水素極(アノード)と、酸素極(カソード)とを配置した構成となっている。そして、燃料電池スタック10は、複数の単セルの積層方向の両端に、集電板、および、絶縁板を介して(図示省略)、2枚のエンドプレートによって挟持されている。燃料電池スタック10は、固体高分子型燃料電池を用いるものでもよいし、他のタイプの燃料電池を用いるものとしてもよい。
燃料電池スタック10のカソードには、図示しない空気供給系によって、酸素を含有した酸化剤ガスとしての空気が供給される。
また、燃料電池スタック10のアノードには、燃料ガス供給系の供給配管20を介して、図示省略した燃料ガスタンクから、燃料ガス(例えば水素ガス)が供給される。燃料電池スタック10のアノードに供給された燃料ガスは酸化剤ガスと反応する。反応の結果アノードから排出される燃料オフガスは、オフガス配管22へと排出される。オフガス配管22には燃料ガスポンプ(例えば水素ポンプ)24が設けられている。燃料オフガスは、アノードガスチャンネルを通過する際に圧力損失を受けているので、燃料ガスポンプ24は、その燃料オフガスを圧縮して適度なガス圧まで昇圧させて、供給配管20に還流させる。燃料ガスポンプ24をモータ26によって駆動することで、燃料オフガスが圧縮されて供給配管20に送られる。これにより、燃料オフガスは、タンクから供給される燃料ガスと合流した後、燃料電池スタック10に供給されて再利用される。
以上、燃料ガス供給系の主要部を説明した。燃料ガス供給系には、以上に説明した要素の他にも、例えば燃料オフガスに含まれる水分を除去する気液分離器、供給配管20内の燃料ガスがオフガス配管22側に逆流するのを防止する逆流阻止弁、燃料電池スタック10から排気された燃料オフガスを、希釈器(例えば水素濃度低減装置)を介して車外に排気するための排気流路、排気流路を開閉するパージ弁などの各種の要素が設けられていてもよい。ただし、これら各種要素は実施の形態とは関連が薄いので、これ以上の説明は省略する。必要ならば、特開2008−218242号公報などを参照されたい。
また、燃料電池スタック10は、発電時に上述した電気化学反応によって発熱するため、燃料電池スタック10には、燃料電池スタック10を冷却するための冷却媒体、例えば冷却水、が供給される。この冷却媒体は、冷却用ポンプ34によって、冷却用配管32を流れ、ラジエータ30で冷却されて燃料電池スタック10に供給される。冷却用ポンプ34はモータ36により駆動される。
また、冷却用配管32には、ラジエータ30をバイパスして燃料電池スタック10に冷却媒体を循環させるためのバイパス配管38が接続されている。このバイパス配管38の各端部はそれぞれラジエータ30の入り口側及び出口側の冷却用配管32に接続されている。バイパス配管38の端部のうちの一方(図示例ではラジエータ30の出口側の冷却用配管32に接続された端部)は、三方弁39を介して冷却用配管32に接続されている。図示例では、三方弁39には、ラジエータ30の出口に繋がる冷却用配管32、冷却用ポンプ34を介して燃料電池スタック10に繋がる冷却用配管32、及びバイパス配管38が接続されている。そして、暖機運転時には、図示しない制御回路の制御により三方弁39を制御して、ラジエータ30の出口に繋がる冷却用配管32からの流入を遮断し、バイパス配管38からの冷却媒体が冷却用ポンプ34を介して燃料電池スタック10に循環するようにする。また、暖機完了後の通常運転時には、三方弁39を制御して、バイパス配管38からの流入を遮断し、ラジエータ30の出口に繋がる冷却用配管32から冷却媒体がポンプ34を介して燃料電池スタック10に循環するようにする。
この実施の形態では、燃料電池スタック10、バイパス配管38、燃料ガスポンプ24及び冷却用ポンプ34が、筐体(スタックケース20)に収容されている。一方、ラジエータ30、モータ26及び36はスタックケース20の外部に配設されている。
図2に、冷却用ポンプ34とそれを駆動するモータ36とをスタックケース20に配設する配設構造の一例を示す。
この例では、モータ36は冷却用ポンプ34に対し取り付け固定され、ポンプ・モータ組立体を形成している。この例では、冷却用ポンプ34を収容する筐体部分がモータ36を収容する筐体部分よりもフランジ状に張り出している。そこで、この例では、冷却用ポンプ34とモータ36からなる組立体のうち冷却用ポンプ34の部分がスタックケース20内部に位置し、モータ36の部分がスタックケース20に開けられた穴を通してスタックケース20の外部に露出するように、その組立体をスタックケース20に対して取り付ける。組立体のスタックケース20への固定は、例えば、スタックケース20の壁部と冷却用ポンプ34の筐体部分とをボルトで締結することで行えばよい。なお、モータ36の筐体外部に、放熱フィンや冷却水を流す配管を設け、モータ36を冷却するようにしてもよい。
燃料ガスポンプ24及びモータ26も、図2と同様の配設構造により、モータ26がスタックケース20の外部に位置し、燃料ガスポンプ24がスタックケースのない部に位置するように、スタックケース20に取り付けることができる。
このように、この実施の形態では、冷却用ポンプ34をスタックケース20の内部に設けることで、冷却用ポンプ34をスタックケース20の外部に配設する場合よりも、冷却媒体の循環のための配管、特にバイパス配管38を短くすることができる。したがって、冷却用ポンプ34をスタックケース20の外に配設する場合より、暖めるべき媒体の量を少なくでき、またバイパス配管38からの放熱も少なくすることができるので、暖機に要する時間を短くすることができる。
また、この実施の形態では、冷却用ポンプ34を駆動するモータ36をスタックケース20の外部に配設したので、発熱体であるモータ36を効率的に冷却することができる。
また、この実施の形態では、燃料ガスポンプ24をスタックケース20の内部に設けることで、燃料ガスポンプ24をスタックケース20の外部に配設する場合よりも、燃料ガスの循環のための配管(供給配管20及びオフガス配管22)を短くすることができ、配管での圧損を低減することができる。また、燃料ガスポンプ24がスタックケース20内にあれば、燃料電池スタック10の熱などにより、燃料ガスポンプ24の凍結を防止することができる。また、この実施の形態では、燃料ガスポンプ24を駆動するモータ26をスタックケース20の外部に配設したので、発熱体であるモータ26を効率的に冷却することができる。
図1に示す例では、冷却用ポンプ34と燃料ガスポンプ24との両方について、当該ポンプ34及び24をスタックケース20内に設け、駆動のためのモータ36及び26をスタックケース20外に設けたが、これは一例に過ぎない。冷却用ポンプ34又は燃料ガスポンプ24のうちの一方のみについてそのような配設構造を採用するようにしてもよい。
10 燃料電池スタック、20 供給配管、22 オフガス配管、24 燃料ガスポンプ、26 モータ、30 ラジエータ、32 冷却用配管、34 冷却用ポンプ、36 モータ、38 バイパス配管、39 三方弁。

Claims (1)

  1. 燃料電池と、
    前記燃料電池を通して流体を循環させるための配管と、
    前記配管上に設けられたポンプと、
    前記ポンプを駆動するためのモータと、
    前記燃料電池を収容する収容ケースと、
    を備え、
    前記ポンプは前記収容ケースの内部に設けられ、前記モータは前記収容ケースの外部に設けられることを特徴とする、燃料電池システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013107420A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Toyota Motor Corp 車両用電池の冷却装置

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