JP2010211014A - ツイストネマチック型液晶表示装置、セルロースエステル系樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents

ツイストネマチック型液晶表示装置、セルロースエステル系樹脂フィルムの製造方法 Download PDF

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健司 岡田
Katsumi Maejima
勝己 前島
Hironori Umeda
博紀 梅田
Shinji Inagaki
真治 稲垣
Midori Kogure
翠 木暮
Kenji Mishima
賢治 三島
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Abstract

【課題】視野角、中間調の反転、黒つぶれ等の視認性に関する性能やTN型液晶表示装置で特に問題となる横方向の白の色味変化を格段に改善したツイストネマチック型液晶表示装置を提供する。
【解決手段】ツイストネマチック型液晶セルと第1の偏光子との間及び前記液晶セルと第2の偏光子の間の少なくとも一方に、フィルムの3方向の屈折率をna、nb、ncとしたときにna≧nb>ncであり、該屈折率ncのフィルム面法線方向からの角度αが5〜50°傾斜しているセルロースエステル系樹脂フィルムを有し、且つ少なくとも第1の偏光子の視認側には透明樹脂中に散乱体を分散させた散乱フィルムを有していることを特徴とするツイストネマチック型液晶表示装置。(屈折率na、nb、ncは、フィルムを傾斜させながらその測定面の2成分方向の位相差を測定していった時、その位相差が最小となる測定面の3方向の屈折率である。)
【選択図】図4

Description

本発明はツイストネマチック型液晶表示装置に関し、特に視野角、中間調の反転、黒つぶれ等の視認性に関する性能やTN型液晶表示装置で特に問題となる横方向の白の色味変化を格段に改善したツイストネマチック型液晶表示装置、及び、該ツイストネマチック型液晶表示装置に好適なセルロースエステル系樹脂フィルムの製造方法に関する。
ノートPCやデスクトップモニターなどは、液晶TVのような動画性能や超広視野角特性よりも、低消費電力・薄型化・低価格化等が重要視されることから、旋光モードのツイストネマチック(以下、TNと略すこともある)型駆動方式を採用している機器が多い。
しかしながらTN型駆動方式はそのままでは非常に視野角が狭い為、視野角を拡大する必要もあり、特許文献1に示されるようなディスコティック液晶を塗布、配向し重合させた液晶層を有する位相差フィルムが用いられている。また、近年、TN方式も応答速度が上がっており、一部の液晶TVにも採用されていることから、視野角拡大への要求も増加している。
しかしながら前記位相差フィルムを用いたTN型表示装置においては、白と黒の光量比で示されるコントラスト視野角は広がるものの、下方向、もしくは下45°方向から観察した場合の黒のつぶれや、階調反転が見られ視認性不良の問題があった。
また、当該位相差フィルムは、その構成及び製造方法が複雑であり、生産性が悪く、高コストであるという問題があった。
一方、生産性に優れ、液晶層を必要としないシンプルな樹脂フィルムとして、光学軸をフィルム面法線方向から傾斜させた位相差フィルムが提案されている(例えば、特許文献2及び3参照。)。
これらは、フィルムを周速が異なる2本のローラ間に挟んで、当該フィルムの面方向に剪断力を加えることによって、フィルムに歪み変形を与え、光学軸をフィルム面方向から傾斜させる手法である。しかしながら、該特許文献で提案されているポリカーボネートフィルムは所望の光学軸の傾斜を得ることはできるが、光弾性係数が高いために剪断力のムラが生じやすく、リターデーションムラや配向角ムラを著しく発生させるという問題を抱えており、期待された視野角の拡大や、上記下方向、もしくは下45°方向から観察した場合黒のつぶれや、階調反転の問題が解決されていない。
特開2002−156527号公報 特開平6−222213号公報 特開2003−25414号公報
従って本発明の目的は、ツイストネマチック型液晶表示装置で特に問題となる下方向、もしくは下45°方向から観察した場合の黒のつぶれや、階調反転を格段に改善したツイストネマチック型液晶表示装置を提供することにある。更に、該TN型液晶表示装置に好適なセルロースエステル系樹脂フィルムの製造方法を提供することにある。
本発明の上記課題は以下の構成により達成される。
1.ツイストネマチック型液晶セル、該液晶セルの視認側に設けられた第1の偏光子、該液晶セルのバックライト側に設けられた第2の偏光子とバックライトユニットとを有するツイストネマチック型液晶表示装置において、
前記ツイストネマチック型液晶セルと前記第1の偏光子との間及び前記ツイストネマチック型液晶セルと前記第2の偏光子の間の少なくとも一方に、フィルムの3方向の屈折率をna、nb、ncとしたときに、na≧nb>ncであり、該屈折率ncのフィルム面法線方向からの角度αが5〜50°傾斜しているセルロースエステル系樹脂フィルムを有し、且つ少なくとも第1の偏光子の視認側に、透明樹脂中に散乱体を分散させた散乱フィルムを有していることを特徴とするツイストネマチック型液晶表示装置。
(但し、屈折率na、nb、ncは、フィルムを傾斜させながらその測定面の2成分方向の位相差を測定していったとき、その位相差が最小となる測定面の垂直方向の屈折率をncとし、その測定面上での互いに直交する2成分方向の屈折率をna、nbとする。)
2.前記セルロースエステル系樹脂フィルムは延伸されており、下記(i)式で表されるリターデーション値Ro1が5〜30nmの範囲であり、下記(ii)式で表されるリターデーション値Rth1が50〜180nmの範囲であることを特徴とする前記1に記載のツイストネマチック型液晶表示装置。
(i) Ro1=(na−nb)×d
(ii) Rth1=((na+nb)/2−nc)×d
(但し、屈折率na、nb、ncは、フィルムを傾斜させながらその測定面の2成分方向の位相差を測定していったとき、その位相差が最小となる測定面の垂直方向の屈折率をncとし、その測定面上での互いに直交する2成分方向の屈折率をna、nbとする。各々の屈折率は波長が590nmの光に対する値であり、dはフィルムの膜厚(nm)を表す。)
3.前記散乱フィルム中の、前記散乱体は体積平均粒径が1.0〜7.0μmの粒子であり、前記透明樹脂と該散乱体の屈折率の差が0.02以上であることを特徴とする前記1に記載のツイストネマチック型液晶表示装置。
4.前記1または2に記載のセルロースエステル系樹脂フィルムの製造方法であって、
圧延処理前のセルロースエステル系樹脂フィルムの屈折率をnx、ny、nzとしたとき、
(x:フィルムの幅方向、y:フィルムの搬送方向、z:フィルムの厚さ方向)
リターデーション値が、(dはセルロースエステル系樹脂フィルムの厚み(nm)を表す)
Ro2=(nx−ny)×dが0〜90nm、
Rth2=((nx+ny)−nz)/2×dが0.01〜30nm、
Nz2=(nx−nz)/(nx−ny)が0.5〜3、
であるセルロースエステル系樹脂フィルムを、
少なくとも1対のカレンダーローラを用いて、
フィルムの搬送張力(T)を0.4<T<20MPaで搬送しながら、
前記カレンダーローラでニップする際の線圧pを150〜1000[kN/m]、
前記カレンダーローラの2つのローラの周速比nが0.01〜0.6、
(但し、n=(V1−V2)/V1 V1、V2:1対のローラの周速、V1>V2)でフィルムに剪断力をかけ、
フィルムの搬送張力TをNz2係数で除した値Q=T/Nz2が、0.2<Q<40の範囲に調整しながら、圧延処理することを特徴とするセルロースエステル系樹脂フィルムの製造方法。
本発明によれば、ツイストネマチック型液晶表示装置で特に問題となる下方向、もしくは下45°方向から観察した場合の黒のつぶれや、階調反転を格段に改善したツイストネマチック型液晶表示装置を提供することができる。更に、該TN型液晶表示装置に好適なセルロースエステル系樹脂フィルムの製造方法を提供することができる。
フィルムに対する駆動ローラと追随回転ローラの作用効果を示す概念図である。 本発明に係る駆動ローラと追随回転ローラの配置例を示す模式図である。 本発明で好ましい予熱ローラを用いた圧延処理装置の模式図である。 TN型液晶表示に本発明のセルロースエステル系樹脂フィルムを用いた構成例である。 偏光板の液晶のツイスト角、ラビング軸および透過軸との関係を示す概念図である。
以下本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明は、TN型液晶表示装置の実用上の性能となる下方向、もしくは下45°方向から観察した場合の黒のつぶれや、階調反転を改善するのに、光学軸を傾斜したセルロースエステル系樹脂フィルムと散乱フィルムとを組み合わせることで達成するものである。
本発明者らの検討の結果、前記ディスコティック液晶を塗布、配向し重合させた液晶層を有する位相差フィルムや、光学軸を傾斜したポリカーボネート樹脂フィルム等では、ある程度の視野角拡大は可能となるものの、下方向、もしくは下45°方向から観察した場合の黒のつぶれや、階調反転等の視認性に関する性能については未だ問題があることを見出した。
そこで、更に検討した結果、光学軸を傾斜したセルロースエステル系樹脂フィルムを偏光子と液晶セルの間に位相差フィルムとして用い、更に少なくとも偏光子の視認側に、透明樹脂中に散乱体を分散させた散乱フィルムを用いることで、下方向、もしくは下45°方向から観察した場合の黒のつぶれや、階調反転を格段に改善することができることを見出し本発明を成すに至った次第である。
これは、セルロースエステル系樹脂はポリカーボネート樹脂に比較し光弾性係数が低いために、本発明のように光学軸を傾斜させる際の圧延処理に対して、剪断力のムラが生じ難く、フィルム全域に渡ってリターデーションムラや配向角ムラの発生が小さいこと、及び偏光子の視認側に散乱フィルムを用いることによって視角による色味補正が可能となり、上記本発明の効果を奏するものと推測される。
以下本発明を詳細に説明する。
<光学軸を傾斜したセルロースエステル系樹脂フィルムの製造方法の特徴>
本発明の光学軸を傾斜したセルロースエステル系樹脂フィルムの製造方法は、光学軸をフィルム面法線方向から傾斜させるものであり、圧延処理によって樹脂フィルム内に剪断応力を発生させ歪み変形を与えることにより形成する方法が好ましい。
より具体的には、等速で硬度が異なる2つ以上のローラに挟んで処理する方法や、周速の異なるローラやベルトに挟んで処理する方法、あるいは樹脂フィルムを製膜時に基材(ドラム、ベルトなど)から剥離する際の剥離角度と剥離張力を制御する方法、あるいは風による軸傾斜処理や樹脂フィルムをローラ搬送する際にローラの反対側を回転・駆動しないものを用いて剪断圧延処理をによって作成することが挙げられる。これらの処理は、一般に樹脂フィルムの処理温度をTg(樹脂フィルムのガラス転移温度)−50℃〜Tg+150℃の範囲で実施することが好ましい。
中でも、樹脂フィルムの片面に駆動ローラを接触させ、当該樹脂フィルムの反対面に回転負荷を有する追随回転ローラを接触させて、当該樹脂フィルムを搬送することで、当該樹脂フィルムに歪み変形を与え、光学軸を傾斜させることが好ましい。
ここで、「回転負荷を有する追随回転ローラ」とは、図1に示すように、搬送される樹脂フィルムとの接触圧力によって自由回転又は強制回転する回転ローラであって、駆動ローラによってフィルムを搬送させる力が掛るフィルム面と反対のフィルム面でブレーキが掛るように反対方向に力を作用させるために使用する回転ローラをいう。回転に要する負荷は、各種のブレーキを使用することができる。ポイントとしては、負荷トルクが変動しない構造とすることが重要であり、駆動ローラを含めて、一定のトルクとなるような制御が必要である。
また、「樹脂フィルムに歪み変形を与える」とは、ローラとの接触圧力またはローラニップ圧等による剪断力を樹脂フィルムに加え、当該樹脂フィルム内の屈折率等の光学的物性(「光学特性」ともいう。)の変化をもたらすような歪み変形を生じさせることをいう。
本発明の実施態様としては、前記樹脂フィルムが、前記駆動ローラと追随回転ローラの2種のローラの接触部分との間でスリップしない様にする態様であることが好ましい。このため、当該駆動ローラと追随回転ローラが、当該樹脂フィルムを挟むニップローラ対を構成する態様であることが好ましい。これにより、当該樹脂フィルムが、駆動ローラと追随回転ローラの外周面上で、スリップすることが抑えられるため、フィルム表面に擦り傷がつかない。また、当該駆動ローラと追随回転ローラからフィルムに伝達される応力が安定しており、フィルム内の歪み変形量のバラツキが小さい。
本発明においては、前記駆動ローラまたは追随回転ローラが、少なくとも一対あればよいが、複数設けられフィルム搬送経路の複数個所で前記接触を行う態様であることも好ましい。
複数回に分けて一定量の歪み変形を形成することが、1回で歪み変形を形成するよりも安定してバラツキ量を小さく出来る点で優れている。また、複数回に分けて歪み変形を与える時に、フィルムの膜厚方向で加熱する領域を部分限定して複数回の加熱位置を変更することで、フィルム厚み方向で歪み変形量が異なる様にすることができ好ましい。
従って、本発明の光学軸を傾斜したセルロースエステル系樹脂フィルムの製造方法の実施に用いられる製造装置としては、基本的には、樹脂フィルムの片面に接触する駆動ローラと当該樹脂フィルムの反対面に接触し回転負荷を有する追随回転ローラとを備え、これら2種のローラが当該樹脂フィルムを搬送する手段となりかつ当該樹脂フィルム内に歪み変形を与える手段となる態様の位相差フィルムの製造装置であることが好ましい。
本発明に係る樹脂フィルム内の歪み変形については、下記(1)〜(7)に示す手段によって、フィルム内の変形量のコントロールが容易であり、かつ樹脂フィルムの連続搬送による生産安定性が良好である。
(1)追随回転ローラの回転負荷の負荷量を調整する。
(2)剪断力が掛かる部分(接触部およびその前後)のフィルム温度を調整する。
(3)上記(2)でフィルムの面方向の温度状態の調整をする。例えば、片面より加熱することで加熱しない(冷却)側と温度差を事前加熱時間も含めて調整する。
(4)駆動ローラと回転負荷を有する追随回転ローラをローラニップ対として使用し、前記ローラニップ対を使用する数を調整する。
(5)上記(4)で複数のローラニップ対で、追随回転ローラの回転負荷量を徐々に重くしたり、軽くしたりと調整する。
(6)上記(4)及び(5)の複数のローラニップ対で、ローラ温度を変化させ、複数の接触部分の加熱するフィルム温度を調整する。
(7)ローラ材質(金属、各種ゴム)の選定によりローラ変形量を調整する。
(8)フィルム片面に加熱手段を設け、反対面に冷却手段を設ける。
以下、本発明の光学軸を傾斜したセルロースエステル系樹脂フィルムの製造方法の好ましい態様例の技術的特徴について、図2(a)〜(d)を参照して、更に詳しく説明する。
図2(a)〜(d)は、本発明に係る駆動ローラと追随回転ローラの配置例(位置的相互関係例)を示す概念図である。図2(a)に示す例の場合、ローラがニップせず、ローラ外周をフィルムが密着した状態となっており、ローラ径を小さくして小さな湾曲部を形成して歪み変形を与えることが出来、次の図2(b)とは異なる歪み変形を与えることが出来る。複数ローラの温度を変化させる、ローラ径を変化させることにより、ローラニップ対方式では得られない歪み変形を与えることが出来る。
図2(b)に示す例の場合、追随回転ローラの回転負荷に、ローラの質量を使用出来、ローラ幅方向のバラツキが減少する。ローラニップ圧力によりスリップ限界を高く出来、1箇所のローラ対で強い力が伝達可能であり、1対のローラ対でのフィルム内変形量を大きくすることが出来る。
図2(c)に示す例の場合、1個のローラに対して複数ローラを対とすることで製造工程を小さく出来る。駆動ローラを冷却ローラとして、追随回転ローラを加熱ローラとして、樹脂フィルム片側表面の樹脂フィルム内を変形することが出来る。図2(c)で、前半と後半で逆のローラ配置とすることで、樹脂フィルムの両面より樹脂フィルム内を変形させることで、樹脂フィルムの厚さ方向での変形量などを調整出来る。
なお、本発明では、樹脂フィルムは、駆動ローラと追随回転ローラに直接に接触することが好ましが、図2(d)に示す様に樹脂フィルムとローラの間にフィルムやシートやベルトを介して、樹脂フィルム内に歪み変形を与える方法も、本発明に含まれる形態である。
〈ローラ構成材料〉
本発明に係るローラを構成する材料としては、通常知られている各種材料が使用出来る。具体的には、金属性、樹脂製もしくは弾性金属もしくはゴム被覆金属ローラもしくは金属被覆されたゴムローラなど、表面硬度か弾性率の異なるローラを組み合わせることが好ましい。
その場合、硬い側のローラの表面材質としては、ハードクロムメッキされたもの、ニッケルメッキなどを施されたもの、セラミックスの超硬材料である、タングステン−カーバイドなどが溶射されたものなどで、剥離性がよく、かつ鏡面に研磨できる材質であることが好ましい。
表面粗度は、0.2s以下で、特に好ましくは、0.1s以下である。
〈圧延処理ゾーン〉
剪断処理を安定に行おうとする場合、圧延処理のゾーンの長さが重要である。圧延処理のゾーンとは、フィルムに剪断力がかかっているゾーンのことである。処理ゾーンの長さは0.5mm〜5000mmが好ましく、3mm〜3000mmがより好ましく、10mmから3000mmがさらに好ましい。0.5mm未満では、剪断処理を均一に行うことが難しく、5000mmより大きいと、設備が大きくなり好ましくない。
〈ローラ周速〉
前記カレンダーローラの2つのローラの周速比nは、0.01〜0.6の範囲であることが好ましい。ここでn=(V1−V2)/V1、V1、V2:1対のローラの周速、V1>V2である。
nが0.01未満であると、光軸の傾斜角度が必要な範囲から外れ、かつローラ間ですべりが発生するなどして、加工されるフィルムやシートにこすれによる傷が発生しやすくなり好ましくなく、一方、nが0.6を超えると、光軸を傾斜させることが不可能になり好ましくない。
〈ローラ間距離〉
カレンダーローラの2つの間隔は、光学軸を傾斜するのに必要な圧延処理ができれば特に制限はないが、製造するフィルム厚みをt(μm)、ローラ間隔をd(μm)、使用する金属ベルトなどの基材厚みをl(μm)とするとき、(t−l−150)≦d≦(t−20)で表される範囲内にすることが好ましい。ローラ間隔が、(t−l−150)未満であると、フィルムに面内の位相差が不安定になり好ましくなく、一方、(t−20)よりも大きな間隔を開けると、本発明の光軸を傾斜させることができないために好ましくない。
〈ローラ線圧〉
前記カレンダーローラでニップする際の線圧pを150〜1000[kN/m]であることが好ましい。
150[kN/m]未満の圧着圧力であると、フィルムを十分に圧着できないため、本発明の光軸を傾斜させることができず、一方、1000[kN/m]を超える圧着圧力で圧着させると、樹脂フィルム表面に傷がつきやすくなるために好ましくない。
〈樹脂フィルムの搬送張力〉
ここで樹脂フィルムの搬送張力とは、後述の図3で示す圧延処理装置の場合は、予熱ロールから第一、第二ロールまでの搬送中のフィルムに掛かるフィルムの断面積あたりの張力、及び、第一、第二ロールから巻き取りロールまでに掛かるフィルムの断面積当たりの張力をいう。
樹脂フィルムは、搬送張力(T)を0.4<T<20MPaで搬送しながら圧延処理することが好ましい。好ましくは2<T<15Mp、更に好ましくは3<T<13MPaである。
更に、圧延処理前のセルロースエステル系樹脂フィルムに対し、樹脂フィルムの搬送張力Tを前記Nz2係数で除した値Q=T/Nz2が、0.2<Q<40の範囲に制御することが好ましい。
〈処理温度〉
本発明においては、前記樹脂フィルムと前記2種のローラが接触する箇所(「接触部」という。)及びその接触部の前後において、当該樹脂フィルムを加熱または冷却する態様が好ましい。歪み変形は、樹脂フィルムのガラス転移温度の上下50℃の範囲の温度条件が生じ易く、加熱は、接触部の前で実施し、樹脂フィルム温度をガラス転移温度付近とするためであり、歪み変形量を大きくするために有効である。冷却は、接触部を通過後に実施し、フィルムに生じた歪み変形を維持固定化して変化するのを防止するために有効である。
尚、ガラス転移温度以上の温度状態を接触部以外の搬送部分などで長時間維持することは、発生した歪み変形が変化(消失の現象も含む)するため好ましくない。また、歪み変形を付与した後、フィルムを巻き取る前工程で、短時間(1〜20分間)の間、ガラス転移温度以上の高温とする熱安定化処理は、歪み変形が長期間変動し難くなり、好ましい態様である。
尚、ここでいうガラス転移温度とは、示差走査熱量測定器(Perkin Elmer社製DSC−7型)を用いて、昇温速度20℃/分で測定し、JIS K7121(1987)に従い求めた中間点ガラス転移温度(Tmg)とする。
前記加熱は、電熱ヒーター、遠赤外線ヒーター、熱媒体による加熱など一般に知られる各種の加熱手段が利用出来、フィルムの直接加熱(接触と非接触)、駆動ローラ及び追随回転ローラを加熱することができる。
前記冷却は、熱媒体による冷却、空気冷却、冷凍機使用など一般に知られる各種の冷却手段が使用出来、フィルムの直接冷却(接触と非接触)、駆動ローラ、追随回転ローラを冷却することができる。
加熱温度は、目的により異なるが樹脂フィルムのガラス転移温度の±100℃が好ましい。より好ましくは、±50℃である。冷却温度は取り扱い性から、室温〜軟化点温度の範囲が好ましい。
図3に本発明で好ましい予熱ローラを用いた圧延処理装置の模式図を示す。
右図において送りだしローラは駆動系を持たず、次いでニップローラ兼余熱ローラがある。第一、第二ローラはそれぞれに駆動系を有するローラであり、周速差を任意に制御できるローラである。また、油圧によって第一、第二の間の圧力を制御できる構造になっている。巻き取りローラは駆動系を有するローラであり、テンションコントローラで巻取り速度、搬送張力を制御している。予熱ローラと第一、第二ローラはローラ内部にヒーターを内臓し、ローラ表面に温度センサーが取り付けられており、センサー温度をヒーターにフィードバックしPID制御によって±1度の精度で温度コントロールする。
<セルロースエステル系樹脂フィルム>
本発明のセルロースエステル系樹脂フィルムは、セルロースエステル系樹脂を用いたフィルム(以下セルロースエステルフィルムともいう)であり、従って鹸化処理適性に優れることにより偏光膜に直接貼合し、位相差フィルムが偏光板保護フィルムの機能を併せ持つことが可能である。
本発明のセルロースエステル系樹脂フィルムは、長尺のフィルムとして取り扱うことが好ましく、ローラ状に巻き取られた形態の樹脂フィルムを繰り出して、本発明の製造方法を適用した後に再び巻き取る形態や、長尺フィルムの生産の乾燥途中や乾燥後の巻き取り前の段階で、本発明の製造方法を適用することが好ましい。一方カットシートフィルムに対して本発明の製造方法を適用することも可能であるが、長尺フィルムを連続処理する方法が生産効率の面で好ましい。
〈セルロースエステル系樹脂〉
本発明に用いられるセルロースエステル系樹脂(以下セルロースエステルともいう)は、セルロース(ジ、トリ)アセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、及びセルロースフタレートから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
これらの中で特に好ましいセルロースエステルは、セルローストリアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネートやセルロースアセテートブチレートが挙げられる。
これらのセルロースエステルは単独或いは混合して用いることができる。分子量は数平均分子量(Mn)で70000〜200000のものが好ましく、100000〜200000のものが更に好ましい。
セルローストリアセテートの場合には、平均酢化度(結合酢酸量)54.0〜62.5%のものが好ましく用いられ、更に好ましいのは、平均酢化度が58.0〜62.5%のセルローストリアセテートである。
セルローストリアセテート以外で好ましいセルロースエステルは炭素原子数2〜4のアシル基を置換基として有し、アセチル基の置換度をXとし、プロピオニル基又はブチリル基の置換度をYとした時、下記式(I)及び(II)を同時に満たすセルロースエステルを含むセルロースエステルである。
式(I) 2.0≦X+Y≦2.6
式(II) 0.1≦Y≦1.2
更に2.4≦X+Y≦2.6、1.4≦X≦2.3のセルロースアセテートプロピオネート(総アシル基置換度=X+Y)樹脂が好ましい。中でも2.4≦X+Y≦2.6、1.7≦X≦2.3、0.1≦Y≦0.9のセルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート(総アシル基置換度=X+Y)樹脂が好ましい。アシル基で置換されていない部分は通常水酸基として存在している。これらのセルロースエステルは公知の方法で合成することができる。アシル基の置換度の測定方法はASTM−D817−96の規定に準じて測定することができる。
セルロースエステルは綿花リンター、木材パルプ、ケナフ等を原料として合成されたセルロースエステルを単独或いは混合して用いることができる。特に綿花リンターから合成されたセルロースエステルを単独或いは混合して用いることが好ましい。
〈可塑剤〉
セルロースエステルフィルムは、可塑剤を含有するのが好ましく、可塑剤としては、例えば、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤、グリコレート系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、多価アルコールエステル系可塑剤等を好ましく用いることができる。
これらの可塑剤の使用量は、フィルム性能、加工性等の点で、セルロースエステルに対して1〜20質量%が好ましく、特に好ましくは、3〜13質量%である。
〈紫外線吸収剤〉
セルロースエステルフィルムは、紫外線吸収剤を添加することが好ましい。
紫外線吸収剤としては、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましく用いられる。
本発明に好ましく用いられる紫外線吸収剤の具体例としては、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、トリアジン系化合物、ニッケル錯塩系化合物等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明で好ましく用いられる上記の紫外線吸収剤としては、透明性が高く、偏光板や液晶の劣化を防ぐ効果に優れたベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤やベンゾフェノン系紫外線吸収剤が好ましく、不要な着色がより少ないベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が特に好ましく用いられる。
〈微粒子〉
セルロースエステルフィルムは、微粒子を含有していることが好ましく、微粒子としては、二酸化ケイ素がフィルムのヘイズを小さくできるので好ましい。微粒子の2次粒子の平均粒径は0.01〜1.0μmの範囲で、その含有量はセルロースエステルに対して0.005〜0.3質量%が好ましい。二酸化ケイ素のような微粒子には有機物により表面処理されている場合が多いが、このようなものはフィルムのヘイズを低下できるため好ましい。表面処理で好ましい有機物としては、ハロシラン類、アルコキシシラン類(特にメチル基を有するアルコキシシラン類)、シラザン、シロキサンなどが挙げられる。微粒子の平均粒径が大きい方がマット効果は大きく、反対に平均粒径の小さい方は透明性に優れるため、好ましい微粒子の一次粒子の平均粒径は5〜50nmで、より好ましくは7〜16nmである。これらの微粒子はセルロースエステルフィルム中では、通常、凝集体として存在しセルロースエステルフィルム表面に0.01〜1.0μmの凹凸を生成させることが好ましい。二酸化ケイ素の微粒子としてはアエロジル社製のAEROSIL(アエロジル)200、200V、300、R972、R972V、R974、R202、R812、OX50、TT600等を挙げることが出来、好ましくはAEROSIL(アエロジル)200V、R972、R972V、R974、R202、R812である。これらの微粒子は2種以上併用してもよい。
(アクリルポリマー)
このほか、特開2003−12859号公報記載のアクリルポリマーなどを含有させることも、リターデーションやヘイズの調整をする上で好ましい。
重量平均分子量が500以上30000以下であるアクリルポリマーを含有することが好ましく、該アクリルポリマーは芳香環を側鎖に有するアクリルポリマーまたはシクロヘキシル基を側鎖に有するアクリルポリマーであることが好ましい。
該ポリマーの重量平均分子量が500以上30000以下のもので該ポリマーの組成を制御することで、セルロースエステルと該ポリマーとの相溶性を良好にすることができる。
特に、アクリルポリマー、芳香環を側鎖に有するアクリルポリマーまたはシクロヘキシル基を側鎖に有するアクリルポリマーについて、好ましくは重量平均分子量が500以上10000以下のものであれば、上記に加え、製膜後のセルロースエステルフィルムの透明性が優れ、透湿度も極めて低く、セルロースエステルフィルムとして優れた性能を示す。
そのようなポリマーの重合方法としては、クメンペルオキシドやt−ブチルヒドロペルオキシドのような過酸化物重合開始剤を使用する方法、重合開始剤を通常の重合より多量に使用する方法、重合開始剤の他にメルカプト化合物や四塩化炭素等の連鎖移動剤を使用する方法、重合開始剤の他にベンゾキノンやジニトロベンゼンのような重合停止剤を使用する方法、更に特開2000−128911号または同2000−344823号公報にあるような一つのチオール基と2級の水酸基とを有する化合物、或いは、該化合物と有機金属化合物を併用した重合触媒を用いて塊状重合する方法等を挙げることができる。
更に、セルロースエステルフィルムは、分子内に芳香環と親水性基を有しないエチレン性不飽和モノマーXaと分子内に芳香環を有せず、親水性基を有するエチレン性不飽和モノマーXbとを共重合して得られた重量平均分子量5000以上30000以下のポリマーXと、より好ましくは芳香環を有さないエチレン性不飽和モノマーYaを重合して得られた重量平均分子量500以上3000以下のポリマーYとを含有しても良い。好ましくは、Xaは分子内に芳香環と親水性基を有しないアクリルまたはメタクリルモノマー、Xbは分子内に芳香環を有せず親水性基を有するアクリルまたはメタクリルモノマーである。
ポリマーXとポリマーYのセルロースエステルフィルム中での含有量は、下記式(i)、式(ii)を満足する範囲であることが好ましい。ポリマーXの含有量をXg(質量%=ポリマーXの質量/セルロースエステルの質量×100)、ポリマーYの含有量をYg(質量%)とすると、
式(i) 5≦Xg+Yg≦35(質量%)
式(ii) 0.05≦Yg/(Xg+Yg)≦0.4
式(i)の好ましい範囲は、10〜25質量%である。
ポリマーXとポリマーYは総量として5質量%以上であれば、リターデーション値Rthの低減に十分な作用をする。また、総量として35質量%以下であれば、偏光子PVAとの接着性が良好である。
ポリマーXとポリマーYは後述するドープ液を構成する材料として直接添加、溶解するか、もしくはセルロースエステルを溶解する有機溶媒に予め溶解した後ドープ液に添加することができる。
セルロースエステルフィルム中の上記ポリマーの総含有量は、固形分総量に対し、5〜20質量%が好ましく、6〜16質量%が更に好ましく、特に好ましくは8〜13質量%である。また、2種の可塑剤の含有量は各々少なくとも1質量%以上であり、好ましくは各々2質量%以上含有することである。
本発明に係るセルロースエステルフィルムの製造は、溶液流延法でも溶融流延法のどちらでもよく、溶液流延法の場合は、例えば、特開2005−134609号公報、特開2005−156683号公報、2008−268568号公報等に記載の方法を挙げることができる。
セルロースエステルフィルムの膜厚は、特に限定はされないが10〜200μmが好ましく用いられる。特に膜厚は10〜70μmであることが特に好ましい。さらに好ましくは20〜60μmである。最も好ましくは35〜60μmである。また、共流延法によって多層構成としたセルロースエステルフィルムも好ましく用いることができる。
セルロースエステルフィルムは、幅1m以上であり、幅1.4〜4mのものが好ましく用いられる。特に好ましくは1.4〜3mである。4mを超えると搬送が困難となる。また、セルロースエステルフィルム表面の中心線平均粗さ(Ra)は0.001〜1μmの範囲であることが好ましい。
〈延伸処理工程〉
本発明のセルロースエステルフィルムは、テンター等を用いて延伸処理を行うことが好ましく、その目的は、フィルム平面性の向上、フィルム強度アップ、リターデーション値の調整等である。特に、本発明では、圧延処理前のセルロースエステルフィルムとして、下記リターデーション値に制御する上で延伸処理を行うことが好ましい。
延伸方向としては、長手方向(MD)、幅手方向(TD)が一般的であるが、長手方向に対して、斜め方向の延伸であっても良い。
最初に、長手方向(MD)の延伸方法について説明する。
長手方向に一段または多段MD延伸してもよい。延伸する際は、フィルムのガラス転移温度をTgとすると(Tg−30)〜(Tg+100)℃、より好ましくは(Tg−20)〜(Tg+80)℃の範囲内で加熱して搬送方向(長手方向;MD)に延伸することが好ましい。(Tg−20)〜(Tg+20)℃の温度範囲内で横延伸し次いで熱固定することが好ましい。また延伸工程の後、緩和処理を行うことも好ましい。
セルロースエステルフィルムのTgは、フィルムを構成する材料種及び構成する材料の比率によって制御することができる。フィルムの乾燥時のTgは110℃以上が好ましく、更に120℃以上が好ましい。これは液晶表示装置に本発明に係るセルロースエステルフィルムを用いた場合、当該フィルムのTgが上記よりも低いと、使用環境の温度や湿度、バックライトの熱による影響によって、フィルム内部に固定された分子の配向状態に影響を与え、リターデーション値及びフィルムとしての寸法安定性や形状に大きな変化を与える可能性が高くなる。また、フィルムの形状を保持できなくなることがある。逆に当該フィルムのTgが高過ぎると、フィルム構成材料の分解温度に近づくため製造しにくくなり、フィルム化するときに用いる材料自身の分解によって揮発成分の存在や着色を呈することがある。従ってガラス転移温度は180℃以下、より好ましくは150℃以下であることが好ましい。このとき、フィルムのTgはJIS K7121に記載の方法などによって求めることができる。
次に、幅手方向(TD)の延伸方法について説明する。
TD延伸する場合、2つ以上に分割された延伸領域で温度差を1〜50℃の範囲で順次昇温しながら横延伸すると幅方向の物性の分布が低減でき好ましい。更に横延伸後、フィルムをその最終TD延伸温度以下でTg−40℃以上の範囲に0.01〜5分間保持すると幅方向の物性の分布が更に低減でき好ましい。
熱固定は、その最終TD延伸温度より高温で、Tg−20℃以下の温度範囲内で通常0.5〜300秒間熱固定する。この際、2つ以上に分割された領域で温度差が1〜100℃となる範囲で順次昇温しながら熱固定することが好ましい。
熱固定されたフィルムは通常Tg以下まで冷却され、フィルム両端のクリップ把持部分をカットし巻き取られる。この際、最終熱固定温度以下、Tg以上の温度範囲内で、横方向及び/または縦方向に0.1〜10%弛緩処理することが好ましい。また冷却は、最終熱固定温度からTgまでを、毎秒100℃以下の冷却速度で徐冷することが好ましい。冷却、弛緩処理する手段は特に限定はなく、従来公知の手段で行えるが、特に複数の温度領域で順次冷却しながらこれらの処理を行うことがフィルムの寸法安定性向上の点で好ましい。尚、冷却速度は、最終熱固定温度をT1、フィルムが最終熱固定温度からTgに達するまでの時間をtとした時、(T1−Tg)/tで求めた値である。
これら熱固定条件、冷却、弛緩処理条件のより最適な条件は、フィルムを構成するセルロースエステルや可塑剤等の添加剤種により異なるので、得られた二軸延伸フィルムの物性を測定し、好ましい特性を有するように適宜調整することにより決定すればよい。
本発明では、圧延処理前のセルロースエステルフィルムのリターデーション値を、延伸処理によって、
Ro2=(nx−ny)×dが0〜90nm、好ましくは30<Ro<80nm、更に好ましくは40<Ro<70nmであり、
Rth2=((nx+ny)−nz)/2×dが0.01〜30nm、
Nz2=(nx−nz)/(nx−ny)が0.5〜3、
に調整することが圧延処理後のリターデーション値を制御する上で好ましい。
(屈折率をnx、ny、nzとしたとき、(x:フィルムの幅方向、y:フィルムの搬送方向、z:フィルムの厚さ方向)dはセルロースエステルフィルムの厚み(nm)を表す)
圧延処理後のセルロースエステルフィルムは、フィルムの3方向の屈折率をna、nb、ncとしたときに、na≧nb>ncであり、
該セルロースエステルフィルムの屈折率楕円体のNz1係数=(na−nc)/(na−nb)が5〜8、好ましくは5〜7であり、
該セルロースエステルフィルムのリターデーション値が、(dはセルロースエステルフィルムの厚み(nm)を表す)
Ro1=(na−nb)×dが5〜30nm、
Rth1=((na+nb)−nc)/2×dが50〜180nm、好ましくは130nm<Rth<180nm、更に好ましくは140nm<Rth<170nmの範囲にあり、
且つ、前記屈折率ncのフィルム面法線方向からの角度αが5〜50°傾斜しているものである。角度αは好ましくは10〜45°、更に好ましくは20〜40°である。
(但し、屈折率na、nb、ncは、フィルムを傾斜させながらその測定面の2成分方向の位相差を測定していったとき、その位相差が最小となる測定面の垂直方向の屈折率をncとし、その測定面上での互いに直交する2成分方向の屈折率をna、nbとする。各々の屈折率は波長が590nmの光に対する値であり、dはフィルムの膜厚(nm)を表す。)
上記リターデーション値(Ro1、Ro2)、(Rth1、Rth2)、傾斜角度αは自動複屈折率計を用いて測定することができる。例えば、KOBRA−21ADH(王子計測機器(株))を用いて、23℃、55%RHの環境下で、波長590nmで求めることができる。
上記リターデーション値の範囲にある時、優れた視認性を有するツイストネマチック型液晶表示装置を得ることができる。
更に、セルロースエステルフィルムの前記屈折率ncのフィルム法線方向からの角度αのばらつき△αが±0.01°以下であることが好ましい。これは作製したセルロースエステルフィルムから15cm×60cmのサイズを切り出し、そこから均等に36点傾斜角αを測定したときの、その最大値と最小値の差を表す。
また、前記リターデーション値Ro1のばらつき△Ro1が0.0008nm以下であることが好ましい。△Roは、距離1cm間のリターデーション値の変化量をいう。
<散乱フィルム>
本発明に係る散乱フィルムは、散乱体と透明樹脂を有しており、透明樹脂中に散乱体を分散させたフィルムである。
本発明に係る散乱フィルムは、少なくとも視認側偏光板の視認側に設けられる。散乱フィルムは、視認側偏光板の偏光子の視認側と液晶セル側に設けても良い。より好ましくは、散乱フィルムを視認側偏光板の偏光子の視認側にのみ設けることである。散乱フィルムを視認側偏光板の偏光子の視認側の最表面に設けた場合、防眩フィルムとの兼用が可能となる。
散乱フィルムは、厚さ20μm〜90μmのフィルムであることが好ましく、より好ましくは、厚さ20μm〜65μmのフィルムである。また、十分な散乱効果を得る為、散乱フィルムの厚みは散乱体の粒径の2.0倍以上であることが好ましい。
また、散乱フィルムは、散乱フィルム100質量部に対して、散乱体を1〜25質量部含有させることが好ましい。
散乱フィルムは下記材料を含有するドープ液を調製して支持体上に流延する溶液流延法、またはペレット等を調製して溶融押出しする溶融流延法のどちらで作製してもよい。
〈散乱体〉
散乱体は、散乱効果を得るため、透明樹脂と屈折率が異なる粒子であることが必要であるが、特に透明樹脂との屈折率の差が0.02以上である粒子であることが好ましい。より好ましくは、透明樹脂との屈折率の差が0.05以上である粒子である。屈折率の差が大きいほど、散乱効率を向上させることができる。また、散乱体の屈折率は透明樹脂の屈折率よりも大きくても良いし、小さくても良い。散乱体の屈折率が透明樹脂の屈折率よりも大きい場合には前方散乱の強度を大きくでき、小さい場合には散乱の広がり角度を大きくすることができる。
散乱体は、体積平均粒径が1.0〜7.0μmの粒子であることが好ましく、より好ましくは体積平均粒径が1.5〜6.0μmの粒子である。粒子径の調整により、光散乱の角度分布を得ることが可能である。しかし、表示品位という点で正面の明るさを維持するためには、出来る限り透過率を高めることが必要である。前記粒子径を1.0μm未満とした場合、散乱の効果が大きく、視角特性は飛躍的に向上するが、後方散乱が大きくなり明るさの減少が激しい。一方、7.0μm超の場合は、散乱効果が小さくなり、視角特性の向上は小さくなる。
前記散乱体の粒径が1.0〜7.0μmの範囲である場合、可視光の波長に比べて散乱体の粒径は十分に大きく、従って、散乱フィルム内での個々の散乱は、周知のミー散乱理論で近似的に記述できる。
散乱体としては、透光性微粒子を用いることが好ましい。前記透光性微粒子としては、特に限定はないが、透明度の高い透光性樹脂粒子であることが好ましく、より好ましくはシリコーン樹脂である。また、散乱体の形状としては球状であることが好ましい。
シリコーン樹脂の例としては、球状シリカ微粒子などがあり、例えばアドマテックス製 高純度合成球状シリカSOシリーズや、株式会社トクヤマ製 エクセリカシリーズ ファインカットグレードUFシリーズ、株式会社龍森製 球状シリカのファインカットグレード、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン製 トスパールシリーズ、日本触媒製KEPシリーズ、などを用いることができる。
〈透明樹脂〉
散乱フィルムに用いられる透明樹脂としては、製造が容易であること、光学的に等方性である、光学的に透明であること等が好ましい要件として挙げられる。
本発明でいう透明とは、可視光の透過率60%以上であることを指し、好ましくは80%以上であり、特に好ましくは90%以上である。
上記の性質を有していれば特に限定はないが、例えば、セルロースエステル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール誘導体、シクロオレフィンポリマー(アートン(JSR社製)、ゼオネックス、ゼオノア(以上、日本ゼオン社製))、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート等のアクリル誘導体、アクリル等を挙げることができる。本発明に係る透明樹脂としては、特に鹸化処理によって偏光子に直接貼合できるセルロースエステル系樹脂、またはアクリル樹脂とセルロースエステル系樹脂をブレンドした材料を使用することが好ましい。
(他の添加剤)
散乱フィルムは、前記セルロースエステルフィルムと同様な可塑剤、アクリル樹脂、紫外線吸収剤、粒子、各種ポリマー等を必要に応じて含有することができる。
<偏光板>
偏光板の作製方法は特に限定されず、一般的な方法で作製することができる。得られた光学軸を傾斜したセルロースエステルフィルムは、ポリビニルアルコールフィルムを沃素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光子の少なくとも一方の面に、鹸化処理によって完全鹸化PVA水溶液等を用いて偏光子に直接貼合できる。
更に、偏光子の反対面には、前記散乱フィルムを同様に貼合する。散乱フィルムがセルロースエステル系樹脂を使用したフィルムであれば、鹸化処理によって完全鹸化PVA水溶液等を用いて偏光子に直接貼合できる為、偏光板保護フィルムを兼ねることができ薄膜化に有利である。散乱フィルムがセルロースエステル系樹脂でない場合は、偏光板保護フィルム面にアクリル系粘着剤のような接着剤を用いて貼合する。上記偏光板保護フィルムは特に制限されるものではないが、通常TACフィルムのようなセルロースエステル系樹脂フィルムが用いられる。
液晶セルを挟んで、もう一方の面に装着される偏光板についても同様にして上記光学軸を傾斜したセルロースエステルフィルムを貼合することが好ましい。偏光子を挟んで光学軸を傾斜したセルロースエステルフィルムと反対側の面には、本発明に係る散乱フィルムを用いてもよく、また従来の偏光板保護フィルムとして、コニカミノルタタックKC8UX、KC4UX、KC5UX、KC8UY、KC4UY、KC8UCR−3、KC8UCR−4、KC12UR、KC8UXW−H、KC8UYW−HA、KC8UX−RHA(コニカミノルタオプト(株)製)等のセルロースエステル系樹脂フィルムを用いることも好ましい。
<表示装置>
〈TN型液晶表示装置〉
本発明に係る光学軸を傾斜したセルロースエステルフィルムが用いられるTN型液晶表示装置について説明する。
当該TN型液晶表示装置の構成は、特に制限されない。また、さらに光源を有してもよく、光源としては、特に制限されないが、例えば、光のエネルギーが有効に使用できることから、偏光を出射する平面光源であることが好ましい。
光学軸を傾斜したセルロースエステルフィルムが特に好適に用いられるTN型液晶表示装置の例を、図4及び図5を使用して説明する。第1の偏光板13及び第2の偏光板15は、それぞれ、偏光子2、10を2枚の偏光板保護フィルムにより挟む構造を有する(偏光子2は第1偏光板保護フィルム1及び第2偏光板保護フィルム3により挟み、偏光子10は第3偏光板保護フィルム9および第4偏光板保護フィルム11により挟む。)。
TN方式液晶セル14は、2枚のガラスセル基板4、8により挟まれた空間に液晶層6を有する。液晶層6の平均厚さが液晶セルギャップである。
ガラスセル基板4、8には液晶を配向するための配向層5、7が設けられており、配向層にはラビング処理が施されている。そして液晶のツイスト角は対向するラビング処理の方向つまりラビング軸の成す角度と一致し、配向層5のラビング軸(基準0°とする。)と配向層7のラビング軸の成す角度が115±22°である。
第1の偏光板13の透過軸(偏光子2の透過軸と等しい。)と液晶配向層5のラビング軸の成す角度が3.5±3°であり、第2の偏光板15の透過軸(偏光子10の透過軸と等しい。)と液晶配向層7のラビング軸の成す角度が、3.5±3°である。
なお、第1の偏光板と第2の偏光板は、クロスニコル(互いの透過軸が90°を成す。)になるように配置される。
本発明の光学軸を傾斜したセルロースエステルフィルムは、図示しないが、粘着剤を介して図4の第2偏光板保護フィルム3とガラスセル基板4の間と、第3偏光板保護フィルム9とガラスセル基板8の間の2箇所(液晶セルの両側)に貼合されるか、または第2偏光板保護フィルム3、第3偏光板保護フィルム9として貼合される。
本発明の散乱フィルムは、第1偏光板保護フィルム1に貼合されるか、第1偏光板保護フィルム1を兼ねてもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
<セルロースエステル系樹脂フィルム1の作製>
実施例で用いたセルロースエステル、(メタ)アクリル系重合体、可塑剤、紫外線吸収剤を表1に示す。
Figure 2010211014
(メタ)アクリル系重合体A:攪拌機、2個の滴下ロート、ガス導入管および温度計の付いたガラスフラスコに、表1記載の種類及び比率のモノマー混合液40g、連鎖移動剤のメルカプトプロピオン酸3.0gおよびトルエン30gを仕込み、90℃に昇温した。その後、一方の滴下ロートから、表1記載の種類及び質量比率のモノマー混合液60gを3時間かけて滴下すると共に、同時にもう一方のロートからトルエン14gに溶解したアゾビスイソブチロニトリル0.6gを3時間かけて滴下した。その後更に、トルエン56gに溶解したアゾビスイソブチロニトリル0.6gを2時間かけて滴下した後、更に2時間反応を継続させ、(メタ)アクリル系重合体Aを得た。
(メタ)アクリル系重合体Aの重量平均分子量は下記測定法により表1に示した。
(分子量測定)
重量平均分子量の測定は、高速液体クロマトグラフィーを用いて測定した。
測定条件は以下の通りである。
溶媒: メチレンクロライド
カラム: Shodex K806、K805、K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0ml/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1000000〜500迄の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いる。
〈セルロースエステル系樹脂フィルム1の作製〉
〈微粒子分散液1〉
微粒子(アエロジル R972V 日本アエロジル(株)製) 11質量部
エタノール 89質量部
以上をディゾルバーで50分間攪拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行った。
〈インライン添加液〉
メチレンクロライドを入れた溶解タンクにセルロースエステルAを添加し、加熱して完全に溶解させた後、これを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過した。
濾過後のセルロースエステル溶液を充分に攪拌しながら、ここに微粒子分散液をゆっくりと添加した。更に、二次粒子の粒径が所定の大きさとなるようにアトライターにて分散を行った。これを日本精線(株)製のファインメットNFで濾過し、インライン添加液1を調製した。
メチレンクロライド 99質量部
セルロースエステルA 4質量部
微粒子分散液1 11質量部
下記組成の主ドープ液を調製した。まず加圧溶解タンクにメチレンクロライドとエタノールを添加した。溶剤の入った加圧溶解タンクにセルロースエステルAを攪拌しながら投入した。これを加熱し、攪拌しながら、完全に溶解し。これを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過し、主ドープ液を調製した。
〈主ドープ液の組成〉
メチレンクロライド 380質量部
エタノール 70質量部
セルロースエステルA 100質量部
(メタ)アクリル系重合体A 5.5質量部
可塑剤A 5.5質量部
紫外線吸収剤A 2.0質量部
以上を密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、安積濾紙(株)製の安積濾紙No.24を使用して濾過し、ドープ液を調製した。
製膜ライン中で日本精線(株)製のファインメットNFでドープ液を濾過した。インライン添加液ライン中で、日本精線(株)製のファインメットNFでインライン添加液を濾過した。濾過したドープ液を100質量部に対し、濾過したインライン添加液を2質量部加えて、インラインミキサー(東レ静止型管内混合機 Hi−Mixer、SWJ)で十分混合し、次いで、ベルト流延装置を用い、温度35℃、1.8m幅でステンレスバンド支持体に均一に流延した。ステンレスバンド支持体で、残留溶剤量が120%になるまで溶媒を蒸発させ、ステンレスバンド支持体上から剥離した。剥離したセルロースエステルのウェブを50℃で溶媒を蒸発させ、1.65m幅にスリットし、その後、テンターでTD方向(フィルムの搬送方向と直交する方向)に、温度130℃、延伸倍率1.15で延伸した。120℃の乾燥ゾーンを多数のロールで搬送させながら乾燥を終了させ、1.5m幅にスリットし、フィルム両端に幅15mm、平均高さ10μmのナーリング加工を施し、平均膜厚が80μmのセルロースエステル系樹脂フィルム1を作製した。巻き取り長は5000mとした。
得られたサンプルについて、以下の要領でリターデーション値を測定した結果、Ro2=30nm、Rth2=0.1nm、NZ2=0.5であった。
(リターデーションRo2、Rth2、NZ2の測定)
得られたフィルムから試料35mm×35mmを切り出し、25℃、55%RHで2時間調湿し、自動複屈折計(KOBRA21DH、王子計測(株))で、590nmでリターデーションを測定した。
Ro2=(nx−ny)×d
Rth2=((nx+ny)−nz)/2×d
Nz2=(nx−nz)/(nx−ny)
(セルロースエステルフィルムの屈折率をnx、ny、nz(x:フィルムの幅方向、y:フィルムの搬送方向、z:フィルムの厚さ方向)、dはセルロースエステルフィルムの厚み(nm)を表す)
〈ポリカーボネートフィルム1の作製〉
温度計、撹拌機、還流冷却器付き反応器にイオン交換水152400部、25%水酸化ナトリウム水溶液84320部を入れ、HPLC分析で純度99.8%の9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(以下“ビスクレゾールフルオレン”と略称することがある)34848部、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン9008部(以下“ビスフェノールA”と略称することがある)及びハイドロサルファイト88部を溶解した後、塩化メチレン178400部を加えた後撹拌下15〜25℃でホスゲン18248部を60分かけて吹き込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、p−tert−ブチルフェノール177.8部を塩化メチレン2640部に溶解した溶液及び25%水酸化ナトリウム水溶液10560部を加え、乳化後、トリエチルアミン32部を加えて28〜33℃で1時間撹拌して反応を終了した。反応終了後、生成物を塩化メチレンで希釈して水洗したのち塩酸酸性にして水洗し、水相の導電率がイオン交換水と殆ど同じになったところで、塩化メチレン相を濃縮、脱水してポリカーボネート濃度が20%の溶液を得た。この溶液から溶媒を除去して得たポリカーボネート(共重合体A)はビスクレゾールフルオレンとビスフェノールAとの構成単位の比がモル比で70:30であった(ポリマー収率97%)。また、このポリマーの極限粘度は0.674、Tgは226℃であった。
エタノールを4質量部含む、メチレンクロライドとエタノール混合溶媒75質量部に対して、前記ポリカーボネート25質量部を25℃で攪拌しながら溶解して、透明で粘ちょうなドープを得た。このドープを、乾燥空気を送風して露点を12℃以下に制御した100mステンレスベルト上に流延し、剥離した。その時の残留溶媒濃度は35%だった。剥離性は良好であり帯電も少ないことより目視観察ではフィルム表面に剥離段や剥離筋等は見られなかった。その後、残留溶媒濃度が2%のとき、幅保持をして乾燥させた。その後、残留溶媒濃度が1%以下になるまで乾燥し芳香族ポリカーボネートフィルム1を得た。Ro2=30nm、Rth=0.1nm、Nz2=0.5であった。膜厚は80μmであった。
<位相差フィルム101の作製>
次に、上記作製したセルロースエステル系樹脂フィルム1を、特開平6−222213号公報に開示されている方法に従って、図3に示す周速の異なるローラR及びローラRに挟み込んでフィルムをロール形状に50m作製し位相差フィルム101を作製した。
図3において、ローラRは送り出しローラ、R、Rは駆動系を持たないニップローラ兼余熱ローラである。RとRはそれぞれに駆動系を有するローラであり、周速差を任意に制御できるローラである。また、油圧によってR、Rの間の圧力を制御できる構造になっている。Rは駆動系を有する巻取りローラであり、テンションコントローラで巻取り速度を制御している。R〜Rのローラには内部にヒーターを内蔵し、ローラ表面に温度センサーが取り付けられており、温度センサーからの温度をそのヒーターにフィードバックし、PID制御によって±1℃の精度で温度コントロールしている。
圧延処理の条件は以下の通りである。
予熱ローラR2、R3の径:150mm
予熱ローラR2、R3の速度:2.00m/min
予熱ローラR2、R3の温度:150℃
ローラR、ローラRの径:150mm
ローラR、ローラRの表面粗さRa:0.05S
ローラR、ローラRの周速:2.00m/min、0.32m/min
ローラR、ローラRの周速比:0.16
ローラR、ローラRの表面温度:140℃
ローラR、ローラRに挟まれたフィルムに加わる線圧:500[kN/m]
フィルムの搬送張力T:8.0MPa
Q=T/Nz2:15.9
圧延処理して得られたフィルムについて、以下の傾斜角度α、及びリターデーションを測定した。
屈折率ncのフィルム法線方向からの傾斜角度αは40°であり、
Ro1=(na−nb)×dは20nm、
Rth1=((na+nb)−nc)/2×dは90nm、
Nz1=(na−nc)/(na−nb)は5.0であった。
但し、屈折率na、nb、ncは、フィルムを傾斜させながらその測定面の2成分方向の位相差を測定していったとき、その位相差が最小となる測定面の垂直方向の屈折率をncとし、その測定面上での互いに直交する2成分方向の屈折率をna、nbとする。dはフィルムの厚さ(nm)である。測定は、25℃、55%RHの環境下、自動複屈折計(KOBRA21DH、王子計測(株))で、590nmで実施した。
更に、角度αのばらつき△α(作製した光学補償フィルムから15cm×60cmのサイズを切り出し、そこから均等に36点傾斜角度αを測定したときの、その最大値と最小値の差)は、0.01°であった。
また、前記リターデーション値Ro1のばらつき△Ro1(光学補償フィルムの距離1cm間のリターデーション値Ro1変化量)は、0.0006であった。
<位相差フィルム102の作製>
上記作製したポリカーボネートフィルム1を用いて、位相差フィルム101と同様に圧延処理を行い、下記特性を有する位相差フィルム102を作製した。
屈折率ncのフィルム法線方向からの傾斜角度αは50°、
Ro1=(na−nb)×dは70nm、
Rth1=((na+nb)−nc)/2×dは245nm、
Nz1=(na−nc)/(na−nb)は4.0であった。
傾斜角度αのばらつき△αは、0.1°でありばらつきが大きかった。
前記リターデーション値Ro1のばらつき△Ro1は、0.0080でありばらつきが大きかった。
<位相差フィルム103の作製>
特開2002−156527号公報実施例1に従って、TACフィルム上に配向膜を介して液晶化合物を含む光学異方性層を設けた、位相差フィルム103を作製した。
屈折率ncのフィルム法線方向からの傾斜角度αは40°
Ro1=(na−nb)×dは25nm、
Rth1=((na+nb)−nc)/2×dは162.5nm、
Nz1=(na−nc)/(na−nb)は7.0であった。
傾斜角度αのばらつき△αは、0.3°でありばらつきが大きかった。
前記リターデーション値Ro1のばらつき△Ro1は、0.0010でありばらつきがやや大きかった。
<散乱フィルムAの作製>
(ドープ液組成)
セルロースエステル(セルローストリアセテート(酢化度:61.5%、Mn:110000、Mw/Mn=2.0、屈折率1.48)) 100質量部
トリメチロールプロパントリベンゾエート 4.5質量部
エチルフタリルエチルグリコレート 5質量部
メチレンクロライド 430質量部
エタノール 40質量部
球状粒子S1 10質量部
上記組成物を、加熱しながら十分攪拌することで樹脂の溶解、粒子の分散を行って、ドープ液を作製した。
〔球状粒子S1の作製〕
以下の球状粒子S1(屈折率1.43)を参考文献(特開昭63−77940号)に記載の方法によって作製した。
S1:真球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子、平均粒径1.0μm
(散乱フィルムの製膜)
上記作製したドープ液を、ベルト流延装置を用い、温度22℃、2m幅でステンレスバンド支持体に均一に流延した。ステンレスバンド支持体で、残留溶剤量が100%になるまで溶媒を蒸発させ、剥離張力162N/mでステンレスバンド支持体上から剥離した。
剥離した散乱フィルムのウェブを35℃で溶媒を蒸発させ、1.6m幅にスリットし、その後、テンターで幅方向に1.1倍に延伸しながら、135℃の乾燥温度で乾燥させた。このときテンターで延伸を始めたときの残留溶剤量は10%であった。
テンターで延伸後、130℃で5分間緩和を行った後、120℃、140℃の乾燥ゾーンを多数のロールで搬送させながら乾燥を終了させ、1.5m幅にスリットし、フィルム両端に幅10mm高さ5μmのナーリング加工を施し、初期張力220N/m、終張力110N/mで内径15.24cmコアに巻き取り、膜厚40μmの散乱フィルムAを得た。
《視認側の偏光板の作製》
次いで、各位相差フィルム101〜103と散乱フィルムA、及びTACフィルム(コニカミノルタオプト(株)製 コニカミノルタタックKC4UY)を用いて偏光板を作製した。
厚さ、120μmのポリビニルアルコールフィルムを、一軸延伸(温度110℃、延伸倍率5倍)した。これをヨウ素0.075g、ヨウ化カリウム5g、水100gからなる水溶液に60秒間浸漬し、次いでヨウ化カリウム6g、ホウ酸7.5g、水100gからなる68℃の水溶液に浸漬した。これを水洗、乾燥し偏光子を得た。
次いで、下記工程1〜5に従って偏光子の液晶セル側に前記位相差フィルム101〜103、偏光子の視認側に散乱フィルムA、及びTACフィルムを貼り合わせて表2記載の構成で偏光板101〜103を作製した。
尚、偏光子と位相差フィルム、散乱フィルムA及びTACフィルムは下記の工程により接着した。
工程1:位相差フィルム、散乱フィルムA、及びTACフィルムを、50℃の1モル/Lの水酸化ナトリウム溶液に60秒間浸漬し、次いで水洗し乾燥して、偏光子と貼合する側を鹸化処理した。
工程2:前記偏光子を固形分2質量%のポリビニルアルコール接着剤槽中に1〜2秒浸漬した。
工程3:工程2で偏光子に付着した過剰の接着剤を軽く拭き除き、これを工程1で処理した位相差フィルム、散乱フィルムA、及びTACフィルムで前記偏光子を挟み、配置した。
工程4:工程3で積層した位相差フィルム、散乱フィルムA、TACフィルムと偏光子を圧力20〜30N/cm、搬送スピードは約2m/分で貼合した。
工程5:80℃の乾燥機中に工程4で作製した位相差フィルム、散乱フィルムA、TACフィルムと偏光子を貼り合わせた試料を2分間乾燥し偏光板を作製した。
尚、偏光板102は、偏光子の両面に上記工程によってTACフィルムを貼合し、その一方の面にアクリル系粘着剤を用いて位相差フィルム102を貼合した。
《液晶セル、液晶表示装置の作製》
ITO透明電極が設けられたガラス基板の上に、ポリイミド配向膜を設け、ラビング処理を行った。4.3μmのスペーサーを介して、二枚の基板を配向膜が向き合うように重ねた。二枚の基板は、配向膜のラビング方向が直交するように配置した。基板の間隙に、棒状液晶性分子(ZLI−4792、メルク社製)を注入し、以上のように作製したTN液晶セルの両側に視認側偏光板101〜103を位相差フィルムが液晶セル側となるように粘着剤を用いて各々貼り付けて、液晶表示装置101〜103を作製した。液晶表示装置の液晶セルに、55Hzの矩形波電圧を印加し、白表示1.6V、黒表示4.8Vにおける白表示と黒表示との透過率をコントラスト比として、上下左右でコントラスト比10および20が得られる視野角を測定した。尚、偏光板を貼り付ける側の基板のラビング軸と偏光板の吸収軸とが一致するように偏光板を液晶セルに貼合した。
《評価》
視野角測定はELDIM製EZ−contrast160Rを用いて行い、正面の白と黒の輝度比を正面コントラストとし、コントラスト比10:1の角度を視野角とした。また、実用評価は以下を表示して目視にて評価を行った。
(視野角)
TN視野角評価基準:
◎:下記市販のTNと比較して左右それぞれ30°以上改善
○:下記市販のTNと比較して左右それぞれ15°以上改善
△:下記市販のTNと比較して左右それぞれ10°以上改善
×:下記市販のTNと比較して改善なし
市販のTN型液晶表示装置の視野角:
視野角 上 下 左右 反転左右
TN 27° 60° 45°×2 40°
(実用評価)
(1)画像の中間調反転
◎:反転がほとんどわからない
○:反転がやや認められるが気にならない
△:軽微な反転が認められ、気になる
×:反転が見えて実用上問題
(2)画面下方向または下45°方向から観察した時の黒つぶれ
◎:黒がつぶれず、鮮明である
○:黒がつぶれないが、鮮明である
△:黒がつぶれないが、鮮明さが低い
×:黒のつぶれがあり、鮮明さが低い
以上の評価結果を表2に示す。
Figure 2010211014
表2から、本発明の位相差フィルム101、及び散乱フィルムAを用いた偏光板101を装着した液晶表示装置101は、視野角、黒のつぶれが、比較例に対して格段に改善されることが分かった。
実施例2
セルロースエステル系樹脂フィルム1のアクリル樹脂及び可塑剤の使用量、及び延伸条件を変えて圧延処理前光学物性値を表3の様に変化させ、更に圧延処理条件を表3のように変えた以外は、位相差フィルム101の作製と同様にして、位相差フィルム201〜208を作製し、偏光板101、液晶表示装置101の作製と同様にして、偏光板201〜208、液晶表示装置201〜208を作製した。
得られた液晶表示装置を用いて、実施例1と同様な評価を行い、結果を表4に示した。
Figure 2010211014
Figure 2010211014
表3、表4から、本発明の構成の液晶表示装置は視野角、中間調の反転、黒つぶれが、比較例に対して改善されることが分かった。
実施例3
実施例1の球状粒子S1の代わりに下記S2〜S5の粒子を用いて、散乱フィルムB〜Eを作製し、実施例1の偏光板101、液晶表示装置101と同様にして、偏光板301〜304、液晶表示装置301〜304を作製した。
〔球状粒子の作製〕
以下の球状粒子S2〜S5(屈折率1.43)を参考文献(特開昭63−77940号)に記載の方法によって作製した。
S2:真球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子、平均粒径3.0μm
S3:真球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子、平均粒径4.5μm
S4:真球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子、平均粒径6.0μm
S5:真球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子、平均粒径7.0μm
得られた液晶表示装置を用いて、実施例1と同様な評価を行い、結果を表5に示した。
Figure 2010211014
表5から、散乱フィルムに用いる粒子の粒径が1.0〜7.0μmの範囲である時、液晶表示装置の視野角、中間調の反転、黒つぶれがより改善されることが分かった。
1R 駆動ローラ
2R 追随回転ローラ
B ベルト
F 樹脂フィルム
1 第1偏光板保護フィルム
2 第1偏光子(透過軸を有する3.5±3°)
3 第2偏光板保護フィルム
4 視認側ガラスセル基板
5 視認側液晶配向層(ラビング軸基準0°を有する。)
6 液晶層(d:液晶セルギャップ)
7 バックライト側液晶配向層(ラビング軸115±22°を有する。)
8 バックライト側ガラスセル基板
9 第3偏光板保護フィルム
10 第2偏光子(透過軸93.5±3°を有する。)
11 第4偏光板保護フィルム
13 第1の偏光板
14 TN方式液晶セル
15 第2の偏光板
16 第1の偏光板の透過軸(3.5±3°)
17 視認側液晶配向層のラビング軸(基準0°)
18 バックライト側液晶配向層のラビング軸(115±22°)
19 第2の偏光板の透過軸(93.5±3°)
送り出しローラ
予熱ローラ1
予熱ローラ2
第一ローラ
第二ローラ
巻き取りローラ

Claims (4)

  1. ツイストネマチック型液晶セル、該液晶セルの視認側に設けられた第1の偏光子、該液晶セルのバックライト側に設けられた第2の偏光子とバックライトユニットとを有するツイストネマチック型液晶表示装置において、
    前記ツイストネマチック型液晶セルと前記第1の偏光子との間及び前記ツイストネマチック型液晶セルと前記第2の偏光子の間の少なくとも一方に、フィルムの3方向の屈折率をna、nb、ncとしたときに、na≧nb>ncであり、該屈折率ncのフィルム面法線方向からの角度αが5〜50°傾斜しているセルロースエステル系樹脂フィルムを有し、且つ少なくとも第1の偏光子の視認側に、透明樹脂中に散乱体を分散させた散乱フィルムを有していることを特徴とするツイストネマチック型液晶表示装置。
    (但し、屈折率na、nb、ncは、フィルムを傾斜させながらその測定面の2成分方向の位相差を測定していったとき、その位相差が最小となる測定面の垂直方向の屈折率をncとし、その測定面上での互いに直交する2成分方向の屈折率をna、nbとする。)
  2. 前記セルロースエステル系樹脂フィルムは延伸されており、下記(i)式で表されるリターデーション値Ro1が5〜30nmの範囲であり、下記(ii)式で表されるリターデーション値Rth1が50〜180nmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載のツイストネマチック型液晶表示装置。
    (i) Ro1=(na−nb)×d
    (ii) Rth1=((na+nb)/2−nc)×d
    (但し、屈折率na、nb、ncは、フィルムを傾斜させながらその測定面の2成分方向の位相差を測定していったとき、その位相差が最小となる測定面の垂直方向の屈折率をncとし、その測定面上での互いに直交する2成分方向の屈折率をna、nbとする。各々の屈折率は波長が590nmの光に対する値であり、dはフィルムの膜厚(nm)を表す。)
  3. 前記散乱フィルム中の、前記散乱体は体積平均粒径が1.0〜7.0μmの粒子であり、前記透明樹脂と該散乱体の屈折率の差が0.02以上であることを特徴とする請求項1に記載のツイストネマチック型液晶表示装置。
  4. 請求項1または2に記載のセルロースエステル系樹脂フィルムの製造方法であって、
    圧延処理前のセルロースエステル系樹脂フィルムの屈折率をnx、ny、nzとしたとき、
    (x:フィルムの幅方向、y:フィルムの搬送方向、z:フィルムの厚さ方向)
    リターデーション値が、(dはセルロースエステル系樹脂フィルムの厚み(nm)を表す)
    Ro2=(nx−ny)×dが0〜90nm、
    Rth2=((nx+ny)−nz)/2×dが0.01〜30nm、
    Nz2=(nx−nz)/(nx−ny)が0.5〜3、
    であるセルロースエステル系樹脂フィルムを、
    少なくとも1対のカレンダーローラを用いて、
    フィルムの搬送張力(T)を0.4<T<20MPaで搬送しながら、
    前記カレンダーローラでニップする際の線圧pを150〜1000[kN/m]、
    前記カレンダーローラの2つのローラの周速比nが0.01〜0.6、
    (但し、n=(V1−V2)/V1 V1、V2:1対のローラの周速、V1>V2)でフィルムに剪断力をかけ、
    フィルムの搬送張力TをNz2係数で除した値Q=T/Nz2が、0.2<Q<40の範囲に調整しながら、圧延処理することを特徴とするセルロースエステル系樹脂フィルムの製造方法。
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