JP2010210717A - 光源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラズマを透過したレーザー光がレーザー発振器に照射されることを防止した光源装置を提供する。
【解決手段】放電媒体が封入されたランプ2と、ランプ2から出射された光を反射する凹面形状の反射面32及び光出射開口31を有する凹面反射鏡3と、レーザー光4を出射するレーザー発振器5とを備え、ランプ2にレーザー光4を照射する光源装置であって、ランプ2を透過したレーザー光4’の光路上に、レーザー光吸収部材6を設けたことを特徴とする光源装置である。この光源装置によれば、レーザー発振器5にレーザー光4’が入射されないので、エネルギー密度の高いレーザー光の影響を受けてレーザー発振器5が故障するといった不具合を確実に防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光源装置に係わり、特に、半導体、液晶基板若しくはカラーフィルタの露光用の光源装置、映写機等の画像投影装置に用いられる光源装置、及び照明用の光源装置に関する。
近年、半導体、液晶基板又はカラーフィルタの露光には、入力電力の大きな紫外線光源を使うことにより、処理時間の短縮化や、大面積の被処理物への一括露光等が進められている。また、映写機等の画像投影装置の分野においては、スクリーンの輝度を高いものとすることが要求されている。これに伴い、上記用途の光源には、より高輝度の光を放射することが求められている。しかし、ランプヘの入力電力を単純に大きくすれば、ランプの内部に配置された放電用の電極への負荷が増大し、電極からの蒸発物が原因となって、ランプが黒化し、短寿命化する、といった問題が発生する。このような問題を解決するために、種々の提案がなされている。
図10は、特許文献1に記載の光源装置の概略構成を示す図である。
同図に示すように、この光源装置は、レーザー発振器100から放射された連続又はパルス状のレーザー光101を、反射鏡102で反射させて、チャンバー103内に照射し、チャンバー103内に充填された放電媒体を励起して高温状態のプラズマ104を発生させるものである。高温状態になったプラズマ104から高輝度の紫外光105を生成し、反射鏡102を透過させ放射させて高輝度の紫外光105を得ている。
US2007/0228288
しかしながら、レーザー光101は、その全てのエネルギーがプラズマ104に吸収されるものではなく、一部はプラズマ104に吸収されず、透過する。透過したレーザー光はチャンバー103から外部へと放射され、一部はレーザー発振器100へと戻ることにより、レーザー発振器100の故障原因となりうる。例えば、チャンバー103の内壁が放物面形状の場合は以下のようになる。レーザー発振器100から放射されたレーザー光101を平行光にして、チャンバー103に入射する。放物面に反射され、その焦点位置に、入射したレーザー光101が集光し、プラズマ104が生成される。このときプラズマ104に吸収されずに透過したレーザー光の一部は、放物面の焦点位置から放射するように進み、再び放物面に反射され、平行光となって、レーザー発振器100へと戻る。この戻り光により、レーザー発振器100が故障することが起こりうる。また、チャンバー103の内壁が楕円面形状の場合は、以下のようになる。レーザー発振器100は、楕円面の一つの焦点位置に配置される。レーザー発振器100から放射されたレーザー光101は、チャンバー103に入射すると、楕円面により反射され、そのもう一つの焦点位置に、レーザー光101が集光する。その集光点にてプラズマ104が生成される。しかし、同様にプラズマ104に吸収されずに透過した(寄与しなかった)レーザー光の一部は、楕円面のもう一つの焦点位置から放射するように進み、再び楕円面に反射され、一つの焦点位置にあるレーザー発振器100へと戻る。この戻り光により、レーザー発振器100が故障することが起こりうる。
本発明の目的は、上記の問題点に鑑み、プラズマを透過したレーザー光がレーザー発振器に照射されることを防止した光源装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するために、請求項1は、放電媒体が封入されたランプと、該ランプから出射された光を反射する凹面形状の反射面及び光出射開口を有する凹面反射鏡と、レーザー光を出射するレーザー発振器とを備え、前記ランプに前記レーザー光を照射する光源装置であって、前記ランプを透過したレーザー光の光路上に、レーザー光吸収部材を設けたことを特徴とする光源装置である。
請求項2は、請求項1において、前記レーザー発振器は、レーザー光が前記凹面反射鏡の光出射開口から入射するように配置され、前記凹面反射鏡が、前記レーザー光を前記ランプに向けて反射するレーザー光反射部と、前記ランプを透過したレーザー光を透過するレーザー光透過部とを備え、前記レーザー光吸収部材が、前記凹面反射鏡と別体に設けられていることを特徴とする光源装置である。
請求項3は、請求項2において、前記レーザー光吸収部材が、前記レーザー光透過部の外側に設けられていることを特徴とする光源装置である。
請求項4は、請求項3において、前記レーザー光吸収部材が、前記レーザー光透過部の外表面に固定されていることを特徴とする光源装置である。
請求項5は、請求項1ないし請求項4のいずれか1つにおいて、前記凹面反射鏡が、前記ランプから出射した赤外光を透過させる赤外光透過部を有することを特徴とする光源装置である。
請求項6は、請求項1において、前記凹面反射鏡の前記反射面の一部が前記レーザー光吸収部材を兼ねることを特徴とする光源装置である。
請求項7は、請求項1において、前記凹面反射鏡は、前記レーザー光を透過させるものであり、前記レーザー発振器から出射したはレーザー光が、前記凹面反射鏡の側面を透過して前記ランプに照射されることを特徴とする光源装置である。
請求項1に記載の発明によれば、レーザー発振器にレーザー光が入射されないので、エネルギー密度の高いレーザー光の影響を受けてレーザー発振器が故障するといった不具合を確実に防止することができる。
請求項2ないし請求項4に記載の発明によれば、プラズマを透過したレーザー光を凹面反射鏡のレーザー光透過部を透過させて、レーザー光吸収部材に吸収させることができるので、レーザー光がレーザー発振器に照射されることを防止することができる。
請求項5に記載の発明によれば、ランプの放熱を確実に行うことができる。
請求項6に記載の発明によれば、部材の総数を削減することができ、コストの低減を図ることができる。
請求項7に記載の発明によれば、レーザー光を反射するレーザー光反射部とレーザー光を透過するレーザー光透過部とから構成する必要がなく、凹面反射鏡をレーザー光を透過するレーザー光透過部のみで構成することができるので、凹面反射鏡の作成が容易となる。
第1の実施形態の発明に係る光源装置の概略構成を示す図である。 第2の実施形態の発明に係る光源装置の概略構成を示す図である。 第3の実施形態の発明に係る光源装置の概略構成を示す図である。 第4の実施形態の発明に係る光源装置の概略構成を示す図である。 第5の実施形態の発明に係る光源装置の概略構成を示す図である。 第6の実施形態の発明に係る光源装置の概略構成を示す図である。 第7の実施形態の発明に係る光源装置の概略構成を示す図である。 第8の実施形態の発明に係る光源装置の概略構成を示す図である。 図1に示した光源装置を適用した露光装置の概略構成を示す図である。 特許文献1に記載の光源装置を示す図である。
本発明の第1の実施形態を図1を用いて説明する。
図1は、本実施形態の発明に係る光源装置の概略構成を示す図である。
同図に示すように、光源装置1は、ランプ2と凹面反射鏡3からなる光源と、レーザー光4を出射するレーザー発振器5と、レーザー光吸収部材6とを備える。ランプ2は、略球状の発光部を有しており、この発光部の内部空間に放電媒体として、希ガス(例えば、アルゴン)と水銀(蒸気)とが封入されている。この水銀に対してレーザー発振器5から出射されたレーザー光4が照射されることにより、発光部内においてプラズマPが生成される。なお、放電媒体として、希ガスのみ(例えば、キセノンのみ)を用いることもできる。
更に、同図に示すように、凹面反射鏡3は、全体が凹面状であって、前端縁に形成された光出射開口31と、ランプ2から出射した光を反射する、例えば、回転楕円反射面からなる凹面反射面32を備える。凹面反射面32は、ランプ2から出射する、例えば、i線等の紫外光を反射するように、高屈折率材料からなる層と低屈折率材料からなる層を交互に積層してなる誘電体多層膜、例えば、HfO(酸化ハフニウム)とSiO(酸化シリコン)を交互に積層してなる誘電体多層膜、又は、Ta(酸化タンタル)とSiO(酸化シリコン)を交互に積層してなる誘電多層膜等で構成される。このような凹面反射鏡3の第1焦点F1には、ランプ2の中心が位置するように配置される。凹面反射鏡3から出射するランプ2から放射される紫外光は、例えば、水銀共鳴線である波長365nmの紫外光である。
レーザー発振器5は、ランプ2より放射される光のうち主用途の波長以外の波長域にピークを有するレーザー光4を出射する。例えば、水銀共鳴線である波長365nmの紫外光を利用する場合は、レーザー発振器5から出射するレーザー光4の波長は、365nm以外であることが好ましく、例えば、809nm、又は1μm以上の赤外波長域にピークを有する。レーザー発振器5は、レーザー光出射口が凹面反射鏡3の第2焦点F2に一致するように配置され、凹面反射鏡3の光出射開口31に向けてレーザー光4を出射する。
凹面反射面32は、レーザー発振器5からのレーザー光4をランプ2に向けて反射すると共に、ランプ2から出射する光を反射する特性を有するレーザー光反射部321と、ランプ2を透過したレーザー光4’を凹面反射面32の背面側に透過すると共にランプ2から放射される光を反射する特性を有するレーザー光透過部322とを備える。凹面反射面32は、レーザー光透過部322及びレーザー光反射部321が、光出射開口31側からこの順に一体に連続して形成される。
レーザー光反射部321は、誘電体多層膜の膜数と膜厚とを適宜に調整することにより、レーザー光及びランプ2から放射される光を反射するように構成される。また、レーザー光透過部322も、誘電体多層膜の膜数と膜厚とを適宜に調整することにより、レーザー光を透過しランプ2から放射される光を反射するように構成される。レーザー発振器5は、レーザー光がレーザー光反射部321に入射するようにアライメントされている。
レーザー光透過部322の外側には、ランプ2を透過したレーザー光4’の光路上に、レーザー光吸収部材6が設けられる。レーザー光吸収部材6は、凹面反射鏡3とは別体であり、例えば、カーボン製の平板や黒色アルマイト処理された平板により構成され、所定の保持手段によって凹面反射鏡3の外側で保持される。なお、レーザー光吸収部材6は、ランプ2を透過したレーザー光4’の光路上に配置されていれば良いので、レーザー光透過部322の外表面に付着するように膜状に構成することもできる。また、レーザー光吸収部材6として、ビームダンパー等を使用することもできる。
本実施形態の発明に係る光源装置の動作を図1を用いて説明する。
レーザー発振器5から出射したレーザー光4は、凹面反射鏡3の光出射開口31側からレーザー光反射部321に入射され、レーザー光反射部321で反射されてランプ2内に封入された、例えば、希ガス(例えば、アルゴン)と水銀(蒸気)の放電媒体に照射される。これにより、ランプ2の発光部内にプラズマPが生成される。このプラズマPに対し、レーザー発振器5からレーザー光4が継続して照射されて、プラズマPが高温化することにより、プラズマPの輝度を高いものとすることができる。ランプ2に照射され、ランプ2を透過したレーザー光4’は、凹面反射面32のレーザー光透過部322に向けて進行する。レーザー光4’は、レーザー光透過部322を透過してレーザー光吸収部材6に入射され、吸収される。ランプ2のプラズマPから出射した光は、レーザー光反射部321及びレーザー光透過部322で反射され、凹面反射鏡3の第2焦点F2に集光する。
本発明の第2の実施形態を図2を用いて説明する。
図2(a)は、本実施形態の発明に係る光源装置の概略構成を示す図である。
同図に示すように、凹面反射面32は、レーザー光4及びランプ2からの放射される光を反射するレーザー光反射部323と、ランプ2を透過したレーザー光4’を凹面反射面32の背面側に透過する一方、ランプ2から放射される光を反射するレーザー光透過部324と、レーザー光反射部323とレーザー光透過部324を凹面反射面32の背面側で連結するミラー連結部325とを備える。図1に示した凹面反射面32は、レーザー光反射部321とレーザー光透過部322が一体に連続して形成されているのに対して、図2に示した凹面反射面32は、レーザー光反射部323とレーザー光透過部324が別体に構成され、両者がミラー連結部325で連結されている点で相違する。また、レーザー光反射部323は、誘電体多層膜の膜数と膜厚とを適宜に調整することにより、レーザー光及びランプ2から放射される光を反射するように構成され、レーザー光透過部324は、誘電体多層膜の膜数と膜厚とを適宜に調整することにより、レーザー光を透過しランプ2から放射される光を反射するように構成される。ミラー連結部325による、レーザー光反射部323とレーザー光透過部324の取り付けは、図2(b)に示すように、連結部材3251をレーザー光反射部323とレーザー光透過部324との境目の外側部を渡るように設置し、連結部材3251をネジ3252で止め、又は接着剤で止め、更には金属箔をネジで締め上げることにより連結する。なお、その他の構成及び機能は、図1に示した第1の実施形態の場合と同様であるので、説明を省略する。
本発明の第3の実施形態を図3を用いて説明する。
図3は、本実施形態の発明に係る光源装置の概略構成を示す図である。
同図に示すように、凹面反射面32は、レーザー光4及びランプ2から放射される光を反射するレーザー光反射部323と、ランプ2を透過したレーザー光4’を凹面反射面32の背面側に透過する一方、ランプ2から放射される光を反射するレーザー光透過部324から構成される。図1に示した凹面反射面32は、レーザー光反射部321とレーザー光透過部322が一体に連続して形成されているのに対して、図3に示した凹面反射面32は、レーザー光反射部323とレーザー光透過部324が別体に構成されている点で相違し、レーザー光反射部323とレーザー光透過部324との連結は、レーザー光反射部323又はレーザー光透過部324の先端をテーパ面326に形成し、一方を他方に挿入して連結する。また、レーザー光反射部323は、誘電体多層膜の膜数と膜厚とを適宜に調整することにより、レーザー光及びランプ2から放射される光を反射するように構成され、レーザー光透過部324は、誘電体多層膜の膜数と膜厚とを適宜に調整することにより、レーザー光を透過しランプ2から放射される光を反射するように構成される。なお、その他の構成及び機能は、図1に示した第1の実施形態の場合と同様であるのであるので、説明を省略する。
本発明の第4の実施形態を図4を用いて説明する。
図4は、本実施形態の発明に係る光源装置の概略構成を示す図である。
同図に示すように、凹面反射面32は、レーザー光4、4’を透過し、ランプ2からの紫外光を反射するレーザー光透過部328と、レーザー光透過部328の外側の一部にレーザー光4及びランプ2から放射された光を共に反射するレーザー光反射部327を取り付ける。レーザー発振器5から放射されたレーザー光4は、レーザー光透過部328を透過しレーザー光反射部327で反射されてランプ2に照射される。ランプ2を透過したレーザー光4’は、外側にレーザー光反射部327が取り付けられていない残余のレーザー光透過部328に入射され、この残余のレーザー光透過部328を透過して、レーザー光吸収部材6で吸収される。レーザー光透過部328へのレーザー光反射部327の取り付けは、両部材を重ね合わせても良いし、蒸着して取り付けてもよい。また、レーザー光反射部327は、誘電体多層膜の膜数と膜厚とを適宜に調整することにより、レーザー光及びランプ2から放射された光を反射するように構成され、レーザー光透過部328は、誘電体多層膜の膜数と膜厚とを適宜に調整することにより、レーザー光を透過し、ランプ2から放射された光を反射するように構成される。なお、その他の構成及び機能は、図1に示した第1の実施形態の場合と同様であるのであるので、説明を省略する。
本発明の第5の実施形態を図5を用いて説明する。
図5は、本実施形態の発明に係る光源装置の概略構成を示す図である。
同図に示すように、この光源装置は、凹面反射面32におけるレーザー光反射部321及びレーザー光透過部322の配置が、図1に示した光源装置の凹面反射面32のレーザー光反射部321及びレーザー光透過部322の配置とは異なる点で相違している。すなわち、図1の回転楕円反射面32は、レーザー光透過部322及びレーザー光反射部321が、光出射開口31側からこの順に一体に連続して形成されているのに対して、図5の凹面反射面32は、レーザー光反射部321及びレーザー光透過部322が、光出射開口31側からこの順に一体に連続して形成されている点で相違している。レーザー発振器5から放射されたレーザー光4は、レーザー光反射部321で反射されてランプ2に照射され、ランプ2を透過したレーザー光4’はレーザー光透過部322を透過して、レーザー光透過部322の外側に取り付けられているレーザー光吸収部材6で吸収される。なお、その他の構成及び機能は、図1に示した第1の実施形態の場合と同様であるのであるので、説明を省略する。
本発明の第6の実施形態を図6を用いて説明する。
図6は、本実施形態の発明に係る光源装置の概略構成を示す図である。
同図に示すように、この光源装置は、凹面反射面32の前方の光出射開口31とは反対側に赤外線を透過する赤外線透過部329が設けられている点で、図1に示した凹面反射面32の構成と異なる。すなわち、図1の凹面反射面32は、レーザー光透過部322及びレーザー光反射部321が、光出射開口31側からこの順に一体に連続して形成されているのに対して、図6の凹面反射面32は、レーザー光透過部322、レーザー光反射部321及び赤外線透過部329が、光出射開口31側からこの順に一体に連続して形成されている点で相違している。レーザー発振器5から放射されたレーザー光4は、レーザー光反射部321で反射されてランプ2に照射され、ランプ2を透過したレーザー光4’はレーザー光透過部322を透過して、レーザー光透過部322の外側に取り付けられているレーザー光吸収部材6で吸収される。赤外光透過部329では、ランプ2から出射する光のうち、赤外光は透過するが、紫外光および可視光を反射する。赤外光透過部329が、凹面反射面32の後方側の領域に形成されているので、ランプ2の放熱を確実に行うことができる。なお、その他の構成及及び機能は、図1に示した第1の実施形態の場合と同様であるのであるので、説明を省略する。
本発明の第7の実施形態を図7を用いて説明する。
図7は、本実施形態の発明に係る光源装置の概略構成を示す図である。
同図に示すように、この光源装置は、凹面反射面32の一部が、ランプ2を透過したレーザー光を吸収するレーザー光吸収部材を兼ねている点で、図1に示した凹面反射面32の構成と相違する。すなわち、図1の凹面反射面32は、レーザー光透過部322及びレーザー光反射部321が、光出射開口31側からこの順に一体に連続して形成されていると共に、レーザー光透過部322の外側にレーザー光吸収部材6が設けられていたのに対して、図7の凹面反射面32は、レーザー光吸収部330及びレーザー光反射部321が、光出射開口31側からこの順に一体に連続して形成されている点で相違している。より具体的には、同図の紙面において、第1焦点F1よりも右側の領域がレーザー光吸収部330であり、第1焦点F1よりも左側の領域がレーザー光反射部321である。レーザー光吸収部330は、ランプ2から放射された光を反射し、レーザー光4’を吸収する特性を有する。レーザー発振器5から放射されたレーザー光4は、レーザー光反射部321で反射されてランプ2に照射され、ランプ2を透過したレーザー光4’はレーザー光吸収部330で吸収される。レーザー光吸収部330は、誘電体多層膜の膜数と膜厚とを適宜に調整したり、又は黒色カーボンや黒色アルマイトを付着させた層を設けることにより、レーザー光4’を吸収する一方、ランプ2から放射される紫外光を反射する特性を有するように構成される。本実施形態の発明によれば、他の実施形態の発明と比べて、部材の総数を削減することができ、コストの低減を図ることができる。なお、その他の構成及及び機能は、図1に示した第1の実施形態の場合と同様であるのであるので、説明を省略する。
本発明の第8の実施形態を図8を用いて説明する。
図8は、本実施形態の発明に係る光源装置の概略構成を示す図である。
同図に示すように、この光源装置は、凹面反射面32にレーザー光透過部322が形成されると共に、レーザー光透過部322の外側にレーザー光吸収部材6が設けられている。図1においては、凹面反射鏡3の光出射開口31側からレーザー発振器5から出射したレーザー光4が凹面反射面32のレーザー光反射部321で反射されてランプ2に入射されていたのに対して、図8においては、レーザー発振器4から出射したレーザー光4が、凹面反射面32の外側から入射され、凹面反射面32のレーザー光透過部322を透過して、ランプ2に入射される点で相違する。つまり、レーザー発振器5から放射されたレーザー光4は、レーザー光透過部322を透過してランプ2に照射され、ランプ2を透過したレーザー光4’はレーザー光透過部322を透過後、レーザー光吸収部6で吸収される。なお、その他の構成及及び機能は、図1に示した第1の実施形態の場合と同様であるのであるので、説明を省略する。
上記の各実施形態の発明に係る光源装置によれば、ランプ2を透過したレーザー光4’が、レーザー光’の光路上に配置されたレーザー光吸収部材6(330)によって確実に吸収される。したがって、ランプ2を透過したレーザー光4’がレーザー発振器5に照射されることがないので、エネルギー密度の高いレーザー光4’の影響を受けてレーザー発振器5が故障するといった不具合を確実に防止することができる。
なお、上記の各実施形態の発明に係る光源装置は、上記の構成に限定されず、種々の設計変更が可能である。例えば、ランプ2は、上記したような無電極のものに限らず、有電極のものを採用しても良い。更に、ランプ2は、水銀共鳴線である波長365nmの紫外光を放射するものに限らず、例えば、キセノンランプ、メタルハライドランプ等を使用しても良い。また、凹面反射鏡3は、回転楕円反射鏡に限定されず、放物反射鏡であってもよい。レーザー光は、凹面反射鏡3の凹面反射面32に対して広がるように、ビーム径を大きくしても良い。
図9は、図1に示した光源装置を適用した露光装置の概略構成を示す図である。
この露光装置9は、図1に示した光源装置1と露光用の光学素子8とを備える。光学素子8は、凹面反射鏡3から放射された紫外光を反射する一方でレーザー発振器5から出射されたレーザー光4を透過する波長選択式反射鏡81と、凹面反射鏡3の第2焦点F2を通過する紫外光7のみを通過させ、凹面反射鏡3の第2焦点F2を通過しない光をカットするためのアパーチャ82と、アパーチャ82を通過した紫外光7を平行化するレンズ83と、レンズ83により平行化された紫外光7を所望の形状に調整するインテグレータレンズ84と、所望の方向に紫外光7を反射する平面反射鏡85とを備えている。凹面反射鏡3から放射された紫外光7は、このような光学素子8を介することにより、所望の形状に成形されてワーク86の表面に照射される。
同図に示すように、波長選択式反射鏡81は、凹面反射鏡3の光軸に対して斜めに交差するように配置され、凹面反射鏡3の光出射開口31から出射した紫外光7を、この紫外光7の進行方向とは異なる方向に反射するものである。波長選択式反射鏡81は、凹面反射鏡3から出射した紫外光7を前記した方向に反射する一方で、レーザー発振器5から出射したレーザー光4を透過させる、という波長選択機能を有する。波長選択式反射鏡81は、高屈折率材料からなる層と低屈折率材料からなる層を交互に積層してなる誘電体多層膜、例えば、TiO(酸化チタン)及びSiO(酸化シリコン)を交互に重ねた誘電体多層膜からなる反射面が形成されている。この反射面は、誘電体多層膜の膜厚と膜の層数を適宜設定することによって前記した特定の波長域の光を選択的に反射する機能を有している。
この露光装置9は、以下のように動作する。レーザー発振器5を駆動してレーザー光4を出射する。レーザー発振器5を出射したレーザー光4は、図9の破線で示すように、波長選択式反射鏡81を透過して凹面反射鏡3に入射し、凹面反射鏡3によって反射されてランプ2に照射され、ランプ2の内部空間においてプラズマPを生成する。ランプ2を透過したレーザー光4’は、凹面反射鏡3を透過してレーザー光吸収部材6により吸収される。プラズマPから出射した紫外光7は、凹面反射鏡3の凹面反射面32で反射して、光出射開口31から出射する。ランプ2からの紫外光7は、図9の実線で示すように、波長選択式反射鏡81により反射されて光路が変更された後、アパーチャ82を通過する。そのとき、第2焦点F2を通過しない光はアパーチャ82によってカットされる。アパーチャ82を通過した紫外光7は、レンズ83、インテグレータレンズ84、平面反射鏡85の順に入射し、平面反射鏡85で反射されて光路を変更された後、ワーク86の表面に照射される。
1 光源装置
2 ランプ
3 凹面反射鏡
31 光出射開口
32 凹面反射面
321 レーザー光反射部
322 レーザー光透過部
323 レーザー光反射部
324 レーザー光透過部
325 ミラー連結部
3251 連結部材
3252 ネジ
326 テーパ面
327 レーザー光反射部
328 レーザー光透過部
329 赤外線透過部
330 レーザー光吸収部
4 レーザー光
4’レーザー光
5 レーザー発振器
6 レーザー光吸収部材
7 紫外光
8 光学素子
81 波長選択式反射鏡
82 アパーチャ
83 レンズ
84 インテグレータレンズ
85 平面反射鏡
86 ワーク
9 露光装置
P プラズマ

Claims (7)

  1. 放電媒体が封入されたランプと、該ランプから出射された光を反射する凹面形状の反射面及び光出射開口を有する凹面反射鏡と、レーザー光を出射するレーザー発振器とを備え、前記ランプに前記レーザー光を照射する光源装置であって、
    前記ランプを透過したレーザー光の光路上に、レーザー光吸収部材を設けたことを特徴とする光源装置。
  2. 前記レーザー発振器は、レーザー光が前記凹面反射鏡の光出射開口から入射するように配置され、
    前記凹面反射鏡が、前記レーザー光を前記ランプに向けて反射するレーザー光反射部と、前記ランプを透過したレーザー光を透過するレーザー光透過部とを備え、
    前記レーザー光吸収部材が、前記凹面反射鏡と別体に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記レーザー光吸収部材が、前記レーザー光透過部の外側に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
  4. 前記レーザー光吸収部材が、前記レーザー光透過部の外表面に固定されていることを特徴とする請求項3に記載の光源装置。
  5. 前記凹面反射鏡が、前記ランプから出射した赤外光を透過させる赤外光透過部を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4に記載の光源装置。
  6. 前記凹面反射鏡の前記反射面の一部が前記レーザー光吸収部材を兼ねることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  7. 前記凹面反射鏡は、前記レーザー光を透過させるものであり、
    前記レーザー発振器から出射したはレーザー光が、前記凹面反射鏡の側面を透過して前記ランプに照射されることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
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