JP2010210473A - 光学式車両検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学通信によって投受光の同期を行い、同期ケーブルを必要としない車両検知器を提供する。
【解決手段】車両検知器100は、投光部S6と、投光部S6からの赤外光を受光する受光部S7とを備える。車両検知器100は、投光部S6と受光部S7との間を通過する車両の有無を検知する。車両検知器100の投光部S6と受光部S7とは、投受の同期を行う投光素子S6n−1と受光素子S7−1とによる投受光が完了した時間帯で、車両検知動作を行う。さらに、同期のための赤外光をコード化したコード赤外光9を用い、同期のための受光素子S7n−1が特定のコード赤外光9を受光した時間帯にのみ、受光部S7が検知動作を行う。これにより、光の干渉による同期誤りを防止することができる。
【選択図】図1
【解決手段】車両検知器100は、投光部S6と、投光部S6からの赤外光を受光する受光部S7とを備える。車両検知器100は、投光部S6と受光部S7との間を通過する車両の有無を検知する。車両検知器100の投光部S6と受光部S7とは、投受の同期を行う投光素子S6n−1と受光素子S7−1とによる投受光が完了した時間帯で、車両検知動作を行う。さらに、同期のための赤外光をコード化したコード赤外光9を用い、同期のための受光素子S7n−1が特定のコード赤外光9を受光した時間帯にのみ、受光部S7が検知動作を行う。これにより、光の干渉による同期誤りを防止することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、投受光式の車両検知器に関し、特に車両検知器の同期方式に関するものである。
投光部と受光部とを備える投受光式の車両検知器は、道路の片側に投光部、他方の側に受光部を設置し、投光部での発光を受光部で検出する。道路を走行する車両が、投光部を受光部との間を通過すると、光が受光部に届かないため車両が検知される。
この車両検知器は、有料道路料金所の自動化を図るETC(Electonic Toll Collection)システムなどで数多く使用されている。ETCシステムでは、車載器との通信開始時期や、ETC車/非ETC車の判別時期、ゲートの開閉時期などを、料金所のレーンに進入した車両の位置に応じて設定する。そのため、車両の位置を複数の地点で正確に検出する必要があり、この各地点での車両の検出用に投受光車両検知器が用いられている。
図5は、1組の投受光式車両検知器を示している。投光部S1は複数の発光素子S11〜S1nを備え、受光部S2は複数の受光素子S21〜S2nを備えている。発光素子S11〜S1nはそれぞれ赤外線光5を放ち、受光素子S21〜S2nはそれらの赤外線光を検出する。
図6は、2組の並設された投受光式車両検知器を示している。投光部S31と受光部S32とから成る第1の装置では、投光部S31がパルス状の赤外光L1を発光し、受光部S32で受光される。投光部S31と受光部S32とは同期線W1で接続されており、受光部S32は投光部S31の発光タイミングに合わせて、受光量の増加の有無を検出する。このとき、受光量の増加があれば遮光されていない状態であり、車両なしと判断される。また、受光量が増加しなければ車体で遮光されている状態であり、車両有りと判断される。
また、投光部S33と受光部S34とから成る第2の装置においても、同様に、投光部S33と受光部S34とが同期線W2で接続され、投光部S33の発光タイミングに合わせて受光部S34での検出が行われる。
このように2台の装置を並設し、双方の装置の車両検知時間の差により車両の進退を判断することができる。
図6に示すように、第1の装置と第2の装置との設置位置が近接すると、第1の装置の投光部S31の投光が第2の装置の受光部S34に入射し、また、第2の装置の投光部S33の投光が第1の装置の受光部S32に入射する。投受光式車両検知器の殆どは、投光として同じ赤外線光を使用しているため、第1の装置の検知タイミングに、第2の装置の投光部S33の投光が受光部S32へ入射したり、第2の装置の検知タイミングに、第1の装置の投光部S31の投光が受光部S34へ入射すると、誤った判断が下されることになる。
こうした装置間の干渉は、並設された装置の間だけでなく、図7に示すように、アイランド7を介して隣接するレーンの車両検知器との間でも発生する。投光部の発光は、雨天でも支障なく検知できる強度を持たせているため、10mを超える距離を優に届く。この場合、図7に示すように、受光部S42は、ペアとなる投光部S41の光が車両M1で遮光されているにも関わらず、投光部S51の投光を検知して、車両無しと判断する。また、同様に、隣接レーンの受光部S52も、ペアとなる投光部S51の光が車両M2で遮光されているにも関わらず、投光部S51の投光を検知して、車両無しと判断してしまう。
このように、従来の投受光式車両検知器は投光部と受光部を同期線で繋ぐ必要があり、道路をまたぐ大掛かりな配線工事が必要である。
この発明は、光学通信によって投受光の同期を行い、同期ケーブルを必要としない車両検知器の提供を目的とする。
この発明の光学式車両検知装置は、
光を投光する投光部と、前記投光部から投光された光の受光量に基づいて車両の存在の有無を検知する受光部とを備えた光学式車両検知装置において、
前記投光部は、
光を放つ投光素子と、
前記投光素に第1の光を投光させると共に、前記第1の光が投光されてから所定の時間経過後に、前記投光素子に第2の光を投光させる投光側制御部と
を備え、
前記受光部は、
光を受光可能な受光素子と、
前記受光素子が光を受光したときに、待機状態から前記受光素子により受光される光の受光量の増加の有無を判定する判定処理モードとなると共に前記判定処理モードから所定のタイミングで再び前記待機状態に戻る受光側制御部と
を備えたことを特徴とする。
光を投光する投光部と、前記投光部から投光された光の受光量に基づいて車両の存在の有無を検知する受光部とを備えた光学式車両検知装置において、
前記投光部は、
光を放つ投光素子と、
前記投光素に第1の光を投光させると共に、前記第1の光が投光されてから所定の時間経過後に、前記投光素子に第2の光を投光させる投光側制御部と
を備え、
前記受光部は、
光を受光可能な受光素子と、
前記受光素子が光を受光したときに、待機状態から前記受光素子により受光される光の受光量の増加の有無を判定する判定処理モードとなると共に前記判定処理モードから所定のタイミングで再び前記待機状態に戻る受光側制御部と
を備えたことを特徴とする。
この発明により、光学通信によって投受光の同期を行い、同期ケーブルを必要としない車両検知器を提供できる。
実施の形態1.
図1〜図3を参照して、実施の形態1における車両検知器100(光学式車両検知装置)を説明する。車両検知器100は、投光部S6、受光部S7を備えている。投光部S6は、投光側制御部600、赤外線光を発する投光素子S61〜S6nを備えている。受光部S7は、受光側コード記憶部701を有する受光側制御部700、赤外線光を受光する受光素子S71〜S7nを備えている。
図1〜図3を参照して、実施の形態1における車両検知器100(光学式車両検知装置)を説明する。車両検知器100は、投光部S6、受光部S7を備えている。投光部S6は、投光側制御部600、赤外線光を発する投光素子S61〜S6nを備えている。受光部S7は、受光側コード記憶部701を有する受光側制御部700、赤外線光を受光する受光素子S71〜S7nを備えている。
車両検知器100は、図1に示すように、投光部S6が、同期のための投光素子S6nを備え、受光部S7が同期のための受光素子S7nを備える点が特徴である。
次に図2,図3を参照して、車両検知器100の動作を説明する。
図2は、投光素子S6nから投光されるコード赤外光9を示す図である。
図3は、車両検知器100の動作を示すフローチャートである。
図2は、投光素子S6nから投光されるコード赤外光9を示す図である。
図3は、車両検知器100の動作を示すフローチャートである。
(投光部S6)
投光部S6は、投光側制御部600の制御により、投光素子S6nから、図2に示すような複数パルスから形成されたコード赤外光9を周期的に投光する(T101)。すなわち投光側制御部600は、図2に示すような、予め決められた所定のコードを赤外光に格納し、コード赤外光9(第1の光)として投光素子S6nに投光させる。そして、投光側制御部600は、コード赤外光の投光が完了したタイミング(所定のタイミングの一例)で、投光素子S61〜S6n−1から赤外光(第2の光)を投光する(ST102、T103)。
投光部S6は、投光側制御部600の制御により、投光素子S6nから、図2に示すような複数パルスから形成されたコード赤外光9を周期的に投光する(T101)。すなわち投光側制御部600は、図2に示すような、予め決められた所定のコードを赤外光に格納し、コード赤外光9(第1の光)として投光素子S6nに投光させる。そして、投光側制御部600は、コード赤外光の投光が完了したタイミング(所定のタイミングの一例)で、投光素子S61〜S6n−1から赤外光(第2の光)を投光する(ST102、T103)。
(受光部S7)
受光部S7は、投光素子S71〜S7n−1により投光される赤外光の受光待機状態となっている(T201)。すなわち、受光待機状態とは、受光部S7が投光素子S71〜S7n−1、あるいは隣接する他の投光部から赤外光を受光しても、受光量が増加したかどうかの判定処理を実施しない状態である。受光部S7では、受光素子S7nが、投光素子S6nから投光されたコード赤外光9を検出する(T202)。受光側制御部700は、図3のT205のように、受光素子S7nによってコード赤外光9が検出されたタイミングで、受光素子S71〜S7n−1で投光素子S71〜S7n−1の投光赤外光を検出する。
受光部S7は、投光素子S71〜S7n−1により投光される赤外光の受光待機状態となっている(T201)。すなわち、受光待機状態とは、受光部S7が投光素子S71〜S7n−1、あるいは隣接する他の投光部から赤外光を受光しても、受光量が増加したかどうかの判定処理を実施しない状態である。受光部S7では、受光素子S7nが、投光素子S6nから投光されたコード赤外光9を検出する(T202)。受光側制御部700は、図3のT205のように、受光素子S7nによってコード赤外光9が検出されたタイミングで、受光素子S71〜S7n−1で投光素子S71〜S7n−1の投光赤外光を検出する。
T205に至る過程を詳しく説明する。
受光部S7はコード解析を行う受光側制御部700を備えている。受光側制御部700は、投光部S6によってコード赤外光9に格納されるコードと同一のコード(以下、受光側コードという)を予め受光側コード記憶部701に格納している。受光側制御部700は、受光側コードと、受光素子S7nが受信したコード赤外光9に格納されたコードとを比較し(T203)、一致すれば判定処理モードとなり(T204、T205)、受光素子S71〜S7n−1での赤外光検出を行う(T206)。すなわち、受光側制御部700は、コードが一致すると判定した場合にのみ判定処理モードとなって受光素子S71〜S7n−1での赤外光検出を行う。そして、この赤外光検出の処理後は、再び待機状態に戻る。
赤外光のコードは、少なくとも隣接する車両検知器では違うものとする。これにより、装置間の干渉による発光タイミングの誤検出と、それによる車両の有無の誤判断を抑えることができる。
(自クロック生成)
また、受光側制御部700は、過去数回の投光部S6の投光コード(コード赤外光)受信時間より自クロックを生成する機能を備えているものとする。自クロックは投光コード(コード赤外光9)を受信する度に修正される。この自クロックより、受光側制御部700は次の投光部S6の発光タイミングを予測し、そのタイミングで判定処理モードとなることで、受光素子S71〜S7nでの赤外光検出がなければ、車両による遮光有りと判断する。
また、受光側制御部700は、過去数回の投光部S6の投光コード(コード赤外光)受信時間より自クロックを生成する機能を備えているものとする。自クロックは投光コード(コード赤外光9)を受信する度に修正される。この自クロックより、受光側制御部700は次の投光部S6の発光タイミングを予測し、そのタイミングで判定処理モードとなることで、受光素子S71〜S7nでの赤外光検出がなければ、車両による遮光有りと判断する。
すなわち、投光側制御部600は、一定の周期で、投光素子S6nにコード赤外光9を投光させている。受光側制御部700は、判定処理モードに移行する契機となるコード赤外光9の少なくとも過去2回の連続する受光タイミングを受光履歴として記憶しており、この受光履歴に基づいて次回に受光するべきコード赤外光9の受光タイミングを算出する。例えば、前回、前々回のコード赤外光9の受光時刻を記憶し、
「今回の受光時刻=前回の受光時刻+(前回の受光時刻−前々回の受光時刻)」
を今回の受光タイミング(自クロック生成)として算出する。そして、受光側制御部700は、算出した受光タイミングが到達しても受光素子S7nがコード赤外光9を受光しない場合には、受光タイミング到達とともに判定処理モードとなると共に所定のタイミングで再び待機状態に戻る。
「今回の受光時刻=前回の受光時刻+(前回の受光時刻−前々回の受光時刻)」
を今回の受光タイミング(自クロック生成)として算出する。そして、受光側制御部700は、算出した受光タイミングが到達しても受光素子S7nがコード赤外光9を受光しない場合には、受光タイミング到達とともに判定処理モードとなると共に所定のタイミングで再び待機状態に戻る。
この自クロックの生成により、受光側制御部700は、投光側の発光タイミングを予測できるので、車両によって遮光されてコード赤外光9が遮光され、コード赤外光9による同期ができないとみも、車両の有無を判断することが可能となる。
以上の実施の形態1では、投受光式の車両検知器において、同期のための投光素子、受光素子を備えた車両検知器を説明した。
以上の実施の形態1では、赤外光をコード化して投光する機能を備え、特定のコード化された赤外光を判別して特定のコードを受信した直後のみ車両検知の投受光を行う車両検知器を説明した。
以上の実施の形態1では、過去の同期のタイミングから自クロックを生成し、生成した自クロックから次同期のタイミングを推定する車両検知器を説明した。
実施の形態2.
図4は、実施の形態1で述べた投光側制御部600、あるいは受光側制御部700のハードウェア構成を示す図である。投光側制御部600、受光側制御部700は、いずれも図4のようなハードウェア構成を持つコンピュータである。以下では、受光側制御部700を説明するが投光側制御部600についても同様である。
図4は、実施の形態1で述べた投光側制御部600、あるいは受光側制御部700のハードウェア構成を示す図である。投光側制御部600、受光側制御部700は、いずれも図4のようなハードウェア構成を持つコンピュータである。以下では、受光側制御部700を説明するが投光側制御部600についても同様である。
受光側制御部700は、プログラムを実行するCPU810(Central Processing Unit)を備えている。CPU810は、バス825を介してROM(Read Only Memory)811、RAM(Random Access Memory)812、受光素子814(投光側制御部600であれば投光素子)等と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。
RAM812は、揮発性メモリの一例である。ROM811は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置あるいは蓄積部、記憶部、格納部、記録部の一例である。
ROM811には、以上に述べた実施の形態の説明において受光側制御部700の機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU810により読み出され実行される。
S6 投光部、S61〜S6n 投光素子、S7 受光部、S71〜S7n 受光素子、9 コード赤外光、100 車両検知器、600 投光側制御部、700 受光側制御部、701 光側コード記憶部、810 CPU、811 ROM、812 RAM、814 受光素子(投光素子)、825 バス。
Claims (3)
- 光を投光する投光部と、前記投光部から投光された光の受光量に基づいて車両の存在の有無を検知する受光部とを備えた光学式車両検知装置において、
前記投光部は、
光を放つ投光素子と、
前記投光素子に第1の光を投光させると共に、前記第1の光が投光されてから所定の時間経過後に、前記投光素子に第2の光を投光させる投光側制御部と
を備え、
前記受光部は、
光を受光可能な受光素子と、
前記受光素子が光を受光したときに、待機状態から前記受光素子により受光される光の受光量の増加の有無を判定する判定処理モードとなると共に前記判定処理モードから所定のタイミングで再び前記待機状態に戻る受光側制御部と
を備えたことを特徴とする光学式車両検知装置。 - 前記投光側制御部は、
所定のコードを前記第1の光に格納し、コード光として前記投光素子に投光させ、
前記受光部は、さらに、
予め設定されたコードを記憶する受光側コード記憶部を備え、
前記受光側制御部は、
前記待機状態中に前記受光素子が光を受光すると、前記コード記憶部に記憶された前記コードと同一のコードが前記受光素子により受光された前記光に格納されているかどうかを判定し、格納されていると判定した場合にのみ前記判定処理モードとなると共に前記判定処理モードから所定のタイミングで再び前記待機状態に戻ることを特徴とする請求項1記載の光学式車両検知装置。 - 前記投光側制御部は、
一定の周期で前記第1の光を前記投光素子に投光させ、
前記受光側制御は、
前記判定処理モードに移行する契機となる光の少なくとも過去2回の連続する受光タイミングを受光履歴として記憶すると共に、前記受光履歴に基づいて次回に受光するべき受光タイミングを算出し、算出した受光タイミングが到達しても前記受光素子が受光しない場合には、前記判定処理モードとなると共に前記判定処理モードから所定のタイミングで再び前記待機状態に戻ることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の光学式車両検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009057765A JP2010210473A (ja) | 2009-03-11 | 2009-03-11 | 光学式車両検知装置 |
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