JP2010210365A - エキシマランプ用照度測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 真空紫外光を検知する受光センサーとハウジングとからなり、ハウジングには、受光センサーの受光面に対向する位置にその一面が外部に開口した状態に導光路空間と、不活性ガスが導入されるガス導入口、およびこれから導光路空間に伸びるガス流路とが設けられ、さらに、不活性ガスが、導光路空間において受光センサーの受光面を含む面に沿って流通された後、導光路空間の開口から外部に排出されるガス流通機構が備えられ、受光センサーの受光面を含む面の垂直方向からの平面視において、導光路空間の開口の面積が、受光センサーの受光面の面積よりも大きいことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
例えば、特許文献1には、真空紫外光の強度を検知する受光センサーの受光面と、真空紫外光が導入される光導入口との間の空間に不活性ガスを流し、酸素による吸収を抑制させて真空紫外光の減衰を低減させた真空紫外光の照度測定装置が開示されている。
具体的には、図6に示されるように、この照度測定装置30は、真空紫外光の強度を検知する受光センサー32と、これを内包するハウジング31とよりなる。当該ハウジング31には、受光センサー32の受光面32Aに対向する状態に光導入口33が設けられ、不活性ガスを導入するガス導入口35が設けられると共に、この光導入口33からガス導入口35まで伸びる状態にガス流路36が設けられている。なお、図6において、37は、光導入口33から、ガス導入口35とは反対方向に設けられたガス排出小口38に伸びる排ガス流路である。
これにより、受光センサー32の受光面32Aと被測定ランプPとの間の空間にある酸素が不活性ガスに置換されて除去され、真空紫外光が酸素に吸収されることなく、その結果、正確な真空紫外光の強度が測定される。特に、排ガス流路37およびガス排出小口38が設けられていることによって、受光センサー32の受光面32Aと被測定ランプPとの間の空間の大気が一層確実に不活性ガスに置換される。
また、当該エキシマランプの放電管の外表面に設けられた例えば網状電極などの外部電極の影のために、エキシマランプにおける測定箇所により、同じエキシマランプであっても測定される強度がバラツキの大きなものとなるという問題がある。さらに、経時変化による真空紫外光の強度の測定においては正確に同じ場所および同じ取り込み角で測定する必要が生じてしまうところ、それは困難であり、その結果、正確な真空紫外光の強度を測定できない、という問題が生じる。
前記ハウジングには、
前記受光センサーの受光面に対向する位置に、その一面が外部に開口した状態に導光路空間が設けられると共に、
不活性ガスが導入されるガス導入口、および当該ガス導入口から前記導光路空間に伸びるガス流路が設けられ、
さらに、前記ガス導入口から導入された前記不活性ガスが、前記導光路空間において前記受光センサーの受光面を含む面に沿って流通された後、当該導光路空間の開口から外部に排出されるガス流通機構が備えられ、
前記受光センサーの受光面を含む面の垂直方向からの平面視において、前記導光路空間の開口の面積が、前記受光センサーの受光面の面積よりも大きいことを特徴とする。
このハウジング11には、受光センサー12の受光面12Aに対向する位置に、その一面が外部に開口した状態に導光路空間Sが設けられると共に、不活性ガスが導入されるガス導入口15と、これから導光路空間Sに伸びるガス流路16が設けられている。
具体的には、図3にも示されるように、蓋部材11Bの底面に、ガス導入口15まで伸びる状態に溝16Bが形成されると共に、ハウジング本体11Aの内側面である受光センサー12の側面と対向する面に溝16Aが形成されている。そして、これらの溝16A,16Bと、受光センサー12の周面とによって区画された空間により、ガス流路16が形成されている。
ガス流通機構は、具体的には、不活性ガスを導光路空間Sにおいて受光センサー12の受光面12Aを含む面12Bに沿って流通させた後、当該導光路空間Sの開口(光導入口)13から外部に排出させるものである。
不活性ガスによる酸素の置換は、導光路空間Sに存在する酸素が例えば0.3秒で置換される速度で行われることが好ましい。
このような構成を有することにより、図4に矢印で示されるように、各ガス流路16の噴射口16Cから噴射される不活性ガスが受光センサー12の受光面12Aの中心付近でぶつかり、当該中心付近から光導入口13を介して外部に排出される。これにより、導光路空間Sにおける被測定ランプからの真空紫外光の光路Lに存在する酸素を不活性ガスに効率的に置換することができる。
具体的には、導光路空間Sにおける被測定ランプからの真空紫外光の光路Lが、当該導光路空間Sの断面において受光面12Aに向かうに従って小径となるテーパー状の形状を有するものとなるよう、導光路空間Sが確保されていればよい。
光路Lの具体的な形状は、角度αが150°以上とされることが好ましい。このような形状の光路Lが形成されることにより、受光センサー12の受光面12Aに、均質な真空紫外光を確実に十分量入射させることが達成され、従って、局所的な放電や、網状電極などの外部電極の影による測定バラツキを確実に低減させることができる。
なお、ハウジング11と受光センサー12との隙間は、0.5mm以下であることが好ましい。
すなわち、まず、ガス流通機構によって不活性ガスを流しながら、光導入口13に真空紫外光を測定すべき被測定ランプを接触させる。不活性ガスは、ガス導入口15からガス流路16に流され、光導入口13を介してエキシマランプ用照度測定装置10と被測定ランプとの僅かな隙間から外部へ排出される。このとき、導光路空間Sおよびエキシマランプ用照度測定装置10と被測定ランプとの間の空間にある酸素を含む大気が同時に外部に排出され、これらの空間が不活性ガス雰囲気とされる。
そして、光路Lにおける真空紫外光の酸素による吸収が抑制された状態において、被測定ランプから受光センサー12に真空紫外光が照射され、その強度が受光センサー12によって測定される。
光導入口13と被測定ランプとの距離が0.1mmより大きい場合は、エキシマランプ用照度測定装置10と被測定ランプとの間の空間にある酸素を含む大気を十分に置換することができないおそれがある。
例えば、導光路空間の具体的な形状は特に限定されず、図5に示されるように、円筒形状のエキシマランプに適合する形状を有していてもよい。このような導光路空間S2を有するエキシマランプ用照度測定装置によれば、被測定ランプP2が円筒形状のエキシマランプであっても、大気中において簡便に真空紫外光の強度を測定することができ、かつ、局所的な放電や、網状電極などの外部電極の影による測定バラツキを低減させることができる。
なお、図5において、その他の符号は図2に係る符号と同じものを示す。
図2に示すエキシマランプ用照度測定装置を作製し、これを用いてエキシマランプの照度を測定した。
具体的には、エキシマランプの表面に接触するようにエキシマランプ用照度測定装置を設置し、不活性ガスとして窒素ガスを5L/minの流速で流しながら真空紫外光の照度を測定した。この測定を繰り返し5回行い、各回の測定値の平均値と、測定バラツキ(±%)とを算出した。結果を表1に示す。
なお、測定バラツキは、5回の最大値、最小値を用いて〔(最大値−最小値)/(最大値+最小値)〕×100で算出した。
図6に示す真空紫外光の照度測定装置を作製し、これを用いて実施例1と同様にして真空紫外光の照度を5回測定し、各回の測定値の平均値と、測定バラツキ(±%)とを算出した。結果を表1に示す。
11 ハウジング
11A ハウジング本体
11B 蓋部材
12 受光センサー
12A 受光面
12B 受光面を含む面
13 光導入口
15 ガス導入口
16 ガス流路
16A,16B 溝
16C 噴射口
20 蛍光体膜
21A,21B 窓板
23 色ガラスフィルタ
25 光電変換素子
27 外筐
27A アパーチャ
30 照度測定装置
31 ハウジング
32 受光センサー
32A 受光面
33 光導入口
35 ガス導入口
36 ガス流路
37 排ガス流路
38 ガス排出小口
S,S2 導光路空間
P,P2 被測定ランプ
L 光路
Claims (2)
- 真空紫外光を検知する受光センサーと、当該受光センサーを内包するハウジングとからなるエキシマランプ用照度測定装置であって、
前記ハウジングには、
前記受光センサーの受光面に対向する位置に、その一面が外部に開口した状態に導光路空間が設けられると共に、
不活性ガスが導入されるガス導入口、および当該ガス導入口から前記導光路空間に伸びるガス流路が設けられ、
さらに、前記ガス導入口から導入された前記不活性ガスが、前記導光路空間において前記受光センサーの受光面を含む面に沿って流通された後、当該導光路空間の開口から外部に排出されるガス流通機構が備えられ、
前記受光センサーの受光面を含む面の垂直方向からの平面視において、前記導光路空間の開口の面積が、前記受光センサーの受光面の面積よりも大きいことを特徴とするエキシマランプ用照度測定装置。 - 前記ガス流路が複数設けられており、複数のガス流路の不活性ガスの噴射方向の出口が、受光センサーの受光面を含む面の垂直方向からの平面視において、当該受光センサーの受光面の中心を向いた状態に配向されていることを特徴とする請求項1に記載のエキシマランプ用照度測定装置。
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