JP2010210296A - 車両計量装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的簡単な処理で、かつ製造コストの増加を最小限に抑えながら、車両の脱輪などの異常状態を検出することができ、さらには、積荷状態を推測することも可能な車両計量装置を提供する。
【解決手段】車両1を載置する載台2と、載台2に対応して互いに異なる位置に設けた複数の荷重検出器と、これらの荷重検出器の配設位置と各荷重検出器で検出した重量とに基づいて、車両1が載台2に乗った際に載台2に対する車両1の重心の位置を検出する重心位置検出手段と、車両の重心位置を表示する表示手段とを備えた。簡単な演算処理だけで、別途に、多数の踏み板や荷重検知センサなどを要することなく、脱輪状態を知ることができて、製造コストの増加を最小限に抑えることができる。
【選択図】図9
【解決手段】車両1を載置する載台2と、載台2に対応して互いに異なる位置に設けた複数の荷重検出器と、これらの荷重検出器の配設位置と各荷重検出器で検出した重量とに基づいて、車両1が載台2に乗った際に載台2に対する車両1の重心の位置を検出する重心位置検出手段と、車両の重心位置を表示する表示手段とを備えた。簡単な演算処理だけで、別途に、多数の踏み板や荷重検知センサなどを要することなく、脱輪状態を知ることができて、製造コストの増加を最小限に抑えることができる。
【選択図】図9
Description
本発明はいわゆるトラックスケールと称される車両計量装置に関し、トラックなどの車両の載台から車両が脱輪した場合などにこの異常状態を検出することなどが可能な車両計量装置に関する。
積荷状態の車両(トラックなど)の総重量と空荷状態の車両の重量とを測定し、積荷重量から空荷重量を差し引くことで積荷重量を算出する、いわゆるトラックスケールと称される車両計量装置は既に知られている。この種の車両計量装置においては、重量測定時に載台から車両が脱輪していると、測定重量が小さくなって、算出した積荷重量が不正確となる。したがって、このような不具合の発生を防止すべく、例えば、特許文献1や特許文献2に、車両計量装置における車両の脱輪を検出する方法が開示されている。
特許文献1には、図10、図11(a),(b)に示すように、車両の載台51の周囲に、脱輪を検知するための複数の踏み板52A〜52Fと、これらの踏み板52A〜52F上に車輪が載ったことを検知する荷重検知センサ(図示せず)とを設け、脱輪した場合に、その脱輪箇所の荷重検知センサで荷重を検知することで、車輪が正常位置にないこと(脱輪状態にあること)を検出可能な車両計量装置が開示されている。
特許文献2には、図12(a),(b)、図13に示すように、車両に対する車輪軸数や車輪軸乗降回数などを予め登録しておき、登録された車両が載台に載った際の時間経過に伴う総重量変化(図13参照)に基づいて測定データに基づく車輪軸乗降回数を抽出し、登録された車輪軸乗降回数と測定データに基づく車輪軸乗降回数とが一致するかどうかを比較し、これらの車輪軸乗降回数が一致しない場合には脱輪状態と判定することで、脱輪状態を検出する車両計量装置が開示されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載された従来の車両計量装置では、多数の踏み板52A〜52Fや荷重検知センサが必要となり、製造コストが大幅に増加してしまう欠点がある。
また、上記特許文献2に記載された従来の車両計量装置では、計測する各車両に対して、予め車軸数や車輪軸乗降回数を登録しなければならないので、多くの手間や時間がかかるとともに、車両が載台に載った際の時間経過に伴う総荷重変化から車輪軸乗降回数を抽出しなければならないなど複雑な計算および判定処理を要するため、この演算処理に対応する多大な演算処理能力を制御部などに必要として製造コストの増加を招くおそれがある。
また、この種の車両計量装置で計量対象となる車両では、車両の積荷が極めて不安定に支持されている場合や、車両の積荷の重心が極めて高い位置にある場合があるが、このような積荷状態を従来の車両計量装置で推測することは不可能であった。
本発明は上記欠点や不具合を解決するもので、比較的簡単な処理で、かつ製造コストの増加を最小限に抑えながら、車両の脱輪などの異常状態を検出することができ、さらには、積荷状態を推測することも可能な車両計量装置を提供することを目的とするものである。
上記欠点や不具合を解決するために本発明の車両計量装置は、車両を載置する載台と、載台に対応して互いに異なる位置に設けた複数の荷重検出器と、これらの荷重検出器の配設位置と各荷重検出器で検出した重量とに基づいて、車両が載台に乗った際に載台に対する車両の重心の位置を検出する重心位置検出手段と、車両の重心位置を表示する表示手段とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、車両が載台に乗った際に、車両の載台に対する重心の位置を表示手段により表示できるので、この表示された車両の重心位置に基づいて、重心が載台の中心部から離れていた場合に、脱輪している可能性が高いと判断することができる。また、載台に対する重心位置の偏り状態を視認することにより、どの車輪が脱輪している可能性が高いかを判断することも可能となる。
本発明の車両計量装置は、表示手段に、車両の重心位置に加えて、車両の重心変動軌跡も表示させるよう構成したことを特徴とする。
この構成によれば、車両が載台に乗った際に、現在の重心位置だけでなく、車両の重心変動軌跡を目で見て認識することができる。これにより、車両の重心位置の変動度合い(振幅状態)や変動方向なども並行して視認することができ、車両の積荷の安定度合いなどを推測することが可能となる。また特に、脱輪した際には、重心位置および重心の移動方向が大きく変動するので、この大きく変動した重心軌跡を視認することで、脱輪を一層容易に認識することができる。
この構成によれば、車両が載台に乗った際に、現在の重心位置だけでなく、車両の重心変動軌跡を目で見て認識することができる。これにより、車両の重心位置の変動度合い(振幅状態)や変動方向なども並行して視認することができ、車両の積荷の安定度合いなどを推測することが可能となる。また特に、脱輪した際には、重心位置および重心の移動方向が大きく変動するので、この大きく変動した重心軌跡を視認することで、脱輪を一層容易に認識することができる。
本発明の車両計量装置は、計量ごとにおける車両の重心位置の変動軌跡を記憶部に記憶させ、前記変動軌跡情報を呼び出し可能に構成したことを特徴とする。この構成によれば、例えば特定の車両などにつき、脱輪などにより正しく計量できていないことを随時呼び出して確認することができる。
本発明の車両計量装置は、車両停止時の重心位置の判定用許容範囲である重心許容範囲を設定する重心許容範囲設定手段を備えたことを特徴とする。この構成によれば、車両停止時の重心が、重心許容範囲にあるか否かを容易かつ正確に判断することができる。
本発明の車両計量装置は、車両の重心が重心許容範囲から外れている際に、車両位置が正常でないと判定して警告する警告手段を備えたことを特徴とする。この構成によれば、車両停止時の重心が、重心許容範囲にあるか否かを容易かつ正確に判断することができる。
本発明の車両計量装置は、重心位置の変動状態である変動振幅や周波数を分析する変動状態分析手段を備えたことを特徴とする。この構成によれば、例えば、車両の積荷が極めて不安定に支持されている場合や、車両の積荷の重心が極めて高い位置にある場合には、振幅が大きくなったり、周波数が小さくなったりするので、分析された変動振幅や周波数を視認して、このような不安定な積荷状態や積荷の重心が高い状態を推測し易くなる。
本発明によれば、車両が載台に乗った際に載台に対する車両の重心位置を表示させることができるので、車両の重心が載台の中心部から離れていた場合に、脱輪している可能性が高いと判断することができるとともに、載台に対する重心の偏りを視認することにより、どの車輪が脱輪している可能性が高いかを判断することもできる。また、配設位置が固定されている複数の荷重検出器で検出した重量から車両の重心を算出することは簡単な演算処理で行えるので、このように簡単な演算処理だけで、別途に、多数の踏み板や荷重検知センサなどを要することなく、脱輪状態を知ることができて、製造コストの増加を最小限に抑えることができる。
また、表示手段に、車両の重心位置に加えて、車両の重心変動軌跡も表示させるよう構成したことにより、車両の重心位置の変動度合い(振幅状態)や変動方向なども並行して視認することができ、車両の積荷の安定度合いなどを推測することが可能となる。また特に、脱輪した際には、重心位置および重心の移動方向が大きく変動するので、この大きく変動した重心軌跡を視認することで、脱輪を一層容易に認識することができる。
また、計量ごとにおける車両の重心位置の変動軌跡を記憶部に記憶させ、前記変動軌跡情報を呼び出し可能に構成することにより、例えば特定の車両などにつき、脱輪などにより正しく計量できていないことを随時呼び出して確認することができる。
また、車両停止時の重心位置の判定用許容範囲である重心許容範囲を設定する重心許容範囲設定手段を備えたことにより、停止時の車両の重心が、重心許容範囲にあるか否かを容易かつ正確に判断することができる。さらに、判定用範囲から外れている際に、正常状態でないと判定して警告する警告手段を備えることにより、車両停止時の重心位置が、重心許容範囲にあるか否かを容易かつ正確に判断することができ、信頼性が向上する。
また、重心位置の変動状態である変動振幅や周波数を分析する変動状態分析手段を備えることにより、例えば、車両の積荷が極めて不安定に支持されている場合や、車両の積荷の重心が極めて高い位置にある場合には、振幅が大きくなったり、周波数が小さくなったりするので、分析された振幅や周波数を視認して、このような不安定な積荷状態や積荷の重心が高い状態を推測し易くなり、安全性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る車両計量装置を図面に基づき説明する。
図1、図2に簡略的に示すように、本発明の実施の形態に係る車両計量装置は、トラックなどの車両1を載置する平面視矩形の載台2と、載台2の四隅部に対応した位置に設けられて、載台2を下方から支持するとともにそれぞれ荷重を測定する4つの荷重検出器(デジタル式のロードセル)3と、これらの荷重検出器3の配設位置と各荷重検出器3で検出した重量とに基づいて、車両1が載台2に乗った際に載台2に対する車両1の重心の位置を検出する重心位置検出手段などを有する制御部(コントローラ)4と、車両1の重心位置などの各種情報を表示可能でかつ各種の入力操作も可能な例えば液晶表示タッチパネル(表示手段の1例であり、表示手段と入力手段とをそれぞれ別個に設けてもよい。また、表示手段としては、ブラウン管などでもよい)で構成された表示入力装置5などを備えている。なお、6は、載台2や荷重検出器3などが配設されているピットである。
図1、図2に簡略的に示すように、本発明の実施の形態に係る車両計量装置は、トラックなどの車両1を載置する平面視矩形の載台2と、載台2の四隅部に対応した位置に設けられて、載台2を下方から支持するとともにそれぞれ荷重を測定する4つの荷重検出器(デジタル式のロードセル)3と、これらの荷重検出器3の配設位置と各荷重検出器3で検出した重量とに基づいて、車両1が載台2に乗った際に載台2に対する車両1の重心の位置を検出する重心位置検出手段などを有する制御部(コントローラ)4と、車両1の重心位置などの各種情報を表示可能でかつ各種の入力操作も可能な例えば液晶表示タッチパネル(表示手段の1例であり、表示手段と入力手段とをそれぞれ別個に設けてもよい。また、表示手段としては、ブラウン管などでもよい)で構成された表示入力装置5などを備えている。なお、6は、載台2や荷重検出器3などが配設されているピットである。
制御部4は、各種の情報を記憶する記憶手段を有するとともに、車両進入後の各荷重検出器3が計量した重量を時系列の計量プロファイル(計量概要情報)として作成して記憶部に記憶させる計量プロファイル作成手段や、上述したように、荷重検出器3の配設位置と前記計量プロファイルとから、車両1の重心G(図6等参照)の位置を検出して車両重心プロファイルとして作成し、この車両重心プロファイルを記憶部に記憶させる重心位置検出手段を有している。また、車両進入時の表示入力装置5の表示させる表示形式として、現在の重量を表示する重量表示モード、重量の時系列データ(重量の時間的変動の軌跡)を表示する重量変動軌跡表示モード、車両1の重心Gの位置を表示する重心表示モード、車両1の重心位置および重心変動軌跡を表示する重心変動軌跡表示モードなどを有しており、予め設定された表示モードの設定値に応じて、制御部4がその表示モードを表示させたり、表示入力装置5による入力などによって切り換えられた表示モードに応じて表示させたりするよう構成されている。さらに、制御部4は、登録処理を行った情報について、予め登録した車両1の番号などに対応して自動的にあるいは手動で保存する手段、保存情報を外部に出力する手段、計量プロファイルなども含めた各種情報を外部から入力する手段、計量プロファイルなども含めた各種情報を日報用ファイルを作成して保存する手段、日報用ファイルに基づいて、月報用ファイルを作成して保存する手段などの各種機能を発揮する手段をも有している。
車両計量装置には、車両1を計量する際に、車両1の重心Gがあるべき載台2上の判定用許容範囲である重心許容範囲Aが初期設定値として予め設定されているが、表示入力装置5から手動で入力することで、車両計量装置の管理者や係員などが重心許容範囲Aを変更可能に構成されている。この重心許容範囲Aの設定方法については、例えば、矩形の重心許容範囲を設定すべく、載台2の長辺の長さと、短辺の長さとをそれぞれ100%とした場合に、境界線の位置を百分率の数字として入力することで設定できるよう構成されている。例えば、図3に示すように、長辺方向に対して、35(%)と65(%)、短辺方向に対して30(%)と70(%)と入力することで、長辺方向に対して35%および65%の境界線と、かつ短辺方向に対して30%および70%の境界線とにより囲まれる範囲内が、重心許容範囲Aと設定される(図3参照)。なお、このような方法で設定することに限定されるわけではなく、載台2上の任意の範囲を設定できればよい。
上記構成において、車両1が載台2上に進入すると、各荷重検出器3によりそれぞれ荷重(重量)が測定される。制御部4は、各荷重検出器3が計量した重量およびこれらの重量を合計した総重量を時系列の計量プロファイルとして記憶部に記憶させる。そして、例えば、複数の表示モードの1つである重量表示モードが選択されている場合には、現時点での各荷重検出器3が計量した重量と総重量とを表示させる。なお、計量プロファイルを重量表示モードで表示した場合の一例を図4に簡略的に示す。
このように、各荷重検出器3が計量した重量および総重量を表示させ、この重量を人が視認することで、車両1の重量だけでなく、各荷重検出器3で計量した重量も確認することができる。なお、例えば、一部の荷重検出器3で検出したの重量が定格を超えていた場合や、総重量が定格を超えていた場合には、表示入力装置5の表示画面に警告表示を行ったり、その後の計量動作を中断したりしてもよく、このように構成することで、車両計量装置としての信頼性が向上する。しかしながら、この重量表示モードでは、現時点のみ(例えば停止時点)の計量値を表示しているので、停止時点までの荷重の変動状態については知ることができない。また、各箇所の荷重検出器3に作用する重量自体を知ることができるため、各荷重検出器3に均一に荷重が作用しているかどうかについては容易に判断できるものの、荷重が不均一の場合には、車両1が載台2に対してどんな位置にあるか、或いはどんな姿勢になっているかを直感的に理解することは困難である。
一方、表示モードとして重量変動軌跡表示モードが選択されている場合には、前記計量プロファイル(車両1が載台2上に進入してからの各荷重検出器3が計量した重量および総重量)が時系列データ(重量の時間的変動の軌跡)としてグラフ表示される。計量プロファイルを時系列データとして表示した場合の一例を図5に簡略的に示す。なお、この場合には、例えば、各荷重検出器3の重量の変動軌跡と総重量の変動軌跡とのそれぞれを色違いで(あるいは図5に示すように線種を異ならして)グラフ表示するなどして、各荷重検出器3の重量の変動軌跡や総重量の変動軌跡とのそれぞれを区別して認識できることが好ましい。また、荷重検出器3単体での定格値や、車両計量装置全体の定格値も縦軸の表示欄に表示させていることが望ましい。さらには、図示していないが、現在の各荷重検出器3の重量や総重量をデジタルで並行して表示させることがより好ましい。
このように、各荷重検出器3が計量した重量および総重量を時系列グラフ(重量の時間的変動の軌跡)として表示させ、この重量の時間的変動状態を視認することで、現時点での重量だけでなく、車両1が進入してから停止するまで(さらには、計量後に車両1が載台2上から退出するまで)の各荷重検出器3の計量値(重量)の変動が各荷重検出器3の定格範囲内であるかどうかを確認でき、信頼性が確保された計量値であるかどうかの確認をすることができる。また、急ブレーキをかけて停車するなど乱暴な運転をした場合には、時系列グラフにおいて重量が大きく変動するため、重量の時系列グラフ(変動軌跡)を視認して、重量の変動状態を確認することで、乱暴な運転をしていないかどうかを係員などが判別することができる利点もある。しかしながら、この重量変動軌跡表示モードで表示させた場合でも、各荷重検出器3に均一に荷重が作用しているかどうかについては容易に判断できるものの、荷重が不均一に作用している場合には、車両1が載台2に対してどんな位置にあるか、或いはどんな姿勢になっているかを直感的に理解することは困難である。
これに対して、表示モードとして車両1の重心Gの位置を表示する重心表示モードが選択されている場合には、現在の車両1の重心G位置が、予め設定した重心許容範囲Aと重ねられて表示される。図6(a)は、車両1の重心Gが重心許容範囲A内である場合の例で、ほぼ、載台10の中心に車両1の重心Gがある場合を示し、図6(b)は、車両1の重心Gが重心許容範囲A内であるが、載台10の中心からかなり離れた箇所に車両1の重心Gがある場合を示し、図7は、車両1の重心Gが重心許容範囲A外である場合の例を示す。なお、参考のために、車両1の概略的な位置を仮想線で示しているが、この車両1の概略的な位置については、表示入力装置5の表示画面に実際には表示されていない。
図6(a)、(b)からわかるように、現在の車両1の重心G位置を表示させる(この実施の形態では、重心の位置Gを点で示すとともに、載台2の長手方向に対する位置と幅方向に対する位置とをそれぞれ百分率で表示している場合を示している)ことで、載台2に対する車両1の相対位置をほぼ認識することができる。また、車両1の一部が脱輪した際には、脱輪した車輪の重量が載台2に作用しないので、車両1の重心Gが、脱輪した車輪と逆の方向に大幅に変動することから、図7に示すように、車両1の重心Gが重心許容範囲A外となった場合には、脱輪している可能性が高いと判断することができる。また、この実施の形態では、車両1の重心Gが重心許容範囲A外となった場合には、表示入力装置5の表示画面に警告表示(たとえば車両位置異常と表示させる)が示される(または警報で告知される)。したがって、この警告表示を視認することにより、脱輪している可能性が高いことを容易かつ確実に人が認識することができる。なお、表示モードとして重心表示モードを選択している場合においても、車両1の重心Gの位置を表示するだけでなく、各荷重検出器3に負荷している重量を表示させることが好ましいが、これに限るものではない。
ところで、この種の車両計量装置で計量対象となる車両1では、車両1の積荷が極めて不安定に支持されている場合や、車両1の積荷の重心が極めて高い位置にある場合があるが、このような積荷状態を従来の車両計量装置で推測することは不可能であり、上記のように現在の車両1の重心G位置を表示させただけでも、車両1が載台2に進入してから停止するまでの重心Gの変動などについては認識することができない。
これに対して、本実施の形態において、表示モードとして重心変動軌跡表示モードが選択されている場合には、車両1の現在の重心G位置、および車両1が載台2に進入してから現在までの車両1の重心変動の軌跡が、予め設定した重心許容範囲Aと重ねられて表示される。この場合の例を図8(a)、(b)、図9(a)、(b)に示す。図8(a)は、車両1が安定した状態で載台2に進入し、車両1の重心Gが載台2の中心となる位置に停止した状態を示す。図8(a)に示すように、車両1の積荷が安定して支持され、また、車両1の積荷の重心が極めて低い位置にある場合には、車両1の重心Gが、走行中においても左右にふらつくことが少なく、直線に近い軌跡で前進するので、この重心Gの軌跡を視認することで、車両1が安定して走行していることを確認できる。
一方、車両1の積荷が極めて不安定に支持されている場合や、車両1の積荷の重心が極めて高い位置にある場合には、車速が変動する停止直前時期などに、図8(b)に示すように、車両1の重心Gが左右などに大きく変動しながら移動する傾向がある。すなわち、積荷が極めて不安定に支持されている場合ほど、また、車両1の積荷の重心が極めて高い位置にあるほど、振幅が大きくなったり、周波数が小さくなったりするので、このような重心の変動軌跡を見ることで、積荷が極めて不安定に支持されていたり、車両1の積荷の重心が極めて高い位置にあったりする可能性が高いことを推測することができる。
また、本発明の実施の形態に係る車両計量装置として、重心位置の変動状態である変動幅や周波数を分析する変動状態分析手段を備えてもよく、重心位置の変動幅が所定値よりも大きい場合や、周波数が所定値以下である場合には、積荷状態が不良であることを表示入力装置5の表示画面に警告表示が示させるとよい(または警報で告知される)。この構成によれば、積荷が極めて不安定に支持されていたり、車両1の積荷の重心が極めて高い位置にあったりする場合には、積荷状態が不良であることが警告表示などされるので、これに応じて、積荷を積み直すなどすることで、安全性を向上させることができる。
また、図9(b)は、車両1が脱輪して、車両の重心Gが大きくずれた場合の例を示し、図9(a)は車両1が脱輪する直前の状態の例を示す。図9(a)に示すように、車両1が載台2上に進入してから脱輪する直前までは、車両の重心Gが進行方向に沿ったものとなる一方で、車両1の一部の車輪が脱輪すると、その車輪に作用している重量がキャンセルされた状態となるので、図9(b)に示すように、車両1の重心Gが重心許容範囲A外となるだけでなく、車両1の重心Gの変動方向が急激に変わるとともに、重心Gの変動距離も極めて大きくなる。このように、車両1の重心Gが重心許容範囲A外となった際に、表示入力装置5の表示画面に警告表示(たとえば車両位置異常と表示させる)を示す(または警報で告知される)ことで、この警告表示を視認することにより、脱輪している可能性が高いことを認識することができるが、さらに、脱輪した場合には、車両1の重心Gの変動方向が急激に変わるとともに、重心Gの変動距離も極めて大きくなるので、この重心Gの変動状態の軌跡を目で確認することで、脱輪したことをより一層信頼性が向上した状態で認識することができる。なお、図8(a)、(b)、図9(a)、(b)においては、各荷重検出器3の測定値の表示を省いている例を示しているが、図6などと同様に、この場合においても、車両1の重心Gの位置および変動軌跡を表示するだけでなく、各荷重検出器3に負荷している重量を表示させることが好ましい。
また、本実施の形態において、表示モードとして重心変動軌跡表示モードが選択されている場合には、車両1の重心Gの位置および変動軌跡が視認できることにより、以下のような利点もある。すなわち、積荷の量を大きく見せかけるために、空荷状態で測定した場合に、車両を停車してから、載台2とピット6との隙間に治具などを差し込んで、車両1の重量を意識的に少なく見せかけようとする行為が行われることがある。このような不正行為などにも対応可能なように、車両1の重心Gの変動軌跡などの情報は、計量ごとにおける車両1の重心位置の変動軌跡は記憶部に記憶されており、前記変動軌跡情報を随時呼び出し可能に構成されている。この場合には、上記のように、車両1の重心Gの位置変動軌跡が時間経過とともにわかるので、車両1が停車して、安定な状態となった後に、重心Gが変動することでこのような行為が行われたことを推測することができる。したがって、このような場合が続いた場合などには、その特定の車両1について監視することで、その行為を発見して指導したり、その行為の発生を防止したりすることが可能となる。また、単に脱輪した場合でも、正しく計量できていない証拠として、その後に前記変動軌跡情報を提示することができる。
なお、上記の実施の形態において、警告表示等が発生した場合には、その後の計量動作(積荷重量を算出するための基になる積荷状態の車両1の総重量や空荷重量を確定する動作)を一時的に中断して、良好な計量状態に修正されたことが確認された上で、車両1の計量動作を再開すればよいが、これに限るものではなく、警告表示等を行った後、計量結果に警告原因等を記載したり、注意マークを付加したりするなどした上で、計量値を出力するよう構成してもよい。
また、上記構成によれば、配設位置が固定されている複数の荷重検出器3で検出した重量から車両1の重心を算出することは簡単な演算処理で行えるので、このように簡単な演算処理だけで、別途に、多数の踏み板や荷重検知センサなどを要することなく、脱輪状態を知ることができて、製造コストの増加を最小限に抑えることができる。
また、上記構成においては、4つの荷重検出器3により載台2の重量を測定する場合を述べたが、これに限るものではなく、載台2の長手方向と幅方向とに異なる位置に複数の荷重検出器3を配置して、載台の載置面に対する重心位置を検出できる構成であればよく、荷重検出器3は6つや8つ設けた場合でも適用可能(平面視して三角形の頂点となる位置にそれぞれ荷重検出器3を配置してもよい)である。
1 車両
2 載台
3 荷重検出器
4 制御部
5 表示入力装置(表示手段)
6 ピット
A 重心許容範囲
G 重心
2 載台
3 荷重検出器
4 制御部
5 表示入力装置(表示手段)
6 ピット
A 重心許容範囲
G 重心
Claims (6)
- 車両を載置する載台と、
載台に対応して互いに異なる位置に設けた複数の荷重検出器と、
これらの荷重検出器の配設位置と各荷重検出器で検出した重量とに基づいて、車両が載台に乗った際に載台に対する車両の重心の位置を検出する重心位置検出手段と、
車両の重心位置を表示する表示手段と
を備えたことを特徴とする車両計量装置。 - 表示手段に、車両の重心位置に加えて、車両の重心変動軌跡も表示させるよう構成したことを特徴とする請求項1記載の車両計量装置。
- 計量ごとにおける車両の重心位置の変動軌跡を記憶部に記憶させ、前記変動軌跡情報を呼び出し可能に構成したことを特徴とする請求項2記載の車両計量装置。
- 車両停止時の重心位置の判定用許容範囲である重心許容範囲を設定する重心許容範囲設定手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両計量装置。
- 車両の重心が重心許容範囲から外れている際に、車両位置が正常でないと判定して警告する警告手段を備えたことを特徴とする請求項4記載の車両計量装置。
- 重心位置の変動状態である変動振幅や周波数を分析する変動状態分析手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の車両計量装置。
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Cited By (5)
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