図1は、本発明の遊技媒体貸出装置及び遊技媒体貸出システムに関わる実施例1の遊技台管理システム全体の概略構成を示すブロック図である。
図1に示す遊技台管理システム1は、複数の遊技台110と、遊技台110毎に設け、入金操作、カードの挿入操作や携帯電話機2のかざし操作に応じて遊技玉を貸し出す玉貸機能や、貯玉残高から持玉を再度貸し出す再プレイ機能や、獲得した玉を計数する各台計数機能を有する玉貸出機3と、遊技台110及び玉貸出機3を配置した遊技島毎の中継機能を司る島コントローラ120と、景品交換処理や景品の在庫管理を行う景品管理機130と、特殊景品を払い出す景品払出機140と、携帯電話機2等を使用しての会員登録やオペレータ操作で貯玉登録するカード処理機150と、会員カードや一般カード等の現在プリペイド残高を精算するカード精算機160と、この遊技台管理システム1全体を管理制御する管理装置4とを有している。
また、遊技台管理システム1は、島コントローラ120、景品管理機130、カード処理機150、カード精算機160及び管理装置4間をLAN接続し、これら島コントローラ120、景品管理機130、カード処理機150、カード精算機160及び管理装置4間のデータ通信を実現している。
景品管理機130は、遊技店内の景品交換カウンタに配置した景品交換用の端末装置である。具体的には、景品交換カウンタ内のオペレータが、図示せぬ玉計数機から印字出力された獲得玉数の計数レシートや各台計数機能付きの玉貸出機3から発行される計数カード(以下、計数レシート等と表現する)を遊技客から受け取ると、この計数レシート等から獲得玉数を読み取ると共に、この獲得玉数分の一般景品をオペレータによる手作業で遊技客に受け渡すものである。また、遊技客が特殊景品への交換を希望する場合、オペレータは、景品管理機130に設けた特殊景品交換ボタンを押下し、景品払出機140に獲得玉数分の特殊景品の払い出しを指示するものである。
また、この景品管理機130では、計数レシート等から読み取った獲得玉数の一部又は全部を会員又は仮会員の貯玉残高に預け入れることもできる。例えば、オペレータが貯玉を希望する会員から会員カードを受け取った場合、この会員カードを景品管理機130のカードリーダに挿入して会員IDを読み取った後、貯玉操作を行って管理装置4に貯玉指示を行うものである。また、オペレータが貯玉を希望する会員又は仮会員から計数レシート等を受け取った場合、該会員又は仮会員に対して携帯電話機2をかざすよう指示して、該携帯電話機2から会員IDを読み取った後、貯玉操作を行って管理装置4に貯玉指示を行うものである。
カード処理機150は、携帯電話機2を用いた仮会員登録や、登録済み会員及び仮会員による貯玉を行う際に利用される会員用端末装置に相当し、会員カードに記録した会員IDを読み取るカードリーダ部と、携帯電話機2から会員ID(正確にはIDm)を読み取る携帯用リーダライタ部とを有している。
図2は、管理装置4内部の概略構成を示すブロック図である。
管理装置4は、LANと通信接続する管理装置側通信インタフェース11と、例えば、キーボードやマウス等の入力デバイスに相当し、各種情報を入力する入力部12と、例えば、液晶パネルやディスプレイ等の表示デバイスに相当し、各種情報を出力する出力部13と、例えば、ハードディスクや不揮発性メモリ等の記憶デバイスに相当し、各種情報を記憶管理する記憶管理部14と、管理装置4全体を制御する管理装置側制御部15とを有している。
記憶管理部14は、会員申込用紙への記入を通じて一定の個人情報が登録された会員や、携帯電話機2を通じてIDm及び属性情報のみが登録された仮会員を記憶管理する会員管理データベース(以下、単にDBと称する)16と、会員カードや計数カード(一般カード)等のカードに関わる各種情報を記憶管理するカード管理DB17とを有している。
カード管理DB17は、カードを識別するカードID毎に、現在プリペイド残額を管理するプリペイド残高DB17Aと、カードID毎に、遊技客が獲得した持玉を遊技店に預けた玉数を示す貯玉数(貯玉残高)を管理する貯玉DB17Bと、カードID毎に、遊技客が獲得した持玉数を管理する持玉DB17Cとを有し、カードID毎に、現在プリペイド残高、現在貯玉数及び現在持玉数を集中管理している。
図3は、実施例1の管理装置4内部の会員管理DB16のデータ内容を端的に示す説明図である。
図3に示す会員管理DB16は、会員ID16A毎に会員種別16B、貯玉残高16C、プリペイド価値16G、属性情報16D、会員保有の携帯電話機2のIDm16E及び会員識別の暗証番号16Fを記憶したデータベースに相当するものである。尚、属性情報16Dには、電話番号、生年月日やフリーキーワード等が含まれるものである。ここで、会員種別16Bを記憶した理由は、仮会員と本会員とを区別するものである。
図2に示す管理装置4では、会員管理DB16で会員ID16A毎に会員種別16B、貯玉残高16C、プリペイド価値16G、属性情報16D、IDm16E及び暗証番号16Fを集中管理している。
管理装置4内の管理装置側制御部15は、会員管理DB16内の貯玉残高16Cを管理する貯玉管理部15Aと、携帯電話機2を使用した仮会員登録を要求する仮会員登録処理部15Bと、カード管理DB17を管理するカード管理部15Cとを有している。
貯玉管理部15Aは、カード処理機150又は景品管理機130から貯玉加算指示を受け付けた場合、該当する貯玉口座内の貯玉残高に加算依頼玉数を加算処理し、玉貸出機3又は景品管理機130から貯玉減算指示を受け付けた場合、該当する貯玉口座内の貯玉残高から減算依頼玉数を減算処理するものである。
仮会員登録処理部15Bは、遊技客がカード処理機150の携帯用リーダライタ部に対する携帯電話機2のかざし操作を検出すると、この携帯電話機2のICチップ2AからIDmを読み取り、別途入力された属性情報及び暗証番号と共に会員管理DB16に登録することになる。
カード管理部15Cは、カードIDに基づき、カード管理DB17内のプリペイド残高DB17A、貯玉DB17B及び持玉DB17Cを紐付け管理するものである。
また、玉貸出機3は、カードのプリペイド残額の問合せや玉貸要求を実行すると共に、プリペイド残額が玉貸可能残額以上の場合、遊技台110に対して玉貸出サービスを実行するものである。
また、玉貸出機3は、会員の会員カード挿入操作や会員の携帯電話機2のかざし操作に応じて、会員の貯玉残高がある場合、貯玉残高から持玉を引き出す再プレイサービスを実行するものである。
図4は、実施例1の要部である玉貸出機3の正面図、図5は、玉貸出機3内部の概略構成を示すブロック図である。
図4に示す玉貸出機3は、会員カードやプリペイドカードを挿入又は返却するカード挿入口21と、各種情報や暗証番号を入力するテンキー部22と、各種情報を表示すると共に、各種サービスを要求するための操作ボタン23を画面表示するタッチパネル部24と、携帯電話機2内部のICチップ2Aとのデータ通信を実行する携帯用リーダライタ部25とを有している。
携帯用リーダライタ部25は、携帯電話機2内部のICチップ2Aに組み込まれたアンテナコイルに弱電波を送信し、この弱電波でICチップ2A側のアンテナコイルが発電してICチップ2Aとのデータ通信が可能となる。その結果、携帯用リーダライタ部25は、携帯電話機2からIDmを取得することになる。
図5に示す玉貸出機3は、テンキー部22、携帯用リーダライタ部25及びタッチパネル部24の他に、併設する遊技台110とのインタフェースを司る遊技台インタフェース26と、LANとの通信を司る通信インタフェース27と、例えば、カード挿入口21から挿入したカードの情報を読み取るカードリーダ部28と、カード挿入口21からカードを返却するカード返却部29と、各種サービス内容を管理するサービス管理部30と、後述する直前状態情報を記憶する直前状態情報記憶部31と、玉貸出機3全体を制御する制御部32とを有している。
サービス管理部30は、遊技中に継続的に要求される可能性の高い、例えば、玉貸出サービス41Aや再プレイサービス41B等の継続サービス41と、単発的に要求される可能性の高い、例えば、情報提供サービス42A等の単発サービス42とを管理している。
制御部32は、携帯用リーダライタ部25を通じて携帯電話機2のかざし操作に応じて同携帯電話機2内部のICチップ2Aに対応するIDmを取得するIDm取得部51と、テンキー部22を通じて入力した暗証番号を取得する暗証番号取得部52と、タッチパネル部24上の操作ボタン23の入力操作を検出する操作検出部53とを有している。
尚、タッチパネル部24は、例えば、玉貸出サービスを要求する玉貸ボタン、再プレイサービスを要求する再プレイボタン、特定サイトへの情報提供を要求する情報提供ボタン等、サービスに応じた操作ボタン23を画面表示するものである。
また、制御部32は、IDm取得部51にて取得した現在のIDmに対応する会員IDmがあるか否かを判定する会員IDm判定部54と、現在IDmに対応する会員IDmがある場合で、しかも、暗証番号の照合が必要なサービスの場合、暗証番号取得部52にて取得した暗証番号が会員IDm対応の会員暗証番号に合致しているか否かを判定する会員暗証番号判定部55と、会員IDm判定部54の判定結果又は、その判定結果及び会員暗証番号判定部55の判定結果に基づき、玉貸出機3の各種サービスに対する携帯電話機2の利用を許可する利用許可判定部56とを有している。
会員IDm判定部54は、現在IDmが会員管理DB16内の会員IDm内にあるか否かをLAN経由で管理装置4に問合せ、その問合せ結果に基づき、現在IDmに対応する会員IDmがあるか否かを判定するものである。
また、会員暗証番号判定部55は、現在IDmに対応する会員IDmがある場合で、しかも、暗証番号の照合が必要なサービスが選択されている場合、暗証番号取得部52にて取得した現在暗証番号が現在の会員IDmに対応した会員管理DB16内の会員暗証番号に合致しているか否かをLAN経由で管理装置4に問合せ、その問合せ結果に基づき、現在暗証番号が現在の会員IDmに対応する会員暗証番号に合致しているか否かを判定するものである。尚、暗証番号の照合が必要なサービスとしては、例えば、再プレイサービス等がある。
利用許可判定部56は、操作ボタン23のボタン操作に応じて暗証番号が不要のサービスが選択され、かつ、会員IDm判定部54にて現在IDmが会員IDm内にある場合、玉貸出機3の同サービスに対する同会員の携帯電話機2の利用を許可するものである。
利用許可判定部56は、操作ボタン23のボタン操作に応じて暗証番号が必要なサービスが選択され、かつ、会員暗証番号判定部55にて現在暗証番号が会員IDmに対応する会員暗証番号に合致した場合、玉貸出機3の同サービスに対する同会員の携帯電話機2の利用を許可するものである。
また、制御部32は、利用許可判定部56にて携帯電話機2の利用を許可して、操作ボタン23のボタン操作で選択したサービスに関わるサービス動作を実行するサービス実行部57を有している。
サービス実行部57は、操作ボタン23のボタン操作で選択したサービスをサービス管理部30から読み出し、読み出したサービス内容に基づき、サービス動作を実行するものである。尚、サービス実行部57は、例えば、再プレイサービスを要求する再プレイボタンのボタン操作を検出すると、その再プレイボタンのボタン操作に対応した再プレイサービス内容をサービス管理部30から読み出し、読み出した再プレイサービス内容に基づき、同会員の貯玉残高から持玉を引き出すものである。
また、制御部32は、サービス実行部57にて実行したサービスが継続サービスであるか否かを判定する継続サービス判定部58と、継続サービス判定部58にて実行サービスが継続サービスの場合、継続サービス及び会員IDmを直前状態情報として直前状態情報記憶部31に記憶する記憶制御部59とを有している。
記憶制御部59は、サービス実行部57にて実行した実行サービスが継続サービスの場合、サービス実行時の継続サービス及び携帯電話機2の会員IDmを直前状態情報として直前状態情報記憶部31に記憶するものである。尚、記憶制御部59は、例えば、実行サービスが再プレイサービスの場合、再プレイサービス及び携帯電話機2の会員IDmを直前状態情報として直前状態情報記憶部31に記憶するものである。
また、記憶制御部59は、サービス実行部57にて実行した実行サービスが継続サービスでない場合、例えば、実行サービスが単発サービスの場合、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報の内容を消去するものである。
また、制御部32は、継続サービス判定部58にて実行サービスが継続サービスの場合であっても、継続サービスが玉貸出サービスの場合、同会員のプリペイド残額が玉貸可能残額以上であるか否かを判定する玉貸残額判定部60と、継続サービス判定部58にて実行サービスが継続サービスの場合であっても、継続サービスが再プレイサービスの場合、同会員の貯玉残高があるか否かを判定する貯玉残高判定部61と、継続サービス判定部58にて実行サービスが玉貸出サービス又は再プレイサービスの場合であっても、遊技台110でアウト玉を検出中か否かを判定するアウト検出判定部62とを有している。
玉貸残額判定部60は、継続サービスが玉貸出サービスの場合、同会員のプリペイド残額が玉貸可能残額以上であるか否かをLAN経由で管理装置4側に問合せ、その問合せ結果に基づき、同会員のプリペイド残額が玉貸可能残額以上であるか否かを判定するものである。
貯玉残高判定部61は、継続サービスが再プレイサービスの場合、同会員の貯玉残高があるか否かをLAN経由で管理装置4側に問合せ、その問合せ結果に基づき、同会員の貯玉残高があるか否かを判定するものである。
アウト検出判定部62は、継続サービスが再プレイサービス又は玉貸出サービスの場合、遊技台110のアウト口に流れ込むアウト玉を検出し、ある一定時間内にアウト玉が検出できた場合、アウト検出、すなわち遊技中と判断し、一定時間内にアウト玉が検出できなかった場合、アウト未検出、すなわち遊技していないものと判断するものである。
また、記憶制御部59は、サービス実行部57にて実行した実行サービスが継続サービス、例えば、玉貸出サービスの場合であっても、玉貸残額判定部60にて同会員のプリペイド残額が玉貸可能残額以上でない場合、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報の内容を消去するものである。
記憶制御部59は、サービス実行部57にて実行した実行サービスが継続サービス、例えば、再プレイサービスの場合であっても、貯玉残高判定部61にて同会員の貯玉残高がない場合、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報の内容を消去するものである。
記憶制御部59は、サービス実行部57にて実行した実行サービスが玉貸出サービス又は再プレイサービスの場合であっても、アウト検出判定部62にてアウト未検出の場合、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報の内容を消去するものである。
また、制御部32は、サービス実行部57の継続サービス実行後、再度、携帯電話機2のかざし操作に応じた現在IDmを取得すると、現在IDmと直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報の直前IDmと合致しているか否かを判定する直前IDm判定部63を有している。
サービス実行部57は、直前IDm判定部63にて現在IDmと直前状態情報の直前IDmとが合致した場合、同一遊技客の正当なサービス要求と判断し、直前状態情報内の継続サービスに関わるサービス動作を実行するものである。
また、サービス実行部57は、直前IDm判定部63にて現在IDmと直前状態情報の直前IDmとが合致しなかった場合、異なる遊技客の不正なサービス要求と判断し、同サービスに関わるサービス動作を禁止するものである。更に、記憶制御部59は、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報の内容を消去するものである。
尚、請求項記載の遊技媒体貸出装置は玉貸出機3、携帯媒体は携帯電話機2、識別情報はIDm、指示検出部は操作検出部53、識別情報取得部は携帯用リーダライタ部25及びIDm取得部51、サービス実行部はサービス実行部57、記憶制御部は記憶制御部59、直前状態情報記憶部は直前状態情報記憶部31、直前識別情報判定部は直前IDm判定部63、サービス管理部はサービス管理部30、継続サービス判定部は継続サービス判定部58、遊技媒体貸出システムは遊技台管理システム1に対応するものである。
次に、実施例1の遊技台管理システム1の動作について説明する。図6及び図7は、サービス選択実行処理に関わる玉貸出機3内部の制御部32の処理動作を示すフローチャートである。
図6に示すサービス選択実行処理は、携帯電話機2のかざし操作だけで同一継続サービスを継続的に要求できる処理である。
図6において玉貸出機3内部の制御部32内の操作検出部53は、タッチパネル部24上の各種サービスの選択操作を検出したか否かを判定する(ステップS11)。
制御部32は、サービスの選択操作を検出した場合(ステップS11肯定)、携帯用リーダライタ部25を通じて携帯電話機2のかざし操作を検出したか否かを判定する(ステップS12)。
制御部32内のIDm取得部51は、携帯電話機2のかざし操作を検出した場合(ステップS12肯定)、携帯用リーダライタ部25を通じて携帯電話機2内のICチップ2Aに対する現在IDmを取得する(ステップS13)。
制御部32内の会員IDm判定部54は、現在IDmを取得すると、現在IDmに対応する会員IDmがあるか否かを判定する(ステップS14)。尚、会員IDm判定部54は、LAN経由で管理装置4に対して現在IDmに対応する会員IDmが会員管理DB16内にあるか否かを問合せ、その問合せ結果に基づき、現在IDmに対応する会員IDmがあるか否かを判定するものである。
制御部32は、現在IDmに対応する会員IDmがある場合(ステップS14肯定)、ステップS11にて検出した選択サービスが暗証番号の照合が必要なサービスであるか否かを判定する(ステップS15)。
制御部32内の暗証番号取得部52は、選択サービスが暗証番号の照合が必要なサービスの場合(ステップS15肯定)、テンキー部22の暗証番号入力を監視する監視タイマの計時動作を開始し(ステップS16)、暗証番号を検出したか否かを判定する(ステップS17)。
制御部32内の会員暗証番号判定部55は、暗証番号を検出した場合(ステップS17肯定)、この暗証番号が現在IDmの会員IDmに対応する会員暗証番号に合致しているか否かを判定する(ステップS18)。尚、会員暗証番号判定部55は、LAN経由で管理装置4に対して、暗証番号が会員管理DB16内の会員IDm16Eに対応する会員暗証番号16Fに合致しているか否かを問合せ、その問合せ結果に基づき、現在暗証番号が会員暗証番号に合致しているか否かを判定するものである。
制御部32内の利用許可判定部56は、現在暗証番号が会員暗証番号に合致している場合(ステップS18肯定)、ステップS16で開始した監視タイマの計時をクリアし(ステップS19)、玉貸出機3の選択サービスに対する携帯電話機2の利用を許可し(ステップS20)、サービス実行部57を通じて選択サービスを実行すべく、図7に示すM1に移行する。
また、操作検出部53は、サービス選択操作を検出しなかった場合(ステップS11否定)、図6に示す処理動作を終了する。
また、制御部32は、携帯電話機2のかざし操作を検出しなかった場合(ステップS12否定)、図6に示す処理動作を終了する。
会員IDm判定部54は、現在IDmに合致する会員IDmが会員管理DB16内にない場合(ステップS14否定)、タッチパネル部24上に会員IDmエラーを表示し(ステップS21)、図6に示す処理動作を終了する。その結果、遊技客は、エラー表示に基づき、携帯電話機2のIDmエラーを認識することができる。
また、制御部32は、ステップS11にて選択したサービスが暗証番号の照合が必要なサービスでない場合(ステップS15否定)、玉貸出機3の選択サービスに対する携帯電話機2の利用を許可すべく、ステップS20に移行する。
また、暗証番号取得部52は、暗証番号を検出しなかった場合(ステップS17否定)、ステップS16の計時動作を開始した監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップS22)。
暗証番号取得部52は、監視タイマがタイムアップした場合(ステップS22肯定)、図6に示す処理動作を終了する。また、暗証番号取得部52は、監視タイマがタイムアップしなかった場合(ステップS22否定)、暗証番号を検出したか否かを監視すべく、ステップS17に移行する。
また、会員暗証番号判定部55は、現在暗証番号が会員暗証番号に合致しなかった場合(ステップS18否定)、タッチパネル部24上に会員暗証番号エラーを表示し(ステップS23)、図6に示す処理動作を終了する。その結果、遊技客は、エラー表示に基づき、暗証番号エラーを認識することができる。
図7に示すM1においてサービス実行部57は、選択操作に対応したサービスをサービス管理部30から読み出し、読み出したサービスに関わるサービス動作を実行する(ステップS31)。
制御部32内の継続サービス判定部58は、実行サービスは継続サービスであるか否かを判定する(ステップS32)。
制御部32内の記憶制御部59は、実行サービスが継続サービスの場合(ステップS32肯定)、現在IDm及び継続サービスを直前状態情報として直前状態情報記憶部31に記憶する(ステップS33)。
記憶制御部59は、ステップS31の実行サービスが玉貸出サービスであるか否かを判定する(ステップS34)。
記憶制御部59は、実行サービスが玉貸出サービスでない場合(ステップS34否定)、実行サービスが再プレイサービスと判断し(ステップS35)、アウト検出判定部62を通じてアウト検出中であるか否かを判定する(ステップS36)。
記憶制御部59は、アウト検出中の場合(ステップS36肯定)、貯玉残高判定部61を通じて同会員の貯玉残高があるか否かを判定する(ステップS37)。尚、貯玉残高判定部61は、LAN経由で管理装置4側に同会員の貯玉残高があるか否かを問合せ、その問合せ結果に基づき、貯玉残高があるか否かを判定するものである。
記憶制御部59は、同会員の貯玉残高がない場合(ステップS37否定)、サービスを提供することができないため、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報の内容を消去し(ステップS38)、図7に示す処理動作を終了する。
記憶制御部59は、実行サービスが玉貸出サービスの場合(ステップS34肯定)、アウト検出判定部62を通じてアウト検出中であるか否かを判定する(ステップS39)。
記憶制御部59は、アウト検出判定部62を通じてアウト検出中の場合(ステップS39肯定)、玉貸残額判定部60を通じて同会員のプリペイド残額が玉貸可能残額以上であるか否かを判定する(ステップS40)。尚、玉貸残額判定部60は、LAN経由で管理装置4側に同会員のプリペイド残額が玉貸可能残額以上であるか否かを問合せ、その問合せ結果に基づき、プリペイド残額が玉貸可能残額以上であるか否かを判定するものである。
直前IDm判定部63は、同会員のプリペイド残額が玉貸可能残額以上である場合(ステップS40肯定)、携帯用リーダライタ部25を通じて携帯電話機2のかざし操作を検出したか否かを判定する(ステップS41)。
直前IDm判定部63は、携帯電話機2のかざし操作を検出した場合(ステップS41肯定)、IDm取得部51を通じて携帯電話機2の現在IDmを取得し(ステップS42)、現在IDmが直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報のIDmに合致しているか否かを判定する(ステップS43)。
サービス実行部57は、現在IDmが直前状態情報のIDmに合致している場合(ステップS43肯定)、正当な遊技客の操作と判断し、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報の実行サービスを継続し(ステップS44)、この実行サービスに関わる動作を実行すべく、ステップS31に移行する。
また、直前IDm判定部63は、現在IDmが直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報のIDmに合致しなかった場合(ステップS43否定)、不正操作と判断し、タッチパネル部24上に会員IDmエラーを表示し(ステップS52)、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報を消去すべく、ステップS38に移行する。
また、制御部32は、携帯電話機2のかざし操作を検出しなかった場合(ステップS41否定)、他のサービスの選択操作を検出したか否かを判定する(ステップS45)。
直前IDm判定部63は、他のサービスの選択操作を検出した場合(ステップS45肯定)、監視タイマの計時動作を開始する(ステップS46)。
直前IDm判定部63は、監視タイマの計時動作を開始すると、携帯用リーダライタ部25を通じて携帯電話機2のかざし操作を検出したか否かを判定する(ステップS47)。
直前IDm判定部63は、携帯電話機2のかざし操作を検出した場合(ステップS47肯定)、携帯電話機2の現在IDmを取得すると(ステップS48)、現在IDmが直前状態情報内のIDmに合致しているか否かを判定する(ステップS49)。
直前IDm判定部63は、現在IDmが直前状態情報内のIDmに合致している場合(ステップS49肯定)、正当な遊技客の操作と判断し、ステップS45にて選択した他のサービスをサービス管理部30から読み出し(ステップS50)、サービス実行部57を通じて同サービスに関わる動作を実行すべく、ステップS31に移行する。
制御部32は、携帯電話機2のかざし操作を検出しなかった場合(ステップS47否定)、ステップS46にて開始した監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップS51)。
制御部32は、監視タイマがタイムアップしなかった場合(ステップS51否定)、携帯電話機2のかざし操作を監視すべく、ステップS47に移行する。
制御部32は、監視タイマがタイムアップした場合(ステップS51肯定)、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報を消去すべく、図中のM2、すなわちステップS38に移行する。
また、直前IDm判定部63は、現在IDmが直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報のIDmに合致しなかった場合(ステップS49否定)、不正操作と判断し、タッチパネル部24上に会員IDmエラーを表示すべく、図中のM3、すなわちステップS52に移行する。
記憶制御部59は、他のサービスの選択操作を検出しなかった場合(ステップS45否定)、アウト検出中であるか否かを判定すべく、ステップS39に移行する。
また、記憶制御部59は、アウト検出判定部62を通じてアウト検出中でない場合(ステップS39否定)又は玉貸残額判定部60を通じて会員のプリペイド残額が玉貸可能残額以上でない場合(ステップS40否定)、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報を消去すべく、ステップS38に移行する。
また、記憶制御部59は、アウト検出判定部62を通じてアウト検出中でない場合(ステップS36否定)、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報を消去すべく、ステップS38に移行する。
また、制御部32は、貯玉残高判定部61を通じて同会員の貯玉残高がある場合(ステップS37肯定)、携帯電話機2のかざし操作を監視すべく、図中のM4、すなわちステップS41に移行する。
また、記憶制御部59は、実行サービスが継続サービスでない場合(ステップS32否定)、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報を消去すべく、ステップS38に移行する。
実施例1では、継続サービス操作検出後、携帯電話機2の利用を許可して、継続サービス操作に応じた継続サービスに関わる動作を実行すると、サービス実行時の携帯電話機2の現在IDm及びサービス実行時の継続サービスを直前状態情報として直前状態情報記憶部31に記憶しておき、その直前状態情報の記憶中に、携帯電話機2のかざし操作に応じて携帯電話機2の現在IDmを取得し、この現在IDmが直前状態情報内のIDmと合致した場合、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報内の継続サービスに関わる動作を実行する。その結果、玉貸出機3では、最初の継続サービスを要求する際、サービス選択操作+携帯電話機2のかざし操作+暗証番号の入力操作の合計3種類の操作を要することになるが、継続して同一継続サービスを要求する際は、暗証番号入力操作及びサービス選択操作を要することなく、携帯電話機2のかざし操作だけで同一継続サービスを継続的に要求できるため、同一継続サービスを継続的に要求する際の遊技客側の操作負担を大幅に軽減できる。
また、実施例1では、同一継続サービスを要求する度に、携帯電話機2のかざし操作で取得した現在IDmと直前状態情報記憶部31に記憶中の直前のIDmとが合致しているか否かを判定し、IDmが合致している場合にしか、同一継続サービスを実行しないため、携帯電話機2のIDmで正当な遊技客を特定し、第三者による継続サービスの不正要求を確実に防止することで、セキュリティの確保を図ることができる。
また、実施例1では、複数サービスの内、実行サービスが継続サービスの場合、サービス実行時の携帯電話機2の識別情報及びサービス実行時の継続サービスを直前状態情報として直前状態情報記憶部31に記憶すると共に、実行サービスが継続サービスでない場合、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報を消去する。その結果、玉貸出機3では、同一の継続サービスを継続的に要求する場合、暗証番号入力操作及びサービス選択操作を要することなく、携帯電話機2のかざし操作だけで同一継続サービスを継続的に要求できるため、同一継続サービスを継続的に要求する際の遊技客側の操作負担を大幅に軽減できると共に、従来のような遊技客の操作負担増に伴う遊技台110の稼働率低下を抑制することができる。
また、実施例1では、直前IDm判定部63にてIDmが合致した場合、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報内の継続サービスに関わる動作を実行すると共に、直前IDm判定部63にてIDmが合致しなかった場合、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報の継続サービスに関わる動作を禁止する。その結果、玉貸出機3は、携帯電話機2のIDmで遊技客を特定し、第三者による継続サービスの不正要求を確実に防止することで、セキュリティの確保を図ることができる。
また、実施例1では、直前状態情報として再プレイサービスを記憶中に、直前IDm判定部63にてIDmが合致したとしても、現在貯玉残高がない場合、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報を消去する。その結果、玉貸出機3では、正当な遊技客による再プレイサービスの継続要求であったとしても、現在貯玉残高がない場合、継続できない再プレイサービスの継続実行を打ち切る。
また、実施例1では、直前状態情報として貸出サービスを記憶中に、直前IDm判定部63にてIDmが合致したとしても、現在玉貸残額がない場合、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報を消去する。その結果、玉貸出機3は、正当な遊技客による貸出サービスの継続要求であったとしても、現在玉貸残額がない場合、継続できない貸出サービスの継続実行を打ち切る。
また、実施例1では、直前状態情報として貸出サービス又は再プレイサービスを記憶中に、アウト検出中でない場合、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報を消去する。その結果、玉貸出機3では、正当な遊技客による貸出サービス又は再プレイサービスの継続要求であったとしても、アウト検出中でない場合、遊技客が遊技中でないものと判断し、その継続実行を打ち切る。
尚、上記実施例1では、一体型の玉貸出機3を例に挙げて説明したが、既存のCRユニットに、玉計数機能を内蔵した計数ユニットを増設したダブルサンド方式の玉貸出機においても適用可能であるため、この場合の実施例につき、実施例2として以下に説明する。
図8は、実施例2の玉貸出機の正面図である。尚、実施例1の遊技台管理システム1と同一の構成については同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。
図8に示す玉貸出機3Aは、既存のCRユニット70と、玉計数機能を内蔵した計数ユニット80とのダブルサンド方式で構成し、CRユニット70は、紙幣を投入する紙幣投入口71と、プリペイド残額を表示するプリペイド残額表示部72と、テンキー73A(22)及び再プレイボタン73Bを備えた操作部73と、会員カードやプリペイドカードを挿入又は排出するカード挿入口74と、CRユニット70の動作状態を表示するCR状態表示ランプ75とを有している。
また、CRユニット70は、併設する遊技台110の玉貸ボタンのボタン操作を検出すると、現在プリペイド残額に基づき遊技玉の貸出を実行することになる。
また、計数ユニット80は、会員カードや一般カード等の持玉カードを挿入する持玉カード挿入口81と、携帯用リーダライタ部82と、遊技台110で獲得玉を計数し、その計数結果を現在持玉数として表示する持玉計数表示部83と、計数ユニット80の動作状態を表示する計数ユニット側状態表示ランプ84と、遊技台110で獲得した獲得玉を当日持玉として持玉DB17Cに登録するための玉返却ボタン85と、持玉挿入口81から持玉カードの排出を指示するカード返却ボタン86と、ノズルを備え、遊技台110の受皿111へ玉を投出する玉投出部87とを有している。
図9は、CRユニット70内部の概略構成を示すブロック図である。
図9に示すCRユニット70は、タッチパネル部24に相当する操作部73と、LANとの通信を司る通信インタフェース27Aと、サービス管理部30と、CRユニット70全体を制御するCRユニット側制御部32Aとを有している。
CRユニット側制御部32Aは、暗証番号取得部52、操作検出部53、会員暗証番号判定部55、利用許可判定部56及びサービス実行部57を有している。
図10は、計数ユニット80内部の概略構成を示すブロック図である。
図10に示す計数ユニット80は、携帯用リーダライタ部82に相当する携帯用リーダライタ部25、カードリーダ部28、カード返却部29及び直前状態情報記憶部31の他に、LANとの通信を司る通信インタフェース27Bと、計数ユニット80全体を制御する計数ユニット側制御部32Bとを有している。
計数ユニット側制御部32Bは、IDm取得部51、会員IDm判定部54、継続サービス判定部58、記憶制御部59、玉貸残額判定部60、貯玉残高判定部61、アウト検出判定部62及び直前IDm判定部63を有している。
計数ユニット80内の計数ユニット側制御部32Bは、通信インタフェース27Aを通じてLAN経由でCRユニット70内のCRユニット側制御部32Bとの通信動作を実現するものである。
尚、請求項記載の第1ユニットはCRユニット70、第2ユニットは計数ユニット80に対応するものである。
次に、実施例2の遊技台管理システムの動作について説明する。図11は、実施例2のサービス選択実行処理に関わるCRユニット70内部のCRユニット側制御部32A及び計数ユニット80内部の計数ユニット側制御部32Bの処理動作を示すフローチャートである。
図11においてCRユニット側制御部32A内の操作検出部53は、タッチパネル部24上の各種サービスの選択操作を検出したか否かを判定する(ステップS61)。
CRユニット側制御部32Aは、サービスの選択操作を検出した場合(ステップS61肯定)、その検出結果をLAN経由で計数ユニット側制御部32Bに通知する。
計数ユニット側制御部32Bは、その検出結果を受信すると、携帯用リーダライタ部25を通じて携帯電話機2のかざし操作を検出したか否かを判定する(ステップS62)。
計数ユニット側制御部32B内のIDm取得部51は、携帯電話機2のかざし操作を検出した場合(ステップS62肯定)、携帯用リーダライタ部25を通じて携帯電話機2内のICチップ2Aに対する現在IDmを取得する(ステップS63)。
計数ユニット側制御部32B内の会員IDm判定部54は、現在IDmを取得すると、現在IDmに対応する会員IDmがあるか否かを判定する(ステップS64)。更に、計数ユニット側制御部32Bは、その判定結果をLAN経由でCRユニット側制御部32Aに通知する。
CRユニット側制御部32Aは、現在IDmに対応する会員IDmがある(ステップS64肯定)との判定結果を受信すると、ステップS61にて検出した選択サービスが暗証番号の照合が必要なサービスであるか否かを判定する(ステップS65)。
CRユニット側制御部32A内の暗証番号取得部52は、選択サービスが暗証番号の照合が必要なサービスの場合(ステップS65肯定)、テンキー部22の暗証番号入力を監視する監視タイマの計時動作を開始し(ステップS66)、暗証番号を検出したか否かを判定する(ステップS67)。
CRユニット側制御部32A内の会員暗証番号判定部55は、暗証番号を検出した場合(ステップS67肯定)、この暗証番号が現在IDmの会員IDmに対応する会員暗証番号に合致しているか否かを判定する(ステップS68)。
CRユニット側制御部32A内の利用許可判定部56は、現在暗証番号が会員暗証番号に合致している場合(ステップS68肯定)、ステップS66で開始した監視タイマの計時をクリアし(ステップS69)、玉貸出機3の選択サービスに対する携帯電話機2の利用を許可し(ステップS70)、サービス実行部57を通じて選択サービスを実行すべく、図12に示すM5に移行する。
また、CRユニット側制御部32A内の操作検出部53は、サービス選択操作を検出しなかった場合(ステップS61否定)、図11に示す処理動作を終了する。
また、計数ユニット側制御部32Bは、携帯電話機2のかざし操作を検出しなかった場合(ステップS62否定)、図11に示す処理動作を終了する。
計数ユニット側制御部32B内の会員IDm判定部54は、現在IDmに合致する会員IDmが会員管理DB16内にない場合(ステップS64否定)、CRユニット70側のタッチパネル部24上に会員IDmエラーを表示し(ステップS71)、図11に示す処理動作を終了する。その結果、遊技客は、CRユニット70側のタッチパネル部24上のエラー表示に基づき、携帯電話機2のIDmエラーを認識することができる。
また、CRユニット側制御部32Aは、ステップS61にて選択したサービスが暗証番号の照合が必要なサービスでない場合(ステップS65否定)、玉貸出機3の選択サービスに対する携帯電話機2の利用を許可すべく、ステップS70に移行する。
また、CRユニット側制御部32Aは、暗証番号を検出しなかった場合(ステップS67否定)、ステップS66の計時動作を開始した監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップS72)。
CRユニット側制御部32Aは、監視タイマがタイムアップした場合(ステップS72肯定)、図11に示す処理動作を終了する。また、CRユニット側制御部32Aは、監視タイマがタイムアップしなかった場合(ステップS72否定)、暗証番号を検出したか否かを監視すべく、ステップS67に移行する。
また、CRユニット側制御部32A内の会員暗証番号判定部55は、現在暗証番号が会員暗証番号に合致しなかった場合(ステップS68否定)、タッチパネル部24上に会員暗証番号エラーを表示し(ステップS73)、図11に示す処理動作を終了する。その結果、遊技客は、CRユニット70のタッチパネル部24上のエラー表示に基づき、暗証番号エラーを認識することができる。
図12に示すM5においてCRユニット側制御部32A内のサービス実行部57は、選択操作に対応したサービスをサービス管理部30から読み出し、読み出したサービスに関わるサービス動作を実行する(ステップS81)。
計数ユニット側制御部32B内の継続サービス判定部58は、実行サービスは継続サービスであるか否かを判定する(ステップS82)。
計数ユニット側制御部32B内の記憶制御部59は、実行サービスが継続サービスの場合(ステップS82肯定)、現在IDm及び継続サービスを直前状態情報として直前状態情報記憶部31に記憶する(ステップS83)。
記憶制御部59は、ステップS81の実行サービスが玉貸出サービスであるか否かを判定する(ステップS84)。
記憶制御部59は、実行サービスが玉貸出サービスでない場合(ステップS84否定)、実行サービスが再プレイサービスと判断し(ステップS85)、アウト検出判定部62を通じてアウト検出中であるか否かを判定する(ステップS86)。
記憶制御部59は、アウト検出中の場合(ステップS86肯定)、貯玉残高判定部61を通じて同会員の貯玉残高があるか否かを判定する(ステップS87)。
記憶制御部59は、同会員の貯玉残高がない場合(ステップS87否定)、サービスを提供することができないため、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報の内容を消去し(ステップS88)、図12に示す処理動作を終了する。
記憶制御部59は、実行サービスが玉貸出サービスの場合(ステップS84肯定)、アウト検出判定部62を通じてアウト検出中であるか否かを判定する(ステップS89)。
記憶制御部59は、アウト検出判定部62を通じてアウト検出中の場合(ステップS89肯定)、玉貸残額判定部60を通じて同会員のプリペイド残額が玉貸可能残額以上であるか否かを判定する(ステップS90)。
計数ユニット側制御部32B内の直前IDm判定部63は、同会員のプリペイド残額が玉貸可能残額以上である場合(ステップS90肯定)、携帯用リーダライタ部25を通じて携帯電話機2のかざし操作を検出したか否かを判定する(ステップS91)。
直前IDm判定部63は、携帯電話機2のかざし操作を検出した場合(ステップS91肯定)、IDm取得部51を通じて携帯電話機2の現在IDmを取得し(ステップS92)、現在IDmが直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報のIDmに合致しているか否かを判定する(ステップS93)。計数ユニット側制御部32B内の直前IDm判定部63は、その判定結果をLAN経由でCRユニット側制御部32Aに通知する。
CRユニット側制御部32A内のサービス実行部57は、現在IDmが直前状態情報のIDmに合致している(ステップS93肯定)との判定結果を受信すると、正当な遊技客の操作と判断し、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報の実行サービスを継続し(ステップS94)、この実行サービスに関わる動作を実行すべく、ステップS81に移行する。
また、CRユニット側制御部32Aは、現在IDmが直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報のIDmに合致しなかった(ステップS93否定)との判定結果を受信すると、不正操作と判断し、CRユニット70のタッチパネル部24上に会員IDmエラーを表示し(ステップS102)、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報を消去すべく、ステップS88に移行する。
また、CRユニット側制御部32Aは、計数ユニット側制御部32Bから携帯電話機2のかざし操作を検出しなかった(ステップS91否定)との判定結果を受信すると、他のサービスの選択操作を検出したか否かを判定する(ステップS95)。
CRユニット側制御部32Aは、他のサービスの選択操作を検出した場合(ステップS95肯定)、監視タイマの計時動作を開始する(ステップS96)。
計数ユニット側制御部32B内の直前IDm判定部63は、監視タイマの計時動作を開始すると、携帯用リーダライタ部25を通じて携帯電話機2のかざし操作を検出したか否かを判定する(ステップS97)。
直前IDm判定部63は、携帯電話機2のかざし操作を検出した場合(ステップS97肯定)、携帯電話機2の現在IDmを取得すると(ステップS98)、現在IDmが直前状態情報内のIDmに合致しているか否かを判定する(ステップS99)。計数ユニット側制御部32B内の直前IDm判定部63は、その判定結果をLAN経由でCRユニット側制御部32Aに通知する。
CRユニット側制御部32A内のサービス実行部57は、現在IDmが直前状態情報内のIDmに合致している(ステップS99肯定)との判定結果を受信すると、正当な遊技客の操作と判断し、ステップS95にて選択した他のサービスをサービス管理部30から読み出し(ステップS100)、同サービスに関わる動作を実行すべく、ステップS81に移行する。
計数ユニット側制御部32Bは、携帯電話機2のかざし操作を検出しなかった場合(ステップS97否定)、ステップS96にて開始した監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップS101)。
計数ユニット側制御部32Bは、監視タイマがタイムアップしなかった場合(ステップS101否定)、携帯電話機2のかざし操作を監視すべく、ステップS97に移行する。
計数ユニット側制御部32B内の記憶制御部59は、監視タイマがタイムアップした場合(ステップS101肯定)、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報を消去すべく、図中のM6、すなわちステップS88に移行する。
また、CRユニット側制御部32Aは、現在IDmが直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報のIDmに合致しなかった(ステップS99否定)との判定結果を受信すると、不正操作と判断し、タッチパネル部24上に会員IDmエラーを表示すべく、図中のM7、すなわちステップS102に移行する。
計数ユニット側制御部32B内のアウト検出判定部62は、他のサービスの選択操作を検出しなかった場合(ステップS95否定)、アウト検出中であるか否かを判定すべく、ステップS89に移行する。
また、計数ユニット側制御部32B内の記憶制御部59は、アウト検出判定部62を通じてアウト検出中でない場合(ステップS89否定)又は玉貸残額判定部60を通じて会員のプリペイド残額が玉貸可能残額以上でない場合(ステップS90否定)、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報を消去すべく、ステップS88に移行する。
また、記憶制御部59は、アウト検出判定部62を通じてアウト検出中でない場合(ステップS86否定)、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報を消去すべく、ステップS88に移行する。
また、計数ユニット側制御部32Bは、貯玉残高判定部61を通じて同会員の貯玉残高がある場合(ステップS87肯定)、携帯電話機2のかざし操作を監視すべく、図中のM8、すなわちステップS91に移行する。
また、記憶制御部59は、実行サービスが継続サービスでない場合(ステップS82否定)、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報を消去すべく、ステップS88に移行する。
実施例2では、最初の継続サービスを要求する際、サービス選択操作+携帯電話機2のかざし操作+暗証番号の入力操作の合計3種類の操作を要するものの、継続して同一継続サービスを要求する際は、暗証番号入力操作及びサービス選択操作を要することなく、携帯電話機2のかざし操作だけで同一継続サービスを継続的に要求できるため、ダブルサンド方式の玉貸出機3Aを採用したとしても、同一継続サービスを継続的に要求する際の遊技客側の操作負担を大幅に軽減できる。
また、実施例2では、携帯電話機2のIDmで遊技客を特定し、第三者による継続サービスの不正要求を確実に防止することで、ダブルサンド方式の玉貸出機3Aを採用したとしても、セキュリティの確保を図ることができる。
また、実施例2では、同一の継続サービスを継続的に要求する場合、暗証番号入力操作及びサービス選択操作を要することなく、携帯電話機2のかざし操作だけで同一継続サービスを継続的に要求できるため、ダブルサンド方式の玉貸出機3Aを採用したとしても、同一継続サービスを継続的に要求する際の遊技客側の操作負担を大幅に軽減できると共に、従来のような遊技客の操作負担増に伴う遊技台110の稼働率低下を抑制することができる。
また、実施例2では、既存のCRユニット70に新規の計数ユニット80を増設したダブルサンド方式の玉貸出機3Aを採用しているため、図11及び図12に示すサービス選択実行処理をCRユニット側制御部32A及び計数ユニット側制御部32Bで分担することになるため、その制御部の処理負担を大幅に軽減することができる。
尚、本実施例では、遊技媒体として、パチンコ遊技台で使用する遊技玉を例に挙げて説明したが、遊技玉に限定されるものではなく、例えば、パチスロ遊技台で使用する遊技メダルであっても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、本実施例では、直前状態情報として直前状態情報記憶部31に継続サービスを記憶中に、サービス実行後、所定時間経過した場合、直前状態情報記憶部31に記憶中の直前状態情報を消去するようにしても良く。この場合、玉貸出機3(3A)では、継続サービスを継続中でも、継続サービスを使用しないと考え得る所定時間を経過した場合、その継続実行を打ち切る。
また、本実施例では、継続して同一継続サービスを要求する際、暗証番号入力操作及びサービス選択操作を要することなく、携帯電話機2のかざし操作だけで同一継続サービスを継続的に要求できるようにしたが、携帯電話機2の利用許可を受けた場合、携帯電話機2のかざし操作ではなく、操作ボタン23のサービス選択操作に応じて継続サービスに関わる動作を継続的に要求できるようにしても良い。
また、本実施例では、特定サービスを享受不可の携帯電話機2の利用を許可して、特定サービスを要求する操作を検出したとしても、特定サービスの要求操作を無効にするようにしても良く。この場合、遊技客は、特定サービスを享受不可の携帯電話機2、例えば、ウェブ機能を具備せぬ携帯電話機2を使用した場合、特定サービス、例えば、ウェブ機能を利用した情報提供サービスを要求するサービス要求操作を無効にすることで無駄な操作を回避できるという効果を奏する。この場合、タッチパネル部24上の特定サービスに対応する操作ボタン23を表示画面上から消去し、享受可能なサービスに関わる操作ボタン23のみを画面表示することで、より一層の効果が得られることは言うまでもない。
また、本実施例では、携帯媒体として遊技客保有の携帯電話機2を例に挙げて説明したが、携帯電話機2に限定されるものではなく、個別識別情報を内蔵した汎用的に使用される定期券等のICカードを使用したとしても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、本実施例では、初回のサービス要求時に、サービス選択操作、携帯電話機2のかざし操作、暗証番号入力操作の順にサービスを要求するようにしたが、例えば、携帯電話機2のかざし操作、暗証番号入力操作及びサービス選択操作の順にサービスを要求するようにしても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、本実施例では、初回のサービス要求時に、サービス選択操作、携帯電話機2のかざし操作及び暗証番号入力操作の順にサービスを要求するようにしたが、会員カードがある場合、会員カードをカード挿入口21に挿入した後、サービス選択操作、暗証番号入力操作及び携帯電話機2のかざし操作の順にサービスを要求することで、会員カードの会員ID16Aの照合、暗証番号の会員暗証番号16Fの照合、携帯電話機2の会員IDmの照合を順次実行し、これら照合結果に基づきサービスを実行するようにしても良く、この場合でも、実行サービスが継続サービスの場合、携帯電話機2のかざし操作で同一継続サービスを継続的に実行するようにしても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、実施例1では、玉貸出機3内部の制御部32、実施例2では、CRユニット側制御部32A及び計数ユニット側制御部32Bで、例えば、会員IDm判定部54、利用許可判定部56、サービス実行部57、記憶制御部59、直前IDm判定部63、継続サービス判定部58等の処理を負担するようにしたが、これらの処理を玉貸出機3(3A)以外の島コントローラ120や管理装置4等の各種装置で負担するようにしても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
以上、本発明の実施例について説明したが、本実施例によって本発明の技術的思想の範囲が限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲を逸脱しない限り、各種様々な実施例が実施可能であることは言うまでもない。また、本実施例に記載した効果は、これに限定されるものではない。
また、本実施例で説明した各種処理の内、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動で行うことも可能であることは勿論のこと、その逆に、手動で行われるものとして説明した処理の全部又は一部を自動で行うことも可能であることは言うまでもない。また、本実施例で説明した処理手順、制御手順、具体的名称、各種データやパラメータを含む情報についても、特記した場合を除き、適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的に記載したものであって、必ずしも物理的に図示のように構成されるものではなく、その各装置の具体的な態様は図示のものに限縮されるものでは到底ないことは言うまでもない。
さらに、各装置で行われる各種処理機能は、CPU(Central Processing Unit)(又はMPU(Micro Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上、又は同CPU(又はMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行するプログラム上、又はワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良いことは言うまでもない。