JP2010207163A - 耕耘爪 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 爪軸2に取付ける基部3と、基部3から延びる直刃部4と、直刃部4から延びる湾曲部5とを有し、直刃部4から湾曲部5にかけて回転方向Aと逆向きに湾曲され、湾曲部5は基部3の一側面から他側面側へと湾曲状に曲げられ、直刃部4から湾曲部5にかけて回転方向A前側に刃部6を有する耕耘爪において、基部3の前記一側面から湾曲部5の湾曲方向先端部11までの爪軸2に沿った距離である爪高さ8を略75mm、湾曲部5の曲げ半径である先曲げR9を略80mm、刃部6の刃縁6aの先端部Cと爪軸軸芯Oとを結ぶ線Dに直交し且つ先端部Cから回転方向Aと逆側に延びる線Eと、湾曲部5の折れ曲がり開始線Bと平行で且つ先端部Cから峰12側に延びる線Fとのなす角度である切削角10を略37°又は略40°とする。
【選択図】図1
Description
また、従来、稲わらは焼却処理が行われているが、住宅街に近い圃場では、稲わらの焼却によって生じる煙が問題となって、稲わらの焼却処理ができなくなってきている。
また、稲わらを回収するにしても、手間隙がかかり実現性がない。
一方、秋に圃場を耕す秋起こし作業が行われるが、この秋起こし作業は、圃場の膨軟化、土中への空気の挿入、害虫の駆除等から必ず行わなければならない作業であり、この秋起こし作業のときに、稲わらを土中に埋め込んでしまえば、自然と稲わらが腐ってたい肥化されるので、焼却や回収の必要がない。
本発明は、これを実現した耕耘爪を提供することを目的とする。
爪軸に取り付けられる基部と、この基部から延びる直刃部と、この直刃部から延びる湾曲部とを有し、直刃部から湾曲部にかけて回転方向と逆向きに湾曲されていると共に前記湾曲部は基部の一側面から他側面側へと湾曲状に曲げられており、直刃部から湾曲部にかけて回転方向前側に刃部を有する耕耘爪において、
基部の前記一側面から湾曲部の湾曲方向先端部までの爪軸に沿った距離である爪高さを略75mmとし、
湾曲部の曲げ半径である先曲げRを略80mmとし、
刃部の刃縁の先端部と爪軸軸芯とを結ぶ線に直交し且つ前記先端部から前記回転方向と逆側に延びる線と、湾曲部の折れ曲がり開始線と平行で且つ前記先端部から耕耘爪の峰側に延びる線とのなす角度である切削角を略37°としたことを特徴とする。
爪軸に取り付けられる基部と、この基部から延びる直刃部と、この直刃部から延びる湾曲部とを有し、直刃部から湾曲部にかけて回転方向と逆向きに湾曲されていると共に前記湾曲部は基部の一側面から他側面側へと湾曲状に曲げられており、直刃部から湾曲部にかけて回転方向前側に刃部を有する耕耘爪において、
基部の前記一側面から湾曲部の湾曲方向先端部までの爪軸に沿った距離である爪高さを略75mmとし、
湾曲部の曲げ半径である先曲げRを略80mmとし、
刃部の刃縁の先端部と爪軸軸芯とを結ぶ線に直交し且つ前記先端部から前記回転方向と逆側に延びる線と、湾曲部の折れ曲がり開始線と平行で且つ前記先端部から耕耘爪の峰側に延びる線とのなす角度である切削角を略40°としたことを特徴とする。
図1において、1は、例えば、トラクタ装着型のロータリ耕耘装置の爪軸2に取り付けられて、この爪軸2を回転させて該爪軸2の軸芯Oを中心として図1の矢示A方向に回転させることで土壌を耕耘(耕起し、反転し、砕土)する耕耘爪(なた爪、なた刃)である。
この耕耘爪1は、板材によって形成されており、爪軸2に取り付けられる基部3と、この基部3から延びる直刃部4と、この直刃部4から延びる湾曲部5とを有し、直刃部4から湾曲部5にかけて耕耘爪1の回転方向Aと逆向きに湾曲されている。
また、直刃部4の板厚方向は、基部3の板厚方向と略一致しており、湾曲部5は基部3の板厚方向の一側面から他側面側へと(基部3及び直刃部4の一側方に)湾曲状に曲げられており、直刃部4から湾曲部5にかけて回転方向A前側に刃部6を有する。
図中、線Bは直刃部4と湾曲部5との境界、すなわち湾曲部5の折れ曲がり開始線を示している。
耕耘爪1は、基部3の板厚方向が爪軸2の軸芯方向と一致する状態で爪軸2に取り付けられる。
この耕耘爪1を、トラクタに装着されたロータリ耕耘装置の爪軸2に装着して、トラクタを走行させながら該爪軸2を回転駆動させると、耕耘爪1は爪軸2の軸芯Oを中心として、図1の矢示A方向に回転し、直刃部4から土中に突入して土を進行方向に切断すると共に湾曲部5が土中に突入して土を左右方向(爪軸2の軸芯方向)所定幅で切削して耕起し、この耕起された土は、湾曲部5のすくい面7で抱きかかえられ、湾曲部5が土中から抜け出た後に、進行方向後方側に放てき反転される。
爪高さ8は、基部3の前記一側面(換言すると、湾曲部5の湾曲方向とは反対側の基部3の側面)から湾曲部5の湾曲方向先端部11までの爪軸2の軸芯O方向に沿った距離である。
また、切削角10は、刃部6の刃縁6aの先端部Cと爪軸軸芯Oとを結ぶ線Dに直交し且つ刃部6の刃縁6aの先端部Cから耕耘爪1の回転方向Aと逆側に延びる線Eと、湾曲部5の折れ曲がり開始線Bと平行で且つ刃部6の刃縁6aの先端部Cから耕耘爪1の峰12側(刃が形成されていない側)に延びる線Fとのなす角度である。
前述したように、爪高さ8を略75mmとし、先曲げR9を略80mmとし、切削角10を略37°又は略40°とすることにより、従来の(現行の)耕耘爪1に比して反転性に優れながらも、振動・消費馬力の点で現行の耕耘爪1に見劣りしない耕耘爪1が得られた。
次に、現行の耕耘爪1から改良を施して本発明の耕耘爪1に至った理由を、下記の表1を参照して述べる。
表1は、試験を行った、現行の耕耘爪1である50A及び改1〜6の耕耘爪1の爪高さ8、先曲げR9、切削角10の寸法と、これら50A及び改1〜6の耕耘爪1についてA〜Iの異なる地域で試験を行った結果の稲わらの埋込み評価点とを、比較する耕耘爪1ごとに3つの表に分けて示している。
また、表1のNo2,3の各表における優地域数の数値は、同じ試験場所での評価点の比較において、耕耘爪1が優良評価点(評価点の数値が高いもの)を受けた試験場所の合計数である。
表1において、改1〜6は、現行の耕耘爪1である50Aに対して爪高さ8、先曲げR9又は切削角10の寸法を変更した耕耘爪1を示しており、本発明の耕耘爪1は改5と改6である。
また、50A及び改1〜6の耕耘爪1についてのA〜I地域での稲わら埋込み評価点は、現行の耕耘爪1を100としたときの指数で表しており、数値が大きいほど稲わらが良好に埋め込まれる(反転性がよい)ことを示している。
次に、先曲げR9を小さくして、すくい面7(反転面積部分)の曲面部分を少なくして平面部を増やすのがよい。
そこで、先ず、先曲げR9と反転性能との関係を確認する意味で、表1のNo1に示すように、すくい面7(反転面)を増やすように爪高さ8を現行より20mm増やした改1の耕耘爪1と、爪高さ8を現行より20mm増やすと共に先曲げR9を現行より20mm大きくした改2の耕耘爪1とを比較した。
試験結果から、改2の耕耘爪1に比べて改1の耕耘爪1の方が反転性はよかった。
これは、先曲げR9は小さい方が反転性を向上させるのによいということが立証されたものである。
ただし、爪高さ8をあまり増やすと耕耘爪1を爪軸2に取り付けたときに、耕耘爪1同士の間隔が接近することとなり、耕耘爪1間で土を抱き込んでしまう惧れがある。これを避けるためには爪軸2に取り付けることができる耕耘爪1の本数を減らすことが考えられるが、そうすると砕土性が落ちることとなるので、爪高さ8を増やし且つ爪軸2に取り付けることができる耕耘爪1の本数を減らさないようにするために、現行よりも爪高さ8の増加量は20mmより低くすることとした。
試験の結果から、改3の耕耘爪1に比べ切削角10の小さい改4の耕耘爪1の方が反転性が良好なのに加え振動が非常に少なかった。
そこで、改4をベースとして、爪高さ8、先曲げR9、切削角10の寸法を変更することとした。
試験の結果、改5、改6ともに改4よりも反転性は良好であった。これは、前述したとおり、先曲げR9は小さい方が反転性に有利であることを示している。
以上のことから、改5,改6の耕耘爪1が、反転性に優れながら、振動・消費馬力の点で現行の耕耘爪1に見劣りしない耕耘爪1であると言えるという結論に至った。
また、表1のNo3の改5の耕耘爪1と改6の耕耘爪1との比較から、切削角10については、大きい方が反転性がよいということが優地域数の値で表れているが、切削角10が大きくなると馬力が高くなり且つ振動が大きくなる。
なお、表1のNo3のG地域の1における改5の耕耘爪1の稲わら埋込み評価点は現行のものよりも低いが、これは試験場所の状態が悪かったためであることが考えられる。
次に、土の抱き込み性(耕耘爪1間で土を抱き込んでしまう性質)をよくするために、改6の耕耘爪1よりも爪高さ8を5mm低くした改7の耕耘爪1を作成し、この改7の耕耘爪1について性能確認の試験を行った。
表2のNo1は、改6の耕耘爪1と改7の耕耘爪1とについて、前述した表1のNo2及びNo3と同様の地域で同様の比較を行った結果を示すものである。
また、表2のNo2は、50Aの耕耘爪1と改6の耕耘爪1と改7の耕耘爪1とについて、表2のNo1とは異なる地域で、反転性、振動、馬力の性能試験を行った結果を示すものである。
さらに、表2のNo2をみると、J地域においては、改7の耕耘爪1の反転性能は、現行の50Aの耕耘爪1と大差がなかったのに対し、改6の耕耘爪1はJ地域において反転性能について顕著な改善効果が見られた。また、改6の耕耘爪1は、反転性能について、K,L地域でも判断できるほど(データ取りをする必要のないほど)非常にいい結果が得られた。
馬力については、改6の耕耘爪1、改7の耕耘爪1ともに、50Aの耕耘爪1と略同等と言える結果であった。
以上、現行及び改7の耕耘爪1との比較から、改6の耕耘爪1は、多くの地域で反転性に優れながら、振動・消費馬力で現行の耕耘爪1と見劣りしない耕耘爪1であると言え、反転性は非常に優れながら、振動・消費馬力は現行の耕耘爪から大きく劣らない耕耘爪1として、改6の耕耘爪1が優れたものであり、更に反転性で改6の耕耘爪1よりも優れた改5の耕耘爪1が本件課題を共に達成すると判断できる。
3 基部
4 直刃部
5 湾曲部
6 刃部
6a 刃縁
8 爪高さ
9 先曲げR
10 切削角
11 湾曲方向先端部
A 回転方向
B 湾曲部の折れ曲がり開始線
C 刃部の刃縁先端部
D 刃部の刃縁先端部と爪軸軸芯とを結ぶ線
E 刃部の刃縁先端部と爪軸軸芯とを結ぶ線に直交し且つ刃部の刃縁先端 部から回転方向と逆側に延びる線
F 湾曲部の折れ曲がり開始線と平行で且つ刃部の刃縁先端部から耕耘爪 の峰側に延びる線
O 爪軸の軸芯
Claims (2)
- 爪軸(2)に取り付けられ、この爪軸(2)を回転させて該爪軸(2)の軸芯(O)を中心として回転させることで土壌を耕耘する耕耘爪であって、
爪軸(2)に取り付けられる基部(3)と、この基部(3)から延びる直刃部(4)と、この直刃部(4)から延びる湾曲部(5)とを有し、直刃部(4)から湾曲部(5)にかけて回転方向(A)と逆向きに湾曲されていると共に前記湾曲部(5)は基部(3)の一側面から他側面側へと湾曲状に曲げられており、直刃部(4)から湾曲部(5)にかけて回転方向(A)前側に刃部(6)を有する耕耘爪において、
基部(3)の前記一側面から湾曲部(5)の湾曲方向先端部(11)までの爪軸(2)に沿った距離である爪高さ(8)を略75mmとし、
湾曲部(5)の曲げ半径である先曲げR(9)を略80mmとし、
刃部(6)の刃縁(6a)の先端部(C)と爪軸軸芯(O)とを結ぶ線(D)に直交し且つ前記先端部(C)から前記回転方向(A)と逆側に延びる線(E)と、湾曲部(5)の折れ曲がり開始線(B)と平行で且つ前記先端部(C)から耕耘爪の峰(12)側に延びる線(F)とのなす角度である切削角(10)を略37°としたことを特徴とする耕耘爪。 - 爪軸(2)に取り付けられ、この爪軸(2)を回転させて該爪軸(2)の軸芯(O)を中心として回転させることで土壌を耕耘する耕耘爪であって、
爪軸(2)に取り付けられる基部(3)と、この基部(3)から延びる直刃部(4)と、この直刃部(4)から延びる湾曲部(5)とを有し、直刃部(4)から湾曲部(5)にかけて回転方向(A)と逆向きに湾曲されていると共に前記湾曲部(5)は基部(3)の一側面から他側面側へと湾曲状に曲げられており、直刃部(4)から湾曲部(5)にかけて回転方向(A)前側に刃部(6)を有する耕耘爪において、
基部(3)の前記一側面から湾曲部(5)の湾曲方向先端部(11)までの爪軸(2)に沿った距離である爪高さ(8)を略75mmとし、
湾曲部(5)の曲げ半径である先曲げR(9)を略80mmとし、
刃部(6)の刃縁(6a)の先端部(C)と爪軸軸芯(O)とを結ぶ線(D)に直交し且つ前記先端部(C)から前記回転方向(A)と逆側に延びる線(E)と、湾曲部(5)の折れ曲がり開始線(B)と平行で且つ前記先端部(C)から耕耘爪の峰(12)側に延びる線(F)とのなす角度である切削角(10)を略40°としたことを特徴とする耕耘爪。
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CN102165882A (zh) * | 2011-05-06 | 2011-08-31 | 吉林大学 | V-l形秸秆粉碎还田刀片 |
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JP2018174748A (ja) * | 2017-04-06 | 2018-11-15 | 株式会社ササキコーポレーション | 耕耘爪 |
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