JP2010206735A - 位相制御装置及び位相制御方法 - Google Patents

位相制御装置及び位相制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低周波の位相変動に対するクロックデータリカバリ回路の追従性を向上させること。
【解決手段】位相制御装置は、クロックデータリカバリ回路によって再生されたデータとクロックの対を順次入力し、入力した各対についてクロックの位相がデータの位相に対して進んでいるか否かを検出する検出部と、検出部による個々の検出結果に応じてクロックの位相を調整する第1の調整部と、検出部によってクロックの位相がデータの位相に対して進んでいる又は遅れていることが連続して検出された場合には、クロックの位相をデータの位相に対してさらに遅らせ又は進ませる第2の調整部と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、位相制御装置及び位相制御方法に関し、特に、クロックデータリカバリ回路の位相制御装置及び位相制御方法に関する。
LSI間のデータ通信の高速化に伴い、データの転送速度を向上することが求められている。特に、シリアルインタフェースにおいては、データ転送速度の向上が必須となっている。シリアルインタフェースであるSERDES回路を構成する回路にはクロックデータリカバリ(Clock Data Recovery、CDR)回路が含まれる。CDR回路は、受信したシリアルデータのエッジ情報及びデータ情報に基づいて、クロックを再生する機能を有する。
特許文献1において、ジッタ伝達特性及びジッタ耐力の両方がSONET/SDH規格を同時に満足させることができるクロックデータリカバリ回路が記載されている。
特許文献2において、人手および時間をかけずにクロックスキューを自動的に調整するクロックスキュー自動調整回路が記載されている。
特開2004−048182号公報 特開平05−100768号公報
以下の分析は、本発明者によってなされたものである。CDR回路に要求される低周波の位相変動に対する追従性を満足するため、従来は、データ伝送速度を向上させる都度、位相制御装置全体の動作周波数を高くする必要があった。したがって、次第に、位相制御装置のタイミング設計が困難となってきている。また、位相制御装置の動作周波数を高くすることができない場合には、CDR回路は、再生クロックの位相ずれへの追従性が低下し、要求される性能を満足することができないという問題があった。
そこで、低周波の位相変動に対するCDR回路の追従性を向上させることが課題となる。本発明の目的は、かかる課題を解決する位相制御装置及び位相制御方法を提供することにある。
本発明の第1の視点に係る位相制御装置は、クロックデータリカバリ回路によって再生されたデータとクロックの対を順次入力し、入力した各対についてクロックの位相がデータの位相に対して進んでいるか否かを検出する検出部と、検出部による個々の検出結果に応じてクロックの位相を調整する第1の調整部と、検出部によってクロックの位相がデータの位相に対して進んでいる又は遅れていることが連続して検出された場合には、クロックの位相をデータの位相に対してさらに遅らせ又は進ませる第2の調整部と、を備えている。
本発明の第2の視点に係る位相制御方法は、クロックデータリカバリ回路によって再生されたデータとクロックの対を順次入力し、入力した各対についてクロックの位相がデータの位相に対して進んでいるか否かを検出する工程と、個々の検出結果に応じてクロックの位相を調整する工程と、クロックの位相がデータの位相に対して進んでいる又は遅れていることが連続して検出された場合には、クロックの位相をデータの位相に対してさらに遅らせ又は進ませる工程と、を含む。
本発明に係る位相制御装置及び位相制御方法によると、低周波の位相変動に対するCDR回路の追従性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る位相制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例に係る位相制御装置の構成を示すブロック図である。 従来の位相制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例に係る位相制御装置の動作を説明するための図である。 本発明の実施例に係る位相制御装置の動作を説明するための図である。 従来の位相制御装置による位相制御結果を示す図である。 本発明の実施例に係る位相制御装置による位相制御結果を示す図である。 本発明の実施例に係る位相制御装置及び従来の位相制御回路による位相制御結果を示す図である。
第1の展開形態の位相制御装置は、上記第1の視点に係る位相制御装置である。
第2の展開形態の位相制御装置は、第2の調整部が、前記検出部によってクロックの位相がデータの位相に対して進んでいる又は遅れていることが所定の回数以上連続して検出された場合には、クロックの位相をデータの位相に対してさらに遅らせ、又は進ませることが好ましい。
第3の展開形態の位相制御装置は、第2の調整が、第1の調整部によるクロックの位相の調整と調整との間に、クロックの位相を調整することが好ましい。
第4の展開形態の位相制御装置は、第2の調整が、検出部によってクロックの位相がデータの位相に対して進んでいる又は遅れていることが連続して検出された場合において、次に、検出部によってクロックの位相がデータの位相に対して遅れている又は進んでいることが検出されたときには、クロックの位相の調整を行わないことが好ましい。
第5の展開形態の位相制御装置は、上記第2の視点に係る位相制御方法であることが好ましい。
本発明の実施形態に係る位相制御装置について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る位相制御装置の構成を示すブロック図である。図1を参照すると、位相制御装置10は、検出部11、第1調整部12、及び、第2調整部13を有する。
検出部11は、CDR回路によって再生されたデータとクロックの対を順次入力し、入力した各対についてクロックの位相がデータの位相に対して進んでいるか否かを検出する。
第1調整部12は、検出部11による個々の検出結果に応じてクロックの位相を調整する。
第2調整部13は、検出部11によってクロックの位相がデータの位相に対して進んでいる又は遅れていることが連続して検出された場合には、クロックの位相をデータの位相に対してさらに遅らせ、又は進ませる。検出部11によって検出された位相のずれが連続して進んでいる又は遅れている場合にクロックの位相を調整することによって、低周波の位相変動に対するCDR回路の追従性を向上させることができる。
第2調整部13は、検出部11によってクロックの位相がデータの位相に対して進んでいる又は遅れていることが所定の回数以上連続して検出された場合には、クロックの位相をデータの位相に対してさらに遅らせ又は進ませるようにしてもよい。所定の回数を変更することによって、CDR回路によって追随することができる位相変動の周波数の高さを変更することができる。
第2調整部13は、第1調整部12によるクロックの位相の調整と調整との間に、クロックの位相を調整するようにしてもよい。これにより、位相調整に要する期間を短縮することができる。
第2の調整部13は、検出部11によってクロックの位相がデータの位相に対して進んでいる又は遅れていることが連続して検出された場合において、次に、検出部11によってクロックの位相がデータの位相に対して遅れている又は進んでいることが検出されたときには、クロックの位相の調整を行わないようにしてもよい。これにより、位相制御のオーバーシュートを防ぐことができる。
図1は、さらに、本実施形態に係る位相制御装置10の構成要素(検出部11、第1調整部12、及び、第2調整部13)と、後述の実施例における位相制御装置20の構成要素(位相検出回路21、判定回路22、アップダウンカウンタ回路23、位相制御回路24、低周波位相検出回路25、及びタイミング制御回路26)との対応関係を示す。
本発明の実施例に係る位相制御装置について図面を参照して説明する。
(構成)
図2は、本実施例に係る位相制御装置の構成を示すブロック図である。位相制御装置20は、CDR回路によって再生されるクロックの位相を制御する。図2を参照すると、位相制御装置20は、位相検出回路21、判定回路22、アップダウンカウンタ回路23、
位相制御回路24、低周波位相検出回路25、及びタイミング制御回路26を有する。
図3は、従来の位相制御装置の構成を示すブロック図である。図3を参照すると、位相制御装置120は、位相検出回路121、判定回路122、アップダウンカウンタ回路123、及び、位相制御回路124を有する。
位相制御装置20、120は、バンバン(Bung−Bung)型のCDR回路の位相を制御する装置である。本実施例に係る位相制御装置20は、従来の位相制御装置120に対して、さらに、低周波の位相変動を検出する低周波位相検出回路25を設けることにより、リカバリクロックの追従性の向上をさせる。
位相検出回路21は、受信回路であるデシリアル回路より取得した4bitのデータ情報(d1〜d4)と4bitのエッジ情報(e1〜e4)から、データとクロックの位置関係を検出する。位相検出回路21は、データとクロックの位置関係を参照し、データに対しクロックの位相ずれが進んでいる、又は、遅れている、のいずれであるかを判定する。
位相検出回路21は、一例として、次のようにして位相を検出する。位相検出回路21は、e1=d1かつd1≠e2である場合には信号UP1=1(データに対してCLKが遅れている。)を出力し、それ以外の場合には信号UP1=0を出力する。一方、位相検出回路21は、e1≠d1かつd1=e2である場合には信号DN1=1(データに対してCLKが進んでいる。)を出力し、それ以外の場合には信号DN1=0を出力する。
同様に、位相検出回路21は、e2=d2かつd2≠e3である場合には信号UP2=1を出力し、それ以外の場合には信号UP2=0を出力する。一方、位相検出回路21は、e2≠d2かつd2=e3である場合には信号DN2=1を出力し、それ以外の場合には信号DN2=0を出力する。
同様に、位相検出回路21は、e3=d3かつd3≠e4である場合には信号UP3=1を出力し、それ以外の場合には信号UP3=0を出力する。一方、位相検出回路21は、e3≠d3かつd3=e4である場合には信号DN3=1を出力し、それ以外の場合には信号DN3=0を出力する。
同様に、位相検出回路21は、e4=d4かつd4≠e1’である場合には信号UP4=1を出力し、それ以外の場合には信号UP4=0を出力する。一方、位相検出回路21は、e4≠d4かつd4=e1’である場合には信号DN4=1を出力し、それ以外の場合には信号DN4=0を出力する。
判定回路22は、信号UP1〜UP4の和、及び信号DN1〜DN4の和のいずれが大きいかを判定する。判定回路22は、一例として、以下の判定条件に基づいて、判定結果を出力する。
判定回路22は、信号UP1〜UP4の和が信号DN1〜DN4の和よりも大きい場合には状態1と判定し、信号P_UP=1、信号P_DN=0を出力する。一方、判定回路22は、信号UP1〜UP4の和が信号DN1〜DN4の和よりも小さい場合には状態2と判定し、信号P_UP=0、信号P_DN=1を出力する。さらに、判定回路22は、信号UP1〜UP4の和と信号DN1〜DN4の和とが等しい場合には状態3と判定し、信号P_UP=0、信号P_DN=0を出力する。
アップダウンカウンタ回路23は、信号P_UP及び信号P_DNが1となった回数をカウントする。アップダウンカウンタ回路23は、信号P_UP又は信号P_DNのカウントの一方が所定の回数以上となった場合には、カウントが所定の回数となったことを信号PRE_CUP0又は信号PRE_CDN0として出力する。
アップダウンカウンタ回路23は、一例として、信号P_UPが1となった回数が信号P_DNが1となった回数よりも16回多くなった場合には、信号PRE_CUP0においてパルス信号を1つ発生する。アップダウンカウンタ回路23は、信号P_DNが1となった回数が信号P_UPが1となった回数よりも16回多くなった場合には、信号PRE_CDN0においてパルス信号を1つ発生する。
位相制御回路24は、最終的にCLKの遅延させるための制御回路であり、バイナリのコードを作成する。位相制御回路24は、信号CUP0及び信号CDN0のいずれかにおいてパルスが発生した場合には、クロックバッファの遅延コードを生成する。
従来の位相制御装置120における位相検出回路121、判定回路122、アップダウンカウンタ回路123、及び、位相制御回路124の動作は、それぞれ、本実例の位相制御装置20における、位相検出回路21、判定回路22、アップダウンカウンタ回路23、及び、位相制御回路24における上記の動作と同様である。
低周波位相検出回路25は、アップダウンカウンタ回路23から出力されたUPないしDOWN(DN)情報の連続性を検出する。低周波位相検出回路25は、UPないしDOWN情報を連続して検出した場合には、タイミング制御回路26へUPないしDOWN情報が連続した旨を通知するための信号を出力する。
低周波位相検出回路25は、信号PRE_UP0及び信号PRE_CDN0におけるパルス信号を受信する。低周波位相検出回路25は、一例として、信号PRE_CUP0おけるパルスを2回連続して受信した場合には、信号PRE_CUP0’においてパルス信号を1つ出力する。同様に、低周波位相検出回路25は、信号PRE_CDN0おけるパルスを2回連続して受信した場合には、信号PRE_CDN0’においてパルス信号を1つ出力する。
位相検出回路21は、信号UP1〜UP4の和が0である場合には、信号PRE_CDN0’信号を有効とするために信号UPX=0を出力し、それ以外の場合には、PRE_CDN0’信号を無効とするために信号UPX=1を出力する。同様に、位相検出回路21は、信号DN1〜DN4の和が0である場合には、信号PRE_CUP0’を有効とするために信号DNX=0を出力し、それ以外の場合には、信号PRE_CUP0’信号を無効とするために信号DNX=1を出力する。
タイミング制御回路26は、低周波位相検出回路25から出力された信号を位相制御回路24へ反映させる場合における出力タイミングを制御する。
タイミング制御回路26は、信号PRE_CDN0’と信号UPXを反転した信号UPX_Bとの間の論理積を受信して、遅延させた後、信号PRE_CDN1として出力する。また、タイミング制御回路26は、信号PRE_CUP0’と信号DNを反転した信号DNX_Bとの間の論理積を受信して、遅延させた後、信号PRE_CUP1として出力する。タイミング制御回路26は、信号PRE_CDN0、又は、信号PRE_CUP0におけるパルスとパルスとの間に信号PRE_CDN1、又は、信号PRE_CUP1のパルスが発生するように制御する。
タイミング制御回路26は、一例として、シフトレジスタを有し、アップダウンカウンタ回路23によるカウント数が16である場合には、受信した信号を8クロック分遅延させる。
信号CUP0は、信号PRE_CUP0と信号PRE_CUP1との論理和である。一方、信号CDN0は、信号PRE_CDN0と信号PRE_CDN1との論理和である。なお、従来の位相制御装置120においては、信号CUP0は信号PRE_CUP0と同一であり、信号CDN0は信号PRE_CDN0と同一である。
(動作)
図4及び図5は、本実施例に係る位相制御装置20の動作を説明するための図である。図4は、図2の位相制御装置によってCDR回路の位相の制御が行われる以前の状態における、シリアルデータ及びクロックRCK0、RCK1を示す。図4は、一例として、クロックRCK1のクロックエッジ(すなわち、立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジ)がデータの中心からずれている状態を示す。
一方、図5は、CDR回路がロックした最適な状態を示す。すなわち、図5は、クロックRCK1のクロックエッジがデータのほぼ中央に位置する状態を示す。
ここで、クロックRCK0は、シリアルデータのエッジ情報を取得するクロックである。一方、クロックRCK1は、シリアルデータのデータ情報を取得するクロックである。なお、取得したエッジ情報e1〜e1’、及びデータ情報d1〜d4は、0/1のデータ値を示す。
位相制御装置20は、CDR回路に対し、図4の初期状態からクロックの位相(遅延)を進ませるか(UP)、遅らせる(DOWN)ことによって、図5の最適な状態までクロックの位相を移動させる。図5の最適な状態のクロックRCK1によると、シリアルデータの中心付近においてデータ情報を取得することができる。
図4を参照すると、初期状態においては、クロックRCK1によって取得されるデータとその直前のクロックRCK0によって取得されるデータとは、すべて同一である。したがって、位相検出回路21は、データに対してクロックが進んでいることを検出し、UP1=UP2=UP3=UP4=0、及びDN1=DN2=DN3=DN4=1を判定回路22へ出力する。
図4の初期状態においては、判定回路22は、状態2と判定し、P_UP=0、P_DN=1をアップダウンカウンタ回路23へ出力する。判定回路22による判定は、取得したエッジ情報及びデータ情報の内容が更新される都度実行される。
位相制御回路24によってクロックの遅延制御が実行されることにより、クロックのRCK1はシリアルデータの中心に向かって移動し、クロックRCK0はシリアルデータのエッジに向かって移動する。なお、アップダウンカウンタ回路23によって、16回のUP又はDOWNをカウントすることによって、ジッタ等の高周波変動をカットする(無視する)デジタルフィルタとしての機能がもたらされる。
図6は、従来の位相制御装置120による位相制御結果を示す図である。図6は、初期状態から最適な状態へと位相を制御した場合におけるシミュレーション波形を示す。
図6は、図4に示したアップダウンカウンタ回路123の出力である、信号PRE_CUP0(=CUP0)及び信号PRE_CDN0(=CDN0)のシミュレーション波形を示す。初期状態においては、クロックはデータに対して進んでいるため、PRE_CDN0において8回のパルスが発生している。
いま、アップダウンカウンタ回路23は、16回のP_DN=1につき、PRE_CDN0信号を1パルス発生する。したがって、判定回路22によって、合計128回(16カウント×8回)のP_DN=1が出力されることによって、理想状態までクロックの位相がずらされ(引き込みが実行され)、最終的に、信号PRE_CUP0と信号PRE_CDN0とにおいて交互にパルスが出力される状態(ロック状態)が得られたことが分かる。
図7は、従来の位相制御装置20による位相制御結果を示す図である。図7は、初期状態から最適な状態へと位相を制御した場合におけるシミュレーション波形を示す。
図7を参照すると、図6と同様に、理想状態に至るまでに、信号CDN0において合計8回のパルスが発生している。ただし、信号PRE_CDN0におけるパルスの発生は5回のみであって、残りの3回は信号PRE_CDN1において発生したパルスに起因する。
図7を参照すると、低周波位相検出回路25は、信号PRE_CDN0においてパルスP1とP2とが連続することにより、信号PRE_CDN1においてパルスP1’を出力する。同様に、低周波位相検出回路25は、信号PRE_CDN0においてパルスP2とP3とが連続することにより、信号PRE_CDN1においてパルスP2’を生成し、パルスP3とP4とが連続することにより、パルスP3’を生成する。
さらに、パルスP4とP5とが連続することにより、低周波位相検出回路25によって信号PRE_CDN0’に対するパルスが生成されるものの、位相検出回路21から出力された信号UPXによって無効化される。これにより、UP又はDOWNのオーバーシュートを防止することができる。
図6及び図7を参照すると、本実施例に係る位相制御装置により、位相がずれた状態からCDRロック状態となるまでに要する時間は、48クロック(=16クロック×3)短縮される。
図8は、本実施例に係る位相制御装置20及び従来の位相制御回路120による位相制御結果を示す図である。図8は、ジッタトレランスをシミュレーションから求めた特性を示しており、横軸はシリアルデータに印加したジッタ周波数、縦軸はシリアルデータに印加したジッタ振幅である。上述の通りCDR回路はハイパスフィルタとして機能することから、6MHzよりも高い周波数のジッタには追従せず、6MHz以下の周波数のジッタには追従している。図8を参照すると、本実施例に係る位相制御装置20においては、低周波位相検出回路25によって、低周波数の位相変動に対する追従性が従来の位相制御装置120と比較して向上している。
(効果)
本実施例の位相制御装置20によると、従来の位相制御装置120において動作周波数を高くした場合と比較して、位相制御装置の設計が容易となり、設計期間を短縮することができる。タイミング設計は、動作周波数が高くなるにしたがって困難となるからである。また、本実施例の位相制御装置20によると、クロック発生源となる水晶の性能を向上させる必要もないため、コストの削減にもつながる。さらに、本実施例の位相制御装置20によると、従来の位相制御装置120と比較して、ジッタ耐性を向上させることができる。
以上の記載は実施例に基づいて行ったが、本発明は、上記実施例に限定されるものではない。なお、本実施例においては、クロックの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジにおけるデータに基づいて説明を行った。一方、多相クロック化することにより、例えば、立ち上がりエッジにおけるデータのみを用いるようにしてもよい。また、位相検出回路21へ入力されるデータのビット数は、受信回路のDEMUX(デマルチプレクサ)の構成に依存する。本実施例においては、一例として、DEMUXが1:4DEMUXである場合について記載したものの、DEMUXはこれに限定されない。
10、20、120 位相制御装置
11 検出部
12 第1調整部
13 第2調整部
21、121 位相検出回路
22、122 判定回路
23、123 アップダウン(UP/DOWN)カウンタ回路
24、124 位相制御回路
25 低周波位相検出回路
26 タイミング制御回路
d1〜d4 データ情報
e1〜e4、e1’ エッジ情報
P1〜P5、P1’〜P3’ パルス

Claims (5)

  1. クロックデータリカバリ回路によって再生されたデータとクロックの対を順次入力し、入力した各対についてクロックの位相がデータの位相に対して進んでいるか否かを検出する検出部と、
    前記検出部による個々の検出結果に応じてクロックの位相を調整する第1の調整部と、
    前記検出部によってクロックの位相がデータの位相に対して進んでいる又は遅れていることが連続して検出された場合には、クロックの位相をデータの位相に対してさらに遅らせ又は進ませる第2の調整部と、を備えていることを特徴とする位相制御装置。
  2. 前記第2の調整部は、前記検出部によってクロックの位相がデータの位相に対して進んでいる又は遅れていることが所定の回数以上連続して検出された場合には、クロックの位相をデータの位相に対してさらに遅らせ又は進ませることを特徴とする、請求項1に記載の位相制御装置。
  3. 前記第2の調整部は、前記第1の調整部によるクロックの位相の調整と調整との間に、クロックの位相を調整することを特徴とする、請求項1又は2に記載の位相制御装置。
  4. 前記第2の調整部は、前記検出部によってクロックの位相がデータの位相に対して進んでいる又は遅れていることが連続して検出された場合において、次に、前記検出部によってクロックの位相がデータの位相に対して遅れている又は進んでいることが検出されたときには、クロックの位相の調整を行わないことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の位相制御装置。
  5. クロックデータリカバリ回路によって再生されたデータとクロックの対を順次入力し、入力した各対についてクロックの位相がデータの位相に対して進んでいるか否かを検出する工程と、
    個々の検出結果に応じてクロックの位相を調整する工程と、
    クロックの位相がデータの位相に対して進んでいる又は遅れていることが連続して検出された場合には、クロックの位相をデータの位相に対してさらに遅らせ又は進ませる工程と、を含むことを特徴とする位相制御方法。
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