JP2010206209A - 接続構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】2層ポリイミドプリント配線板とガラス基板との双方に対して良好な接着性を発揮する異方性導電フィルムを提供し、これにより接続信頼性の高い接続構造体を提供する。
【解決手段】ポリイミドフィルム2上に導体パターン3が形成された第1配線板1と、ガラス基板5上に導体パターン6が形成された第2配線板4とを備え、第1配線板1と第2配線板4とが熱硬化性の異方性導電フィルム7により電気的に接続されている。異方性導電フィルム7は、ポリイミドフィルム2と接する第1層7Aと、ガラス基板5と接する第2層7Bとを有する積層体からなる。第1層7Aは、エポキシ樹脂成分、熱硬化剤、フェノキシ樹脂、及びニトリルゴムを含有し、第2層7Bは、エポキシ樹脂成分、熱硬化剤、フェノキシ樹脂、及び導電性粒子を含有し、且つニトリルゴムを含有しない。
【選択図】図2

Description

本発明は、ポリイミドフィルム上に導体パターンが形成された配線板とガラス基板上に導体パターンが形成された配線板とが異方性導電フィルムを介して電気的に接続された接続構造体に関するものであり、特に、ポリイミドフィルム及びガラス基板の双方に対して良好な接着性を発揮させるための異方性導電フィルムの改良技術に関する。
電子部品を基板に実装する技術として、例えば電子部品をいわゆるフェースダウン状態で基板上に実装するフリップチップ実装法が広く用いられている。このフリップチップ実装法とは、電子部品の端子電極としてバンプと称される電極を形成し、このバンプを基板の電極部と対向するように配置し、一括して電気的に接続する方法である。
フリップチップ実装法においては、接続信頼性を高めること等を目的に、異方性導電フィルムによる電気的及び機械的接続が図られている。異方性導電フィルムは、接着剤として機能する絶縁性の樹脂中に導電性粒子を分散したものであり、バンプと電極部との間にこの異方性導電フィルムを挟み込み、加熱及び加圧することで導電性粒子が押し潰されて電気的な接続が図られる。バンプの無い部分では、導電性粒子は、絶縁性の樹脂中に分散した状態が維持され、電気的に絶縁された状態が保たれるので、バンプのある部分でのみ電気的導通が図られることになる。
異方性導電フィルムを用いたフリップチップ実装法によれば、このように、多数の電極間を一括して電気的に接続することが可能であり、ワイヤボンディングのように電極間を1つずつボンディングワイヤで接続する必要がなく、また高密度実装に伴う端子電極の微細化、狭いピッチ化等への対応も比較的容易である。
また、フリップチップ実装法は、基板同士の接続にも利用されており、異方性導電フィルムによる電気的接続は、例えばガラス基板とフレキシブルプリント配線板(FPC)との接続、ガラスエポキシ配線板とフレキシブルプリント配線板との接続等において多用されている。
このフリップチップ実装法や配線板同士の接続に使用される異方性導電フィルムは、絶縁性の接着剤成分と導電性粒子とから構成されるものであり、膜性能を強化すること等を目的に、使用する樹脂の配合等に工夫が凝らされている。例えば特許文献1には、接着剤成分としての熱硬化性樹脂の主剤樹脂としてエポキシ樹脂等を用いるとともに、フィルム形成性を付与するためにフェノキシ樹脂やゴム成分(NBR、SBR等)等の熱可塑性高分子材料を配合することが開示されている。
また、例えば特許文献2には、異方性導電フィルムを2層構成とすることが開示されている。特許文献2に記載されている多層異方導電性接着剤は、絶縁性樹脂中に導電粒子を分散してなる異方導電性接着剤層の片面に絶縁性接着剤層が積層されてなるものであり、熱硬化性接着剤としての機能を有するとともに、熱可塑性を有することによりリペア性を発揮し、さらには、複数回熱オーブンを通過させても硬化することがなく、異方導電性接着剤としての機能をも発揮するという特徴を有する。
特開2001−189171号公報 特許第3678547号公報
ところで、従来は、接着剤層を備えたフレキシブルプリント配線版が汎用されてきたが、近年、銅箔とポリイミドフィルムとを直接積層した2層フレキシブルプリント配線板が主流になりつつある。その理由としては、環境問題への対応等を挙げることができる。一般に、接着剤層には難燃化のためにハロゲン化合物が含有されているが、ハロゲン化合物は、環境への負荷が大きく、有害物質を発生させる原因物質となっている。接着剤層を省略してポリイミドフィルムのみから構成すれば、ハロゲン化合物の使用量を削減することができる。
しかしながら、フレキシブルプリント配線板を前述の2層フレキシブルプリント配線板とした場合、表面に接着剤層が露出しないことから、異方性導電フィルムでの接続において、接着が不十分になるおそれがある。従来のフレキシブルプリント配線板は、銅箔がエッチングにより除去された部分には、僅かではあるが接着剤層が露出しており、この露出した接着剤層がアンカー効果を発揮することで、ポリイミドフィルムが接着困難な素材であるにもかかわらず、一般的なエポキシ系の異方性導電フィルムでも十分に対応可能である。2層フレキシブルプリント配線板では、表面に接着剤層が存在しないので、アンカー効果が得られない。
現在まで、2層フレキシブルプリント配線板に対する接着性を考慮した異方性導電フィルムの開発は行われておらず、特に、2層フレキシブルプリント配線板とガラス基板との双方に対して良好な接着性を発揮する異方性導電フィルムの開発が望まれている。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、2層フレキシブルプリント配線板及びガラス基板の双方に対して良好な接着性を発揮する異方性導電フィルムを提供し、これにより接続信頼性の高い接続構造体を提供することを目的とする。
本発明者らは、異方性導電フィルムの接着性に関し、様々な検討を重ねてきた。その結果、先ず、異方性導電フィルムにゴム成分(ニトリルゴム)を添加することで、接着剤層の無いポリイミドフィルムに対する接着強度が高まるとの知見を得るに至った。さらに、エポキシ樹脂を含有する異方性導電フィルムにおいて、ニトリルゴムを添加するとガラス基板に対する接着強度を下げる結果になることを見出すに至った。
本発明は、これらの知見に基づいて案出されたものである。すなわち、本発明の接続構造体は、ポリイミドフィルム上に導体パターンが形成された第1配線板と、ガラス基板上に導体パターンが形成された第2配線板とを備え、該第1配線板と第2配線板とが熱硬化性の異方性導電フィルムにより電気的に接続されてなる接続構造体であって、前記異方性導電フィルムは、前記ポリイミドフィルムと接する第1層と、前記ガラス基板と接する第2層とを有する積層体からなり、前記第1層は、エポキシ樹脂成分と熱硬化剤とフェノキシ樹脂とニトリルゴムとを含有し、前記第2層は、エポキシ樹脂成分と熱硬化剤とフェノキシ樹脂と導電性粒子とを含有し、且つニトリルゴムを含有しないことを特徴とする。
本発明の接続構造体は、異方性導電フィルムの内、ポリイミドフィルムと接する第1層がゴム成分(ニトリルゴム)を含有することにより、第1配線板に対する接着強度が十分に確保される。一方、異方性導電フィルムの内、ガラス基板と接する第2層がゴム成分を含有していないことにより、第2配線板に対する接着性も十分に確保される。
本発明の接続構造体によれば、ポリイミドフィルム上に導体パターンが形成された第1配線板と、ガラス基板上に導体パターンが形成された第2配線板との双方に対して十分な接着性を確保することができ、接続信頼性を大幅に向上することが可能となる。
本発明を適用した実施の形態における接続構造体の構成例を示す概略断面図である。 本発明を適用した実施の形態における接続構造体に使用される異方性導電フィルムの概略断面図である。
以下、本発明を適用した接続構造体の実施の形態(以下、「本実施の形態」という。)について、図面を参照して説明する。
本実施の形態における接続構造体は、例えば図1に示すように、ポリイミドフィルム2上に導体パターン3が形成された第1配線板1と、ガラス基板5上に導体パターン6が形成された第2配線板4とを異方性導電フィルム7によって接続固定してなるものである。
第1配線板1は、ポリイミドフィルム2を基材とするものであるが、このポリイミドフィルム2は、銅箔とポリイミドフィルムとを直接積層し、接着剤層を省略したいわゆる2層FPCである。したがって、ポリイミドフィルム2の表面には接着剤層は存在せず、異方性導電フィルム7は、ポリイミドフィルム2と直接接することになる。
第2配線板4は、例えば液晶パネルのガラス基板として使用されるガラス基板5を基材とするものであり、このガラス基板5上に各種配線や電極等の導体パターン6が形成されてなるものである。
導体パターン3、6は、それぞれポリイミドフィルム2上、ガラス基板5上に銅箔を積層し、パターニングすることにより形成される。必要に応じて電極部分には金メッキ等が施されている。また、導体パターン3、6の配線部分は、通常、ソルダーレジスト等によって被覆されており、腐食しないように保護されている。
そして、第1配線板1と第2配線板4とは、対応する電極の形成位置等に基づいて位置合わせされるとともに、導体パターン3、6が互いに向かい合うように対向配置され、異方性導電フィルム7によって電気的及び機械的に接続固定されている。すなわち、第1配線板1の導体パターン3と第2配線板4の導体パターン6との間には、異方性導電フィルム7が介在され、導体パターン3と導体パターン6が互いに対向する部分では、異方性導電フィルム7に含まれる導電性粒子が押し潰されて電気的な導通が図られる。これと同時に、異方性導電フィルム7を構成する接着剤成分により、第1配線板1と第2配線板4との機械的な接合も図られる。
本実施の形態における接続構造体においては、第1配線板1及び第2配線板4の両者において、基材が接着し難い材料により形成されており、異方性導電フィルム7においては、これら両者の基材に対して接着力を確保することが信頼性を確保する上で重要となる。例えば、第1配線板1を構成するポリイミドフィルム2は、それ自体接着性の悪い材質であり、2層FPCの場合、表面にアンカー効果を有する接着剤層が存在せず、ポリイミドフィルムがそのまま露出することになるため、接着が困難である。第2配線板4についても、ガラスは接着し難い材質である。
そこで、本実施の形態においては、異方性導電フィルム7として2層構造を有する異方性導電フィルムを使用し、これら両者の基材に対する接着性を確保することとする。
図2は、第1配線板1と第2配線板4との接続に使用する異方性導電フィルム7の概略構成を示すものである。異方性導電フィルム7は、第1配線板1のポリイミドフィルム2と接する第1層7Aと、第2配線板4のガラス基板5と接する第2層7Bとから構成される。
ここで、ポリイミドフィルム2と接する第1層7Aは、通常の異方性導電フィルムと同様に、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂と潜在性硬化剤とを含有する。加熱圧着時には、エポキシ樹脂が潜在性硬化剤の作用によって硬化し、接着剤として機能する。潜在性硬化剤としては、イミダゾール系の潜在性硬化剤等が使用可能であり、例えば表面処理されてマイクロカプセル化された潜在性硬化剤(商品名ノバキュアHX3741(旭化成社製)、商品名ノバキュアHX3921HP(旭化成社製)、商品名アミキュアPN−23(味の素社製)、商品名ACRハードナーH−3615(ACR社製)等)を挙げることができる。
第1層7Aは、熱硬化性樹脂とともに熱可塑性樹脂を含有する。これは、熱硬化性樹脂は、未硬化時には液状であるため、膜形成能の付与のために熱可塑性樹脂を併用する必要があるためである。熱可塑性樹脂としては、任意の熱可塑性樹脂を使用することができるが、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を選択した場合、エポキシ樹脂と分離することなく相溶して膜としての性質を発揮し得る熱可塑性樹脂を選択して使用する必要がある。このような熱可塑性樹脂としては、例えばフェノキシ樹脂等を挙げることができる。すなわち、第1層7Aは、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を含有するとともに熱可塑性樹脂としてフェノキシ樹脂を含有することが可能である。
異方性導電フィルム7では、このような成分に加えて、第1層7Aがニトリルゴムをゴム成分として含有する。通常、異方性導電フィルムにおいては、膜性能の強化のためにSBR(スチレンブタジエンゴム)やNBR(ニトリルブタジエンゴム)等のゴム成分が使用されているが、本発明者らは、ゴム成分のうちのニトリルゴムが、接着剤層が無くアンカー効果の無いポリイミドフィルムに対する接着強度を高める機能を有することを見出した。ポリイミドフィルム2と接する第1層7Aにニトリルゴムを添加することで、異方性導電フィルム7の第1配線板1に対する接着強度を十分に確保することが可能となる。
第1層7Aに使用するニトリルゴムは、アクリロニトリルを主成分として含有するが、このアクリロニトリルは、ニトリルゴムにおいて3モル%〜45モル%の範囲で含有されていることが好ましく、36モル%〜45モル%の範囲で含有されていることが特に好ましい。ニトリルゴム中のアクリロニトリルの含有量が3モル%未満であると、ポリイミドフィルムに対する接着力を十分に確保することが難しくなるおそれがある。逆に、アクリロニトリルの含有量が45モル%を越えると、アクリルニトリルの高い極性の影響で他の配合材料との混合が困難になるおそれがある。なお、このようなアクリロニトリルの含有量が調節されたニトリルゴムとしては、日本ゼオン社製のニポールシリーズを好ましく使用できる。
また、第1層7A中のニトリルゴムの割合は、第1層7Aを構成する組成物全体を100質量%としたときに、5質量%〜30質量%とすることが好ましく、5〜10質量%とすることが特に好ましい。第1層7A中のニトリルゴムの割合が5質量%未満であると、十分な効果が得られないおそれがある。逆に、ニトリルゴムの割合が30質量%を越えると、異方性導電フィルム7の性能を損なうおそれがある。
一方、異方性導電フィルム7の内、第2配線板4のガラス基板5と接する第2層7Bは、第1層7Aと同様、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂と潜在性硬化剤とを含有するとともに、熱可塑性樹脂であるフェノキシ樹脂を含有する。これらの成分を含有することにより、第2層7Bも接着剤としての機能とともに膜形成能も発揮することが可能となる。
ただし、第2層7Bは、ニトリルゴム等のゴム成分を含有しない。本発明者らが検討したところ、ガラス基板との接着性に関しては、エポキシ樹脂と共に使用する限りにおいて、ニトリルゴムの添加は、却って接着強度を下げる結果になるとの知見を得るに至った。したがって、第2配線板4と接する第2層7Bにおいては、ニトリルゴムを添加しないことで、ガラス基板5に対する接着強度を確保している。
また、異方性導電フィルム7において第2層7Bは、導電性粒子を含有する。これに限らず、異方性導電フィルム7においては、第1層7A及び第2層7Bの両者が導電性粒子を含有するようにしてもよい。なお、異方性導電フィルム7において第1層7Aのみが導電性粒子を含有することは好ましくない。第1層7Aは、前述の通りニトリルゴムを含有することから柔らかいため第1層7Aにのみ導電性粒子を含有させると、導電性粒子が導体パターン3、6の間から逃げてしまい、電気的導通が不十分になるおそれがあるからである。
導電性粒子としては、このような2層構造を有する異方性導電フィルムにおいて使用されている公知の導電性粒子を使用することができる。例えば、ニッケル、鉄、銅、アルミニウム、錫、鉛、クロム、コバルト、銀、金等の各種金属や金属合金の粒子、金属酸化物、カーボン、グラファイト、ガラス、セラミック、プラスチック等の粒子の表面に金属をコートしたもの、又はこれらの粒子の表面にさらに絶縁薄膜をコートしたもの等を使用することができる。樹脂粒子の表面に金属をコートしたものを用いる場合、樹脂粒子としては、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、スチレン系樹脂等の粒子を挙げることができる。異方性導電膜2に含まれる導電性粒子の平均粒径は、任意のサイズとすることができるが、通常は数μm程度(例えば1μm〜4μm)とすることができる。
異方性導電フィルム7を用いて第1配線板1と第2配線板4とを接続するが、接続に際しては、第1配線板1と第2配線板4との間に異方性導電フィルム7を介在させ、加圧しながら加熱する。圧着時の加熱温度は、異方性導電フィルム7に含まれる熱硬化樹脂成分の硬化温度以上の温度とする。また、この圧着では、異方性導電フィルム7に含まれる導電性粒子が押し潰されるような圧力で加圧する。圧着時の加熱温度及び圧力としては、例えば温度180℃〜220℃程度、圧力30MPa〜120MPa程度とすることが好ましい。
このように作製される本実施の形態における接続構造体では、異方性導電フィルム7と第1配線板1のポリイミドフィルム2との接着強度、及び異方性導電フィルム7と第2配線板4のガラス基板5との接着強度の何れもが十分に確保されて信頼性の高い接続状態を実現することが可能である。
以上、本実施の形態について説明してきたが、本発明が前述の実施の形態に限定されるものでないことは言うまでもなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、異方性導電フィルム7は、前述の実施形態では2層構成としたが、3層以上とすることも可能である。この場合にも、ポリイミドフィルムと接する層又はガラス基板と接する層の組成を第1層7A又は第2層7Bと同様とすればよい。
次に、本発明の具体的な実施例について説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施例に限定されるものではない。
<接続構造体の作製>
先ず、第1配線板として2層FPCを準備した。2層FPCは、厚さ20μmのポリイミドフィルム(商品名ユーピレックス(登録商標)−S、宇部興産製)上に、厚さ12μmの銅箔を積層し、100μmピッチの導体パターンを形成して作製した。また、接続部となる電極上にはAu−Snメッキを施した。第2配線板としては、表面抵抗が10Ω/cmのインジウム錫オキサイド(ITO)のベタ電極を形成したガラス基板を準備した。
[表1]に示す組成を有する第1層(第1配線板側)及び第2層(第2配線板側)からなる異方性導電フィルムを介して第1配線板と第2配線板とを熱圧着して接続し、接続構造体を作製した(実施例1〜3、比較例1、2)。熱圧着は、厚さ50μmのテトラフルオロエチレン板を当てて温度190℃、圧力3MPa、10秒間の条件で行った。
Figure 2010206209
実施例1〜3、比較例1、2の第1層、第2層において使用したエポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂は、それぞれエポキシ樹脂(商品名EP1009(油化シェル製))、フェノキシ樹脂(商品名YP50(東都化成製))である。また、実施例1〜3、比較例1、2の第1層、第2層において使用したイミダゾール33%含有の硬化剤は潜在性硬化剤(商品名HX3941HP(旭化成工業製))である。
また、実施例1の第1層において使用したアクリロニトリル量43モル%含有のNBRは、NBR(商品名Nipol DN101(日本ゼオン製))である。
<評価>
作製した実施例1〜3、比較例1、2の接続構造体について、初期及び保存後にピール強度を測定するとともに、同じく初期及び保存後に接続構造体の接着部分の破壊状態を調べる評価を行った。接着部分の破壊状態は、主に凝集破壊と界面破壊とに分けられる。接着部分で剥がれる凝集破壊であれば問題はないが、基材と接着部分との境界で剥がれる界面破壊は、接着強度不足が原因となるため、表面処理又は接着剤の成分の再検討を行う必要がある。
接続構造体の保存条件は、保存温度85℃、保存湿度85%RH、保存時間500時間とした。実施例1〜3、比較例1、2の接続構造体におけるピール強度及び破壊界面の結果を[表2]に示す。なお、[表2]において、「FPC」とあるのは、異方性導電フィルムと第1配線板(2層FPC)との界面で破壊したことを示し、「ガラス基板」とあるのは、異方性導電フィルムと第2配線板(ガラス基板)との界面で破壊したことを示し、「ADH凝集」とあるのは、異方性導電フィルムが凝集破壊したことを示す。
Figure 2010206209
[表2]に示すように、第1層にニトリルゴムを配合した実施例1〜3、比較例2では、第1層にニトリルゴムを配合しない比較例1よりも高いピール強度が得られた。このことは、実施例1〜3、比較例2では、第1層にニトリルゴムを配合したことにより、第1配線板に対し十分な接着強度が得られたためと考えられる。一方、第1層にニトリルゴムを配合しなかった比較例1では、第1配線板に対する接着強度が不足し、第1配線板との界面で破壊してしまったためと考えられる。
また[表2]に示すように、実施例1〜3では、異方性導電フィルム自体が凝集破壊し、第1配線板と第2配線板とをきれいに剥離することができた。このことは、実施例1〜3では、第1層にニトリルゴムを配合したことにより、第1配線板に対し十分な接着強度が得られたとともに、第2層にニトリルゴムを配合しないことにより、ガラス基板に対し十分な接着強度が得られ、異方性導電フィルム自体が凝集破壊されたためと考えられる。
一方、比較例2では、第2層にもニトリルゴムを配合したことにより、ガラス基板に対する接着強度が不足し、ガラス基板との界面で破壊が生じてしまった。
1 第1配線板、2 ポリイミドフィルム、3 導体パターン、4 第2配線板、5 ガラス基板、6 導体パターン、7 異方性導電フィルム、7A 第1層、7B 第2層

Claims (6)

  1. ポリイミドフィルム上に導体パターンが形成された第1配線板と、ガラス基板上に導体パターンが形成された第2配線板とを備え、該第1配線板と該第2配線板とが熱硬化性の異方性導電フィルムにより電気的に接続されてなる接続構造体であって、
    前記異方性導電フィルムは、前記ポリイミドフィルムと接する第1層と、前記ガラス基板と接する第2層とを有する積層体からなり、
    前記第1層は、エポキシ樹脂成分と熱硬化剤とフェノキシ樹脂とニトリルゴムとを含有し、
    前記第2層は、エポキシ樹脂成分と熱硬化剤とフェノキシ樹脂と導電性粒子とを含有し、且つニトリルゴムを含有しないことを特徴とする接続構造体。
  2. 前記ニトリルゴムは、アクリロニトリルを3モル%〜45モル%の割合で含有することを特徴とする請求項1記載の接続構造体。
  3. 前記ニトリルゴムは、アクリロニトリルを36モル%以上の割合で含有することを特徴とする請求項1記載の接続構造体。
  4. 前記第1層に含まれるニトリルゴムの割合が、第1層を構成する組成物全体の質量に対して5質量%〜30質量%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の接続構造体。
  5. 前記第1層に含まれるニトリルゴムの割合が、第1層を構成する組成物全体の質量に対して5質量%〜10質量%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の接続構造体。
  6. 前記第1配線板は、接着剤層を介することなく前記ポリイミドフィルムと前記導体パターンとが直接積層された配線板であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の接続構造体。
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