JP2010204273A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2010204273A JP2009048030A JP2009048030A JP2010204273A JP 2010204273 A JP2010204273 A JP 2010204273A JP 2009048030 A JP2009048030 A JP 2009048030A JP 2009048030 A JP2009048030 A JP 2009048030A JP 2010204273 A JP2010204273 A JP 2010204273A
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克己 大門
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真也 中嶋
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Abstract

【課題】潜像保持体に現像されたトナーを直接転写媒体に転写し、更に転写残トナーを回収し、現像機に戻す画像形成装置において、高温高湿下での両面連続プリントにおける画質ディフェクト(黒点)を抑制することにある。
【解決手段】潜像保持体と、潜像保持体表面に静電潜像を形成させる静電潜像形成手段と、トナーを含む現像剤により静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、潜像保持体上に形成されたトナー画像を直接記録媒体表面に転写する転写手段と、潜像保持体の表面上に残留した残留トナーを除去するクリーニング手段と、除去した残存トナーを現像手段へ供給する残存トナー供給手段と、有し、前記トナーは、少なくとも離型剤、結着樹脂、及び着色剤を含有し、かつ該トナーの溶融温度が115℃以上145℃以下であり、かつ動摩擦係数が、保管後トナーの動摩擦係数よりも大きい画像形成装置である。
【選択図】なし

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来より、廃トナーレスや、トナー消費量抑制の為、潜像保持体に現像されたトナーを紙などの記録媒体に転写した後、該潜像保持体に残ったトナーをクリーニングブレードでかきとり回収し、現像機に戻すトナーリサイクル機構に関わる検討が成されている。
クリーニング回収に起因する画像欠陥に対して、クリーニングブレードの反発弾性、ニップ圧、トナー形状、及び外添剤粒径を規定し、トナーをリサイクルして用いる画像形成方法(例えば、特許文献1参照)や、外添剤単体の摩擦係数を規定したトナーを用いたトナーをリサイクルする電子写真方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、トナーの摩擦係数の観点から画像欠陥の改善しようと、トナーリサイクルシステムにおけるトナーの摩擦係数を規定したものが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2006−259310号公報 特開平11−95477号公報 特開2002−365827号公報
本発明の目的は、トナーの溶融温度が115℃以上145以下でなく、トナーの動摩擦係数μiが、該トナーを50℃50%24時間保管した後のトナーの動摩擦係数μhよりも小さい場合に比べ、トナーが割れにくい画像形成装置を提供潜像保持体に現像されたトナーを直接転写媒体に転写し、更に転写残トナーを回収し、現像機に戻す画像形成装置において、高温高湿下での両面連続プリントにおける画質ディフェクト(黒点)を抑制することにある。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
請求項1に係る発明は、潜像保持体と、
前記潜像保持体の表面に静電潜像を形成させる静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、
前記潜像保持体上に形成された前記トナー画像を直接記録媒体表面に転写する転写手段と、
前記潜像保持体の表面上に残留した残留トナーを除去するクリーニング手段と、
除去した残存トナーを前記現像手段へ供給する残存トナー供給手段と、
を有し、
前記トナーは、少なくとも離型剤、結着樹脂、及び着色剤を含有し、かつ該トナーの溶融温度が115℃以上145℃以下であり、かつ動摩擦係数μiが、該トナーを50℃50%24時間保管した後のトナーの動摩擦係数μhよりも大きい画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、前記トナーの溶融温度が120℃以上140℃以下であり、かつ離型剤の溶融温度が70℃以上95℃以下である請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に係る発明は、前記トナーは、第1の結着樹脂粒子分散液および着色剤粒子分散液を混合する混合工程と、
少なくとも加熱することにより、前記第1の結着樹脂粒子および着色剤粒子を凝集させて第1の凝集粒子を形成する第1の凝集工程と、
前記第1の凝集粒子に離型剤粒子分散液を混合して、前記第1の凝集粒子および前記離型剤粒子の第2の凝集粒子を形成する第2の凝集工程と、
第2の結着樹脂粒子分散液、および前記第2の凝集粒子を分散した第2の凝集粒子分散液を混合して、前記第2の凝集粒子に結着樹脂を被覆する被覆工程と、
を有するトナーの製造方法により得られる請求項1または請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項4に係る発明は、さらに、前記転写手段によりトナー画像を転写後、記録媒体におけるトナー画像が転写された面とは反対の面にトナー画像を転写するために、記録媒体を反転する反転経路を有する記録媒体反転手段を有する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、トナーの溶融温度が115℃以上140℃以下でなく、動摩擦係数μiが、該トナーを50℃50%24時間保管した後のトナーの動摩擦係数μhよりも小さい場合に比べ、クリーニングブレードニップ部においてトナーが割れにくく、黒点の発生が抑制される画像形成装置が提供される。
請求項2に係る発明によれば、トナーの溶融温度が120℃以上140℃以下でなく、かつ離型剤の溶融温度が70℃以上95℃以下でない場合に比べ、トナー中の離型剤分散形態を精密に制御することができる。
請求項3に係る発明によれば、離型剤がトナー表層に存在していない場合に比べ、トナー表面への離型剤の染み出し場所が偏り難くなる。
請求項4に係る発明によれば、両面印刷をする場合にも、トナーが割れにくく黒点の発生が抑制される画像形成装置が提供される。
本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明する。
〔画像形成装置〕
本実施形態の画像形成装置は、潜像保持体と、前記潜像保持体の表面に静電潜像を形成させる静電潜像形成手段と、トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記潜像保持体上に形成された前記トナー画像を直接記録媒体表面に転写する転写手段と、前記潜像保持体の表面上に残留した残留トナーを除去するクリーニング手段と、除去した残存トナーを前記現像手段へ供給する残存トナー供給手段と、を有し、前記トナーは、少なくとも離型剤、結着樹脂、及び着色剤を含有し、かつ該トナーの溶融温度が115℃以上145℃以下であり、かつ動摩擦係数μiが、該トナーを50℃50%24時間保管した後のトナーの動摩擦係数μhよりも大きい。
「50℃50%24時間保管した後のトナー」を、『保管後トナー』と称する場合がある。
本実施形態にかかるトナーは、溶融温度が115℃以上145℃以下である。
ここで、「溶融温度が115℃以上145℃以下であるトナー」とは、前記トナーと保管後トナーとの両者をいう。トナーの溶融温度が115℃以上145℃以下であることで、クリーニングニップ部での過度な変形を抑制し、後述する摩擦係数は低くなり易い。
トナーの溶融温度は、120℃以上140℃以下であることが好ましく、125℃以上140℃以下であることがより好ましい。
本実施形態に係るトナーの溶融温度は、島津製作所社製高化式フローテスターCFT−500Cにより求められる1/2降下温度(Tf1/2)として求めた値である。
前記1/2降下温度(Tf1/2)は、ダイスの細孔の径を0.5mm、ダイスの細孔の長さ1mm、加圧荷重を0.98MPa(10kg/cm)、プレヒート時間を5分間、昇温速度を1℃/分、測定温度間隔を1℃、開始温度を65℃、とした条件下で、1.05g の試料を溶融流出させたときの流出開始点から終了点の高さの1/2に相当する温度とする。
本実施形態にかかるトナーは、トナーの動摩擦係数μiが、該トナーを50℃50%24時間保管した後のトナー(保管後トナー)の動摩擦係数μhよりも大きい。
ここで、「トナーの動摩擦係数μi」および「保管後トナーの動摩擦係数μh」は、PETフィルムに対する動摩擦係数であり、新東科学社製トライボギア14DRを用いて測定される値である。『トナーの動摩擦係数μiが保管後トナーの動摩擦係数μhよりも大きい(μi>μhである)』とは、トナーが熱を受けたとき(例えば、高温高湿環境下や、両面印刷をしているとき)に、トナーの摩擦が低くなる、つまり、トナーの流動性がよくなることを示す。従って、高温高湿環境下や、両面印刷をしているときに熱を受け易い記録媒体へ直接トナー画像を転写する方式において、トナーが、潜像保持体やクリーニング装置におけるクリーニングブレードと接触したときに、トナーが低摩擦で流動性の良いことで、潜像保持体等から受ける圧力を、弱め又は回避し得ると考えられる。そのため、トナーが割れにくい。
動摩擦係数の測定は、下記条件下で行なう。
PETフィルム上に、15mmの幅にカットしたクリーニングブレードのゴムを、PETフィルムに対して25°の角度にセットする。トナー、および保管後トナーそれぞれについて、トナーを、ブレード側のPETフィルム表面に塗布し、クリーニングブレードのゴムへの荷重を100gにして、ブレードを水平方向に20回往復運動させる。往復運動5回目から20回目までの各動摩擦係数を測定し、得られた動摩擦係数の平均値を、トナー、および保管後トナー、それぞれの動摩擦係数とする。
なお、往復運動条件は、Feed Speedが1500mm/min、Feed scaleが30mm、環境:20℃、50%である。
トナーの溶融温度を115℃以上145℃以下とし、かつ保管後トナーの動摩擦係数μhをトナーの動摩擦係数μiよりも小さくして、トナーを割れにくくする本実施形態に係るトナーは、例えば、離型剤をトナー粒子の表層に偏りなく存在させて製造することにより実現し得る。離型剤をトナー粒子の表層に偏りなく存在させることで、トナーが、潜像保持体等から熱及びシェアを受けたときには、トナーに含まれる離型剤がトナー表面から、局所的ではなく、表面全体から偏りにくく染み出し、トナー表面が離型剤で偏りがなく濡れ易くなると考えられる。トナー表面が偏りなく離型剤で濡れていることで、保管後トナーの動摩擦係数μhは、トナーの動摩擦係数μiよりも小さくなり易い。従って、トナーは、潜像保持体やクリーニングブレードから圧力を受けた場合にも、割れにくいと推測される。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、潜像保持体に現像されたトナー画像を直接記録媒体に転写し、画像定着する方式である。従って、画像形成装置が、記録用紙反転部を有する両面プリントする方式である場合、一度定着ローラを通り、熱を持った記録媒体が記録媒体が直接潜像保持体に接触するため、潜像保持体の温度が上昇し易く、さらにはクリーニングブレードの温度も上がり易い。
潜像保持体やクリーニングブレードが加熱され、熱を帯びると、一般に、トナーの割れや変形が発生し、潜像保持体等に融着ないし固着し易いが、本実施形態に係るトナーは、離型剤が染み出し易く、該トナーより保管後トナーの方が低摩擦であることから、潜像保持体等が加熱していても、トナーが割れにくく、しかも、融着ないし固着しにくいと考えられる。従って、本実施形態に係る画像形成装置は、両面印刷をする場合にも適用し得る。
以下に本実施形態の画像形成装置について、図面を用いて説明するが、本実施形態は以下の構成に限定されない。
図1には、画像記録装置300の概略構成図が示されている。
画像記録装置300は、例えば、直方体の筐体200を有し、筐体200内の下方側には記録用紙(記録媒体)が集積された用紙入れ204が装填されており、用紙入れ204の装填位置に対応して、回転するアームの一端側に引出ローラ92を備えている。アームの他端側にはアームの回転中心と同軸に配置されたローラ94と、該ローラに対応して配置されたローラ96が設けられている。
画像形成に当たっては、引出ローラ92を下方へ移動させると共に、引出ローラ92が最上層の記録用紙に接触した状態で回転させ、記録用紙の引出しを行う。引き出された記録用紙はローラ94、96に案内され、ローラ96の用紙搬送方向下流側に配置されたローラ対82に挟まれて搬送される。またローラ対82の搬送方向下流側には、対向配置されたローラ84とローラ86、記録用紙の搬送方向を90°変更するローラ88、ローラ対90が順に配設されている。
また画像記録装置300は、筐体200内の上方側に円筒状の潜像保持体としての感光体10を備えている。
感光体10は、時計回り方向に回転する。感光体10の上方には、感光体10に対向して設けられ、感光体10の表面を負に帯電させる帯電ロール20と、帯電ロール20により帯電した感光体10の表面に、現像剤(トナー)で形成しようとする画像を書き込み、潜像を形成する露光装置30と、露光装置30で形成された潜像にトナーを付着させて感光体10の表面にトナー画像を形成する現像装置40と、感光体10に相対して設けられ、記録媒体にトナー画像を転写する転写ローラ52と、必要に応じて転写ローラ52にトナー画像を転写した後の感光体10の表面を除電して、表面に残った転写残トナーを除去し易くする除電装置60と、感光体10の表面を清掃して前記転写残トナーを除去するクリーニング装置70とを備える。
帯電ロール20、露光装置30、現像装置40、転写ローラ52、除電装置60、及びクリーニング装置70は、感光体10上に、時計周り方向に沿って順次配設されている。
上記においては、帯電ロール20により感光体10の表面を負に帯電させ、帯電した感光体10の表面に、露光装置30により現像剤(トナー)で形成しようとする画像を書き込み、潜像を形成することが、本実施形態に係る静電潜像形成手段に相当する。
以下、現像装置40について詳細に説明する。現像装置40は、現像領域で感光体10に対向して配置されており、例えば、負(−)極性に帯電するトナー及び正(+)極性に帯電するキャリアからなる2成分現像剤を収容する現像容器41を有している。現像容器41は、現像容器本体41Aとその上端を塞ぐ現像容器カバー41Bとを有している。
現像容器本体41Aはその内側に、現像ロール42を収容する現像ロール室42Aを有しており、現像ロール室42Aに隣接して、第1攪拌室43Aと第1攪拌室43Aに隣接する第2攪拌室44Aとを有している。また、現像ロール室42A内には、現像容器カバー41Bが現像容器本体41Aに装着されたときに現像ロール42表面の現像剤の層厚を規制するための層厚規制部材45が設けられている。
第1攪拌室43A−第2攪拌室44A間には仕切り壁41Cにより仕切られており、図示しないが、第1攪拌室43A及び第2攪拌室44Aは仕切り壁41Cの長手方向(現像装置長手方向)両端部に開口部が設けられて通じており、第1攪拌室43A及び第2攪拌室44Aによって循環攪拌室(43A+44A)を構成している。
そして、現像ロール室42Aには、感光体10と対向するように現像ロール42が配置されている。現像ロール42は、図示しないが磁性を有する磁性ロール(固定磁石)の外側にスリーブを設けたものである。第1攪拌室43Aの現像剤は磁性ロールの磁力によって現像ロール42の表面上に吸着されて、現像領域に搬送される。また、現像ロール42はそのロール軸が現像容器本体41Aに回転自由に支持されている。ここで、現像ロール42と感光体10とは、同方向に回転し、対向部において、現像ロール42の表面上に吸着された現像剤は、感光体10の進行方向とは逆方向から現像領域に搬送するようにしている。
また、現像ロール42のスリーブには、不図示のバイアス電源が接続され、現像バイアスが印加されるようになっている(本実施の形態では、現像領域に交番電界が印加されるように、直流成分(AC)に交流成分(DC)を重畳したバイアスを印加)。
第1攪拌室43A及び第2攪拌室44Aには現像剤を攪拌しながら搬送する第1攪拌部材43(攪拌・搬送部材)及び第2攪拌部材44(攪拌・搬送部材)が配置されている。第1攪拌部材43は、現像ロール42の軸方向に伸びる第1回転軸と、回転軸の外周に螺旋状に固定された攪拌搬送羽根(突起部)とで構成されている。また、第2攪拌部材44も、同様に、第2回転軸及び攪拌搬送羽根(突起部)とで構成されている。なお、攪拌部材は現像容器本体41Aに回転自由に支持されている。そして、第1攪拌部材43及び第2攪拌部材44は、その回転によって、第1攪拌室43A及び第2攪拌室44Aの中の現像剤は互いに逆方向に搬送されるように配設されている。
次に、クリーニング装置70について詳細に説明する。クリーニング装置70は、ハウジング71と、ハウジング71から突出するように配設されるクリーニングブレード72を含んで構成されている。クリーニングブレード72は、感光体10の回転軸の延在方向に延びる板状のものであって、感光体10における転写ローラ52による転写位置より回転方向(時計回り方向)下流側で且つ、除電装置60によって除電される位置より回転方向上流側に、先端部(以下、エッジ部という)が圧接されるように設けられている。
クリーニングブレード72は、感光体10が時計回り方向に回転することによって、記録用紙に転写されずに感光体10上に残存している未転写残留トナーや記録用紙の紙粉等の異物を堰き止めて、感光体10から除去する。
ここで、クリーニングブレード72の材質としては公知の材質を用いてもよく、例えばウレタンゴム、シリコンゴム、フッソゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム等を用いてもよい。その中で特に、耐摩耗性に優れていることからポリウレタンを用いる事が好ましい。
クリーニングブレード72における硬度(JIS Aスケール)としては、70以上85以下であることが好ましい。硬度が低すぎると、クリーニングブレードの腰が弱くなり接触圧が低くなり、また、感光体との接触面積が増加することで、摩擦力の増大や、摺動性の低下を引き起こし、耐久性が低下しやすいため好ましくない。逆に硬度が高すぎると、感光体の表面に傷が発生しやすくなるため好ましくない。
一般に電子写真装置における感光体10用のクリーニングブレードとして用い得る形状に成形されるクリーニングブレード72は、感光体10にエッジが接触する、いわゆるクリーニングブレード形状であれば、特に全体の形状に制限はないが、厚みとしては、一般に1.5mm以上2.5mm以下から選択され、1.8mm以上2.2mm以下から選択されることが好ましい。クリーニングブレードの自由長(クリーニングブレードが装置内で固定される位置と、潜像保持体に接触するエッジ部の位置との長さ)としては、一般に5mm以上15mm以下から選択され、7mm以上12mm以下から選択されることが好ましい。幅は、潜像保持体の軸方向の長さ(詳しくは、潜像保持体における潜像が形成される部分の軸方向の長さ)に応じて、設定すればよい。
また、ハウジング71内の底部には、搬送部材73が配設されており、ハウジング71における搬送部材73の搬送方向下流側にはクリーニングブレード72により除去されたトナー粒子(現像剤)を現像装置40へ供給するための供給搬送路74の一端が連結されている。そして、供給搬送路74の他端は現像装置40(第2攪拌室44A)に連結されている。
このようにクリーニング装置70は、ハウジング71の底部に設けられた搬送部材73の回転に伴い、供給搬送路74を通じて未転写残留トナー粒子を現像装置40(第2攪拌室44A)へと搬送し、収容されている現像剤(トナー)とともに攪拌搬送して再利用するトナーリクレームを採用している。
また、感光体10に対向して設けられている転写ローラ52配設部位まで搬送された記録用紙は、転写ローラ52によって感光体10に押圧され、感光体10の外周面に形成されたトナー画像が転写される。転写ローラ52の用紙搬送方向下流側には、対向配置された定着ローラ100及びローラ102、カム104が順次配設されている。トナー画像が転写された記録用紙は定着ローラ100とローラ102とに挟まれてトナー画像が定着され、カム104配設部位に到達する。カム104は図示しないモータにより回転駆動され、図1に実線で示す位置又は想像線で示す位置に固定される。
カム104は、定着ローラ100側から記録用紙が到来したときは、定着ローラ100の逆側(実線で示す位置)に回転駆動される。これにより、定着ローラ100側から到来した記録用紙はカム104の外周面に沿ってローラ対106に案内される。このときのカム104による記録用紙の案内方向の下流側にはローラ対106、108、112、及び114が順に配設されており、ローラ対114の用紙搬送方向下流側には用紙受け202が配置されている。
従って、定着ローラ100側から到来した記録用紙はローラ対106、108に挟まれ、ローラ対106、108が連続して回転すれば、前記記録用紙は用紙受け202に搬送される。
また、ローラ対106、108に一旦挟まれた記録用紙の画像が記録された面を、画像が記録された面の裏面に反転する際には、カム104は、定着ローラ100側(想像線で示す位置)に回転駆動される。この状態で、ローラ対106、108の回転方向が反転されることにより所謂スイッチバック式に記録用紙の搬送方向が反転され、ローラ対106、108側からカム104へ向けて記録用紙が搬送されると、該記録用紙はカム104の外周面に沿って下方に案内される。このときのカム104による記録用紙の搬送方向の下流側にはローラ対120が配設されており、ローラ対120配設部位に到達した記録用紙は、ローラ対120によって搬送力が付与されて更に搬送される。
なお、図1では記録用紙の搬送路を想像線で示している。
ローラ対120による記録用紙の搬送方向下流側には、図1に想像線で示す記録用紙の搬送経路に沿ってローラ対122、124、126、128、130、及び132が順に配設されており、これらのローラ対は前述のカム104、ローラ対106、108、120と共に記録用紙反転部220を構成している。ローラ対106、108の配設部位でスイッチバックされた記録用紙は、図1に想像線で示す搬送経路に沿って搬送されてローラ対90配設部位に到達し、再び感光体10と転写ローラ52とのニップ部へ搬送される。
このとき、記録用紙は前述したように記録用紙反転部220でスイッチバックされたことにより、先に画像が記録された面の裏面が感光体10側を向くように反転されており、この裏面にトナー画像が転写され、定着ローラ100で定着された場合には両面に画像が記録されることになる。両面に画像が記録された記録用紙は、後に画像が記録された面が裏となる向きで用紙受け202に排出される。また、後の画像記録(反転部で記録用紙が反転した後の画像記録)において記録用紙に画像が記録されなかった場合には、記録用紙は先に画像が記録された面が表となる向きで用紙受け202に排出されることになる。
次に、本実施形態に係る画像形成装置に適用する現像剤について詳細に説明する。現像剤としては、トナーのみ用いる一成分現像剤でも、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤でも、さらに他成分を含有する多成分現像剤でもよい。
まず、トナーについて説明する。
本実施形態に係るトナーは、少なくとも離型剤、結着樹脂、及び着色剤を含有する。
必要であれば、シリカや帯電制御剤を用いてもよい。体積平均粒径は2μm以上12μm以下が好ましく3μm以上9μm以下がより好ましい。また、高い現像、転写性、ブレードクリーニング性及び高画質の画像を得る観点から、トナー粒子の形状係数SF1(100×πML2/4A:MLは、トナー粒子の絶対最大長、Aはトナー粒子の投影面積を各々示す)が120以上140以下のもの(125以上137以下のものが好ましい)を用いることがよい。
トナー粒子に使用される結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;等の単独重合体及び共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等が例示される。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等が例示される。
また、トナー粒子の着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示される。
トナー粒子の離型剤としては、低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等が代表的な例である。
本実施形態に係るトナーは、トナーの溶融温度と、離型剤の溶融温度に関し、トナーの溶融温度が120℃以上140℃以下であり、かつ離型剤の溶融温度が70℃以上95℃以下である関係を有することが好ましい。トナーの溶融温度と、離型剤の溶融温度とが、上記関係を有することで、トナーから離型剤をより染み出し易くなる。
トナー粒子には必要に応じて帯電制御剤が添加されていてもよい。帯電制御剤としては、公知のものを使用してもよいが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いてもよい。湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減との点で水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。本実施形態に係るトナーは、磁性材料を内包する磁性トナー、及び磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
トナー粒子は、トナーの溶融温度が115℃以上145℃以下であり、かつトナーの動摩擦係数μiが、該トナーを50℃50%24時間保管した後のトナーの動摩擦係数μhよりも大きいトナーが製造されれば、その製造手法に限定されず、例えば結着樹脂と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力又は熱エネルギーにて形状を変化させる方法、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法、結着樹脂を得るための重合性単量体と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、結着樹脂と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等により得られるものを使用してもよい。また上記方法で得られたトナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法など、公知の方法を使用してもよいが、形状制御、粒度分布制御、トナー中のワックス分散構造制御の観点から水系溶媒にて製造する懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法が好ましく、乳化重合凝集法が特に好ましい。トナー粒子の製法については、例えば、特許3141783号に記載された事項を適用してもよい。
既述のように、トナーの溶融温度を115℃以上145℃以下とし、かつ保管後トナーの動摩擦係数μhをトナーの動摩擦係数μiよりも小さくして、トナーの溶融温度が115℃以上145℃以下でなく、トナーの動摩擦係数μiが保管後トナーの動摩擦係数μhよりも小さい場合に比べ、トナーが割れにくい本実施形態に係るトナーは、トナーに含まれる離型剤がトナー表面から偏りにくく染み出し、トナー表面が離型剤で濡れている箇所に偏りがないトナーを製造することにより実現し得る。かかるトナーは、下記の乳化重合法に基づく製造方法により実現し得る。
すなわち、本実施形態に係るトナーの製造方法は、第1の結着樹脂粒子分散液および着色剤粒子分散液を混合する混合工程と、少なくとも加熱することにより、前記第1の結着樹脂粒子および着色剤粒子を凝集させて第1の凝集粒子を形成する第1の凝集工程と、前記第1の凝集粒子に離型剤粒子分散液を混合して、前記第1の凝集粒子および前記離型剤粒子の第2の凝集粒子を形成する第2の凝集工程と、第2の結着樹脂粒子分散液、および前記第2の凝集粒子を分散した第2の凝集粒子分散液を混合して、前記第2の凝集粒子に結着樹脂を被覆する被覆工程と、を有することが好ましい。
上記トナーの製造方法では、結着樹脂粒子および着色剤粒子を含有する第1の凝集粒子を形成した後に、前記凝集粒子と離型剤粒子とを凝集することが重要である。かかる製法により、トナー粒子の表層、すなわち、トナー内部であってトナー表面側に、表面から偏りにくく離型剤を存在させ得る。また、乳化重合法による製造方法であるため、トナーの離型剤の露出を抑制し易い。また、高温にさらされたトナー表面に均一にワックスを露出させる為にはトナー内部のワックスの配置を制御するだけでなく、そこから均一に表面に導く為に、例えば結晶性ポリエステル樹脂を非晶性ポリエステル樹脂に添加すると良い。従来、ワックスはトナー中に大きく分散しがちであり、また細かく分散した場合でも熱を受けることで大きく成長し、トナー表面に露出してしまう。それに対して、非晶性ポリエステル樹脂に結晶性ポリエステル樹脂を添加することで、熱を受けた時にワックスは結晶性ポリエステル樹脂に導かれて細かい分散の状態を維持してトナー表面に均一に露出することができる。
以下、乳化重合法による本実施形態に係るトナーの製法について詳細に記載する。
−混合工程−
混合工程においては、第1の結着樹脂粒子分散液および着色剤粒子分散液を混合する。
混合工程で用いられる分散液としては、第1の結着樹脂粒子分散液および着色剤分散液が少なくとも用いられ、さらに、磁性金属粒子を分散させた磁性金属粒子分散液を用いてもよい。
第1の結着樹脂粒子分散液および着色剤粒子分散液を混合する場合、混合分散液中に含まれる全固形分に対する着色剤粒子の含有量としては50質量%以下であればよく、2質量%以上40質量%以下であるのが好ましい。
さらに、上記以外のその他の成分(粒子)を用いる場合、その含有量としては、超低温定着性と保存性との両立を阻害しない程度であればよい。すなわち、含有量は一般的には極少量であり、具体的には固形分として0.01質量%以上5質量%以下であり、0.5質量%以上2質量%以下が好ましい。
各種分散液の調製方法について特に制限はなく、目的に応じて選択した方法を採用してもよい。分散の手段としては、特に制限はないが、例えばホモミキサー(特殊機化工業株式会社)、あるいはスラッシャー(三井鉱山株式会社)、キャビトロン(株式会社ユーロテック)、マイクロフルイダイザー(みずほ工業株式会社)、マントン・ゴーリンホミジナイザー(ゴーリン社)、ナノマイザー(ナノマイザー株式会社)、スタティックミキサー(ノリタケカンパニー)などのそれ自体公知の分散装置が挙げられる。
−第1の凝集工程−
第1の凝集工程では、少なくとも加熱することにより、前記第1の結着樹脂粒子および着色剤粒子を凝集させて第1の凝集粒子を形成する。
第1の凝集工程においては、まず、第1の結着樹脂分散液、着色剤分散液、さらには必要に応じて用いられるその他の成分を混合して得られた混合分散液に凝集剤を添加し、第1の結着樹脂のガラス転移温度近辺の温度にて加熱することにより、各々の成分を含有する粒子を凝集させた凝集粒子を形成する。
なお、一成分系現像剤用のトナーを作製する場合には、着色剤分散液として、磁性金属粒子を分散させた磁性金属粒子分散液を用いてもよい。
第1の凝集粒子の形成は、回転せん断型ホモジナイザーで攪拌下、室温(例えば25℃)で凝集剤を添加することにより行う。第1の凝集工程に用いられる凝集剤は、各種分散液の分散剤として用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤の他、無機金属塩や2価以上の金属錯体を用いてもよい。
特に、金属錯体を用いた場合には界面活性剤の使用量を低減され、帯電特性が向上するため特に好ましい。
−第2の凝集工程−
第2の凝集工程では、前記第1の凝集粒子に離型剤粒子分散液を混合して、前記第1の凝集粒子および前記離型剤粒子の第2の凝集粒子を形成する。
第2の凝集工程においては、第1の凝集工程で得られた第1の凝集粒子に、離型剤粒子分散液を混合して、前記第1の凝集粒子と前記離型剤粒子とを凝集させる。
第1の凝集工程の後に、第1の凝集粒子に対して離型剤粒子を投与する本工程(第2の凝集工程)を行ない、第1の凝集粒子に離型剤を被覆し、後の被覆工程において離型剤にさらに第2の結着樹脂を被覆することで、トナー粒子の表層に離型剤を存在させ易い。さらに、乳化重合法により、第1の凝集粒子に離型剤を被覆し、さらに結着樹脂で被覆するため、トナー中の離型剤の存在場所が偏り難い。
トナーから離型剤が染み出し易くなる観点から、離型剤粒子分散液は、第1の凝集工程で得られた第1の凝集粒子の固形分質量に対し、3質量%以上40質量%以下とすることが好ましく、7質量%以上30質量%以下とすることがより好ましい。
−被覆工程−
被覆工程では、第2の結着樹脂粒子分散液、および前記第2の凝集粒子を分散した第2の凝集粒子分散液を混合し、前記第2の凝集粒子に結着樹脂を被覆する。
被覆工程では、前記第2の凝集粒子の表面に、第2の結着樹脂粒子を付着させ、第2の凝集粒子表面を結着樹脂で被覆することにより被覆層を形成する。第2の結着樹脂粒子は、第1の結着樹脂粒子と同種の樹脂を用いればよい。第2の結着樹脂粒子被覆層の形成は、第2の凝集工程において第2の凝集粒子を形成した分散液中に、第2の樹脂粒子分散液を追添加することにより行うことができ、必要に応じて凝集剤等の他の成分も同時に追添加してもよい。
被覆工程で得られた第2の結着樹脂粒子で被覆された粒子を樹脂被覆粒子とも称する。
被覆工程における第2の結着樹脂粒子分散液の添加混合の方法としては、特に制限はなく、第2の凝集粒子を形成した分散液中に、例えば、徐々に連続的に行ってもよいし、複数回に分割して段階的に行ってもよい。このようにして、第2の結着樹脂粒子分散液を添加混合することにより、微小な粒子の発生を抑制し、得られるトナーの粒度分布をシャープにし得る。
本実施形態において、この被覆工程が行われる回数としては、1回であってもよいし、複数回であってもよい。
また、トナーの外添剤としては、電子写真感光体表面の付着物、劣化物除去の目的等で、無機粒子、有機粒子、該有機粒子に無機粒子を付着させた複合粒子なども併用してもよい。
無機粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化タングステン、酸化スズ、酸化テルル、酸化マンガン、酸化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の各種無機酸化物、窒化物、ホウ化物等が好適に使用される。また、上記無機粒子にテトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネートなどのチタンカップリング剤、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトエリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤などで処理を行っても良い。また、シリコーンオイル、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩による疎水化処理をしてもよい。
有機粒子としては、スチレン樹脂粒子、スチレンアクリル樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、ウレタン樹脂粒子等が例示される。これらの粒子径としては、小さすぎるとクリーニング性付与能力に欠け、また、大きすぎるとトナーの流動性を悪化させるため、平均粒子径で5nm以上1000nm以下であることが好ましく、5nm以上800nm以下がより好ましく、5nm以上700nm以下がさらに好ましい。
特に、トナー粒子に外添されるその他の無機酸化物としては、粉体流動性、帯電制御等のため、1次粒径が40nm以下の小径無機酸化物が、更に付着力低減や帯電制御のため、それより大径の無機酸化物が例示される。これらの無機酸化物粒子は公知のものを使用してもよいが、精密な帯電制御を行うためには、シリカと酸化チタンとを併用することが好ましい。また、小径無機粒子については表面処理することにより、分散性が高くなり、粉体流動性を向上させる効果が大きくなる。
前記外添剤は、トナー粒子と共にヘンシェルミキサー、あるいはVブレンダー等で混合することによって外添してもよい。また、トナー粒子を湿式にて製造する場合は、湿式にて外添してもよい。
次に、キャリアについて説明する。キャリアとしては、特に制限されることはなく、それ自体公知のキャリアを用いてもよい。
前記キャリアの具体例として、樹脂被覆キャリアを次に説明する。キャリアの核体粒子(芯材)としては、通常の鉄粉、フェライト、マグネタイト造型物などを使用してもよく、その体積平均粒径D50vは30μm以上200μm以下にあることが好ましい。
核体粒子の被覆樹脂としては、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸、n−プロピルメタクリル酸ラウリルメタクリル酸2−エチルヘキシル等のα−メチレン脂肪酸モノカルボン酸類;ジメチルアミノエチルメタクリレート等の含窒素アクリル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロベニルケトン等のビニルケトン類、エチレン、プロピレン等のオレフィン類;フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン等のビニル系フッ素含有モノマー;等の単独重合体、又は2種類以上のモノマーを含有する共重合体、さらに、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等のシリコーン類;ビスフェノール、グリコール等を含有するポリエステル類;エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
これらの被覆樹脂は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。被覆樹脂の使用量は、核体粒子100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上3.0質量部以下であることがより好ましい。
キャリアの製造には、加熱型ニーダ、加熱型ヘンシェルミキサ、UMミキサなどを使用してもよく、被覆樹脂量によっては、加熱型流動転動床、加熱型キルンなどを使用してもよい。
ここで、トナーとキャリアとの混合比(質量比)としては、トナー:キャリア=1:100以上30:100以下であり、3:100以上20:100以下がより好ましい。但し、補給用の現像剤を用いる場合、この混合比(質量比)としては、補給用トナー:補給用キャリア=100:1以上100:30以下であり、100:3以上100:20以下がより好ましい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
<測定方法>
−粒度分布測定−
測定装置としてはコールターマルチサイザー−II型(ベックマンーコールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマンーコールター社製)を使用した。
測定法としては分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を1.0mg加えた。これを前記電解液100ml中に添加して試料を懸濁した電解液を作製した。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、前記コールターマルチサイザー−II型により、アパーチャー径として50μmアパーチャーを用いて1〜30μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布を求める。測定する粒子数は50,000であった。
また測定する粒子が2μm未満の場合は、レーザー回析式粒度分布測定装置LA−700(堀場製作所社製)を用いて測定した。
測定法としては分散液となっている状態の試料を固形分で2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、40mlにした。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、2分待って、セル内の濃度がほぼ安定になったところで測定する。得られたチャンネルごとの体積平均粒径を、体積平均粒径の小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒径とした。
なお、外添剤などの粉体を測定する場合は、界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液50ml中に測定試料を2g加え、超音波分散機(1000Hz)にて2分分散して、試料を作製し、前述の分散液と同様の方法で、測定した。
−分子量分布測定−
トナーの子量分布測定は、以下の条件で行った。
GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。
また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
〔実施例1〕
<結晶性ポリエステル樹脂乳化液Aの合成>
−結晶性ポリエステル樹脂1組成−
・1,8−オクタンジカルボン酸 100モル%
・1,9ノナンジオール 100モル%
・ジブチルスズオキシド 0.12部
上記組成の成分を窒素雰囲気下で、180℃で7時間攪拌した。その後、減圧しながら3時間攪拌し、重量平均分子量Mw=18,100、数平均分子量Mn=7,200の結晶性ポリエステル樹脂1を得た。
更にこの結晶性ポリエステル樹脂1(50部)を酢酸エチル250部に溶解して、結晶性ポリエステル樹脂1の酢酸エチル溶液を得た。該結晶性ポリエステル樹脂A1酢酸エチル溶液に、アニオン界面活性剤(ダウファックス:ダウケミカル社製)2部をイオン交換水300部に溶解した液を加え、ウルトラタラックスを用い、8000回転で10分間攪拌した。その後、酢酸エチルを留去し、体積平均粒子径0.18μmの結晶性ポリエステル樹脂乳化液Aを得た。
<非晶性ポリエステル樹脂乳化液Bの合成>
−非晶性ポリエステル樹脂2組成−
・テレフタル酸 26.5モル%
・フマル酸 2モル%
・ドデセニルコハク酸 18モル%
・ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物 16モル%
・ビスフェノールAエチレンオキシド付加物 34モル%
・ジブチルスズオキシド 0.12部
上記組成の成分を窒素雰囲気下で、180℃で7時間攪拌した。その後減圧しながら3時間攪拌した後、無水トリメリット酸3.5モル%を加え更に2時間攪拌し、重量平均分子量Mw=31,200、数平均分子量Mn=7,100の非晶性ポリエステル樹脂2を得た。ガラス転移点は57.1℃であった。
結晶性ポリエステル樹脂乳化液Aの調製において、結晶性ポリエステル樹脂1に代えて、非晶性ポリエステル樹脂2を用いる以外は同様にして、非晶性ポリエステル樹脂乳化液Bを得た。体積平均粒径は0.20μmであった。
<非晶性ポリエステル樹脂乳化液Cの合成>
−非晶性ポリエステル樹脂3組成−
・テレフタル酸 23モル%
・フマル酸 16.5モル%
・ドデセニルコハク酸 10モル%
・ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物 45モル%
・ビスフェノールAエチレンオキシド付加物 5モル%
・ジブチルスズオキシド 0.12部
上記組成の成分を窒素雰囲気下で、180℃で7時間攪拌した。その後減圧しながら3時間攪拌した後、無水トリメリット酸0.5モル%を加え更に2時間攪拌し、重量平均分子量Mw=28,900、数平均分子量Mn=6,500の非晶性ポリエステル樹脂3を得た。ガラス転移点は59℃であった。
結晶性樹脂乳化液Aの調製において、結晶性ポリエステル樹脂1に代えて、非晶性ポリエステル樹脂3を用いる以外は同様にして、非晶性ポリエステル樹脂乳化液Cを得た。体積平均粒径は0.22μmであった。
<着色剤粒子分散液Aの調製>
−着色剤粒子分散液A組成−
・カーボンブラックR330 50部
・イオン性界面活性剤ネオゲンRK 4部
・イオン交換水 250部
上記組成の成分を混合し、ホモジナイザーにより10分間分散した。その後、超音波分散機で1時間照射し、体積平均径170nmの着色剤粒子が分散した着色剤粒子分散液Aを得た。
<離型剤粒子分散液Aの調製>
−離型剤粒子分散液A−
・ポリエチレンワックス(溶融温度:88℃、ポリワックス500、ベーカーペトロライト社製) 50部
・イオン性界面活性剤(ネオゲンRK) 5部
・イオン交換水 200部
上記組成の成分を混合し、95℃に加熱後、ホモジナイザーにて分散した。その後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、体積平均粒径が230nmの離型剤粒子が分散した離型剤粒子分散液A(固形分量:25%)を得た。
<離型剤粒子分散液Bの調製>
−離型剤粒子分散液B−
・パラフィンワックス(溶融温度:74℃、HNP9、日本精鑞社製) 50部
・イオン性界面活性剤(ネオゲンRK) 5部
・イオン交換水 200部
上記組成の成分を混合し、95℃に加熱後、ホモジナイザーにて分散した。その後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、体積平均粒径が210nmの離型剤粒子が分散した離型剤粒子分散液B(固形分量:25%)を得た。
<離型剤粒子分散液Cの調製>
−離型剤粒子分散液C−
・ポリエチレンワックス(溶融温度:92℃、ポリワックス600、ベーカーペトロライト社製) 50部
・イオン性界面活性剤(ネオゲンRK) 5部
・イオン交換水 200部
上記組成の成分を混合し、95℃に加熱後、ホモジナイザーにて分散した。その後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、体積平均粒径が260nmの離型剤粒子が分散した離型剤粒子分散液C(固形分量:25%)を得た。
<離型剤粒子分散液Dの調製>
−離型剤粒子分散液D−
・ポリエチレンワックス(溶融温度:99℃、ポリワックス655、ベーカーペトロライト社製) 50部
・イオン性界面活性剤(ネオゲンRK) 5部
・イオン交換水 200部
上記組成の成分を混合し、105℃に加熱後、ホモジナイザーにて分散した。その後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、体積平均粒径が270nmの離型剤粒子が分散した離型剤粒子分散液D(固形分量:25%)を得た。
−離型剤粒子分散液E−
・パラフィンワックス(溶融温度:64℃、HNP3、日本精鑞社製) 50部
・イオン性界面活性剤(ネオゲンRK) 5部
・イオン交換水 200部
上記組成の成分を混合し、105℃に加熱後、ホモジナイザーにて分散した。その後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、体積平均粒径が180nmの離型剤粒子が分散した離型剤粒子分散液E(固形分量:25%)を得た。
<トナー粒子Aの作成>
(混合工程)
−混合液1組成−
・結晶性ポリエステル樹脂乳化液A 100部
・非晶ポリエステル性樹脂乳化液B 600部
・イオン交換水 100部
・着色剤分散液A 25部
・10%ポリ塩化アルミニウム水溶液(浅田化学社製) 1部
上記組成の成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で混合分散し、混合液1を得た。
(第1の凝集工程)
その後、フラスコ内の内容物である混合液1を攪拌しながら45℃まで加熱して、粒子を凝集させ、第1凝集粒子含有液1を得た。
(第2の凝集工程)
得られた第1凝集粒子含有液1に、下記組成の追加混合成分を加えて、ホモジナイザーで追加混合分散し、その後30分間保持し、第2凝集粒子含有液1を得た。
−追加混合成分−
・離型剤分散液A 40部
・10%ポリ塩化アルミニウム水溶液(浅田化学社製) 0.5部
(被覆工程)
次に、第2凝集粒子含有液1に、追加の非結晶性樹脂乳化液B(300部)を添加し、得られた内容物の温度を序々に上げて52℃にした。このときの液中の粒子径を測定すると6.4μmであった。
その後、液を、水酸化ナトリウム水溶液でpHを8に調整し、その後、温度を上げて95℃にした後、3時間かけて凝集体を合一させ、その後冷却し、ろ過、イオン交換水で十分に洗浄した後、吸引ろ過機で固液分離を行った。
更に30℃のイオン交換水3Lに再分散させ、300rpmで15分間攪拌、洗浄した。これを更に5回繰返し、ろ液の電気伝導度が12μS/cmになったところで固液分離を行い、次いで真空乾燥機で12時間乾燥してトナー粒子Aを得た。
得られたトナー粒子Aの粒子径を測定したところ、体積平均粒径6.5μmであった。
<キャリアの調製>
Cu−Zn−フェライト(平均粒径40μm)と、Cu−Zn−フェライト(平均粒径40μm)の0.8質量にあたるシリコーン樹脂(SR2411)とを、5Lニーダー装置を用い、加熱、減圧してコーティングを行い、冷却後に106μmの目開きで篩分し、キャリアを調製した。
<トナーA、現像剤Aの調製>
−トナーA組成−
・トナー粒子A 100部
・n−デシルトリメトキシシランで疎水化処理した酸化チタン 0.8部
(平均粒径20nm,アナターゼ型)
・シリコ−ンオイルで疎水化処理したシリカ 1.0部
(平均粒径40nm,気相法)
上記組成の成分を5Lヘンシェルミキサーにて15分間混合し、目開き106μmで振動ふるいにて篩分して、トナーAを得た。
更に、得られたキャリア100部に対してトナーA(8部)をV型ブレンダーにて混合し、現像剤Aを得た。
〔実施例2〕
トナー粒子Aの混合工程において、非晶性ポリエステル樹脂分散液Bの代わりに非晶性ポリエステル樹脂分散液Cを、更に10%ポリ塩化アルミニウム水溶液(浅田化学社製)を1.3部に変更した以外は同様にしてトナー粒子Bを作製した。得られたトナー粒子Bの粒子径を測定したところ、体積平均粒径6.0μmであった。
トナーAの作製において、トナー粒子Aの代わりにトナー粒子Bを用いた以外は同様にしてトナーBを作製した。
更に、現像剤Aの作製において、トナーAの代わりにトナーBを用いた以外は同様にして現像剤Bを得た。
〔実施例3〕
トナー粒子Aの第2の凝集工程において、離型剤分散液Aの代わりに離型剤分散液Bを用いた以外は同様にしてトナー粒子Cを作製した。得られたトナー粒子Cの粒子径を測定したところ、体積平均粒径6.2μmであった。
トナーAの作製において、トナー粒子Aの代わりにトナー粒子Cを用いた以外は同様にしてトナーCを作製した。
更に、現像剤Aの作製において、トナーAの代わりにトナーCを用いた以外は同様にして現像剤Cを得た。
〔実施例4〕
トナー粒子Aの第2の凝集工程において、離型剤分散液Aの代わりに 離型剤分散液Eを用いた以外は同様にしてトナー粒子Dを作製した。得られたトナー粒子Dの粒子径を測定したところ、体積平均粒径6.8μmであった。
トナーAの作製において、トナー粒子Aの代わりにトナー粒子Dを用いた以外は同様にしてトナーDを作製した。
更に、現像剤Aの作製において、トナーAの代わりにトナーDを用いた以外は同様にして現像剤Dを得た。
〔実施例5〕
トナー粒子Aの混合工程において、10%ポリ塩化アルミニウム水溶液(浅田化学社製)を1.2部に変更し、更に第2の凝集工程において、離型剤分散液Aの代わりに離型剤分散液Cを用いた以外は同様にしてトナー粒子Eを作製した。得られたトナー粒子Eの粒子径を測定したところ、体積平均粒径6.4μmであった。
トナーAの作製において、トナー粒子Aの代わりにトナー粒子Eを用いた以外は同様にしてトナーEを作製した。
更に、現像剤Aの作製において、トナーAの代わりにトナーEを用いた以外は同様にして現像剤Eを得た。
〔実施例6〕
トナー粒子Aの混合工程において、10%ポリ塩化アルミニウム水溶液(浅田化学社製)を1.2部に変更し、更に第2の凝集工程において、離型剤分散液Aの代わりに離型剤分散液Dを用いた以外は同様にしてトナー粒子Fを作製した。得られたトナー粒子Fの粒子径を測定したところ、体積平均粒径6.1μmであった。
トナーAの作製において、トナー粒子Aの代わりにトナー粒子Fを用いた以外は同様にしてトナーFを作製した。
更に、現像剤Aの作製において、トナーAの代わりにトナーFを用いた以外は同様にして現像剤Fを得た。
〔実施例7〕
トナー粒子Aの混合工程において、10%ポリ塩化アルミニウム水溶液(浅田化学社製)を1.5部に変更する以外は同様にしてトナー粒子Gを作製した。
トナーAの作製において、トナー粒子Aの代わりにトナー粒子Gを用いた以外は同様にしてトナーGを作製した。
更に、現像剤Aの作製において、トナーAの代わりにトナーGを用いた以外は同様にして現像剤Gを得た。
〔比較例1〕
<トナー粒子Hの調製>
(混合工程)
−混合液101組成−
・結晶性ポリエステル樹脂乳化液A 100部
・非晶性ポリエステル樹脂乳化液B 600部
・離型剤分散液A 40部
・イオン交換水 100部
・着色剤分散液A 25部
・10%ポリ塩化アルミニウム水溶液(浅田化学社製) 1.5部
上記組成の成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で混合分散し、混合液101を得た。
(凝集工程)
その後、フラスコ内の内容物である混合液101を攪拌しながら45℃まで加熱し、その後30分間保持して、粒子を凝集させ、凝集粒子含有液101を得た。
(被覆工程)
次に、凝集粒子含有液101に、追加の非結晶性樹脂乳化液B(300部)を添加し、得られた内容物の温度を序々に上げて52℃にした。このときの液中の粒子径を測定すると6.2μmであった。
その後、液を、水酸化ナトリウム水溶液でpHを8に調整し、その後、温度を上げて95℃にした後、4時間かけて凝集体を合一させ、その後冷却し、ろ過、イオン交換水で十分に洗浄した後、吸引ろ過機で固液分離を行った。
更に30℃のイオン交換水3Lに再分散させ、300rpmで15分間攪拌、洗浄した。これを更に5回繰返し、ろ液の電気伝導度が14μS/cmになったところで固液分離を行い、次いで真空乾燥機で12時間乾燥してトナー粒子Hを得た。
得られたトナー粒子Hの粒子径を測定したところ、体積平均粒径6.6μmであった。
(トナーH、及び現像剤Hの作製)
トナーAの作製において、トナー粒子Aの代わりにトナー粒子Hを用いた以外は同様にしてトナーHを作製した。更に、現像剤Hの作製において、トナーAの代わりにトナーHを用いた以外は同様にして現像剤Hを得た。
〔比較例2〕
トナー粒子Aの混合工程において、10%ポリ塩化アルミニウム水溶液(浅田化学社製)を1.5部に、更に結晶性樹脂乳化液Aを60部に変更する以外は同様にしてトナー粒子Iを作製した。
トナーAの作製において、トナー粒子Aの代わりにトナー粒子Iを用いた以外は同様にしてトナーIを作製した。
更に、現像剤Aの作製において、トナーAの代わりにトナーIを用いた以外は同様にして現像剤Iを得た。
〔比較例3〕
トナー粒子Aの混合工程において、非晶性ポリエステル樹脂分散液Bの代わりに非晶性ポリエステル樹脂分散液Cを用い、更に10%ポリ塩化アルミニウム水溶液(浅田化学社製)を0.8部に変更した以外は同様にしてトナー粒子Jを作製した。
トナーAの作製において、トナー粒子Aの代わりにトナー粒子Jを用いた以外は同様にしてトナーJを作製した。
更に、現像剤Aの作製において、トナーAの代わりにトナーJを用いた以外は同様にして現像剤Jを得た。
<評価法>
得られた実施例及び比較例のトナーの溶融温度、動摩擦係数、並びに、各トナー及び各現像剤を用いた画像形成における画像欠陥評価(黒点ディフェクト)は下記手法により評価した。各評価の評価結果を、下記表1に示す。
−トナー溶融温度−
島津製作所製フローテスターCFT−500Cを使用し、1/2降下温度を溶融温度とした。
測定条件は、ダイスの細孔の径を0.5mm、ダイスの細孔の長さ1mm、加圧荷重を0.98MPa(10kg/cm2)、プレヒート時間を5分間、昇温速度を1℃/分、測定温度間隔を1℃、開始温度を65℃、とした条件下で、得られたトナー1.05gを溶融流出させた。トナーの流出開始点から終了点の高さの1/2に相当する温度を溶融温度とした。
−トナー動摩擦係数−
PETフィルム上に、15mmの幅にカットしたクリーニングブレードのゴムを、PETフィルムに対して25°の角度にセットした。トナー、および保管後トナーそれぞれについて、トナーを、ブレード側のPETフィルム表面に塗布し、クリーニングブレードのゴムへの荷重を100gにして、ブレードを水平方向に20回往復運動させた。
往復運動5回目から20回目までの各動摩擦係数を新東科学社製トライボギア14DRにより測定し、得られた動摩擦係数の平均値を、トナー、および保管後トナー、それぞれの動摩擦係数とした。
なお、往復運動条件は、Feed Speedが1,500mm/min、Feed scaleが30mm、環境:20℃、50%とした。
−黒点ディフェクト、トナー粗粉量−
実施例及び比較例の現像剤及びトナーを用いて、富士ゼロックス社製Docu CentreII 4000改造機(画像出力速度を45枚/分から50枚/分に変更)にて、30℃80%の環境下においてA4薄紙(ST紙)の連続両面画像出力(画像は全面ハーフトーン30%)を5,000枚実施し、画像サンプルを観察した。
更にクリーニング部から現像機までの廃トナーリサイクル経路内のトナーを回収し、106μmの目開きの網で篩分し、網上に残ったトナー粗粉量を評価した。
トナー粗粉量の評価基準は、下記のとおりである。
◎:粗粉無し
○:5個以下
△:6〜15個
×:16個以上
なお、下記表1には、「黒点ディフェクトが発生した枚数」を記載し、黒点ディフェクトが確認されなかった場合には「なし」と記載した。
Figure 2010204273
前記表1より、保管前のトナーの動摩擦係数よりも保管後トナーの動摩擦係数が小さく、トナーの溶融温度が115℃以上145℃以下であるトナーを用いた画像形成装置では黒点ディフェクトも発生せず、トナー粗粉も抑制することができたことがわかった。
10 感光体(潜像保持体)
20 帯電ロール
30 露光装置
40 現像装置
52 転写ローラ
60 除電装置
70 クリーニング装置
74 供給搬送路
100 定着ローラ
104 カム
204 用紙入れ
220 記録用紙反転部
300 画像形成装置

Claims (4)

  1. 潜像保持体と、
    前記潜像保持体の表面に静電潜像を形成させる静電潜像形成手段と、
    トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像手段と、
    前記潜像保持体上に形成された前記トナー画像を直接記録媒体表面に転写する転写手段と、
    前記潜像保持体の表面上に残留した残留トナーを除去するクリーニング手段と、
    除去した残存トナーを前記現像手段へ供給する残存トナー供給手段と、
    を有し、
    前記トナーは、少なくとも離型剤、結着樹脂、及び着色剤を含有し、かつ該トナーの溶融温度が115℃以上145℃以下であり、かつ動摩擦係数μiが、該トナーを50℃50%24時間保管した後のトナーの動摩擦係数μhよりも大きい画像形成装置。
  2. 前記トナーの溶融温度が120℃以上140℃以下であり、かつ離型剤の融点が70℃以上95℃以下である請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記トナーは、第1の結着樹脂粒子分散液および着色剤粒子分散液を混合する混合工程と、
    少なくとも加熱することにより、前記第1の結着樹脂粒子および着色剤粒子を凝集させて第1の凝集粒子を形成する第1の凝集工程と、
    前記第1の凝集粒子に離型剤粒子分散液を混合して、前記第1の凝集粒子および前記離型剤粒子の第2の凝集粒子を形成する第2の凝集工程と、
    第2の結着樹脂粒子分散液、および前記第2の凝集粒子を分散した第2の凝集粒子分散液を混合して、前記第2の凝集粒子に結着樹脂を被覆する被覆工程と、
    を有するトナーの製造方法により得られる請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. さらに、前記転写手段によりトナー画像を転写後、記録媒体におけるトナー画像が転写された面とは反対の面にトナー画像を転写するために、記録媒体を反転する反転経路を有する記録媒体反転手段を有する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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