JP2010203702A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機 Download PDF

Info

Publication number
JP2010203702A
JP2010203702A JP2009050981A JP2009050981A JP2010203702A JP 2010203702 A JP2010203702 A JP 2010203702A JP 2009050981 A JP2009050981 A JP 2009050981A JP 2009050981 A JP2009050981 A JP 2009050981A JP 2010203702 A JP2010203702 A JP 2010203702A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin film
fin
film layer
hydrophilic resin
air conditioner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009050981A
Other languages
English (en)
Inventor
Mayu Miyazaki
麻由 宮崎
Naoya Fujiwara
直也 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2009050981A priority Critical patent/JP2010203702A/ja
Publication of JP2010203702A publication Critical patent/JP2010203702A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)

Abstract

【課題】悪臭が発生したり、塵埃やかびを室内に送出してしまったりするという問題の発生を抑制することができ、しかも、フィンの加工性や親水性を悪化させることなく、防かび効果や抗菌効果を得ることができ、また、比較的少量の抗菌剤の添加でもこれら効果を得ることができる空気調和機を提供する。
【解決手段】フィン基材1と、その表面を被覆する下地処理層2と、更にその表面を被覆する耐食性樹脂皮膜層3と、更にその表面を被覆する親水性樹脂皮膜層4とから構成されるフィンAを有する空気調和機であって、親水性樹脂皮膜層4には、水溶性の金属ピリチオン5が含有されていると共に、フィンAに対して、可視光を照射する光源Bを内蔵している。
【選択図】図1

Description

本発明は、抗菌作用による抗菌、並びに脱臭機能を有するフィンを内蔵した空気調和機に関するものである。
空気調和機を稼動させると、熱交換器に流入した空気が冷却される際に、フィンの表面で結露する。運転を停止しても、フィンの表面は、暫くは濡れた状態で保たれるため、かびや雑菌が繁殖することになる。このかびや雑菌が原因となって、空気調和機から、悪臭が発生したり、塵埃やかびを室内に送出してしまったりするという問題が、従来から多々発生している。
この問題を解決する手段として、フィンの表面に親水性皮膜を形成して、フィンの表面を、結露や塵埃が付着しにくい状態にすることが知られており、実際に実施されている。また、その親水性皮膜内に、抗菌剤を含有させ、防かび効果や抗菌効果を付与させる方法も知られており、同様に実施されている。
しかしながら、これらの手段を講じても、空気調和機が繰返して長時間使用されると、親水性皮膜中の親水性成分が、フィンの表面の結露水へ溶出して流れ出てしまうことになる。結果として、皮膜が薄化して、かびや雑菌が繁殖することになり、悪臭も発生することになってしまう。また、親水性皮膜に含有される抗菌剤が非水溶性の抗菌剤である場合、フィンとしての加工性が悪化するという問題もあった。
また、親水性皮膜内に、含有させる抗菌剤を光触媒とする方法も知られている。光触媒は、紫外光を照射することで抗菌効果が得られるという特性を有しており、紫外光を照射する光源を準備して紫外光を照射する必要があった。しかしながら、紫外光は高エネルギーであり、しかも、人体に対して悪影響を与えることもあることから、必ずしも好ましい方法とはいえなかった。
また、空気調和機から、悪臭が発生したり、塵埃やかびを室内に送出してしまったりするという問題を解決するために、特許文献1〜4に記載されたような提案もなされている。
特許文献1記載の提案は、光触媒によって、脱臭、抗菌作用を発揮させようとした提案である。具体的には、室内の空気を熱交換器に流入させて熱交換をさせた後に室内に送出する送風機と、光触媒が施されかつ熱交換器の上流側に配された光触媒フィルターと、その光触媒フィルターに付着した塵埃等を吸引する吸引手段を、空気調和機に備えさせたとした提案である。
特許文献2記載の提案は、除塵及び脱臭機能に加えて、微生物も殺菌することが可能な空調装置に関する提案である。この提案は、室内空気を循環させるファンと、空気中に含まれる塵埃の通過を阻止する抗菌性除塵フィルターと、空気中に含まれる臭気物質を酸化分解して無臭化する触媒脱臭エレメントと、抗菌性除塵フィルター及び触媒脱臭エレメントの下流側に配置された熱交換器と、熱交換器の下方に配置されたドレンパンとを備え、熱交換器内部及びドレンパン内のドレン水に、紫外線を照射する紫外線灯を配置して、空気中の微生物を除菌すると共にドレン水中での微生物の増殖を防止しようという提案である。
特許文献3記載の提案は、フィンアンドチューブ型熱交換器における提案で、紫外線などの光を照射しない状態でも、吸着した臭い分子や有機物が、臭気として酸化チタンから発生することを防止しようという提案である。具体的には、フィンの表面に形成された下地層と、酸化チタン層と、水溶性潤滑層のうち、酸化チタン層のバインダと酸化チタンの配合割合を固形分の重量比で、60:40から50:50の範囲としたという提案である。
特許文献4記載の提案は、フィン材の基板の表面に、下層から順に形成される下地処理層、疎水性塗膜層、親水性塗膜層に夫々用いられる材質等を限定した提案であって、長期にわたって、異臭の発生および親水性の低下を防止できるとした提案である。
これらの提案を実施することで、空気調和機から、悪臭が発生したり、塵埃やかびを室内に送出してしまったりするという問題の発生はある程度は改善することはできるものの、高エネルギーで人体への影響も懸念される紫外光を照射する光源が必要であったり、フィンとしての加工性が悪かったり、親水性が確実でなかったりするという問題のいずれかは、残ったままであった。
特開2005−351536号公報 特開2004−108685号公報 特開2003−240489号公報 特開2008−224204号公報
本発明は、これら従来の問題を解決せんとしてなされたもので、悪臭が発生したり、塵埃やかびを室内に送出してしまったりするという問題の発生を抑制することができ、しかも、フィンの加工性や親水性を悪化させることなく、防かび効果や抗菌効果を得ることができ、また、比較的少量の抗菌剤の添加でもこれら効果を得ることができる空気調和機を提供することを課題とするものである。
請求項1記載の発明は、フィン基材と、前記フィン基材の表面を被覆する下地処理層と、前記下地処理層の表面を更に被覆する耐食性樹脂皮膜層と、前記耐食性樹脂皮膜層の表面を更に被覆する親水性樹脂皮膜層とから構成されるフィンを有する空気調和機であって、前記親水性樹脂皮膜層には、水溶性の金属ピリチオンが含有されていると共に、前記フィンに対して、可視光を照射する光源を内蔵していることを特徴とする空気調和機である。
請求項2記載の発明は、前記親水性樹脂皮膜層に含有された水溶性の金属ピリチオンが、前記親水性樹脂皮膜層を形成する塗料中に、0.2〜20質量%含有されていることを特徴とする請求項1記載の空気調和機である。
請求項3記載の発明は、前記親水性樹脂皮膜層に含有された水溶性の金属ピリチオンが、前記親水性樹脂皮膜層を形成する塗料中に、0.2〜5質量%含有されていることを特徴とする請求項1記載の空気調和機である。
本発明の空気調和機によると、悪臭が発生したり、塵埃やかびを室内に送出してしまったりするという問題の発生を抑制することができ、しかも、親水性樹脂皮膜層に含有させる抗菌剤として水溶性の金属ピリチオンを用いることで、フィンの加工性や親水性を悪化させることなく、防かび効果や抗菌効果を得ることができ、また、フィンに対して、可視光を照射する光源を内蔵していることで、防かび作用や抗菌作用を促進することができ、比較的少量の抗菌剤の添加でも前記効果を達成することができる。
更には、可視光を照射する光源を用いるため、従来の紫外線を照射する光源を用いる場合と比較して、低エネルギーで効果を達成することができ、しかも、人体に悪影響を及ぼすこともない。
また、請求項2記載の空気調和機によれば、水溶性の金属ピリチオンの添加量が、20質量%以下の少量であっても、本発明が課題とする効果を達成することができ、請求項3記載の空気調和機によれば、水溶性の金属ピリチオンの添加量が、5質量%以下の更に極少量であっても、本発明が課題とする効果を達成することができる。
本発明の一実施形態の空気調和機のフィンと光源の位置関係と、フィンの断面を示す説明図である。
フィン基材の表面に、下層から順に、下地処理層、耐食性樹脂皮膜層、親水性樹脂皮膜層を形成し、その親水性樹脂皮膜層に抗菌剤を含有させることで、空気調和機に内蔵させるフィンを構成することで、空気調和機から悪臭が発生したり、塵埃やかびを室内に送出してしまったりするという問題の発生を抑制することができる。
しかしながら、親水性樹脂皮膜層に含有させる抗菌剤の添加量が少量であれば、その改善効果は僅かであって、抗菌剤を添加しない場合と殆ど変わりがない。また、親水性樹脂皮膜層に含有させる抗菌剤の種類によれば、フィンの加工性や親水性が悪化してしまうことになる。
本発明者らは、これらの問題を解決するために、鋭意、検討、探求を重ねた。その結果、まず、親水性樹脂皮膜層に含有させる抗菌剤として、水溶性の金属ピリチオンを採用することで、フィンの加工性や親水性を悪化させることなく、防かび効果や抗菌効果を得ることができることを見出した。また、水溶性の金属ピリチオンを含有した親水性樹脂皮膜層を有するフィンに、可視光を照射することで、防かび作用や抗菌作用を促進することができ、比較的少量の水溶性の金属ピリチオンの添加でも所望の効果を達成することができることも見出した。以上の結果、本発明を完成するに至った。
以下、本発明を、実施形態を示す図面に基づいて更に詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の空気調和機に内蔵されているフィンAは、フィン基材1と、フィン基材1の表面を被覆する下地処理層2と、下地処理層2の表面を更に被覆する耐食性樹脂皮膜層3と、耐食性樹脂皮膜層3の表面を更に被覆する親水性樹脂皮膜層4とから構成される。尚、本明細書で、表面として説明しているのは、フィンAの片面のことを示すのではなく、フィンAの全表面のことを示している。
フィン基材1は、例えば、純アルミニウム或いはアルミニウム合金よりなる板材である。尚、純アルミニウム或いはアルミニウム合金のうちでも、JIS H 4000で規定された1000系のアルミニウム合金、好ましくは合金番号1200のアルミニウム合金が、熱伝導性および加工性が優れることから、フィン基材1に用いる材料として推奨される。尚、熱交換器用のアルミニウム製フィン基材1の板厚は、強度、熱伝導性および加工性を考慮して、板厚0.08〜0.3mm程度であることが好ましい。
下地処理層2は、例えば、クロメート処理を行うことで形成される。このクロメート処理は、この種アルミニウム製のフィン基材1の製造にあたって通常実施される耐腐食用のための下地処理であって、特にリン酸クロメート処理層を形成することが推奨される。尚、下地処理層2には、リン酸クロメート処理層以外に、リン酸ジルコニウム処理層、クロム酸クロメート処理層、リン酸亜鉛処理層、リン酸チタン処理層等を採用することができる。
この下地処理層2は、CrまたはZrを1〜100mg/mの範囲で含有するものが好ましく、また、その膜厚は、1〜100nmとすることが好ましい。この下地処理層2の形成によって、フィン基材1と、下地処理層2の表面に形成される耐食性樹脂皮膜層3との密着性が向上すると共に、フィン基材1に耐食性が付与される。
耐食性樹脂皮膜層3は、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂等の疎水性を有する樹脂のうち、少なくとも1種の樹脂でなる。
この耐食性樹脂皮膜層3の膜厚は、0.5〜10μmとすることが好ましい。膜厚が0.5μm未満であると、親水性樹脂皮膜層4から浸透してきた結露水が更に下層まで浸透することを防止できず、異臭が発生すると共に、フィンAの親水性が低下してしまう。一方、膜厚が10μmを超えると、耐食性樹脂皮膜層3による、フィンAを貫く伝熱管(銅管)との接触抵抗が大きくなり、伝熱性が低下してしまう。より好ましい耐食性樹脂皮膜層3の膜厚は、0.5〜2μmである。
このような、耐食性樹脂皮膜層3を形成することで、酸性雰囲気における多湿環境において、更にその表面に形成される親水性樹脂皮膜層4を浸透してきた結露水がそれより下層に浸透することを防止できる。従って、フィン基材1の酸化による腐食が防止でき、フィン基材1が純アルミニウム或いはアルミニウム合金よりなる板材である場合は、アルミ酸化物の生成を抑制でき、アルミ酸化物独特のセメント臭の発生を防止できる。また、アルミ酸化物が親水性樹脂皮膜層4に移動して、親水性および耐久性を低下させることも防止でき、更には、移動したアルミ酸化物によって汚染物質が吸着、吸蔵され、その汚染物質に起因した異臭の発生も防止できる。
親水性樹脂皮膜層4としては、格別特殊な樹脂を採用する必要はなく、水溶性を有する樹脂で形成されておれば良い。例えば、カルボキシル基、水酸基、或いはスルホン基の1種以上を含むポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、もしくはこれらの共重合物または混合物を挙げることができる。
この親水性樹脂皮膜層4を設けることで、フィンAの親水性、自浄性が向上するが、その親水性樹脂皮膜層4の膜厚は、0.1〜10μmとすることが好ましい。膜厚が0.1μm未満であると、フィンAの親水性、自浄性が低下してしまう。一方、膜厚が10μmを超えると、その効果が飽和し、親水性、自浄性の更なる向上が認められない。より好ましい親水性樹脂皮膜層4の膜厚は、0.5〜2μmである。
本発明の特徴の一つはこの親水性樹脂皮膜層4に、抗菌剤として、水溶性の金属ピリチオン5を含有させた点である。ここで述べた水溶性の金属ピリチオン5とは、一価金属と結合したピリチオンのことを示し、例えば、ナトリウムピリチオンを挙げることができる。
この水溶性の金属ピリチオン5を親水性樹脂皮膜層4に含有させることで、防かび作用や抗菌作用を得ることができるが、白色蛍光灯等の光源Bから可視光を照射することにより、その防かび作用や抗菌作用を更に促進することができる。すなわち、水溶性の金属ピリチオン5の含有量が、通常では、十分な防かび効果や抗菌効果が得られない含有量であっても、白色蛍光灯等の光源Bから可視光を照射することにより防かび効果や抗菌効果を発現させることができる。
その水溶性の金属ピリチオン5は、親水性樹脂皮膜層4を形成する塗料中に、0.2〜20質量%含有されていることが好ましい。水溶性の金属ピリチオン5の含有量が0.2質量%未満であると、十分な防かび作用や抗菌作用を発揮することができない。一方、水溶性の金属ピリチオン5の含有量が20質量%を超えると、親水性樹脂皮膜層4中の溶出成分の割合が大きくなり、防かび作用や抗菌作用の寿命が短くなってしまう。より好ましい水溶性の金属ピリチオンの含有量は、0.2〜5質量%である。
ここで、親水性樹脂皮膜層4に含有させる抗菌剤を水溶性の金属ピリチオン5としたのは、非水溶性の金属ピリチオン等の他の抗菌剤を含有させた場合では、白色蛍光灯等の光源Bから可視光を照射しても、防かび作用や抗菌作用を促進することができないためである。
尚、非水溶性の金属ピリチオンとは、ニ価金属と結合したピリチオンのことを示し、例として、ジンクピリチオンを挙げることができる。水溶性の金属ピリチオン5を含有させた親水性樹脂皮膜層4では、光源Bからの可視光の照射により、防かび作用や抗菌作用を促進できるのに対し、非水溶性の金属ピリチオンを含有させた親水性樹脂皮膜層4では、光源Bからの可視光の照射により、防かび作用や抗菌作用を促進することができない。その理由(メカニズム)は必ずしも明らかでないが、化合物の構造に原因があると考えられる。
水溶性の金属ピリチオン5は、金属元素がNa、Kというように一価であるのに対し、非水溶性の金属ピリチオンは、Zn2+、Cu2+というようにニ価である。そのため、金属イオンに配位するピリチオンが複数になり、より強度な結合を形成するために、光源Bから可視光を照射する程度では、活性化しにくい可能性があり、それが理由と考えられる。
フィンAと共に、本発明の空気調和機に内蔵される光源Bとしては、蛍光灯、白熱灯、LED等の照明器具を挙げることができる。この光源BからフィンAに向けて可視光を照射することで、親水性樹脂皮膜層4に含有された水溶性の金属ピリチオン5による防かび作用や抗菌作用を促進することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適宜変更を加えて実施することも可能であり、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の効果を確認するために、発明例と比較例のフィンを作製した。発明例、比較例共に、フィン基材としては、JIS H 4000で規定された合金番号1200のアルミニウム合金よりなる板厚0.1mmのアルミニウム合金板を用いた。
このフィン基材の表面に、発明例、比較例共に、リン酸クロメート処理層でなる下地処理層を形成し、その下地処理層の表面に、更にエポキシ樹脂系エマルジョンでなる耐食性樹脂皮膜層を形成した。下地処理層の膜厚は、10nm、耐食性樹脂皮膜層の膜厚は、0.8μmである。また、表2に示すように、耐食性樹脂皮膜層の付着量は1.0g/m、その焼付け温度(PMT)は210℃で、全て同じである。
更に、耐食性樹脂皮膜層の表面に親水性樹脂皮膜層を形成した。親水性樹脂皮膜層の膜厚は、0.8μmであって、表1に示すように、親水性樹脂皮膜層の主成分は、全てポリアクリル酸・スルホン酸系コポリマー界面活性剤としたが、含有させる抗菌剤は、水溶性の金属ピリチオンであるナトリウムピリチオン、非水溶性の金属ピリチオンであるジンクピリチオン、TiOゾルの3種とした。尚、抗菌剤の含有量は、通常では抗菌効果が殆ど発揮されない程度の少量とした。また、発明例であるナトリウムピリチオンの含有量のみ、0.2質量%、2.3質量%の2種とした。表2に示すように、親水性樹脂皮膜層の付着量は1.0g/m、その焼付け温度(PMT)は200℃で、全て同じである。
Figure 2010203702
Figure 2010203702
試験は、抗菌製品技術協議会の試験法「抗菌加工製品の抗菌力評価試験法3(2003年度版)光照射フィルム密着法 区分2」に準拠して実施した。その試験の詳細条件は下記の通りである。
Escherichia coli NBRC 3982(大腸菌)
菌液調整溶液:1/500NB培地(リン酸緩衝液で希釈)
光照射条件:約4000〜6000Lx(白色 FL20SS・W/18.20形 18W 2本平行)
室温(20〜25℃)保存、24時間後生菌数を測定
試験結果を表3に示す。尚、試料番号で1再、5再と示すのは、n数2での試験を行った結果を示す。また、試料番号5と6については、表2に示すように、試験体(フィン)を水道水流水に曝し、24時間後自然乾燥させたものである。
Figure 2010203702
表3によると、フィン基材の表面に、下地処理層、耐食性樹脂皮膜層、親水性樹脂皮膜層を順に形成し、親水性樹脂皮膜層に抗菌剤を含有させた各試験体と、表面を抗菌処理していないアルミニウムでなる試験体を比較すると、参考試験である遮光下での生菌数は、親水性樹脂皮膜層に抗菌剤として、水溶性の金属ピリチオンであるナトリウムピリチオンを含有させた試料番号1、2、5、6、1再で少なくなったものの、十分な抗菌効果が得られない結果となった。一方、抗菌剤として、非水溶性の金属ピリチオンであるジンクピリチオンや、TiOゾルを含有させた試料番号3、4では、抗菌剤としての効果が全く発揮されていない。
光照射下での生菌数が、本発明の効果を確認する試験による結果である。この試験結果によると、親水性樹脂皮膜層に抗菌剤として、水溶性の金属ピリチオンであるナトリウムピリチオンを含有させた試料番号1、2、5、6、1再、5再では、生菌数が激減していることが分かる。特に、流水処理後の試料番号5、6、1再、5再では、菌の殆どが死滅していることが分かる。
一方、親水性樹脂皮膜層に抗菌剤として、非水溶性の金属ピリチオンであるジンクピリチオンや、TiOゾルを含有させた試料番号3、4での生菌数は、表面を抗菌処理していないアルミニウムでなる試験体の生菌数と同等であり、可視光を照射しても効果がないことが分かる。
A…フィン
1…フィン基材
2…下地処理層
3…耐食性樹脂皮膜層
4…親水性樹脂皮膜層
5…水溶性の金属ピリチオン
B…光源

Claims (3)

  1. フィン基材と、前記フィン基材の表面を被覆する下地処理層と、前記下地処理層の表面を更に被覆する耐食性樹脂皮膜層と、前記耐食性樹脂皮膜層の表面を更に被覆する親水性樹脂皮膜層とから構成されるフィンを有する空気調和機であって、
    前記親水性樹脂皮膜層には、水溶性の金属ピリチオンが含有されていると共に、
    前記フィンに対して、可視光を照射する光源を内蔵していることを特徴とする空気調和機。
  2. 前記親水性樹脂皮膜層に含有された水溶性の金属ピリチオンが、前記親水性樹脂皮膜層を形成する塗料中に、0.2〜20質量%含有されていることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  3. 前記親水性樹脂皮膜層に含有された水溶性の金属ピリチオンが、前記親水性樹脂皮膜層を形成する塗料中に、0.2〜5質量%含有されていることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
JP2009050981A 2009-03-04 2009-03-04 空気調和機 Pending JP2010203702A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009050981A JP2010203702A (ja) 2009-03-04 2009-03-04 空気調和機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009050981A JP2010203702A (ja) 2009-03-04 2009-03-04 空気調和機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010203702A true JP2010203702A (ja) 2010-09-16

Family

ID=42965358

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009050981A Pending JP2010203702A (ja) 2009-03-04 2009-03-04 空気調和機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010203702A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012189273A (ja) * 2011-03-11 2012-10-04 Mitsubishi Electric Corp 熱交換器及びその製造方法
JP2012189272A (ja) * 2011-03-11 2012-10-04 Mitsubishi Electric Corp 熱交換器及びその製造方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003240489A (ja) * 2002-02-18 2003-08-27 Matsushita Refrig Co Ltd フィンアンドチューブ型熱交換器
JP2004108685A (ja) * 2002-09-19 2004-04-08 Nippon Pmac Kk 除塵・脱臭・除菌機能付き空調装置
JP2005351536A (ja) * 2004-06-10 2005-12-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気調和機
JP2006240999A (ja) * 2005-02-28 2006-09-14 Fuji Photo Film Co Ltd メルカプトピリジン−n−オキシド化合物
JP2008224204A (ja) * 2007-02-16 2008-09-25 Kobe Steel Ltd 熱交換器用アルミニウムフィン材
JP2008241237A (ja) * 2007-03-01 2008-10-09 Kobe Steel Ltd 熱交換器用アルミニウムフィン材

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003240489A (ja) * 2002-02-18 2003-08-27 Matsushita Refrig Co Ltd フィンアンドチューブ型熱交換器
JP2004108685A (ja) * 2002-09-19 2004-04-08 Nippon Pmac Kk 除塵・脱臭・除菌機能付き空調装置
JP2005351536A (ja) * 2004-06-10 2005-12-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気調和機
JP2006240999A (ja) * 2005-02-28 2006-09-14 Fuji Photo Film Co Ltd メルカプトピリジン−n−オキシド化合物
JP2008224204A (ja) * 2007-02-16 2008-09-25 Kobe Steel Ltd 熱交換器用アルミニウムフィン材
JP2008241237A (ja) * 2007-03-01 2008-10-09 Kobe Steel Ltd 熱交換器用アルミニウムフィン材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012189273A (ja) * 2011-03-11 2012-10-04 Mitsubishi Electric Corp 熱交換器及びその製造方法
JP2012189272A (ja) * 2011-03-11 2012-10-04 Mitsubishi Electric Corp 熱交換器及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5663174B2 (ja) 表面処理皮膜を有するアルミニウム又はアルミニウム合金材料及びその表面処理方法
JP4456551B2 (ja) アルミニウムフィン材
JP2009243741A (ja) 熱交換器用アルミニウムフィン材
EP2639274A1 (en) Hydrophilic film for metal materials, hydrophilization treatment agent, and hydrophilization treatment method
JP4769159B2 (ja) アルミニウム塗装板及びこれを用いたプレコートアルミニウムフィン材
JP2008241237A (ja) 熱交換器用アルミニウムフィン材
JP5191248B2 (ja) 熱交換器用アルミニウムフィン材及びそれを用いた熱交換器
JP2010203702A (ja) 空気調和機
JP2008036588A (ja) 熱交換機用アルミニウムフィン材及びそれを用いた熱交換器
CN103673738A (zh) 热交换器用铝散热片材
JP2007268387A (ja) 熱交換器用表面処理フィン材
JP5620870B2 (ja) 熱交換器用アルミニウムフィン材
JP5496441B2 (ja) 殺菌方法
JPH01178563A (ja) 抗菌性コーティング用組成物および抗菌性布帛
JP5044275B2 (ja) 抗菌性プレコートアルミニウム合金板
CN102192620A (zh) 一种空调用钛金换热器及其加工方法
JP2008101854A (ja) 熱交換器
JP2008150585A (ja) アルミニウム合金製熱交換器に臭い成分がつきにくくする方法
JP2000093889A (ja) 抗菌・親水性表面処理組成物及び抗菌・親水性表面処理皮膜
JPH04254197A (ja) アルミニウム製熱交換器
JP2009254999A (ja) 樹脂被覆アルミニウム製フィン材
JP5518369B2 (ja) エアコン用フィン材及びその製造方法
JP2010042621A (ja) 撥水性・抗菌防黴性に優れたアルミニウム塗装材
JP2005214469A (ja) 熱交換器
WO2021199876A1 (ja) アルミニウム製フィン材

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110413

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110413

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130125

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130611