JP2010201775A - 液滴吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧力室に充填された液体に圧力を付与することによってノズルから液体を吐出する際に、圧力室へ液体を供給する共通供給路が共振することを抑制することができる液滴吐出装置を得る。
【解決手段】充填されたインク液を吐出するためのノズル82が各々設けられた複数の圧力室84、圧力室84の各々に接続された分岐路88Aを備え、圧力室84の各々に当該分岐路88Aからインク液が充填されるようにインク液を供給する共通供給路90が備えられており、アクチュエータ98によって、圧力室84に充填されたインク液に圧力を付与した際に共通供給路90内のインク液に伝播する圧力波の周波数が、共通供給路90の共振周波数と同等とならないように圧力室84に充填されたインク液に圧力が付与され、ノズルからインク液が吐出されるので、圧力室に充填された液体に圧力を付与する。
【選択図】図4
【解決手段】充填されたインク液を吐出するためのノズル82が各々設けられた複数の圧力室84、圧力室84の各々に接続された分岐路88Aを備え、圧力室84の各々に当該分岐路88Aからインク液が充填されるようにインク液を供給する共通供給路90が備えられており、アクチュエータ98によって、圧力室84に充填されたインク液に圧力を付与した際に共通供給路90内のインク液に伝播する圧力波の周波数が、共通供給路90の共振周波数と同等とならないように圧力室84に充填されたインク液に圧力が付与され、ノズルからインク液が吐出されるので、圧力室に充填された液体に圧力を付与する。
【選択図】図4
Description
本発明は、ノズルから液体を吐出させる液滴吐出装置に関する。
近年、ノズルから液体を吐出することで画像を構成するドットを記録媒体に形成する液滴吐出装置が普及している。
ところで、この種の液滴吐出装置では、高速に画像を形成する場合は画質が低下し、高画質で画像を形成する場合は画像の形成速度が低下するという問題があった。
この問題を解決するために、特許文献1には、マルチドロップ式インクジェットプリンタヘッドの駆動方法において、インクジェットプリンタヘッドの各圧力室に印加される駆動波形として圧力室を予備振動させるブースト波形を付加した第1の駆動波形あるいは圧力室の振動を抑えるダンピング波形を付加した第2の駆動波形を用いて、圧力室から吐出されるインクの基本吐出量を変化させる技術が開示されている。
また、インク液を連続的に吐出させる場合等に、画像形成サイクルで発生した残留振動の影響により不要なインク液が吐出して画質が低下する場合もあった。
この問題を解決するために、圧力室のノズルから吐出するインク滴の数を変化させることで階調印字を行うインクジェット記録装置が知られている。このインクジェット記録装置では、インク滴を吐出する周期をTd、最大階調のインク滴数をN、最大階調の最終インク滴吐出のための動作が終了してから次の1サイクルタイムが開始されるまでの休止時間をTeとしたとき、1サイクルタイムTcは、Td×N+Teとなるため、各圧力室の後端から先端まで圧力波が伝播する圧力伝播時間をTaとし、Td=n×Ta(但し、n=1,2,3,…)、Te=(0.5+m)×Ta(但し、m=1,2,3,…)に設定し、各階調における最終インク滴吐出の通電波形の出力タイミングが一致するように各階調の通電波形を設定すると共に、この設定に従った通電波形によって、圧力室の容積を変化させる駆動手段を動作されている。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示されている技術では、圧力室に充填された液体に圧力を付与することによって、圧力室に液体を供給する共通供給路に共振が発生し、各圧力室に圧力が不均一に伝播し、各圧力室に供給される液体の速度が圧力室毎に不均一となり、この結果、図11に示すように、圧力室84’に充填された液体が、ノズル82’から液滴として吐出されるときの速度にバラツキが生じ、ノズルから液体が吐出しなかったりする可能性がある、という問題点がある。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、圧力室に充填された液体に圧力を付与することによってノズルから液体を吐出する際に、圧力室へ液体を供給する共通供給路が共振することを抑制することができる液滴吐出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1の液滴吐出装置は、充填された液体を吐出するためのノズルが各々設けられた複数の圧力室と、前記圧力室の各々に接続された分岐路を備え、前記圧力室の各々に当該分岐路から液体が充填されるように液体を供給する共通供給路と、前記圧力室に充填された液体に圧力を付与した際に前記共通供給路内の液体に伝播する圧力波の周波数が、前記共通供給路の共振周波数と同等とならないように前記圧力室に充填された液体に圧力を付与しながら前記ノズルから液体を吐出させる圧力付与手段と、を備えている。
請求項1に記載の液滴吐出装置によれば、充填された液体を吐出するためのノズルが各々設けられた複数の圧力室、圧力室の各々に接続された分岐路を備え、圧力室の各々に当該分岐路から液体が充填されるように液体を供給する共通供給路が備えられており、圧力付与手段によって、圧力室に充填された液体に圧力を付与した際に共通供給路内の液体に伝播する圧力波の周波数が、共通供給路の共振周波数と同等とならないように圧力室に充填された液体に圧力が付与され、ノズルから液体が吐出される。
このように、請求項1に記載の液滴吐出装置によれば、共通供給路内の液体に伝播する圧力波の周波数が、共通供給路の共振周波数と同等とならないように圧力室に充填された液体に圧力が付与されるので、圧力室に充填された液体に圧力を付与することによってノズルから液体を吐出する際に、共通供給路が共振することを抑制することができる。
なお、請求項1に記載の液滴吐出装置は、請求項2に記載の発明のように、前記圧力付与手段が、前記ノズルから液体を吐出させるための吐出圧力を前記圧力室に充填された液体に付与する際の圧力付与の周期に応じた周波数が、前記共振周波数と同等となる場合には、前記吐出圧力を付与する前及び後の少なくとも一方において、前記ノズルから液体を吐出させない非吐出圧力を前記圧力室に充填された液体へ付与してもよい。これにより、共通供給路内の液体に伝播する圧力波の周波数を共通供給路の共振周波数から、簡易にずらすことができる。
また、請求項2に記載の液滴吐出装置は、請求項3に記載の発明のように、前記圧力付与手段が、第1の周期、及び前記圧力付与の周期が前記第1の周期よりも速い第2の周期の各々の周期で前記圧力室に充填された液体に吐出圧力を付与し、前記第1の周期に応じた周波数が前記共振周波数と同等となる場合には、前記吐出圧力と前記非吐出圧力とを前記第2の周期と同じ周期で前記圧力室に充填された液体へ付与してもよい。これにより、共通供給路内の液体に伝播する圧力波の周波数を共通供給路の共振周波数から、より確実にずらすことができると共に、吐出圧力と非吐出圧力とによって共通供給路内のインク液に伝播する圧力波の影響を第2の周期で圧力付与手段が駆動する場合と同等にすることができる。
また、請求項2又は請求項3に記載の液滴吐出装置は、請求項4に記載の発明のように、前記非吐出圧力の大きさを、前記ノズルに形成されたメニスカスの状態を制御するために前記圧力室に充填された液体へ付与する圧力の大きさとしてもよい。これにより、非吐出圧力を簡易に圧力室に充填された液体に付与することができる。
なお、請求項1に記載の液滴吐出装置は、請求項5に記載の発明のように、前記圧力付与手段が、前記ノズルから液体を吐出させるための吐出圧力を前記圧力室に充填された液体に付与する際の圧力付与の周期に応じた周波数が、前記共振周波数と同等となる場合には、前記周波数に比較して小さい周波数で、かつ単位ドット当たりに前記ノズルから吐出される液体の量を変えることなく、前記吐出圧力を前記圧力室に充填された液体へ付与してもよい。これにより、共通供給路内の液体に伝播する圧力波の周波数と共通供給路の共振周波数とを簡易にずらすことができる。
なお、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の液滴吐出装置は、請求項6に記載の発明のように、複数の前記ノズルを、2次元状に配列したものとしてもよい。これにより、ノズルから液体を吐出することによる画像の形成の速度をより速くすることができる。
以上説明した如く、本発明によれば、圧力室に充填された液体に圧力を付与することによってノズルから液体を吐出する際に、圧力室へ液体を供給する共通供給路が共振することを抑制することができる、という優れた効果が得られる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
まず、図1を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置10の全体構成を説明する。
まず、図1を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置10の全体構成を説明する。
同図に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置10には、記録媒体としての枚葉紙(以下、「用紙」という)の搬送方向上流側に、用紙を給紙搬送する給紙搬送部12が設けられている。この給紙搬送部12の下流側には、用紙の搬送方向に沿って、用紙の記録面に処理液を塗布する処理液塗布部14、用紙の記録面にインク液により画像を形成する画像形成部16、記録面に形成された画像を乾燥させるインク乾燥部18、乾燥した画像を用紙に定着させる画像定着部20、画像が定着した用紙を排出する排出部21が設けられている。
以下、各処理部について説明する。
(給紙搬送部)
給紙搬送部12には、用紙が積載される積載部22が設けられており、積載部22の用紙の搬送方向下流側(以下、「用紙の搬送方向」を省略する場合もある。)には、当該積載部22に積載された用紙を一枚ずつ給紙する給紙部24が設けられている。この給紙部24によって給紙された用紙は、複数のローラ26対で構成された搬送部28を経て、処理液塗布部14へ搬送される。
(処理液塗布部)
処理液塗布部14では、外周面に用紙が巻き付けられ、回転することによって当該用紙を搬送する円筒状部材で構成される処理液塗布ドラム30が回転可能に配設されている。この処理液塗布ドラム30には、用紙の先端部を挟持して用紙を保持する保持部材32が設けられており、当該保持部材32を介して、処理液塗布ドラム30の表面に用紙を保持した状態で、処理液塗布ドラム30の回転によって当該用紙を下流側へ搬送する。
(給紙搬送部)
給紙搬送部12には、用紙が積載される積載部22が設けられており、積載部22の用紙の搬送方向下流側(以下、「用紙の搬送方向」を省略する場合もある。)には、当該積載部22に積載された用紙を一枚ずつ給紙する給紙部24が設けられている。この給紙部24によって給紙された用紙は、複数のローラ26対で構成された搬送部28を経て、処理液塗布部14へ搬送される。
(処理液塗布部)
処理液塗布部14では、外周面に用紙が巻き付けられ、回転することによって当該用紙を搬送する円筒状部材で構成される処理液塗布ドラム30が回転可能に配設されている。この処理液塗布ドラム30には、用紙の先端部を挟持して用紙を保持する保持部材32が設けられており、当該保持部材32を介して、処理液塗布ドラム30の表面に用紙を保持した状態で、処理液塗布ドラム30の回転によって当該用紙を下流側へ搬送する。
なお、後述する中間搬送ドラム34、画像形成ドラム36、インク乾燥ドラム38及び画像定着ドラム40についても、処理液塗布ドラム30と同様に構成されると共に保持部材32が設けられている。そして、この保持部材32によって、上流側のドラムから下流側のドラムへの用紙の受け渡しが行われる。
処理液塗布ドラム30の上部には、処理液塗布ドラム30の周方向に沿って、処理液塗布装置42及び処理液乾燥装置44が配設されており、処理液塗布装置42によって、用紙の記録面に処理液が塗布され、処理液乾燥装置44によって、当該処理液が乾燥する。
ここで、処理液はインクと反応して色材(顔料)を凝集し、色材(顔料)と溶媒を分離促進する効果を有している。処理液塗布装置42には、処理液が貯留している貯留部46が設けられており、グラビアローラ48の一部が処理液に浸されている。
このグラビアローラ48にはゴムローラ50が圧接して配置されており、当該ゴムローラ50が用紙の記録面(表面)側に接触して処理液が塗布される。また、グラビアローラ48にはスキージ(図示省略)が接触しており、用紙の記録面に塗布する処理液塗布量を制御する。
処理液膜厚はヘッド打滴の液滴(インク滴)より十分小さいことが理想である。例えば2plの打滴量の場合、ヘッド打滴の液滴の平均直径は15.6μmであり、処理液膜厚が厚い場合、インクドットは用紙の記録面と接触することなく処理液内で浮遊する。2plの打滴量で着弾ドット径を30μm以上得るには処理液膜厚を3μm以下にすることが好ましい。
一方、処理液乾燥装置44には、熱風ノズル54及び赤外線ヒータ56(以下、「IRヒータ56」という。)が処理液塗布ドラム30の表面に近接して配設されている。この熱風ノズル54及びIRヒータ56により、処理液中の水などの溶媒を蒸発させ、固体もしくは薄膜処理液層を用紙の記録面側に形成する。処理液乾燥工程で処理液を薄層化することで、画像形成部16でインク滴を打滴したドットが用紙表面と接触して用紙表面と接触して必要なドット径が得られると共に、薄層化した処理液と反応し色材凝集して用紙表面に固定する作用が得られやすい。
このようにして、処理液塗布部14で記録面に処理液が塗布、乾燥された用紙は、処理液塗布部14と画像形成部16の間に設けられた中間搬送部58へ搬送される。
(中間搬送部)
中間搬送部58には、中間搬送ドラム34が回転可能に設けられており、中間搬送ドラム34に設けられた保持部材32を介して、中間搬送ドラム34の表面に用紙を保持し、中間搬送ドラム34の回転によって当該用紙を下流側へ搬送する。
(画像形成部)
画像形成部16には、画像形成ドラム36が回転可能に設けられており、画像形成ドラム36に設けられた保持部材32を介して、画像形成ドラム36の表面に用紙を保持し、画像形成ドラム36の回転によって当該用紙を下流側へ搬送する。
(中間搬送部)
中間搬送部58には、中間搬送ドラム34が回転可能に設けられており、中間搬送ドラム34に設けられた保持部材32を介して、中間搬送ドラム34の表面に用紙を保持し、中間搬送ドラム34の回転によって当該用紙を下流側へ搬送する。
(画像形成部)
画像形成部16には、画像形成ドラム36が回転可能に設けられており、画像形成ドラム36に設けられた保持部材32を介して、画像形成ドラム36の表面に用紙を保持し、画像形成ドラム36の回転によって当該用紙を下流側へ搬送する。
画像形成ドラム36の上部には、画像形成ドラム36の表面に近接して、シングルパス方式のインクジェットラインヘッド64で構成されたヘッドユニット66が配設されている。このヘッドユニット66では、少なくとも基本色であるYMCKのインクジェットラインヘッド64が画像形成ドラム36の周方向に沿って配列され、処理液塗布部14で用紙の記録面に形成された処理液層上に各色の画像をドットにより形成する。
処理液はインク中に分散する色材(顔料)とラテックス粒子を処理液に凝集する効果を持たせ、用紙上で色材流れなど発生しない凝集体を形成する。インク液と処理液の反応の一例として、処理液内に酸を含有しPHダウンにより顔料分散を破壊し、凝集するメカニズムを用い色材滲み、各色インク間の混色、及びインク滴の着弾時の液合一による打滴干渉を回避する。
インクジェットラインヘッド64は、画像形成ドラム36に配置された回転速度を検出するエンコーダ(図示省略)に同期して打滴を行うことで、高精度に着弾位置を決定すると共に、画像形成ドラム36の振れ、回転軸68の精度、ドラム表面速度に依存せず、打滴ムラを低減することが可能となる。
なお、ヘッドユニット66は画像形成ドラム36の上部から退避可能とされており、インクジェットラインヘッド64のノズル面清掃や増粘インク排出などのメンテナンス動作は、該ヘッドユニット66を画像形成ドラム36の上部から退避させることで実施される。
記録面にインク液により画像が形成された用紙は、画像形成ドラム36の回転によって、画像形成部16とインク乾燥部18の間に設けられた中間搬送部70へ搬送されるが、中間搬送部70については、中間搬送部58と構成が略同一であるため説明を省略する。
(インク乾燥部)
インク乾燥部18には、インク乾燥ドラム38が回転可能に設けられており、インク乾燥ドラム38の上部には、インク乾燥部18の表面に近接して、熱風ノズル72及びIRヒータ74が複数配設されている。この熱風ノズル72及びIRヒータ74による温風によって、用紙の画像形成領域には、色材凝集作用により分離された溶媒が乾燥され、薄膜の画像層が形成される。
(インク乾燥部)
インク乾燥部18には、インク乾燥ドラム38が回転可能に設けられており、インク乾燥ドラム38の上部には、インク乾燥部18の表面に近接して、熱風ノズル72及びIRヒータ74が複数配設されている。この熱風ノズル72及びIRヒータ74による温風によって、用紙の画像形成領域には、色材凝集作用により分離された溶媒が乾燥され、薄膜の画像層が形成される。
温風は用紙の搬送速度によっても異なるが、通常は50℃〜70℃に設定されている。蒸発した溶媒はエアーと共に画像形成装置10の外部へ排出されるが、エアーは回収される。このエアーは、冷却器/ラジエータ等で冷却して液体として回収しても良い。
記録面の画像が乾燥した用紙は、インク乾燥ドラム38の回転によって、インク乾燥部18と画像定着部20の間に設けられた中間搬送部76へ搬送されるが、中間搬送部76については、中間搬送部58と構成が略同一であるため説明を省略する。
(画像定着部)
画像定着部20には、画像定着ドラム40が回転可能に設けられており、画像定着部20では、インク乾燥ドラム38上で形成された薄層の画像層内のラテックス粒子が加熱及び加圧されて溶融し、用紙上に固着定着する機能を有する。
(画像定着部)
画像定着部20には、画像定着ドラム40が回転可能に設けられており、画像定着部20では、インク乾燥ドラム38上で形成された薄層の画像層内のラテックス粒子が加熱及び加圧されて溶融し、用紙上に固着定着する機能を有する。
画像定着ドラム40の上部には、画像定着ドラム40の表面に近接して、加熱ローラ78が配設されている。この加熱ローラ78は熱伝導率の良いアルミなどの金属パイプ内にハロゲンランプが組み込まれており、当該加熱ローラ78によって、ラテックスのTg温度以上の熱エネルギーが付与される。これにより、ラテックス粒子を溶融し、用紙上の凹凸に押し込み定着を行うと共に画像表面の凹凸をレベリングし光沢性を得ることを可能とする。
加熱ローラ78の下流側には、定着ローラ80が設けられている、この定着ローラ80は画像定着ドラム40の表面に圧接した状態で配置され、画像定着ドラム40との間でニップ力を得るようにしている。このため、定着ローラ80又は画像定着ドラム40のうち、少なくとも一方は表面に弾性層を持ち、用紙に対して均一なニップ幅を持つ構成とする。
以上のような工程により、記録面の画像が定着した用紙は、画像定着ドラム40の回転によって、画像定着部20の下流側に設けられた排出部21側へ搬送される。
図2にインクジェットラインヘッド64のノズル面64Aを示す。なお、YMCKに対応する各インクジェットラインヘッド64のノズル面64Aの構成、及び後述するインクジェットラインヘッド64の構造は何れも同一である。
また、インクジェットラインヘッド64と用紙とを相対移動することによって、主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。そして、主走査によって記録される1ライン(或いは帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向といい、副走査を行う方向を副走査方向という。すなわち、本実施の形態では、用紙の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
ノズル面64Aには、後述する圧力室84に充填された液体を吐出するためのノズル82が設けられている。なお、本実施の形態に係るインクジェットラインヘッド64は、インク液を吐出するためのノズル82を、主走査方向及び副走査方向に2次元状に(マトリクス状)配列した構造を有している。また、本実施の形態に係る画像形成装置10では、ノズル82の数を1インチ当たり1200個(1200ノズル/インチ)としているが、1200ノズル/インチに限らず、ノズル82の数をさらに高密度化してもよいことはいうまでもない。
さらに、ノズル82から吐出されるインク液によって用紙上に形成されるドットのピッチを高密度化するために、ノズル82を主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向に沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、より高密度にノズル82を配列させてもよい。
図3にインクジェットラインヘッド64の構造例を示す平面透視図を示す。なお、図3及び後述する図4に図示される矢印は、インクジェットラインヘッド64内を流れるインク液の方向を示している。
本実施の形態に係るインクジェットラインヘッド64は、各ノズル82が各々設けられた複数の圧力室84、圧力室84の各々に接続された分岐路88Aを備え、圧力室84の各々に分岐路88Aからインク液が充填されるようにインク液を供給する共通供給路90、及び圧力室84の各々に接続された分岐路88Bを備え、圧力室84の各々に充填されたインク液が分岐路88Bから流れ込む循環路92を備えている。
圧力室84は、その平面形状が略正方形となっており、一辺にインク液が供給される分岐路88Aが接続され、分岐路88Aが接続されている辺と対向する辺に分岐路88Bが接続されている。なお、本実施の形態に係る画像形成装置10では、圧力室84の平面形状として、正方形を用いたが、正方形に限定されず、平面形状が菱形、長方形、五角形、六角形、その他の多角形、円形、及び楕円形など、他の形状を用いてもよい。
共通供給路90及び循環路92は、インク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、共通供給路90は、分岐路88Aを介して上記インクタンクからインク液を圧力室84に供給し、循環路92は、分岐路88Bを介して圧力室84から流入してきたインク液をインクタンクへ循環させる。
また、図4の縦断面図に示すように、共通供給路90は、分岐路88Aを介して圧力室84の側面上部で連通し、循環路92は分岐路88Bを介して圧力室84の側面下部で連通している。このため、後述するアクチュエータ98の動作とは別に共通供給路90内のインク液と循環路92内のインク液の圧力差により、圧力室84から循環路92へとインク液が流れる。
さらに、図4に示すように、圧力室84の一部の面(図5において天面)を構成している加圧板(共通電極と兼用される振動板)94には、圧力室84に充填されたインク液に圧力を付与しながらノズル82からインク液を吐出させるアクチュエータ98が接合されている。なお、各アクチュエータ98の加圧板94と接触する面と反対の面には個別電極96が設けられている。
アクチュエータ98は、個別電極96と共通電極間に駆動電圧が印加されることによって変形することで圧力室84の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル82からインク液が吐出される。なお、アクチュエータ98には、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウムなどの圧電体を用いた圧電素子が好適に用いられる。また、インク液の吐出後、アクチュエータ98の変位が元に戻る際に、共通供給路90から分岐路88Aを通って新しいインクが圧力室84に再充填される。
本実施の形態に係る画像形成装置10は、画像情報から生成されるドット配置データに応じて各ノズル82に対応したアクチュエータ98の駆動を制御することにより、ノズル82からインク液を吐出させる。そして、用紙を一定の速度で副走査方向に搬送しながら、その搬送速度に合わせて各ノズル82のインク吐出タイミングを制御することによって、用紙上に画像情報により示される画像を形成する処理(以下、「画像形成処理」という。)を行う。
図5に、本実施の形態に係る画像形成装置10の電気系の要部構成を示す。
画像形成装置10は、画像形成装置10全体の動作を司るCPU(Central Processing Unit)100、各種プログラムや各種パラメータ、各種テーブル情報等が予め記憶されたROM(Read Only Memory)102、CPU100による各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM(Random Access Memory)104、後述する外部インタフェース112を介して受信した画像情報等の、各種情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)106を備えている。
また、画像形成装置10は、画像形成部16、インク乾燥部18等の作動を制御する画像形成制御部108、各種の操作指示が入力される操作ボタンやテンキー、各種のメッセージ等を表示するためのディスプレイが設けられた操作部110、外部の端末装置との間で画像情報等の各種情報を送受信する外部インタフェース112を備えている。
これらCPU100、ROM102、RAM104、HDD106、画像形成制御部108、操作部110、及び外部インタフェース112は、システムバス114を介して相互に電気的に接続されている。従って、CPU100は、ROM102、RAM104、及びHDD106へのアクセス、外部インタフェース112を介した上記端末装置との各種情報の送受信、画像形成制御部108を介した画像形成部16、インク乾燥部18等の作動の制御、及び操作部110に対する操作状態の把握や操作部110による各種のメッセージ等の表示を各々行なうことができる。
図6に、本実施の形態に係る画像形成装置10における、ノズル82からインク液を吐出させる際にアクチュエータ98に印加する駆動電圧の大きさ(パルス波形)を示す。
なお、本実施の形態に係る画像形成装置10では、ノズル82からインク液を吐出させる場合には、アクチュエータ98に印加されている所定の大きさ(一例として、約30V)の電圧(以下、「基準電圧値」という。)を、より小さな大きさ(一例として、10V以下)の電圧(以下、「吐出電圧値」という。)に変化させる。これにより、アクチュエータ98が変形(駆動)して、インク液を吐出させる圧力(以下、「吐出圧力」という。)が圧力室84に充填したインク液に付与され、ノズル82からインクが吐出される。
なお、アクチュエータ98に印加する駆動電圧を基準電圧値に戻す前に、ノズル82からインク液を吐出させない圧力(以下、「非吐出圧力」という。)をインク液へ付与する大きさの電圧(以下、「非吐出電圧値」という。)を、アクチュエータ98に印加してもよい。非吐出圧力をインク液に付与する目的は、ノズル82に形成されたメニスカスの状態を制御することであり、非吐出電圧値の大きさは、インク液を吐出した後のメニスカスの振動を抑制できる大きさとする。これにより、メニスカスの振動の影響を受けることなく、連続したインク液の吐出を行うことができる。
また、本実施の形態に係る画像形成装置10では、用紙に形成させるドットの大きさに応じて、アクチュエータ98に印加する駆動電圧を吐出電圧値に変化させる1ドット当りの回数、すなわちノズル82からインク液を吐出させる連射回数を異ならせている。本実施の形態に係る画像形成装置10では、大きさが小さいドット(小滴のドット)を用紙に形成する処理(以下、「小滴形成処理」という。)を実行する場合は、一例として図6(A)に示すように、所定の周期で駆動電圧を基準電圧値から吐出電圧値に変化させる回数を2回とし、ノズル82から2回インク液を吐出させる。一方、大きさが大きいドット(大滴のドット)を用紙に形成する処理(以下、「大滴形成処理」という。)を実行する場合は、一例として、図6(B)に示すように、小滴のドットを形成する際の周期よりも速い周期で、駆動電圧を基準電圧値から吐出電圧値に6回変化させ、小滴形成処理で2回インク液を吐出するのと同じ時間内に、ノズル82から6回インク液を吐出させる。
しかし、圧力室84に充填されたインク液に圧力を付与した際に共通供給路90内のインク液に伝播する圧力波の周波数、すなわちアクチュエータ98の駆動周波数と、共通供給路90の共振周波数とが同等となり、共通供給路90に共振が生じる場合がある。この場合、各圧力室84に圧力が不均一に伝播し、各圧力室84に供給されるインク液の速度が圧力室84毎に不均一となり、吐出させるインク液の速度にバラツキが生じ、ドットの間隔が変化したり、ノズル82からインク液が吐出しなかったりする可能性がある。
そこで、本実施の形態に係る画像形成装置10では、圧力室84に充填されたインク液に圧力を付与した際に共通供給路90内のインク液に伝播する圧力波の周波数が、共通供給路90の共振周波数と同等とならないように、アクチュエータ98によって、圧力室84に充填されたインク液に圧力を付与しながらノズル82からインク液を吐出させる。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置10の作用を説明する。
本実施の形態に係る画像形成装置10では、吐出圧力を圧力室84に充填されたインク液に付与する際の圧力付与の周期に応じた周波数が、共通供給路90の共振周波数と同等となる場合には、吐出圧力を付与する前及び後において、非吐出圧力を圧力室84に充填されたインク液へ付与する。
図7は、小滴形成処理でノズル82からインク液を吐出するアクチュエータ98の駆動周期に応じた周波数(アクチュエータ98の駆動周波数)が、共通供給路90の共振周波数と同等となる場合に、本実施の形態に係る画像形成装置10において、アクチュエータ98に印加する駆動電圧の時間変化の一例を示したグラフである。
同図に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置10では、アクチュエータ98に印加する駆動電圧を吐出電圧値とする前及び後に、駆動電圧を非吐出電圧値とすることによって、圧力室84に充填されたインク液に圧力を付与した際に共通供給路90内のインク液に伝播する圧力波の周波数が、共通供給路90の共振周波数と同等とならないようにする。
また、同図の破線で示される吐出電圧値におけるアクチュエータ98の駆動周期は、大滴形成処理でノズル82からインク液を吐出する際のアクチュエータ98の駆動周期である。このように、本実施の形態に係る小滴形成処理では、基準電圧値から吐出電圧値、及び基準電圧値から非吐出電圧値に変化させる周期を、大滴形成処理における基準電圧値から吐出電圧値に変化させる周期と同じにすることで、吐出圧力と非吐出圧力とを、大滴形成処理におけるアクチュエータ98の駆動周期と同じ周期で、圧力室84に充填されたインク液へ付与する。
また、本実施の形態に係る画像形成装置10では、非吐出圧力を圧力室84に充填されたインク液へ付与する際のパルスの波形形状(非吐出電圧値の大きさ)を、メニスカスの状態を制御するパルスの波形形状と同じとするが、これに限らず、非吐出圧力を圧力室84に充填されたインク液へ付与することができればよく、メニスカスの状態を制御するパルスの波形形状と異なる形状としてもよい。
図8に、共通供給路90が共振状態にある場合と、共振状態にない場合(非共振状態)とにおける共通供給路90内のインク液の圧力分布を示す。
同図に示すように、共通供給路90が共振状態の場合は、共通供給路90の中央部分ほどインク液の圧力が高くなるので、中央部分に近い圧力室84に充填されているインク液に対して共通供給路90から高い圧力が付与されることになり、各圧力室84への圧力の伝播が不均一となる。一方、共通供給路90を非共振状態にすることによって、共振状態にある場合に比較して圧力分布の周期が短くなり、かつ圧力の大きさも小さくなるので、共通供給路90から各圧力室84への不均一な圧力の伝播が抑制される。
図9は、操作部110を介して画像形成処理の実行指示が入力され、用紙が画像形成部16に到達した場合に、CPU100によって実行される液滴吐出プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、液滴吐出プログラムは記憶媒体としてのROM82の予め定められた領域に予め記憶されている。なお、液滴吐出プログラムが実行されている間は、用紙に画像情報により示される画像が形成されるように、予め定められた速度で用紙が搬送され続ける。
まず、ステップ200では、画像情報に基づいて用紙に小滴のドットを形成するか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ202に移行し、否定判定となった場合はステップ218へ移行する。
ステップ202では、アクチュエータ98に印加する駆動電圧を基準電圧値から非吐出電圧値に変化させ、一定時間経過したら基準電圧値に戻す。
次のステップ204では、アクチュエータ98に印加する駆動電圧を基準電圧値としたままで、所定時間経過するまで待ち状態となる。なお、上記所定時間とは、図7に示すように、大滴形成処理において、吐出電圧値から基準電圧値への変化を開始させ、その後基準電圧値から吐出電圧値への変化を開始させるまでの時間間隔Tと同一とする。
次のステップ206では、アクチュエータ98に印加する駆動電圧を基準電圧値から吐出電圧値に変化させ、一定時間経過したら基準電圧値に戻す。
次のステップ208では、アクチュエータ98に印加する駆動電圧を基準電圧値としたままで、上記所定時間経過するまで待ち状態となる。
次のステップ210では、基準電圧値から非吐出電圧値、及び基準電圧値から吐出電圧値への変化が所定回数終了したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ212へ移行し、否定判定となった場合はステップ202へ戻る。なお、本実施の形態に係る画像形成装置10では、小滴形成処理の一例として、ノズル82から2回インク液を吐出させる場合を適用しているため、このときの所定回数を2回とする。
ステップ212では、アクチュエータ98に印加する駆動電圧を基準電圧値から非吐出電圧値に変化させ、一定時間経過したら基準電圧値に戻す。
次のステップ214では、アクチュエータ98に印加する駆動電圧を基準電圧値としたままで、上記所定時間経過するまで待ち状態となる。
次のステップ216では、非吐出電圧値への変化が所定回数終了したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ224へ移行し、否定判定となった場合はステップ212へ戻る。なお、本実施の形態に係る画像形成装置10では、アクチュエータ98の駆動周期を大滴形成処理におけるアクチュエータ98の駆動周期と同一とするため、このときの所定回数を一例として2回とする。
ステップ218は、ステップ200による処理で否定判定となった場合、すなわち画像情報に基づいて用紙に大滴のドットを形成する場合であり、アクチュエータ98に印加する駆動電圧を基準電圧値から吐出電圧値に変化させ、一定時間経過したら基準電圧値に戻す。
次のステップ208では、アクチュエータ98に印加する駆動電圧を基準電圧値としたままで、上記所定時間経過するまで待ち状態となる。
次のステップ222では、非吐出電圧値及び吐出電圧値への変化が所定回数終了したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ224へ移行し、否定判定となった場合はステップ218へ戻る。なお、本実施の形態に係る画像形成装置10では、大滴形成処理の一例として、ノズル82から6回インク液を吐出させる場合を適用しているため、このときの所定回数を6回とする。
ステップ224では、用紙への画像情報により示される画像の形成が終了したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ200へ戻り、否定判定となった場合は本プログラムを終了する。
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係る画像形成装置10では、充填されたインク液を吐出するためのノズル82が各々設けられた複数の圧力室84、圧力室84の各々に接続された分岐路88Aを備え、圧力室84の各々に当該分岐路88Aからインク液が充填されるようにインク液を供給する共通供給路90が備えられており、アクチュエータ98によって、圧力室84に充填されたインク液に圧力を付与した際に共通供給路90内のインク液に伝播する圧力波の周波数が、共通供給路90の共振周波数と同等とならないように圧力室84に充填されたインク液に圧力が付与され、ノズル82からインク液が吐出されるので、圧力室84に充填されたインク液に圧力を付与することによってノズル82からインク液を吐出する際に、圧力室84へインク液を供給する共通供給路90が共振することを抑制することができる。
また、アクチュエータ98が、ノズル82からインク液を吐出させるための吐出圧力を圧力室84に充填されたインク液に付与する際の圧力付与の周期に応じた周波数が、上記共振周波数と同等となる場合には、吐出圧力を付与する前及び後の少なくとも一方において、ノズル82からインク液を吐出させない非吐出圧力を圧力室84に充填されたインク液へ付与するので、共通供給路90内のインク液に伝播する圧力波の周波数を共通供給路90の共振周波数から、簡易にずらすことができる。
また、アクチュエータ98が、第1の周期(ここでは、小滴形成処理でノズル82からインク液を吐出するアクチュエータ98の駆動周期)、及び圧力付与の周期が第1の周期よりも速い第2の周期(ここでは、大滴形成処理でノズル82からインク液を吐出するアクチュエータ98の駆動周期)の各々の周期で圧力室84に充填されたインク液に吐出圧力を付与し、第1の周期に応じた周波数が共振周波数と同等となる場合には、吐出圧力と非吐出圧力とを第2の周期と同じ周期で圧力室84に充填されたインク液へ付与するので、共通供給路90内のインク液に伝播する圧力波の周波数を共通供給路90の共振周波数から、より確実にずらすことができると共に、吐出圧力と非吐出圧力とによって共通供給路90内のインク液に伝播する圧力波の影響を第2の周期でアクチュエータ98が駆動する場合と同等にすることができる。
また、非吐出圧力の大きさを、ノズル82に形成されたメニスカスの状態を制御するために圧力室84に充填されたインク液へ付与する圧力の大きさとするので、非吐出圧力を簡易に圧力室84に充填されたインク液に付与することができる。
さらに、複数のノズル82を、2次元状に配列したので、ノズル82からインク液を吐出することによる画像の形成の速度をより速くすることができる。
(第2の実施の形態)
本第2の実施の形態では、アクチュエータ98の駆動周波数が、共通供給路90の共振周波数と同等となる場合には、上記駆動周波数に比較して小さい駆動周波数で吐出圧力を圧力室84に充填されたインク液へ付与する形態例について説明する。なお、本第2の実施の形態に係る画像形成装置10の構成は、第1の実施の形態に係るもの(図1乃至図4参照。)と同様であるので説明を省略する。
本第2の実施の形態では、アクチュエータ98の駆動周波数が、共通供給路90の共振周波数と同等となる場合には、上記駆動周波数に比較して小さい駆動周波数で吐出圧力を圧力室84に充填されたインク液へ付与する形態例について説明する。なお、本第2の実施の形態に係る画像形成装置10の構成は、第1の実施の形態に係るもの(図1乃至図4参照。)と同様であるので説明を省略する。
次に、本第2の実施の形態に係る画像形成装置10の作用を説明する。
本第2の実施の形態に係る画像形成装置10では、アクチュエータ98の駆動周波数が、共通供給路90の共振周波数と同等となる場合には、上記駆動周波数に比較して小さい駆動周波数で、かつ単位ドット当たりにノズル82から吐出されるインク液の量を変えることなく、吐出圧力を圧力室84に充填されたインク液へ付与する。
図10(A)は、従来の大滴形成処理でノズル82からインク液を吐出するアクチュエータ98の駆動周期に応じた駆動周波数が共通供給路90の共振周波数と同等となった場合に、本第2の実施の形態に係る画像形成装置10において、アクチュエータ98に印加する駆動電圧の時間変化の一例を示したグラフである。なお、図10(B)は図6(B)と同一であり、共通供給路90の共振周波数と同等となっている、従来の大滴形成処理におけるアクチュエータ98に印加する駆動電圧の時間変化の一例を示したグラフである。
本第2の実施の形態に係る画像形成装置10では、図10(A)に示すように、従来の大滴形成処理に比較して、駆動電圧を基準電圧値から吐出電圧値に変化させる回数を少なくすることで、アクチュエータ98の駆動周波数を共通供給路90の共振周波数よりも小さくしている。なお、本第2の実施の形態に係る画像形成装置10では、基準電圧値から吐出電圧値に変化させる回数を一例として3回、すなわち従来の2分の1にしているが、3回に限らないことはいうまでもない。
そして、単位ドット当たりにノズル82から吐出されるインク液の量を変えないために、すなわち大滴の大きさを変えないために、基準電圧値及び吐出電圧値の大きさを従来に比較して2倍とし、従来に比較して吐出圧力が大きくなるようにしている。
以上詳細に説明したように、本第2の実施の形態に係る画像形成10では、アクチュエータ98が、ノズル82からインク液を吐出させるための吐出圧力を圧力室84に充填されたインク液に付与する際の圧力付与の周期に応じた周波数が、共振周波数と同等となる場合には、周波数に比較して小さい周波数で、かつ単位ドット当たりにノズル82から吐出されるインク液の量を変えることなく、吐出圧力を圧力室84に充填されたインク液へ付与するので、共通供給路90内のインク液に伝播する圧力波の周波数と共通供給路90の共振周波数とを簡易にずらすことができる。
以上、本発明を上記各実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記各実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記各実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記各実施の形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における組み合わせにより種々の発明を抽出できる。上記各実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
また、上記各実施の形態では、用紙に形成されるドットの大きさを大滴及び小滴の何れかとする場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、用紙に形成されるドットの大きさを大滴及び小滴の他に、大滴と小滴の中間の大きさ(中滴)や、他の大きさのドットを形成する形態としてもよい。
その他、上記各実施の形態で説明した画像形成装置10の構成(図1乃至図4参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりすることができることは言うまでもない。
また、上記各実施の形態で説明した液滴吐出プログラムの処理の流れ(図9参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりすることができることは言うまでもない。
10 画像形成装置(液滴吐出装置)
82 ノズル
84 圧力室
88A 分岐路
90 共通供給路
98 アクチュエータ(圧力付与手段)
82 ノズル
84 圧力室
88A 分岐路
90 共通供給路
98 アクチュエータ(圧力付与手段)
Claims (6)
- 充填された液体を吐出するためのノズルが各々設けられた複数の圧力室と、
前記圧力室の各々に接続された分岐路を備え、前記圧力室の各々に当該分岐路から液体が充填されるように液体を供給する共通供給路と、
前記圧力室に充填された液体に圧力を付与した際に前記共通供給路内の液体に伝播する圧力波の周波数が、前記共通供給路の共振周波数と同等とならないように前記圧力室に充填された液体に圧力を付与しながら前記ノズルから液体を吐出させる圧力付与手段と、
を備えた液滴吐出装置。 - 前記圧力付与手段は、前記ノズルから液体を吐出させるための吐出圧力を前記圧力室に充填された液体に付与する際の圧力付与の周期に応じた周波数が、前記共振周波数と同等となる場合には、前記吐出圧力を付与する前及び後の少なくとも一方において、前記ノズルから液体を吐出させない非吐出圧力を前記圧力室に充填された液体へ付与する請求項1記載の液滴吐出装置。
- 前記圧力付与手段は、第1の周期、及び前記圧力付与の周期が前記第1の周期よりも速い第2の周期の各々の周期で前記圧力室に充填された液体に吐出圧力を付与し、前記第1の周期に応じた周波数が前記共振周波数と同等となる場合には、前記吐出圧力と前記非吐出圧力とを前記第2の周期と同じ周期で前記圧力室に充填された液体へ付与する請求項2記載の液滴吐出装置。
- 前記非吐出圧力の大きさを、前記ノズルに形成されたメニスカスの状態を制御するために前記圧力室に充填された液体へ付与する圧力の大きさとした請求項2又は請求項3に記載の液滴吐出装置。
- 前記圧力付与手段は、前記ノズルから液体を吐出させるための吐出圧力を前記圧力室に充填された液体に付与する際の圧力付与の周期に応じた周波数が、前記共振周波数と同等となる場合には、前記周波数に比較して小さい周波数で、かつ単位ドット当たりに前記ノズルから吐出される液体の量を変えることなく、前記吐出圧力を前記圧力室に充填された液体へ付与する請求項1記載の液滴吐出装置。
- 複数の前記ノズルを、2次元状に配列した請求項1〜請求項5の何れか1項記載の液滴吐出装置。
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2010
- 2010-02-24 US US12/711,994 patent/US20100225706A1/en not_active Abandoned
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4360890A1 (en) | 2022-10-24 | 2024-05-01 | Ricoh Company, Ltd. | Liquid discharge head, liquid discharge unit, and liquid discharge apparatus |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20100225706A1 (en) | 2010-09-09 |
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