JP2010201609A - 船舶プロペラの水中保守設備 - Google Patents

船舶プロペラの水中保守設備 Download PDF

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Abstract

【課題】
就航中の船舶のプロペラをドックに入れて研摩するのではなく、係留している状態の船舶を、水中で海洋性付着物の着床を遅らせる効果がある粗度までプロペラを研摩する技術とプロペラの保守管理に必要なプロペラ表面の粗度を計測する技術が求められていた。
【解決手段】
水中でプロペラの表面の粗度を計測する水中粗度計と、研磨精度をRa1μm以下まで研磨できる水中プロペラ研磨機と、発生した剥離物を、水面にある剥離物貯留装置に回収できる剥離物回収装置を備える船舶プロペラの水中補修設備を発明した。
【選択図】図1

Description

本発明は、船舶のプロペラを海洋性付着物の着床を遅らせることができる粗度まで水中でプロペラを研磨し、研磨時に発生する剥離物の回収を行い、プロペラの表面粗度を水中で計測することにより就航中の水中にあるプロペラの性能が確認でき、研摩と粗度測定を行う保守管理と水中保守設備に関する。
通常船舶は巡航速度を維持して航海している、しかし日時の経過とともに、巡航速度を維持し続けると燃料消費量が増加する。
これは船舶の諸設備の劣化によるものもあるが、時間の経過とともに船体外板部及び推進器に海洋性付着物が付き、それにより船体外板部及びプロペラの抵抗が増加することによる要因が大きいためである。
船舶は巡航速度を維持するために着床物による抵抗が増えると運行に支障が出ないように抵抗の増加分だけ燃料を多く消費して速度の維持を行っている。
着床物による燃料消費量増加分の問題については、省エネルギー運航対策や船舶のCO2排出による地球温暖化問題が顕著化していないときはそれほど重要な問題とはなっていなかった。
それでも船体及びプロペラが汚れすぎると、燃料消費量が増加するのとエンジン負荷がかかるので、水中でダイバーが清掃器具を使い船体外板部及びプロペラの清掃をして負荷の軽減を図る方法がとられている。
船体外板部については、海洋性付着物が着きにくい塗料が開発され、ほとんど海洋性付着物の抵抗による影響を考慮する必要がなくなってきた。
推進機部、特にプロペラ部については、プロペラ専用の海洋性付着物が付かない塗料及び塗装する技術がいまだ確立されていない。その為に海洋性付着物による影響を受け続けており、対策として水中でダイバーによるプロペラの清掃及び研磨が行われている。
水中のプロペラ清掃及び研磨方法としてはスクレッパー及びタワシ類を使いダイバーが人力でプロペラの表面に付いた汚れを落とす方法が行われている。
また、動力を使う清掃機及び研磨機で、ダイバーが水中でプロペラ清掃を行う方法も実施されている。
従来、水中で行なうプロペラ清掃はプロペラ表面の汚れを落としエンジン負荷を少なくすることを目的としたプロペラ清掃であった。
今までの行われている清掃では、プロペラ表面の汚れを落とすだけなので、清掃直後はきれいで効率よく稼働するが、1〜2週間もするとプロペラ表面に海洋性付着物が着き始め、その付着物によりプロペラに抵抗が発生しプロペラ効率が落ち始めていた。
水中研磨機による清掃方法にエアーサンダーに研磨パッドを取り付けて研磨を行う方法がある。この方法で行うとエアーの吹き出しにより視界が妨げられ、視界の確保がしにくくなる。又均一に施工する必要があるのに一部分だけが当るエアーサンダーではプロペラ表面を削ってしまい施工精度が落ちる。更にエアーサンダー研磨機の研磨パッドの大きさは10cm程度でそれ以上大きくすると水の抵抗が大きくなり、回転速度とトルクが落ち研磨を行ってもよい精度の研磨が行えず、エアーサンダーによる研磨では粗度は良くなってもRa10μm程度である。
水中研磨機による清掃方法として水流式の研磨機にダイヤモンドディスクパッドを取り付けて行う方法がある。水流式の研磨機ではエアーサンダーと比較して視界は確保できるが研磨の粗度は良くできてもRa1μm程度である。
上記清掃方法では水中で研磨をしても、(通常船舶のプロペラ表面粗度は、新造時及び乾ドックでのプロペラ研磨終了後の状態でも、粗度Ra3μm〜Ra5μm程度といわれている)研摩できるプロペラの粗度はRa1μm位までが限度といわれている。しかし、プロペラの表面粗度はRa0μmに近づければ近づけるほど性能の良いプロペラになる。Ra1μm以下、特にRa0.5μm以下になると付着物の着床には数ヶ月以上時間がかかるようになりプロペラの汚れによる抵抗損失がほとんど出ないようになる。
いままでは水中でRa1μm以下の粗度となるプロペラ研磨機との研磨技術がなく又プロペラ表面の粗度を水中で計測できる粗度計もなかった。
現在水中でのプロペラ研磨は行われているが現在使用されている研磨機ではRa1μm以下に出来る研磨機がないため水中でRa1μm以下の研磨を行うことが出来ない。
水中研磨機の動力源として現在は油圧と水流とエアーモーターが使われているこれらの動力モーターは水中仕様でなく陸上で使用することを基本として作られており、この動力モーターを水中に持ち込んで使用すると想定外の条件変化により回転数が極端に落ちるだけでなく機械の性能も落ちる。
プロペラ研磨の粗度をRa1μm以下にするには、水中で強いトルクと、研磨パッドの外周を高速で回転させる性能の研磨機モーターが必要である。
しかしあまりに強いトルクや高速で研磨機が回転すると研磨機にダイバーが振り回されて危険である。
水中研磨機は人が(現在の平均的日本人ダイバー)手に持って安全に操作でき、研磨粗度がRa1μm以下に研磨できる性能があること。施工面が垂直に近い壁状であるため研磨機が垂直面でも操作しやすいこと。又曲面であるプロペラ面の清掃が均一に出来ることが水中プロペラ研磨機の必要条件となる。
水中研磨機に取り付ける研磨パッドの種類にダイヤモンドディスクの研磨パッドがある。このダイヤモンドディスクを使用して、研磨すると表面を粗く削りとるようになり、水中研磨中にプロペラから削り取られた削りくずが光に当たりキラキラと輝くのが確認できる。このダイヤモンドディスクで研磨した後の粗度の測定では、Ra1μm程度までの研磨が限度であった。Ra1μm程度の研磨だと数週間でプロペラに付着物が着き始める。又何度もこのダイヤモンドディスクを使用するとプロペラを削り続けるのでプロペラの曲面に変化が起きてくることが予測され、特に先端部付近であればプロペラの性能に大きな変化が起こることがあった。
水中でプロペラ表面を研磨して粗度を確認する方法には、水面上にプロペラを出してプロペラ粗度の計測を行う方法と、水中に持ち込んだルパートゲージ(数種類の粗度見本板)とプロペラの表面をダイバーが触手及び目視で比較する方法がある。今までは水中で粗度計測を行いRa0.1μm単位での数値で表せる水中粗度計は開発されていない。
今までは、就航中の船舶の水中でのプロペラの粗度による保守管理方法と水中研磨技術は確立されていなかった。それ故に、粗度を厳密に図る必要性も求められなかったので目視による確認程度での粗度計測とプロペラ表面粗度管理でよかった。
就航中のプロペラの粗度を上げて(平滑にすること)プロペラの性能管理を行うには水中で粗度の計測を行う必要がある。船舶のプロペラの粗度を水中で計測する方法はルパートゲージを使った方法だけであり、数値で粗度が確認できる水中粗度計及び粗度の計測方法は確立されていない。現在プロペラの粗度を数値で計測するには水面上にプロペラを出して計測するか、ドックに入れてドライ状態にして計測することだけである。だが就航中の船舶では粗度計測のためだけにこれらを行うのはどちらも不可能に近いことである。
粗度計は大きく分けて2種類あり非接触式粗度計(光又は超音波などを対象粗度計測物表面に照射し反射波を解析して粗度を計測する方式)と接触式粗度計(触針部が対象粗度計測物表面に直接触れて凹凸を計測する方式)とがある。
非接触式粗度計を使う場合、設備が大掛かりなためと、精密すぎる機械のため、毎回計測場所となる現場の岸壁及び小型船舶に、一回の粗度測定のために非接触式粗度計を持ち込むことは保守管理と経費負担を考慮すると不可能に近く、毎回計測場所が移動する粗度測定にこの機械を使うのは難しい。
接触式粗度計を使う場合は触針部が動作して計測する構造であるため耐圧箱に入れて水中に持ち込んでも、この触針部分を水中で耐圧箱を介して誤差なく計測する耐圧箱を製作することも非常に難しい。
接触式粗度計と非接触式粗度計を価格面と使い易さで比較すると非接触式粗度計は非常に高価で数千万円程度するが接触式の粗度計は数十万円程度である。
接触式粗度計は10cm×20cm×10cm程度の大きさのものが普及しており簡単に携行出来るが非接触式粗度計は携行するには大きすぎるのと精密すぎるので戸外である岸壁及び船上での取り扱いが難しい欠点がある。
現在ドックで船舶のプロペラ研磨後の粗度計測には接触式粗度計は携行できるので多く使用されておりプロペラの粗度を測定するのに問題ない精度を持っている。
携帯式の接触式粗度計には、測定部と演算部がケーブルでつながれているものがあるがこの形式のものはケーブルが短くケーブルを長く伸ばすと性能が変わる欠点がありあまり長く伸ばすことができないものが多い。
就航中の船舶のプロペラは水中下にあり1000トンクラスの船舶ではプロペラの最下部の位置は水面下5mぐらいである。携帯できる接触式粗度計の測定部だけを触針部の欠点を補って水中で使用できるように耐圧箱に入れてもケーブルが短いため操作及び表示部がある演算部を水面に出すことができないことがある。
粗度計測は粗度計の測定部へのケーブルを長くして測定部だけを水中に持ち込んで陸上部から操作し電話で指示を受けて粗度計測をすることもできるが、それよりダイバーが測定数値を確認しながら粗度計測定部を操作して計測する方がより確実に早く計測することができる。
現在市販されている携帯式の接触式粗度計には、演算部にキャパシタンス(コンデンサー)を使っているものが多い。キャパシタンスを使っていない接触式粗度計では加圧されても問題ないのだが、キャパシタンスを使っている部分は加圧されると圧力の影響を受けて壊れてしまう。
水中で行うプロペラ清掃および研磨作業では剥離物の回収がほとんど行われていない。回収方法としてはダイバーが清掃時に発生した剥離物を袋などに受けて手で入れて回収している程度で、剥離物の殆どは水中に放出され海底に投棄蓄積されているのが現状である。又回収しようと思っても潮流や波の影響を受け回収がうまくできないことが多い。
ドック出渠時のプロペラの粗度はRa3μm〜Ra5μmである。この粗度であればプロペラには1〜2週間目から付着物がつき始める。清掃作業でこの付着物及び研磨くずを水中に放出することは環境汚染となるので水中プロペラ研磨機は剥離物が回収できるシステムの研磨機でなければならない。
特開2005−297090に開示されている水中研磨装置は、上を向いている研磨機のディスクを押し付けて研磨する装置である。発生する反力対策として反力を打ち消すために研磨ディスクと逆方向に羽を回転させてバランスを取り、吸出し装置を使い負圧を発生させて研磨面に吸着させる装置である。当発明は研磨面が垂直であるプロペラを研磨するので研磨ディスクの中に負圧が発生する構造若しくは研磨剤入り研磨ディスクが研磨時に中央にくぼみを発生させる構造でディスク内部に凹みを持たせ、水を研磨機外側に排水して負圧を発生させ、その負圧を利用して自ら吸着するようにした装置である。又研磨くずの回収においても研磨ディスクの回転によりディスクの外に飛ばされたものを別フードカバーにて回収部分を作成してカバーの外に出さずに回収する方法で、研磨くずの回収方法及び吸引方法に大きな違いがある。
特開2005−297090に開示されている水中研磨装置では研磨と吸引が同じ動力源で作動している。本発明では、ダイバーが水中研磨機を手に持って使用して施工するので、回収装置は研磨機の外側に設置される。回収動力も負圧を使う構造となっている点に大きな違いがある。又研磨対象物は船舶のプロペラで、水中で垂直となっており研磨屑も研磨パッドにより遠心力で研磨部より外側に吐き出されるのを利用して、吐き出された研磨屑をフードで覆った回収装置に回収する方法であり、研磨した研磨屑が閉鎖区域内にないので内部で拡散することがない。研磨屑によるに影響がでない点にも違いがある。
特開昭58−94962に開示されている水中研磨装置では、機械による遠隔操作で回転式研磨機を操作し研磨する方式である。この研磨機の対象とする対象物及び研磨面は固定されており研磨機も研磨時は固定した状況で研磨するようになっている。本発明の研磨対象物は船舶のプロペラであり、研磨面のプロペラは海象気象に影響され常に船舶と同時に揺れ動いている。又施工するダイバーも揺れ動く環境で施工しなければいけない。静的水域で固定された施工面に遠隔操作により機械を使って研磨する場合と比べ施工環境に根本的な大きな違いがある。更に本発明の水中プロペラ研磨機は人が手に持って水中で操作する研磨なので施工方法にも大きな相違がある。
特開平5−069888 船舶用プロペラの補修方法ではプロペラの表面の補修を行い、プロペラを良い状態にする方法であるが、当発明はプロペラの表面を製造時以上に研磨してプロペラをよい状態にする方法なので補修ではなく性能を上げている点に大きな違いがある。
特開平8−207890 船舶用プロペラ及びその製造方法ではプロペラに皮膜を形成させて海草や付着物が付かないように行う方法でプロペラの性能維持を行う方法であるが、当発明は水中でプロペラの表面を付着物が付かない粗度まで研磨して性能を上げる方法なので皮膜を付着させない点に大きな違いがある。
特開平11−216671 手持ち式装置用の吸引装置では研磨ディスクの背面と外周をフードで多いエアーの負圧発生装置を接続して研磨くずを吸引できるようにしている。密度の低い気中での操作の場合この方法で吸い込みは可能であるが、当発明は水中で使用する研磨装置なのでこの方では密度が大きい水では研磨機で作られる負圧により研磨機が研磨面に吸い付くため、エアーの負厚手はみずと同時に研磨くずを吸い込むことができないため吸引装置の根本構造がまったく違う点に大きな違いである。
実全昭58−160755 船舶用プロペラの研磨設備はプロペラを研磨する設備であるがプロペラ製造所もしくは造船所のドックで行える陸上での研磨設備である、当発明は水中でダイバーが研磨機を手で持って行う研磨設備であるので、使用できる条件が違う点に大きな違いがある。
特開2005−297090号公報 特開昭58−94962 特開平5−069888 特開平8−207890 特開平11−216671 実全昭58−160755
陸上の造船設備でプロペラの研磨を行う推進器の保守管理方法でなく係船中の船舶の推進機を水中で研磨し、船舶をドックに入れることなく、水中でプロペラの表面粗度を限りなく性能の良いRa0μmに近いところで保つ保守管理と保守設備。
本発明は運航にあまり支障をきたすことなく係留中に水上に浮いている状態で、水中で船舶のプロペラを、水中研磨機と水中粗度計測設備を用いた方法で管理できる保守設備の提供を目的とする。
水中は平穏でなく水の動きにより船舶は常に揺れている。常にプロペラも動いており、施工するダイバーも揺れ動いている。研磨対象とするプロペラは曲面を持っており、相互に揺れ動く中で人が手に持てる適度な大きさで操作でき曲面を持ったプロペラを研磨できる水中プロペラ研磨機の提供を目的とする。
垂直及び天井状態である研磨面でも、水中プロペラ研磨機に負圧を発生させ、その負圧により水中プロペラ研磨機をプロペラに吸着させて操作性を良くする水中プロペラ研磨機の提供を目的とする。
水中にあるプロペラの粗度を、粗度測定補助箱を使って計測できる粗度計と粗度計測の数値が水上にいても確認できる水中粗度計測方法の提供を目的とする。
水中の祖度測定面に取り付ける粗度測定補助箱は、ダイバーが設置撤去及び取り扱いが簡単に行える構造でダイバーが目視により水中部から粗度測定補助箱内部が確認できる構造を有している水中粗度測定補助箱の提供を目的とする。
粗度測定補助箱を使用する接触式粗度計もできるだけ小さな構造となるように演算部と測定部が分離された形状のものを使用し、耐圧箱で構成され演算部耐圧箱は大気圧に保たれた状態で外部より操作できる構造で測定部耐圧箱は加圧及び負圧でも外圧と均圧できる構造を持つ水中プロペラ粗度計測設備の提供を目的とする。
水中研磨機に取り付けられる剥離物回収装置は、簡単な構造で着脱が容易で取り扱い易く水中プロペラ研磨機に剥離物回収装置を取り付けても安全に作業が行える剥離物回収機の提供を目的とする。
水中プロペラ研磨によって発生する研磨くずの量は、製造時の研磨粗度の最大Ra5μmRa0.3μmまで研磨するとして計算すると、プロペラの表面剥離部の体積は約700mm3以下である(直径6m2軸の推進機のプロペラを研磨した場合の概算数値)付着物と研磨くずを回収できる剥離物回収装置の提供を目的とする。
2回目以降ではプロペラの表面粗度がRa1μm以下となっているので研磨くずは最大でも体積が約50mm3以下(ダイヤ6m、2軸の推進機をRa0μmまで研磨した場合の概算数値で、実務では10mm3程度と想定される)程度と計算される。3回目以降はもっと少なくなり環境に影響を与えず、回収する行為の方が環境に与える影響が大きくなる。更に海洋性付着物の着床も極めて少なくなり回収装置を取り付けて回収するまでの量の剥離物はほとんど発生しなくなる、研磨機に着脱が容易で取り扱いやすい剥離物回収装置の提供を目的とする。
剥離物貯留装置内での剥離物の回収時間を短くするため、剥離物貯留装置内で沈降剤を使い急速沈降させて強制回収する方法及び剥離物貯留装置内にある微粉末を含んだ水をポンプで吸い上げ回収する微小剥離物回収装置を使い短時間に確実に剥離物を回収する設備の提供を目的とする。
プロペラ研磨時に発生する剥離物を水中プロペラ研磨機外部の海中に不法投棄することなく、剥離物貯留装置と微小剥離物回収装置を使い、ほとんどの剥離物を回収できる剥離物回収装置の提供を目的とする。
本発明は上記の課題を鑑みてなされた船舶プロペラの水中研磨機及び水中粗度計を用いた水中保守設備である。
本発明においては、船舶プロペラの保守管理がドックに入れることなく係留中に水中で行えるようになる。
本設備の水中プロペラ研磨機は、曲面を持ったプロペラに吸着させるために、研磨ディスクは弾性体を含んだ素材で作られディスク部にクッション性と透水性をもち中央部にくぼみがある構造若しくは研磨剤入り研磨ディスクが回転時に中央にくぼみを発生させる構造で、研磨ディスクを高速回転させてくぼみ内の部分及びディスク周囲の水をディスク外部に排除することにより、研磨ディスク内部およびディスク周囲に負圧を発生させ、その負圧により水中プロペラ研磨機をプロペラに吸着させることにより研磨面が垂直であるプロペラでも、水中で人が手に持って簡単にプロペラ研磨機が操作できる研磨機である。
本設備においては、水中プロペラ研磨機の研摩精度の向上のために、水中プロペラ研磨機は、水中で水の抵抗を受けても、又研磨パッドがプロペラに押し付けられても、研磨に支障が出ない強いトルクを発生する8MPa〜50MPa内の圧力で1000rpm〜10000rpm内の高速で回転する性能を有し、プロペラの表面をRa1μmRa0.01μmの粗度にまで研磨できる研磨機である。
請求項2記載の発明においては、水中の粗度測定面粗度測定が水中でできるようになる。
請求項2記載の発明においては、粗度計は演算部と測定部がわかれている構造の接触式粗度計を使い、加圧下で使用できない部品が使われている演算部と加圧下でも使用できる測定部を個々に分けて耐圧箱に入れ、圧力伝達防止コネクターと、耐圧ケーブルを介してお互いが独立した状態となることで圧力を他に伝えなくなり演算部が加圧されなくなる。更に、水中に持ち込まなければ使えない場合の演算部耐圧箱は水中で粗度計測の操作及び表示の確認ができる構造で、計測部耐圧箱は外部の圧力変化に対応できる構造の耐圧箱で、携帯式の接触式粗度計の計測部は、加圧下で暴露されても加圧による影響が出ない部品で構成されており、水中に設置された粗度測定補助箱の中の気中となっている中で取り出して粗度計測ができるようになる。
請求項2記載の発明においては、粗度測定補助箱はプロペラ表面に簡単に設置することができる構造とすることによって、粗度測定時に必要となる空間が水中のプロペラ面で作れ、粗度計を水の中で使用するのではなく加圧されてはいるが水中の気中状態の中で使用できる。
更に請求項2記載の発明においては、粗度測定補助箱を使うことにより、水中のプロペラ部の計測部に気中部が作れることにより、水中で使うことができない接触式の粗度計が加圧下ではあるが水中で使用できるようになる。
本設備の水中プロペラ研磨機は環境汚染を防ぎ保守整備時間を短縮できる剥離物回収装置が取り付けられ、剥離物を剥離物貯留装置で沈降させ回収し易くし、剥離物貯留装置内で沈降するのに時間がかかる微粉末剥離物を含んだ水はポンプで吸い上げ、フイルターで濾過し、水と剥離物に分離して微粉末の剥離物までも短時間で回収できるようになる
又、剥離物回収装置は取り付け具で簡単に研磨機に取り付けができ回転ディスクで周囲に飛ばされる剥離物を回収するため剥離物回収機に剥離物拡散防止ブラシと剥離物吸い込み板を備え、剥離物拡散防止ブラシは剥離物が剥離物回収装置外部に拡散するのを防ぎ負圧により剥離物回収機外部の水が吸い込める機能と水中プロペラ研磨機に簡単な工具で取り付けられ、剥離物を海中に放出することなく剥離物が回収不要の場合でも簡単に取り外せて効率よく保守作業が行えるようになる。
請求項1記載の発明によると就航中の船舶をドックに入れることなくプロペラの保守整備及び管理することができるようになり、以下のような優れた効果を発揮する。これらはいずれも従来技術では不可能であったことである。
本水中保守設備を使用すると、揺れ動く船舶のプロペラと揺れ動く水中でプロペラ研磨をするダイバーが水中プロペラ研磨機を手軽に操作できるようになる。水中プロペラ研磨機が特殊構造の研磨ディスクで回転により負圧発生をさせ自らプロペラに吸着することにより、水中プロペラ研磨機の操縦性が良くなり、水中プロペラ研磨機はプロペラの表面を滑るよう動くようになる。水中プロペラ研磨機をプロペラに押し当てて研磨するのではなく水中プロペラ研磨機自身が回転しながらプロペラに吸着して滑っているので、ダイバーは研磨機をプロペラ表面に当て任意の方向に移動するだけで安定した研磨作業が可能となる
更に、水中研磨を行うプロペラは曲面を持っておりプロペラ軸近辺は特に曲面が大きい、研磨ディスクをプロペラに吸い付かせ、水中で安定した状態でプロペラ研磨を行うと、研磨仕上がりの粗度は平均でもRa0.5μm以下となる。プロペラ先端部から中央よりの曲面が少ない平面に近い部分のプロペラ効率のよい場所ではRa0.3μm以下の粗度となる研磨ができる。特にRa0.5μm以下の粗度までプロペラの表面を研磨するとプロペラの性能が上がりプロペラ表面が汚れてくるのに数ヶ月単位の時間がかかるようになる。
本水中保守設備を使用すると、汚れを落とす清掃だけの場合とRa1μm以下まで研磨した場合を比較すると、着床物の着床状況に大きな違いが出るようになり、特にRa1μm以下に研磨した場合は数か月にわたりプロペラの性能を良い状態で維持できるようになる。水中プロペラ研磨はプロペラの性能を製造時より良くすることができる工法であり、特に休みなく回転している状態のプロペラでは数ヶ月以上にも亘り、付着物が着きにくくなり性能のよい状態がより長く維持されるようになる。更にそれにより燃料削減の効果も大きくなるプロペラ研磨機である。
本水中保守設備の粗度測定を行う設備では、粗度測定補助箱と耐圧箱を使うことにより水中で粗度を計測する粗度計が作れる、現在陸上で使用されている粗度計を耐圧箱に入れ水中で気中となる粗度測定箱の中で測定することができるので新たに水中での粗度計を開発することなく耐圧箱と粗度測定補助箱を作成することで水中粗度計測ができるようになる。
本水中保守設備を使用すると、水中で船舶のプロペラの粗度を数値で表せるようになる。プロペラの表面粗度が数値で確認できるとプロペラの状態が確認できプロペラの保守管理を行うことができる。プロペラの表面粗度はRa0μmに近ければ近いほど性能は良い、汚れを落とす清掃だけの場合とRa1μm以下まで研磨した場合とを比較すると、着床物の着床状況に大きな違いが出る。Ra1μm以下に水中でプロペラを研磨した場合は数か月にわたりプロペラの性能を良い状態で維持できるようになる。今まで水中でプロペラを研磨しても、粗度の測定をすることができなかった。又粗度が比較できるルパートゲージでもA〜Fの6通りしか基準がなく、それも触手及び映像による比較で判断されていた。請求項1の水中プロペラ研磨機によりRa1μm〜Ra0.01μm内の粗度までの研磨ができるようになり請求項2、請求項3の発明によりそれを確認することができるようになった。それによりプロペラ表面の粗度の数値を持ってプロペラの研磨終了時の粗度の確認だけでなくプロペラの保守管理を行うことが可能となった。
本発明では、安価で使いやすい粗度計を作ることができる。粗度計には接触式粗度計と非接触式粗度計があり各粗度計にはそれぞれに利点と欠点がある。非接触式粗度計は高価で装置が大掛かりであり、価格面だけでなく持ち運びにも欠点となる問題が多々あるが接触式粗度計は小さいので可搬できる耐圧箱に入れるのに適している。
接触式粗度計の演算部にキャパシタンスを使っているものがある。キャパシタンスは加圧下で使用できないので、演算部を耐圧箱に入れて大気圧状態にすると水中に持ち込んでも使用できるようになる。
接触式粗度計の測定部は触針部が動いて計測する構造である。可動部を計測に支障なく動けるように防水加工することは難しい。そのため粗度測定補助箱を使いその中測定を行う、粗度計触針部を開閉できる耐圧箱に入れることにより、水中に持ち込んで粗度測定補助箱まで運べることができ粗度測定が粗度測定補助箱の中でできるようになる。ケーブルが長く伸ばせない接触式粗度計でキャパシタンスを使っている場合の演算部と加圧下でも計測できる測定部を分けてそれぞれの欠点を補う耐圧箱に入れることで安価で携帯できる接触式粗度計が使用できるようになり、係留中の船舶のプロペラの粗度を水中で計測することが可能となる。
更には、水中粗度計の機能をよくするために、水中粗度計の演算部耐圧箱は大気圧に保たれ外部の水中より操作できる機能を持ち表示部も水中で読み取れる機能を持つ、測定部の耐圧箱は加圧時及び負圧時でも圧力調整弁と逆止弁の機能により外圧と均圧することができ、粗度測定補助箱の中の加圧下でも蓋が開閉することができる。
剥離物回収機は水中プロペラ研磨機に取り付け取り外しが容易にできる構造となっている。剥離物がほとんどなく剥離物の回収が不要の場合には取り外すことができ研磨作業を簡素化できる、更に剥離物貯留装置で剥離物を沈降させるので、剥離物のほとんどは水と分離して剥離物貯留装置内下部に堆積し回収が容易である。
微小剥離物は自然沈降に時間がかかり研磨作業終了後でも沈降を待たなければいけない、作業終了後撤収するのに相当の時間がかかり船舶の運航に支障をきたすおそれがある、剥離物貯留装置内で沈降剤を使用して沈降を早め回収することもできるしそれでも回収に時間的余裕がない時は、微小剥離物回収装置で、剥離物貯留装置内にある沈降していない剥離物を、剥離物貯留装置内にある水と同時に回収して処理することにより、作業完了時間が短縮されるようになり、船舶の運航に与える影響を少なくすることができる。
又、研磨機に剥離物拡散防止ブラシと剥離物吸い込み板を備えた剥離物回収装置を取り付けることによりプロペラ表面を研磨するとき発生する研磨屑及び海洋性付着物の剥離物を海中に吐き出すことなく、負圧による吸引で水面にある剥離物貯留装置に容易に回収することができるようになる。
本発明は、船舶をドックに入れることなく、係留及び停泊中の船舶のプロペラの粗度計測を行い粗度の状況に応じて水中プロペラ研磨機を使いダイバーに研磨させプロペラの性能の向上を図ることが出来る。又係留および停泊中に短時間でプロペラ研磨を行うことができるので運行に大きな支障をきたすことなく、短時間に少数の人員で船舶プロペラの水中研磨と水中粗度測定を用いた水中保守整備作業が施工出来、推進器の性能を維持することができるようになる。
本発明の船舶の推進機の水中保守設備は小規模設備のため、移動が容易で、普通車貨物車両程度の車1台で研磨資機材を搬入搬出でき、又沖合での研磨作業でも小型船舶1艘に積める程度の機材で構成され、重機などを必要としないで運搬できるので船舶係留地で行うことができ運航にあまり支障をきたさないように保守整備ができる。
本発明の対象物は壁面となっている船舶のプロペラであるが、水中で研磨及び粗度測定の必要がある壁面及び天井となっている対象物であればこの技術を応用し、水中で研磨及び粗度を計測してその研磨状況を確認するのに利用することができる。
水中でプロペラの水中特殊研磨をしている状況の概念図 水中プロペラ研磨機の構造の概念図 水中粗度計を使い粗度を計測している概念図 水中で粗度計測をしている概念図の拡大図 水中粗度計測室となる粗度測定補助箱の断面の概念図 水中粗度計測室となる粗度測定補助箱の正面の概念図 水中粗度計概念図 水中粗度計計測部概念図の拡大図 プロペラ翼面粗度による燃料効率資料
図1は水中でプロペラの表面の水中研磨を岸壁より行っていることを現した概念図である。水面上の機材設置位置で監視員と作業員がダイバーを支援して、符号5の微小剥離物回収装置と符号10の水中プロペラ研磨機動力発生装置と符号11の剥離物回収負圧発生装置の機材類を管理操作している。作業員が符号10の水中プロペラ研磨機用動力発生装置を作動させ、符号10の水中プロペラ研磨機用動力発生装置で発生した動力を、研磨作業を行うのに支障ないように符号9のホース類沈降防止浮力体を使い設置された符号7の研磨機動力伝達ケーブル又はホースを使い符号1の水中プロペラ研磨機に動力を送る。符合1の水中プロペラ研磨機がその動力を受け作動し、研磨剤入りの研磨ディスクが取り付けられた研磨ディスクを回転させて研磨を行っている概念図である。
図1中に示す符号1は水中プロペラ研磨機である。符号19の研磨ダイバーが手で持って研磨操作が出来る重量で、プロペラに押し付けても速度が落ちない8MPa〜50MPaの間の作動圧力を受け1000rpm〜10000rpm内の回転速度で研磨ディスクを回し、符号6のプロペラの表面をRa1μm〜Ra0.01μmの間で研磨できる機能を持っている。又符号1の水中プロペラ研磨機の研磨ディスク部は、直径が50cm〜5cmの間の大きさで、曲面を持っているプロペラに吸着してプロペラ表面を支障なく研磨施工できる性能を有している水中プロペラ研磨機である。
図1中に示す符号3は剥離物回収機である。符号1の水中プロペラ研磨機が研磨時にプロペラ表面から剥離した剥離物を、回収機先端部カバーの折り曲げ部ですくい上げることにより研磨ディスクの回転を利用して遠心力で外部に吐き出される剥離物と水を回収できる剥離物回収機で、符号1の水中プロペラ研磨機に簡単な工具で着脱出来る構造である。更に符号11の剥離物回収用負圧発生装置又は符号5の微小剥離物回収装置の吸引ポンプで剥離物と水を回収用ホースに吸引し、水面に設けられた符号4の剥離物貯留装置に回収できる剥離物回収装置である。
図1中に示す符号4は剥離物貯留装置である。透水性のある布状の袋で作成され水面上に浮力体又は吊り下げ装置を使用して設置されている。袋状なので4m×4m×5m程度の大きさでも簡単に設置することができ80トン程度の剥離物と水を貯留することができる設備である。符号3の剥離物回収機により水と同時に送り込まれた回収物を沈降させる機能と分離された水を排水する機能を有し、研磨終了後沈降堆積した剥離物だけを回収できる特徴を持つ剥離物貯留装置である。又すぐに沈降しない剥離物に対して、沈降剤を使用して沈降させて回収できる機能も符号4の剥離物貯留装置は持っている。
図1中に示す符号5は微小剥離物回収装置である。符号4の剥離物貯留装置にある回収した剥離物のうち沈降しきらない微小剥離物を、沈降を待たずに回収する装置である。符号8の吸引ホースを使い符号4の剥離物貯留装置から微小剥離物と水を回収し、符号5の微小剥離物回収装置で濾過し、水は水中にもどし微粉末の剥離物は符号5の微小剥離物回収装置内に回収することができる装置である。
図1中に示す符号6は就航中の船舶のプロペラである。就航中は常にプロペラ部は水中部に没している。各船舶によりプロペラの形状は様々で、独自の捻りを持った曲面で構成され、特に中央部付け根部分は大きな捻りと曲がりを持っている。
図1中に示す符号19はプロペラ研磨を行っている研磨ダイバーである。水中プロペラ研磨機用動力発生装置より動力を受け、符号1の水中プロペラ研磨機を手で操作して符号6のプロペラの表面を研磨している。
図1中に示す符号7は水中プロペラ研磨機の研磨機動力伝達ホースである。(動力には電気と水流と空気と油圧を使うものがあるが当説明の装置は油圧動力装置を想定して述べるので伝達ホースと記載している)符号10の水中プロペラ研磨機用動力発生装置で発生した8MPa〜50MPaの間の作動圧力の動力を符号1の水中プロペラ研磨機に送れる能力がある動力伝達ホースである。
図1中に示す符号8は吸引及び放水ホースである。剥離物が少ないとき(2回目以降の研磨で回収が必要な時)直接符号3の剥離物回収機より水と一緒に剥離物を回収することができるホースと、符号4の剥離物貯留装置から沈降しきらない剥離物を回収して符号5の微小剥離物回収装置に送るホースと、きれいになった水を余水として水中に帰すホースである。
図1中に示す符号9はホース類沈降防止浮力体である。研磨作業が支障なく行え、操作しやすい位置にとどまるよう水中に符号9のホース類沈降防止浮力体及び錘などを使い、沈まないよう又浮き上がらないように調整して設置されている。各ホース類がどの位置にあるか位置確認ができるよう、又ホース類が絡まないようにするため、沈降防止浮力体をホースにつけ、中性状態にして水面に浮かべることもできる。
図1中に示す符号10は水中プロペラ研磨機用動力発生装置である。符号1の水中プロペラ研磨機に符号7の研磨機動力伝達ホースを使って、強いトルクと高回転をさせる流体動力発生装置で水中プロペラ研磨機に8MPa〜50MPaの間の作動圧力の動力を送る能力を持っている。(回転装置に電気モーターを利用することもできる)
図1中に示す符号11は剥離物回収用負圧発生装置である。空気の浮上による負圧及びポンプによる吸引他いろいろな動力を利用して負圧を発生させ、剥離物を吸引することが行える装置である。
図2は図1にある符号1の水中プロペラ研磨機の動作を示す。符号7の研磨機動力伝達ホースから回転動力を得、その動力で符号1の水中プロペラ研磨機の符号14の研磨機モーターの回転部を回転させ、回転部先端に取り付けられた符号12の研磨剤入り研磨ディスクを高速で回転させ、負圧を発生させ、研磨機をプロペラに吸着させて、プロペラ表面の研磨を行っている概念図を拡大した図である。
図2中に示す符号12は研磨剤入り研磨ディスクである。研磨ディスクはプロペラよりも硬い材質の研磨材を含んだ研磨パッドで通水性と弾性をもった構造の材質で出来ており、水中でプロペラの表面を1000rpm〜10000rpm内の間で高速で回転して研磨するとき符号12の研磨ディスクのパッドがプロペラの研磨くずと水とを含んだ剥離物を研磨剤としてプロペラの表面を研磨することによりプロペラの表面をRa1μm〜Ra0.01μmの粗度に研磨できる性能を持つ。又符合12の研磨剤入り研磨ディスクは幅のある円筒状のドーナツ型の形状のもの若しくは円盤状で、厚みがあり柔軟性又はクッション性とある程度の通水性を持ち、中央部にくぼみを備えくぼみ内部の水が研磨ディスク外部に出ることにより負圧が発生しやすい特徴を備えている研磨剤入り研磨ディスクである。
図2中に示す符号13は研磨ディスク高速回転による負圧発生部である。符号1の水中プロペラ研磨機の内部で、符号7の研磨機動力伝達ホースより動力を受けた符号14の研磨機モーターが符号12の研磨剤入り研磨ディスクを高速回転させることにより符号1の水中プロペラ研磨機の符号13の負圧発生部の部分の水が遠心力で符合12の研磨ディスクのパッド内を通り外部に放出する水の動きを作る。符号13の負圧発生部が陰圧となり符号6のプロペラに符号1の水中プロペラ研磨機が吸着されるので、研磨作業が行いやすくなる。
図2中に示す符号14は研磨機モーターである。水中で弾性と通水性を持った符号12の研磨剤入り研磨ディスクが取り付けられ研磨ディスクを水中で符合14の研磨機モーターが8MPa〜50MPaの間の作動圧力を受け、1000rpm〜10000rpm内の高速で研磨ディスク外周部を回転させる性能を有している研磨機モーターである。
図2中に示す符号15は剥離物拡散防止ブラシである。符号3の剥離物回収装置が符号6のプロペラ表面を傷めないための防護と符号12の研磨剤入り研磨ディスクの回転により剥離物が拡散するのを防ぐのと、符号11の剥離物回収用負圧発生装置の負圧吸引装置により研磨機外部より水を吸い込ませる機能がある。図で示すのは、符号6のプロペラより柔らかい材質で構成されるブラシである。なおプロペラより柔らかい材質で作られ剥離物が拡散するのを防ぎ、水を吸い込める構造であるならば形態はブラシに限定することはない。
図2中に示す符号16は剥離物吸い込み板である。研磨ディスクが回転することにより、遠心力で吐き出される水と剥離物を、斜めに設置している吸い込み板に当てて研磨機と剥離物回収装置の内側に取り込むことにより、剥離物の拡散を押さえ、遠心力を利用して水と混ざった剥離物のほとんどを回収することが出来る。
図2中に示す符号17は微粉末研磨屑及び剥離物である。研磨パッドより外れた符号17の微粉末研磨屑及び剥離物は符号8の吸引及び放水ホース又は11の剥離物回収用負圧発生装置による負圧で符号3の剥離物回収機から吸引され、吸引された水と回収物は符号3の剥離物回収機の中を通り、吸引ホースへ吸い込まれる。又研磨機内部及び外部の水の流れと剥離物の流れを矢印で示した。
図3は係留および係船中の船舶のプロペラの表面粗度を符号22の検査ダイバーが計測している概念図である。符号22の検査ダイバーが符号18の粗度測定補助箱と符号2の水中粗度計を使い粗度の計測をしている。符号23の検査補助ダイバーがその検査状況を符号20の水中ビデオカメラで撮影して船上に送っている。又符号25の作業船上にある符号21のモニターテレビを介して符号24の立会者が、粗度測定場所と測定状況と符号2の水中粗度計の符号33の粗度表示部分の粗度の数値を確認している図である。
図3中に示す符号18は粗度測定補助箱である。符号6のプロペラ表面に符号30の吸着装置で取り付けられた符号18の粗度測定補助箱はプロペラ計測面と下部が開放されている構造で、外部との圧力差及び浮力に耐えられる強度を持ち、内部は気体を溜れる構造となっている。又符号18の粗度測定補助箱の中は、外部より見ることができる材質で作成されているので粗度測定ダイバーが粗度計測状況を確認しながら粗度計測が行える。
図3中に示す符合2は水中粗度計である。水深30mの水圧に耐える防水及び耐圧能力を有している。陸上で使われている携帯型接触式粗度計を演算部と測定部に分けて耐圧箱にいれ、符合37の圧力伝達防止コネクターを介して符号36の耐圧ケーブルでつながれている。符合32の粗度計演算部耐圧箱の符合35の粗度計演算部は水中で符合34の粗度計操作装置を使い外部より操作ができ符号33の粗度表示部分で粗度の確認ができる構造である、符合38の粗度計測定部耐圧箱は水中でプロペラに設置された符号18の粗度測定補助箱の気中となっている部分で開閉できる構造であり、測定部の触針部は加圧下でも作動できる機能を備えた粗度計である。
更に符合2の水中粗度計は、水中で符合18の粗度測定用補助箱を使い粗度の測定ができる水中粗度計であるが、水中に限らず気中部においてでも使用でき4気圧内の圧力下であれば、携帯式粗度計として粗度の計測を行うことができる特徴を備えている。又耐圧箱の耐圧機能を上げることにより、より高圧下での計測も行えるようになる。しかし大きな船舶のプロペラでも最深部の位置は水心30m以内であるのでプロペラの粗度測定には支障がない水中粗度計である。
図3中に示す符号20は水中ビデオカメラである。水中での粗度測定状況を陸上の符号24の立会者に符号21のモニターテレビへ映像を送れる機能を持っている。
図3中に示す符号21はモニターテレビである。符号20の水中ビデオカメラで、水中で行われている粗度計測状況を符号24の立会者が確認できる機能を持っている。
図3中に示す符号22は検査ダイバーである。符号2の水中粗度計と符号18の粗度測定補助箱を使いプロペラ表面の粗度を計測できる技能を持つ検査ダイバーである。
図3中に示す符号23は検査補助ダイバーである。検査ダイバーを補助し、粗度測定の補助及び検査状況を撮影することができるダイバーである。
図3中に示す符号24は立会者である。プロペラの粗度の計測を水上部より指示しその状況を符号21のモニターテレビを見て確認し記録している。
図3中に示す符号25は作業船である。水中プロペラ研磨設備を積み込むことができる同時にダイバー作業にも使える能力のある小型船である。
図3中に示す符号26は水面に浮いている船舶である、水中で自船のプロペラの研磨が行われている。
図4は図3の粗度計測情況の拡大図で符号18の粗度測定補助箱と符号2の粗度計を使い粗度を計測している概念図である。符号22の検査ダイバーがプロペラ表面の計測位置に、水を抜いて周囲と同じ加圧下の状態で設置された符号18の粗度測定補助箱を使い、符号2の水中粗度計を耐圧箱に入れた状態で水中に持ち込み、符号39の粗度計測定部を符号38の粗度計測定部耐圧箱に入れたまま符号18の粗度測定補助箱の中に持ち込み、粗度が計測できる状態に符号43の測定部蓋を開放し符号39の粗度計測定部の符号40の粗度計触針部をプロペラ表面に当て、符号32の粗度計演算部の符号34の粗度計操作装置を使い、(計測前に、事前に符号18の粗度測定補助箱の中に設置してある符号27の基準粗度板で符号2の水中粗度計が正常に作動するのを確認する)符号6のプロペラの表面の粗度を測定している。その測定状況を符号23の検査補助ダイバーが符号20の水中ビデオカメラを使い映像を水上の符号21のモニターテレビに送っている概念図である。
図4中に示す符号27は基準粗度板である。水中に持ち込んだ符号2の水中粗度計が正常に作動しているか、粗度計測直前に確認できるように符号18の粗度測定補助箱の中に設置されている。
接触式粗度計の測定部を水中で使用するには、触針部が動作できる気中部が水中で必要となる。水中で気中となる装置にダイビングベル(潜水函ともいい吊下げ式で底部が開放されておりダイバーが底部より出入りできる構造でダイビングベルの中は空気で満たされている)がある。しかしダイビングベルは人が中に入れるような大きなもので、下向きの底の部分だけ開口部が設けられ、おわん状または箱を伏せたような形である。(ダイビングベルは水中でダイバーが中に入って休憩や減圧などを行うのに使われている)
水中にあるプロペラの粗度計測をする場合、計側面は垂直状態である。ダイビングベル式の構造のものを使用して粗度計測をする場合は計測部のプロペラ全部を覆う必要があるが構造上無理である。水中でプロぺラの測定行うには粗度計側面側(プロペラの表面の方向)及び下部の部分に開口部がある、ダイビングベルとは違う形状の、水中で気中部を作ることができる構造の、粗度測定補助箱が必要となる。
粗度測定補助箱はプロペラ表面に設置後、内部に気体を入れ、水を排除する構造となる。そのような構造のため粗度測定補助箱に入った気体の体積分だけ浮力が働き設置面から離れようとする。粗度測定補助箱固定に錘を使う方法がある。初めからおもりを取り付ける方法と後からおもりを取り付ける方法がある。又設置面から粗度測定補助箱が離れようとするので離れ防止対策も行うことが必要となる。
図5・図6は符号18の粗度測定補助箱固定に吸着装置を使った方法を記載している。粗度測定補助箱をプロペラに押し付ける形で吸着させて固定させる方法なので、浮き及び離れ防止対策を同時に行うことができる。吸着させるプロペラ表面は研磨前で汚れている時もあるが、汚れていても吸着面を清掃することで粗度測定補助箱が設置可能となる。
図5及び図6は符号18の粗度測定補助箱の参考の概念図である。例として400mm×600mm×300mm、浮力は72kg程度のプロペラ粗度測定専用の粗度測定補助箱で(測定条件及び粗度計により大きさは変えられる)水中部より内部が視認できる材質で作られた構造となっており設置と粗度計測が行い易く、水中で外圧や浮力を受けても壊れない強度と材質で構成されている。プロペラの計測面側と下部側は開放されており、設置後は内部の水が下部側より排出できる構造であり、プロペラ計測面側はエアー漏れ及び水の浸水を防げる構造となっている。
更に符号6のプロペラの表面は捻じれた曲面である。符号18の粗度測定補助箱の当り面をプロペラの捻じれた曲面に合うように製作することは困難である。ネオプレーンゴムのようなクッション性と少しの強度を持つような特殊な材質を使ってクッション部を作ることで多少の曲面に対応することもできるが、計測位置ごとに曲面の形が変わるので符号18の粗度測定補助箱は直面の構造となっている。符号18の粗度測定補助箱のプロペラ当り部の直面とプロペラ表面の曲面の隙間を埋めて空間を確保するため、符号28のエアー漏れ止めパッキンと符号29の曲面補助止水材を使用し、固定ボルトの長さと角度の調整できる符号30の吸着装置で符号18の粗度測定補助箱を固定する。
図5中に示す符号28はエアー漏れ止めパッキンである。通気性のない柔らかい材質のもので作られており、符号18の粗度測定補助箱の中に送り込まれた気体により符号28のエアー漏れ止めパッキンが符号6のプロペラ表面に押さえつけられて符号18の粗度測定補助箱下部以外からの気体の漏れ防止及び水の浸入防止を行う。
図5中に示す符号29は曲面補助止水材である。柔軟性がありあまり縮まない性質を持った材質のもので出来ている。プロペラ表面はすべて曲面で出来ているが少しの曲面であれば、符号28のエアー漏れ止めパッキンで気体漏れ及び水漏れに対応することができる。しかし曲面との隙間が大きい場合はやわらかい材質で出来ている符号28のエアー漏れ止めパッキンは隙間にパッキンが吸い込まれて気体が吸い出され水が浸入してくるようになる。縮まない性質を持ち柔軟性があり厚みの調整が効く符号29の曲面補助止水材を使うことにより符号6のプロペラの曲面と符号18の粗度測定補助箱の間の隙間を小さくして、符号28のエアー漏れ止めパッキンでも気体の漏れを防止できる隙間とする曲面補助止水材である。
図5中に示す符号30は吸着装置である。符号18の粗度測定補助箱を符号6のプロペラに設置できる機能を持つ吸着装置である。符号18の粗度測定補助箱に取り付けられプロペラに吸着させて設置する。符号6のプロペラの粗度は符号30の吸着装置が吸着出来る粗度とは限らず、プロペラ表面の粗度が悪くて吸着装置が吸いつかない場合もある、吸着出来ない場合は、プロペラ表面の符号30の吸着装置が吸着する予定部分だけを吸着できるように清掃して吸着させ、符号18の粗度測定補助箱を設置する。
図5中に示す符号31は粗度測定補助箱の下部の開放部である。符号18の粗度測定補助箱の下部であるこの部分は開放されており、符号18の粗度測定補助箱の中に符号31の開放部から気体を送り込む、符号18の粗度測定補助箱の中は、送り込まれた気体が溜まった分だけ水を符号31の下部より排水し、中は気体で充満され水のない状態となる。ダイバーがこの部分を利用して符号18の粗度測定補助箱の中を気中状態にして符号38の粗度計測定部耐圧箱を出し入れする出入り口となる。
図6は符号18の粗度測定補助箱の正面図である。図5の側面図と同じ構造の参考図である。
図7はケーブルが陸上まで延長できない携帯用接触式粗度計を符号35の粗度計演算部及び符号39の粗度計測定部に分けてそれぞれを耐圧箱にいれ、符号37の圧力伝達防止コネクターを使い符号36の耐圧ケーブルで符号35の粗度計演算部と符号39の粗度計測定部を結んでいる概念図である。
図7中に示す符号32は粗度計演算部耐圧箱である。符号35の粗度計演算部を符号32の粗度計演算部耐圧箱で大気圧下の状態で耐圧箱に入れており水深30mでも使用できる耐圧防水機能を持っている。水中の加圧下に於いても外部の圧力の影響を受けることなく符号34の粗度計操作装置を使って、水中で符号39の粗度計測定部を操作でき、更に符号33の粗度表示部分に符号39の粗度計測定部で計測された表示を水中で外部より確認出来る、粗度計演算部耐圧箱である。
図7中に示す符号33は粗度計演算部の粗度表示部分である。外部より符号35の粗度計演算部の粗度表示部分が読み取れる特徴を持っている。
図7中に示す符号34は粗度計操作装置である。水中にある粗度計演算部の操作装置で耐圧箱内部の符号35の粗度計演算部の操作装置を耐圧箱外部から操作できる機能をもつ。
図7中に示す符号35は粗度計演算部である。耐圧箱で防護され中は大気圧の状態となっておりキャパシタンスなどの圧力変化に対応できない構造のものでも大気圧を保っているので正常に作動する。又37の圧力伝達防止コネクターを介して符号36の耐圧ケーブルで符号39の粗度計測定部とつながれている。
図7中に示す符号36は耐圧ケーブルである。符号32の粗度計演算部耐圧箱と符号38の粗度計測定部耐圧箱にある符号37の圧力伝達防止コネクターをつなぐ耐圧ケーブルで符号35の粗度計演算部より操作信号と符号39の粗度計測定部が計測したデーター信号を誤差のない状態で伝えられるケーブルである。
図7中に示す符号37は圧力伝達防止コネクターである。このコネクターは圧力を遮断する性能を持ち符号32の粗度計演算部耐圧箱と符号38の粗度計測定部耐圧箱に取り付けられている。圧力伝達防止コネクターは、電気的信号は伝えるが圧力及び水は伝わらない特徴を持っている接続コネクターである。符号39の粗度計測定部は符号18の粗度測定補助箱内で加圧状態となる。この加圧された圧力が符号36の圧力伝達防止コネクターから符号36の耐圧ケーブルを通じて符号35の粗度計演算部に伝わるとキャパシタンスを使っている符号35の粗度計演算部が正常に作動しなくなる可能性が大きい。符号37の圧力防止コネクターはこれを防止する機能をもっている。
図7中に示す符号38は粗度計測定部耐圧箱である。水深30mまでの圧力変化に対して対応できる構造と強度を持っている。符号43の測定部蓋を開放して符号39の粗度計測定部の取り出しが行え、更に符号43の測定部開放蓋を外すだけで符号40の粗度計触針部を耐圧箱から取り外さずに粗度測定が行えるようにすることも出来る。
図7中に示す符号39は粗度計測定部である。水中では符号38の粗度計測定部耐圧箱で保護されており符号18の粗度測定補助箱の加圧下の気中となっている中で粗度を計測できる機能を備えている。
図7中に示す符号40は粗度計触針部である。加圧下の気中となっている符号18の粗度測定補助箱の中で支障なく稼動し、粗度の計測ができる機能がある。
図7中に示す符号41は圧力調整弁である。符号38の粗度計測定部耐圧箱に取り付けられておりダイバーにより、符号18の粗度測定補助箱の気中内で符号41の圧力調整弁を開放することにより符号18の粗度測定補助箱と38の粗度測定部耐圧箱内が均圧となり、符号43の測定部蓋は符号18の粗度測定補助箱の加圧下の気中の中で容易に開け閉めができるようになる。又計測終了後符号43の測定部蓋を閉め符号41の圧力調整弁を閉鎖することにより密閉され、符号18の粗度測定補助箱から水中に出しても水の浸入を防ぐことができる。
図7中に示す符号42は逆止弁である。符号41の圧力調整弁もしくは符号38の粗度計測定部耐圧箱に取り付けられており、外圧及び水の浸入を防止できる構造となっている。粗度計測終了後加圧下で符号38の粗度計測定部耐圧箱は閉鎖され閉鎖水深の圧力状態となる。加圧下となっている符号38の粗度計測部耐圧箱内部が水面に向かうことにより周囲の圧力が減少する。外部より耐圧箱内部の圧力が高くなった場合は耐圧箱内の圧力を自動的に減少させて外部圧と同じにする機能を符号42の逆止弁は備えている。符号42の逆止弁の機能により常に符号38の粗度計測定部耐圧箱内部は外部圧と同じか、低い状態に保たれる様になり符号38の粗度計測定部耐圧箱を膨張させない機能を符号42の逆止弁は持つ。(通常の耐圧箱の構造は加圧には強いが逆圧となる膨張に対しては非常に弱い構造になりやすい)
図7中に示す符号43は測定部蓋である。符号38の粗度計測定部耐圧箱に取り付けられているが、計測する触針部分だけを現して粗度計測できる機能も備えることができる。
図8は符号38の粗度計測定部耐圧箱に入れられた符号39の粗度計測定部の拡大図である。符号36の耐圧ケーブルが符号37の圧力伝達防止コネクターを介して符号38の粗度計測定部耐圧箱内にある符号39の粗度計測定部に接続されている状況と、符号38の粗度計測定部耐圧箱と符号40の粗度計触針部と符号43の測定部蓋と符号41の圧力調整弁と符号42の逆止弁が配置されている概念図である。
図9はプロペラ表面の粗度による燃料効率の参考資料である。粗度がRa2μm以下であれば燃料損失はほとんど起こらないが、これを超えると燃料損失が現れ効率が落ちはじめる。Ra30μmを超えると顕著に燃料損失が発生するのが見受けられる参考資料である。
従来ドックに入れなければ行えなかった推進器のプロペラの保守点検が就航中容易に行えるようになり、船舶の燃料削減ができる。
1 水中プロペラ研磨機
2 水中粗度計
3 剥離物回収機
4 剥離物貯留装置
5 微小剥離物回収装置
6 プロペラ
7 研磨機動力伝達ケーブル又はホース
8 吸引及び放水ホース
9 ホース類沈降防止浮力体
10 水中プロペラ研磨機用動力発生装置
11 剥離物回収用負圧発生装置
12 研磨剤入り研磨ディスク
13 研磨ディスク高速回転による負圧発生部
14 研磨機モーター
15 剥離物拡散防止ブラシ
16 剥離物吸い込み板
17 微粉末の研磨クズ
18 粗度測定補助箱
19 研磨ダイバー
20 水中ビデオカメラ
21 モニターテレビ
22 検査ダイバー
23 検査補助ダイバー
24 立会者
25 作業船
26 計測対象船
27 基準粗度板
28 エアー洩止パッキン
29 曲面補助止水材
30 吸着装置
31 ドライボックス下部の開放部
32 粗度計演算部耐圧箱
33 粗度表示部分
34 粗度計操作装置
35 粗度計演算部
36 耐圧ケーブル
37 圧力伝達防止コネクター
38 粗度計測定部耐圧箱
39 粗度計測定部
40 粗度計触針部
41 圧力調整弁
42 逆止弁
43 測定部蓋

Claims (7)

  1. 船舶のプロペラを水中で保守管理が行える水中保守設備であって、研磨面を1μm〜0.01μmまでの間に研磨できる水中研磨機と、水中研磨時に発生する剥離物を回収できる剥離物回収装置と、水中にある粗度測定部を気中部にして粗度が計測できる粗度計測設備を備えることを特徴とする、水中保守設備。
  2. 請求項1記載の水中でプロペラを研磨できる水中研磨機は、可搬式で研磨ディスクは通水性と弾性力を持つ素材で中央部に窪み部を持ち、8Mp〜50Mpの間の作動圧力を受け1000rpm〜10000rpmの間で高速回転をする性能を有し、研磨ディスクを研磨面に負圧により当接させ、研磨面を1μm〜0.01μmまでの間に研磨できることを特徴とする、水中保守設備。
  3. 請求項1記載の水中にある粗度測定部で粗度計測できる粗度計測設備は、水中で粗度測定面に取り付けられて内部が気中となる粗度測定補助箱とその気中となった粗度測定補助箱の中でプロペラの粗度計測を行うことが出来る粗度計と、粗度計を保護して水中に持ち込み粗度測定補助箱の中で取り出せることができる耐圧箱とを備えることを特徴とする水中保守設備。
  4. 請求項3記載の水中にある気中部で粗度測定が出来る粗度計測設備の耐圧箱は、外部の圧力変化に対応でき粗度測定補助箱の気中部の中で粗度計計測部が取り出せる構造で、粗度計の演算部と計測部は耐圧箱に設置された圧力伝達防止コネクターを介してケーブルで接続され、粗度計の計測部は加圧された粗度測定補助箱の中で粗度計測ができ演算部にケーブルを通じて測定数値を送れることを特徴とする、水中保守設備。
  5. 請求項3及び請求項4記載にある粗度測定補助箱は、長さ1m〜0.1m×幅1m〜0.1m×厚み0・5m〜0.1mの間の範囲で製作された大きさの粗度測定補助箱で、粗度測定面に吸着装置で取り付けられる構造で、測定面と下部が開放され内部を気中にできる構造で、水中にある粗度測定面に粗度測定に必要な気中部を作れることを特徴とする、水中保守設備。
  6. 請求項1記載の剥離物回収装置は、請求項1及び請求項2記載の水中研磨機に容易に着脱できる構造の剥離物回収機と水面に設けられた布製の袋で作成された剥離物貯留装置と剥離物貯留装置内で沈降しきらない微小剥離物を吸い上げて短時間に回収することができる微小剥離物回収装置を備えることで短時間に剥離物を回収できることを特徴とする、水中保守設備。
  7. 請求項6記載の剥離物回収機は、剥離物拡散防止ブラシと剥離物吸い込み板を備えることにより、吸引による負圧で周囲の水と一緒に剥離物を回収できることを特徴とする、水中保守設備。
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