1.実施形態
(1)パチンコ遊技機の構造
図1に示すように、実施形態のパチンコ遊技機1は、前面枠10の内側に取着された遊技盤2を備え、遊技盤2には、ハンドル11の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール12で囲まれて形成されている。遊技領域3には、図示しない釘が多数突設されている。前面枠10には、スピーカ18及び複数の枠ランプ19が配設されている。
遊技領域3の中央部には、液晶表示装置である画像表示器4の表示部4aが配置されている。画像表示器4は、客待ち用のデモ表示、始動口60への遊技球の入賞に基づく装飾図柄の図柄変動演出(以下、単に「図柄変動演出」ともいう。)、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出などを表示部4aに表示する。なお、これらの演出は、後述するように、主制御基板30からの指令に基づいて副制御基板35によって制御される。また、装飾図柄の図柄変動演出は、後述する特別図柄の変動表示に並行して行われるものであり、始動入賞口(以下、「始動口」ともいう。)60への遊技球の入賞に対して行われた大当たり抽選(即ち、大当たり乱数の取得とその大当たり乱数を用いた判定)の結果を、装飾図柄の変動表示を経て抽選結果に応じた装飾図柄(例えば、大当たりであれば3つの数字が揃った図柄)を停止表示することにより、報知する演出である。
また、遊技盤2には、盤ランプ20や、ギミックと称される可動役物21が設けられている。盤ランプ20及び可動役物21と、上述の画像表示器4、スピーカ18、及び、枠ランプ19とは、遊技を盛り上げるための種々の演出を行う「演出装置」に相当する。
遊技領域3の表示部4aの下方には、始動入賞装置6が設けられている。始動入賞装置6は電動チューリップ(以下、「電チュー」ともいう。)61を備え、電チュー61は電チューソレノイド62(図2参照)により開閉し、電チュー61が開いているときは、閉じているときよりも、始動入賞装置6に遊技球が入り易い。始動入賞装置6に入った遊技球は、始動入賞装置6内の始動口60に入賞する。
遊技領域3の始動入賞装置6の下方には、大入賞口70を有する大入賞装置7が設けられている。大入賞装置7は、大入賞口ソレノイド71(図2参照)により開閉する開閉部材72を備えて、開閉部材72が開放されると大入賞口70が開口状態となって、遊技球が入賞可能であり、開閉部材72が閉鎖されると大入賞口70は閉口状態となって、遊技球は入賞できない。
また、遊技領域3には、複数の普通入賞装置8が設けられ、各普通入賞装置8に入った遊技球は、その普通入賞装置8内の普通入賞口80に入賞する。
遊技領域3の外側下部には、普通図柄表示器13及び特別図柄表示器14が設けられるとともに、普通図柄保留ランプ15、特別図柄保留ランプ16がそれぞれ4つ設けられている。また、遊技領域3の表示部4aの左方には、遊技球が通過可能なゲート9が設けられている。
普通図柄表示器13は、遊技球のゲート9の通過を契機として行われる普通図柄抽選(即ち、当たり乱数の取得とその当たり乱数を用いた判定)の結果に応じた普通図柄を、普通図柄の変動表示を経て停止表示するものであり、停止表示された普通図柄が当たり図柄であれば、電チュー61を所定時間開いた状態とする補助遊技が行われる。
普通図柄の変動表示中または補助遊技中に、遊技球がゲート9を通過すると、主制御基板30(図2参照)は、その通過に対して取得した当たり乱数を記憶しておき、普通図柄の変動表示を開始可能な状態になったときに、記憶しておいた当たり乱数を用いて当たりか否かの判定を行い、普通図柄の変動表示を開始してその判定を報知する普通図柄を停止表示する。普通図柄保留ランプ15は、このように記憶されている当たり乱数の個数を表示するものである。なお、記憶される当たり乱数は4個が上限とされているため、4個の当たり乱数が記憶されている状態で遊技球がゲート9を通過しても、その通過に対する普通図柄抽選は行われない。
特別図柄表示器14は、遊技球の始動口60への入賞を契機として行われる大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を、特別図柄の変動表示を経て停止表示するものであり、特別図柄が大当たり図柄であれば、大入賞口70を所定回数開閉する大当たり遊技が行われる。
特別図柄の変動表示中または大当たり遊技中に、遊技球が始動口60に入賞すると、主制御基板30(図2参照)は、遊技球の始動口60への入賞に対して取得した大当たり乱数を記憶しておき、特別図柄の変動表示を開始可能な状態となったときに、記憶しておいた大当たり乱数を用いて当たりか否かの判定を行い、特別図柄の変動表示を開始してその判定結果を報知する特別図柄を停止表示する。なお、この特別図柄の変動表示及び停止表示に並行して、画像表示器4において上述した装飾図柄の図柄変動演出が行われる。特別図柄保留ランプ16は、このように記憶されている大当たり乱数の個数を表示するものである。なお、記憶される大当たり乱数は4個が上限とされているため、4個の大当たり乱数が記憶されている状態で遊技球が始動口60に入賞しても、その入賞に対する大当たり抽選は行われない。
(2)パチンコ遊技機の電気系統
図2に示すように、実施形態のパチンコ遊技機は、主制御基板(遊技制御基板)30、払出制御基板31、演出制御基板32、画像制御基板33、及び、ランプ制御基板34を備え、払出制御基板31及び演出制御基板32は主制御基板30に接続され、画像制御基板33及びランプ制御基板34は演出制御基板32に接続されている。演出制御基板32、画像制御基板33、及び、ランプ制御基板34は、まとめて副制御基板35と称される。各制御基板は、CPU、ROM、RAM等を備えている。また、主制御基板30又は副制御基板35は、遊技球の始動口60への抽選に有効な入賞に対して当たりか否かの抽選を行う抽選手段、抽選結果や遊技状態(遊技状態について説明は後述する)を報知したり示唆したりして遊技を盛り上げる種々の演出から、実行する演出を選択して各種演出装置4,18,19,20,21に実行させる演出実行手段、次に所定種類の大当たりに当選して大当たり遊技状態になった場合に演出実行手段により実行される大当たり演出(以下、「次回の大当たり演出」という。)を判定する大当たり演出判定手段などを備えている。ここで、所定種類の大当たりとは、その大当たりに当選して大当たり遊技状態となった場合に、所定のストーリーを内容とする大当たり演出が実行され得る大当たりをいい、実施形態の場合、長当たり(15R通常大当たり、及び、15R確変大当たり)が相当する。
主制御基板30には、始動口60内に設けられて始動口60に入賞した遊技球を検出する始動口SW(スイッチ)63、電チューソレノイド62、ゲート9内に設けられてゲート9を通過した遊技球を検出するゲートSW91、大入賞口70内に設けられて大入賞口70に入賞した遊技球を検出する大入賞口SW73、大入賞口ソレノイド71、各普通入賞口80内にそれぞれ設けられてその普通入賞口80に入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW81、特別図柄保留ランプ16、普通図柄保留ランプ15、特別図柄表示器14、及び、普通図柄表示器13がそれぞれ接続され、図2の矢印で示すように、各スイッチからは主制御基板30に信号が入力され、各ソレノイドやランプには主制御基板30から信号が出力される。
また、主制御基板30は、払出制御基板31に各種コマンドを送信する。払出制御基板31には、払出装置(図示せず。)を駆動する払出駆動モータ22が接続され、払出制御基板31は、主制御基板30から受信したコマンドに従って払出駆動モータ22を動作させて、賞球の払出を行わせる。
さらに、主制御基板30は、演出制御基板32に対し各種コマンドを送信し、演出制御基板32は、画像制御基板33との間でコマンドや信号の送受信を行う。画像制御基板33には、画像表示器4及びスピーカ18が接続され、画像制御基板33は、演出制御基板32から受信したコマンドに従って、画像表示器4の表示部4aに画像を表示し、スピーカ18から音声を出力する。また、演出制御基板32は、ランプ制御基板34との間でコマンドや信号の送受信を行う。ランプ制御基板34には、枠ランプ19、盤ランプ20、及び、可動役物21が接続され、ランプ制御基板34は、演出制御基板32から受信したコマンドに従って、枠ランプ19や盤ランプ20を点灯・消灯し、可動役物21を作動する。このような副制御基板35による制御により、上述した装飾図柄の図柄変動演出や大当たり演出が実行される。
(3)「遊技状態」の説明
ここで、遊技状態について説明すれば、実施形態のパチンコ遊技機1では、遊技状態として、通常遊技状態、大当たり遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態、潜確遊技状態の5つの遊技状態を有している。大当たり遊技状態を除く各遊技状態は、特別図柄当選確率(大当たり抽選が大当たりになる確率)、普通図柄当選確率(普通図柄抽選が当たりになる確率)、普通図柄変動時間、電チュー61の開放時間が異なっている。
遊技状態の遷移について説明すると、遊技開始時は通常遊技状態であり、大当たり抽選において大当たりに当選すれば大当たり遊技状態(大入賞口70を所定回数開閉する大当たり遊技)を経て、その大当たりの種類に応じた遊技状態(時短遊技状態、確変遊技状態、潜確遊技状態)に遷移する。
なお、大当たりの種類には、R(ラウンド)回数の多い長当たりとして、15R通常大当たり、及び、15R確変大当たりがあり、R(ラウンド)回数の少ない短当たりとして、2R確変大当たり、及び、2R潜確(潜伏確変)大当たりがある。ここで、ラウンドとは大入賞口70の開放期間をいう。また、これらの大当たりの他に当たりとして小当たりが設けられている。
各当たりについて説明すると、15R通常大当たりでは、大入賞口70を15回開放する大当たり遊技を行った後、時短遊技状態に遷移し、15R確変大当たりでは、大入賞口70を15回開放する大当たり遊技を行った後、確変遊技状態に遷移する。これらの大当たり(長当たり)は、R(ラウンド)回数が多いため、後述するように、大当たり遊技中に実行される演出として、所定のストーリーを表現する画像を表示画面4aに表示する大当たり演出が実行される。また、2R確変大当たりでは、大入賞口70を極短時間2回開放する大当たり遊技を行った後、確変遊技状態に遷移し、2R潜確大当たりでは、大入賞口70を極短時間2回開放する大当たり遊技を行った後、潜確遊技状態に遷移する。これらの大当たり(短当たり)は、R(ラウンド)回数が少ないため、大当たり遊技中に実行される演出として、上述したような所定のストーリーを表示する大当たり演出は実行されない。また、小当たりでは、大入賞口70を極短時間2回開放する小当たり遊技を行うが、遊技状態は遷移しない。
なお、時短遊技状態において途中で大当たりが発生することなく100回図柄変動演出が行われたとき、又は、確変遊技状態もしくは潜確遊技状態において途中で大当たりが発生することなく10000回図柄変動演出が行われたときにも、通常遊技状態に遷移する。
(4)パチンコ遊技機の動作
次に、実施形態のパチンコ遊技機1の動作について、図3〜19のフローチャートに基づいて説明する。なお、後述する各カウンタは、RAMに設けられ、パチンコ遊技機1の電源投入時にゼロクリアされる。まず、図3〜13に基づいて主制御基板30の動作について説明する。
(i)主制御基板の動作
[タイマ割込処理]主制御基板30は、図3に示すタイマ割込処理を例えば4msecといった短時間毎に繰り返す。まず、主制御基板30は乱数更新処理を行う(ステップS101)。乱数更新処理では、大当たり抽選に用いる大当たり乱数、大当たり図柄を決めるための大当たり図柄乱数、小当たり図柄を決めるための小当たり図柄乱数、リーチの有無を決めるためのリーチ乱数、図柄の変動パターンを決めるための変動パターン乱数、普通図柄抽選に用いる当たり乱数等を更新する。
次に、主制御基板30は、スイッチ処理(S102)を行う。スイッチ処理では、後述する始動口SW処理及びゲートSW処理の他、大入賞口SW処理、普通入賞口SW処理を行う。大入賞口SW処理は、大入賞口SW73がONしたか否かを判定し、ONしていれば、当たり遊技(後述する当たり遊技フラグがON)中か否かを判定して、当たり遊技中であれば、入賞個数カウンタの値Cに1を加算するとともに、大入賞口カウンタの値に1を加算する処理である。普通入賞口SW処理は、普通入賞口SW81がONしたか否かを判定し、ONしていれば普通入賞口カウンタの値に1を加算する処理である。
続いて、主制御基板30は、図柄処理(S103)を行う。図柄処理では、後述する特別図柄処理及び普通図柄処理を行う。さらに、主制御基板30は、電動役物処理(S104)を行う。電動役物処理では、後述する大入賞口処理及び電チュー処理を行う。
そして、主制御基板30は、大入賞口カウンタの値に応じた数の賞球、及び、普通入賞口カウンタの値に応じた数の賞球を払い出すためのコマンドをセットして、それらのカウンタをゼロクリアする賞球処理(S105)を行い、以上の各処理においてセットしたコマンドを払出制御基板31及び演出制御基板32に出力する出力処理(S106)を行う。
[始動口SW処理]図4に示すように、始動口SW処理では、主制御基板30は始動口SW63がONしたか否かを判定し(S201)、ONしていなければ処理を終え、ONしていれば始動口保留カウンタの値Uが上限値「4」より小さいか否かを判定する(S202)。始動口保留カウンタは所定記憶域に記憶されている大当たり乱数の個数を数えるものである。そして、Uが4以上の場合は始動口SW処理を終え、Uが4未満の場合は、Uに1を加算して(S203)、大当たり乱数を取得して所定記憶域に格納するとともに、大当たり図柄乱数、小当たり図柄乱数、及び、リーチ乱数を取得して所定記憶域に記憶し(S204)、始動口SW処理を終える。
[ゲートSW処理]図5に示すように、ゲートSW処理では、主制御基板30はゲートSW91がONしたか否かを判定し(S301)、ONしていなければ処理を終え、ONしていれば、ゲート保留カウンタの値Gが上限値「4」より小さいか否かを判定する(S302)。そして、Gが4以上の場合はゲートSW処理を終え、Gが4より小さければGに1を加算して(S303)、当たり乱数を取得して所定記憶域に格納し(S304)、ゲートSW処理を終える。
[特別図柄処理]図6に示すように、特別図柄処理では、主制御基板30は、当たり遊技中か否かを示す当たり遊技フラグ(即ち、小当たり遊技フラグ、長当たり遊技フラグ、又は、短当たり遊技フラグ)がONか否かを判定し(S401)、ONであれば処理を終え、ONでなければ特別図柄の変動中か否かを判定する(S402)。そして、変動中であればステップS411に進むが、変動中でなければ始動口保留カウンタの値Uが1以上か否かを判定し(S403)、Uが1以上でなければ、客待ち設定処理(S404)を行って特別図柄処理を終える。客待ち設定処理は、客待ちフラグがONか否かを判定して、ONでなければ客待ちコマンドをセットして客待ちフラグをONする処理である。
一方、主制御基板30は、Uが1以上であればUから1を減算して(S405)、客待ちフラグをOFFにし(S406)、後述する大当たり判定処理(S407)及び変動パターン選択処理(S408)を行い、変動開始コマンドをセットして(S409)、特別図柄表示器14において図柄の変動表示を開始して(S410)、ステップS411に進む。
ステップS411では、特別図柄の変動時間が終了したか否かを判定し、終了していなければ特別図柄処理を終えるが、終了していれば、変動停止コマンドをセットして(S412)、特別図柄の変動を停止して特別図柄を確定表示し(S413)、後述する停止中処理(S414)を行って、特別図柄処理を終える。
[大当たり判定処理]図7に示すように、大当たり判定処理では、主制御基板30は、高確率状態であれば高確率用判定テーブル、高確率状態でなければ低確率用判定テーブルを用いて、上記ステップS204で格納しておいた大当たり乱数が、大当たりか否かの判定を行う(S501)。そして、大当たりであれば(S502でYES)、ステップS204で格納しておいた大当たり図柄乱数がどの大当たり図柄を示すものかを判定し(S503)、その大当たり図柄をセットする(S504)。なお、大当たり図柄によって、大当たりの種類が決まる。
一方、主制御基板30は、大当たり乱数が大当たりでないが(S502でNO)、小当たりであれば(S505でYES)、小当たり図柄をセットし(S506)、小当たりでもなければ(S505でNO)、ハズレ図柄をセットする(S507)。
[変動パターン選択処理]図8に示すように、変動パターン選択処理では、主制御基板30は、直前の大当たり判定処理で大当たりと判定していれば(S601でYES)、乱数値と変動パターンとの対応を示す変動パターンテーブルとして下記表1に示す大当たり用テーブルをセットし(S602)、大当たりでないと判定していれば(S601でNO)、上記ステップS204で格納しておいたリーチ乱数がリーチか否かの判定を行い(S603)、リーチであれば変動パターンテーブルとして下記表2に示すリーチ用テーブルをセットし(S604、605)、リーチでなければハズレ用テーブル(図示せず)をセットする(S604、606)。なお、主制御基板30は、リーチとする乱数値が格納されたリーチテーブルを参照して、リーチ乱数がリーチか否かを判定する。
次に、主制御基板30は、変動パターン乱数を取得して所定記憶域に格納し(S607)、上記のようにセットした変動パターンテーブルを参照して、その変動パターン乱数がいずれの変動パターンを示すかの判定を行い(S608)、その変動パターン乱数が示す変動パターンをセットする(S609)。
なお、下記表1および表2に示すように、実施形態の場合、変動パターン乱数の範囲は「0」〜「17」とされ、大当たり用テーブルでは、変動パターン3が最も選択される確率が高く、以下、変動パターン2、変動パターン1、変動パターン4〜6の順に高い確率で選択されるよう設定され、リーチ用テーブルでは、変動パターン4〜6が最も選択される確率が高く、以下、変動パターン1、変動パターン2、変動パターン3の順に高い確率で選択されるよう設定されている。
[停止中処理]図9に示すように、停止中処理では、主制御基板30は、図柄の変動停止後に大当たり遊技を行うか否かを判定し(S701)、大当たり遊技を行う場合、その大当たりが長当たり(即ち15R通常大当たり又は15R確変大当たり)であれば長当たり遊技フラグをONし(S702、703)、長当たりでなければ短当たり(即ち2R確変大当たり又は2R潜確大当たり)遊技フラグをONする(S702、704)。そして、時短遊技フラグ、確変遊技フラグ、及び、潜確遊技フラグをOFFし(S705)、オープニングを開始し(S716)、オープニングコマンドをセットして(S717)、停止中処理を終える。
一方、変動停止後に大当たり遊技を行わない場合(S701でNO)、時短遊技状態か否かを示す時短遊技フラグがONか否かを判定し(S706)、ONでない場合はステップS710に進むが、ONの場合は、時短遊技状態中の特別図柄の変動回数を数える時短変動カウンタの値Jを1減算し(S707)、Jが0か否かを判定し(S708)、0であれば時短遊技状態を終えるために時短遊技フラグをOFFして(S709)、ステップS710に進む。
ステップS710では、主制御基板30は、確変遊技状態か否かを示す確変遊技フラグ、又は、潜確遊技状態か否かを示す潜確遊技フラグがONか否かを判定し、いずれもONでない場合はステップS714に進むが、いずれかがONの場合は、確変遊技状態又は潜確遊技状態中の特別図柄の変動回数を数える高確率変動カウンタの値Xを1減算し(S711)、Xが0か否かを判定し(S712)、0であれば、確変遊技状態又は潜確遊技状態を終えるために確変遊技フラグ又は潜確遊技フラグのうちのONの方をOFFして(S713)、ステップS714に進む。
ステップS714では、主制御基板30は、変動停止後に小当たり遊技を行うか否かを判定し(S714)、小当たり遊技を行わない場合には停止中処理を終えるが、小当たり遊技を行う場合には、小当たり遊技フラグをONし(S715)、オープニングを開始し(S716)、オープニングコマンドをセットして(S717)、停止中処理を終える。
[普通図柄処理]図10に示すように、普通図柄処理では、主制御基板30は、補助遊技中か否かを示す補助遊技フラグがONか否かを判定し(S801)、ONであれば普通図柄処理を終え、ONでなければ普通図柄の変動中か否かを判定する(S802)。そして、普通図柄の変動中であると判定した場合には、ステップS809に進み、変動中でないと判定した場合には、ゲート保留カウンタの値Gが1以上か否かを判定する(S803)。主制御基板30は、Gが1以上でなければ普通図柄処理を終えるが、Gが1以上であればGから1を減算して(S804)、ゲートSW処理のステップS304で格納しておいた当たり乱数が当たりか否かを判定して(S805)、その当否に応じた停止図柄を選択する(S806)。そして、主制御基板30は、現在の遊技状態に応じた変動時間を選択し(S807)、普通図柄の変動を開始して(S808)、ステップS809に進む。
ステップS809では、主制御基板30は、変動時間の終了か否かを判定し、終了でなければ普通図柄処理を終えるが、終了であれば、図柄の変動を停止して停止図柄を表示する(S810)。そして、停止図柄が当たりを示す図柄であれば(S811でYES)、補助遊技フラグをONし(S812)、ハズレを示す図柄であれば(S811でNO)、普通図柄処理を終える。
[大入賞口処理]図11に示すように、大入賞口処理では、主制御基板30は、まず、当たり遊技フラグがONか否かを判定し(S901)、ONでなければ大入賞口処理を終えるが、ONであれば、オープニング中であるか否かを判定する(S902)。オープニングとは、大当たり遊技の開始から第1ラウンドの開始までの期間をいう。主制御基板30は、オープニング中と判定した場合には、オープニング時間が経過したか否かを判定し(S903)、経過していなければ大入賞口処理を終え、経過していれば、大当たりの種類に応じた最大R数(ラウンド数)を設定する(S904)。そして、ラウンドカウンタの値Rに1を加算し(S905)、大入賞口70を開放する(S906)。
次に、主制御基板30は、大入賞口70の開放作動時間が経過したか否かを判定し(S907)、経過していれば大入賞口70を閉口し(S909)、経過していなければ、入賞個数カウンタの値Cが上限値「9」であるか否かを判定して(S908)、「9」でなければ大入賞口処理を終え、「9」であれば大入賞口70を閉口し、入賞個数カウンタの値Cをゼロクリアする(S909)。即ち、各ラウンドは、そのラウンドの間に大入賞口70に9個の入賞があったとき、又は、そのラウンドの開放作動時間が経過したときのいずれか早いときに終了する。
そして、主制御基板30は、ラウンドカウンタの値Rが設定最大R数であるか否かを判定し(S910)、最大R数でなければ大入賞口処理を終え、最大R数であれば、エンディングを開始して(S911)、エンディングコマンドをセットし(S912)、ラウンドカウンタの値Rをゼロクリアする(S913)。なお、エンディングとは、最終ラウンドの終了から大当たり遊技の終了までの期間をいう。次に、主制御基板30は、エンディング時間が経過したか否かを判定し(S914)、経過していなければ大入賞口処理を終え、経過していれば遊技状態設定処理を行って(S915)、当たり遊技フラグをOFFする。
一方、主制御基板30は、ステップS902においてオープニング中でないと判定したときは、大入賞口70が開放中であるか否かを判定し(S917)、開放中であればステップS907に移行し、開放中でなければインターバル中か否かを判定する(S918)。なお、インターバルとはラウンドとラウンドとの間の閉鎖状態をいう。そして、インターバル中でなければステップS914に移行し、インターバル中であればインターバル時間が経過したか否かを判定して(S919)、経過していればステップS905に移行して次のラウンドを開始し、経過していなければ、大入賞口処理を終える。
[遊技状態設定処理]図12に示すように、遊技状態設定処理では、主制御基板30は、今終了した当たり遊技が小当たりか否かを判定し(S1001)、小当たりであれば遊技状態は遷移させないので遊技状態設定処理を終え、小当たりでなければ15R通常大当たりか否かを判定し(S1002)、15R通常大当たりであれば時短遊技状態に遷移させるため、時短遊技フラグをONし(S1003)、時短変動カウンタの値Jを100とする(S1004)。
一方、主制御基板30は、ステップS1002で15R通常大当たりでないと判定したときは確変大当たり(15R確変大当たり又は2R確変大当たり)か否かを判定し(S1005)、確変大当たりであれば遊技状態を確変遊技状態に遷移させるため、確変遊技フラグをONし(S1006)、確変大当たりでなければ2R潜確大当たりであるので、遊技状態を潜確遊技状態に遷移させるため、潜確遊技フラグをONする(S1007)。そして、高確率変動カウンタの値Xを10000とする(S1008)。
[電チュー処理]図13に示すように、電チュー処理では、主制御基板30は、補助遊技フラグがONか否かを判定し(S1101)、ONでないと判定すれば電チュー処理を終える。一方、ONと判定すれば、電チュー61が開放作動中か否かを判定し(S1102)、開放作動中でないと判定すれば、電チュー61の開放作動パターンを選択して(S1103)、開放作動を開始する(S1104)。次に、主制御基板30は、開放作動が終了したか否かを判定し(S1105)、開放作動が終了していなければ電チュー処理を終え、開放作動が終了していれば補助遊技フラグをOFFして(S1106)、電チュー処理を終える。
(ii)演出制御基板の動作
以上の主制御基板30における処理と並行して、演出制御基板32では図14〜19に示すような処理を行う。以下、演出制御基板32の動作について説明する。
[タイマ割込処理]演出制御基板32は、図14に示すようなタイマ割込処理を所定の短時間ごとに繰り返す。タイマ割込処理では、後述するコマンド受信処理(S1201)と、コマンド受信処理でセットした各種コマンドを画像制御基板33やランプ制御基板34に送信するコマンド送信処理(S1202)とを行う。コマンド送信処理が実行されると、各種コマンドを受信した画像制御基板33やランプ制御基板34は、各種演出装置4,18,19,20,21に各種演出(図柄変動演出や大当たり演出など)を実行させる。
[コマンド受信処理]図15に示すように、コマンド受信処理では、演出制御基板32は、主制御基板30から変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S1301)、受信していれば後述する演出選択処理を行う(S1302)。次に、演出制御基板32は、主制御基板30から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S1303)、受信していれば変動演出終了中処理を行う(S1304)。変動演出終了中処理は、変動停止コマンドを解析し、当たりの場合は演出モードのフラグを変更し、ハズレの場合は、現在の演出モードの継続回数を「1」だけ減算し、変動演出終了コマンドをセットする処理である。ここで、演出モードとは、画像表示器4における演出の態様であり、演出モードが異なると、登場するキャラクタや背景が異なる等、画像表示器4に表示される動画が異なる。
続いて、演出制御基板32は、主制御基板30からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S1305)、受信していれば後述する当たり演出選択処理を行う(S1306)。さらに、演出制御基板32は、主制御基板30からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S1307)、受信していればエンディング演出選択処理を行う(S1308)。エンディング演出選択処理は、エンディングコマンドを解析して、エンディング演出パターンを選択し、エンディング演出開始コマンドをセットする処理である。
そして、演出制御基板32は、客待ちコマンド受信処理を行う(S1309)。客待ちコマンド受信処理は、客待ちコマンドを受信したか否かを判定し、受信していれば時間の計測を開始し、計測された時間が所定の時間に達すれば、画像表示器4等に客待ち演出を行わせるための客待ち演出コマンドをセットする処理である。
[演出選択処理]図16に示すように、演出選択処理では、演出制御基板32は、変動開始コマンドを解析する(S1401)。変動開始コマンドには、現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンド、大当たり判定処理においてセットされた図柄を指定する図柄指定コマンド、及び、変動パターン選択処理でセットされた変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが含まれており、これにより、現在の遊技状態(通常遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態又は潜確遊技状態)、大当たり図柄等の種類(時短長当たり図柄、確変長当たり図柄、確変短当たり図柄、潜確短当たり図柄、小当たり図柄、又は、通常ハズレ図柄)、及び、変動パターン(変動時間など)を認識する。
次に、演出制御基板32は、遊技状態指定コマンドが指定する現在の遊技状態を参照し(S1402)、現在の遊技状態が通常遊技状態か否かを判定する(S1403)。現在の遊技状態が通常遊技状態であれば、続いて、遊技状態指定コマンドが前回指定した遊技状態が、確変遊技状態又は時短遊技状態であったか否かを判定する(S1404)。なお、遊技状態指定コマンドが前回指定した遊技状態は、演出制御基板32のRAMに記憶される構成となっている。そして、現在の遊技状態が通常遊技状態であり(S1403でYES)、かつ、前回の遊技状態が確変遊技状態又は時短遊技状態であった場合(S1404でYES)には、大当たりの連チャンが終了したとして、連続する長当たり回数をカウントする大当たりカウンタの値nを「0」とし(S1405)、後述する変動演出パターン選択処理を行う(S1406)。ここで、大当たりの連チャンとは、通常遊技状態を挟まずに次の長当たり(「所定種類の大当たり」に相当)に当選することをいい、例えば、遊技状態が、通常遊技状態→大当たり遊技状態→確変遊技状態→大当たり遊技状態→時短遊技状態→大当たり遊技状態と遷移しているのであれば、大当たりが3連チャンしているという。なお、実施形態のパチンコ遊技機1では、後述するように、大当たりの連チャン中は、各々所定のストーリーを内容とする複数種類の大当たり演出が、長当たり回数の増加にしたがって連続性のあるストーリーとして順次進行していくように設定されている。
一方、現在の遊技状態が通常遊技状態ではない場合(S1403でNO)、又は、現在の遊技状態が通常遊技状態であるが前回の遊技状態が確変遊技状態又は時短遊技状態ではない場合(S1404でNO)は、そのまま、後述する変動演出パターン選択処理を行う(S1406)。
そして、変動パターン選択処理を行った後、変動演出開始コマンドをセットして、演出選択処理を終了する(S1407)。
[変動演出パターン選択処理]図17に示すように、変動演出パターン選択処理では、演出制御基板32は、変動パターン指定コマンドが指定する変動パターンを参照し(S1501)、指定されている変動パターンが特定の変動パターン(変動パターン1,2,又は3)であるか否かを判定する(S1502)。指定されている変動パターンが特定の変動パターンでない場合には(S1502でNO)、下記表3に示す変動演出パターン選択テーブルを参照して、変動パターンに対応する図柄変動演出として共通演出を選択する(S1503)。なお、共通演出とは、次回の大当たり演出の種類に関わらず選択される図柄変動演出であり、実施形態では、リーチのかかる通常リーチ演出として共通演出1〜3が、変動パターン4〜7に対応して設定され、リーチのかからないリーチなし演出として共通演出4〜7が、変動パターン8〜10に対応して設定されている。
一方、指定されている変動パターンが特定の変動パターン(変動パターン1,2,又は3)である場合には(S1502でYES)、大当たりカウンタの値nを参照し(S1504)、このnの値に基づいて、下記表3に示す変動演出パターン選択テーブルを参照して、変動パターンに対応する図柄変動演出として予告演出を選択する(S1505〜S1509)。なお、予告演出とは、次回の大当たり演出としていずれの大当たり演出が実行されるかを判定した結果に基づいて、選択される図柄変動演出である。
具体的には、nが0である場合(S1505でYES)、後述するように、次回の大当たり演出として大当たり演出1が選択されるため、大当たり演出1に対応して設けられた予告演出、すなわち、変動パターン1に対応する転校生リーチ、変動パターン2に対応する入部リーチ、又は変動パターン3に対応する侵入リーチが選択される(S1506)。nが1である場合(S1507でYES)、後述するように、次回の大当たり演出として大当たり演出2が選択されるため、大当たり演出2に対応して設けられた予告演出、すなわち、変動パターン1に対応する並木道リーチ、変動パターン2に対応する迷子リーチ、又は変動パターン3に対応するキスリーチが選択される(S1508)。nが2である場合(S1507でNO)、後述するように、次回の大当たり演出として大当たり演出3が選択されるため、大当たり演出3に対応して設けられた予告演出、すなわち、変動パターン1に対応する街角再会リーチ、変動パターン2に対応する同窓会再会リーチ、又は変動パターン3に対応する取引先再会リーチが選択される(S1509)。
[当たり演出選択処理]図18に示すように、当たり演出選択処理では、演出制御基板32は、オープニングコマンドを解析し(S1601)、解析したオープニングコマンドに基づいて、後述する当たり演出パターン選択処理を実行し(S1602)、オープニング演出開始コマンドをセットする(S1603)。
そして、オープニング演出開始コマンドをセットした後、当たり図柄の種類を参照して、当たり図柄が長当たり図柄か否かを判定する(S1604)。当たり図柄が長当たり図柄でない場合(S1604でNO)は、そのまま当たり演出選択処理を終了するが、当たり図柄が長当たり図柄である場合(S1604でYES)は、続いて、大当たりカウンタの値nが2であるか否かを判定する(S1605)。nが2でない場合(S1605でNO)、大当たりカウンタの値nを1加算して(S1606)、当たり演出選択処理を終了する。一方、nが2である場合(S1605でYES)には、大当たりカウンタの値nを0として(S1607)、当たり演出選択処理を終了する。なお、nが2である場合に、大当たりカウンタの値nを0とするのは、実施形態のパチンコ遊技機1では、後述するように、各大当たり演出の内容が、3話完結の連続ドラマの各回のダイジェストで構成されているためである。
[当たり演出パターン選択処理]図19に示すように、当たり演出パターン選択処理では、演出制御基板32は、まず、当たり図柄の種類を参照して、当たり図柄が長当たり図柄か否かを判定する(S1701)。当たり図柄が長当たり図柄でない場合(S1701でNO)は、当選した短当たり又は小当たりに対応する当たり演出パターンを選択して(S1702)、当たり演出パターン選択処理を終了する。一方、当たり図柄が長当たり図柄である場合(S1701でYES)は、大当たりカウンタの値nを参照し(S1703)、下記表4に示す当たり演出パターン選択テーブルに基づいて、nの値に対応する大当たり演出を選択する(S1704〜S1708)。なお、大当たり演出は、実施形態では、3話完結の連続ドラマのダイジェストを画像表示器4に表示する演出とされている。
具体的には、nが0である場合(S1704でYES)、第1話のダイジェストを内容とする大当たり演出1が選択され(S1705)、nが1である場合(S1706でYES)、第2話のダイジェストを内容とする大当たり演出2が選択され(S1707)、nが2である場合(S1706でNO)、最終話のダイジェストを内容とする大当たり演出3が選択される(S1708)。すなわち、大当たり演出1〜3は、連続性のあるストーリーとして関連した内容で構成されており、大当たりカウンタの値nに基づいて選択されることにより、長当たり回数の増加に従ってストーリーを順次進行可能としている。
(5)大当たり演出と予告演出の関係
ここで、各大当たり演出と、各大当たり演出に対応して設けられた予告演出との内容的関係について説明すると、下記表5に示すように、各予告演出は、対応する各大当たり演出のストーリーの一場面を用いた演出として構成されている。
例えば、大当たり演出1を例にして具体的に説明すると、大当たり演出1は、「女の子の通う学校へ登校中に出会った男の子が転校生として入学し、その男の子が女の子と同じ部活に入部する。その後二人は、一緒に学校へ侵入するなどして仲を深めていく。」という内容で構成されており、これに対応して設けられた予告演出は、「学校へ転校生がやってきてその転校生が男の子だったら大当たりの報知となる転校生リーチ」、「転校生の男の子が女の子と同じ部活に入部したら大当たりの報知となる入部リーチ」、及び、「学校への侵入が成功したら大当たりの報知となる侵入リーチ」というように、大当たり演出1のストーリーの一場面を用いた内容で構成されている。
なお、大当たり演出2に対する予告演出(並木道リーチ、迷子リーチ、及び、キスリーチ)、および、大当たり演出3に対する予告演出(街角再会リーチ、同窓会再会リーチ、及び、取引先再会リーチ)も、下記表5に示すように、対応する大当たり演出のストーリーの一場面を用いた内容で構成されている。
さらにここで、予告演出について、「転校生リーチ」を例にとり、図20,21に基づいて、具体的に画像表示器4の表示部4aに表示される画像を追って説明する。
転校生リーチでは、まず、図20のAに示すように、3つの装飾図柄が全て変動している表示がなされ、次に、図20のBに示すように、左および右の装飾図柄が停止してリーチ状態の表示となる。続いて、図21のAに示すように、装飾図柄の変動表示が、表示部4aの右下に小さく表示されるとともに、連続ドラマの一場面をモチーフにした演出画面(転校生を紹介する場面)が表示される。そして、抽選の結果が「大当たり」である場合には、図21のB1に示すように、連続ドラマのストーリーと合致した演出画面(男の子が自己紹介する場面)が表示され、最終的に、図21のC1に示すように、3つの装飾図柄がすべて同一の数字で停止表示されて、大当たり当選が報知される。
一方、抽選の結果が「ハズレ」である場合には、図21のB2に示すように、ハズレであることを示す演出画面が表示(「ざんねん」の文字とともに割れたペンダントが表示)され、最終的に、図21のC2に示すように、左および右の装飾図柄とは異なる装飾図柄が3つの装飾図柄の真ん中に停止表示されて、抽選結果がハズレであることが報知される。
なお、上述の「転校生リーチ」のほかに参考として、図22に、「入部リーチ」の場合の演出画面を、図23に、「迷子リーチ」の場合の演出画面をそれぞれ示す。なお、図22及び図23の演出画面は、「転校生リーチ」の場合の図21に相当するものであり、図20のAおよびBの続きの演出画面である。
「入部リーチ」では、リーチ状態の表示(図20のB参照)となった後は、図22のAに示すように、装飾図柄の変動表示が、表示部4aの右下に小さく表示されるとともに、連続ドラマの一場面をモチーフにした演出画面(男の子が入部する部活を探す場面)が表示される。そして、抽選の結果が「大当たり」である場合には、図22のB1に示すように、連続ドラマのストーリーと合致した演出画面(男の子が女の子と同じ部活に入部する場面)が表示され、最終的に、図22のC1に示すように、3つの装飾図柄がすべて同一の数字で停止表示されて、大当たり当選が報知される。なお、抽選の結果がハズレの場合は、図22のB2及びC2に示すように、転校生リーチと同様の画面が表示される。
「迷子リーチ」では、リーチ状態の表示(図20のB参照)となった後は、図23のAに示すように、装飾図柄の変動表示が、表示部4aの右下に小さく表示されるとともに、連続ドラマの一場面をモチーフにした演出画面(女の子が道に迷っている場面)が表示される。そして、抽選の結果が「大当たり」である場合には、図23のB1に示すように、連続ドラマのストーリーと合致した演出画面(男の子が道に迷っている女の子を探しにきてくれる場面)が表示され、最終的に、図23のC1に示すように、3つの装飾図柄がすべて同一の数字で停止表示されて、大当たり当選が報知される。なお、抽選の結果がハズレの場合は、図23のB2及びC2に示すように、転校生リーチと同様の画面が表示される。
これに対して、このような予告演出に対応している大当たり演出が実行された場合に、画像表示器4の表示部4aに表示される画像について説明する。大当たり演出1では、上述したように「女の子の通う学校へ登校中に出会った男の子が転校生として入学し、その男の子が女の子と同じ部活に入部する。その後二人は、一緒に学校へ侵入するなどして仲を深めていく。」というストーリーを内容としているため、図25(タイミングチャートの大当たり演出1に該当する箇所参照)に示すように、このストーリーを表現した画像が、画像表示器4の表示部4aに順に表示される。
また、大当たり演出2では、上記表5に示すように「男の子と女の子は手をつないで並木道をデートする。女の子が道に迷ってしまうが、男の子が探しに来てくれる。仲良くなった二人は公園でキスをする。」というストーリーを内容としているため、図25(タイミングチャートの大当たり演出2に該当する箇所参照)に示すように、このストーリーを表現した画像が、画像表示器4の表示部4aに表示される。
このように、実施形態のパチンコ遊技機1では、大当たり演出により画像表示器4の表示部4aに表示される演出画面の一場面が、その大当たり演出を実行する前の遊技中に実行される予告演出の演出画面として、画像表示器4の表示部4aに表示されるよう構成されている。
(6)パチンコ遊技機における演出の実行例
(i)上述のように構成された実施形態のパチンコ遊技機1における演出の実行例について、図24,25に基づいて説明する。なお、この例では、遊技状態は、図24に示すように、「通常遊技状態→1回目の大当たり遊技状態→確変遊技状態→2回目の大当たり遊技状態→時短遊技状態→3回目の大当たり遊技状態→確変遊技状態→4回目の大当たり遊技状態」と遷移していく。図25は、この遷移における「通常遊技状態→1回目の大当たり遊技状態→確変遊技状態→2回目の大当たり遊技状態」までを、各演出が実行されたときの画像表示器4の表示部4aに表示される演出画面とともに図示したものである。
(ii)まず、パチンコ遊技機1は遊技開始時には、遊技状態が通常遊技状態であり、大当たりカウンタの値nが0である。遊技を開始すると、始動口への遊技球の入賞を契機として、大当たり抽選がなされ、抽選結果が、図柄変動演出により報知される。例えば、抽選の結果として、大当たり乱数の判定結果が「ハズレ図柄」(S507)、リーチ乱数の判定結果が「リーチあり」(S604でYES)、その後取得した変動パターン乱数の値が「0」である場合(S608)には、リーチ用テーブル(表2)を参照して、「変動パターン1」がセットされ(S609)、「変動パターン1」を指定する変動パターン指定コマンドを含んだ変動開始コマンドが、主制御基板30から演出制御基板32へ送信される(S106)。そして、演出選択処理において変動演出パターン選択処理(S1406)が実行されると、指定されている変動パターンが「変動パターン1」であることから、演出制御基板32は、大当たりカウンタの値nを参照する(S1504)。いま、大当たりカウンタの値nは「0」であるため、演出制御基板32は、変動演出パターン選択テーブル(表3)に基づいて、「n=0」のときの「変動パターン1」に対応する演出である「転校生リーチ」を選択し(S1506)、「転校生リーチ」を指定する変動演出開始コマンドをセットする(S1407)。この変動演出開始コマンドは、演出制御基板32から画像制御基板33およびランプ制御基板34へ送信され(S1202)、「転校生リーチ」は、各演出装置(特に、画像表示器4)により実行される(図20,21参照)。いま、抽選結果は、大当たり乱数の判定結果が「ハズレ図柄」であるため、表示部4aには、図21のB2に示すように、ハズレであることを示す演出画面が表示され、最終的に、図21のC2に示すように、左および右の装飾図柄とは異なる装飾図柄が3つの装飾図柄の真ん中に停止表示され、抽選結果が「ハズレ」であることが報知される(図25参照)。
(iii)遊技を継続していき、抽選の結果として、大当たり乱数の判定結果が「ハズレ図柄」(S507)、リーチ乱数の判定結果が「リーチあり」(S604でYES)、その後取得した変動パターン乱数の値が「9」である場合(S608)には、リーチ用テーブル(表2)を参照して、「変動パターン4」がセットされ(S609)、「変動パターン4」を指定する変動パターン指定コマンドを含んだ変動開始コマンドが、主制御基板30から演出制御基板32へ送信される(S106)。そして、演出選択処理において変動演出パターン選択処理(S1406)が実行されると、指定されている変動パターンが「変動パターン4」であることから、演出制御基板32は、大当たりカウンタの値nを参照せず、変動演出パターン選択テーブル(表3)に基づいて、「変動パターン4」に対応する演出である「共通演出1」を選択し(S1503)、「共通演出1」を指定する変動演出開始コマンドをセットする(S1407)。この変動演出開始コマンドは、演出制御基板32から画像制御基板33およびランプ制御基板34へ送信され(S1202)、「共通演出1」は、各演出装置(特に、画像表示器4)により実行される(図25参照)。いま、抽選結果は、大当たり乱数の判定結果が「ハズレ図柄」であるため、表示部4aには、図25に示すように、リーチ状態の表示を経て3つの数字が揃わずに停止して表示され、抽選結果が「ハズレ」であることが報知される。
(iv)さらに、遊技を継続していき、抽選の結果として、大当たり乱数の判定結果が「確変長当たり図柄」(S504)、その後取得した変動パターン乱数の値が「6」である場合(S608)には、大当たり用テーブル(表1)を参照して、「変動パターン2」がセットされ(S609)、「変動パターン2」を指定する変動パターン指定コマンドを含んだ変動開始コマンドが、主制御基板30から演出制御基板32へ送信される(S106)。そして、演出選択処理において変動演出パターン選択処理(S1406)が実行されると、指定されている変動パターンが「変動パターン2」であることから、演出制御基板32は、大当たりカウンタの値nを参照する(S1504)。いま、大当たりカウンタの値nは「0」であるため、演出制御基板32は、変動演出パターン選択テーブル(表3)に基づいて、「n=0」のときの「変動パターン2」に対応する演出である「入部リーチ」を選択し(S1508)、「入部リーチ」を指定する変動演出開始コマンドをセットする(S1407)。この変動演出開始コマンドは、演出制御基板32から画像制御基板33およびランプ制御基板34へ送信され(S1202)、「入部リーチ」は、各演出装置(特に、画像表示器4)により実行される(図20,22参照)。いま、抽選結果は、大当たり乱数の判定結果が「確変長当たり図柄」であるため、表示部4aには、図22のB1に示すように、大当たり演出1の内容である連続ドラマの第1話のストーリーと合致する演出画面が表示され、最終的に、図22のC1に示すように、3つの装飾図柄がすべて同一の数字で停止表示されて、大当たり当選が報知される(図25参照)。なお、大当たり演出1に対する予告演出としては、上述の「転校生リーチ」に比べて「入部リーチ」の方が大当たり当選時に選択される確率が高く設定されており(表1および表2参照)、大当たり期待度が高いリーチとされている。
(v)大当たりに当選したため、遊技状態が大当たり遊技状態となる。ここで、オープニングコマンドを受信した演出制御基板32は、当たり演出選択処理(S1306)において、当たり演出パターン選択処理(S1602)を実行する。当たり演出パターン選択処理(S1602)では、演出制御基板32は、大当たりカウンタの値nを参照する(S1703)。いま、大当たりカウンタの値nは「0」であるため、当たり演出パターン選択テーブル(表4)を参照して、「n=0」のときに対応する大当たり演出である「大当たり演出1」を選択し(S1705)、「大当たり演出1」を指定するオープニング演出開始コマンドをセットする(S1603)。そして、nの値を「1」加算して(S1606)、「n=1」とする。オープニング演出開始コマンドは、演出制御基板32から画像制御基板33およびランプ制御基板34へ送信され(S1202)、「大当たり演出1」は、各演出装置(特に、画像表示器4)により実行される(図25参照)。大当たり演出1が実行されると、図25に示すように、表示部4aには、連続ドラマの第1話のダイジェストが表示される。なお、この大当たり演出1において表示部4aに表示される演出画像の一部が、上述の予告演出(転校生リーチおよび入部リーチ)に用いられている。
(vi)大当たり遊技が終了すると、遊技状態は確変遊技状態となる。続けて、遊技を継続していき、抽選結果が上述した(iii)の場合と同様の場合には、図柄変動演出として「共通演出1」が選択され実行される。
(vii)さらに、遊技を継続していき、抽選の結果として、大当たり乱数の判定結果が「時短長当たり図柄」(S504)、その後取得した変動パターン乱数の値が「8」である場合(S608)には、大当たり用テーブル(表1)を参照して、「変動パターン2」がセットされ(S609)、「変動パターン2」を指定する変動パターン指定コマンドを含んだ変動開始コマンドが、主制御基板30から演出制御基板32へ送信される(S106)。そして、演出選択処理において変動演出パターン選択処理(S1406)が実行されると、指定されている変動パターンが「変動パターン2」であることから、演出制御基板32は、大当たりカウンタの値nを参照する(S1504)。いま、大当たりカウンタの値nは「1」であるため、演出制御基板32は、変動演出パターン選択テーブル(表3)に基づいて、「n=1」のときの「変動パターン2」に対応する演出である「迷子リーチ」を選択し(S1508)、「迷子リーチ」を指定する変動演出開始コマンドをセットする(S1407)。この変動演出開始コマンドは、演出制御基板32から画像制御基板33およびランプ制御基板34へ送信され(S1202)、「迷子リーチ」は、各演出装置(特に、画像表示器4)により実行される(図20,23参照)。いま、抽選結果は、大当たり乱数の判定結果が「時短長当たり図柄」であるため、表示部4aには、図23のB1に示すように、大当たり演出2の内容である連続ドラマの第2話のストーリーと合致する演出画面が表示され、最終的に、図23のC1に示すように、3つの装飾図柄がすべて同一の数字で停止表示されて、大当たり当選が報知される(図25参照)。
(viii)大当たりに当選したため、遊技状態が大当たり遊技状態となる。ここで、オープニングコマンドを受信した演出制御基板32は、当たり演出選択処理(S1306)において、当たり演出パターン選択処理(S1602)を実行する。当たり演出パターン選択処理(S1602)では、演出制御基板32は、大当たりカウンタの値nを参照する(S1703)。いま、大当たりカウンタの値nは「1」であるため、当たり演出パターン選択テーブル(表4)を参照して、「n=1」のときに対応する大当たり演出である「大当たり演出2」を選択し(S1707)、「大当たり演出2」を指定するオープニング演出開始コマンドをセットする(S1603)。そして、nの値を「1」加算して(S1606)、「n=2」とする。オープニング演出開始コマンドは、演出制御基板32から画像制御基板33およびランプ制御基板34へ送信され(S1202)、「大当たり演出2」は、各演出装置(特に、画像表示器4)により実行される(図25参照)。大当たり演出2が実行されると、図25に示すように、表示部4aには、連続ドラマの第2話のダイジェストが表示される。なお、この大当たり演出2において表示部4aに表示される演出画像の一部が、上述の予告演出(迷子リーチ)に用いられている。
(ix)大当たり遊技が終了すると、遊技状態は時短遊技状態となる。続けて、遊技を継続していき、抽選結果が上述した(iii)や(vi)の場合と同様の場合には、図柄変動演出として「共通演出1」が選択され実行される。このように、共通演出1は、次回の大当たり演出に関係なく選択されて実行される演出である。
(x)続けて、遊技を継続していき、抽選の結果として、大当たり乱数の判定結果が「確変長当たり図柄」(S504)、その後取得した変動パターン乱数の値が「12」である場合(S608)には、大当たり用テーブル(表1)を参照して、「変動パターン3」がセットされ(S609)、「変動パターン3」を指定する変動パターン指定コマンドを含んだ変動開始コマンドが、主制御基板30から演出制御基板32へ送信される(S106)。そして、演出選択処理において変動演出パターン選択処理(S1406)が実行されると、指定されている変動パターンが「変動パターン3」であることから、演出制御基板32は、大当たりカウンタの値nを参照する(S1504)。いま、大当たりカウンタの値nは「2」であるため、演出制御基板32は、変動演出パターン選択テーブル(表3)に基づいて、「n=2」のときの「変動パターン3」に対応する演出である「取引先再会リーチ」を選択し(S1509)、「取引先再会リーチ」を指定する変動演出開始コマンドをセットする(S1407)。この変動演出開始コマンドは、演出制御基板32から画像制御基板33およびランプ制御基板34へ送信され(S1202)、「取引先再会リーチ」は、各演出装置(特に、画像表示器4)により実行される。いま、抽選結果は、大当たり乱数の判定結果が「確変長当たり図柄」であるため、表示部4aには、大当たり演出3の内容である連続ドラマの最終話のストーリーと合致する演出画面が表示され、最終的に、3つの装飾図柄がすべて同一の数字で停止表示されて、大当たり当選が報知される。なお、「取引先再会リーチ」などの予告演出は、共通演出に比べて、大当たり当選時に選択される確率が高く設定されており(表1および表2参照)、大当たり期待度の高い演出とされている。
(xi)大当たりに当選したため、遊技状態が大当たり遊技状態となる。ここで、オープニングコマンドを受信した演出制御基板32は、当たり演出選択処理(S1306)において、当たり演出パターン選択処理(S1602)を実行する。当たり演出パターン選択処理(S1602)では、演出制御基板32は、大当たりカウンタの値nを参照する(S1703)。いま、大当たりカウンタの値nは「2」であるため、当たり演出パターン選択テーブル(表4)を参照して、「n=2」のときに対応する大当たり演出である「大当たり演出3」を選択し(S1708)、「大当たり演出3」を指定するオープニング演出開始コマンドをセットする(S1603)。そして、いま、nの値は「2」であるため(S1605でYES)、nの値を「0」とする(S1607)。オープニング演出開始コマンドは、演出制御基板32から画像制御基板33およびランプ制御基板34へ送信され(S1202)、「大当たり演出3」は、各演出装置(特に、画像表示器4)により実行される。大当たり演出3が実行されると、表示部4aには、連続ドラマの最終話のダイジェストが表示される。
(xii)大当たり遊技が終了すると、遊技状態は確変遊技状態となる。続けて、遊技を継続していき、抽選の結果として、大当たり乱数の判定結果が「確変長当たり図柄」(S504)、その後取得した変動パターン乱数の値が「14」である場合(S608)には、大当たり用テーブル(表1)を参照して、「変動パターン3」がセットされ(S609)、「変動パターン3」を指定する変動パターン指定コマンドを含んだ変動開始コマンドが、主制御基板30から演出制御基板32へ送信される(S106)。そして、演出選択処理において変動演出パターン選択処理(S1406)が実行されると、指定されている変動パターンが「変動パターン3」であることから、演出制御基板32は、大当たりカウンタの値nを参照する(S1504)。いま、大当たりカウンタの値nは「0」であるため、演出制御基板32は、変動演出パターン選択テーブル(表3)に基づいて、「n=0」のときの「変動パターン3」に対応する演出である「侵入リーチ」を選択し(S1508)、「侵入リーチ」を指定する変動演出開始コマンドをセットする(S1407)。この変動演出開始コマンドは、演出制御基板32から画像制御基板33およびランプ制御基板34へ送信され(S1202)、「侵入リーチ」は、各演出装置(特に、画像表示器4)により実行される。いま、抽選結果は、大当たり乱数の判定結果が「確変長当たり図柄」であるため、表示部4aには、大当たり演出1の内容である連続ドラマの第1話のストーリーと合致する演出画面が表示され、最終的に、3つの装飾図柄がすべて同一の数字で停止表示されて、大当たり当選が報知される。なお、侵入リーチは大当たり演出1に対応したリーチである。これは、3回目の大当たり遊技状態中に、最終話のダイジェストを内容とする大当たり演出3がなされたため、次回の大当たり演出には、第1話のダイジェストを内容とする大当たり演出1が再び選択されるからである。
(xiii)大当たりに当選したため、遊技状態が大当たり遊技状態となる。ここで、オープニングコマンドを受信した演出制御基板32は、当たり演出選択処理(S1306)において、当たり演出パターン選択処理(S1602)を実行する。当たり演出パターン選択処理(S1602)では、演出制御基板32は、大当たりカウンタの値nを参照する(S1703)。いま、大当たりカウンタの値nは「0」であるため、当たり演出パターン選択テーブル(表4)を参照して、「n=0」のときに対応する大当たり演出である「大当たり演出1」を選択し(S1705)、「大当たり演出1」を指定するオープニング演出開始コマンドをセットする(S1603)。そして、nの値を「1」加算して(S1606)、「n=1」とする。オープニング演出開始コマンドは、演出制御基板32から画像制御基板33およびランプ制御基板34へ送信され(S1202)、「大当たり演出1」は、各演出装置(特に、画像表示器4)により実行される。大当たり演出1が実行されると、表示部4aには、連続ドラマの第1話のダイジェストが表示される。
(xiv)このように、実施形態のパチンコ遊技機1では、連続ドラマの各回のダイジェストを内容とする大当たり演出と、その大当たり演出のストーリーの一場面を用いた図柄変動演出が、繰り返し実行されていく。すなわち、実施形態のパチンコ遊技機1では、パチンコ遊技に伴って、第1話の予告、第1話のダイジェスト、第2話の予告、第2話のダイジェスト、第3話の予告、第3話のダイジェストと、順番に連続ドラマのストーリーが実行されていく。
(7)実施形態の効果
以上説明したように、実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技状態が大当たり遊技状態以外の遊技状態であるときに実行される演出として、大当たり演出1〜3のストーリーの一場面を用いた予告演出(転校生リーチなど)が、各大当たり演出1〜3に対応して設けられ(表5参照)、次回の大当たり遊技において実行される大当たり演出を判定した結果に基づいて、対応する予告演出が選択されて実行されるよう構成されている。
よって、この予告演出は、遊技者に対して次回の大当たり演出の内容を予告する意味をもつ。したがって、実施形態のパチンコ遊技機1によれば、この予告演出を見た遊技者に対して、次回の大当たり演出のストーリーを見たいという気持ちを抱かせて、遊技者の大当たり当選に対する意欲を高めることができる。そのため、遊技者に対して、遊技継続の意欲を湧かせることができ、パチンコ遊技機の稼働率上昇に寄与し得る。
また、実施形態のパチンコ遊技機1によれば、予告演出により、次回の大当たり演出のストーリーの一場面を大当たり遊技以外の遊技時に見せるため、大当たり遊技中の演出と大当たり遊技以外の遊技中の演出との一体感を高めることができる。そのため、遊技中の遊技者の気持ちを、遊技機が表現するストーリーから離させることが減り、遊技者を遊技に没頭させることができる。したがって、パチンコ遊技の興趣を増大させることができる。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、各大当たり演出1〜3の内容が、長当たり回数の増加にしたがって連続性のあるストーリーとして順次進行可能に関連した内容で構成され、各大当たり演出1〜3は、長当たり回数に基づいて、ストーリーが順次進行するように選択されて実行されるよう構成されている。
従って、長当たりに当選して発生した大当たり遊技中には、大当たり演出1〜3がストーリーとして順次進行していくように選択されて実行され、大当たり遊技以外の遊技中には、次回の大当たり演出のストーリーの一場面を用いた予告演出が選択されて実行される。そのため、パチンコ遊技中、パチンコ遊技機1の表現するストーリーの予告編と本編とが繰り返すようにして、演出が実行されていくことになる。よって、パチンコ遊技中、演出が一体感をもって続いていくこととなり、遊技者の気持ちをパチンコ遊技機1が表現するストーリーに惹き付けて、遊技者を遊技に夢中にさせることができ、パチンコ遊技の興趣を増大することができる。
また、実施形態のパチンコ遊技機1は、各大当たり演出1〜3が、対応する予告演出を複数(3種類ずつ)有して構成され(表5参照)、これらの予告演出の中には、抽選の結果が大当たりである場合に選択される確率が高く設定された予告演出(実施形態では、侵入リーチ、キスリーチ、取引先再会リーチ)が設けられており、抽選結果に応じてそれぞれの予告演出の選択される確率が異なるように設定されている(表1および表2参照)。
従って、選択され実行される予告演出ごとに、遊技者が抱く大当たり当選への期待感を異ならせることができるため、パチンコ遊技の興趣を増大することができる。
また、実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技状態が大当たり遊技状態以外の遊技状態であるときに実行される演出として、次回の大当たり演出がいずれの大当たり演出であるかに関わりなく選択されて実行される共通演出1〜7(表3参照)が、設けられている。
従って、遊技状態が大当たり遊技状態以外の遊技状態であるときに実行される演出として、共通演出1〜7と、予告演出(転校生リーチなど)とが設けられることになるため、遊技中に実行される種々の演出の中でも、次回の大当たり演出のストーリーの一場面を用いた予告演出を一際目立たせることができる。そのため、予告演出を設けることによる興趣性の向上効果を一層増大させることができる。
2.変更例
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない限りにおいて種々の構成を採り得る。
(1)キャラクタ出現演出
例えば、実施形態のパチンコ遊技機1では、予告演出は、転校生リーチなどのリーチ演出として構成したが、次回の大当たり演出のストーリーの一場面を用いた演出であれば、キャラクタ出現演出など他の種類の演出を、リーチ演出に代えて、又は、リーチ演出に加えて、設ける構成としてもよい。ここで、キャラクタ出現演出とは、図柄変動演出画面に、キャラクタ単体やキャラクタ群などを表示する演出をいう。なお、キャラクタ出現のタイミングは、図柄変動演出がリーチ状態となる前や、リーチ状態となった後など任意に設定できる。
具体的に説明すれば、上述の実施形態のパチンコ遊技機1に、予告演出としてキャラクタ出現演出を設ける場合、下記表6に示すように、大当たり演出1〜3に対応させて、キャラクタ出現演出を設ける。すなわち、第1話のダイジェストを内容とした大当たり演出1に対応する予告演出として、男の子が転校してくる場面を用いて、学生服の男の子が群で登場するキャラクタ出現演出を設け、第2話のダイジェストを内容とした大当たり演出2に対応する予告演出として、並木道をデートする場面を用いて、葉っぱが群で登場するキャラクタ出現演出を設け、第3話のダイジェストを内容とした大当たり演出3に対応する予告演出として、取引先のオフィスで昔の恋人と再会する場面を用いて、オフィスの書類が群で登場するキャラクタ出現演出を設ける。また、これらの予告演出に加えて、次回の大当たり演出と関係ない共通演出として、雪だるまが群で登場するキャラクタ出現演出を設ける。
このように構成したキャラクタ出現演出が実行される場合を、図26に基づいて説明すると、表6に示すように、大当たりカウンタnの値が「0」であり、次の大当たり演出が「大当たり演出1」である場合には、実行されるキャラクタ出現演出として「学生服群」のキャラクタ出現演出が実行される。具体的には、図26のAに示すように、図柄変動演出において左の装飾図柄が停止した後、図26のBに示すように、キャラクタ出現演出が発生して、学生服姿の男の子が群で登場し表示部4aを右から左へ駆け抜ける。キャラクタ出現演出後は、図柄変動演出がリーチ状態となるなど(図26のC参照)、図柄変動演出が進行していく。
このように次回の大当たり演出に対応するキャラクタ出現演出が実行されることにより、次回の大当たり演出が第1話を内容とする大当たり演出であることが遊技者に示唆される。
なお、予告演出をキャラクタ出現演出で構成した場合も、共通演出としてのキャラクタ出現演出(雪だるま群の演出)を設けることにより、予告演出としてのキャラクタ出現演出(学生服群、葉っぱ群、書類群の演出)を一際目立たせることができ、予告演出を設けることによる興趣性の向上効果を増大できる。
(2)その他
実施形態のパチンコ遊技機1では、各大当たり演出1〜3の内容を、連続ドラマの各回のダイジェストで構成して、大当たり回数の増加にしたがって連続性のあるストーリーとして順次進行可能としたが、各大当たり演出の内容は、相互に関連性をもつ内容でなくてもよい。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、各大当たり演出1〜3は、大当たりの連チャン中に限って、長当たり回数の増加にしたがって連続性のあるストーリーとして順次進行するよう実行され、大当たりの連チャンが終了した場合には、再び第1話のダイジェストを内容とする大当たり演出1が実行されるよう構成したが、大当たりの連チャンが終了しても、ストーリーが進行するように大当たり演出を実行してもよい。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、予告演出は、画像表示器4を用いた図柄変動演出として構成したが、次回の大当たり演出のストーリーの一場面を用いて次回の大当たり演出を予告する演出であれば、スピーカ18を用いた音声による演出や、可動役物21を用いた可動役物演出など、他の演出装置を用いた演出で構成してもよい。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、予告演出は、大当たり演出において画像表示器4の表示部4aに表示される画像を用いた演出として構成したが(図25参照)、大当たり演出のストーリーの一場面を用いたものであれば、大当たり演出で使用される画像と同一の画像を用いるものでなくてもよい。
また、実施形態のパチンコ遊技機1では、長当たり当選によって発生した大当たり遊技中に実行される大当たり演出は、3話完結の連続ドラマの各回のダイジェストを内容として構成したが、大当たり演出の内容が連続性のあるストーリーとして進行可能であれば、大当たり演出がストーリーとして連続する回数は、自由に設定することができる。