JP2010199075A - 非水電解質二次電池及びその充電方法 - Google Patents

非水電解質二次電池及びその充電方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高電位で、サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、非水溶媒と電解質塩とを有する非水電解質と、を備える非水電解質二次電池において、前記正極活物質が、LiCo1−x−y−zZrMg(MはAl,Ti,Snの少なくとも一種であり、0<a≦1.1、0.0001≦x、0.0001≦y、x+y+z≦0.03)で表されるジルコニウムとマグネシウムとが添加されたリチウムコバルト複合酸化物と、LiMnNiCo(XはZr,Mg,Al,Ti,Snの少なくとも一種、0<b≦1.1、0.1≦s≦0.5、0.1≦t≦0.5、v=0または0.0001≦v≦0.03、s+t+u+v=1)で表される層状構造を有するリチウムニッケルマンガン複合酸化物と、が質量比で51:49〜90:10の割合で混合されてなり、前記正極活物質の電位がリチウム基準で4.4〜4.6Vであり、前記非水溶媒が25℃において10体積%以上40体積%以下のジエチルカーボネートを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、放電容量及びサイクル特性の向上を目的とする非水電解質二次電池の改良に関する。
近年、携帯電話、ノートパソコン、PDA等の移動情報端末の小型・軽量化が急速に進展しており、その駆動電源としての電池にはさらなる高容量化、高エネルギー密度化が要求されている。リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池は、高いエネルギー密度を有し、高容量であるので、上記のような移動情報端末の駆動電源として広く利用されている。
近年では電池のさらなる高容量化が求められており、より高い電位となるまで充電して使用することにより、正極活物質の利用率を高めることが試みられている。しかし、従来より正極活物質として用いられているコバルト酸リチウムを、リチウム基準で4.3Vよりも高い電位まで充電すると、化合物としての安定性が大きく低下するため、サイクル特性が低下するという問題がある。
この問題を解決するため、コバルト酸リチウムにジルコニウム、マグネシウム等の異種金属を添加することにより、化合物の高い電位での安定性を高めることが提案されている。しかし、この技術によっても、高電位での熱安定性は未だ十分ではなく、また充放電サイクルにより電解液が分解して、サイクル劣化を引き起こすという問題がある。
ここで、非水電解質二次電池に関する技術としては、特許文献1〜4が提案されている。
特開2002−313419号公報(段落0004−0007) 特開2002−75448号公報(段落0008−0029) 特開2003−308842号公報(特許請求の範囲、段落0009−0012) 特開2004−134366号公報(段落0007−0009)
特許文献1は、非水電解液の溶媒成分として、少なくともエチレンカーボネートが25〜4.0vol%、エチルメチルカーボネートが25〜60vol%及びジエチルカーボネートが10〜40vol%の体積割合で含まれる溶媒を用いる技術である。
この技術は、高容量で、ガス発生に起因する膨れが防止され、かつ、良好な低温特性をもつ電池を得ることを目的としている。しかし、この技術は、正極活物質を高い電位で使用することを考慮しておらず、この点でさらなる改良が求められている。
特許文献2は、非水溶媒として、エチレンカーボネートと、ジメトキシエタンを除く低沸点溶媒との混合溶媒を用いる技術である。
この技術は、電池容量が大きく、自己放電率が小さく、サイクル特性に優れ、充放電効率の高いリチウム二次電池を得ることを目的としている。しかし、この技術は、正極活物質を高い電位で使用することを考慮していないので、この点においてさらなる改良が求められている。
特許文献3は、正極活物質として満充電状態で金属リチウムに対して約5Vを発生するリチウムマンガンニッケル複酸化物を正極合剤中に含有する正極と、充放電によりリチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質を用いた負極とをエチレンカーボネート又はプロピレンカーボネートを含む溶媒にリチウム塩を溶解した非水電解液を有し、前記正極合剤中に燐酸リチウムを含ませる技術である。
この技術によると、正極合剤に燐酸リチウムを含ませることで、燐酸リチウムが非水電解液と反応した反応生成物により、正極活物質表面の活性な部位が保護されて、非水電解液の分解が抑制され、充放電効率を向上させることができるとされる。しかし、この技術では、スピネル構造のリチウムマンガンニッケル複酸化物(LiMn2-xNix4)を用いており(段落0012)、この複酸化物はマンガンとニッケルとの合計2モルに対して1モルのリチウムしか有さず、充放電反応に寄与するリチウム量が少ないため、十分に電池の高容量化を図ることができない。
特許文献4は、非水電解液には、炭酸エチレン、炭酸ジメチル及び炭酸ジエチルを、非水電解液に対する混合割合をそれぞれx、y、z体積%としたとき、y=z、20<x<30、x≦2y/3+10を満たす非水溶媒を用いる技術である。
この技術は、低温下での高率充放電特性に優れたリチウムイオン二次電池を得ることを目的としている。しかし、この技術もまた、正極活物質を高い電位で使用することを考慮していない。
本発明は、以上に鑑みなされたものであって、高容量で且つサイクル特性に優れた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための非水電解質二次電池に係る本発明は、正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、非水溶媒と電解質塩とを有する非水電解質と、を備える非水電解質二次電池において、前記正極活物質が、LiCo1−x−y−zZrMg(MはAl,Ti,Snの少なくとも一種であり、0<a≦1.1、0.0001≦x、0.0001≦y、x+y+z≦0.03)で表されるジルコニウムとマグネシウムとが添加されたリチウムコバルト複合酸化物と、LiMnNiCo(XはZr,Mg,Al,Ti,Snの少なくとも一種、0<b≦1.1、0.1≦s≦0.5、0.1≦t≦0.5、v=0または0.0001≦v≦0.03、s+t+u+v=1)で表される層状構造を有するリチウムニッケルマンガン複合酸化物と、が質量比で51:49〜90:10の割合で混合されてなり、前記正極活物質の電位がリチウム基準で4.4〜4.6Vであり、前記非水溶媒が25℃において10体積%以上40体積%以下のジエチルカーボネートを含むことを特徴とする。
上記構成では、正極活物質としてジルコニウムとマグネシウムとが添加されたリチウムコバルト複合酸化物を有しており、この化合物はジルコニウムとマグネシウムとの添加によって高電位(リチウム基準で4.4〜4.6V)での安定性が高められている。さらに、正極活物質として、高電位での熱安定性に優れた層状構造を有するリチウムニッケルマンガン複合酸化物が配合されているため、高電位での熱安定性に優れる。
上記ジルコニウムとマグネシウムとが添加されたリチウムコバルト複合酸化物は、LiCo1−x−y−zZrMg(MはAl,Ti,Snの少なくとも一種であり、0<a≦1.1、0.0001≦x、0.0001≦y、x+y+z≦0.03)で示されるものである。また、層状リチウムニッケルマンガン複合酸化物は、LiMnNiCo(XはZr,Mg,Al,Ti,Snの少なくとも一種、0<b≦1.1、0.1≦s≦0.5、0.1≦t≦0.5、v=0または0.0001≦v≦0.03、s+t+u+v=1)で示されるものである。これらの化合物には、コバルト・ニッケル・マンガン等の合計モル数に対するリチウムのモル数を大きくできるので、充放電に寄与するリチウム量を十分に大きくすることができる。
更に、上記構成では、非水溶媒に10体積%以上40体積%以下含まれるジエチルカーボネートが、高電位での非水電解質の分解反応を抑制するように作用する。よって、正極活物質の電位がリチウム基準で4.4〜4.6Vと高い場合においても、サイクル特性に優れた電池を実現することができる。
ここで、上記構成において、前記非水溶媒中のジエチルカーボネート含有量が25℃において30体積%以下である、とすることができる。
ジエチルカーボネートは、ジメチルカーボネートやメチルエチルカーボネート等の非水溶媒として広く用いられている他の化合物よりも粘性が高く、且つ誘電率が低い。このため、ジエチルカーボネートの含有量が30体積%よりも多いと、非水電解質の注液に時間がかかるとともに、低温特性、負荷特性が低下する。このため、ジエチルカーボネートの含有量は、30体積%以下であることが好ましい。
なお、本願発明の効果を十分に得るためには、ジルコニウムの添加量は、LiaCo1−x−y−zZrMgにおいて、0.0001≦xとする。また、本願発明の効果を十分に得るためには、マグネシウムの添加量は、0.0001≦yとする。また、ジルコニウム、マグネシウム以外に、Al,Ti,Snが0.0002≦zの割合で添加されていてもよいが、添加金属の合計x+y+zが0.03より大きくなると、電池容量が低下するため好ましくない。
また、本願発明の効果を十分に得るためには、LiMnNiCoにおいて、ニッケルの含有量は0.1≦s≦0.5とし、マンガンの含有量は0.1≦t≦0.5とする。また、高い熱安定性を得るためには、ニッケルとマンガンとの比s/tが0.95〜1.05の範囲内であることが好ましい。また、化合物の熱安定性をさらに高めるために、Zr,Mg,Al,Ti,Sn等の異種元素が、0.0001≦v≦0.03の割合で添加されていてもよい。
また、正極活物質中のリチウムコバルト複合酸化物の含有量が51質量%より少ないと、電池容量、サイクル特性、保存特性が低下するおそれがあり、また、層状構造のリチウムニッケルマンガン複合酸化物の含有量が10質量%未満であると、正極活物質の高電位での熱安定性の向上効果が十分に得られない。このため、リチウムコバルト複合酸化物と、層状リチウムニッケルマンガン複合酸化物の質量比は、51:49〜90:10とし、より好ましくは70:30〜80:20とする。
上記構成においては、前記負極活物質が、炭素質物からなるもの、とすることができる。
電池電圧は、正極の電位と負極の電位との差で示されるが、電池電圧を大きくすることにより、電池の容量を大きくすることができるが、負極活物質として電位の低い炭素質物(リチウム基準で約0.1V)を用いると、電池電圧が高く、正極活物質の利用率の高い電池が得られる。
上記炭素質物としては、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、コークス、ガラス状炭素、炭素繊維、またはこれらの焼成体の一種あるいは複数種混合したものが使用できる。
また、上記構成においては、前記非水電解質にさらに、ビニレンカーボネートを0.5〜5質量%含めることができる。
ビニレンカーボネートを非水電解質に添加すると、サイクル特性が向上する。しかし、添加量が過小であると十分な効果が得られない一方、過大であると初期容量の低下と高温時の膨れをまねく。このため、添加量は非水電解質全質量に対し、好ましくは0.5〜5質量%とし、より好ましくは1〜3質量%とする。
また、上記構成においては、前記リチウムニッケルマンガン複合酸化物が、その結晶構造中にコバルトを含むものとすることができる。
リチウムニッケルマンガン複合酸化物の結晶構造中にコバルトが含まれると、このコバルトが放電特性を向上させるように作用する点で好ましい。
また、上記課題を解決するための非水電解質二次電池の充電方法に係る本発明は、正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、非水溶媒と電解質塩とを有する非水電解質と、を備え、前記正極活物質が、LiCo1−x−y−zZrMg(MはAl,Ti,Snの少なくとも一種であり、0<a≦1.1、0.0001≦x、0.0001≦y、x+y+z≦0.03)で表されるジルコニウムとマグネシウムとが添加されたリチウムコバルト複合酸化物と、LiMnNiCo(XはZr,Mg,Al,Ti,Snの少なくとも一種、0<b≦1.1、0.1≦s≦0.5、0.1≦t≦0.5、v=0または0.0001≦v≦0.03、s+t+u+v=1)で表される層状構造を有するリチウムニッケルマンガン複合酸化物と、が質量比で51:49〜90:10の割合で混合されてなり、前記非水溶媒が25℃において10体積%以上40体積%以下のジエチルカーボネートを含む非水電解質二次電池の充電方法であって、前記正極活物質の電位がリチウム基準で4.4〜4.6Vとなるまで充電することを特徴とする。
上記方法を採用することにより、容量が高く、高電位でのサイクル特性に優れた非水電解質二次電池を充電することができる。
上記本発明によると、高電位での正極活物質の安定性が高く、且つ高電位での電解液の分解を抑制でき、これにより高容量でサイクル特性に優れた非水電解質二次電池を実現することができる。
本発明を実施するための最良の形態を、実施例を用いて詳細に説明する。なお、本発明は下記の形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
(実施例1)
〈正極の作製〉
コバルト(Co)に対して0.2mol%のジルコニウム(Zr)と、コバルトに対して0.5mol%のマグネシウム(Mg)とを共沈させ、熱分解反応させて、ジルコニウム、マグネシウム含有四酸化三コバルトを得た。この四酸化三コバルトと炭酸リチウムとを混合し、空気雰囲気中で850℃で24時間焼成し、その後乳鉢で平均粒径が14μmとなるまで粉砕して、ジルコニウム、マグネシウム含有リチウムコバルト複合酸化物(正極活物質A)を得た。
炭酸リチウムと、Ni0.33Mn0.33Co0.34(OH)で示される共沈水酸化物とを混合し、空気雰囲気中で100℃で20時間焼成し、その後乳鉢で平均粒径が5μmとなるまで粉砕して、コバルト含有リチウムニッケルマンガン複合酸化物(正極活物質B)を得た。なお、この正極活物質Bの結晶構造をX線を用いて解析したところ、層状構造であることが確認された。
正極活物質Aと正極活物質Bとを質量比7:3で混合した正極活物質94質量部と、導電剤としての炭素粉末3質量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)3質量部と、N−メチルピロリドンとを混合して正極活物質スラリーとした。この正極活物質スラリーをアルミニウム製の正極集電体(厚み15μm)の両面に塗布し、乾燥・圧延して正極を作製した。
〈負極の作製〉
負極活物質としての黒鉛95質量部と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース3質量部と、結着剤としてのスチレンブタジエンゴム2質量部と、水とを混合して負極活物質スラリーとした。この負極活物質スラリーを銅製の負極集電体(厚み8μm)の両面に塗布し、乾燥・圧延して負極を作製した。
なお、黒鉛の電位はリチウム基準で0.1Vである。また、正極及び負極の活物質充填量は、設計基準となる正極活物質の電位(本実施例ではリチウム基準で4.4Vであり、電圧は4.3V)において、正極と負極の充電容量比(負極充電容量/正極充電容量)を1.1となるように調整した。
〈電極体の作製〉
上記正極及び負極を、ポリプロピレン製微多孔膜からなるセパレータを介して巻回することにより、電極体を作製した。
〈電解液の調整〉
非水溶媒としてのエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とメチルエチルカーボネート(MEC)とを体積比20:30:50(25℃)で混合し、電解質塩としてのLiPF6を1M(モル/リットル)となるように溶解して、電解液となした。
〈電池の組み立て〉
外装缶に上記電極体を挿入した後、上記電解液を注液し、外装缶の開口部を封口することにより、実施例1に係る非水電解質二次電池(幅34mm×高さ 43mm×厚み5mm)を作製した。
(実施例2)
設計基準となる正極活物質の電位を4.5Vに変更し、正極と負極の充電容量比が1.1となるように正極及び負極の活物質充填量を調整したこと以外は、上記実施例1と同様にして、実施例2に係る非水電解質二次電池を作製した。
(実施例3)
設計基準となる正極活物質の電位を4.6Vに変更し、正極と負極の充電容量比が1.1となるように正極及び負極の活物質充填量を調整したこと以外は、上記実施例1と同様にして、実施例3に係る非水電解質二次電池を作製した。
(実施例4)
ECとDECとMECとを体積比20:10:70で混合したこと以外は、上記実施例2と同様にして、実施例4に係る非水電解質二次電池を作製した。
(実施例5)
ECとDECとMECとを体積比20:20:60で混合したこと以外は、上記実施例2と同様にして、実施例5に係る非水電解質二次電池を作製した。
(実施例6)
ECとDECとMECとを体積比20:35:45で混合したこと以外は、上記実施例2と同様にして、実施例6に係る非水電解質二次電池を作製した。
(実施例7)
ECとDECとMECとを体積比20:40:40で混合したこと以外は、上記実施例2と同様にして、実施例7に係る非水電解質二次電池を作製した。
(比較例1)
ECとDECとMECとを体積比20:0:80で混合したこと以外は、上記実施例2と同様にして、比較例1に係る非水電解質二次電池を作製した。
(比較例2)
ECとDECとMECとを体積比20:5:75で混合したこと以外は、上記実施例2と同様にして、比較例2に係る非水電解質二次電池を作製した。
(比較例3)
設計基準となる正極活物質の電位を4.3Vに変更し、正極と負極の充電容量比が1.1となるように正極及び負極の活物質充填量を調整したこと以外は、上 記実施例1と同様にして、比較例3に係る非水電解質二次電池を作製した。
(比較例4)
設計基準となる正極活物質の電位を4.7Vに変更し、正極と負極の充電容量比が1.1となるように正極及び負極の活物質充填量を調整したこと以外は、上 記実施例1と同様にして、比較例4に係る非水電解質二次電池を作製した。
〔電位と正極活物質1gあたりの充電容量との関係〕
上記実施例1で作製した正極を用いた三極式セル(対極:リチウム金属、参照極:リチウム金属)を作製し、25℃における各充電電位における活物質1gあたりの正極充電容量を測定した。この結果を下記表1に示す。
Figure 2010199075
上記実施例1〜7、比較例1〜4において、設計基準となる電位における正極充電容量は上記表1から算出し、負極充電容量は黒鉛の理論容量から算出した。
〈電池特性試験〉
上記各電池に対し、下記条件で電池特性の試験を行った。この結果を下記表2に示す。
〔サイクル特性試験〕
充電条件:定電流 1It(電池容量÷1時間で表される値)、定電圧(各電池の電池電圧)、合計3時間、25℃
放電条件:定電流 1It、終止電圧 3.0V、25℃
サイクル特性(%):(300サイクル目放電容量/1サイクル目放電容量)×100
〔負荷特性試験〕
負荷放電条件:定電流 2.5It(電池容量÷1時間×2.5で表される値)、終止電圧 3.0V、25℃
負荷特性(%):(負荷放電容量/1It放電容量)×100
〔低温特性試験〕
低温放電条件:定電流 1It(電池容量÷1時間で表される値)、終止電圧 3.0V、−20℃
低温特性(%):(低温放電容量/25℃放電容量)×100
Figure 2010199075
上記表2から、電池電圧が4.3〜4.5Vである実施例1〜3では、電池容量が820〜910mAhと、電池電圧が4.2Vである比較例3の770mAhに比べて電池容量が50〜140mAh大きくなっていることがわかる。
このことは、次のように考えられる。実施例1〜3では、正極が比較例3よりも高い電位まで正極が充電されており、正極活物質の利用率が高くなるため、電池容量が大きくなる。
また、電池電圧が4.6Vである比較例4では、サイクル特性が60%と、電池電圧が4.3〜4.5Vである実施例1〜3の86〜90%よりも大きく劣化していることがわかる。
このことは次のように考えられる。電池電圧が4.6Vと高くなると、正極活物質の安定性が低下し、活物質の劣化が生じる。このため、サイクル劣化が大きくなる。他方、電池電圧が4.3〜4.5Vの範囲内では、活物質の劣化が生じない。なお、サイクル特性試験後の各電池を分解したところ、実施例1〜3においては活物質の劣化は見られなかったが、比較例4では活物質が大きく劣化していることが確認された。
また、ジエチルカーボネート(DEC)を含有していない比較例1及びジエチルカーボネートの含有量が5体積%である比較例2では、サイクル特性が50〜59%と、ジエチルカーボネートの含有量が10〜40体積%である実施例2、実施例4〜7の87〜88%よりも大きく劣化していることがわかる。
このことは次のように考えられる。ジエチルカーボネートの含有量が10体積%未満であると、電解液の分解反応を抑制できないため、サイクル劣化が大きくなる。他方、ジエチルカーボネートの含有量が10体積%以上であると、電解液の分解反応を十分に抑制できるので、サイクル劣化が生じない。なお、サイクル特性試験後の各電池を分解したところ、実施例2、実施例4〜7においては電解液の劣化は見られなかったが、比較例1、比較例2では電解液が分解していることが確認された。
また、ジエチルカーボネート(DEC)の含有量が35体積%以上である実施例6、実施例7では、負荷特性が76〜77%、低温特性が23〜24%と、ジエチルカーボネートの含有量が10〜30体積%である実施例2、実施例4、実施例5の81〜82%、30〜32%よりも劣化していることがわかる。
このことは次のように考えられる。ジエチルカーボネートは、メチルエチルカーボネート(MEC)よりも粘性が高く誘電率が低いため、含有量が増加するに従い負荷特性、低温特性が悪くなる。そして、ジエチルカーボネートの含有量が30体積%よりも多いと、この影響が顕著に現れるようになる。
(その他の事項)
本発明においては、電池形状は限定されないので、角型外装缶以外に、円筒型外装缶、コイン型外装体、ラミネート外装体を用いることができる。
また、非水溶媒としてはジエチルカーボネート(DEC)以外に、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチルカーボネート、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジオキソラン、2−メトキシテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等を用いることができる。
また、電解質塩としては、上記LiPF6以外に、LiN(C25SO22、LiN(CF3SO22、LiClO4、LiBF4等の一種または複数種の混合物が使用できる。
以上に説明したように、本発明によれば、リチウム基準で4.4〜4.6Vの高い電位で安定的に機能し、且つ高い電位においても電解液の分解を抑制でき得た、高容量でサイクル特性に優れた非水電解質二次電池を提供できる。よって、産業上の利用可能性は大きい。

Claims (6)

  1. 正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、非水溶媒と電解質塩とを有する非水電解質と、を備える非水電解質二次電池において、
    前記正極活物質が、LiCo1−x−y−zZrMg(MはAl,Ti,Snの少なくとも一種であり、0<a≦1.1、0.0001≦x、0.0001≦y、x+y+z≦0.03)で表されるジルコニウムとマグネシウムとが添加されたリチウムコバルト複合酸化物と、
    LiMnNiCo(XはZr,Mg,Al,Ti,Snの少なくとも一種、0<b≦1.1、0.1≦s≦0.5、0.1≦t≦0.5、v=0または0.0001≦v≦0.03、s+t+u+v=1)で表される層状構造を有するリチウムニッケルマンガン複合酸化物と、
    が質量比で51:49〜90:10の割合で混合されてなり、
    前記正極活物質の電位がリチウム基準で4.4〜4.6Vであり、
    前記非水溶媒が25℃において10体積%以上40体積%以下のジエチルカーボネートを含む、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 請求項1に記載の非水電解質二次電池において、
    前記非水溶媒中のジエチルカーボネート含有量が25℃において30体積%以下である、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  3. 請求項1または2に記載の非水電解質二次電池において、
    前記負極活物質が、炭素質物からなる、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  4. 請求項1、2または3に記載の非水電解質二次電池において、
    前記非水電解質はさらに、ビニレンカーボネートを0.5〜5質量%含む、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  5. 請求項1、2、3または4に記載の非水電解質二次電池において、
    前記リチウムニッケルマンガン複合酸化物が、その結晶構造中にコバルトを含む、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  6. 正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、非水溶媒と電解質塩とを有する非水電解質と、を備え、
    前記正極活物質が、LiCo1−x−y−zZrMg(MはAl,Ti,Snの少なくとも一種であり、0<a≦1.1、0.0001≦x、0.0001≦y、x+y+z≦0.03)で表されるジルコニウムとマグネシウムとが添加されたリチウムコバルト複合酸化物と、
    LiMnNiCo(XはZr,Mg,Al,Ti,Snの少なくとも一種、0<b≦1.1、0.1≦s≦0.5、0.1≦t≦0.5、v=0または0.0001≦v≦0.03、s+t+u+v=1)で表される層状構造を有するリチウムニッケルマンガン複合酸化物と、
    が質量比で51:49〜90:10の割合で混合されてなり、
    前記非水溶媒が25℃において10体積%以上40体積%以下のジエチルカーボネートを含む非水電解質二次電池の充電方法であって、
    前記正極活物質の電位がリチウム基準で4.4〜4.6Vとなるまで充電する、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池の充電方法。
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