JP2010197991A - 積層フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】偏光子保護フィルムが偏光子の一方主面にのみ形成された偏光板の湾曲を抑制でき、また、リワーク処理の際に糊残りの生じることのない積層フィルムの製造方法を提供することにある。
【解決手段】偏光子1の一方主面に、接着剤層2を介して偏光子保護フィルム3を積層して偏光板を形成し、前記偏光子1の他方主面に、粘着剤層4を介して離型フィルム5を積層してなる、積層フィルムの製造方法であって、前記偏光子保護フィルム3と、前記離型フィルム5のうち、少なくともいずれか一方の透湿度が、40℃、90%RHの雰囲気下において、150g/m・24h以上であって、前記偏光子1と、前記偏光子保護フィルム3と、前記離型フィルム5とを積層した後に乾燥する工程を有することを特徴とする構成である。
【選択図】図1

Description

本発明は、偏光子の一方主面に、接着剤層を介して偏光子保護フィルムを積層し、前記偏光子の他方主面に、粘着剤層を介して離型フィルムを積層してなる、積層フィルムの製造方法に関する。
偏光子の一方表面にのみ透明保護フィルム(偏光子保護フィルムに相当する)を形成した偏光板の製造は以下のとおりである。先ず、前工程として、(A)偏光子を得る工程。ここでは、長尺のポリビニルアルコールフィルムに、染色・架橋及び延伸処理を施して、偏光子を得る。
次いで、(B)偏光板を製造する工程。ここでは、偏光子と偏光子保護フィルム(例えば、トリアセチルセルロール系樹脂フィルム等)との間に水溶性の接着剤を介在させながら、それらフィルムを一対のロール間で圧着させて貼り合わせる。この貼り合わせた積層体を乾燥させて、偏光子保護フィルムが一方表面にのみ形成された偏光板が製造される。
次いで、(C)離型フィルム及び表面保護フィルムを貼り合わせる工程。偏光板の偏光子面に粘着剤を介して離型フィルムを貼り合せる。例えば、偏光板と離型フィルムの間に粘着剤を介在させながら、それらフィルムを一対のロール間で圧着させて貼り合わせる。ついで、偏光子保護フィルム面に粘着剤を介して表面保護フィルムを貼り合わせる。
ここで、離型フィルムと表面保護フィルムには、予め粘着剤が塗工されており、離型フィルムに塗工された粘着剤は、離型フィルムを剥離後、偏光子側に転写される。転写された粘着剤により液晶パネルに貼着することができる。また、表面保護フィルムに塗工された粘着剤は、表面保護フィルムを剥離しても表面保護フィルムに形成されたままであり、偏光子保護フィルム側に実質的に転写されない。以上の工程によって、偏光板に離型フィルムおよび表面保護フィルムを積層した長尺のシート製品が製造され、ロール状に巻き取られて次の工程に提供される。
しかしながら、上記の偏光板を製造する方法においては、偏光子と偏光子保護フィルムとを接着剤で貼り合せた後に、離型フィルムを積層することなく乾燥させている。偏光子保護フィルムは、偏光子を保護する目的や、ハンドリング向上の観点から機械強度(コシ)を必要としており、すなわち、偏光子とは異なる弾力特性を有している。そして、偏光子と偏光子保護フィルムとを接着剤で接着積層して乾燥させた場合、当該弾力特性の違いから、偏光板(偏光子、接着剤、偏光子保護フィルム)が湾曲してしまう。長尺状の偏光板フィルムを乾燥させているため、この湾曲は、フィルムの幅方向に顕著に現れる。このような湾曲した状態の偏光板に対して、次の工程で、離型フィルム等を貼り合せることは困難であり、改善が望まれる。また、偏光板原反から所定サイズの枚葉状態に切断し、液晶パネルへ貼り付ける場合に、偏光板の湾曲が大きいと、液晶パネルに貼り合せることが困難である。
さらには、液晶パネルに貼り合わされた偏光板が不良品であった場合、リワーク処理を行って、液晶パネルから偏光板を剥離するが、この時、離型フィルムから転写された粘着剤と偏光子との密着性が弱いと、液晶パネル面に糊残りが発生する。その結果、糊残りした粘着剤を除去しなければならず、改善が望まれている。
特開2003−303727号公報
偏光子保護フィルムが偏光子の一方表面にのみ形成された偏光板の場合、湾曲が大きいため、液晶パネルへの貼り合せ精度が非常に悪くなると考えられる。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、偏光子保護フィルムが偏光子の一方主面にのみ形成された偏光板の湾曲を抑制でき、また、リワーク処理の際に糊残りの生じることのない積層フィルムの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、以下の本発明を完成するに至ったものである。
本発明は、偏光子の一方主面に、接着剤層を介して偏光子保護フィルムを積層して偏光板を形成し、前記偏光子の他方主面に、粘着剤層を介して離型フィルムを積層してなる、積層フィルムの製造方法であって、
前記偏光子保護フィルムと、前記離型フィルムのうち、少なくともいずれか一方の透湿度が、40℃、90%RHの雰囲気下において、150g/m・24h以上であって、前記偏光子と、前記偏光子保護フィルムと、前記離型フィルムとを積層した後に乾燥する工程を有することを特徴とする構成である。
この構成によれば、偏光子と、偏光子保護フィルムと、粘着剤層が形成された離型フィルムとを積層した後に乾燥する構成のため、従来に比較し乾燥後の偏光板の湾曲が小さい。すなわち、偏光子の両側を、偏光子保護フィルムと離型フィルムとでサンドイッチ状に構成することによって、乾燥後の偏光子の収縮を抑えて偏光板の湾曲が抑制されたと考えられる。
また、偏光子の一方主面に形成される偏光子保護フィルムと、偏光子の他方主面に形成される離型フィルムとの内、少なくともいずれか一方の透湿度が、40℃、90%RHの雰囲気下において、150g/m・24h以上に構成されているため、積層した後に乾燥させた場合において、水分の蒸発が良好であり、乾燥不良が生じない。乾燥不良の例としては、1、離型フィルムを剥離できない剥離不良、2、粘着剤層を偏光子側に転写されない転写不良、3、離型フィルムを剥離した後、粘着剤層を介して液晶パネルに貼り合せ、リワーク処理のために液晶パネルから偏光板を剥離させた場合の粘着剤層の偏光子からの剥離不良等が例示される。ここでの透湿度の試験方法は、JIS Z 0208、防湿包装材料の透湿度試験方法に準じている。
透湿度が、40℃、90%RHの雰囲気下において、150g/m・24h以上のフィルムとしては、例えば、トリアセチルセルロール系樹脂フィルムが例示される。偏光子保護フィルムがトリアセチルセルロール系樹脂フィルムである場合、離型フィルムとしては、低透湿性のフィルム、例えば、透湿度が、40℃、90%RHの雰囲気下において、150g/m・24h未満のフィルムを使用できる。これら低透湿性フィルムとしては、ノルボルネン系樹脂フィルム、アクリル系樹脂フィルム、ポリエチレン系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルム等が例示される。
また、本発明において、前記離型フィルムおよび前記偏光子保護フィルムを積層する前の、前記偏光子の水分率が5wt%以上、40wt%以下である構成が好ましい。
この構成によれば、偏光子の外観不良の発生を防止し、さらには、偏光子の光学特性の低下や偏光子保護フィルムと偏光子との接着性の低下を防止できる。すなわち、偏光子の水分率が5wt%未満の場合、スジやクニックと呼ばれる微小欠点が発生し易くなる。偏光子の水分率が40wt%より多い場合、偏光子保護フィルムや離型フィルムを通して水分を加熱により抜く際に、偏光子が蒸し焼き状態になるため、偏光子がダメージを受けて光学特性(特に単体透過率と偏光度)が低下したり、偏光子保護フィルムと偏光子の接着性が低下する。また、水分率は、離型フィルムおよび偏光子保護フィルムが積層される5秒前の位置から偏光子をサンプリングし乾燥減量法によって算出した。
また、本発明において、前記積層は、前記偏光子の一方主面に、前記偏光子保護フィルムを積層した後に、前記偏光子の他方主面に、前記離型フィルムを積層する構成がある。
この構成によれば、段階的に積層体を構成しているため、偏光子への貼り合せ精度を良好に保ちつつ積層体を構成することができる。
また、本発明において、前記積層は、前記偏光子と、前記偏光子保護フィルムと、前記離型フィルムとを同時に積層する構成がある。
この構成によれば、同時に積層体を構成しているため、製造ラインスペースを小さくでき、また、積層手段として、一対のロールを設置するのみでよく、設備の初期投資が小さいものとなる。
偏光子と粘着剤層との接着面の偏光子側には、予めコート層を形成することが好ましい。このコート層は、偏光子の保護のため、あるいは粘着剤との密着性向上のために行なわれる。コート層としては、ポリビニルアルコール、イソシアネート、シアノアクリレート、アジリジン等を主成分とする接着剤が好ましい。
積層フィルムの構成について説明するための図 積層フィルムの製造方法について説明するための図 比較例1の積層フィルムの製造方法について説明するための図
本発明においては、偏光子とその表面を保護する偏光子保護フィルムから偏光板が構成されている。本発明では、偏光子保護フィルムが偏光子の一方表面にのみ形成されている。偏光板は、偏光子側に離型フィルムが形成されて積層フィルムを構成しており、さらに偏光子保護フィルム側に表面保護フィルムが形成される構成が例示される。離型フィルムは、液晶パネルに貼着される際に剥離される。
(積層フィルムの構成)
図1、2を用いて、積層フィルムの構成とその製造方法について説明する。図1において、偏光子1の一方面(図1では上側)に偏光子保護フィルム3が接着剤層2を介して形成され、さらに粘着剤層6を介して表面保護フィルム7が形成されている。偏光子1の他方面(図1では下側)にコート層1aが形成され、さらに、コート層1aを挟んで粘着剤層4、離型フィルム5が形成されている。図1の構成の偏光板は、離型フィルム5が剥離され、離型フィルム5の粘着剤4が偏光子1側に転写され、この粘着剤4を介して偏光子1面が液晶パネル側に配置されるように構成される。
(製造方法)
図2(a)、(b)において、図1の積層フィルムの製造方法を示す。先ず図2(a)の製造方法について説明する。偏光子1は、後述する積層フィルムの製造方法によって製造され、偏光子1の一方面には粘着剤4との密着性向上のためにコート層1aが形成されている。また、偏光子保護フィルム3は、予め製造されロール状に巻かれた原反41として準備される。先ず、連続的に搬送されてくる偏光子1に、塗布装置10によって水溶性接着剤が塗布される。塗布された接着剤層を間にして、偏光子1に偏光子保護フィルム3が積層され、ロール対20によって所定の圧力を作用させながら、それらが接着される。ロール対20は、一対でもよく2対以上で構成されていてもよく、偏光板の仕様に応じて設計される。ロール対20の挟持圧力としては、0.05〜0.5MPaの範囲が例示される。ロール直径、ロール間隔も偏光板の仕様に応じて設計される。なお、ロール対20には、ロールに対する垂直方向の応力を逃がすためバネ機構(不図示)が連結されていてもよい。
次いで、偏光子1の他方面側(コート層1aが形成されている側)に、離型フィルム5が粘着剤層4を介して粘着される。離型フィルム5は、粘着剤層4が予め塗布され、その粘着剤を保護するために剥離フィルム9が設けられた構成であり、ロール状に巻かれた原反51として準備される。そして、偏光子1と積層する前に、その剥離フィルム9が剥離され、その粘着剤層4面が偏光子1のコート層1a面に対し積層され、ロール対22によって所定の圧力を作用させながら、それらが粘着される。ロール対22は、一対でもよく2対以上で構成されていてもよく、偏光板の仕様に応じて設計される。ロール対22の挟持圧力としては、0.05〜0.5MPaの範囲が例示される。ロール直径、ロール間隔も偏光板の仕様に応じて設計される。なお、ロール対22には、ロールに対する垂直方向の応力を逃がすためバネ機構(不図示)が連結されていてもよい。
次いで、偏光子1、偏光子保護フィルム3、離型フィルム5が積層された積層フィルムを乾燥装置30に送りこみ、偏光子1の水分、水性接着剤の水分等を乾燥させる。乾燥装置30は公知の乾燥装置が適用できる。乾燥前に偏光子1をサンドイッチするように両側にフィルム(偏光子保護フィルム3、離型フィルム5)が積層されているため、乾燥させた際の偏光板の湾曲が抑制される。さらに、乾燥条件として、偏光板の仕様に応じて、温度、湿度、乾燥時間の調整を行い、偏光板の湾曲を抑制するように制御される。温度条件としては、60〜80℃の範囲、湿度条件としては、25%〜45%の範囲、乾燥時間としては、30秒〜5分の範囲で制御される。
次いで、表面保護フィルム7が積層される。表面保護フィルム7は、粘着剤層6が予め塗布され、その粘着剤を保護するために剥離フィルム8が設けられた構成であり、ロール状に巻かれた原反71として準備される。そして、偏光子保護フィルム3と積層する前に、その剥離フィルム8が剥離され、その粘着剤層6面が偏光子保護フィルム3面に対し積層され、ロール対24によって所定の圧力を作用させながら、それらが粘着される。
次いで、表面保護フィルム7が積層されたら、表面保護フィルム付積層フィルム原反100としてロール状に巻かれる。この表面保護フィルム付積層フィルム原反100は、所定幅サイズにスリットされる場合には、スリット工程に移行する。
(他の製造方法)
次に、図2(b)の製造方法について説明する。図2(a)の製造方法と異なる点は、偏光子1と偏光子保護フィルム3と離型フィルム5とを同時に積層させている点にある。これらを同時にロール対26で積層させているため、図2(a)の製造方法と比較して、製造ラインを小さくでき、また、設備コストを安価にできる。このロール対26は、一対でもよく2対以上で構成されていてもよく、偏光板の仕様に応じて設計される。ロール対26の挟持圧力としては、0.05〜0.5MPaの範囲が例示される。ロール直径、ロール間隔も偏光板の仕様に応じて設計される。なお、ロール対26には、ロールに対する垂直方向の応力を逃がすためバネ機構(不図示)が連結されていてもよい。
以上の工程において、製造された表面保護フィルム付積層フィルム原反は、梱包され、次の工程場所に輸送される。一方、次の工程を同一の場所で行なう場合は、簡易包装あるいはそのままの状態で次の工程に搬送される。
(偏光板の構成および製造方法の例)
偏光板は、ポリビニルアルコール系フィルム(偏光子)の片面に例えばTAC(トリアセチルセルロース)フィルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等の偏光子保護フィルムを貼り合せることで得られる。
偏光子は、例えば、染色・架橋及び延伸処理を施したポリビニルアルコール(PVA)フィルムを乾燥することで得られる。また、偏光子保護フィルム面とは異なる面側に、コート層が塗布形成されることが、粘着剤との密着の点、偏光子保護の点から好ましい。コート層は、例えば、ポリビニルアルコール、イソシアネート、シアノアクリレート、アジリジン等を主成分とする接着剤が好ましい。
(実施例)
実施例1の積層フィルムは、図2(b)に示すように、偏光子保護フィルムと偏光子(PVAフィルム)と離型フィルムとを同時に積層し、その後乾燥させて得られた3層フィルム構造である。偏光子保護フィルムとして、厚み80μmのトリアセチルセルロール系樹脂フィルム(富士フィルム社製 TD80UL)を用いた。偏光子保護フィルムと偏光子との接着剤として、PVA系水性接着剤を用いた。離型フィルムとして、厚み38μmのポリエステル系樹脂フィルム(東レ社製 セラピール)を用いた。粘着剤として、アクリル系粘着剤を用いた。離型フィルムを積層する直前の偏光子の水分率は、20wt%であった。トリアセチルセルロール系樹脂フィルムの透湿度は、750g/m・24h(JIS Z 0208の試験方法に準拠)であった。一方、ポリエステル系樹脂フィルム(離型フィルム)の透湿度は、20g/m・24h(JIS Z 0208の試験方法に準拠)であった。ロール対の圧力は、0.1MPaとし、乾燥条件は、温度70℃、乾燥時間2分とした。
実施例2の積層フィルムは、図2(a)に示すように、偏光子と偏光子保護フィルムとを積層した後に離型フィルムを積層し、次いで乾燥させて得られたものである。フィルム構成、接着剤、粘着剤の構成は実施例1の構成と同様であり、その他の乾燥、圧力条件も同じとした。
実施例3の積層フィルムは、離型フィルムを積層する直前の偏光子の水分率を10wt%とした以外は、実施例1と同様にして得られたものである。
実施例4の積層フィルムは、離型フィルムを積層する直前の偏光子の水分率を35wt%とした以外は、実施例1と同様にして得られたものである。
実施例5の積層フィルムは、離型フィルムを積層する直前の偏光子の水分率を5wt%とした以外は、実施例1と同様にして得られたものである。
実施例6の積層フィルムは、離型フィルムを積層する直前の偏光子の水分率を45wt%とした以外は、実施例1と同様にして得られたものである。
実施例7の積層フィルムは、離型フィルムを積層する直前の偏光子の水分率を3wt%とした以外は、実施例1と同様にして得られたものである。
(比較例)
比較例1の積層フィルムは、図3に示すように、偏光子保護フィルムと偏光子を接着させた後に、乾燥させ、次いで、離型フィルムを偏光子側面に粘着剤で貼着して得られたものである。フィルム構成は実施例1の構成と同様であり、そのほかの乾燥、圧力条件も同じとした。離型フィルムを積層する直前の偏光子の水分率は13wt%であった。
比較例2の積層フィルムは、偏光子保護フィルムとして、厚み70μmのノルボルネン系樹脂フィルム(日本ゼオン社製 ゼオノア)を用いた以外は、実施例1と同様にして得られたものである。このノルボルネン系樹脂フィルムの透湿度は5g/m・24hであった。
実施例1〜7および比較例1〜2において、離型フィルムとして、厚み38μmのポリエステル系樹脂フィルム(東レ社製 セラピール)を用いた。ポリエステル系樹脂フィルム(離型フィルム)の透湿度は、20g/m・24h(JIS Z 0208の試験方法に準拠)であった。実施例1〜7および比較例1の偏光子保護フィルムのトリアセチルセルロール系樹脂フィルムの透湿度は、750g/m・24h(JIS Z 0208の試験方法に準拠)であった。比較例2の偏光子保護フィルムとして、厚み70μmのノルボルネン系樹脂フィルム(日本ゼオン社製 ゼオノア)を用い、このノルボルネン系樹脂フィルムの透湿度は5g/m・24hであった。
(評価方法およびその結果)
それぞれの積層フィルムをその搬送方向を長辺とするようにA4サイズ(210mm×297mm)に裁断し、さらに離型フィルムを剥がして粘着剤面が上になるように平面に静置させた場合の、偏光板の4つの角が該平面からどれぐらい浮いているのかをノギスで計測し、その平均値を算出して湾曲量を求めた。湾曲量の数値は、n=10の平均値とした。その結果、実施例1〜7の偏光板は湾曲するものの、比較例1の偏光板よりも湾曲が小さかった。比較例1の場合、湾曲が大きく筒状になった。
次いで、それらの偏光板のガラスに対する糊残り試験を行なった。それぞれの積層フィルムから離型フィルムを剥離し、露出した粘着剤層をガラス板に粘着させ、30分静置させた後に、偏光板をガラス板から剥離した。剥離方法は、剥離力が3N/25mmとし、180°方向にピールするようにして剥離した。この場合の粘着剤のガラス面への糊残りについて目視観察した。この試験をn=10行い、10回中8回糊残りがなければ糊残り「なし」とした。その結果、実施例1〜7の偏光板の場合、ガラス面への糊残りがなく、一方比較例1、2の偏光板の場合、ガラス面への糊残りがあった。すなわち、この結果から、リワーク処理において、実施例1〜7の偏光板の場合、ガラス面への糊残りがないため、リワーク処理が行なえる。一方、比較例1、2の偏光板の場合、ガラス面への糊残りが生じるため、リワーク処理に際し、糊残りした粘着剤を除去しなければならない。
また、それぞれの積層フィルムから離型フィルムを剥離し、目視にて偏光板の外観評価を行った。この試験をn=10行い、10回中8回外観不良がなければ外観「良好」とした。その結果、離型フィルムおよび偏光子保護フィルムを積層する前の偏光子の水分率が5wt%〜40wt%の範囲内であった実施例1〜5の偏光板は、外観不良の無い良好な偏光板であった。一方、離型フィルムおよび偏光子保護フィルムを積層する前の偏光子の水分率が5wt%未満であった実施例7の偏光板は、製品としては問題ないもののスジ状のムラが確認された。
単体透過率および偏光度の光学特性の評価を行った。偏光フィルムの光学特性は、積分球付き分光光度計(日本分光株式会社製 V7100)にて測定した。単体透過率および偏光度は、JIS Z8701の2度視野(C光源)により視感度補正したY値で示したものである。単体透過率および偏光度の数値は、n=10の平均値とした。その結果、離型フィルムおよび偏光子保護フィルムを積層する前の偏光子の水分率が40wt%より大きかった実施例6の偏光板は、製品としては問題ないものの光学特性(単体透過率、偏光度)の低下が確認された。
上記の実施例1〜7および比較例1、2の結果を表1に示す。
Figure 2010197991
前記においても、偏光板の構成については一部説明しているが、一般的には、以下の材料を例示できる。
(偏光子)
ポリビニルアルコール系フィルムの染色、架橋、延伸の各処理は、別々に行う必要はなく同時に行ってもよく、また、各処理の順番も任意でよい。なお、ポリビニルアルコール系フィルムとして、膨潤処理を施したポリビニルアルコール系フィルムを用いてもよい。一般には、ポリビニルアルコール系フィルムを、ヨウ素や二色性色素を含む溶液に浸漬し、ヨウ素や二色性色素を吸着させて染色した後洗浄し、ホウ酸やホウ砂等を含む溶液中で延伸倍率3倍〜7倍で一軸延伸する。ヨウ素や二色性色素を含む溶液中で延伸した後、ホウ酸やホウ砂等を含む溶液中でさらに延伸(二段延伸)することにより、ヨウ素の配向が高くなり、偏光度特性が良くなるため、特に好ましい。
上記のポリビニルアルコール系ポリマーとしては、例えば、酢酸ビニルを重合した後にケン化したものや、酢酸ビニルに少量の不飽和カルボン酸、不飽和スルホン酸、カチオン性モノマー等の共重合可能なモノマーを共重合したもの、等が挙げられる。ポリビニルアルコール系ポリマーの平均重合度は、特に制限されず任意のものを使用することができるが、1000以上が好ましく、より好ましくは2000〜5000である。また、ポリビニルアルコール系ポリマーのケン化度は85モル%以上が好ましく、より好ましくは98〜100モル%である。
製造される偏光子の厚さは、5〜80μmが一般的であるが、これに限定するものではなく、また、偏光子の厚さを調整する方法に関しても、特に限定するものではなく、テンター、ロール延伸や圧延等の通常の方法を用いることができる。偏光子の水分率を15wt%〜40wt%に調整することで、偏光子保護フィルムとの接着性および外観を向上させることができる。
偏光子と保護層である透明の偏光子保護フィルムとの接着処理は、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルアルコール系ポリマーからなる接着剤、あるいは、ホウ酸やホウ砂、グルタルアルデヒドやメラミン、シュウ酸などのビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤から少なくともなる接着剤等を介して行うことができる。かかる接着層は、水溶液の塗布乾燥層等として形成されるが、その水溶液の調製に際しては必要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒も配合することができる。
(偏光子保護フィルム)
偏光子の片側に設ける偏光子保護フィルムには、適宜な透明フィルムを用いることができる。例えば透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性などに優れる熱可塑性樹脂が用いられる。このような熱可塑性樹脂の具体例としては、トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂(ノルボルネン系樹脂)、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、およびこれらの混合物があげられる。なお、偏光子の片側には、透明保護フィルムが接着剤層により貼り合わされるが、他の片側には、上記のコート層が形成される。透明保護フィルム中には任意の適切な添加剤が1種類以上含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、着色剤などがあげられる。透明保護フィルム中の上記熱可塑性樹脂の含有量は、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは50〜99重量%、さらに好ましくは60〜98重量%、特に好ましくは70〜97重量%である。透明保護フィルム中の上記熱可塑性樹脂の含有量が50重量%以下の場合、熱可塑性樹脂が本来有する高透明性等が十分に発現できないおそれがある。
偏光子保護フィルムの厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄層性などの点より1〜500μm程度である。特に1〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましい。偏光子保護フィルムは、5〜150μmの場合に特に好適である。
偏光子保護フィルムとしては、セルロース樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂および(メタ)アクリル樹脂から選ばれるいずれか少なくとも1つを用いるのが好ましい。
セルロース樹脂は、セルロースと脂肪酸のエステルである。このようなセルロースエステル系樹脂の具体例としでは、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリプロピオニルセルロース、ジプロピオニルセルロース等があげられる。これらのなかでも、トリアセチルセルロースが特に好ましい。トリアセチルセルロースは多くの製品が市販されており、入手容易性やコストの点でも有利である。トリアセチルセルロースの市販品の例としては、富士フィルム社製の商品名「UV−50」、「UV−80」、「SH−80」、「TD−80U」、「TD−TAC」、「UZ−TAC」や、コニカ社製の「KCシリーズ」等があげられる。一般的にこれらトリアセチルセルロースは、面内位相差(Re)はほぼゼロであるが、厚み方向位相差(Rth)は、〜60nm程度を有している。
なお、厚み方向位相差が小さいセルロース樹脂フィルムは、例えば、上記セルロース樹脂を処理することにより得られる。例えばシクロペンタノン、メチルエチルケトン等の溶剤を塗工したポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ステンレスなどの基材フィルムを、一般的なセルロース系フィルムに貼り合わせ、加熱乾燥(例えば80〜150℃で3〜10分間程度)した後、基材フィルムを剥離する方法;ノルボルネン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂などをシクロペンタノン、メチルエチルケトン等の溶剤に溶解した溶液を一般的なセルロース樹脂フィルムに塗工し加熱乾燥(例えば80〜150℃で3〜10分間程度)した後、塗工フィルムを剥離する方法などがあげられる。
また、厚み方向位相差が小さいセルロース樹脂フィルムとしては、脂肪置換度を制御した脂肪酸セルロース系樹脂フィルムを用いることができる。一般的に用いられるトリアセチルセルロースでは酢酸置換度が2.8程度であるが、好ましくは酢酸置換度を1.8〜2.7に制御することによってRthを小さくすることができる。上記脂肪酸置換セルロース系樹脂に、ジブチルフタレート、p−トルエンスルホンアニリド、クエン酸アセチルトリエチル等の可塑剤を添加することにより、Rthを小さく制御することができる。可塑剤の添加量は、脂肪酸セルロース系樹脂100重量部に対して、好ましくは40重量部以下、より好ましくは1〜20重量部、さらに好ましくは1〜15重量部である。
環状ポリオレフィン樹脂の具体例としては、好ましくはノルボルネン系樹脂である。環状オレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称であり、例えば、特開平1−240517号公報、特開平3−14882号公報、特開平3−122137号公報等に記載されている樹脂があげられる。具体例としては、環状オレフィンの開環(共)重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンとエチレン、プロピレン等のα−オレフィンとその共重合体(代表的にはランダム共重合体)、および、これらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、ならびに、それらの水素化物などがあげられる。環状オレフィンの具体例としては、ノルボルネン系モノマーがあげられる。
環状ポリオレフィン樹脂としては、種々の製品が市販されている。具体例としては、日本ゼオン株式会社製の商品名「ゼオネックス」、「ゼオノア」、JSR株式会社製の商品名「アートン」、TICONA社製の商品名「トーパス」、三井化学株式会社製の商品名「APEL」が挙げられる。
(メタ)アクリル系樹脂としては、Tg(ガラス転移温度)が好ましくは115℃以上、より好ましくは120℃以上、さらに好ましくは125℃以上、特に好ましくは130℃以上である。Tgが115℃以上であることにより、偏光板の耐久性に優れたものとなりうる。上記(メタ)アクリル系樹脂のTgの上限値は特に限定きれないが、成形性当の観点から、好ましくは170℃以下である。(メタ)アクリル系樹脂からは、面内位相差(Re)、厚み方向位相差(Rth)がほぼゼロものフィルムを得ることができる。
(メタ)アクリル系樹脂としては、本発明の効果を損なわない範囲内で、任意の適切な(メタ)アクリル系樹脂を採用し得る。例えば、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂など)、脂環族炭化水素基を有する重合体(例えば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体など)があげられる。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸C1−6アルキルがあげられる。より好ましくはメタクリル酸メチルを主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%)とするメタクリル酸メチル系樹脂があげられる。
(メタ)アクリル系樹脂の具体例として、例えば、三菱レイヨン株式会社製のアクリペットVHやアクリペットVRL20A、特開2004−70296号公報に記載の分子内に環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂、分子内架橋や分子内環化反応により得られる高Tg(メタ)アクリル樹脂系があげられる。
(メタ)アクリル系樹脂として、ラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂を用いることもできる。高い耐熱性、高い透明性、二軸延伸することにより高い機械的強度を有するからである。
ラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂としては、特開2000−230016号公報、特開2001−151814号公報、特開2002−120326号公報、特開2002−254544号公報、特開2005−146084号公報などに記載の、ラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂があげられる。
前記偏光子保護フィルムは、正面位相差が40nm未満、かつ、厚み方向位相差が80nm未満であるものが、通常、用いられる。正面位相差Reは、Re=(nx−ny)×d、で表わされる。厚み方向位相差Rthは、Rth=(nx−nz)×d、で表される。また、Nz係数は、Nz=(nx−nz)/(nx−ny)、で表される。[ただし、フィルムの遅相軸方向、進相軸方向及び厚さ方向の屈折率をそれぞれnx、ny、nzとし、d(nm)はフィルムの厚みとする。遅相軸方向は、フィルム面内の屈折率の最大となる方向とする。]。なお、偏光子保護フィルムは、できるだけ色付きがないことが好ましい。厚み方向の位相差値が−90nm〜+75nmであるフィルムが好ましく用いられる。かかる厚み方向の位相差値(Rth)が−90nm〜+75nmのものを使用することにより、透明の偏光子保護フィルムに起因する偏光板の着色(光学的な着色)をほぼ解消することができる。厚み方向位相差値(Rth)は、さらに好ましくは−80nm〜+60nm、特に−70nm〜+45nmが好ましい。
偏光子保護フィルムは、本発明の目的を損なわない限り、ハードコート処理や反射防止処理、スティッキングの防止や拡散ないしアンチグレア等を目的とした処理等を施したものであってもよい。ハードコート処理は、偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、例えばシリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り性等に優れる硬化皮膜を透明保護フィルムの表面に付加する方式などにて形成することができる。
偏光板には、液晶パネル等の他部材と接着するための粘着層が設けられる。その粘着層は、特に限定されるものではないが、アクリル系等の従来に準じた適宜な粘着剤にて形成することができる。吸湿による発泡現象や剥がれ現象の防止、熱膨脹差等による光学特性の低下や液晶パネルの反り防止、ひいては高品質で耐久性に優れる画像表示装置の形成性等の点により、吸湿率が低くて耐熱性に優れる粘着層であることが好ましい。また、微粒子を含有して光拡散性を示す粘着層などとすることができる。粘着層は必要に応じて必要な面に設ければよく、例えば、偏光子と偏光子保護フィルムからなる偏光板について言及するならば、必要に応じて、偏光子保護フィルムの片面または両面に粘着層を設ければよい。
(離型フィルム)
前記粘着層の露出面に対しては、実用に供するまでの間、その汚染防止等を目的に離型フィルム(セパレータと称することがある。)が仮着されてカバーされる。これにより、通例の取扱状態で粘着層に接触することを防止できる。セパレータとしては、上記厚さ条件を除き、例えばプラスチックフィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなどの、従来に準じた適宜なものを用いうる。
このセパレータが設けられた面と反対面の偏光板には、表面保護フィルムが弱粘着剤を介して形成される。その目的は、傷防止、汚染防止等が主目的である。表面保護フィルムとしては、例えばプラスチックフィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなどの、従来に準じた適宜なものを用いうる。
なお本発明において、上記した偏光子や偏光子保護フィルム等、また粘着層などの各層には、例えばサリチル酸エステル系化合物やベンゾフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などの方式により紫外線吸収能をもたせたものなどであってもよい。
本発明による積層フィルムは、液晶表示装置、有機EL表示装置、PDP等の画像表示装置の形成に好ましく用いることができる。
1 偏光子
1a コート層
3 偏光子保護フィルム
5 離型フィルム
7 表面保護フィルム
10 塗布装置
20 ロール対
22 ロール対
24 ロール対
26 ロール対
30 乾燥装置
100 表面保護フィルム付積層フィルム原反

Claims (4)

  1. 偏光子の一方主面に、接着剤層を介して偏光子保護フィルムを積層して偏光板を形成し、前記偏光子の他方主面に、粘着剤層を介して離型フィルムを積層してなる、積層フィルムの製造方法であって、
    前記偏光子保護フィルムと、前記離型フィルムのうち、少なくともいずれか一方の透湿度が、40℃、90%RHの雰囲気下において、150g/m・24h以上であって、前記偏光子と、前記偏光子保護フィルムと、前記離型フィルムとを積層した後に乾燥する工程を有することを特徴とする積層フィルムの製造方法。
  2. 前記離型フィルムおよび前記偏光子保護フィルムを積層する前の、前記偏光子の水分率が5wt%以上、40wt%以下である請求項1に記載の積層フィルムの製造方法。
  3. 前記積層は、前記偏光子の一方主面に、前記偏光子保護フィルムを積層した後に、前記偏光子の他方主面に、前記離型フィルムを積層する請求項1または2に記載の積層フィルムの製造方法。
  4. 前記積層は、前記偏光子と、前記偏光子保護フィルムと、前記離型フィルムとを同時に積層する請求項1または2に記載の積層フィルムの製造方法。

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