JP2010197714A - 光偏向装置、それを備えた光学走査装置、画像形成装置及び光偏向装置の組み立て方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プレート部材の形状やサイズ寸法によらずに、工程上安定した組立を可能にし、衝撃などが加わっても高品位な画像品質を提供可能とする。
【解決手段】少なくとも1つは表面がビームを反射する反射面となっており共振振動により揺動する複数の可動子を備えたプレート部材と、前記可動子を駆動するアクチュエータ部と、これらを一体に保持するホルダとを備えた光偏向装置において、前記ホルダが前記プレート部材と接する面、或いはその近傍で前記プレート部材と対向する面には、固定作業に使用する貫通穴を設けたことを特徴とする。
【選択図】図6
Description
プレート部材61の固定部72とホルダ70の固定面74とが、しっかり当接した状態が正規の状態であるので、傾くということは、プレート部材61の初期姿勢が出ていないことを指す。
本出願に係る発明の目的は、上述の問題を解消し、プレート部材の形状やサイズ寸法によらずに、工程上安定した組立を可能にし、衝撃などが加わっても高品位な画像品質を提供可能な光偏向装置、それを備えた光学走査装置、画像形成装置及び光偏向装置の組み立て方法を提供することにある。
本発明の光学走査装置は、画像情報に基づいて変調されたレーザビームを出射する光源装置と、該光源装置から出射されるレーザビームを偏向して感光体上に走査する上記した光偏向装置と、この光偏向装置により走査されたレーザビームを感光体上に結像する結像光学系と、これらを一体に収容する光学箱とを有する。
また、本発明の画像形成装置は、上記した光学走査装置を具備することを特徴とする。
また、本発明の光偏向装置の組み立て方法は、第1の真空吸着装置で前記プレート部材を吸着保持して前記ホルダの所定位置まで搬送し、前記第1の真空吸着装置で前記プレート部材を吸着保持した状態で、前記貫通穴を通じて第2の真空吸着装置で前記ホルダ側から前記プレート部材を真空吸着して前記プレート部材を前記ホルダに対して仮固定し、その後、前記第1の真空吸着装置の吸着を解除して前記第1の真空吸着装置を前記プレート部材から離間させ、前記第2の真空吸着装置で前記プレート部材を吸着した状態で前記ホルダに前記プレート部材を固定することを特徴とする。
また他の光偏向装置の組み立て方法は、第1の真空吸着装置で前記プレート部材を吸着保持して前記ホルダの所定位置まで搬送し、前記第1の真空吸着装置で前記プレート部材を吸着保持した状態で、前記貫通穴に接着剤を注入し、接着剤が硬化した後、前記第1の真空吸着装置の吸着を解除することを特徴とする。
すなわち、この画像形成装置は、画像情報に基づいて変調されたレーザビームLが光学走査装置31から出射され、このレーザビームLにより感光体上である感光ドラム32のドラム表面が走査されて静電潜像が形成される。この静電潜像は、一次帯電器33によって一様に帯電している感光ドラム32面上に形成されており、現像器34によって可視像化される。感光ドラム32面上に形成された画像は、転写帯電ローラ35によって転写材36に転写された後、定着器37によって熱定着され、排紙ローラ38等によって装置外に出力される。
レーザユニット(光源装置と呼び替えてもよい)41から取り出されたコリメート光は、光偏向装置42によって偏向走査される。その後、順に結像光学系を構成するFθレンズ43、折り返しミラー44によって最終的には感光ドラム32表面に到達する(一点鎖線)。コリメート光は、感光ドラム32幅内で最適に絞り込んだビームとして走査されるようにFθレンズ43により成形される。それと共に、走査ビームの一部はBDミラー45により反射されてBDセンサ46により光検知し、BDセンサ46からの出力信号を基準に走査回毎の書き込み信号を同期させる。
プレート部材(素子)61は、Si単結晶のウェハをエッチング加工して製作されている。プレート部材61には、2つの可動子62、63が備えられている。これら可動子62、63はねじりバネ64、65によってそれぞれ支持されている。
θ(t)=A1sin(ωt)+A2sin(2ωt+φ)+A3
A1:基本周波数(基本波)における振幅
A2:基本周波数の2倍(倍波)における振幅
ω:基本周波数
φ:基本波と倍波の位相差
A3:静的な角度誤差、例えば反射子62が振動していない時の姿勢の角度誤差
2つの可動子62、63が同じ方向へ同位相で振動する基本波成分と、2つの可動子62、63が互い違いに逆位相で且つ基本波の2倍の周波数で振動する倍波成分、この2つを重ね合わせた反射子62の実際の挙動である合成波の3つを示している。
θ(t)≒kt+α
k,α:いずれも定数
と近似可能な部分が合成波形に現れる。
dθ(t)/dt=k
図5(a)に示すように、前述のプレート部材61及びアクチュエータ部67は、ホルダ70によって一体に保持されている。また、図5(b)に示すように、ホルダ70に対
しアクチュエータ部67、プレート部材61が矢印B、Cで示すように順次組みつけられている。
ホルダ70のプレート部材61が固定される固定面74には貫通した貫通穴73が設けられている。
半導体プロセスによって製作されたプレート部材61は、1つ1つの素子にダイシングされ、マグネット66を実装、着磁等の工程を経た後、搬送トレイ75に載置され、次工程に搬送される(図6(A)あるいは図6(B))。図6(A)は上面図、図6(B)が正面図となっている。
本工程では、搬送トレイ75に載置され搬送されてきたプレート部材61を第1の真空吸着装置としてのバキュームコレット76によって吸着し、搬送トレイ75から持ち上げる。この時、バキュームコレット76のバキューム孔77によって、プレート部材61はバキュームされ、矢印E方向に持ち上げられる。矢印Dはバキュームエアを示す。バキュームコレット76で吸着しているのは、プレート部材61の固定部72である。
そして、図6(E)に示すように、バキュームコレット76のバキュームを切って吸着を解除し、バキュームコレット76からプレート部材61が剥がれるようにし、バキュームコレット76が矢印F方向に離間、すなわち退避する。その後、接着などの方法を用いて、プレート部材61をホルダ70にしっかりと固定する。
数点でプレート部材61を支持する構成としてもよい。
そしてバキューム工具78がバキュームすることで、プレート部材61の姿勢を保持しながら、プレート部材61をホルダ70に対して接着などの方法を用いて固定する。すなわち、バキューム工具78でプレート部材61を吸着した状態でホルダ70にプレート部材61を固定する。
また、しっかりとバキュームされた状態で、その後、本固定するので、例えば、バネなどで本固定する際に、バネの当接部がプレート部材61を位置ズレさせる恐れも低減される。このような点でも初期位置・姿勢に対し有利である。
接着などを用いて本固定する際も、しっかりとバキュームされることで初期的に傾いてしまうようなことがない。したがって、例えば、ホルダ70の固定面74とプレート部材61の固定部72との隙間が空いて、接着面積が減少不足して固定保持力が低下するような状態となるのを防ぎ、十分な耐衝撃性を得ることができる。
また、組み立て工程において、プレート部材61が脱落して損品になったりすることを防ぐことができ、製造コストを押し上げることなく安定した組立を実現できる。
図5の光学走査装置の斜視図に示すように、プレート部材61は光学走査装置上では立てて配置されるわけであるから、例えば、プレート部材61を立てた状態で組み立てる工程にしたとしても、上記効果をそのまま享受できる。
以上のように、様々な効果が期待できる。
れていればよい。
また、この貫通穴73を、図8に示すような構成としてもよい。
図9は、本実施例2に係る光偏向装置を示す図であり、プレート部材61をホルダ70に組み付ける工程について説明する工程図である。
バキュームコレット76でプレート部材61の固定部72を吸着して搬送し、プレート部材61の固定部72を、ホルダ70の固定面74にしっかり当接させる。ホルダ70の固定面74には、貫通する貫通穴73が設けられている。
間だけ経過すると、接着剤81が硬化する。この接着剤81によってプレート部材61の固定部72はホルダ70の固定面74に固定される。
また、本実施例2では、接着剤は紫外線硬化型の樹脂としたが、例えば熱硬化型など異なる種類の接着剤を用いても同様な効果が得られることは言うまでも無い。
61・・・・プレート部材62・・・・可動子(反射子)
63・・・・可動子(駆動子)
64・・・・ねじりバネ(内バネ)
65・・・・ねじりバネ(外バネ)
66・・・・永久磁石(マグネット)
67・・・・アクチュエータ部
70・・・・ホルダ
73・・・・貫通穴
74・・・・固定面
76・・・・バキュームコレット(第1の真空吸着装置)
77・・・・バキューム孔
78・・・・バキューム工具(第2の真空吸着装置)
Claims (10)
- 少なくとも1つは表面がビームを反射する反射面となっており共振振動により揺動する複数の可動子を備えたプレート部材と、前記可動子を駆動するアクチュエータ部と、これらを一体に保持するホルダとを備えた光偏向装置において、
前記プレート部材と接する前記ホルダの固定面、或いは前記固定面の近傍で前記プレート部材と対向する前記ホルダの面には、固定作業に使用する貫通穴を設けたことを特徴とする光偏向装置。 - 前記貫通穴は、固定作業において真空吸着して仮固定するための吸引穴として利用されることを特徴とする請求項1に記載の光偏向装置。
- 前記貫通穴は前記ホルダに複数設けられ、少なくとも一つが真空吸着して仮固定するための吸引穴であり、プレート部材によって塞がれていることを特徴とする請求項2に記載の光偏向装置。
- 前記吸引穴以外の貫通穴のうちの一つは、締結部材を通して本固定するための固定穴であることを特徴とする請求項3に記載の光偏向装置。
- 前記貫通穴には、接着剤が注入され、前記プレート部材を前記ホルダに接着固定していることを特徴とする請求項1記載の光偏向装置。
- 前記貫通穴は前記ホルダに複数設けられ、前記プレート部材によって塞がれる前記貫通穴の少なくとも1つに接着剤が注入されていることを特徴とする請求項5に記載の光偏向装置。
- 画像情報に基づいて変調されたレーザビームを出射する光源装置と、該光源装置から出射されるレーザビームを偏向して感光体上に走査する光偏向装置と、該光偏向装置により走査されたレーザビームを感光体上に結像する結像光学系と、これらを一体に収容する光学箱とを有する光学走査装置であって、
前記光偏向装置として請求項1乃至6のいずれかの項に記載の光偏向装置を用いたことを特徴とする光学走査装置。 - 請求項7に記載の光学走査装置を具備した画像形成装置。
- 少なくとも1つは表面がビームを反射する反射面となっており共振振動により揺動する複数の可動子を備えたプレート部材と、前記可動子を駆動するアクチュエータ部と、これらを一体に保持するホルダとを備えた光偏向装置において、
前記プレート部材と接する前記ホルダの固定面、或いは前記固定面の近傍で前記プレート部材と対向する前記ホルダの面には、固定作業に使用する貫通穴が設けられており、第1の真空吸着装置で前記プレート部材を吸着保持して前記ホルダの所定位置まで搬送し、前記第1の真空吸着装置で前記プレート部材を吸着保持した状態で、前記貫通穴を通じて第2の真空吸着装置で前記ホルダ側から前記プレート部材を真空吸着して前記プレート部材を前記ホルダに対して仮固定し、その後、前記第1の真空吸着装置の吸着を解除して前記第1の真空吸着装置を前記プレート部材から離間させ、前記第2の真空吸着装置で前記プレート部材を吸着した状態で前記ホルダに前記プレート部材を固定することを特徴とする光偏向装置の組み立て方法。 - 少なくとも1つは表面がビームを反射する反射面となっており共振振動により揺動する複数の可動子を備えたプレート部材と、前記可動子を駆動するアクチュエータ部と、これら
を一体に保持するホルダとを備えた光偏向装置において、
前記プレート部材と接する前記ホルダの固定面、或いは前記固定面の近傍で前記プレート部材と対向する前記ホルダの面には、固定作業に使用する貫通穴が設けられており、第1の真空吸着装置で前記プレート部材を吸着保持して前記ホルダの所定位置まで搬送し、前記第1の真空吸着装置で前記プレート部材を吸着保持した状態で、前記貫通穴に接着剤を注入し、接着剤が硬化した後、前記第1の真空吸着装置の吸着を解除することを特徴とする光偏向装置の組み立て方法。
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