JP2007078722A - 光走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】取付が容易で位置ズレが発生しにくく、調整が容易な光偏向器を備えた光走査装置の提供。
【解決手段】光偏向器12を収める光学箱は例えばガラス繊維入り樹脂にて形成され、底壁から垂直方向に壁42が立設されており、壁42には支持体28の位置決め孔46、48と嵌合するボス44が設けられている。また底壁にはステンレス鋼から成るバネ部材50がネジ54等の固定手段で固定されている。光偏向器12の取付けは、バネ部材50を一端撓ませて支持体28の位置決め孔46、48と光学箱の壁42のボス44とを嵌める。光偏向器12は、バネ部材50の弾性力(荷重)によって光学箱の壁42に押し付けられるように取り付く。本発明においては光偏向器12をネジなどでリジッドに固定を行わず、バネ部材50によって付勢し壁42に押圧することで保持している。
【選択図】図2

Description

本発明は光走査装置に関し、特に光源から出射した光束を往復運動する偏向素子で偏向反射させ、被走査面上を光走査して画像情報を記録する光走査装置に関する。
従来よりレーザービームプリンター等に用いられる光走査装置においては、画像信号に応じてレーザー光源手段から光変調され出射した光束を偏向素子により偏向させ、感光性の記録媒体面上にスポット状に集束させ光走査をして画像記録を行っている。この種の光走査装置に用いられる光偏向装置では複数の反射面を有するポリゴンミラーをモータにより回転させることにより偏向反射を行うタイプが一般的である。
例えば図6に示すように、電子写真方式を用いたレーザービームプリンターや複写機等の画像形成装置では、先ず、図中矢印A方向へ回転する感光体102が帯電器104によって一様に帯電される。次に、レーザー光源114やポリゴンミラー116(共に図7参照)等を備える光走査装置100が、所望の出力画像信号に応じてレーザー光源を点滅させてレーザビームLを射出し、レーザー光源から射出されたレーザビームLをポリゴンミラーによって感光体102の帯電面に向けて偏向走査する。これによって、感光体102上に静電潜像が形成される。そして、現像器106が、感光体102上の静電潜像をトナーで顕像化し、転写器108が、感光体102上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写させる。そして、定着器110が、記録媒体P上のトナー像を記録媒体Pに定着させる。なお、記録媒体Pに転写されずに感光体102上に残留したトナーは、クリーニング装置112によってクリーニングされる。
また、図7に示すように光走査装置100は、半導体レーザー(レーザダイオード:LD)である光源114、光源114から射出されたレーザビームLを平行光に変換するコリメータレンズ118、平行光になったレーザビームLを線状に結像するシリンドリカルレンズ120、コリメータレンズ118、シリンドリカルレンズ120によって整形されたレーザビームLを6面の反射面を有する正六面体形状のポリゴンミラー116に入射する。ポリゴンミラーは高精度の軸受けに支えられた軸に取り付けられ、定速回転するDCブラシレスモータにより駆動される。ポリゴンミラー116によって偏向走査されたレーザビームLを感光体102に結像する走査レンズ122、走査レンズ122によって結像されたレーザビームLを感光体102へ向けて反射する反射ミラー124、及び、受光素子(フォトダイオード)であるSOSセンサ126とSOSセンサ126へレーザビームLを反射するSOSピックアップミラー128を備える。SOSピックアップミラー128は、ポリゴンミラー116によって偏向走査されたレーザビームLの走査領域の画像書出し側(主走査方向の上流側)に配設されており、画像領域外を通過するレーザビームLをSOSセンサ126へ向けて反射する。SOSセンサ126はレーザビームLを受光して、SOS(Start Of Scan)信号を出力する。画像制御部(図示せず)は、SOSセンサ126からのSOS信号の受信タイミングに応じて、画像の書出しタイミングを決定する。
これに対して近年、上記のようにポリゴンミラーを備えた光走査装置に対し、高速化と小型化に有利な光偏向素子の偏向面(反射鏡面)を正弦的に往復振動させることで反射鏡に入射する光ビームを偏向走査するマイクロミラーを備えた光走査装置が提案されている。
特に偏向反射面を有する偏向反射ミラーを主走査方向に直交する副走査方向に延びた上下2本の梁により支持体に軸支し、偏向反射ミラーの偏向反射面の裏面に対向して設けられた駆動部から偏向反射ミラーと支持体間に電磁気力もしくは静電気力等を発生させて、梁にねじり振動を与え偏向反射ミラーを揺動させ、時間に対して偏向角が正弦波状に変化するように往復揺動する、所謂レゾナントスキャナが開示されている。
このような光偏向装置では、偏向反射ミラーは偏向反射ミラーと梁からなる構造体の共振周波数で往復揺動するように駆動されている。この構造体の機械特性によって偏向反射ミラーの共振周波数、すなわち偏向速度が定められることになる。レゾナントスキャナは共振周波数で駆動されるため、偏向反射ミラーの駆動に必要な電力が少なく、共振周波数に対して安定した偏向速度を維持できるといった特徴がある。
上記のような偏向反射ミラーは駆動方式の違いで、電磁力方式、圧電方式、静電気力方式の三つに分類される。電磁力方式、圧電方式は大きな走査角が得られ易い反面、永久磁石や圧電素子を使うため部品点数が多く、小型化し難い特徴がある。静電気力方式は小型化し易い反面、走査角と駆動電圧がトレードオフの関係にあり、大きな走査角を得ることが困難であるという特徴がある。
ここでマイクロミラーを用いた光偏向器210の構造について図8を用いて説明する。単結晶シリコンからなる基板を、エッチングによる加工で偏向部212と、ミラーを支持する梁部材220を一体的に形成する。偏向部には、単結晶シリコンからなる部材に反射膜コートを施した反射ミラー226と、反射ミラー226を含む偏向部の撓みを防止する支持板234と、支持板234の外側に駆動用のマグネット230を接着により固定している。反射ミラー226、支持板234、駆動用マグネット230を含む基板は、非磁性体(アルミニウム等)の支持体228に固定されている。支持体228には、駆動用のマグネット230と対向する位置に駆動コイル232が設けられている。
次に、マイクロミラーを用いた光偏向器210の動作について説明する。駆動コイル232に電流を印加すると、反射ミラー226の反反射面側に設けられたマグネット230との間に磁気吸引力が発生する。この力により反射ミラー226は、弾性部材である梁部材220を回転軸として回転運動を始め、レーザダイオードである光源214から射出されたレーザ光束を反射偏向する。このとき、印加電流の周波数を、梁部材220と偏向部212の慣性モーメントによって決まる共振周波数と一致させると、反射ミラー236の振動は共振振動となり、反射ミラー226は大きな振れ角が得られる。
ここで、共振周波数foは、偏向部212の慣性モーメントIと、2本の弾性部材(梁部材220)によって決まるバネ定数Kθにより、以下の式1によって求められる。
fo=1/2π√(Kθ/I) ・・・(式1)
上記の式1において、例えば、慣性モーメントIが3.8×10-5g・cm2、バネ定数Kθが16333dyn・cm/radとすると、共振周波数foは3.3kHzであるが、基板の加工精度、及び反射ミラー226の反反射面に設けた支持板234、マグネット230、それらを固定する接着剤の質量バラツキによって偏向部のミラー慣性モーメントがバラつき、結果として共振周波数がばらついてしまう為、反射ミラー226、支持板234、駆動用マグネット230を含む偏向部の質量を増減させて共振周波数を調整している。
マイクロミラーを備えた光走査装置は、ポリゴンミラーを備えた光偏向器に対して、偏向面の体積が小さい上、共振現象を利用する為、光偏向器の消費電力、反射面の風切り音、偏向部の質量アンバランスによる振動の面で優れているという特徴がある。
しかしながら、上記のようなマイクロミラーを用いた方式による光走査装置では、光偏向素子の偏向面の角速度が振れ角によって異なるため、光偏向部と、反射光を感光体上に結像する結像光学系との取付け位置を厳密に調整する必要がある。つまり、取付け位置ズレが生じることにより感光体上における光ビームの線速度の変化や収差の拡大を招くという問題が発生するため、厳密な取付け位置の調整が必要である。
このように正弦的に揺動してレーザビームを偏向させる光偏向素子のもつ偏向周波数のばらつきを補償し、出力画像の位置ズレが生じないようにする方法が考案されている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、図8に示すように、結像光学系216は主走査方向に関して左右対称な光学特性を有し、実効的な画像情報に対応する範囲を走査する光ビームの振れ角の中心線(COS)が結像光学系216の対称中心上に位置するように設定することで、収差を左右均等に振り分けることができ、全体的な収差を小さくしている。また上記のように設定することで走査される光ビームの線速度分布が左右対称となるので、一走査内における光ビームの線速度変化を小さく設定できるとされている。
しかしながら特許文献1では、捩れ軸を含む基板と支持体の円筒状凸部の中心位置を正確に位置合わせする必要がある。つまり光偏向器、支持体、光学箱の部品精度によっては梁部材の軸倒れが発生する可能性がある。
一般的な光学箱は、コストを低減する目的で樹脂の成型部材により形成されることが多いので、光学箱の支持体取付け部の寸法精度が成型条件の変化で個々にばらつきが発生する。また光走査装置は外部(画像形成装置内の定着器等に代表される熱源)から熱を受け膨張(変形)するので、光学箱の支持体取付け部も変形する。
特許文献1のように光偏向器を光学箱にネジ等で強固に固定する方法では、光学箱や支持体の取付け部の寸法精度にばらつきがあると、固定時の固定応力や、固定後の光学箱の熱変形による変形応力の影響で、正弦振動ミラーの捩れ軸に応力を与えてしまう。これらの応力によって、静的な捩れ軸の倒ればかりか、捩れ軸に対して応力(張力)を加えることになるので、光偏向器の共振周波数を個々に調整したとしても、光学箱に載せた時の共振周波数は、狙い値から変化してしまうという問題点がある。
このような場合、基板を固定する支持体の強度を強くしたり、支持体の取付け部を梁部材から遠くに離して設けなくてはならないので、光偏向器がコスト高となり、また取付け部を梁部材から遠くに離すには装置が大型化してしまうという問題がある。
そこで本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、光偏向器と光走査装置との取付けを容易にすると共に、取付け応力の発生を抑えながら、偏向反射ミラーと結像光学系の位置ズレを防止して、高品位の画像を得ることの可能な光走査装置を提供することを目的とする。
特開平9−80348号公報
本発明は上記事実を考慮し、取付が容易で位置ズレが発生しにくく、調整が容易な光偏向器を備えた光走査装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の光走査装置は、光偏向軸を中心に支持部材にて揺動可能に支持され正弦揺動する偏向反射面で入射光束を偏向する偏向反射ミラーと、前記偏向反射ミラーを保持する筐体と、前記偏向反射ミラーと前記筐体とを収容する光学箱と、を備えた光走査装置であって、前記光学箱に設けられた弾性部材と、前記光学箱に設けられ前記弾性部材で付勢された前記筐体を保持する複数の位置決め部材と、を有することを特徴とする。
上記構成の発明では、弾性部材により光偏向器の取付けが容易になると共に、反射ミラーの偏向軸への取付け応力の影響を最小限にすることができる。
請求項2に記載の光走査装置は、前記筐体は前記位置決め部材と前記弾性部材とで挟持されていることを特徴とする。
上記構成の発明では、位置決め部材と弾性部材で筐体が挟持されているため、弾性部材のバネ圧以上の力が筐体にかかることはなく、筐体の歪みを防ぐことができる。
請求項3に記載の光走査装置は、前記位置決め部材のうち少なくとも一つは前記弾性部材に対して相対移動して前記偏向反射ミラーの位置を調整する調整手段であることを特徴とする。
上記構成の発明では、位置決め部材が調整手段を兼ねているので、偏向軸への取付け応力の影響を排除した状態で簡単に反射ミラーの調整が行える。
本発明は上記構成としたので、取付が容易で位置ズレが発生しにくく、調整が容易な光偏向器を備えた光走査装置とすることができた。
以下、本発明を具体化した一実施例の図面を参照して説明する。
図1は、レーザプリンタに適用される光走査装置を示す平面図であり、これを用いて、本実施例の光走査装置の構成及び動作を詳細に説明する。
<基本構成>
図1には本発明の第1実施形態に係る光走査装置が示されている。
光走査装置10は、半導体レーザー(レーザダイオード:LD)である光源14、光源14から射出されたレーザビームLを平行光に変換するコリメータレンズ13、平行光になったレーザビームLを線状に結像するシリンドリカルレンズ15、コリメータレンズ13、シリンドリカルレンズ15によって整形されたレーザビームLを光偏向素子とその光偏向素子を正弦振動させるための駆動部とからなる光偏向器12に入射する。
上記の各部材は光学的に密閉された光学箱9に納められ、外光の影響を排除しながら各部材の位置関係を規定している。
<光偏向器>
図2には本発明の第1実施形態に係る光偏向器が示されている。
図2に示すように光偏向器12は支持体28に梁部材20で偏向反射ミラー24が主走査方向(図中左右方向)に揺動可能に支持されている。偏向反射ミラー24は偏向反射面26を備え、偏向反射面26は偏向反射ミラー24の揺動に応じて入射光束を主走査方向に振り、図示しない被走査面を走査する。
光偏向器12は偏向反射ミラー24を主走査方向と直交する方向すなわち副走査方向(図中上下方向)に延びた上下2本の梁部材20により支持体28に軸支し、偏向反射ミラー24に対向して設けられた駆動部40から偏向反射ミラー24の裏側に設けられたマグネット30に電磁気力を発生させ偏向反射ミラー24を主走査方向に駆動する。
梁部材20はそれ自体がトーションバースプリングであり、梁部材20にねじり振動を与え偏向反射ミラー24を揺動させるものであり、時間に対して偏向角が正弦波状に変化するように往復揺動する。すなわち偏向反射ミラー24の振動角は時間に対して正弦波状に変動する。
光偏向器12の駆動コイル32に電流を印加すると、偏向反射ミラー24の反反射面側に設けられた駆動用マグネット30との間に磁気吸引力が発生する。この力により偏向反射ミラー24は捻り軸(梁部材20)を中心軸として揺動運動をすることにより、偏向反射ミラー24にて反射されるレーザビームLが偏向作用を受けて水平に掃引(走査)される。
結像光学系16は、1枚玉のプラスチックレンズからなり、光偏向器12による偏向作用を受けたレーザビームを感光ドラム(走査面19)上に結像させ、さらに感光ドラム上にてレーザビームによる走査線が略等速で主走査方向に移動するようにF・arcsinθ特性を有している。
一般の結像レンズでは、光線のレンズへの入射角がθの時、像面上での結像する位置rについて、r=f・tanθ(fは結像レンズの焦点距離)となる関係がある。しかし、本実施例のように、正弦揺動する偏向器11により反射されるレーザビームは結像光学系16への入射角が、時間と共に三角関数的(サイン波)に変化する。
従って、一般の結像レンズを用いると共に一定時間間隔で半導体レーザーをONすることにより間欠的にレーザビームを出射させて、そのビームスポット列を感光ドラム上に結像させると、それらビームスポット列の間隔は等間隔とならなくなる。具体的には走査中央付近は高速で走査されるためスポット間隔は粗になり、走査開始/終了付近は走査速度が低いためスポット間隔が密になる。
よって、本実施例のように正弦揺動する偏向器11を用いる光走査装置10においては、上述のような現象を避けるために、結像レンズとして、r=f・arcsinθなる特性を有するものが用いられる。このような結像レンズをFアークサインθレンズと称する。
結像光学系16より出射されたレーザビームは感光ドラム(走査面19)上への照射を妨げない領域内でSOSピックアップミラー72にて光路を折り返されて受光素子(フォトダイオード)であるSOSセンサ74に導かれる。SOSピックアップミラー72は、光偏向器12によって偏向走査されたレーザビームLの走査領域の画像書出し側(主走査方向の上流側、図中左側)に配設されており、画像領域外を通過するレーザビームLをSOSセンサ74へ向けて反射する。SOSセンサ74はレーザビームLを受光して、SOS(Start Of Scan)信号を出力する。画像制御部(図示せず)は、SOSセンサ74からのSOS信号の受信タイミングに応じて、画像の書出しタイミングを決定する。
上記のように偏向され、Fアークサインθレンズ(結像光学系16)より出射されたレーザビームは感光ドラム(走査面19)上への照射領域内で折り返しミラー18にて光路を折り返されて、光学箱に設けられた窓から光学箱の外に射出され、感光ドラム19上に照射され、公知の電子写真プロセス等により顕像化された後、普通紙等の記録媒体に図示しない転写機構及び定着機構により転写・定着されて出力される。
<光偏向器の固定方法>
偏向反射ミラー24は偏向反射面26を有する偏向反射ミラー24と梁部材20からなる構造体の共振周波数で往復揺動するように駆動される、いわゆるレゾナントスキャナである。この構造体の機械特性によって偏向反射ミラー24の偏向速度が定められることになる。この構成により安定した偏向速度が得られ、また共振を利用するため偏向反射ミラー24の駆動に必要な電力を低く抑え省エネルギー化が可能となる。
偏向反射面26には、主走査方向に偏向反射面26の主走査方向幅よりも幅の大きい光束が入射し、偏向角度に応じて偏向反射面26の射影幅分の光束を偏向反射する、所謂オーバーフィルドタイプの光学系としてもよい。
偏向反射ミラー24の成型方法としては、例えば単結晶シリコンからなる厚さ50μm程度の基板を、エッチングによる加工で偏向部11と偏向部を支持する梁部材20を一体的に形成して、結晶シリコンからなる部材に反射膜を蒸着した反射偏向ミラー24と、反射偏向ミラー24の撓みを防止する補強板(図示せず)と、駆動用のマグネット30が偏向部11に接着固定されている。
反射偏向ミラー24、補強板、駆動用マグネット30を含む基板は、非磁性体(アルミニウム等)で厚さが0.8mm程度の支持体28に固定されている。また支持体28には、駆動用のマグネット30と対向する位置に駆動コイル32が設けられている。
支持体28の反射面側には後述するボス44と嵌合する位置決め孔が2箇所、位置決め穴46と48が設けられており、位置決め孔46および48は、偏向反射面26の副走査方向(図中上下方向)中心に、梁部材20を中心として均等位置すなわち対称に振り分けで設けられている。
位置決め孔の1つは、組立性を考慮して長孔形状となっている。図2では位置決め穴48が長孔形状であり、主走査方向(図中左右方向)にはボス44の位置を規制しない。
光偏向器12を収める光学箱9は例えばガラス繊維入り樹脂にて形成され、底壁から垂直方向に壁42が立設されており、壁42には支持体28の位置決め孔46、48と嵌合するボス44が設けられている。また底壁にはステンレス鋼から成るバネ部材50がネジ54等の固定手段で固定されている。
光偏向器12の取付けは、バネ部材50を一端撓ませて支持体28の位置決め孔46、48と光学箱の壁42のボス44とを嵌める。光偏向器12は、バネ部材50の弾性力(荷重)によって光学箱の壁42に押し付けられるように取り付く。
本発明においては光偏向器12をネジなどでリジッドに固定を行わず、バネ部材50によって付勢し壁42に押圧することで保持している。何故ならばマイクロミラーを用いた光偏向器12は偏向部11の質量が小さく、質量アンバランスによる振動も小さいので光学箱にネジ等で強固に固定しなくてもよいからである。
従って、バネ部材50のバネ荷重は光偏向器12が衝撃等で外れない最小限の力としている。マイクロミラーを用いた光偏向器12は光偏向器質量m=10g、外部衝撃α=100Gとすると、衝撃力F=mα=10Nなので、バネ荷重は10〜20N程度に設定するのが望ましい。
上記のような構成としたことで、光偏向器12の取り外しが容易に行えるので光偏向器12が故障(電気的故障や梁部材20の疲労破壊等)した際の交換作業が簡単に行える。
また光偏向器12において共振周波数がずれると、駆動にはより大きな電力が必要となり、必要な駆動電流が高くなれば電力効率が悪いだけでなく発熱量が増大し、光学走査特性に悪影響を与えるが、本発明の取付方法であれば梁部材20への取付け応力が抑えられて光偏向器12の共振周波数が変動することがない。
<偏向反射面の位置調整機構>
次に偏向反射面26の位置調整機構について図3、図4を使い説明する。
図3には本発明の第2実施形態に係る光偏向器の調整機構が示されている。
本発明の光偏向器12のように偏向反射ミラー24を往復揺動させるタイプの光偏向器においては、偏向反射面26の位置調整は軸倒れと振れ角の2種類の調整がある。すなわち、図5(a)に示すような主走査方向の角度(振れ角)調整と、図5(b)に示すような副走査方向の角度(軸倒れ)調整である。
最初に反射面の軸倒れ調整について説明する。
<偏向反射面の軸倒れ調整機構>
偏向反射面26の軸倒れ(副走査方向の角度ずれ)は、光偏向器12の支持体28の平面度、支持体28と基板(光学箱9)の取付け誤差、光学箱の成型条件の変動等で壁42が倒れてしまうことで起こる。
上記のような場合は、光学箱9に設けられた支持体28が当接する壁42の位置決めボス44を、位置決め孔46よりも大きな径を持つ半球形状の支点56とすることで壁42と支持体28が直接当接し位置決めに影響することを防ぎ、回避することができる。
さらにバネ部材50と対向し光学箱から立設する壁42には、光偏向器12の梁部材20方向(偏向軸)と一致する箇所に、支持体28の梁部材20に当たる位置を押す方向に調整ビス60を設ける。
また支持体28の、梁部材20の軸方向と一致する端部(図中下端)に位置決め孔と、その位置決め孔と対向する位置の光学箱9に先端が半球状の回転支点52を設ける。支点56と調整ビス60の先端部と回転支点52とで光偏向器12を支持するようにすれば光学箱9の歪みなどが光偏向器12に影響を与えることなく、調整ビス60の回動によって図5(b)に示すような偏向反射面26の軸倒れを補正することができる。
支持部28はバネ部材50によって調整ビス60側に付勢されているので、調整ビス60を引けば支持部28の上端は連動して調整ビス60側に移動し、偏向反射面26は仰角が付く側に移動する。
このため調整ビス60の先端が壁42から突出していない状態では支持部28の位置を調整できないので、支持部28をセットする際の初期位置は調整ビス60を略半分ねじ込んだ状態から始めるのが望ましい。
このとき調整ビス60の材料は非磁性体材料、例えばアルミニウム製のビスとする事が望ましい。これは、光偏向器12はコイル32とマグネット30による磁気回路で駆動する為、磁性体材料を近接させると調整ビスが帯磁し、設定した磁気回路が乱れ、狙った共振周波数、振れ角を得られないためである。
また別の構成として、支持体28の位置決め孔46と光学箱の壁42に設けた支点56とを当接させるようにクリップ状のバネ材で支持体28の位置決め孔46近傍の両端と壁42とを挟み込むようにしてもよい。
次に、反射面の振れ角調整について説明する。
<偏向反射面の振れ角調整機構>
図4には本発明の第3実施形態に係る光偏向器の調整機構が示されている。
図5(a)に示すような偏向反射面26の振れ角ズレは、光偏向器12の製造上のバラツキ、光偏向器12の支持体28と基板の取付け誤差等で起こる。この振れ角バラツキによって、振れ角の中心線が、Fアークサインθレンズ(結像光学系16)の対称中心線上に存在しないと、感光ドラム上を走査する光ビームの線速度分布は左右で異なってしまう。すなわち、走査開始側と走査終了側の走査速度が均一にならなくなり、走査面18上で正しい走査が行えなくなる。
上記のような場合の調整機構の構成としては図4に示すように、軸倒れ補正のために設けた調整ビス60と同様に調整ビス62を、長孔形状の位置決め穴48に対向する位置に設け、支点56と調整ビス62の先端部と回転支点52とで光偏向器を支持するように構成する。
調整ビス62は位置決め穴48の径よりも径の大きなビスとすることで、調整ビス62の先端が位置決め穴48にはまり込み、あるいは引っ掛かり主走査方向の位置調整を行えなくなる故障を防ぐことができる。これにより調整ビス62の押し引きによって支持部28自体の主走査方向の角度(図5(a)光偏向器12の角度)を調整することができる。
支持部28はバネ部材50によって調整ビス62側に付勢されているので、調整ビス62を引けば支持部28は連動して調整ビス62側に移動する。
このため調整ビス62の先端が壁42から突出していない状態では支持部28の位置を調整できないので、支持部28をセットする際の初期位置は調整ビス62を略半分ねじ込んだ状態から始めるのが望ましい。
あるいは調整ビス62の先端を支点56と同形状の半球系部材とすれば、ビス自身の太さを位置決め穴48よりも大きくする必要がなく、より自由に部品の選択を行うことができる。
また、光偏向器12の軸倒れおよび振れ角の両方について位置調整が必要な場合は、第2実施形態、第3実施形態の上記2つの構成の組合せによって実施する。すなわち、調整ビス60および調整ビス62の両方を備えることで、光偏向器12の軸倒れおよび振れ角の両方について位置調整を行うことが可能となる。
<偏向反射面の位置調整方法>
次に偏向反射面26の位置調整方法について図5を使い説明する。
図5には本発明の第2実施形態に係る光偏向器の調整方法が示されている。
偏向反射面26の軸倒れと、偏向部11の偏向反射ミラー24で反射される光ビームの振れ角中心線の位置を調整する方法について図5を使い説明する。
先ず偏向反射面26の位置検出は、光偏向器12が静止している状態か、または往復揺動させながら、光走査装置10の光源14から発せられる半導体レーザー光を偏向反射面26に入射する。偏向反射面26により反射されたレーザー光は、結像光学系16の走査領域内の走査角中心(図中一点鎖線)位置に設けたフォトダイオード等の光位置検出器70に入射させて、その出力信号をモニターする。
偏向反射面26の軸倒れ調整は、光位置検出器70の出力信号が設定範囲内に収めるように調整ビス60を回動させる。反射ビームの振れ角中心(図中一点鎖線)線位置を調整する場合は、光偏向器12に与えられる駆動電力をさらにモニターして、光位置検出器70の出力信号の関係が設定範囲内に収まるように調整ビス62を回動させる。
このようにすれば、光偏向器12の取付け用バネ部材50の弾性力を利用しながら適正な軸倒れ調整および振れ角位置調整を行うことができ、捻れ軸(梁部材20)への応力も最小限に抑えることができる。
以上詳述した実施の形態によれば、正弦揺動する光偏向器12の光学箱9への取付け、取外し性が向上すると共に、取付け応力による不具合を防止すると共に、簡単な機構で反射ミラーの位置調整を行うことが可能となる。
<その他>
以上、本発明の実施例について記述したが、本発明は上記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
例えば共振周波数にてミラーが駆動されるレゾナントスキャナ以外でも、精密構造の部材への応力の影響を避ける必要があり、かつ調整の必要がある構成であれば応用できることは言うまでもなく、光軸や焦点距離などの調節を行う必要のある構成であれば本発明を応用することが可能である。
本発明に係る光走査装置の構成を示す図である。 本発明の第1形態に係る光偏向器の固定方法を示す図である。 本発明の第2形態に係る光偏向器の固定方法を示す図である。 本発明の第3形態に係る光偏向器の固定方法を示す図である。 本発明に係る光偏向器の調整方法を示す図である。 従来の画像形成装置を示す図である。 ポリゴンミラーを用いた光走査装置を示す図である。 従来の光偏向器と光走査装置を示す図である。 マイクロミラーを用いた光偏向器の構造を示す図である。
符号の説明
10 光走査装置
12 光偏向器
14 レーザ光源
16 結像光学系
19 被走査面
20 梁部材
24 偏向反射ミラー
26 偏向反射面
30 マグネット
32 コイル
44 ボス
46 位置決め穴
48 位置決め穴
50 バネ部材
52 回転支点
56 支点
60 調整ビス
62 調整ビス
70 光位置検出器

Claims (3)

  1. 光偏向軸を中心に支持部材にて揺動可能に支持され正弦揺動する偏向反射面で入射光束を偏向する偏向反射ミラーと、
    前記偏向反射ミラーを保持する筐体と、
    前記偏向反射ミラーと前記筐体とを収容する光学箱と、
    を備えた光走査装置であって、
    前記光学箱に設けられた弾性部材と、
    前記光学箱に設けられ前記弾性部材で付勢された前記筐体を保持する複数の位置決め部材と、を有することを特徴とする光走査装置。
  2. 前記筐体は前記位置決め部材と前記弾性部材とで挟持されていることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記位置決め部材のうち少なくとも一つは前記弾性部材に対して相対移動して前記偏向反射ミラーの位置を調整する調整手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項2の何れかに記載の光走査装置。
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