JP2010196961A - 加熱制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 循環流量の検出を、流量センサ等の直接的な検出手段を用いずに行い、しかも、その循環流量の検出を迅速かつ正確に行うことができる加熱制御装置を提供する。
【解決手段】 浴槽に残り湯の存在確認及び撹拌のために循環ポンプONして水流SWのONを確認する(S1,S2)。燃焼バーナONして所定温度まで加熱し、循環状態のまま燃焼バーナを消火する(S3〜S5)。熱交換器下流の往き温度センサにより検出される往き温度の変化を監視すると共に、タイマ手段をONにして、往き温度が設定温度差ΔTだけ温度降下するまでの降下時間値を計測する(S6,S7)。降下時間値と、循環流量の値との関係を予め定めた関係テーブルから、対応する循環流量の値を割り出す。得られた循環流量の値を用いて残り湯量を演算し、不足量を湯張りする(S9,S10)。
【選択図】 図3

Description

本発明は、循環する流体が熱交換器において加熱源により加熱されるものを対象とする加熱制御装置に関し、特に、流量センサ等の流量を直接に検出する検出手段を用いずに、循環流量を制御上の処理により検出し得る制御技術に係る。
従来、この種の加熱制御装置として、追い焚き循環回路を備えた給湯装置を対象にして、追い焚き循環流路に流量センサを設けることなく追い焚き循環流路内の流量を検出し得るようにしたものが提案されている(例えば特許文献1参照)。すなわち、給湯用熱交換器と追い焚き用熱交換器とを共通の燃焼バーナにより加熱するようにした1缶2水路式の給湯装置では、追い焚き加熱しようとすると、同時に給湯回路の水も加熱されてしまうことになる。このため、追い焚き運転が単独で行われる場合には、給湯用熱交換器側の温度が所定のオフ温度を超えると燃焼バーナの燃焼を停止し、オン温度まで低下すれば燃焼バーナを再び燃焼させるというような間欠燃焼作動させるようにする。このようなものにおいて、追い焚き循環回路での循環流量の検出を行うには、燃焼バーナの燃焼停止から次に燃焼開始するまでの停止時間と、循環流の温度とを検出し、これらの検出した停止時間及び温度の組み合わせと、予め作成した停止時間、循環流の温度及び循環流量の関係データとを照合し、この関係データから対応する循環流量を導き出す、というものである。
又、類似の加熱制御装置として、1缶2水路式の給湯装置であって追い焚き運転が単独で行われる場合には上記と同様に燃焼バーナを間欠燃焼作動させるようにするものにおいて、追い焚き循環回路での循環流量の検出を流量センサによらずして行うものが提案されている。すなわち、燃焼停止から燃焼再開までのバーナオフ時間と、循環流量との関係データを予め作成しておき、循環流のオフ温度からオン温度までの温度検出と燃焼バーナの燃焼のオン・オフ情報とを検出し、上記の関係データとの照合により対応する循環流量を導き出す、というものである。
特開平11−159862号公報 特開平11−173664号公報
ところが、上記の加熱制御装置における循環流量の検出法には、検出される循環流量が極めて不正確なものとなるという不都合がある。すなわち、燃焼停止の場合には燃料の供給を遮断したと同時に消火するため、燃焼停止のタイミングは燃焼停止の制御信号の出力タイミングとしてほぼ正確に把握し得る反面、燃焼開始のタイミングは種々の要因により燃焼開始の制御信号の出力タイミングと合致しないことが多く、現実には燃焼開始のタイミングの把握は困難となる。つまり、燃料の供給を開始して点火作動したとしても、例えば風の吹き込みや、燃焼排ガスの流路の詰まり等の種々の要因に起因して、即座には着火せずに数度の点火作動の繰り返しにより着火する場合もある。このため、燃料の供給作動のための制御信号や、点火作動のための制御信号等の出力タイミングのみによって、燃焼開始のタイミングを正確に把握することは現実に沿わず、このようなタイミングをもって燃焼開始のタイミングとする循環流量の検出法の場合、その検出された循環流量の値は正確とは言い難いものとなる。
ところで、追い焚き循環回路において、循環流量を上記の如き複雑な制御により把握しようとしているのは、追い焚き循環回路には通常の水車式の流量センサを設置することは現実にはできず、しかも、循環ポンプの定格の吐出流量が現実の循環流量を表す訳ではない、という事情があるからである。すなわち、追い焚き循環回路に循環される流体は浴槽湯水であり、その浴槽湯水には毛髪等の混入が予想されるため、このような毛髪等による詰まり発生のおそれにより、流量センサを設置して循環流量を直接に検出することは現実にはできない。又、追い焚き循環回路に設置されている循環ポンプの定格の吐出流量が既知であったとしても、開放水面をもつ浴槽と、熱交換器とを結ぶ追い焚き循環回路における循環流量は循環ポンプの吐出流量とは合致せず、循環ポンプの吐出流量によって循環流量を把握することもできない。
一方、制御対象が1缶2水路式のものであると、特に浴槽内に残り湯がある場合にはその残り湯量の把握処理のために時間を要し、その結果、自動湯張り完了までの時間が長くなってしまうという問題があり、この問題解決のためにも、追い焚き循環回路の循環流量の迅速かつ正確な検出(把握)が特に重要な課題となっている。
すなわち、残り湯量の把握処理(残り湯量の演算処理)として、追い焚き加熱による付与熱量と浴槽湯水の温度上昇幅との対比に基づく熱量演算、給湯側からの注湯による付与熱量と浴槽湯水の温度上昇幅との対比に基づく熱量演算、あるいは、給湯側からの注水による付与熱量(冷熱量)と浴槽湯水の温度下降幅との対比に基づく熱量演算、が考えられるが、1缶2水路式の場合であると、前二者は不適切なものとなるため、注水による熱量演算の適用を余儀なくされている。つまり、追い焚き加熱の場合であると、共通の燃焼バーナで追い焚き用と給湯用との双方の熱交換器を加熱することになるため、追い焚き運転のために燃焼バーナを燃焼作動させても、その燃焼バーナによる加熱熱量が全て追い焚き循環回路の循環流に付与される訳ではなくて給湯側にも付与されてしまうことになる。このため、追い焚き側に付与された燃焼熱量を特定し得ず、又、上記の従来のものの如く給湯側の過加熱防止のために燃焼作動自体や燃焼量が変化されてしまい、燃焼バーナからの付与熱量を正確に把握し得ないことになる。又、注湯による場合、給湯側からの注湯を追い焚き循環回路の戻り及び往きの両流路を用いた両搬送にて浴槽に落とし込むと、一方の流路では熱交換器を通過する際に意図しない加熱が付与されてしまう結果、浴槽に供給された全体熱量が把握し得ないことになる。
そして、注水による場合には、まず、循環ポンプを作動させて浴槽湯水を撹拌し、給湯側から浴槽へ所定量注水し、そして、循環ポンプを作動させて浴槽湯水を撹拌した上でその温度低下を検出し、次に、温度差と、既知の注水温度及び注水量とから残り湯量の演算を行うことになる。このような処理にかなりの時間(例えば10分程度)を要しているのである。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、循環回路における循環流量の検出を、流量センサ等の直接的な検出手段を用いずに行うことができ、しかも、その循環流量の検出を迅速かつ正確に行うことができる加熱制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、流体が循環される循環路と、この循環路に介装された熱交換器と、この熱交換器に流される流体を熱交換加熱する加熱源とを備えた加熱装置に適用される加熱制御装置を対象にして次の特定事項を備えることとした。すなわち、上記熱交換器よりも循環方向下流側位置の循環路内における往き側流体の温度を検出する往き温度検出手段と、上記循環路に循環される流体の循環流量を制御上の処理により検出する循環流量検出処理部とを備える。上記循環流量検出処理部として、経過時間の値を計測するタイマ手段と、所定の関係テーブルを記憶するテーブル記憶部とを備えるものとする。上記関係テーブルを、循環路内の流体の循環流量と、上記加熱源の加熱作動の停止時点から上記往き温度検出手段により検出される往き側流体の温度が設定温度差だけ温度降下するまでの降下時間値との関係について予め設定したものとする。そして、循環流量検出処理として、循環路内を流体循環状態に維持しつつ加熱源の加熱作動を停止させる一方、上記往き温度検出手段により検出される往き側流体の温度変化を監視して、この往き側流体の温度が上記加熱作動の停止時点から設定温度差だけ温度降下するのに要した降下時間値を上記タイマ手段により計測し、計測された降下時間値に基づいて上記関係テーブルから対応する循環流量の値を割り出して検出する構成とする(請求項1)。
この発明の場合、タイマ手段により計測される降下時間値として、加熱装置の現実の作動状況及び循環流体の現実の温度変化状況を正確に反映したものとすることが可能となり、このような降下時間値に基づき関係テーブルから対応する循環流量の値を割り出すようにしているため、直接検出ではなくて制御上の処理によって検出される循環流量の値として正確なものが得られることになる。すなわち、加熱源(例えば燃焼バーナ)の消火のタイミングは、制御タイミングと現実の消火とが互いに合致するため、着火(加熱開始)のそれと比べ正確に把握してタイマ手段による計測を開始し得る。加えて、往き温度検出手段により設定温度差が生じる時点も正確に検出し得るため、タイマ手段により計測される降下時間値も現実の状況を正確に反映したものが得られることになる。しかも、加熱源による加熱停止後に設定温度差だけ循環流体が温度降下するまでの降下時間値の計測が検出処理に必要な主な時間であるため、循環流量の値を迅速に得られるようになる。以上より、循環回路における循環流量の検出を、流量センサ等の直接的な検出手段を用いずに行え、しかも、その循環流量の検出を迅速かつ正確に行うことが可能となる。なお、関係テーブルとは、関係曲線又は数値表に加え、関係曲線を近似式等により表した関係式(数式)をも含むものである。
本発明における加熱装置を、循環路として熱交換器と浴槽との間で浴槽湯水が循環される追い焚き循環路を備えた風呂釜とすることができる(請求項2)。この場合、毛髪等の混入により流量センサ等の直接的な流量検出手段を設置し得ない追い焚き循環路において、その追い焚きのための循環流量を正確にかつ迅速に把握することが可能となる。
さらに、上記加熱装置として、追い焚き循環回路に加えて給湯回路を備え、追い焚き用熱交換器と、給湯用熱交換器とが共通の加熱源により加熱されるように構成された1缶2水路式の給湯器付き風呂釜により構成することができる(請求項3)。この場合、特に、浴槽内に残り湯がある場合にその残り湯量の把握処理のために時間を要し、その結果、自動湯張り完了までの時間が長くなってしまうという、1缶2水路式の給湯器付き風呂釜に特有の問題を解決することが可能になる。そして、このような1缶2水路式の給湯器付き風呂釜に適用する場合には、循環流量検出処理部による循環流量値の検出処理を、浴槽に対する湯張り制御において浴槽内に残り湯が存在することを検知した状態で実行するように構成することができる(請求項4)。残り湯を利用して循環流量の値の検出処理が可能となるばかりでなく、この段階で循環流量の値が得られるため、以後の湯張り制御を単純化させることも可能になる。すなわち、浴槽に対する湯張り制御を実行するにあたり浴槽内の残り湯量を演算する湯張り制御部をさらに備えたものとし、湯張り制御部として、循環流量検出処理部により検出された循環流量の値を用いて残り湯量を演算する構成とすることができる(請求項5)。残り湯量の演算の前に、循環流量の値が循環流量検出処理部による検出処理によって把握されているため、その循環流量の値を用いて残り湯量の演算が容易になり、その結果、湯張り制御完了までの所要時間を従来の1缶2水路式の給湯器付き風呂釜における場合よりも大幅に短縮することが可能になる。
一方、以上の加熱制御装置においては、外気温を検出する外気温検出手段をさらに備えることとし、循環流量検出処理部として、タイマ手段により計測された降下時間値又は関係テーブルから割り出された循環流量の値に対し、上記外気温検出手段により検出される外気温の高低の如何によって補正を加える構成とすることができる(請求項6)。このようにすることにより、外気温による影響をも加味して、より一層正確な循環流量の検出が可能となる。
あるいは、外気温を検出する外気温検出手段を備え、循環流量検出処理部として、テーブル記憶部に、互いに異なる複数の外気温に対し適用するものとして予め設定された複数種類の関係テーブルを記憶させ、上記外気温検出手段により検出される外気温の高低の如何によって適用する関係テーブルを変更設定する構成とすることができる(請求項7)。このようにすることにより、上記の補正処理とは異なる手段によって、外気温による影響をも加味して、より一層正確な循環流量の検出が可能となる。
さらに、循環流量検出処理部として、テーブル記憶部に、上記加熱作動の停止時点における熱交換器の熱容量であって互いに異なる複数種類の熱容量に対し適用するものとして予め設定された複数種類の関係テーブルを記憶させ、上記熱容量を表す検出値又は設定値の出力を受けてその出力値の如何によって適用する関係テーブルを変更設定する構成とすることができる(請求項8)。上記の熱容量を表す検出値又は設定値としては、例えば、熱交換器に循環流が熱交換器に戻される際の循環流の戻り側温度の検出値、熱交換器で加熱された後に熱交換器から出される往き側温度の検出値、又、加熱作動を停止する際の加熱目標である流体の設定温度を用いればよい。あるいは、熱容量を表す検出値として燃焼量の検出値等でもよい。そして、このように熱交換器の熱容量の如何によって適用する関係テーブルを変更設定することにより、検出処理により得られる循環流量の値の精度をより一層高いものとし得ることになる。
以上、説明したように、請求項1〜請求項8のいずれかの加熱制御装置によれば、加熱装置の現実の作動状況及び循環流体の現実の温度変化状況を正確に反映した降下時間値の計測と、この降下時間値を用いて関係テーブルからの割り出しとによって、循環回路における循環流量の検出を、流量センサ等の直接的な検出手段を用いずに行うことができ、しかも、その循環流量の検出を迅速かつ正確に行うことができるようになる。
特に、請求項2によれば、毛髪等の混入により流量センサ等の直接的な流量検出手段を設置し得ない追い焚き循環路において、その追い焚きのための循環流量を正確にかつ迅速に把握することができるようになる。
請求項3によれば、特に、浴槽内に残り湯がある場合にその残り湯量の把握処理のために時間を要し、その結果、自動湯張り完了までの時間が長くなってしまうという、1缶2水路式の給湯器付き風呂釜に特有の問題を解決することができるようになる。そして、請求項4によれば、1缶2水路式の給湯器付き風呂釜において、循環流量値の検出処理を、浴槽内に残り湯が存在することを検知した状態で実行するようにすることにより、残り湯を利用した循環流量の値の検出処理を行うことができるばかりでなく、この段階で循環流量の値が得られるため、以後の湯張り制御を単純化させることができるようになる。加えて、請求項5によれば、残り湯量の演算の前に、循環流量の値が循環流量検出処理部による検出処理によって把握されているため、その循環流量の値を用いて残り湯量の演算を容易かつ単純に行うことができ、その結果、湯張り制御完了までの所要時間を従来の1缶2水路式の給湯器付き風呂釜における場合よりも大幅に短縮することができるようになる。
又、請求項6又は請求項7によれば、外気温による影響をも加味して、より一層正確な循環流量の検出を行うことができるようになる。
さらに、請求項8によれば、熱交換器の熱容量の如何をも加味することにより、検出処理により得られる循環流量の値の精度を、より一層高いものとすることができるようになる。
本発明の実施形態が適用される1缶2水路式給湯器付き風呂釜を示す模式図である。 加熱制御装置の湯張り制御及び循環流量検出処理に係る制御構成のブロック図である。 主として循環流量検出処理の手順を示すフローチャートである。 循環流量が大の場合と小の場合とにおける、燃焼バーナの燃焼停止後の往き温度の変化特性を示す温度と時間との関係図である。 実施例1における種々の循環流量における燃焼バーナの燃焼停止直後の温度変化と時間との関係を計測した実験データを示す図である。 図5の実験データを用いて燃焼停止時点からの温度差と時間との関係を表した図である。 図6の実験データを用いて循環流量値と、所定の温度差が生じる降下時間値との関係を表した図である。 実施例2における循環流量値と、所定の温度差が生じる降下時間値との関係を表した図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る加熱制御装置を適用する加熱装置として1缶2水路式の給湯器付き風呂釜を示す。この給湯器付き風呂釜は、給湯機能、風呂の追い焚き機能及び湯張り機能の各機能を併有する複合熱源機型に構成されたものである。なお、本発明を実施する上では、少なくとも風呂の追い焚き機能を有し追い焚き循環回路が設置されたものであれば適用することができ、その他の構成は必須ではない。
同図において、符号2は給湯機能を実現するための給湯回路、3は風呂の追い焚き機能を実現するための追い焚き循環回路、4は風呂の湯張り機能を実現するための注湯回路であり、又、符号5はこれらの各回路の作動制御等を行うコントローラである。そして、本実施形態の給湯器付き風呂釜は、給湯用熱交換器21と、追い焚き用熱交換器31とが同じ熱交換缶体内に配設されて共通の燃焼バーナ6の燃焼熱により熱交換加熱が行われるというように1缶2水路式に構成されている。
上記給湯回路2は、水道管に接続された入水路22から給湯用熱交換器21に導入された水を上記の燃焼バーナ6の燃焼熱により熱交換加熱し、加熱後の湯水を出湯路23を通して台所や浴室等の給湯栓Kや上記注湯回路4などの所定の給湯箇所に給湯させるようになっている。上記入水路22と出湯路23との間には上記熱交換器21をバイパスするバイパス路24が設けられて、バイパス制御弁24aの位置制御による開度調整により上記出湯路23からの出湯に対する水の混合比が変更調整されて上記給湯栓K等に対する温度調整が可能となっている。
上記入水路22には、入水流量センサ25と、入水温度センサ26とが配設されている一方、上記出湯路23には、上記熱交換器21の出口近傍位置で出湯された直後の出湯温度を検出する缶体温度センサ27と、給湯流量制御弁28と、上記給湯栓Kもしくは後述の注湯路41に供給される湯水の温度を検出する給湯温度センサ29とが配設されている。
上記追い焚き循環回路3は、浴槽B内の浴槽湯水等が流される追い焚き用熱交換器31と、追い焚き循環路32と、循環ポンプ33とを備えている。上記追い焚き循環路32は上記循環ポンプ33の作動により浴槽B内の浴槽湯水を上記追い焚き用熱交換器31に戻す戻り路32aと、追い焚き用熱交換器31で上記の共通の燃焼バーナ6の燃焼熱により追い焚き加熱された湯水を上記浴槽Bに供給する往き路32bとから構成されている。上記戻り路32aには、循環方向上流側から順に、上記循環ポンプ33と、循環流の通過によりフラップが開いて循環判定のON指令が出力される水流スイッチ34と、循環湯水の戻り温度を検出することにより浴槽B内の湯水の温度(浴槽温度)を検出する戻り温度センサ35と、が配設されている。又、追い焚き用熱交換器31の循環方向下流側の往き路32bには追い焚き用熱交換器31で熱交換加熱(追い焚き加熱)されて浴槽Bに送られる循環湯水の往き温度を検出する往き温度センサ36が配設されている。
なお、上記燃焼バーナ6は、元ガス弁61やガス比例弁62を介装した燃料供給系63からの燃料ガスの供給と、送風ファン64からの燃焼用空気の供給とを受けて燃焼作動するようになっており、図例のものは5つの能力切換弁65,65,…の開閉切換制御により、燃焼能力が複数段階に切換可能となっている。これらのもので燃焼系66が構成されている。
注湯回路4は、給湯回路2の出湯路23から上流端が分岐して下流端が追い焚き循環路32に合流された注湯路41と、開閉切換により注湯の実行と遮断とを切換える電磁式の注湯弁42と、注湯流量を検出する注湯流量センサ43とを備えている。この注湯弁42がコントローラ5により開閉制御され、注湯の実行により出湯路23の湯が注湯路41,追い焚き循環路32(戻り路32a)を経て浴槽Bに注湯されて所定量の湯張りが行われるようになっている。
上記の給湯器付き風呂釜は、MPU、メモリ等を備え各種の制御用プログラムが格納されたコントローラ5によって、給湯運転、注湯・注水による湯張り運転及び追い焚き運転等の各種の運転制御がリモコン51からの出力及び上記の各種センサからの出力等に基づいて行われる他、後述の如く追い焚き循環回路3の循環流量の検出を流量センサ等の直接的な検出手段を用いることなく制御上の処理によって行うようになっている。すなわち、上記コントローラ5は、給湯回路2により給湯栓Kに対する給湯運転を行う給湯制御部と、追い焚き循環回路3により浴槽B内の湯水を所定温度まで焚き上げる追い焚き運転を行う追い焚き制御部と、注湯路41を通して浴槽Bに注湯・注水して湯張り運転を行う制御手段としての湯張り制御部52(図2参照)と、循環流量検出処理部53とを備えている。
上記給湯制御部による給湯制御を簡単に説明すると、次のようにして行われる。すなわち、給湯栓Kの開操作により入水路22に水道管から入水され、入水流量センサ25により最低作動流量(MOQ;例えば3リットル/分)以上の入水流量が検出されると、上記燃焼系6の燃焼作動制御(例えばFF制御)を開始する。次いで、入水温度センサ26からの入水温度及び給湯温度センサ29からの給湯温度の各検出値に基づいてリモコン51にユーザが設定した設定給湯温度になるように燃焼作動量が制御(例えばFB制御)される。そして、上記給湯栓Kがユーザにより閉操作されると、入水路22からの入水流量が最低作動流量未満、ひいてはゼロになるため、上記の燃焼作動を停止して給湯運転制御を終了する。
上記追い焚き制御部による追い焚き制御は次のようにして行われる。すなわち、リモコン51の追い焚きスイッチをユーザがON操作するか、あるいは、前段階に風呂自動スイッチをユーザがON操作して湯張り制御により浴槽B内に所定水位までの湯張りが終了すると追い焚き指令が出力され、この追い焚き指令を受けて循環ポンプ33を作動させる。この作動開始により水流スイッチ34がONすると、上記燃焼系66の燃焼作動制御が開始されて燃焼バーナ6が燃焼作動される。この燃焼作動は戻り温度センサ35により検出される戻り温度が設定風呂温度を維持するように行われる。つまり、戻り温度センサ35の検出戻り温度が風呂設定温度よりも低ければ燃焼作動され、風呂設定温度以上であれば燃焼作動が停止される。
上記湯張り制御部52は、まず、循環判定により浴槽B内の残り湯(残り水を含め「残り湯」と表記する)が有るか否かを判定し、残り湯無しと判定されれば例えば所定の段階に分けて注湯回路4により所定水位まで注湯し、残り湯有りと判定されれば、その残り湯を用いて循環流量検出処理を行った上で残り湯量を演算し、演算結果に基づき上記の所定水位まで湯張りするのに不足分を注湯回路4により注湯する。循環判定は、図3に示すように循環ポンプ33を作動させ(ステップS1)、水流スイッチ3がONするか否かを判定し(ステップS2)、水流スイッチ3がONしなければ残り湯無し(又は所定量未満)と判定する一方(ステップS2でNO)、水流スイッチ3がONすれば残り湯有りと判定する(ステップS2でYES)。注湯は、注湯弁42を開変換させて燃焼バーナ6の燃焼作動により所定温度の湯を注湯路41及び追い焚き循環路32を通して浴槽Bに落とし込む。
次に、残り湯有りと判定された場合(ステップS2でYES)に、その残り湯を利用して循環流量検出処理部53により追い焚き循環回路3の循環流量の検出を行う。なお、図2は湯張りと循環流量検出処理に係るもののみの制御構成を示し、図3は循環流量検出処理を中心にした湯張り制御に係るフローチャートである。又、上記のステップS1の循環ポンプ33の作動を一定時間継続して浴槽B内の残り湯を撹拌し、均一温度にしておくことが望ましい。循環流量の検出処理として、まず循環ポンプ33の作動をそのまま維持して燃焼バーナ6の燃焼を開始させて浴槽湯水の追い焚きを行う(ステップS3)。そして、戻り温度センサ35により検出される戻り温度と、往き温度センサ36により検出される往き温度とを記録する。ここで、追い焚き期間中に戻り温度及び往き温度の両者を検出して記録するのは後の残り湯量の演算(ステップ9)で利用するためである。
検出戻り温度により得られる浴槽湯水温度が所定の目標温度まで上昇したら(ステップS4でYES)、燃焼バーナ6の燃焼を停止(消火)させる(ステップS5)。同時にこの消火時点の検出往き温度を記録すると共に、タイマ手段531をスタートさせる。そして、消火時点の検出往き温度(℃)から設定温度差ΔT(例えばΔT=1℃又は2℃)だけ温度降下すれば(ステップS6でYES)、その温度降下時点のタイマ手段531のタイマ値を出力する(ステップS7)。このタイマ値は、往き温度センサ36の設置位置における循環流の温度が燃焼バーナ6の消火時点から設定温度差ΔTだけ温度降下するのに要した降下時間値を表すものである。そして、このタイマ値に基づきテーブル記憶部532に予め記憶させた関係テーブルから対応する循環流量値を割り出し、追い焚き循環路32における循環流量値としてこの割り出された循環流量値を設定する(ステップS8)。
以上で循環流量値の検出処理が終了し、流量センサ等の直接的に計測する検出手段を用いることなく、循環流量値を検出(取得)することができるようになる。しかも、後述の如く循環流量検出処理を開始してから僅か数秒間で循環流量値の検出処理を終了することができ、従来の注水による熱量演算によって循環流量値を把握する場合のほぼ10分間という所要時間と比較しても極めて迅速に循環流量値の検出を行うことができることになる。又、必要とするタイマ値の始期は燃焼バーナ6の消火時点であるため、その始期を正確に把握することができる一方、タイマ値の終期も検出往き温度が設定温度差ΔTだけ温度降下した時点であるため、その終期をも正確に把握することができ、この結果、関係テーブルと照合すべきタイマ値として極めて正確な値を計測することができ、かかる正確なタイマ値に基づいて対応する循環流量値を導いているため、正確な循環流量値を得ることができることになる。
上記の設定温度差ΔTと、追い焚き用熱交換器31の下流側にある往き温度センサ36の設置位置における往き温度がΔTだけ温度降下するのに要した降下時間値との関係を図4を参照しつつ説明する。燃焼バーナ6の燃焼作動により戻り路32aを通して浴槽Bから戻された浴槽湯水が追い焚き用熱交換器31において熱交換加熱され、温度上昇した浴槽湯水が追い焚き用熱交換器31から往き路32bを通して下流側の往き温度センサ36位置へ流れることになる。このため、往き温度センサ36により検出される往き温度Thは徐々に温度上昇していくことになる。そして、循環ポンプ33の作動は継続しつつ時間τ0において燃焼バーナ6を消火すると、往き温度センサ36位置における往き温度は温度の微増傾向を微小時間だけ継続するものの、急激な度合で温度降下に転じることになる。この温度降下分として微小な温度差ΔTを設定した場合、循環流量が大であるほど温度降下度合は急になり、循環流量が小であるほど温度降下は緩やかになる。このため、消火時点τ0からの温度差ΔT分の温度降下に要する降下時間値は循環流量大の場合の降下時間値Δτ2よりも循環流量小の場合の降下時間値Δτ1の方が長くなる、という特性を示すことになる。以上より、温度差ΔTだけの温度降下に要する降下時間値と、循環流量との間には相関関係があり、後述の実施例において説明するように、上記の降下時間値と、循環流量値との間の関係テーブルを予め実験により定めておけば、上記の降下時間値を計測するだけで容易に、迅速に、しかも正確に、循環流量値を割り出すことができるようになる。迅速性に関して、上記の降下時間値Δτ1,Δτ2は、熱交換器31から往き温度センサ36までの範囲の往き路32bの流路容積分の浴槽湯水(循環湯水)が往き温度センサ36位置を通過し終わるのに要する降下時間値と対応するため、分単位ではなくて秒単位で上記の降下時間値の計測が終了し、循環流量値の割り出しを極めて迅速に行うことができるようになるのである。
そして、ステップS8で循環流量値の検出が完了すれば、この循環流量値を用いて残り湯量の演算を湯張り制御部52により実行する(ステップ9)。この残り湯量の演算は、上記の追い焚き期間中(ステップS3)に記録した検出戻り温度、検出往き温度、及び、上記の循環流量値を用いて熱量演算により行う。すなわち、検出往き温度から検出戻り温度を差し引いた温度上昇幅に循環流量値を乗じ経過時間に従って積分することにより、燃焼バーナ6による追い焚き加熱により付与された積算熱量を得る。そして、この積算熱量と、同じ経過時間の間における戻り温度(浴槽湯水の温度)の温度上昇分とから残り湯量を演算すればよい。
ステップS9の演算で残り湯量が把握できれば、浴槽Bに対する湯張りの設定水位までに足すべき湯量(又は水量)を把握することができるため、この湯量に相当する量の注湯(又は注水)を湯張り制御部52により行って湯張りを終了させる(ステップS10)。
<他の実施形態>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、加熱制御装置の適用対象として1缶2水路式の給湯器付き風呂釜を示したが、これに限らず、給湯器用熱交換器と追い焚き用熱交換器とがそれぞれ独立した燃焼バーナにより熱交換加熱を受けるように構成される2缶2水路式の給湯器付き風呂釜を適用対象としてもよい。又、循環流量値の検出処理に係る本発明の適用対象としては、少なくとも、加熱源により加熱される熱交換器が途中に介装された循環回路であればよく、この循環回路として追い焚き循環回路に限られず、他の循環回路にも本発明を適用することができる。さらに、加熱源として燃料ガスを燃焼させる燃焼バーナのみならず、例えば石油等の液体燃料を燃焼させる燃焼バーナや、あるいは、電気ヒータを加熱源として用いたものに適用してもよい。
上記実施形態で計測されるタイマ値(消火時点から温度差ΔT分の温度降下に要する降下時間値)に対し、あるいは、そのタイマ値に基づき関係テーブルから割り出される循環流量値に対し、外気温の高低の如何に応じて補正を加えるようにしてもよい。例えば、外気温検出手段として外気温センサ71(例えばF点サーミスタ;図1又は図2参照)を設置し、この外気温センサ71により検出した外気温が基準温度範囲よりも低ければ温度降下の度合も大きく温度降下に要する時間も少なめになると考えられるため、タイマ手段531から出力されたタイマ値に対しプラス側の補正を加え、逆に外気温が基準温度範囲よりも高ければ上記タイマ値に対しマイナス側の補正を加えるようにする。補正幅としては、例えばプラス・マイナス0.05秒とすればよい。このような外気温に基づく補正を加えることで、検出処理により得られる循環流量値としてより一層精度(正確性)の高いものを得ることができるようになる。
あるいは、テーブル記憶部532に、互いに異なる複数の外気温に対し適用するものとして予め設定した複数種類の関係テーブルを記憶させておき、上記外気温検出手段としての外気温センサ71により検出される外気温の高低の如何によって適用する関係テーブルを変更設定するようにしてもよい。
又、関係テーブルとして降下時間値と循環流量値との関係を予め定める際に、消火時点の循環流の温度の高低如何によって異なる複数種類の関係テーブルを設定するようにしてもよい。すなわち、循環流(循環路内に循環されている流体;浴槽湯水)の温度として互いに異なる複数の温度毎に、その温度の循環流に適用する関係テーブルを設定し、これら複数種類の関係テーブルをテーブル記憶部532に記憶させておいてもよい。そして、循環流量の検出処理の際に、戻り温度センサ35により検出される戻り温度に基づいてこの戻り温度に対応する関係テーブルを呼び出し、この関係テーブルから循環流量の値を割り出すようにする。なお、循環流の温度として、戻り温度の代わりに、リモコン51に設定された設定温度を用いるようにしてもよい。要するに、実施例2で詳細を説明するように、熱交換器31が有するヒートマス(熱容量)による影響を加味してより高精度な循環流量値の検出処理を図るために、上記ヒートマスを消火時点の循環流の温度により簡易に把握し、この消火時点の循環流の温度に基づき補正するようにしたものである。このような補正を、上記の外気温に基づく補正に上乗せするようにしてもよい。
テーブル記憶部532に記憶された関係テーブルは、工場出荷前にテーブル記憶部532に対し記憶させたものであっても、あるいは、使用現場に加熱装置を設置した後にテーブル記憶部532に対し記憶させたものであっても、いずれでもよい。又、使用後に、その関係テーブルを新たなものに更新・記憶させるようにしてもよい。
なお、関係テーブルとしては、後述の図7又は図8に破線、一点鎖線又は実線で示す関係曲線(関係曲線を直線近似にした線形の関係線をも含む)を設定してもよいし、そのような関係曲線を規定する数式を設定してもよいし、数値表を設定してもよいし、いずれでもよい。関係曲線としては後述の如く試験により取得した試験結果から例えば最小二乗法等を用いて近似式を定め、この近似式に基づいて降下時間値と循環流量値との座標系で特定するようにすればよく、あるいは、その近似式そのものを関係テーブルとして設定するようにしてもよい。又、数値表を関係テーブルとして設定した場合であって、ぴったり合致する循環流量の値がない場合には、隣接する循環流量の数値間で線形補間により、循環流量の値を割り出すようにすればよい。
<実施例1>
往き温度センサ36により検出される往き温度が燃焼バーナ6の消火後にどのように変化するかについて、目標設定温度や循環流量の組み合わせを変化させて種々の条件設定にて試験し、往き温度の変化を計測した。そして、計測結果に基づき、循環流量の値と、所定の温度差ΔT分だけ温度降下するのに要した降下時間値(経過時間)との関係を調べた。
試験した条件設定は次の通りである。すなわち、図1に示す1缶2水路式の給湯器付き風呂釜を用い、浴槽B内に約20℃の100L(リットル)の残り湯を溜めた状態で、循環流量として4L/min,5L/min,6L/min,7L/min,8L/min,9L/minの各循環流を作り出し、設定温度として33℃,42℃,48℃をリモコンに設定して燃焼バーナ6による追い焚き加熱を行った。つまり、例えば設定温度33℃にして循環流量を上記の4L/min〜9L/minの6種類に変化させ、これを設定温度42℃及び48℃についても同様に組み合わせて条件設定した。そして、初期の追い焚き加熱を終了(燃料ガスの供給遮断により燃焼バーナ6を消火)した時点から往き温度センサ36により検出される往き温度の変化を計測した。計測タイミングは0.1秒周期で行った。この計測結果を図5に示す。図5は縦軸に消火時点の検出往き温度を、横軸に経過時間をそれぞれ示している。又、同図で例えば「33℃−9.0L/m」と図示されている変化曲線は、設定温度33℃で循環流量を9.0L/minにした場合の変化曲線であることを示し、設定温度33℃まで加熱するために燃焼バーナ6からの燃焼熱によりほぼ51℃まで加熱された後に浴槽Bに供給される場合を示している。図5によれば、燃焼バーナ6の消火後、往き温度は微小時間(例えば1.0〜1.5秒間)が経過するまでは消火前までと同傾向を示すものの、それ以後は急激に温度降下していっている。なお、実際の循環流量値についてはカルマン渦流量計を用いて確認した。
この図5の計測結果を書き直したものが図6である。図6は、消火時点の往き温度からの温度差を縦軸にし、横軸に経過時間を表したものである。この図6によれば、ΔT=1.0℃の温度降下に要する降下時間値(経過時間)は1.8〜2.9秒の範囲であり、ΔT=2.0℃の温度降下に要する降下時間値(経過時間)は2.1〜3.4秒の範囲であった。循環流量の値が小であるほど降下時間値は大きくなる傾向を示し、この傾向は図4の特性と同じであった。
そして、図6において温度差ΔT=1.0℃における降下時間値と循環流量の値との組み合わせ、及び、温度差ΔT=2.0℃における降下時間値と循環流量の値との組み合わせの各計測結果を抽出し、降下時間値(図7には「経過時間」と表示)を縦軸に、循環流量を横軸にそれぞれ設定した座標に対し抽出した計測結果をプロットした。これを図7に示す。
この図7は、種々の循環流量値と、その循環流量で循環させているときに温度差ΔTだけ温度降下するのに要した降下時間値(経過時間)との関係を示すものである。温度差ΔT=1℃の場合を破線で示し、温度差ΔT=2℃の場合を実線で示している。これによれば、設定温度33℃,42℃,48℃の違い、つまり燃焼バーナ6による加熱度合の違いがあっても、上記の循環流量−降下時間値の関係はほぼ一定の関係曲線により表すことが可能であり、ある温度差のΔTのときの循環流量−降下時間値の関係はほぼ一定の関係を示すことが分かる。このため、図7に示すような循環流量−降下時間値の関係テーブル(関係曲線又は数値表)を予め試験により求め、この関係テーブルを循環流量検出処理部53(図2参照)に記憶させておけば、上記の降下時間値に相当するタイマ値(図3のステップS7参照)を計測することにより、上記関係テーブルから循環流量の値を割り出して検出することができることになる。例えば、温度差ΔT=1.℃の場合のタイマ値として2.2秒が出力されれば、図7の関係テーブルから循環流量の値として6.4L/minを得ることができる。
<実施例2>
実施例2は、計測の目的等は実施例1と同じであるものの、諸条件について実施例1の場合よりもさらに精密に計測した点で実施例1と異なるものである。すなわち、実施例1と同様に、往き温度センサ36により検出される往き温度が燃焼バーナ6の消火後にどのように変化するかについて、目標設定温度や循環流量の組み合わせを変化させて種々の条件設定にて試験し、往き温度の変化を計測した。そして、計測結果に基づき、循環流量の値と、所定の温度差ΔT分だけ温度降下するのに要した降下時間値(経過時間)との関係を調べた。
試験した条件設定は次の通りである。すなわち、図1に示す1缶2水路式の給湯器付き風呂釜を用い、浴槽B内に約20℃の100L(リットル)の残り湯を溜めた状態で、一定の循環流量の下で所定の設定温度を設定してこの設定温度まで燃焼バーナ6による追い焚き加熱を実施した。そして、追い焚き加熱されることにより循環湯水が徐々に温度上昇し、戻り温度センサ35の検出戻り温度が設定温度に到達することにより初期の追い焚き加熱が終了(燃料ガスの供給遮断により燃焼バーナ6を消火)された時点から、往き温度センサ36により検出される往き温度の変化と、時間経過とを監視した。そして、燃焼バーナ6の消火時点から検出往き温度が温度差ΔT=1℃だけ温度降下したときの経過時間(降下時間値)と、温度差ΔT=2℃だけ温度降下したときの経過時間(降下時間値)とを計測した。温度変化の計測は0.01秒周期で行い、経過時間の計測は0.01秒単位(10msec単位)で行った。温度差ΔTだけ温度降下した時点として、その温度差ΔTである1℃又は2℃だけの温度降下を3回検出した時点とした。又、実際の循環流量値の計測を、実施例1のカルマン渦流量計よりも高精度の計測が可能な電磁流量計により行い、この電磁流量計によって0.01L/min単位まで計測した。
このような計測試験を、所定種類数の循環流量及び3種類の設定温度(33℃、40℃、48℃)の組み合わせを設定し、それぞれについてΔT=1℃と2℃分の温度降下した経過時間(降下時間値)を計測した。すなわち、設定温度33℃について循環流量13種類(実測値は4.00,4.02,4.91,4.95,5.99,6.04,7.12,7.11,8.04,8.03,8.63,8.61,8.60L/min)、設定温度40℃について循環流量22種類(実測値は4.03,4.06,4.50,4.51,4.97,4.99,5.48,5.50,5.99,5.99,6.51,6.51,7.03,7.03,7.00,7.48,7.53,7.96,8.05,8.48,8.65,8.61L/min)、設定温度48℃について循環流量12種類(実測値は3.99,3.99,4.98,5.02,6.03,6.01,7.12,7.13,7.98,8.01,8.66,8.66L/min)の合計47セットの計測試験を行った。
図8は、横軸に経過時間(降下時間値)、縦軸に流量をそれぞれ設定した座標に対し、ΔT=1℃と2℃分の温度降下するまでの経過時間として計測した降下時間値を対応する実測循環流量値のポイントにプロットし、両者の関係を表す関係曲線を示したものである。図8に示した関係曲線は、循環流量Qと、降下時間値τとの間の関係をある基本関係式で仮定し、これを実測値に基づいて特定した近似式により特定したものである。
すなわち、上記の基本関係式として、次式(1)の如く、循環流量Qを、降下時間値τと消火時点の循環流の温度Tとで表す。なお、aは所定の定数である。
Q=a/{τ−f(T)} … (1)
この基本関係式は、循環流量Qと降下時間値τとを逆数の関係(Q=a/τ)とし、かつ、降下時間値τに係る分母において温度Tの関数により表されるものを降下時間値τから減じたものと規定したものである。温度Tの関数としては一次関数(f(T)=b・T+c)を用いればよい。これを式(1)に代入すると、次の式(2)が得られる。
Q=a/{τ−(b・T+c)} … (2)
温度Tとしては、正確には消火時点での戻り温度センサ35により検出される戻り温度を適用すればよいが、便宜的に設定温度の値を適用してもよい。戻り温度が設定温度に到達して追い焚き加熱が終了されて消火されるという加熱制御が実行されている筈だからである。そして、残る定数a,b,cの各値としてΔT=1℃の場合と2℃の場合との2種類について、上記の計測された降下時間値と実測循環流量値とに基づいて、例えば最小二乗法を応用して演算により特定して近似式として用いればよい。
上記の近似式の考え方は、次のような考え方に基づくものである。すなわち、図4を用いて燃焼バーナ6の消火後の温度変化特性について説明した通り、急激に温度降下し始めるタイミングは循環流量が小である場合の方が大の場合よりも遅れることになる。これは熱交換器31のヒートマス(熱容量)の大小の違いに基づく影響と考えられ、かかるヒートマスの大小は消火時点における循環流の温度の高低により簡易に定めることができる。図8を見ると、同じ循環流量であると、設定温度が高い場合の方が低い場合よりも図8の右側位置に対し僅かにシフトする傾向にあり、そのシフト量は温度差ΔTが大きいほど大きくなる傾向を示している。図7の例の如く消火時点での循環流の温度の高低如何による上記ヒートマスの影響を無視して循環流量値の検出処理を行うようにしてもよいが、さらに高精度な循環流量値の検出処理を行うには上記のヒートマスの影響を考慮して消火時点の循環流の温度Tの高低に基づき補正を加えるようにすればよい。例えば、上記の式(1)又は式(2)の如く温度Tに基づく補正項を加味し、温度Tに基づき補正を加えた関係曲線や関係式(近似式)を設定するようにすればよい。
2 給湯回路
3 追い焚き循環回路
5 コントローラ(加熱制御装置)
6 燃焼バーナ(加熱源)
21 給湯用熱交換器
31 追い焚き用熱交換器
32 追い焚き循環路
32b 往き路(循環方向下流側の循環路)
35 戻り温度センサ
36 往き温度センサ(往き温度検出手段)
52 湯張り制御部
53 循環流量検出処理部
71 外気温センサ(外気温検出手段)
531 タイマ手段
532 テーブル記憶部
B 浴槽

Claims (8)

  1. 流体が循環される循環路と、この循環路に介装された熱交換器と、この熱交換器に流される流体を熱交換加熱する加熱源とを備えた加熱装置に適用される加熱制御装置であって、
    上記熱交換器よりも循環方向下流側位置の循環路内における往き側流体の温度を検出する往き温度検出手段と、上記循環路に循環される流体の循環流量を制御上の処理により検出する循環流量検出処理部とを備え、
    上記循環流量検出処理部は、経過時間の値を計測するタイマ手段と、所定の関係テーブルを記憶するテーブル記憶部とを備え、上記関係テーブルは、循環路内の流体の循環流量と、上記加熱源の加熱作動の停止時点から上記往き温度検出手段により検出される往き側流体の温度が設定温度差だけ温度降下するまでの降下時間値との関係について予め設定したものであり、循環流量検出処理として、循環路内を流体循環状態に維持しつつ加熱源の加熱作動を停止させる一方、上記往き温度検出手段により検出される往き側流体の温度変化を監視して、この往き側流体の温度が上記加熱作動の停止時点から設定温度差だけ温度降下するのに要した降下時間値を上記タイマ手段により計測し、計測された降下時間値に基づいて上記関係テーブルから対応する循環流量の値を割り出して検出するように構成されている
    ことを特徴とする加熱制御装置。
  2. 請求項1に記載の加熱制御装置であって、
    上記加熱装置は、循環路として熱交換器と浴槽との間で浴槽湯水が循環される追い焚き循環路を備えた風呂釜である、加熱制御装置。
  3. 請求項2に記載の加熱制御装置であって、
    上記加熱装置は、追い焚き循環回路に加えて給湯回路を備え、追い焚き用熱交換器と、給湯用熱交換器とが共通の加熱源により加熱されるように構成された1缶2水路式の給湯器付き風呂釜である、加熱制御装置。
  4. 請求項3に記載の加熱制御装置であって、
    循環流量検出処理部は、循環流量値の検出処理を浴槽に対する湯張り制御において浴槽内に残り湯が存在することを検知した状態で実行するように構成されている、加熱制御装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の加熱制御装置であって、
    浴槽に対する湯張り制御を実行するにあたり浴槽内の残り湯量を演算する湯張り制御部を備え、
    湯張り制御部は、循環流量検出処理部により検出された循環流量の値を用いて残り湯量を演算するように構成されている、加熱制御装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の加熱制御装置であって、
    外気温を検出する外気温検出手段を備え、
    循環流量検出処理部は、タイマ手段により計測された降下時間値又は関係テーブルから割り出された循環流量の値に対し、上記外気温検出手段により検出される外気温の高低の如何によって補正を加えるように構成されている、加熱制御装置。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の加熱制御装置であって、
    外気温を検出する外気温検出手段を備え、
    循環流量検出処理部は、テーブル記憶部に、互いに異なる複数の外気温に対し適用するものとして予め設定された複数種類の関係テーブルが記憶され、上記外気温検出手段により検出される外気温の高低の如何によって適用する関係テーブルを変更設定するように構成されている、加熱制御装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の加熱制御装置であって、
    循環流量検出処理部は、テーブル記憶部に、上記加熱作動の停止時点における熱交換器の熱容量であって互いに異なる複数種類の熱容量に対し適用するものとして予め設定された複数種類の関係テーブルが記憶され、上記熱容量を表す検出値又は設定値の出力を受けてその出力値の如何によって適用する関係テーブルを変更設定するように構成されている、加熱制御装置。
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