JP2010196230A - 汗吸収蒸散帯 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来から用いられる鉢巻やヘアバンド、バンダナは、汗を吸収可能な容量を超えた場合には、顔面に汗が垂れる可能性がある。このため、ある一定以上の汗の量を超えると、鉢巻としての機能を果たせなくなってしまう。
【解決手段】両端が開放され、管外周から管内部に蒸気の透過が可能で、人の体の一部に巻きつけることができる程度の可撓性のある流通管と、流通管の外周面を被覆する布と、からなる汗吸収蒸散帯を提供する。これにより、布から流通管内部へ蒸気が透過することを可能に構成することで、人体から多量の汗が放出されたとしても、布が汗を吸収しきれなくなることなく、汗吸収蒸散帯が吸収し続けることが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】両端が開放され、管外周から管内部に蒸気の透過が可能で、人の体の一部に巻きつけることができる程度の可撓性のある流通管と、流通管の外周面を被覆する布と、からなる汗吸収蒸散帯を提供する。これにより、布から流通管内部へ蒸気が透過することを可能に構成することで、人体から多量の汗が放出されたとしても、布が汗を吸収しきれなくなることなく、汗吸収蒸散帯が吸収し続けることが可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、人体の頭部や手首、頸部などに装着して、人体から発せられる汗などの液体を吸収し蒸散させる汗吸収蒸散帯に関する。
人体の頭部に装着して用いられる鉢巻やヘアバンド、バンダナなどは、運動や調理などの際に額の汗を吸収し、顔面に垂れてこないようにする目的がある。このため、土木作業員や工場作業員、調理人などの板前や、スポーツ選手などは仕事着の一部として鉢巻やバンダナ、ヘアバンドを着用している。
これらの鉢巻やヘアバンド、バンダナは、タオルや手ぬぐいなどの布からなり、この布が汗を吸収することで、汗が顔面に垂れるのを防いでいる。
しかし、このような布からなる鉢巻やヘアバンド、バンダナは、汗を吸収する容量が少ないため、真夏など人体から多量の汗が発せられた場合、布が吸収できる汗の容量を超えてしまい、汗を吸収することが出来なくなってしまう場合もある。そこで、特許文献1に示した吸収帯では、内部に吸水性樹脂の粉末を有している。これにより、汗の吸収容量を増やし、多量の汗が発せられた場合でも、調理中の素材や製作中の対象に流れ落ちて濡れてしまうのを防いでいる。
しかし、特許文献1に示した吸収帯では、布からなる鉢巻やヘアバンド、バンダナと同様に、汗を吸収可能な容量を超えた場合には、顔面に汗が垂れる可能性がある。つまり、特許文献1に示した吸収帯や、布からなる鉢巻やヘアバンド、バンダナでは、汗は吸収されるだけであり、蒸散することが無いため、汗を吸収可能な容量を超えた段階で、顔面に汗が垂れる可能性があるのである。特に、特許文献1に示した吸収帯では、汗を吸水性樹脂粉末が吸収するため、特に蒸散しにくい。
また、汗を蒸散しにくい特許文献1の吸収帯や、布からなる鉢巻やヘアバンド、バンダナなどでは、汗を吸収し吸収しきれなくなった部分が人体に接触するため装着者に不快感を与える問題がある。
そこで、本件発明では上記課題に鑑み次に示す汗吸収蒸散帯を提供する。すなわち第一の発明としては、両端が開放され、管外周から管内部に蒸気の透過が可能で、人の体の一部に巻きつけることができる程度の可撓性のある流通管と、流通管の外周面を被覆する布と、からなる汗吸収蒸散帯を提供する。
第二の発明としては、前記布が、流通管外周面に接しない側が液体を吸収する能力が流通管外周面に接しない側よりも相対的に高く、流通管外周面に接する側が、流通管外周面に接する側よりも液体を蒸発する能力が相対的に高くなるように構成された吸排湿異方性を有する機能性布である第一の発明に記載の汗吸収蒸散帯を提供する。
第三の発明としては、流通管が管の機能を損なうことなく伸縮自在である第一の発明または第二の発明に記載の汗吸収蒸散帯を提供する。
第四の発明としては、流通管が、ケーブルスパイラルである第三の発明に記載の汗吸収蒸散帯を提供する。
第五の発明としては、第一の発明から第四の発明のいずれか一に記載の汗吸収蒸散帯を複数束ねて作られた汗吸収蒸散帯構造体を提供する。
本件発明の汗吸収蒸散帯のように、布から流通管内部へ蒸気が透過することを可能に構成することで、人体から多量の汗が放出されたとしても、布が汗を吸収する能力がより高まり、汗吸収蒸散帯が吸収し続けることが可能となる。
また、汗吸収蒸散帯の布を機能性布とすることで、人体から発生する汗を効率よく吸収し、効率よく流通管内部へ蒸散させることが可能となる。これにより、汗吸収蒸散帯を装着した人体と布が接触する面は、液体の汗が溜まりにくくなり、使用者の不快感を低減させることが可能となる。
さらに、流通管を伸縮自在にすることで、使用者が装着した際に、人体に対して密着させることが可能となる。また、流通管としてケーブルスパイラルを用いることで、伸縮自在で、伸縮した際にも管としての機能を損なうことのない流通管を提供することが可能である。
汗吸収蒸散帯構造体のように、汗吸収蒸散帯を複数束ねることで、さらに大量の汗を吸収および蒸散させることが可能となる。また使用者が装着した際に、人体との接触面積をコントロールすることも可能である。
以下、本件発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、本件発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
実施形態1は、主に請求項1などに関する。実施形態2は、主に請求項3などに関する。実施形態3は、主に請求項4および請求項5などに関する。実施形態4は、主に請求項6などに関する。実施形態5は、主に請求項2などに関する。
<実施形態1>
<実施形態1 概要>
<実施形態1>
<実施形態1 概要>
本実施形態は、汗吸収蒸散帯を使用している人から出た汗を布によって吸収し、布が吸収した汗は、布から流通管の管内部へ蒸気または液体として放出され、流通管の管内部へ放出された汗は、管内部から液体や蒸気として流通管の外部へ放出されることを特徴とした汗吸収蒸散帯である。これにより、本実施形態の汗吸収蒸散帯は、人体から吸収した汗を吸収しながら放出することが可能である。つまり、人体から多量の汗が放出されたとしても、布が汗を吸収する能力がより高まり、汗吸収蒸散帯が吸収し続けることが可能である。
<実施形態1 構成>
<実施形態1 構成>
図1に本実施形態の汗吸収蒸散帯の概念図、図2には断面概念図を示した。本実施形態の汗吸収蒸散帯は、両端(0101、0102)が開放され、管外周から管内部に蒸気の透過が可能で、人の体の一部に巻きつけることができる程度の可撓性のある流通管(0103、0201)と、流通管の外周面を被覆する布(0104、0202)と、からなる。
図1に示した汗吸収蒸散帯を頭部に装着した例を図3に示した。図3の(a−1)および(b−1)は、汗吸収蒸散帯を頭上から見たときの概念図であり、(a−2)および(b−2)は、側面から見たときの概念図である。図1に示した汗吸収蒸散帯の概念図では、汗吸収蒸散帯の両端が重なる部分において、汗吸収蒸散帯の両端が上下に重なるように取り付けられている。このように、汗吸収蒸散帯の両端が上下に重なるようにした例が(a−1)および(a−2)である。一方、汗吸収蒸散帯の両端を上下では横方向に重なるようにした例が、(b−1)および(b−2)である。このように、汗吸収蒸散帯の両端を横方向に並べた場合、(b−1)に示したように、汗吸収蒸散帯の一部が、頭から離れてしまう箇所が生じてしまう。このように、頭から汗吸収蒸散帯が離れてしまうと、この部分だけ汗を吸収することができなくなってしまう。したがって、本実施形態の汗吸収蒸散帯は、(a−1)および(a−2)のように、人体から離れないように、両端が上下に重なるように構成することが望ましい。
「流通管」は、両端が開放され、管外周から管内部に蒸気の透過が可能となっている。図4に流通管の概念図を示した。流通管(0401)の外周には、布から管内部へ汗を液体または気体として蒸散されるための穴(0402)やスリット(0403)が設けられている。また、流通管の両端は開放されている。管外周から管内部に透過された蒸気は、流通管の開放された両端から流通管の外部へ蒸気や液体として放出される。また流通管は、可撓性を有している。これは、汗吸収蒸散帯を使用する使用者の身体の表面に、汗吸収蒸散帯が追従して密着するためである。仮に、汗吸収蒸散帯が身体に密着していない状態で使用した場合、汗吸収蒸散帯が身体に密着していない箇所から汗が垂れてしまい、本実施形態の汗吸収蒸散帯の目的を実現することができなくなってしまう。このため、流通管は、可撓性を有するように構成されている必要がある。可撓性を有する流通管としては、流通管を軟質のポリエチレンや、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ゴムなどの樹脂で構成される。このように、流通管を可撓性を有する材料で構成してもよいが、流通管は可撓性を有さない材料で構成してもよい。この場合、流通管は、図4の(c)のように、可撓性を有さない材料を螺旋状に構成することで構成し、流通管が可撓性を有するようにしてもよい。また、流通管は、人体に巻き付けた際に流通管の断面形状が変形してもよいが、流通管が閉塞するような変形をしないような材料および構造にする必要がある。
尚、図1から4において、流通管の断面形状を円形としているが、流通管の断面形状は、円形の他に、楕円形や、四角形、三角形などの形状であっても良い。また、人体の密着しやすいように、人体の形状に追従しやすい形状であっても良い。この流通管の断面形状は、汗吸収蒸散帯を頭部に用いるか、頸に用いるか、手首に用いるかなど、使用目的に応じて適時変更可能な設計事項である。
また、本実施形態の汗吸収蒸散帯は、図5の(a)に示すような形状であっても良い。図5の(a)に示した汗吸収蒸散帯は、図1に示した汗吸収蒸散帯とは異なり、流通管の両端(0501、0502)近傍において、汗吸収蒸散帯が重なっていない形状である。本実施形態の汗吸収蒸散帯では、このような形状であっても良い。
さらに、本実施形態の汗吸収蒸散帯は、図5の(b)に示すような形状であってもよい。図5の(b)に示した汗吸収蒸散帯(0503)の流通管は、流通管の両端が接続され、接続された流通管の一部に汗を流通管外部に放出するための開口部(0504)を有している例である。この場合、流通管は、開口部の部分のみ、汗を吸収する布が被覆されていない。
「布」は、流通管の外周面を被覆し、人体から出る汗を吸収し、吸収した汗は、流通管内部へ放出するように構成されている。布(0601)は図6の(a)に示すように、流通管(0602)の外周面を被覆するように配置されている他、(b)のように、流通管の外周面を被覆する部分以外にも延長して(0603)配置されていてもよい。例えば、(b)のように、流通管の外周面を被覆する部分以外に延長部分を設けることで、布が汗を吸収する面積が広がり、さらに、吸収した汗を蒸散する面積を広げることも可能である。
また、本実施形態の汗吸収蒸散帯では、図7のように汗吸収蒸散帯をヘルメット(0701)の着装体(0702)に取り付けることで、ヘルメットに汗吸収蒸散帯(0703)を取り付けることも可能である。また、ヘルメット以外にも帽子などに取り付けてもよい。この際、ヘルメットや帽子に本実施形態の汗吸収蒸散帯を取り付ける場合には、例えば図6の延長された部分を、ヘルメットの着装体や帽子などに取り付けると良い。この際、着装体やヘルメットへの取り付けは、縫製などで行っても良いが、縫製により汗吸収蒸散帯を取り付けた場合、汗吸収蒸散帯が吸収した汗を、着装体や帽子が吸い取ってしまう可能性がある。これを防ぐには、透水性を有さないフィルムの一面に粘着材層を、反対側の一面に熱により圧着される層を設け、汗吸収蒸散帯とフィルムを熱により圧着される層により接着し、反対の粘着材層と着装体または帽子と接着すると良い。このように、接着することで、汗吸収蒸散帯が吸収した汗を着装体や帽子が吸い取ることが無くなる。
図8に本実施形態の汗吸収蒸散帯(0801)を人体の頭部(0802)に装着した際に人体の頭部を側面から見たときの概念図である。道路工事現場や建設現場などでは、人体の頭部から出た汗が、目などに入り、視界が妨げられると、大事故につながる恐れがある。そのため、工事現場などでは、特に夏場などは、頭部にはちまきやバンダナをすることは、安全上必要なことである。しかし、前述のように、従来のはちまきやバンダナでは、汗を吸収する限界を超えると、はちまきやバンダナは、役に立たずに汗が目に入る危険性がある。この点、本実施形態の汗吸収蒸散帯を用いることで、このような危険を回避することができる。
図8に示したように、頭部に汗吸収蒸散帯を装着した場合、特に目の上部から出た汗は、汗吸収蒸散帯が人体のおでこ(0803)に接触した部分(0804)で吸収される。吸収された汗は、前述したように、流通管の内部に蒸散される。流通管の内部に蒸散された汗は、流通管の両端、つまり流通管が開放された部分(0805)から流通管の外部へ放出される。図6に示した汗吸収蒸散帯の流通管は、使用者の後頭部(0806)付近で開放されている。つまり流通管の内部に蒸散された汗は、使用者の後頭部付近で、流通管内部から放出される。このとき、より流通管内部から汗を放出するために、汗吸収蒸散帯は、流通管の開放部分が汗吸収蒸散帯の他の箇所に比べてもっとも低い位置にくるように、人体に装着することが望ましい。
さらに、図9に示したように、汗吸収蒸散帯(0901)を頭部(0902)に巻いた際に、使用者の後頭部から首筋にかけて覆う布(0903)を取り付けても良い。後頭部から首筋を覆う布は、流通管から液体として放出された汗を吸収し、蒸散することで熱を奪い、使用者の首筋を冷やす効果が得られる。この他にも、首筋に直射日光があたるのを防ぐ効果もある。
本実施形態では、汗吸収蒸散帯を使用者の頭部に装着することを想定して記載したが、頭部以外に、手首などに装着して使用しても良い。
<実施形態1 効果>
<実施形態1 効果>
本実施形態の汗吸収蒸散帯のように、布から流通管内部へ蒸気が透過することを可能に構成することで、人体から多量の汗が放出されたとしても、布が汗を吸収しきれなくなることなく、汗吸収蒸散帯が吸収し続けることが可能となる。
<実施形態2>
<実施形態2 概要>
<実施形態2>
<実施形態2 概要>
本実施形態は、流通管を被覆する布が吸排湿異方性を有する機能性布であることを特徴とする汗吸収蒸散帯である。流通管を被覆する布を吸排湿異方性を有する機能性布で構成することで、人体から出る汗を吸収しやすく、さらに吸収した汗を流通管の管内部へ放出しやすくすることが可能となる。このようにすることで、汗吸収蒸散帯が人体に接触する部分に汗が溜まりにくく、常に快適な付け心地を実現することが可能となる。
<実施形態2 構成>
<実施形態2 構成>
本実施形態の汗吸収蒸散帯は、前記布が、流通管外周面に接しない側が液体を吸収する能力が流通管外周面に接する側よりも相対的に高く、流通管外周面に接する側が、流通管外周面に接しない側よりも液体を蒸発する能力が相対的に高くなるように構成された吸排湿異方性を有する機能性布である。
図10に本実施形態の機能性布の断面概念図を示した。図10の上側は、本実施形態の機能性布を汗吸収蒸散帯として使用した際に、流通管外周面と接触する側(1001)であり、下側は、人体と接触する側(1002)である。本実施形態の機能性布は、図10に示したように、流通管外周面に接しない側が液体を吸収する能力が相対的に高く、逆に流通管外周に接する側が液体を蒸発する能力が相対的に高い、吸排湿異方性を有している。このような機能性布を用いることで、本実施形態の汗吸収蒸散帯は、人体から出た汗を吸いやすく、さらに流通管の管内部に吸収した汗をより効率よく蒸発させることが可能となる。
尚、この機能性布は、1層の布において、吸排湿異方性を実現しても良いし、異なる吸排湿精を有する布を積層することで得られる2層以上の布として吸排湿異方性を実現しても良い。
図11に本実施形態の機能性布を汗吸収蒸散帯として使用し、人体(1101)に装着した際の部分拡大図である。前述のように、本実施形態の汗吸収蒸散帯では、吸排湿異方性を有する機能性布を用いている。このため、人体に接する側は汗(1104)などの液体を吸収する能力が相対的に高い面(1102)であり、反対に流通管外周に接する側は吸収された液体を蒸発する能力が相対的に高い面(1103)である。このような、吸排湿異方性を有する機能性布を使用することで、常に人体に接する箇所は、液体を吸収し続け、流通管外周に接する側は、汗を蒸発する。これにより、布が人体に接する面は、液体の汗が溜まりにくく、装着者の不快感を低減させることが可能となる。
<実施形態2 効果>
<実施形態2 効果>
本実施形態のように、汗吸収蒸散帯の布を機能性布とすることで、人体から発生する汗を効率よく吸収し、効率よく流通管内部へ蒸散させることが可能となる。これにより、汗吸収蒸散帯を装着した人体と布が接触する面は、液体の汗が溜まりにくくなり、使用者の不快感を低減させることが可能となる。
<実施形態3>
<実施形態3 概要>
<実施形態3>
<実施形態3 概要>
本実施形態は、汗吸収蒸散帯の流通管が伸縮自在であることを特徴とした汗吸収蒸散帯である。実施形態1に述べたように、本件発明の汗吸収蒸散帯は、装着者に接触しなければ、汗を吸収することが出来ない。従って、汗吸収蒸散帯を使用者が装着する際には、装着者に密着するようにする必要がある。そこで、流通管を伸縮自在にすることで、使用者は、装着する際に、汗吸収蒸散帯を伸ばして装着することが可能となり、人体に密着させることが可能となる。
<実施形態3 構成>
<実施形態3 構成>
本実施形態の汗吸収蒸散帯は、流通管が管の機能を損なうことなく伸縮自在である。本実施形態の汗吸収蒸散帯に用いられる流通管は伸縮した際や、外周から力が加わった際に流通管が管の機能を損なわない必要がある。これは例えば、図12に示したように、(a)のように、力を加えられていない通常の状態で管の状態を保持していたとしても、流通管を伸ばしたり、圧縮したりすることで、(b)や(c)のように、断面形状が変形してしまうと、管内部の大きさが変化し、布から汗などの液体が蒸散しにくくなってしまったり、最悪の場合、(c)のように変形すると管としての機能を損なってしまう。この(c)のように管の機能を失ってしまうと、流通管の内部へ汗を蒸散させることができ無くなってしまう。このようになると、汗吸収蒸散帯の機能も失ってしまうため、流通管を伸縮した場合や圧縮された場合でも管の機能を損なわない必要がある。
伸縮自在な流通管としては、ゴムなどの伸縮可能な材料からなる流通管などが考えられる。ただし、前述のように、伸縮した場合でも、管としての機能を損なわない必要がある。また、図4の(c)に示したように、ポリエチレンやポリスチレン、ポリプロピレンといった樹脂材料を螺旋状にすることで、伸縮自在な流通管としても良い。特に、軟質ポリエチレンからなるケーブルスパイラルなどを利用しても良い。図13にケーブルスパイラルを用いた流通管の概念図を示した。ケーブルスパイラルは、軟質ポリスチレンが螺旋状に構成された管である。図14の(a)および(b)にこのケーブルスパイラルの通常の状態と伸張した状態の概念図を示した。このケーブルスパイラルは、伸縮性を有し、さらに伸張されることで、(b)のように軟質ポリスチレン同士の間隔が広がる。このケーブルスパイラルに、布を被覆することで、布で吸収した汗は、ケーブルスパイラルのポリスチレンの間を通して、流通管内部に蒸散することが可能である。また、流通管内部へ蒸散しやすくするために、図14の(c)のように軟質ポリスチレンに穴などを設けてもよい。
<実施形態3 効果>
<実施形態3 効果>
本実施形態の汗吸収蒸散帯のように流通管を伸縮自在にすることで、使用者が装着下債に、人体に対して密着させることが可能となる。また、流通管としてケーブルスパイラルを用いることで、伸縮自在で、伸縮した際にも管としての機能を損なうことのない流通管を提供することが可能である。
<実施形態4>
<実施形態4 概要>
<実施形態4>
<実施形態4 概要>
本実施形態は、汗吸収蒸散帯を複数束ねることで、作られる汗吸収蒸散帯構造体である。この汗吸収蒸散帯構造体は、汗吸収蒸散帯を複数束ねることで、幅を広げたり、汗を吸収する能力や、蒸散する能力を向上させたものである。
<実施形態4 構成>
<実施形態4 構成>
本実施形態の汗吸収蒸散帯構造体は、汗吸収蒸散帯を複数束ねることで作られる。図15に汗吸収蒸散帯構造体の概念図を示した。汗吸収蒸散帯構造体は、複数の汗吸収蒸散帯を束ねることで作られている。図15では、3本の汗吸収蒸散帯を一直線上に並べることで汗吸収蒸散帯構造体を構成している。複数の汗吸収蒸散帯は、図15のように、一直線上に並べる他に、図16の(a)のように、階段状に並べたり、(b)のように複数の汗吸収蒸散帯を複数列に並べたりしても良い。また、汗吸収蒸散帯を束ねる場合、(c)のように、機能性を持たない布を巻くことで束ねても良いが、(d)のように、汗吸収蒸散帯の流通管を覆う布と同様に、機能性を有する布で束ねても良い。(d)のように、機能性を有する布で束ねることで、汗の吸収と蒸散をより効率よく行うことが可能となる。このように、複数の汗吸収蒸散帯の数を変化させたり、束ね方を変化させることで、吸収される汗の量や、流通管から蒸散される汗の量をコントロールすることが可能となる。
また本実施形態の汗吸収蒸散帯構造体は、流通管が途中で合流したり分岐したりするように構成しても良い。このように、流通管が枝分かれするように構成することで、前述した構成と同様に、吸収される汗の量や、流通管から蒸散される汗の量をコントロールすることが可能である。
<実施形態4 効果>
<実施形態4 効果>
本実施形態の汗吸収蒸散帯構造体のように、汗吸収蒸散帯を複数束ねることで、さらに大量の汗を吸収および蒸散させることが可能となる。また使用者が装着した際に、人体との接触面積をコントロールすることも可能である。
<実施形態5>
<実施形態5 概要>
<実施形態5>
<実施形態5 概要>
本実施形態は、実施形態1から実施形態4に示した汗吸収蒸散帯において、布自身で管形状を維持することで、流通管を省いたことを特徴とする汗吸収蒸散帯である。流通管を省くことで、汗吸収蒸散帯の重量が軽くなり、使用者の負担が減り、長時間の装着であっても快適に使用することが可能となる。
<実施形態5 構成>
<実施形態5 構成>
本実施形態の汗吸収蒸散帯は、布自身で管形状を維持できるとともに、流通管を省いた汗吸収蒸散帯である。図17に本実施形態の汗吸収蒸散帯の断面概念図を示した。本実施形態の汗吸収蒸散帯では、布自身で管形状を維持することで、流通管が省かれている。布自身で管形状を維持することが可能であれば、管形状内部を空気が流通可能であるため、流通管を省くことが可能となる。図17(a)に示した汗吸収蒸散帯の断面図は、布(1701)のみによって管形状が形成されている。管形状の管の外側(1702)から汗吸収蒸散帯の布によって吸収された汗などは(水蒸気などの蒸気状のものも含む)、管内部(1703)に蒸散される。管内部に蒸散された汗などの水分は、管内部を流通して開放された管の両端から外部へ放出される。
また本実施形態の汗吸収蒸散帯では、布を実施形態2に示した吸排湿異方性を有する機能性布としてもよい。図17の(b)には、布を吸排湿異方性を有する機能性布(1704)としたときの汗吸収蒸散帯の断面概念図を示した。本実施形態の汗吸収蒸散帯は、布で構成された管形状の外面側(1705)は液体を吸収する能力が、管形状の内面側(1706)に比べて相対的に高く、反対に、管形状の内面側は液体を蒸散する能力が、管形状の外面側に比べて相対的に高くなるように構成する。管形状の外面側は液体を吸収する能力が高いため、汗などの液体を素早く吸収する。吸収された汗などの液体は、管形状の内面に蒸散される。蒸散された水分は、管内部を流通して開放された管の両端から外部へ放出される。
本実施形態の汗吸収蒸散帯は、図18の(a)のように、単純に布を円柱状にすることで管形状を構成しても良いし、(b)のように、1枚の布を折りたたむことで管形状を構成するようにしても良い。
また、本実施形態の汗吸収蒸散帯は、布自身で管形状を維持することが望ましい。仮に、布のみでは管形状を維持出来ない場合には、布に形状を維持するためのプラスチック材料などを編み込むことで管形状を維持可能にしても良い。
<実施形態5 効果>
<実施形態5 効果>
本実施形態のように、流通管を省き、布自身で管形状を維持することで重量が軽い汗吸収蒸散帯を提供することが可能となる。汗吸収蒸散帯の重量が軽くなることで、使用者の負担が減り、長時間の装着であっても快適に使用することが可能となる。
0101 両端
0102 両端
0103 流通管
0104 布
0102 両端
0103 流通管
0104 布
Claims (6)
- 両端が開放され、管外周から管内部に蒸気の透過が可能で、人の体の一部に巻きつけることができる程度の可撓性のある流通管と、
流通管の外周面を被覆する布と、
からなる汗吸収蒸散帯。 - 前記布は、自身で管形状を維持できるとともに、
前記流通管を省いた請求項1に記載の汗吸収蒸散帯。 - 前記布は、
流通管外周面に接しない側が、液体を吸収する能力が流通管外周面に接する側よりも相対的に高く、
流通管外周面に接する側が、流通管外周面に接しない側よりも液体を蒸発する能力が相対的に高くなるように
構成された吸排湿異方性を有する機能性布である請求項1または2に記載の汗吸収蒸散帯。 - 流通管は管の機能を損なうことなく伸縮自在である請求項1または3に記載の汗吸収蒸散帯。
- 流通管は、ケーブルスパイラルである請求項4に記載の汗吸収蒸散帯。
- 請求項1から5のいずれか一に記載の汗吸収蒸散帯を複数束ねて作られた汗吸収蒸散帯構造体。
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2009
- 2009-03-13 JP JP2009062095A patent/JP2010196230A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20210084774A (ko) * | 2019-12-27 | 2021-07-08 | 주식회사 에스지 | 소방헬멧 내부의 습기 제거 장치 |
KR102333605B1 (ko) * | 2019-12-27 | 2021-12-03 | 주식회사 에스지 | 소방헬멧 내부의 습기 제거 장치 |
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