JP6224893B2 - むくみ改善器具 - Google Patents

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本発明は、下肢に適用されるむくみ改善器具に関する。
近年、通気性を有する袋本体に被酸化性金属、塩類及び水を含む水蒸気発生組成物を収容し、蒸気を発生させる蒸気温熱具が知られている。こうした蒸気温熱具として、特許文献1〜3記載のものがある。
特許文献1には、袋本体を二重の通気性シートと非通気性シートとを接合して構成し、かつ通気性シートが、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布及び熱融着性繊維不織布をこの順で接合した複合不織布から構成する蒸気発生体が記載されている。
特許文献2には、水蒸気を伴う熱を付与し得る、面積1500〜4000mm2の水蒸気発生部を有し、該水蒸気発生部が、使用者の内眼角から外眼角の外側20mmまでの幅にわたり且つ閉眼状態の上眼瞼及び下眼瞼を覆うような形状を有し、更に前記器具を使用者の目周囲に当接させた状態下で、8〜15分間にわたり当接部位の皮膚平均温度を38℃以上45℃未満に維持し得る水蒸気発生能を有することで、目周囲に生じたくまやくすみ、むくみを低減させる肌色改善器具が記載されている。
特許文献3には、l−メントール等の冷感剤を発熱部に含ませることで、使用者の皮膚温度を低下させることなく、温感及び清涼感を同時に付与することが可能な発熱具が記載されている。
また、温熱具のずれの発生を防ぐ保持具も知られている。特許文献4には、両端が開口した筒体で構成され、該筒体の長手方向の中央域に、該筒体の長手方向に伸長する第1領域を有し、該第1領域よりも少なくとも一方の開口端寄りに位置し、且つ該第1領域よりも前記筒体の長手方向の伸長性が低い第2領域を有するサポータが記載されている。
さらに、特許文献5には、蒸気温熱具をサポータで保持固定することで、膝痛を緩和できることが記載されている。
特開2004−8564号公報 特開2006−340928号公報 特開2010−158507号公報 特開2008−54918号公報 特開2008−18174号公報
本発明者は、蒸気温熱具を下肢に適用することで、下肢の周径を減少させることを知見した。そこで、かかる知見をさらに検討することで、下肢のむくみを効果的かつ簡易的に改善できる技術が提供できると考えた。
本発明によれば、
被酸化性金属の酸化反応による発熱を利用した水蒸気発生部を有し、下肢に水蒸気を付与する蒸気温熱具と、
前記蒸気温熱具を下肢に固定するために用いられる、両端が開口した筒体で構成されるサポータと、
を備え、
前記蒸気温熱具は、メントールを含有し、
前記サポータは、下肢に適用された前記蒸気温熱具を覆う領域を周方向に200%伸長させたときの引張強さが2〜25N/50mmである、むくみ改善器具が提供される。
この発明によれば、蒸気温熱具にメントールを含有させ、かつ、所定のサポータにより適度な圧力を付与することで、下肢の周径を減少させることができる。したがって、下肢のむくみを効果的かつ簡易的に改善することが可能になる。
本発明によれば、下肢のむくみを効果的かつ簡易的に改善できる技術が提供される。
実施の形態に係るむくみ改善器具を膝裏に適用した例を示す図である。(a)が蒸気温熱具を適用した図を示し、(b)がサポータを着用した図を示す。 実施の形態に係るむくみ改善器具をふくらはぎに適用した例を示す図である。(a)が蒸気温熱具を適用した図を示し、(b)がサポータを着用した図を示す。 蒸気温熱具の一例を示す平面図である。 発熱体を一部切り欠いた状態の斜視図である。 蒸気温熱具の分解斜視図である。 接合手段による2枚の第1及び第2のシートの接合部位と、発熱体との位置関係を示す平面図である 図6のB−B'断面図である。 サポータの一例を示す斜視図である。 サポータの他の例を示す斜視図である。 実施例の評価結果を示す図である。 実施例の評価結果を示す図である。 実施例の評価結果を示す図である。 実施例の評価結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1、2は、本実施の形態のむくみ改善器具を下肢に適用した図である。図1は膝裏に適用した図を示し、図2は、ふくらはぎに適用した図を示す。このむくみ改善器具は、被酸化性金属の酸化反応による発熱を利用した水蒸気発生部を有し、皮膚に水蒸気を付与する蒸気温熱具1と、蒸気温熱具1を保持固定するために用いられる、両端が開口した筒体で構成されるサポータ2とを備える。蒸気温熱具1は、メントールを含有する。サポータ2は、下肢に適用された蒸気温熱具1を覆う領域を周方向に200%伸長させたときの引張強さが2〜25N/50mmである。
メントールを含有する蒸気温熱具1を、所定のサポータ2により適度な圧力を付与しながら適用することで、血流を促進して、下肢の周径を減少させることができる。したがって、下肢のむくみを効果的かつ簡易的に改善することが可能になる。
[蒸気温熱具1]
図3は、蒸気温熱具1の一例を示す平面図である。本実施形態の蒸気温熱具1は、袋体10と発熱体20とから構成されており、発熱体20は袋体10内に収容される。発熱体20は、収容体22と水蒸気発生部21とから構成されており、水蒸気発生部21は収容体22内に収容される。図3では2つの蒸気温熱具1が連結した図を示し、中心線Lで2つを切り離すこともできる。
蒸気温熱具1は、メントールを含んでいる。本発明においてメントールとしては、l−メントール、dl−メントール及びこれらの誘導体が例示される。メントールとしては、これらのいずれか1種以上を使用できる。また、ハッカ油、ペパーミント油などのメントールを含有した精油なども使用してもよい。中でも、l−メントールが好ましい。
メントールは、発熱体20に含ませることがより好ましい。こうすることで、発熱体20から発生する温熱によりメントールを効果的に揮発させ、水蒸気とともに下肢に付与することができる。また、図4には、発熱体20を一部切り欠いた状態の斜視図を示す。メントールは、発熱体20中、水蒸気発生部21に含有させてもよいし、水蒸気発生部21を収容する収容体22に含有させてもよいが、水蒸気発生部21に含有させることがより好ましい。こうすることで、水蒸気とメントールとが良好に混合されたものを下肢に付与することができる。
メントールを袋体10や発熱体20に含有させるためには、例えばメントールを溶解剤に予め溶解させた溶液を準備し、例えば滴下、噴霧、塗布、浸漬などの方法により添加することができる。
このとき用いる溶解剤としては、メントールを溶解させ、かつ、身体に害のない溶剤であれば好ましく、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール200やポリエチレングリコール400等のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール等の多価アルコール、またエタノール等の一価アルコールが挙げられる。これらのうち、いずれか1種以上を使用できる。また、これらのうち、25℃で液状物質の多価アルコールが多量のメントールを溶解できる点で好ましい。
以下、水蒸気発生部21にメントールを含有させた蒸気温熱具1を例に挙げてより詳細に説明する。水蒸気発生部21に含まれるメントールの含有量は、水蒸気発生部21全体に対して0.01〜10質量%であることが好ましい。
図3では、2つの蒸気温熱具1が連結した状態を示す。2つの蒸気温熱具1の中心線Lには、発熱体20が存在していないので、中心線Lを折り曲げ線として、内外のいずれにも折り曲げ可能である。また、中心線Lの位置には、直線状の切れ込み(スリット)15や、ミシン目(図示せず)を設けてもよい。こうすることで、折り曲げが容易になり、切り離すことも可能になる。直線状の切れ込み15は、例えば、複数の短い切れ込みを連続した列として付与してもよいし、連続した切れ込みの列を複数列設ける形態としてもよい。また、1若しくは2以上の菱形、矩形又は楕円状等の細長い穴の形態であってもよい。
図5には図3の蒸気温熱具1の分解斜視図が示されている。袋体10は、使用時に下肢に近い側に位置する第1の袋体シート11と、サポータ2側に位置する第2の袋体シート12を有している。第1及び第2の袋体シート11、12は同形であり、長軸及び短軸を有する略矩形となっている。第1及び第2の袋体シート11、12はそれらを重ね合わせ、それらの周縁部を接合手段13によって接合することで、内部に空間を有する袋体10とされる。袋体10は伸縮性を有するものであると好ましい。接合手段13としては、例えばホットメルト粘着剤等の各種接着剤、ヒートシール、超音波シール等が用いられる。袋体10の伸縮性を損なわないためには、ホットメルト粘着剤等の各種接着剤で第1及び第2の袋体シート11、12を接合するのが好ましい。
第1及び第2の袋体シート11、12は少なくとも一方向に伸縮性を有すると好ましい。第1及び第2の袋体シート11、12が一方向にのみ伸縮性を有する場合、該方向は、略矩形の袋体10における長軸方向と一致することが好ましい。第1及び第2の袋体シート11、12が互いに直交する二方向に伸縮性を有する場合、該方向は、略矩形の袋体における長軸方向及びそれに直交する短軸方向とそれぞれ一致することが好ましい。ここで、伸縮性とは、後述の伸長性及び伸長回復性(収縮性)のいずれか一方又は両方の性質を有することである。例えば、第1及び第2の袋体シート11、12の少なくとも一方が、一方向に伸長性を有するものであれば良い。第1及び第2の袋体シート11、12の一方が伸長性を有し、他方が伸長性及び伸長回復性を有するものであることが好ましい。更に、別の好ましい形態としては、第1及び第2の袋体シート11、12は、互いに直交する二方向に伸縮可能であり、伸長性及び伸長回復性を有することが好ましい。第1及び第2の袋体シート11、12としては、通気性を有する伸縮性材料であれば好ましく、第1の袋体シート11は使用者の下肢に直接触れるものなので、風合いの良好な材料から構成されることが好ましい。具体的にはPET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリエステル、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリアクリル等からなる合成繊維のいずれか1種以上からなる繊維シート;セルロース、シルク、コットン、ウール等からなる天然繊維のいずれか1種以上からなる繊維シート;又はそれらを複合した繊維からなる繊維シートが挙げられる。第1及び第2の袋体シート11、12の繊維シートとしては、これらの繊維シートのうちいずれか1種以上を使用できる。弾性繊維を含むエアスルー不織布やスパンボンド不織布等が好ましい。
発熱体20は、それに含まれる水蒸気発生部21から発生した所定温度に加熱された水蒸気を、袋体10を通じて使用者の下肢に適用するために用いられるものである。発熱体20は、上述した袋体10における空間に収容されている。この場合、発熱体20は、その各辺が袋体10における長軸及び短軸の方向を向くように袋体10内に収容されている。
図5に示すように、蒸気温熱具1の袋体10における第1の袋体シート11の外面上には、蒸気温熱具1を使用者の下肢に固定するための固定手段14が設けられている。固定手段14は、第1の袋体シート11の四辺の周縁部の略全域に所定の幅をもって存在している。固定手段14としては例えば、ホットメルト粘着剤等の接着剤を用いることができる。
図6は、接合手段13による第1及び第2の袋体シート11、12の接合部位と、発熱体20との位置関係を示す平面図である。なお、図6は蒸気温熱具1のシート面側からみた平面図であるがわかりやすいように、接合手段13の部分にハッチングを入れている。また、図6においては、固定手段14を省略している。
図3に示すように、袋体10の寸法は発熱体20の寸法よりも大きく、図6では、袋体10を構成する2枚の第1及び第2の袋体シート11、12は、発熱体20の周縁から外方へ延出している構成が図示されている。また、接合手段13は、2枚の第1及び第2の袋体シート11、12の四辺の周縁部の全域に所定の幅をもって存在している。図6等では、略矩形の袋体10に、略正方形の発熱体20が収容された例を図示するが、袋体10及び発熱体20の形状は、同一形状であってもよいし、類似形状でもあってもよいし、異なる形状であってもよい。袋体10及び発熱体20の形状として、例えば、菱形、矩形状、楕円状、円形状の形状をとることができる。
図7は、図6のB−B'断面図である。
発熱体20に関しては、図6及び図7に示すように、その上辺部及び下辺部のみが接合手段13と重なるように配置されている。したがって発熱体20は、その上辺部及び下辺部のみが、接合手段13と接合されており、図7に示すように発熱体20におけるそれ以外の部位は2枚の袋体シート11、12と非接合状態になっている。
発熱体20は、袋体10の伸縮性が損なわれないような態様で袋体10の内面に固定されている。具体的には、上述の図6に示すとおり、発熱体20はその上辺部及び下辺部において袋体10に固定されている。これによって、蒸気温熱具1の持ち運びの途中や、蒸気温熱具1を使用者の下肢に貼り付けている間に、袋体10の内部で発熱体20の位置ずれが起こることが防止される。したがって発熱体20は、水蒸気を施したい部位にとどまることになる。袋体10の伸縮性が損なわれない限り、袋体10と発熱体20との固定位置は蒸気温熱具1を平面視したときに、袋体10と発熱体20とが重なった部位において、袋体10が伸縮可能になるように固定されることが、袋体10の伸びしろを大きくとることができるので好ましい。
図3、4にもどり、発熱体20は、水蒸気発生部21及び水蒸気発生部21を収容する収容体22を備えている。収容体22は扁平なものであり、発熱体20の輪郭をなしている。扁平な形状を有する収容体22は、使用時に使用者の下肢に近い側に位置する第1の収容体シート23、及びそれと反対側であり、サポータ2に近い側に位置する第2の収容体シート24を有している。そして発熱体20の収容体22はその周縁に、第1の収容体シート23及び第2の収容体シート24をそれぞれ構成するシート材の周縁部を互いに接合して形成された収容体接合手段25を有している。収容体接合手段25は、閉じた形状を有し、連続に形成されている。収容体接合手段25よりも内側の部分において、第1の収容体シート23と第2の収容体シート24とが接合していない。これにより、収容体22には、水蒸気発生部21を収容する単一の密閉空間が形成されることになる。発熱体20は、その第1の収容体シート23の側が着用者の下肢側に向き、第2の収容体シート24の側がサポータ2側(外側)に向くように使用される。水蒸気発生部21の発熱によって発生した水蒸気は、第1の収容体シート23及び袋体10を通じ、使用者の下肢に付与されるようになっている。
水蒸気発生部21は、被酸化性金属、反応促進剤、電解質及び水を含んでおり、被酸化性金属が酸素と接触することによる酸化反応で生じた熱を利用して、所定温度に加熱された水蒸気を発生する。被酸化性金属としては例えば、鉄、アルミニウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム、カルシウム等の粉末や繊維が挙げられる。これらの中でも取り扱い性、安全性、製造コストの点から鉄粉が好ましく用いられる。被酸化性金属が粉末である場合その粒径は0.1μm以上であることが好ましく、より好ましくは300μm以下であり、更に好ましくは150μm以下である。なかでも、0.1〜300μmであることが好ましく、中でも粒径が0.1〜150μmものを50質量%以上含有するものを用いることが好ましい。反応促進剤としては、水分保持剤として作用する他に、被酸化性金属への酸素保持/供給剤としての機能も有しているものを用いることが好ましい。例えば活性炭(椰子殻炭、木炭粉、暦青炭、泥炭、亜炭)、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛、ゼオライト、パーライト、バーミキュライト、シリカ等が挙げられる。これらの中でも保水能、酸素供給能、触媒能を有する点から活性炭が好ましく用いられる。被酸化性金属と効果的に接触し得る点から、反応促進剤の粒径は0.1〜500μmであることが好ましく、中でも0.1〜200μmのものを50質量%以上含有することが好ましい。
本実施形態の蒸気温熱具1は、水蒸気発生部21にメントールを含んでいる。メントールを水蒸気発生部21に混合するには、メントールを溶解する溶解剤とともに水蒸気発生部21に添加することにより混合できる。中でも、メントールを溶解剤中に溶解した溶液状態で水蒸気発生部21に添加することで、メントールを少量使用した場合であっても、メントールを水蒸気発生部21の全体に均一に行き渡らせることが可能となる。溶解剤は、メントールとの相溶性や溶解性を考慮して選択することができ、前述のとおり、25℃で液状物質の多価アルコールが好ましく、中でも、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールが良好な揮発状況を呈するため好ましい。
溶解剤は、1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、メントールを十分に溶解させて、水蒸気発生部21の全体に均一に行き渡らせるように添加し、更に発熱特性への影響を少なくする観点から、溶解剤は水蒸気発生部21の全質量に対して好ましくは、0.01質量%以上であり、さらに好ましくは、0.1質量%以上であり、殊更に好ましくは0.5質量%以上である。また、溶解剤は水蒸気発生部21の全質量に対して好ましくは、20質量%以下であり、さらに好ましくは、10質量%以下であり、殊更に好ましくは5質量%以下である。なかでも、溶解剤は水蒸気発生部21の全質量に対して好ましくは0.01〜20質量%であり、更に好ましくは0.1〜10質量%であり、一層好ましくは0.5〜5質量%の濃度である。
また、メントールは、水蒸気発生部21の全質量に対して好ましくは、0.01質量%以上であり、さらに好ましくは、0.1質量%以上であり、殊更に好ましくは、0.5質量%以上である。また、メントールは、水蒸気発生部21の全質量に対して好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは、5質量%以下であり、殊更に好ましくは、3質量%以下である。
さらに、メントールを十分溶解させる観点から、メントールと溶解剤との合計質量を100としたときに、溶解剤を好ましくは5質量%以上用い、さらに好ましくは10質量%以上用い、殊更に好ましくは30質量%以上用い、一層好ましくは50質量%以上用いる。また、メントールと溶解剤との合計質量を100としたときに、溶解剤を好ましくは99質量%以下であり、さらに好ましくは93質量%以下であり、殊更に好ましくは90質量%以下であり、一層好ましくは80質量%以下である。なかでも、メントールと溶解剤との合計質量を100としたときに、好ましくは5〜99質量%であり、更に好ましくは10〜93質量%であり、一層好ましくは30〜90質量%であり、殊更に好ましくは50〜80質量%である。
水蒸気発生部21は、粉体状又はシート状の形態であってもよい。発熱シート及び発熱粉体のうち、着用者がどのような姿勢であっても水蒸気を均一に適用し得る点等から、発熱シートを用いることが好ましい。また、発熱シートは、発熱粉体に比較して、発熱の温度分布を均一化することが容易であり、また、被酸化性金属の担持能力が優れている点からも有利である。発熱シートとしては、湿式抄造してなるものや、発熱粉体を紙等で挟持してなるものや、発熱粉体を水等に分散させたものを紙等に塗布してなるもの等が挙げられる。
水蒸気発生部21が発熱シートからなる場合には、発熱シートは、被酸化性金属、反応促進剤、繊維状物、電解質及び水を含む、含水状態の繊維シートであることが好ましい。すなわち、発熱シートは、被酸化性金属、反応促進剤及び繊維状物を含有する成形シートに、電解質水溶液を含有させて構成されていることが好ましい。この場合、該発熱シートは成形シート全量に対して60〜90質量%の被酸化性金属、5〜25質量%の反応促進剤及び5〜35質量%の繊維状物を含む成形シートに、該成形シート100質量部に対して、1〜15質量%の電解質を含む電解質水溶液が25〜80質量部含有されて構成されていることが好ましい。こうすることで、被酸化性金属の酸化反応を持続的かつ効率的に行うことができる。
発熱シートに用いられる繊維状物としては、コットン、カボック、木材パルプ、非木材パルプ等の天然繊維、又は例えばレーヨン、ビスコースレーヨン、キュプラ等の半合成繊維やナイロン、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン等の合成高分子繊維等を用いることができる。発熱シートに用いられる繊維状物には、これらのうちのいずれか1種以上を使用できる。これら繊維状物は、その平均繊維長が好ましくは0.1〜50mm、0.2〜20mmであることが、発熱シートの強度確保及び繊維状物の水分散性の点から好ましい。
一方、水蒸気発生部21が発熱粉体からなる場合には、発熱粉体は被酸化性金属、反応促進剤、保水剤、電解質及び水を含んで構成されていることが好ましい。このとき、発熱粉体は、固形分全量に対して好ましくは20〜60質量%であり、更に好ましくは25〜55質量%である被酸化性金属、1.5〜25質量%、好ましくは2〜20質量%である反応促進剤及び3〜40質量%であり、更に好ましくは5〜20質量%である保水剤を含む固形分100質量部に対して、好ましくは0.3〜15質量%であり、更に好ましくは3〜10質量%である電解質を含む電解質水溶液が好ましくは20〜70質量部含有され、更に好ましくは30〜60質量部含有されて構成されていることが好ましい。こうすることで、被酸化性金属の酸化反応を持続的かつ効率的に行うことができる。
発熱シートや発熱粉体を構成する各種材料としては、通常用いられているものと同様のものを用いることができる。発熱シートは、発熱粉体に比較して、発熱の温度分布を均一化することが容易であり、また、被酸化性金属の担持能力が優れている点からも有利である。
発熱体20を構成する収容体22における肌側に位置する第1の収容体シート23は空気及び水蒸気の透過が可能なように通気性を有している。一方、肌側に位置する第1の収容体シート23に対向する第2の収容体シート24は、空気及び水蒸気の透過の程度が第1の収容体シート23よりも低くなっている。すなわち第2の収容体シート24は第1の収容体シート23よりも難通気性であるか、又は非通気性である。第2の収容体シート24が難通気性であるか、それとも非通気性であるかは、蒸気温熱具1の具体的な用途に応じて適宜選択される。第2の収容体シート24が非通気性の場合には、水蒸気とメントールをより安定的かつ効率的に下肢に付与することができるため好ましい。
発熱体20における第1の収容体シート23及び第2の収容体シート24はいずれもシート材から構成されている。そして発熱体20の収容体22はその周縁に、第1の収容体シート23及び第2の収容体シート24をそれぞれ構成するシート材の周縁部を互いに接合して形成された収容体接合手段25を有している。収容体接合手段25は、閉じた形状を有し、連続に形成されている。収容体接合手段25よりも内側の部分において、第1の収容体シート23と第2の収容体シート24とが接合していない。これにより、収容体22には、水蒸気発生部21を収容する単一の密閉空間が形成されることになる。図7に示すように、水蒸気発生部21は収容体22に形成されている空間のほぼ全域を占めるように収容されている。即ち収容体22内には単一の水蒸気発生部21が収容されており、かつ水蒸気発生部21は収容体接合手段25を除く収容体22のほぼ全域を占めるように収容されている。図7では水蒸気発生部21は収容体22の密閉空間に単に収容されているが、収容体22の内面の一部と水蒸気発生部21とを、発熱を妨げない範囲で接着剤等の接合手段を用いて固定しても良い。
発熱体20においては、第1の収容体シート23及び第2の収容体シート24の通気度を適切に調整することで、第1の収容体シート23を通じて水蒸気が優先的に放出されるように構成されている。具体的には、第2の収容体シートの通気度は、第1の収容体シートの通気度よりも大きい。ここで、通気度はJIS P8117によって測定される値であり、一定の圧力のもとで100mlの空気が6.45cm2の面積を通過する時間で定義される。したがって、通気度が大きいことは空気の通過に時間がかかること、即ち通気性が低いことを意味している。逆に、通気度が小さいことは通気性が高いことを意味している。このように、通気度の大小と通気性の高低とは逆の関係を示す。本実施形態において、第1の収容体シート23及び第2の収容体シート24の通気性を比較すると、第1の収容体シート23の方が、第2の収容体シート24よりも高くなっている。すなわち、先に述べたとおり、第2の収容体シート24は非通気性であるか、又は難通気性(即ち、通気性を有するものの、第1の収容体シート23よりも低い通気性を有している)或いは非通気性である。
収容体22は、肌側に位置する第1の収容体シート23と、それに対向する側である第2の収容体シート24とを有し、肌側に位置する第1の収容体シート23を通じて蒸気温熱が発生するように構成されている。あるいは、収容体22は、肌側に位置する第1の収容体シート23と、それに対向する難通気面である第2の収容体シート24とを有する扁平な形態をしており、肌側に位置する第1の収容体シート23を通じて蒸気温熱が発生するように構成されている。第2の収容体シート24が難通気性である場合、第1の収容体シート23と第2の収容体シート24の通気度をバランスさせることで、空気は第2の収容体シート24を通じて優先的に収容体22内に流入すると共に、水蒸気は第1の収容体シート23を通じて優先的に放出される。
第2の収容体シート24が難通気性である場合、第2の収容体シート24を通じての空気の流入を確保しつつ、第2の収容体シート24を通じての水蒸気の放出を抑制させる観点から、第2の収容体シート24の通気度を、第1の収容体シート23の通気度の1.5倍以上とすることが好ましく、2倍以上とすることが更に好ましい。あるいは、第1の収容体シート23の通気度と第2の収容体シート24の通気度との比(第1の収容体シート/第2の収容体シート)を0.7以下とすることが好ましく、更に0.4以下とすることが好ましい。これによって、第2の収容体シート24を通じての水蒸気の放出を一層減じさせることができ、かつ第1の収容体シート23を通じての水蒸気の放出を一層増加させることができる。一方、第2の収容体シート24が非通気性である場合、収容体22内への空気の流入、及び水蒸気の発生は、専ら第1の収容体シート23を通じて行われる。
第1の収容体シート23の通気度は、好ましくは、5000秒/(100ml)以上であり、さらに好ましくは、8000秒/(100ml)以上であり、殊更に好ましくは10000秒/(100ml)以上である。また、第1の収容体シート23の通気度は、好ましくは、25000秒/(100ml)以下であり、さらに好ましくは、22000秒/(100ml)以下であり、殊更に好ましくは20000秒/(100ml)以下である。なかでも、好ましくは5000〜25000秒/(100ml)であり、更に好ましくは8000〜22000秒/(100ml)であり、殊更に好ましくは10000〜20000秒/(100ml)である。一方、第2の収容体シート24に関しては、これが難通気性である場合、該第2の収容体シート24の通気度を30000秒/(100ml)以上であることが好ましく、更に40000秒/(100ml)以上とすることが好ましい。こうすることで、被酸化性金属の酸化を促進させ、かつ、水蒸気と揮発したメントールを下肢に安定に効率よく付与することができる。
発熱体20における第1の収容体シート23及び第2の収容体シート24はいずれもシート材から構成されている。通気度を支配しかつ粉体の漏れ出しを防止するシート材としては、メルトブローン不織布や透湿性フィルムが好適に用いられる。透湿性フィルムは、熱可塑性樹脂及び該樹脂と相溶性のない有機又は無機のフィラーの溶融混練物をフィルム状に成形し、一軸又は二軸延伸して得られたものであり、微細な多孔質構造になっている。種々の通気度及び透湿度を有するシート材を組み合わせて積層シートを構成することで、第1の収容体シート23及び第2の収容体シート24の通気度を所望の値に設定する自由度が増す。
蒸気温熱具1は、その使用前は、その全体が酸素バリア性を有する包装材(図示せず)によって包装されて、水蒸気発生部21が空気中の酸素と接触しないようになっている。酸素バリア性の材料としては、例えばその酸素透過係数(ASTM D3985)が10cm3・mm/(m2・day・MPa)以下であるものが好ましく、中でも2cm3・mm/(m2・day・MPa)以下であるものがより好ましい。具体的にはエチレン−ビニルアルコール共重合体やポリアクリロニトリル等のフィルム、又はそのようなフィルムにセラミック若しくはアルミニウム等を蒸着したフィルムやアルミラミネートフィルムが挙げられる。
蒸気温熱具1は、例えば次の方法で製造される。先ず、水蒸気発生部21は、被酸化性金属、反応促進剤、電解質及び水を含む混合物に、メントールが溶解剤に溶解してなる溶液を均一に添加して得られる。この水蒸気発生部21を、収容体22内に収容することにより発熱体20が得られる。
ここで、水蒸気発生部21が粉体組成物の場合は、被酸化性金属及び反応促進剤等の水蒸気発生部21を構成する固形分を混合し、これに電解質水溶液を添加し、更にメントールを溶解した溶解剤を添加することで水蒸気発生部21が得られ、これを収容体22に収納することで、発熱体20を製造できる。
一方、水蒸気発生部21が発熱シートの場合、被酸化性金属、及び反応促進剤を含有する成形シートを作製し、次いで該成形シートに電解質水溶液、メントールを溶解剤に溶解してなる溶液をこの順或いは略同時に添加することで水蒸気発生部21が得られ、これを収容体22に収納することで、発熱体20を製造できる。このような方法で発熱体20を製造することで、メントールを水蒸気発生部21の全域に均一に行き渡らせることができる。得られた発熱体20は、これを袋体10内に収容することで、蒸気温熱具1が製造される。
[サポータ2]
図8、9には、サポータ2の斜視図が示されている。同図に示すサポータ2は下肢用のものであり、その両端が開口した筒体で構成されている。サポータ2はその全体が繊維を編成することで、形成されている。サポータ2はその長手方向に延びているストレートな筒体であり、一本の直線状の軸線Xに沿って延びている。
サポータ2は、その長手方向の長さが、図3に示す蒸気温熱具1の長手方向の長さよりも長くなっている。またサポータ2は周方向に伸張していないときの周長が180〜550mm程度であることが、十分な締め付け感をもって下肢に装着し得る点から好ましい。なお、図8においては、サポータ2の長手方向全体にわたって周長が同じであるが、図9に示すように、長手方向に周長を異ならせてもよい。
サポータ2はその全体が繊維を編成することで形成されており、かつ、伸縮性を有している。具体的には、伸縮性を有する繊維を用いて丸編みによって形成されている。サポータ2を構成する繊維は、伸縮性を有することに加え、疎水性の材料から構成されていることが好適である。伸縮性で且つ疎水性の繊維としては、例えばポリウレタンからなる繊維や、ポリウレタンとポリアミドとの複合繊維などが挙げられる。
サポータ2は編成によって形成されているので、その全体が通気性を有する。その通気度(JIS P8117)は、蒸気温熱具1の収容体22の第1の収容体シート23の通気度および第2の収容体シート24の通気度よりもその値が小さければ(すなわち、通気性が良ければ)、その値に特に制限はない。
サポータ2はその周方向の伸縮性が適切な程度になっていることが、下肢に適度な圧力を付与する観点から好ましい。具体的には、サポータ2は、前述のとおり、下肢に適用された蒸気温熱具1を覆う領域を周方向に200%伸長させたときの引張強さが2〜25N/50mmであるが、8N/50mm以上であることが好ましく、20N/50mm以下であることが更に好ましく、10N/50mm以下であることが好ましい。なかでも、8〜10N/50mmであることが好ましい。なお、本明細書において、200%伸長させるとは、伸長前の長さに対して2倍の長さに延ばすことを言い、サポータ2の周方向の伸び及び引張強さは、引張試験機(テンシロン;UCT−100W(ORIENTEC社製))を用いて測定される。試験片は、サポータ2を、その周方向に100mmに、好ましくは、長手方向に50mmの矩形に切り出して作製する。測定は、把持長50mm、且つ、引張速度100mm/minで行う。
さらには、サポータ2の全領域において、周方向に200%伸長させたときの引張強さが2〜25N/50mmとなることが好ましい。
なお、図8のサポータ2においては、背面領域2Bを周方向に200%伸長させたときの引張強さが上述した範囲となることが好ましく、図9のサポータ2においては、背面領域52Bを周方向に200%伸長させたときの引張強さが上述した範囲となることが好ましい。
また、図8で示すように、サポータ2は、サポータ2の一方の半面側に位置し、かつ、下肢に着用したとき、下肢に適用された蒸気温熱具1を覆って、蒸気温熱具1を下肢に押圧する背面領域2Bと、サポータ2の他方の半面側に位置して背面領域2Bと対向する側に位置する正面領域2Aとを有する。背面領域2Bは、着用時における下肢に対する締め付け圧が、正面領域2Aよりも高いことが好ましい。たとえば、正面領域2Aを周方向(筒状のサポータ2の軸と垂直方向)に10N/50mmの応力で伸長させたときの伸びを100としたときに、背面領域2Bを長手方向に同応力で伸長させたときの伸びを20以上、90以下とすることが好ましい。35以上とすることが好ましく、また、80以下とすることが好ましい。なお、図8において、ハッチング部分は、ハッチングがない部分と締め付け圧が異なっていることを示している。
このように、背面領域2Bの下肢に対する締め付け圧を、正面領域2Aの下肢に対する締め付け圧よりも高くすることで、下肢背面に通る下肢静脈の流れを良くすることができる。これに加えて、背面領域2Bにおいては蒸気温熱具1を下肢に押圧しているため、蒸気温熱具1から生じる水蒸気及びメントールが下肢に付与されることにより、下肢後面を走行している下肢静脈の血行がさらに高まる。これにより、効果的に下肢の浮腫みを改善することができる。蒸気温熱具1から生じる水蒸気及びメントール類を下肢に付与させることにより下肢の血行を高めつつ、背面領域2Bでは、締め付け効果により効果的に下肢のむくみを改善することができる。
一方で、正面領域2Aの下肢に対する締め付け圧を、背面領域2Bの下肢に対する締め付け圧よりも低くしておくことで、下肢全体の血流が悪くなることを防止できる。
また、図9では、サポータ2の他の例を示す。図9で示すサポータ2では、開口域51(第一領域)と、中央域52(第二領域)と、中間域53(第三領域)とが設けられている。開口域51は、サポータ2の両端に設けられ、着用時には、サポータ2を下肢に固定する領域である。また、中央域52は、筒体の長手方向の中央に位置し、蒸気温熱具1を固定する領域である。また、中間域53は、開口域51と中央域52との間に設けられている領域である。
蒸気温熱具1は、中央域52の背面領域52Bと、中間域53の背面領域53Bとに跨るように配置される。そして、中央域52の背面領域52Bで蒸気温熱具1の中央部を下肢に押圧固定するとともに、中間域53の背面領域53Bで蒸気温熱具1の端部を下肢に押圧固定する。蒸気温熱具1の大半の領域は、中央域52の背面領域52Bに当接することとなるため、中央域52の背面領域52Bが主として、蒸気温熱具1を下肢に固定することとなる。
開口域51及び中間域53は、長手方向の中央位置に関して上下対称に形成されている。
中央域52及び中間域53の表面積の合計は、サポータ2の表面積全体の50%以上を占めることが好ましく、さらに70%以上を占めることがより好ましい。中央域52及び中間域53の表面積の割合の上限値は、とくに限定されないが、80%以下である。また、中間域53の長手方向の長さは、中央域52よりも短く、サポータ2の全長に対して5〜30%であると好ましく、さらに、18〜28%であるとより好ましい。
中央域52及び中間域53の表面積の合計を、サポータ2の表面積全体の50%以上とすることで、蒸気温熱具1を下肢に安定的に固定でき、蒸気温熱具1から発生するメントールと蒸気とを下肢に安定的に付与できる。
このサポータ2においては、中央域52の背面領域52Bを、周方向に200%伸長させたときの引張強さが2〜25N/50mmであればよいが、中間域53の背面領域53Bも、周方向に200%伸長させたときの引張強さが2〜25N/50mmとなることが好ましい。中間域53の背面領域53Bを、周方向に200%伸長させたときの引張強さの好ましい範囲は、12〜20N/50mmである。
中央域52は、筒体の略半面である正面領域52Aに、立体成型編みによって形成された隆起部60を備えている。隆起部60は、伸縮性を有し、外方に向けて隆起した略ドーム状の形状をしている。中央域52においては、隆起部60と隆起部60以外の部分が一体的に編成されている。隆起部60を含む中央域52はその全体が伸縮性を有している。また中央域52は、周方向の伸長性よりも長手方向の伸長性が高くなっている。
筒体の周方向において隆起部60と対向する略半面の背面領域52Bは、隆起部60に比べて、周方向の伸長の程度が低くなっている。したがってサポータ2を装着した場合、背面領域52Bが隆起部60よりも下肢に対する締め付け圧が高くなる。こうすることで、位置ずれを防止し、かつ、隆起部60においては、膝の曲げ伸ばし運動にサポータ2を追随させることができる。さらには隆起部60の下肢に対する締め付け圧を、背面領域52Bの下肢に対する締め付け圧よりも低くしておくことで、下肢全体の血流が悪くなることを防止できる。
また、背面領域52Bにおいては蒸気温熱具1を保持し、蒸気温熱具1から生じる水蒸気及びメントールを下肢に付与されることにより下肢後面を走行している下肢静脈の血行を高め、血行促進効果と締め付け効果により効果的に下肢の浮腫みを改善することができる。具体的には、隆起部60をサポータ2の周方向に10N/5cmの応力で伸長させたときの伸びを100としたときに、背面領域52Bを同方向に同応力で伸長させたときの伸びを20以上100未満とすることが好ましく、さらに、35〜80とすることがより好ましい。
測定のための試験片は、サポータ2の各領域を、その周方向に100mm、長手方向に50mmの矩形に切り出して作製する。試験片を、引張試験機(テンシロン;UCT−100W(ORIENTEC社製))を用いて周方向に伸張させ伸びに対する応力を測定する。測定は、把持長50mm、引張速度100mm/minで行う。
この測定方法は、後述する他の領域を計測する際も同様である。
サポータ2の長手方向における、隆起部60を含む中央域52の長さは、たとえば、50〜120mmであることが好ましく、70〜100mmであることがより好ましい。
また、膝の曲げ伸ばしを阻害しないという観点から、隆起部60を周方向に200%伸長させたときの引っ張り強度が10N/50mm以下であることが好ましい。
中間域53は、サポータ2の周方向に延びかつ互いに隣接する正面領域となる凹凸領域56と、凹凸領域56に対向する背面領域53Bとを有している。凹凸領域56及び背面領域53Bはそれぞれサポータ2の半周面を構成しており、凹凸領域56は、筒状のサポータ2の軸からみて、隆起部60と同方向に位置し、背面領域53Bは、背面領域52Bと同方向に位置する。
筒体の周方向において凹凸領域56と対向する略半面の背面領域53Bは、隆起部60に比べて、長手方向の伸長の程度が低くなっている。したがってサポータ2を装着した場合、背面領域53Bが凹凸領域56よりも下肢に対する締め付け圧が高くなる。こうすることで、サポータ2の位置ずれが起こりづらくなるだけでなく、凹凸領域56においては、膝の曲げ伸ばし運動にサポータ2を追随させることができ、背面領域53Bにおいては蒸気温熱具1を保持し、蒸気温熱具1から生じる水蒸気及びメントールを下肢に付与されることにより下肢後面を走行している下肢静脈の血行を高め、血行促進効果と締め付け効果により効果的に下肢の浮腫みを改善することができる。また、サポータ2の下肢への固定が一層効果的になる。具体的には、凹凸領域56をサポータ2の周方向に10N/5cmの応力で伸長させたときの伸びを100としたときに、背面領域53Bを同方向に同応力で伸長させたときの伸びを27〜90とすることが好ましく、更に27〜72とすることがより好ましい。
また、凹凸領域56には、図示するように、凹凸編みによって多数の凹凸部を形成してもよい。凸部と凹部とは千鳥格子状の配置パターンで形成されている。凸部及び凹部は何れも同形の矩形状であり且つ同寸にすることができる。凹凸領域56には、サポータ2の内面側にも多数の凹凸部が形成されているが、内面側に形成されている凹凸部は、外面側に形成されている凹凸部を表裏反転させた形状にはなっていない。これにより、サポータ2を着用した場合、凹凸部が下肢に対する抵抗になって、下肢に適度な締め付けを与えつつ、サポータ2の位置ずれを防ぐことが可能になる。
また、中間域53は、着用時において下肢に対する締め付け圧が、中央域52よりも高いことが好ましく、具体的には、サポータ2の各領域の締め付け圧が下記式(1)の関係を満たしていることが好ましい。
隆起部60<背面領域52B<凹凸領域56<背面領域53B・・・(1)
これにより、凹凸領域56では、蒸気温熱具1から生じる水蒸気及びメントール類により血行を高めつつ、背面領域53Bでは、締め付け効果により効果的に下肢のむくみを改善することができる。また、サポータ2の下肢への固定が一層効果的になる。
上記(1)式を満たすことを条件として、中央域52における隆起部60をサポータ2の周方向に10N/50mmの応力で伸長させたときの伸びを100としたときに、中間域53における凹凸領域56を同方向に同応力で伸長させたときの伸びを30〜80とすることが好ましく、さらに40〜70とすることが好ましい。また、中間域53における背面領域53Bを同方向に同応力で伸長させたときの伸びを10〜60とすることが好ましく、さらに20〜50とすることがより好ましい。
また、サポータ2は、中央域52と中間域53との間を接続する接続領域54が設けられていてもよい。接続領域54は、中央域52および中間域53よりも下肢に対する締め付け圧が高くなるよう構成されている。具体的には、接続領域54は、中央域52及び中間域53よりも周方向の収縮力が高い高収縮領域になっており、中間域53における背面領域53Bをサポータ2の周方向に10N/50mmの応力で伸長させたときの伸びを100としたときに、中間域53における凹凸領域56を同方向に同応力で伸長させたときの伸びを20〜95とすることが好ましく、さらに、40〜70とすることがより好ましい。こうすることで、下肢静脈の走行に対する垂直方向の締め付け圧に高低差を付けることができ、さらに、下肢のむくみ改善効果を高めることができる。
接続領域54は、サポータ2の周方向に全周にわたって連続して形成されており環状になっている。接続領域54は、隣接する中央域52、並びに凹凸領域56及び背面領域53Bを含む中間域53と一体的に編成されている。
接続領域54の周方向の張力は150%の伸びまでほぼ直線的に変化し、150%伸びの張力、すなわち、下肢に対する締め付け圧は、背面領域53Bよりも高いことが好ましい。なかでも、接続領域54の150%伸びの張力は、背面領域53Bのそれの1.1〜1.5倍であることが好ましい。
更に、接続領域54の周方向の長さは、中央域52又は開口域51の周方向の長さの80〜95%であることが好ましい。
なお、前記張力は、サポータ2の幅方向に関してのものであり、その測定方法は次のとおりである。周方向に1周、同一の編み方の場合、幅50mmで輪切り状にサンプルを切り出す。50mmの幅が取れない場合は、所定の幅に切り出し、測定結果に対し、50mm幅に換算する。引張試験機(テンシロン;UCT−100W(ORIENTEC社製))を用いて測定する。把持部はL状のフックを用い、先ほどの輪切りサンプルをそのL状のフックにかけて引っ張る。このときの引っ張り速度は100mm/minで行う。一方、周方向に1周同一の編み方で無い場合は、幅50mm、把持長50mmが取れるように把持面積を考慮し、サンプルを矩形に切り出す。このとき、所定の大きさに切り出せない場合は、幅、把持長を50mm換算する。このサンプルを前記条件と同じ条件にて測定する。
サポータ2の長手方向における接続領域54の長さは、接続領域54による締め付け力が効果的に伝達される点から、サポータ2の全長に対して2〜12%であることが好ましく、更に4〜8%であることがより好ましい。
開口域51も、サポータ2の他の部位と同様に伸縮性を有している。開口域51の内面側には細かな凹凸部が形成されていてもよい。これにより、サポータ2の位置ずれを防止することができる。この凹凸部は、先に説明した、凹凸領域56に形成されている凹凸部に比べて細かなものになっている。具体的には、自然状態(伸長されていない状態)において、凸部及び凹部の個々の面積は1〜16mm2程度が好ましく、より好ましくは2〜9mm2程度である。この場合、凸部と凹部の面積は同じであってもよく、或いは異なっていてもよい。
サポータ2の長手方向における、開口域51の長さは、サポータ2の全長に対して4〜20%が好ましく、より好ましくは7〜15%とすることができる。
[むくみ改善器具の使用方法]
図1、2に戻り、本実施の形態のむくみ改善器具の使用方法について説明する。図1(a)で示すように、下肢背面、ここでは、膝裏に蒸気温熱具1を貼り付けた後、図1(b)に示すように、サポータ2を装着して、蒸気温熱具1を膝裏に固定する。図1では、蒸気温熱具1を1枚貼り付けた例を示すが、図3で示す連結状態の蒸気温熱具1を、膝裏からふくらはぎ方向に向けて貼り付けても良い。
また、図2(a)で示すように、ふくらはぎに蒸気温熱具1を貼り付けた後、図2(b)に示すように、サポータ2を装着する。図2(a)では、図3で示す連結状態の蒸気温熱具1の長手方向をふくらはぎの動静脈血管走行に沿って貼り付けた例を示すが、蒸気温熱具1を中央線Lで切り離して、1枚のみ貼り付けても良いし、連結状態の蒸気温熱具1の一端を太腿側にし、他端をつま先側にして動静脈血管走行に沿って縦方向に貼り付けてもよい。
蒸気温熱具1は、所定時間、例えば2〜12時間、好ましくは5〜12時間にわたって水蒸気を伴う温熱を発生させつつメントールを下肢に付与することができるが、むくみ改善効果は、サポータ2で蒸気温熱具1を保持固定した状態を10分以上保つことで現れる。また、より高いむくみ改善効果を得るためには、20分間以上、好ましくは1時間以上サポータ2で蒸気温熱具1を保持固定した状態を保つことが好ましい。このように、本実施の形態のむくみ改善器具は、短時間でかつ簡易的に、下肢のむくみを改善することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。たとえば本発明の蒸気温熱具はシート以外の形態でもよい。サポータについても、特定引張り強度を有し且つ両端が開口した筒体で構成されていれば、前記の実施形態以外の形状であってもよい。
実施例1
図1で示す蒸気温熱具1として、l−メントール入り蒸気温熱具(水蒸気発生部中のl−メントール含有量:0.9質量%含有)を用い、蒸気温熱具1の長手方向が、ふくらはぎ(踵上30cm)に動静脈血管走行に沿うように、縦方向に貼り付け、その上から、図9で示すサポータを着用し、椅子に座り、下肢を運動させることなく、30分間座位のまま放置し、下肢を浮腫みやすい状態にした。なお、このサポータを周方向に100mm、長手方向に50mmの矩形に切り出し、把持長50mm、引張速度100mm/minで周方向に200%伸長させたときの引張強さを引張試験機(テンシロン;UCT−100W(ORIENTEC社製))で測定したところ、各領域の引張強さは、以下の通りであった。
開口域51:6.7N/50mm
中央域52の正面領域52Aの隆起部60:7.4N/50mm
中央域52の背面領域52B:9.5N/50mm
中間域53の正面領域(凹凸領域56):13.3N/50mm
中間域53の背面領域53B:17.1N/50mm
接続領域54:20.7N/50mm
なお、蒸気温熱具1は、以下の手順で作製した。
<原料組成物配合>
・被酸化性金属:鉄粉、同和鉱業株式会社製、商品名「RKH」:83質量%
・繊維状物:パルプ繊維(フレッチャー チャレンジ カナダ社製、商品名 NBKP「Mackenzi(CSF200mlに調整)」):8質量%
・反応促進剤:活性炭(日本エンバイロケミカル株式会社製、商品名「カルボラフィン」、平均粒径45μm)9質量%
<鉄活性炭スラリー製造条件>
前記原料組成物の固形分(被酸化性金属、繊維状物及び活性炭の合計)100質量部に対し、カチオン系凝集剤であるポリアミドエピクロロヒドリン樹脂(星光PMC(株)製、商品名「WS4020」)0.7質量部及びアニオン系凝集剤であるカルボキシメチルセルロースナトリウム(第一工業製薬(株)製、商品名「HE1500F」0.18質量部を添加した。更に、水(工業用水)を、固形分濃度が12質量%となるまで添加しスラリーを得た。
<スラリー抄造条件>
前記スラリーを用い、これを抄紙ヘッドの直前で0.3質量%に水希釈し、傾斜型短網抄紙機によって、ライン速度15m/分にて抄紙して湿潤状態の成形シートを作製した。
<成形シート乾燥条件>
成形シートをフェルトで挟持して加圧脱水し、そのまま140度の加熱ロール間に通し、含水率が5%質量以下になるまで乾燥した。乾燥後の坪量は450g/m2、厚さは0.45mmであった。このようにして得られた成形シートの組成を熱重量測定装置(セイコーインスツルメンツ社製、TG/DTA6200)を用いて測定した結果、鉄83質量%、活性炭9質量%、パルプ8質量%であった。
<水蒸気発生部21および発熱体20の作製>
得られた成形シートを49mm×49mmに切り取り、3枚を重ね合わせ、該成形シート100質量部に対し、7%食塩水溶液40質量部及びメントールポリエチレングリコール液を5質量部滴下した。水蒸気発生部21の全質量に対するメントールの割合は0.9質量%とした。毛管現象を利用してこれらを成形シート全体に浸透させて、矩形のシート状水蒸気発生部21を得た。このシート状水蒸気発生部21の全体を、ポリエチレン製通気フィルムで包み、発熱体20を得た。この通気シートは、肌対向面側と外側とで通気度が異なるものを用いた。収容体シート23の透気度(JIS P8117)は10000秒/100mlであり、収容体シート24の透気度(JIS P8117)は69000秒/100mlであった。
<蒸気温熱具1の作製>
上記発熱体20を袋体10に収容して蒸気発熱具1を得た。袋体シート11はポリエチレンテレフタレート繊維とポリエチレン繊維からなるエアスルー不織布、袋体シート12はポリエチレン繊維からなるスパンボンド不織布から構成され、袋体シート11と袋体シート12は周縁部をホットメルト粘着剤で接合されていた。袋体シート11の外面上には下肢に固定するためのホットメルト粘着剤が設けられていた。
比較例1
実施例1において、蒸気温熱具を適用せずに、図9で示すサポータのみを着用して30分間放置した。
[評価1]
1.下肢周径
実施例1、比較例1について、実施前後のふくらはぎ(踵上30cm)の周径変化を調べた。結果を図10に示す。
2.膝窩動脈血管抵抗
実施例1、比較例1について、実施前後に、超音波診断装置(株式会社東芝社製 SSA350)により膝後面を走行する膝窩動脈の血流速を評価した。膝窩動脈の血流動態の評価には、膝窩動脈血管抵抗をRI(Resistance Index)を用いた。RIは、下記式(2)にて算出した。
RI=(Vmax−Vmin)/Vmax・・・(2)
式(2)中、Vmaxは、心収縮期の血流速であり、Vminは、心拡張期の血流速である。RIは末梢血管抵抗を示す指標であり、RI値の減少は末梢血管抵抗の減少を示している。
結果を図11に示す。図11中、縦軸は、実施後のRIから実施前のRIを引いて算出されるRIの変化量を示しており、値が小さいほど、動脈血管抵抗が減少している、つまりは血流が流れやすくなっていることを示している。
3.膝窩静脈流速
実施例1、比較例1について、実施前後に、超音波診断装置(株式会社東芝社製 SSA350)により膝後面を走行する膝窩静脈の血流速を測定した。結果を図12に示す。
実施例2
実施例1において、着用時間を30分から1時間へ変更した以外は、同様にした。
実施例3
実施例2において、蒸気温熱具を膝裏に貼り付けた以外は、同様にした。
比較例2
実施例2においてサポータを着用しなかった以外は、同様にした。
比較例3
実施例2において、サポータに換えて市販の着圧靴下(メディキュットHCつま先プラス、エスエスエルヘルスケアジャパン株式会社)を用いた以外は、同様にした。なお、このサポータの踵上30cm部分を、周方向に100mm、長手方向に50mmの矩形に切り出し、把持長50mm、引張速度100mm/minで周方向に200%伸長させたときの引張強さを引張試験機(テンシロン;UCT−100W(ORIENTEC社製))で測定したところ、32.5N/50mmであり、正面領域と背面領域の張力はほぼ同等であった。
実施例4
実施例2において、メントール入り蒸気温熱具を用い、ふくらはぎ(踵上30cm)に蒸気温熱具の長手方向が動静脈血管走行に対して垂直横方向となるように貼り付けた以外は、同様にした。
[評価2]
実施例2〜3、比較例2、3について、ふくらはぎ(踵上30cm)の周径変化を調べた。結果を図13に示す。
図10の結果、図13の結果をまとめたものを以下に示す。
Figure 0006224893
Figure 0006224893
比較例1,2から、
(1)所定の引張強さのサポータのみを着用した場合
(2)メントール入り蒸気温熱具のみを着用した場合のいずれにおいても、むくみの改善効果がないことがわかる。
これに対し、実施例1〜3を参照すると、所定の引張強さのサポータとメントール入りの蒸気温熱具とを併用した場合にはじめて、むくみ改善効果があることがわかる。
また、実施例2,3と比較例3とを比較すると、メントール入り蒸気温熱具を使用しても、両端が開口した筒体ではなく引っ張り強度が大きすぎる靴下では効果が得られず、所定の引張強さの両端が開口した筒体のサポータと併用して初めて、非常に良好なむくみ改善効果が得られることがわかる。
また、実施例4においても、良好なむくみ改善効果は得られた。ただし、実施例2のほうが、実施例4に比べむくみ改善効果は大きかった。
1 蒸気温熱具
2 サポータ
2A 正面領域
2B 背面領域
10 袋体
11 第1の袋体シート
12 第2の袋体シート
13 接合手段
14 固定手段
15 切れ込み
20 発熱体
21 水蒸気発生部
22 収容体
23 第1の収容体シート
24 第2の収容体シート
25 収容体接合手段
51 開口域
52 中央域
52B 背面領域
53 中間域
53B 背面領域
54 接続領域
56 凹凸領域
60 隆起部
L 中心線
X 軸線

Claims (10)

  1. 被酸化性金属の酸化反応による発熱を利用した水蒸気発生部を有し、下肢に水蒸気を付与する蒸気温熱具と、
    前記蒸気温熱具を下肢に固定するために用いられる、両端が開口した筒体で構成されるサポータと、
    を備え、
    前記蒸気温熱具は、メントールを含有し、
    前記サポータは、下肢に適用された前記蒸気温熱具を覆う領域を周方向に200%伸長させたときの引張強さが2〜25N/50mmであり、
    前記蒸気温熱具は、前記サポータにより、下肢背面に固定される、むくみ改善器具。
  2. 前記筒体で構成される前記サポータは、
    下肢に着用したとき、下肢の背面側に適用された前記蒸気温熱具を覆う前記領域である背面領域と、
    前記領域と対向する側に位置する正面領域と、
    を備え、
    前記背面領域は、着用時において下肢に対する締め付け圧が、前記正面領域よりも高い、請求項1に記載のむくみ改善器具。
  3. 前記サポータは、
    該サポータの両端に設けられ、着用時にサポータを下肢に固定する第一領域と、
    前記筒体の長手方向の中央に位置し、前記蒸気温熱具を固定する第二領域と、
    前記第一領域と前記第二領域との間に設けられた第三領域と、
    をさらに有し、
    前記第三領域は、着用時において下肢に対する締め付け圧が、前記第二領域よりも高い、請求項1又は2に記載のむくみ改善器具。
  4. 前記第二領域及び前記第三領域の表面積の合計が、前記サポータの表面積全体の50%以上を占める、請求項3に記載のむくみ改善器具。
  5. 前記サポータは、
    前記第二領域と前記第三領域との間を接続する接続領域をさらに有し、
    前記接続領域は、前記第三領域よりも下肢に対する締め付け圧が高い、請求項3又は4に記載のむくみ改善器具。
  6. 前記蒸気温熱具は、前記サポータにより、前記蒸気温熱具の長手方向が下肢背面動静脈血管走行に沿うように、固定される、請求項1乃至5いずれか1項に記載のむくみ改善器具。
  7. 前記蒸気温熱具は、前記サポータにより、少なくとも膝裏を含む領域に固定される、請求項1乃至6いずれか1項に記載のむくみ改善器具。
  8. 前記蒸気温熱具は、前記サポータにより、ふくらはぎに固定される、請求項1乃至6いずれか1項に記載のむくみ改善器具。
  9. 前記水蒸気発生部に前記メントールを含む、請求項1乃至8いずれか1項に記載のむくみ改善器具。
  10. 前記水蒸気発生部に含まれるメントールの含有量が、前記水蒸気発生部全体に対して0.01〜10質量%である、請求項9に記載のむくみ改善器具。
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