JP2010196011A - 付加硬化型自己接着性シリコーンゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)分子中に2個以上の珪素原子結合アルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、
(B)分子中にSiH基を3個以上含有し、SiH基と珪素原子結合全有機基との合計2モル%以上がフェニル基であるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(E)分子中に少なくとも1個のSiH基を有し、かつフェニレン骨格を少なくとも1個有する有機化合物又は珪素原子数1〜100の有機珪素化合物、
(F)付加反応触媒、
好ましくは更に
(C)分子中にSiH基を2個以上有し、珪素原子結合フェニル基を有しないオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(D)補強性シリカ微粉末
を含有してなる付加硬化型自己接着性シリコーンゴム組成物。
【選択図】なし
Description
〔請求項1〕
(A)一分子中に少なくとも2個の珪素原子と結合するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)一分子中に珪素原子と結合する水素原子を3個以上含有し、珪素原子と結合する水素原子及び珪素原子と結合する全有機基との合計の2モル%以上がフェニル基であるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.1〜30質量部、
(C)一分子中に珪素原子と結合する水素原子を2個以上含有し、珪素原子と結合するフェニル基を有しないオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0〜20質量部、
(D)補強性シリカ微粉末:0〜100質量部、
(E)一分子中に少なくとも1個のSiH基を有し、かつフェニレン骨格を少なくとも1個有する有機化合物又は珪素原子数1〜100の有機珪素化合物:0.1〜30質量部、
(F)付加反応触媒:触媒量
を含有してなることを特徴とする付加硬化型自己接着性シリコーンゴム組成物。
〔請求項2〕
(B)成分の一分子中に珪素原子と結合する水素原子を3個以上含有し、珪素原子と結合する水素原子及び珪素原子と結合する全有機基との合計の2モル%以上がフェニル基であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの重合度が、15以上100以下である請求項1記載の付加硬化型自己接着性シリコーンゴム組成物。
〔請求項3〕
(B)成分の一分子中に珪素原子と結合する水素原子を3個以上含有し、珪素原子と結合する水素原子及び珪素原子と結合する全有機基との合計の2モル%以上がフェニル基であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの珪素原子結合水素原子の含有量が、0.006〜0.015モル/gの範囲である請求項1又は2記載の付加硬化型自己接着性シリコーンゴム組成物。
〔請求項4〕
25℃でせん断速度が10s-1の時の粘度が、50〜800Pa・sの範囲である請求項1,2又は3に記載の付加硬化型自己接着性シリコーンゴム組成物。
〔請求項5〕
130℃における3分測定時の10%硬化時間をT10(秒)とした時、10秒≦T10≦60秒である請求項1〜4のいずれか1項記載の付加硬化型自己接着性シリコーンゴム組成物。
〔請求項6〕
射出成形用である請求項1〜5のいずれか1項記載の付加硬化型自己接着性シリコーンゴム組成物。
まず、(A)成分の一分子中に少なくとも平均2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンとしては、下記平均組成式(I)で示されるものを用いることができる。
R1 aSiO(4-a)/2 ・・・(I)
(式中、R1は互いに同一又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換一価炭化水素基であり、aは1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.02の範囲の正数である。)
なお、アルケニル基の含有量は、オルガノポリシロキサン中1.0×10-6mol/g〜5.0×10-4mol/g、特に1.0×10-5mol/g〜2.0×10-4mol/gとすることが好ましい。アルケニル基の量が1.0×10-6mol/gより少ないとゴム硬度が低すぎてゲル状になってしまう場合があり、また5.0×10-4mol/gより多いと架橋密度が高くなりすぎて、硬度の高いゴムになってしまう場合がある。このアルケニル基は、分子鎖末端の珪素原子に結合していても、分子鎖途中の珪素原子に結合していても、両者に結合していてもよい。
R2 cHdSiO(4-c-d)/2 ・・・(II)
(式中、R2は炭素数1〜10の非置換又は置換の一価炭化水素基である。また、cは0.7〜2.1、dは0.001〜1.0で、かつc+dは0.8〜3.0を満足する正数である。)
で示され、一分子中に3個以上(通常3〜200個)、好ましくは6〜100個、より好ましくは10〜50個、更に好ましくは20〜50個の珪素原子結合水素原子(SiH基)を有するものが好適に用いられる。
R3 eHfSiO(4-e-f)/2 ・・・(III)
(式中、R3は炭素数1〜10の非置換又は置換の一価炭化水素基であるが、フェニル基等のアリール基を含まない。また、eは0.7〜2.1、fは0.001〜1.0で、かつe+fは0.8〜3.0を満足する正数である。)
で示され、一分子中に2個以上(通常、2〜300個)、好ましくは3〜200個、より好ましくは4〜100個の珪素原子結合水素原子(SiH基)を有するものが好適に用いられる。
このような化合物として、具体的には、下記に示す化合物を例示することができる。
両末端がそれぞれジメチルビニルシロキシ基で封鎖された25℃の粘度が20,000mPa・sのジメチルポリシロキサンA(重合度620)70部、比表面積200m2/gのヒュームドシリカを40部使用し、ヘキサメチルジシラザン6部を加え、ニーダーミキサーに配合し、均一に混合した後、更に150℃で3時間加熱混合してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベースにジメチルポリシロキサンA20部、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖された側鎖にビニル基を有するジメチルポリシロキサンB(重合度180、ビニル価0.00058モル/g)10部、下記式(1)
両末端がそれぞれジメチルビニルシロキシ基で封鎖された25℃の粘度が50,000mPa・sのジメチルポリシロキサンC(重合度850)60部、比表面積200m2/gのヒュームドシリカを20部、比表面積200m2/gの沈降シリカ20部、ヘキサメチルジシラザン6部及び水2部を加え、ニーダーミキサーに配合し、均一に混合した後、更に150℃で3時間加熱混合してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベースに実施例1のジメチルポリシロキサンA30部、実施例1のジメチルポリシロキサンB10部、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖された側鎖にビニル基を有する生ゴム状ジメチルポリシロキサンD(重合度6,000、ビニル価0.00088モル/g)10部、下記式(3)
このシリコーンゴム組成物の硬さ、引っ張り強さ、切断時伸び、圧縮永久歪及び接着性を実施例1と同様に測定した結果を表1及び2に記した。
実施例2のジメチルポリシロキサンC(重合度850)60部、比表面積300m2/gのヒュームドシリカを40部、ヘキサメチルジシラザン10部、ジビニルテトラメチルジシラザン0.5部及び水2部を加え、ニーダーミキサーに配合し、均一に混合した後、更に150℃で3時間加熱混合してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベースに実施例1のジメチルポリシロキサンA20部、実施例1のジメチルポリシロキサンB20部、実施例2のオルガノハイドロジェンポリシロキサンB(SiH量0.0072モル/g)1.5部、下記式(6)
このシリコーンゴム組成物の硬さ、引っ張り強さ、切断時伸び、圧縮永久歪及び接着性を実施例1と同様に測定した結果を表1及び2に記した。
実施例1のジメチルポリシロキサンA(重合度620)70部、比表面積200m2/gのヒュームドシリカを40部使用し、ヘキサメチルジシラザン6部を加え、ニーダーミキサーに配合し、均一に混合した後、更に150℃で3時間加熱混合してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベースにジメチルポリシロキサンA20部、実施例1のジメチルポリシロキサンB(重合度180、ビニル価0.00058モル/g)10部、下記式(9)
このシリコーンゴム組成物の硬さ、引っ張り強さ、切断時伸び、圧縮永久歪及び接着性を実施例1と同様に測定した結果を表1及び2に記した。
実施例2のジメチルポリシロキサンC(重合度850)60部、比表面積200m2/gのヒュームドシリカを20部、比表面積200m2/gの沈降シリカ20部、ヘキサメチルジシラザン6部及び水2部を加え、ニーダーミキサーに配合し、均一に混合した後、更に150℃で3時間加熱混合してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベースに実施例1のジメチルポリシロキサンA30部、実施例2の生ゴム状ジメチルポリシロキサンD(重合度6,000、ビニル価0.000088モル/g)10部、実施例2のオルガノハイドロジェンポリシロキサンB(SiH量0.0072モル/g)1.5部、オルガノハイドロジェンポリシロキサンC1.3部、下記式(10)
このシリコーンゴム組成物の硬さ、引っ張り強さ、切断時伸び、圧縮永久歪及び接着性を実施例1と同様に測定した結果を表1及び2に記した。
実施例2のジメチルポリシロキサンC(重合度850)60部、比表面積300m2/gのヒュームドシリカを40部、ヘキサメチルジシラザン10部、ジビニルテトラメチルジシラザン0.5部及び水2部を加え、ニーダーミキサーに配合し、均一に混合した後、更に150℃で3時間加熱混合してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベースに実施例1のジメチルポリシロキサンA30部、実施例1のジメチルポリシロキサンB10部、実施例2のオルガノハイドロジェンポリシロキサンB(SiH量0.0072モル/g)1.5部、実施例3のオルガノハイドロジェンポリシロキサンD(SiH量0.0097モル/g)1.5部、実施例3の接着助剤D(SiH量0.0040モル/g)1.0部、比較例2の接着助剤E(SiH量0.0085モル/g)1.2部、更に、下記式(12)
このシリコーンゴム組成物の硬さ、引っ張り強さ、切断時伸び、圧縮永久歪及び接着性を実施例1と同様に測定した結果を表1及び2に記した。
実施例2のジメチルポリシロキサンC(重合度850)60部、比表面積300m2/gのヒュームドシリカを40部、ヘキサメチルジシラザン10部、ジビニルテトラメチルジシラザン0.5部及び水2部を加え、ニーダーミキサーに配合し、均一に混合した後、更に150℃で3時間加熱混合してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベースに実施例1のジメチルポリシロキサンA20部、実施例1のジメチルポリシロキサンB20部、下記式(13)
このシリコーンゴム組成物の硬さ、引っ張り強さ、切断時伸び、圧縮永久歪及び接着性を実施例1と同様に測定した結果を表1及び2に記した。
Claims (6)
- (A)一分子中に少なくとも2個の珪素原子と結合するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)一分子中に珪素原子と結合する水素原子を3個以上含有し、珪素原子と結合する水素原子及び珪素原子と結合する全有機基との合計の2モル%以上がフェニル基であるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.1〜30質量部、
(C)一分子中に珪素原子と結合する水素原子を2個以上含有し、珪素原子と結合するフェニル基を有しないオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0〜20質量部、
(D)補強性シリカ微粉末:0〜100質量部、
(E)一分子中に少なくとも1個のSiH基を有し、かつフェニレン骨格を少なくとも1個有する有機化合物又は珪素原子数1〜100の有機珪素化合物:0.1〜30質量部、
(F)付加反応触媒:触媒量
を含有してなることを特徴とする付加硬化型自己接着性シリコーンゴム組成物。 - (B)成分の一分子中に珪素原子と結合する水素原子を3個以上含有し、珪素原子と結合する水素原子及び珪素原子と結合する全有機基との合計の2モル%以上がフェニル基であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの重合度が、15以上100以下である請求項1記載の付加硬化型自己接着性シリコーンゴム組成物。
- (B)成分の一分子中に珪素原子と結合する水素原子を3個以上含有し、珪素原子と結合する水素原子及び珪素原子と結合する全有機基との合計の2モル%以上がフェニル基であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの珪素原子結合水素原子の含有量が、0.006〜0.015モル/gの範囲である請求項1又は2記載の付加硬化型自己接着性シリコーンゴム組成物。
- 25℃でせん断速度が10s-1の時の粘度が、50〜800Pa・sの範囲である請求項1,2又は3に記載の付加硬化型自己接着性シリコーンゴム組成物。
- 130℃における3分測定時の10%硬化時間をT10(秒)とした時、10秒≦T10≦60秒である請求項1〜4のいずれか1項記載の付加硬化型自己接着性シリコーンゴム組成物。
- 射出成形用である請求項1〜5のいずれか1項記載の付加硬化型自己接着性シリコーンゴム組成物。
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