JP2010194660A - 工作機械における工作物測定装置およびその方法 - Google Patents
工作機械における工作物測定装置およびその方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】工作物測定装置20では、測定ヘッド用パルスの指令が出力されると、測定ヘッド8は、その時点における工作物9までの距離Dを測定する。位置データ用パルスの指令が出力されると、NC装置13は、工作物上の被測定点に対する測定ヘッドの位置を取得する。位置データ用パルスを、測定ヘッド用パルスよりも、時間差だけ遅延回路15により積極的に遅らせて出力する。測定ヘッド用パルスの指令により測定ヘッドが距離を測定する第1の時間と、第2の時間とを一致させる。第2の時間は、位置データ用パルスの指令により、NC装置が測定ヘッドの位置を取得する時間である。
【選択図】図2
Description
この検査システムでは、工作機械の主軸にプローブ(本発明の測定ヘッド)が装着される。このプローブの針を被加工物(工作物)に接触したときの測定データを出力し、NC装置も位置データを取得する。そして、測定データと位置データとを組み合わせて、被加工物を検査する。
また、測定データが膨大な数なのでデータ量が全体的に多くなってしまう。その結果、送信のためのインターフェースや演算処理するCPUが、大きな処理能力を持つ必要があった。膨大な数の測定データを格納するためのメモリの容量を大きくする必要があった。
このシステムは、プローブの針が被加工物に接触して測定する方法である。したがって、プローブを高速で安全に且つ振動なしまたは低振動で走査するのが困難であった。また、被加工物を短時間で広い範囲を測定するのが難しかった。
第1の実施態様において、前記NC装置は、前記測定ヘッドの前記位置データを記憶するバッファメモリを有しており、前記NC装置は、前記位置データ用タイミングパルスを受信すると、前記測定ヘッドの前記位置データを取得し、前記バッファメモリに一旦記憶させたのち前記制御装置に出力するのが好ましい。
第1の実施態様にかかる前記制御装置は、前記測定データを格納する測定データ記憶部と、前記NC装置で取得され前記バッファメモリに記憶されている前記少なくとも2軸方向の位置のデータを、この制御装置に設けられている開始番地メモリと前記バッファメモリに設けられているカウンタの指令に従って、順次格納する位置データ記憶部と、前記測定ヘッドで測定された測定データおよび前記位置データに基づいて演算処理を行う演算処理部とを有するのが好ましい。
本発明の第2の実施態様にかかる工作物測定装置は、工作機械の主軸に着脱可能に装着される測定ヘッドにより工作物を非接触で測定可能な工作物測定装置であって、測定ヘッド用タイミングパルスの指令が前記測定ヘッドに出力されると、この測定ヘッドは、その時点におけるこの測定ヘッドから前記工作物までの距離を測定し、位置データ用タイミングパルスの指令がNC装置に出力されると、このNC装置は、前記工作物上にある被測定点に対して前記測定ヘッドが前記距離の測定を行なう第1の軸方向と、この測定ヘッドが走査する第2の軸方向とを含む少なくとも2軸方向の位置を取得し、遅延回路を設けて、前記測定ヘッド用タイミングパルスを、前記位置データ用タイミングパルスよりも、予め設定された時間差だけ積極的に早く出力するかまたは遅く出力し、前記2つのタイミングパルスが前記時間差をもって出力されることにより、前記測定ヘッド用タイミングパルスの指令により前記測定ヘッドが、前記工作物に対する前記距離を測定する第1の時間と、前記位置データ用タイミングパルスの指令により前記NC装置が、前記被測定点に対する前記測定ヘッドの前記少なくとも2軸方向の位置を取得する第2の時間と、を一致させており、前記工作物測定装置は、前記工作機械を制御する前記NC装置と、前記測定ヘッドとの間で送受信を行うとともにパルス出力部を有する送信受信部と、前記工作物測定装置を制御する制御装置とを備え、前記送信受信部の前記パルス出力部は、前記測定ヘッドに前記測定ヘッド用タイミングパルスを送信するとともに、前記遅延回路を介して前記NC装置に前記位置データ用タイミングパルスを出力し、前記NC装置は、前記パルス出力部から前記遅延回路を介して前記位置データ用タイミングパルスを受信すると、前記測定ヘッドの前記位置データを取得したのち前記制御装置に出力し、前記送信受信部は、前記パルス出力部の前記測定ヘッド用タイミングパルスを前記測定ヘッドに送信し、この測定ヘッドから受信した測定データを前記制御装置に出力し、この制御装置は、前記位置データと前記測定データとに基づいて演算を行うことにより、前記工作物の2次元形状データまたは3次元形状データを得るようにしている。
第2の実施態様において、前記NC装置は、前記測定ヘッドの前記位置データを記憶するバッファメモリを有しており、前記NC装置は、前記位置データ用タイミングパルスを受信すると、前記測定ヘッドの前記位置データを取得し、前記バッファメモリに一旦記憶させたのち前記制御装置に出力するのが好ましい。
第2の実施態様にかかる前記制御装置は、前記測定データを格納する測定データ記憶部と、前記NC装置で取得され前記バッファメモリに記憶されている前記少なくとも2軸方向の位置のデータを、この制御装置に設けられている開始番地メモリと前記バッファメモリに設けられているカウンタの指令に従って、順次格納する位置データ記憶部と、前記測定データおよび前記位置データに基づいて演算処理を行う演算処理部とを有しているのが好ましい。
本発明において、前記工作物は、前記測定ヘッドの中心軸線に対して相対的に傾斜可能になっているのが好ましい。
また、好ましくは、前記測定ヘッドは自動工具交換装置により前記主軸に対して自動的に交換され、前記主軸に装着された工具で前記工作物を加工する工程の途中に、前記主軸に装着された前記測定ヘッドで前記工作物を測定する工程を設けて、加工動作と測定動作とが連続する。
本発明にかかる工作機械における工作物測定方法は、工作機械の主軸に着脱可能に装着される測定ヘッドにより工作物を非接触で測定可能な工作物測定方法であって、測定ヘッド用タイミングパルスの指令が前記測定ヘッドに出力されると、この測定ヘッドは、その時点におけるこの測定ヘッドから前記工作物までの距離を測定し、位置データ用タイミングパルスの指令がNC装置に出力されると、このNC装置は、前記工作物上にある被測定点に対して前記測定ヘッドが前記距離の測定を行なう第1の軸方向と、この測定ヘッドが走査する第2の軸方向とを含む少なくとも2軸方向の位置を取得し、遅延回路を設けて、前記測定ヘッド用タイミングパルスを、前記位置データ用タイミングパルスよりも、予め設定された時間差だけ積極的に早く出力するかまたは遅く出力し、前記2つのタイミングパルスが前記時間差をもって出力されることにより、前記測定ヘッド用タイミングパルスの指令により前記測定ヘッドが、前記工作物に対する前記距離を測定する第1の時間と、前記位置データ用タイミングパルスの指令により前記NC装置が、前記被測定点に対する前記測定ヘッドの前記少なくとも2軸方向の位置を取得する第2の時間とを、一致させている。
また、工作機械の主軸に対して測定ヘッドを自動的に交換して装着した後、測定ヘッドを高速で安全に且つ振動なしまたは低振動で走査して、工作物を短時間で広い範囲を測定することができる。
NC装置に出力される位置データ用タイミングパルスを、測定ヘッドに出力される測定ヘッド用タイミングパルスよりも、予め設定された時間差だけ遅延回路により積極的に遅らせて出力する。こうして、2つのタイミングパルスが、時間差をもって出力される。
そして、第1の時間と第2の時間とを一致させている。第1の時間は、測定ヘッド用タイミングパルスの指令により、測定ヘッドが、工作物に対する距離を測定する時間である。第2の時間は、位置データ用タイミングパルスの指令により、NC装置が、前記被測定点に対する前記測定ヘッドの前記少なくとも2軸方向の位置を取得する時間である。
プログラマブルコントローラのパルス出力部は、送信受信部に測定ヘッド用タイミングパルスを出力するとともに、遅延回路を介してNC装置に位置データ用タイミングパルスを出力する。
NC装置は、パルス出力部から遅延回路を介して位置データ用タイミングパルスを受信すると、測定ヘッドの位置データを取得したのち制御装置に出力する。
送信受信部は、パルス出力部から受信した測定ヘッド用タイミングパルスを測定ヘッドに送信し、この測定ヘッドから受信した測定データを制御装置に出力する。
制御装置は、これら位置データと測定データとに基づいて演算を行うことにより、工作物の2次元形状データまたは3次元形状データを得る。
その結果、必要最小限の測定データを処理することにより工作物を高精度に2次元測定または3次元測定し、また、工作機械の主軸に対して、測定ヘッドを自動的に交換して装着した後、測定ヘッドを高速で安全に且つ振動なしまたは低振動で走査して、工作物を短時間で広い範囲を測定するという目的が実現される。
図1は、本発明の測定ヘッドが取付けられた工作機械の斜視図である。図2ないし図11は第1実施例を説明するための図で、図2は工作物測定装置の概略構成図、図3は、主軸に装着された測定ヘッドの部分断面図、図4は測定ヘッドのブロック図、図5は、本発明の原理を説明するための波形図である。
図6は、第1実施例の工作物測定装置の波形図、図7は、本発明における工作物測定状態を示す説明図、図8は、制御装置に入力したデータと算出結果とを示す表である。
主軸頭5は、コラム3の前面に支持されて、上下方向(Z軸方向)に移動可能になっている。主軸4の先端には、工具(図示せず)または測定ヘッド8が着脱可能に装着される。主軸4は、その中心軸線がZ軸と平行で且つ中心軸線まわりに回転可能に、主軸頭5に支持されている。
コラム3に支持されている主軸頭5は、Z軸送り機構10に駆動されてZ軸方向に移動する。ベッド2上に配置されているサドル7は、Y軸送り機構11に駆動されてY軸方向に移動する。サドル7上に載置されて工作物9を支持するテーブル6は、X軸送り機構12に駆動されてX軸方向に移動する。
図1ないし図11に示すように、工作機械1における工作物測定装置20およびその方法は、工作機械1の主軸4に着脱可能に装着される測定ヘッド8により、工作物9を非接触で測定可能である。測定ヘッド用タイミングパルスP1の指令が測定ヘッド8に出力されると、測定ヘッド8は、その時点における測定ヘッド8から工作物9までの距離Dを測定する。
位置データ用タイミングパルスP2の指令が、NC装置13に出力される。すると、NC装置13は、工作物9上にある被測定点Sに対して測定ヘッド8が距離Dの測定を行なう第1の軸方向(Z軸方向)と、測定ヘッド8が走査する第2の軸方向(X軸方向)とを含む、少なくとも2軸方向(Z軸方向、X軸方向)の位置を取得する。この「2軸方向の位置」は、互いに直交するZ軸方向とX軸方向の位置の場合が多いが、2軸が直交していない場合でもよい。
第1実施例では、NC装置13は、工作物9上の被測定点Sに対する測定ヘッド8の直交3軸方向(X軸方向,Y軸方向,Z軸方向)の位置を取得する。
第1実施例では、NC装置13に出力される位置データ用タイミングパルスP2を、測定ヘッド8に出力される測定ヘッド用タイミングパルスP1よりも、予め設定された時間差nだけ遅延回路15により積極的に遅らせて出力している。
第1の時間T1は、測定ヘッド用タイミングパルスP1の指令により、測定ヘッド8が、その時点における測定ヘッド8から工作物9までの距離Dを測定する時間である。なお、第1の時間T1は、一つのみではなく、パルス毎に存在している。
第2の時間T2は、位置データ用タイミングパルスP2の指令により、NC装置13が、工作物9上の被測定点Sに対する測定ヘッド8の少なくとも2軸方向の位置を取得する時間である。この第2の時間T2も、一つのみではなく、パルス毎に存在している。
また、工作機械1の主軸4に対して、測定ヘッド8をATC14により自動的に交換して装着した後、測定ヘッド8を高速で安全に且つ振動なしまたは低振動で走査して、工作物9を短時間で広い範囲を測定することができる。
制御装置23は、測定ヘッド8で測定された距離Dのデータ(すなわち、測定データB1)と、NC装置13で取得された少なくとも2軸方向(Z軸方向,X軸方向)の位置のデータCとに基づいて、演算処理を行う演算処理部27を有している。
第1実施例の制御装置23は、測定データB1を格納する測定データ記憶部21と、位置データ記憶部26とを有している。位置データ記憶部26は、NC装置13で取得されバッファメモリ16に記憶されている少なくとも2軸方向の位置のデータCを、この制御装置23に設けられている開始番地メモリ37から出力される指令と、バッファメモリ16に設けられているカウンタ38の指令とに従って、順次格納する。なお、2つの記憶部21,26を、制御装置23とは分離して別途設けてもよい。
プログラマブルコントローラ25は、たとえば、PMC(プログラマブル・マシン・コントローラ)やPLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)などである。
プログラマブルコントローラ25のパルス出力部24は、送信受信部22に測定ヘッド用タイミングパルスP1を出力するとともに、遅延回路15を介してNC装置13に位置データ用タイミングパルスP2を出力する。
第1実施例では、NC装置13には、測定ヘッド8の位置データを記憶するバッファメモリ16が設けられている。したがって、NC装置13は、位置データ用タイミングパルスP2を受信すると、測定ヘッド8の位置データを取得してバッファメモリ16に一旦記憶させたのち、位置データCを制御装置23に出力する。
そのために、X軸送り機構12のX軸サーボモータの動作によるX軸方向の位置情報と、Y軸送り機構11のY軸サーボモータの動作によるY軸方向の位置情報と、Z軸送り機構10のZ軸サーボモータの動作によるZ軸方向の位置情報は、それぞれバッファメモリ16に出力される。
次いで、工作物9上の2番目の被測定点Sを測定したときの測定ヘッド8のX軸方向,Y軸方向,Z軸方向の各位置(座標)を、NC装置13が取得すると、番地「2」に座標値「X,Y,Z」が書き込まれる。
以下同様にして、工作物9上のN番目の被測定点Sを測定したときの測定ヘッド8のX軸方向,Y軸方向,Z軸方向の各位置(座標)を、NC装置13が取得すると、番地「N」に座標値「X,Y,Z」が書き込まれる。
このようにすれば、測定ヘッド8のN個の位置データCが、バッファメモリ16に一時的に記憶された後、制御装置23に出力される。
なお、バッファメモリ16は、リング状でなくてもよく、たとえば、NC装置13の内部に設けられているメモリを流用することもできる。また、NC装置13にバッファメモリ16を設けない場合であってもよい。
制御装置23は、記憶部26に格納されている位置データCと、記憶部21に格納されている測定データB1とに基づいて演算を行うことにより、工作物9の2次元形状データまたは3次元形状データを得る。
このようにすれば、第1の動作と第2の動作とを、同一のタイミングで行なうことができる。第1の動作は、測定ヘッド用タイミングパルスP1の指令により、その時点で測定ヘッド8がこの測定ヘッド8から工作物9までの距離Dを測定する動作である。第2の動作は、位置データ用タイミングパルスP2の指令により、NC装置13が、工作物9上の被測定点Pに対する測定ヘッド8の直交3軸方向の位置を取得する動作である。
この場合でも、上述と同じように、その時点における測定ヘッド8から工作物9までの距離Dの測定と、工作物9上の被測定点Pに対する測定ヘッド8の直交3軸方向の位置の取得とを、同一のタイミングで行うことができる。
このようにすれば、工作物9をテーブル6から取り外さなくても、工作物9を加工したのちテーブル6に取付けたままで直ちに、工作物9を2次元測定または3次元測定することができる。
測定ヘッド8には、非接触の給電装置33により電力が供給される。給電装置33は、主軸4に取付けられた1次側の給電コイル34と、給電コイル34に電流を供給する交流電源35と、測定ヘッド8に取付けられた2次側の受電コイル36とを有している。測定ヘッド8が、工作機械1の主軸4に着脱可能に装着された状態で、給電コイル34と受電コイル36は、一定間隔を隔てて非接触で対向する。
交流電源35から1次側の給電コイル34に交流電圧を印加すると、給電コイル34側に発生した磁束により、受電コイル36側に誘導起電力が生じる。これによって、給電コイル34から受電コイル36に電力が供給される。受電コイル36に供給された電力は、測定ヘッド8の各機器に供給される。
測定ヘッド用制御装置46は、測定された距離Dを算出する距離算出部49と、送受信制御部50とを有している。
レーザ発振器40は、工作物9の表面に照射するためのレーザ光Lを発生させる。CCDカメラ45は、工作物9の表面で反射したレーザ光Lを受光して、2次元画像データを生成する。レンズ43,44は、工作物9の表面で反射したレーザ光Lを、CCDカメラ45の撮像面51上に結像させる。
したがって、レーザ発振器40で発生したレーザ光Lは、プリズム41,42で反射され、絞り52を通り、レンズ43,44を通過して、工作物9の表面の被測定点Sに照射される。
工作物9上の被測定点Sで反射したレーザ光Lは、レンズ44,43で屈折し、絞り52を通り、CCDカメラ45の撮像面51で環状像として収束される。
送受信制御部50は、無線機48を介して送信受信部22との間で、指令やデータを送受信する処理などを行う。すなわち、送信受信部22から測定ヘッド用タイミングパルスP1による指令が送信されると、測定ヘッド用タイミングパルスP1は、無線機48を介して送受信制御部50に送られる。
測定ヘッド用タイミングパルスP1による指令を受けた送受信制御部50は、レーザ発振器40,CCDカメラ45などに、測定動作を開始する旨の信号を出力する。レーザ発振器40はレーザ光Lを発生し、このレーザ光Lは工作物9に照射される。すると、工作物9上の被測定点Sで乱反射したレーザ光Lは、CCDカメラ45で撮影され、この撮影したデータに基づいて2次元画像データが生成される。
距離算出部49は、2次元画像データに基づいて距離Dを算出する。すると、送受信制御部50は、距離算出部49によって算出された測定データを、無線機48を介して送信受信部22に送信する処理を行う。
図1,図2,図5において、プログラマブルコントローラ25のパルス出力部24が、測定ヘッド用タイミングパルスP1と位置データ用タイミングパルスP2とを、時間t1のときに同時に出力したと仮定する。また、パルス出力部24の出力側のケーブル60から分岐されたケーブル61には、遅延回路15は設けられていないと仮定する。なお、図5,図6,図13に示す各波形図の横軸は、時間tである。
すると、測定ヘッド用タイミングパルスP1は、ケーブル60を流れて送信受信部22に入力し、送信受信部22で処理される。その後、無線による信号Fが測定ヘッド8に送信される。測定ヘッド8は、受信したパルス信号に基づいて、その時点における、測定ヘッド8から工作物9までの距離Dを測定する。
パルスP1が流れる経路には、ケーブル60と送信受信部22と無線による信号Fとがある。その結果、パルス出力部24によるパルスP1の出力から、測定ヘッド8による距離Dの測定までに、比較的長い時間(遅れ時間)がかかってしまう。
Δn2 =t3 −t1 ……(1)
このようにして、時間t1の時に出力された位置データ用タイミングパルスP2は、ケーブル61を流れてNC装置13に届く。その後すぐに、NC装置13が、時間t2の時に、工作物9上の被測定点Sに対する測定ヘッド8の直交3軸方向の位置X,Y,Zを取得する。
パルスP2が流れる経路はケーブル60,61のみなので、パルスP2の出力から、NC装置13による測定ヘッド8の位置X,Y,Zの取得までの時間(遅れ時間)は、比較的短い。
Δn1 =t2 −t1 ……(2)
これに対して、測定ヘッド用タイミングパルスP1は、パルス出力部24から、ケーブル60,送信受信部22,無線の信号Fを介して測定ヘッド8に届くので、測定ヘッド8が、測定ヘッド用タイミングパルスP1の指令を受けて測定を開始する時間は遅くなる。
n=Δn2 −Δn1 ……(3)
この時間差nは、パルス出力部24の出力部側に設けられた遅延回路15で設定され、且つこの遅延回路15に記憶されている。遅延回路15は、パルス出力部24を有するプログラマブルコントローラ25の外部(または、内部)に設けられている。
こうして、2つのタイミングパルスP1,P2を、時間差nをもって出力することにより、第1の時間T1と第2の時間T2とを一致させている。
第1の時間T1は、測定ヘッド用タイミングパルスP1の指令により、測定ヘッド8が、その時点における測定ヘッド8から工作物9までの距離Dを測定する時間である。第2の時間T2は、位置データ用タイミングパルスP2の指令により、NC装置13が、工作物9上の被測定点Sに対する測定ヘッド8の直交3軸方向X,Y,Zの位置S1を取得する時間である。
これに対して、位置データ用タイミングパルスP2は、パルス出力部24から出力される。パルスP2をNC装置13に送信する回路の途中に遅延回路15が接続されているので、パルスP2は、測定ヘッド用タイミングパルスP1と比較して、遅延回路15から時間差nだけ積極的に遅く出力される。
次いで、このパルスP2は、ケーブル61を流れるので少し遅れてNC装置13に入力する。これにより、NC装置13は、工作物9上にある被測定点Sに対する測定ヘッド8の直交3軸方向X,Y,Zの位置S1を、第2の時間T2の時に取得する。
遅延回路15が接続されたケーブル61は、パルス出力部24に接続されているケーブル60の途中から分岐している。なお、遅延回路15が接続されたケーブル61は、パルス出力部24に直接接続されている場合でもよい。
その結果、第1の時間T1と第2の時間T2とが同じ時間になる。よって、測定ヘッド8から工作物9までの距離Dの測定と、測定ヘッド8の直交3軸方向の位置S1の取得とを、同一のタイミングで行うことができる。
NC装置13で取得された測定ヘッド8の直交3軸方向X,Y,Zの位置データCは、バッファメモリ16に一旦貯められる。その後、位置データCは、開始番地メモリ37から出力される指令と、バッファメモリ16のカウンタ38の指令に従って、制御装置23に送られ、制御装置23の位置データ記憶部26に順次格納される。
NC装置13にバッファメモリ16を設けたので、測定ヘッド8の直交3軸方向(X軸方向,Y軸方向,Z軸方向)の位置データCを、バッファメモリ16に一旦貯めることができる。
その後、開始番地メモリ37から出力される指令とカウンタ38の指令とに従って、位置データCを複数個まとめて位置データ記憶部26に、順次格納することができるので、位置データCの処理の負担は小さい。
こうして、工作物9上の多数の被測定点Sの各座標のデータ(2次元形状データまたは3次元形状データ)が算出される。この座標のデータは、制御装置23とは別に設けられた演算装置(たとえば、パーソナルコンピュータ)28に出力される。そして、演算装置28は、多数の被測定点Sの座標を集合させる演算を行うことにより、工作物9の立体図すなわち3次元形状E(図7)が得られる。
時間差nは、図9ないし図11に示す手順により算出することができるが、これ以外の手順,式により算出してもよい。
時間差nは、工作機械1に測定ヘッド8を装着した状態のシステムにおける固有の値である。したがって、工作機械1や測定ヘッド8を部分的に改造したり交換しない限り、システム固有の時間差nは、理論的には一定値である。
そのため、工作機械1を設置し、使用する測定ヘッド8を特定した後に、1回のテスト作業で時間差nを設定すればよい。なお、工作機械1のユーザーによっては、工作物9に対する加工条件が変わったり、工作物9の種類が変わったりするたびに、時間差nの確認,変更を、1回または複数回行なう場合もある。こうすれば、より正確な時間差nが設定される。
そして、プログラマブルコントローラ25のパルス出力部24から、測定ヘッド用タイミングパルスP1と位置データ用タイミングパルスP2とを、同時に出力する。なお、遅延回路15は、遅延の機能を発揮しないように、遅延時間をゼロに設定しておくのが好ましい。
すると、測定ヘッド8は、テストピース9aに対する距離を測定する。NC装置13は、テストピース9a上の被測定点Sに対する測定ヘッド8の直交3軸方向X,Y,Zの位置S1を取得する。
したがって、実際に測定ヘッド8が測定するテストピース9a上の被測定点は、架空の被測定点S0になる。測定ヘッド8が測定した距離も、架空の被測定点S0から測定ヘッド8までの距離D1になる。
その結果、制御装置23は、距離D1のデータと、測定ヘッド8の直交3軸方向X,Y,Zの位置S1のデータとに基づいて演算して、テストピース9aの2次元形状データを得る。図9(B)に示すように、この2次元形状データから、テストピース9aの輪郭を示す二点鎖線bが形成される。この二点鎖線bは、テストピース9aの実際の輪郭を示す実線a1よりも、左側にずれた相似形になっている。
そして、パルス出力部24から、測定ヘッド用タイミングパルスP1と位置データ用タイミングパルスP2とを、同時に出力する。そして、測定ヘッド8は、テストピース9aに対する距離を測定する。NC装置13は、テストピース9a上の被測定点Sに対する測定ヘッド8の直交3軸方向X,Y,Zの位置S1を取得する。
したがって、実際に測定ヘッド8が測定するテストピース9a上の被測定点は、架空の被測定点S1になり、測定ヘッド8が測定した距離も、架空の被測定点S0から測定ヘッド8までの距離D2になる。
その結果、制御装置23は、距離D2のデータと、測定ヘッド8の直交3軸方向X,Y,Zの位置S1のデータとに基づいて演算して、テストピース9aの2次元形状データを得る。
そして、図11に示すように、制御装置23は、テストピース9aの実際の輪郭を示す実線a1に対して、左側にずれた輪郭を示す二点鎖線bと、右側にずれた輪郭を示す二点鎖線cとの間の「ずれ寸法」dを算出する。
n=(d/v)÷2……(4)
図12,図13は、それぞれ本発明の第2実施例にかかる工作物測定装置20aの概略構成図,波形図である。なお、第1実施例と同一または相当部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図1,図3,図12,図13に示すように、工作機械1における工作物測定装置20aおよびその方法は、工作機械1の主軸4に着脱可能に装着される測定ヘッド8により、工作物9を非接触で測定可能である。測定ヘッド用タイミングパルスP1の指令が測定ヘッド8に出力されると、測定ヘッド8は、その時点における測定ヘッド8から工作物9までの距離Dを測定する。
なお、第2実施例でも、NC装置13aは、工作物9上の被測定点Sに対する測定ヘッド8の直交3軸方向(X軸方向,Y軸方向,Z軸方向)の位置を取得する。
第2実施例では、NC装置13aに出力される位置データ用タイミングパルスP2を、測定ヘッド8に出力される測定ヘッド用タイミングパルスP1よりも、時間差nだけ遅延回路15により積極的に遅らせて出力している。
第1の時間T1は、測定ヘッド用タイミングパルスP1の指令により、測定ヘッド8が、その時点における測定ヘッド8から工作物9までの距離Dを測定する時間である。なお、第1の時間T1は、一つのみではなく、パルス毎に存在している。
第2の時間T2は、位置データ用タイミングパルスP2の指令により、NC装置13aが、工作物9上の被測定点Sに対する測定ヘッド8の少なくとも2軸方向の位置を取得する時間である。この第2の時間T2も、一つのみではなく、パルス毎に存在している。
NC装置13aは、第2の時間T2に、工作物9上の被測定点Sに対する測定ヘッド8の直交3軸方向の位置を取得する。
NC装置13aは、位置データCを記憶するバッファメモリ16を有している。なお、NC装置13aにバッファメモリ16を設けない場合であってもよい。
また、制御装置23は、測定データB1を格納する測定データ記憶部21と、位置データ記憶部26とを有している。位置データ記憶部26は、NC装置13aで取得されバッファメモリ16に記憶されている少なくとも2軸方向(Z軸方向,X軸方向)の位置のデータCを、この制御装置23に設けられている開始番地メモリ37から出力される指令と、バッファメモリ16に設けられているカウンタ38の指令とに従って、順次格納する。なお、2つの記憶部21,26は、制御装置23とは分離して別途設けてもよい。
送信受信部22aのパルス出力部24は、測定ヘッド8に測定ヘッド用タイミングパルスP1を送信する。また、パルス出力部24は、位置データ用タイミングパルスP2を、遅延回路15を介してNC装置13aに出力する。
なお、遅延回路15は、送信受信部22aの内部に設けられているが、送信受信部22aの外部(たとえば、送信受信部22aとNC装置13aとの間)に設けられていてもよい。また、変形例として、遅延回路15を送信受信部22aの内部に別途設ける代わりに、送信受信部22a自体が遅延回路15と同じ機能を発揮する場合であってもよい。
第2実施例でも、NC装置13aには、測定ヘッド8の位置データを記憶するバッファメモリ16が設けられている。したがって、NC装置13aは、位置データ用タイミングパルスP2を受信すると、測定ヘッド8の位置データを取得してバッファメモリ16に一旦記憶させたのち、位置データCを制御装置23に出力する。
上述の構成の第2実施例の工作物測定装置20aは、第1実施例と同じ作用効果を奏する。
したがって、主軸4に装着された工具で工作物9を加工する工程の途中に、主軸4に装着された測定ヘッド8で工作物9を測定する工程を設ければ、加工動作と測定動作とが連続する。このようにすれば、第1実施例と同じ作用効果を奏する。
工作物測定装置20aは、NC装置13aに含まれて工作機械1を制御するプログラマブルコントローラ25aを有している。なお、プログラマブルコントローラ25aを、NC装置13aとは分離して別途設けてもよい。
その結果、第1の時間T1と第2の時間T2とが同期する。第1の時間T1は、測定ヘッド用タイミングパルスP1の指令により、測定ヘッド8が距離Dを測定する時間である。第2の時間T2は、位置データ用タイミングパルスP2の指令により、NC装置13,13aが、工作物9上にある被測定点Sに対する測定ヘッド8の少なくとも2軸方向(ここでは、直交3軸方向X,Y,Z)の位置S1を取得する時間である。
工作物測定装置20,20aによれば、工作機械1の主軸4に対して測定ヘッド8を自動的に交換して装着した後、測定ヘッド8を高速で安全に且つ振動なしまたは低振動で走査して、工作物9を短時間で広い範囲を測定することができる。
このようにすれば、工作物9の側面などを測定ヘッド8で自在に測定して、さらに広い範囲で工作物9を2次元測定または3次元測定することができる。
なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
4 主軸
8 測定ヘッド
9 工作物
13,13a NC装置
14 自動工具交換装置
15 遅延回路
16 バッファメモリ
20,20a 工作物測定装置
21 測定データ記憶部
22,22a 送信受信部
23 制御装置
24 パルス出力部
25 プログラマブルコントローラ
26 位置データ記憶部
27 演算処理部
B1 測定データ
C 位置データ
CL 中心軸線
D 距離
n 時間差
P1 測定ヘッド用タイミングパルス
P2 位置データ用タイミングパルス
S 被測定点
S1 測定ヘッドの直交3軸方向位置
T1 第1の時間
T2 第2の時間
X軸方向 第2の軸方向
Z軸方向 第1の軸方向
Claims (9)
- 工作機械の主軸に着脱可能に装着される測定ヘッドにより工作物を非接触で測定可能な工作物測定装置であって、
測定ヘッド用タイミングパルスの指令が前記測定ヘッドに出力されると、この測定ヘッドは、その時点におけるこの測定ヘッドから前記工作物までの距離を測定し、
位置データ用タイミングパルスの指令がNC装置に出力されると、このNC装置は、前記工作物上にある被測定点に対して前記測定ヘッドが前記距離の測定を行なう第1の軸方向と、この測定ヘッドが走査する第2の軸方向とを含む少なくとも2軸方向の位置を取得し、
前記NC装置に出力される前記位置データ用タイミングパルスを、前記測定ヘッドに出力される前記測定ヘッド用タイミングパルスよりも、予め設定された時間差だけ遅延回路により積極的に遅らせて出力し、
前記2つのタイミングパルスが前記時間差をもって出力されることにより、前記測定ヘッド用タイミングパルスの指令により前記測定ヘッドが、前記工作物に対する前記距離を測定する第1の時間と、前記位置データ用タイミングパルスの指令により前記NC装置が、前記被測定点に対する前記測定ヘッドの前記少なくとも2軸方向の位置を取得する第2の時間と、を一致させており、
前記工作物測定装置は、
前記工作機械を制御する前記NC装置と、前記測定ヘッドとの間で送受信を行う送信受信部と、前記工作物測定装置を制御する制御装置とを備え、
プログラマブルコントローラのパルス出力部は、前記送信受信部に前記測定ヘッド用タイミングパルスを出力するとともに、前記遅延回路を介して前記NC装置に前記位置データ用タイミングパルスを出力し、
前記NC装置は、前記パルス出力部から前記遅延回路を介して前記位置データ用タイミングパルスを受信すると、前記測定ヘッドの前記位置データを取得したのち前記制御装置に出力し、
前記送信受信部は、前記パルス出力部から受信した前記測定ヘッド用タイミングパルスを前記測定ヘッドに送信し、この測定ヘッドから受信した測定データを前記制御装置に出力し、
この制御装置は、前記位置データと前記測定データとに基づいて演算を行うことにより、前記工作物の2次元形状データまたは3次元形状データを得るようにしたことを特徴とする工作機械における工作物測定装置。 - 前記NC装置は、前記測定ヘッドの前記位置データを記憶するバッファメモリを有しており、
前記NC装置は、前記位置データ用タイミングパルスを受信すると、前記測定ヘッドの前記位置データを取得し、前記バッファメモリに一旦記憶させたのち前記制御装置に出力することを特徴とする請求項1に記載の工作機械における工作物測定装置。 - 前記制御装置は、
前記測定データを格納する測定データ記憶部と、
前記NC装置で取得され前記バッファメモリに記憶されている前記少なくとも2軸方向の位置のデータを、この制御装置に設けられている開始番地メモリと前記バッファメモリに設けられているカウンタの指令に従って、順次格納する位置データ記憶部と、
前記測定データおよび前記位置データに基づいて演算処理を行う演算処理部とを有することを特徴とする請求項2に記載の工作機械における工作物測定装置。 - 工作機械の主軸に着脱可能に装着される測定ヘッドにより工作物を非接触で測定可能な工作物測定装置であって、
測定ヘッド用タイミングパルスの指令が前記測定ヘッドに出力されると、この測定ヘッドは、その時点におけるこの測定ヘッドから前記工作物までの距離を測定し、
位置データ用タイミングパルスの指令がNC装置に出力されると、このNC装置は、前記工作物上にある被測定点に対して前記測定ヘッドが前記距離の測定を行なう第1の軸方向と、この測定ヘッドが走査する第2の軸方向とを含む少なくとも2軸方向の位置を取得し、
遅延回路を設けて、前記測定ヘッド用タイミングパルスを、前記位置データ用タイミングパルスよりも、予め設定された時間差だけ積極的に早く出力するかまたは遅く出力し、
前記2つのタイミングパルスが前記時間差をもって出力されることにより、前記測定ヘッド用タイミングパルスの指令により前記測定ヘッドが、前記工作物に対する前記距離を測定する第1の時間と、前記位置データ用タイミングパルスの指令により前記NC装置が、前記被測定点に対する前記測定ヘッドの前記少なくとも2軸方向の位置を取得する第2の時間と、を一致させており、
前記工作物測定装置は、
前記工作機械を制御する前記NC装置と、前記測定ヘッドとの間で送受信を行うとともにパルス出力部を有する送信受信部と、前記工作物測定装置を制御する制御装置とを備え、
前記送信受信部の前記パルス出力部は、前記測定ヘッドに前記測定ヘッド用タイミングパルスを送信するとともに、前記遅延回路を介して前記NC装置に前記位置データ用タイミングパルスを出力し、
前記NC装置は、前記パルス出力部から前記遅延回路を介して前記位置データ用タイミングパルスを受信すると、前記測定ヘッドの前記位置データを取得したのち前記制御装置に出力し、
前記送信受信部は、前記パルス出力部の前記測定ヘッド用タイミングパルスを前記測定ヘッドに送信し、この測定ヘッドから受信した測定データを前記制御装置に出力し、
この制御装置は、前記位置データと前記測定データとに基づいて演算を行うことにより、前記工作物の2次元形状データまたは3次元形状データを得るようにしたことを特徴とする工作機械における工作物測定装置。 - 前記NC装置は、前記測定ヘッドの前記位置データを記憶するバッファメモリを有しており、
前記NC装置は、前記位置データ用タイミングパルスを受信すると、前記測定ヘッドの前記位置データを取得し、前記バッファメモリに一旦記憶させたのち前記制御装置に出力することを特徴とする請求項4に記載の工作機械における工作物測定装置。 - 前記制御装置は、
前記測定データを格納する測定データ記憶部と、
前記NC装置で取得され前記バッファメモリに記憶されている前記少なくとも2軸方向の位置のデータを、この制御装置に設けられている開始番地メモリと前記バッファメモリに設けられているカウンタの指令に従って、順次格納する位置データ記憶部と、
前記測定データおよび前記位置データに基づいて演算処理を行う演算処理部とを有することを特徴とする請求項5に記載の工作機械における工作物測定装置。 - 前記工作物は、前記測定ヘッドの中心軸線に対して相対的に傾斜可能になっていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかの項に記載の工作機械における工作物測定装置。
- 前記測定ヘッドは自動工具交換装置により前記主軸に対して自動的に交換され、
前記主軸に装着された工具で前記工作物を加工する工程の途中に、前記主軸に装着された前記測定ヘッドで前記工作物を測定する工程を設けて、加工動作と測定動作とが連続するようにしたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかの項に記載の工作機械における工作物測定装置。 - 工作機械の主軸に着脱可能に装着される測定ヘッドにより工作物を非接触で測定可能な工作物測定方法であって、
測定ヘッド用タイミングパルスの指令が前記測定ヘッドに出力されると、この測定ヘッドは、その時点におけるこの測定ヘッドから前記工作物までの距離を測定し、
位置データ用タイミングパルスの指令がNC装置に出力されると、このNC装置は、前記工作物上にある被測定点に対して前記測定ヘッドが前記距離の測定を行なう第1の軸方向と、この測定ヘッドが走査する第2の軸方向とを含む少なくとも2軸方向の位置を取得し、
遅延回路を設けて、前記測定ヘッド用タイミングパルスを、前記位置データ用タイミングパルスよりも、予め設定された時間差だけ積極的に早く出力するかまたは遅く出力し、
前記2つのタイミングパルスが前記時間差をもって出力されることにより、前記測定ヘッド用タイミングパルスの指令により前記測定ヘッドが、前記工作物に対する前記距離を測定する第1の時間と、前記位置データ用タイミングパルスの指令により前記NC装置が、前記被測定点に対する前記測定ヘッドの前記少なくとも2軸方向の位置を取得する第2の時間とを、一致させたことを特徴とする工作機械における工作物測定方法。
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