JP2007086953A - 加工面のnc補正加工方法および補正加工用ncデータの作成装置 - Google Patents

加工面のnc補正加工方法および補正加工用ncデータの作成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ワークの加工表面を構成する複数の面要素の中で、目標形状に対して削り残し量が許容値を越える補正面要素を、この補正面要素と隣接する面要素と段差を生じることなく、同じ加工面性状で補正加工することができる加工面のNC補正加工方法および補正加工用NCデータの作成装置を提供する。
【解決手段】 工具により加工された加工表面を構成する複数の面要素を測定装置により測定し、目標形状に対して削り残し量が許容値を越える補正面要素、および該補正面要素と隣接する隣接面要素部分を補正加工領域に設定し、補正面要素は、削り残し量に応じた補正加工取り代で補正加工し、隣接面要素部分は、補正加工後の補正面要素の縁部と滑らかにつながるように漸増する補正加工取り代で補正加工する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、加工された工作物の加工面を数値制御により補正加工するNC補正加工方法、および補正加工を行うためのNCデータを作成する補正加工用NCデータの作成装置に関するものである。
従来、例えばマシニングセンタによる金型等の切削加工においては、CAM(computer aided manufacturing)によって作成した基準NCデータに基づいて、ボールエンドミル等の工具と工作物を3次元方向に相対移動させて加工を行った後、目標形状に対する工作物の加工誤差を測定し、加工誤差が許容範囲から外れた部分を補正加工する補正加工方法が特許文献1に記載されている。
この特許文献1に記載されたNC工作機械では、NC工作機械に対向して配置された形状測定装置にタッチセンサを装架し、測定用NCデータに従って加工表面に設定された測定点に順次タッチセンサを接触させ、各測定点の3次元座標値(X,Y,Z)を測定し、この各測定点の測定3次元座標値と測定点に対応する目標形状における目標3次元座標値とから加工誤差を算出し、この加工誤差が許容範囲内から外れる部分を抽出し、この抽出された部分について補正加工用NCデータが作成されて補正加工が実施されている。
かかる特許文献1においては、NCデータを作成する際に加工面が複数の領域に分割され、加工後に、この分割された複数の領域を形状測定装置により測定し、基準値以上に加工代が残った領域が残加工代部位として特定される。そして、この残加工代部位のみを補正加工するために、例えば、残加工部位に対応した目標形状における加工面より深い位置に補正加工用の目標加工面を設定するように補正加工用NCデータが作成される。この残加工部位を補正加工する加工条件は、工具の切込み量を小さくし、或いは工具のピックフィード、送り速度を小さくする等、作業者の経験や勘により決定されていた。
特開2005−34961号公報(第6,7頁、図4)
ところで、特許文献1に記載された加工面のNC補正加工方法では、残加工代部位のみが補正加工用NCデータによって補正加工されるので、残加工代部位とこの残加工代部位と隣接する領域との間に段差が生じる可能性があった。また、補正加工用NCデータによって残加工代部位を補正加工する加工条件と、基準NCデータによって残加工代部位および残加工部位と隣接する領域とを加工した加工条件とが異なるので、補正加工された残加工代部位と、これと隣接する領域との間で加工面の加工面性状に大きな差を生じることがあった。
本発明は、上記した従来の不具合を解消するためになされたもので、ワークの加工表面を構成する複数の面要素の中で、目標形状に対して削り残し量が許容値を越える補正面要素を、この補正面要素と隣接する面要素と段差を生じることなく、同じ加工面性状で補正加工することができる加工面のNC補正加工方法および補正加工用NCデータの作成装置を提供することである。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、ワークを保持するテーブルと、工具が装着される主軸とを備え、前記ワークを目標形状に加工するための基準NCデータに従って前記主軸およびテーブルを相対的に移動させ、前記ワークを前記工具により前記目標形状に加工し、前記ワークの加工表面を構成する複数の面要素を測定装置により測定し、前記目標形状に対して削り残し量が許容値を越える補正面要素を補正加工する加工面のNC補正加工方法において、前記補正面要素および該補正面要素と隣接する隣接面要素部分を補正加工領域に設定し、前記補正面要素部分については、前記削り残し量に応じた補正加工取り代で補正加工し、前記隣接面要素部分については、補正加工後の前記補正加工領域の縁部と滑らかにつながるように漸増する補正加工取り代で補正加工することである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記補正加工領域を前記基準NCデータにおける補正加工領域部分の加工条件と同様の加工条件で加工することである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、ワークを保持するテーブルと、工具が装着される主軸とを備え、前記ワークを目標形状に加工するための基準NCデータに従って前記主軸およびテーブルを相対的に移動させ、前記ワークを前記工具により前記目標形状に加工し、前記ワークの加工表面を構成する複数の面要素を測定装置により測定し、前記目標形状に対して削り残し量が許容値を越える補正面要素を補正加工するための補正加工用NCデータの作成装置において、前記補正面要素および該補正面要素と隣接する隣接面要素部分を補正加工用NCデータにおける補正加工領域に設定する手段と、前記補正加工用NCデータにおける前記補正面要素での工具切込み位置を前記基準NCデータでの工具切込み位置より前記削り残し量に応じた補正加工取り代だけ工作物に向かって切り込ませ、補正加工後に補正面要素の縁部と隣接面要素部分とが滑らかにつながるように、前記隣接面要素部分での工具切込み位置を前記基準NCデータでの工具切込み位置より前記補正面要素の縁部に向かって漸増する補正加工取り代だけ切り込ませた補正加工用NCデータにおける工具軌跡を設定する手段と、を備えたことである。
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項3において、前記補正加工用NCデータにおける前記補正加工領域の加工条件を、前記基準NCデータにおける補正加工領域部分の加工条件と同様の加工条件に設定する手段を備えたことである。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、工具により加工された加工表面を構成する複数の面要素を測定装置により測定し、目標形状に対して削り残し量が許容値を越える補正面要素、および該補正面要素と隣接する隣接面要素部分を補正加工領域に設定し、補正面要素は、削り残し量に応じた補正加工取り代で補正加工し、隣接面要素部分は、補正加工後の補正面要素の縁部と滑らかにつながるように漸増する補正加工取り代で補正加工する。このように目標形状に対して削り残し量が許容値を越える補正面要素だけでなく、補正面要素と隣接する隣接面要素部分を補正加工領域に設定して補正加工するので、目標形状に対して削り残し量が許容値を越える補正面要素をこの補正面要素と隣接する面要素と段差を生じることなく滑らかに連続させて補正加工することができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、補正加工領域を基準NCデータにおける補正加工領域部分の加工条件と同様の加工条件で加工するので、目標形状に対して削り残し量が許容値を越える補正面要素をこの補正面要素と隣接する面要素と同じ加工面性状に補正加工することができる。
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、工具により加工された加工表面を構成する複数の面要素を測定装置により測定し、目標形状に対して削り残し量が許容値を越える補正面要素、および該補正面要素と隣接する隣接面要素部分を補正加工領域に設定する。補正面要素においては、削り残し量に応じた補正加工取り代だけ工具を工作物に対して基準NCデータより切り込ませ、隣接面要素部分においては、補正加工後の補正面要素の縁部と滑らかにつながるように漸増する補正加工取り代だけ工具を工作物に対して基準NCデータより切り込ませる工具軌跡を設定する。これにより、目標形状に対して削り残し量が許容値を越える補正面要素をこの補正面要素と隣接する面要素と段差を生じることなく滑らかに連続して補正加工できる補正加工用NCデータを容易に作成することができる。
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、補正加工用NCデータにおける補正加工領域の加工条件を、基準NCデータにおける補正加工領域部分の加工条件と同様の加工条件に設定するので、目標形状に対して削り残し量が許容値を越える補正面要素をこの補正面要素と隣接する面要素と同じ加工面性状に補正加工できる補正加工用NCデータを容易に作成することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る加工面のNC補正加工方法および補正加工用NCデータの作成装置を図面に基づいて説明する。図1において10はマシニングセンタで、ワークWを保持するテーブル17と、工具Tが装着される主軸15とを備え、ワークWを目標形状に加工するための基準NCデータに従って主軸15およびテーブル17を相対的に移動させ、ワークWを目標形状となるように工具Tにより加工する。主軸15には、工具TによるワークWの加工を終了した後に、図2に示すワークの形状を測定する測定装置18が工具Tに換えて装着され、テーブル17上に保持された加工済みワークの加工表面を構成する複数の面要素を測定する。複数の面要素は、ワークWを目標形状に加工するためのNCデータを作成する際に、加工済みワークの加工表面を予め複数の領域に分割することにより形成されたものであり、平面、球面、曲面を近似的に形成する小平面等である。
マシニングセンタ10は、ベッド11を備えており、このベッド11上にはX軸方向(左右方向)に沿って移動するスライドテーブル12およびZ軸方向(前後方向)に沿って移動するコラム13が備えられている。コラム13はY軸方向(上下方向)に沿って移動する主軸台14を備えており、主軸台14にはモータにより回転駆動され、先端に工具Tが着脱可能に装着される主軸15が軸承されている。スライドテーブル12上には、チルトテーブル16がX軸と平行なA軸回りに揺動可能に装架され、チルトテーブル16上には、ワークWを保持するテーブルとして回転テーブル17がA軸と直交するB軸回りに回転可能に支承されている。
測定装置18は、タッチプローブ19が本体20に移動可能に装架されて軸線方向に前方に突出され、圧縮スプリングにより初期姿勢に保持されている。タッチプローブ19は先端に球部21が形成され、球部21が外力を受けて任意の方向に移動し、球部21の変位量が検出される。本体20の後方には装着部22が突設され、装着部22が主軸15の先端に形成された嵌合穴に嵌装され、測定装置18が定位置に停止された主軸15に装着される。測定装置18が主軸15に装着された状態において、タッチプローブ19の球部21の中心を通る軸線は、主軸15の軸線と一致する。本体20には接続端子23が後方に突出され、測定装置18が主軸15に装着されると接続端子23が主軸台14に設けられた電気端子と接続され、球部21の変位量に関する情報が制御装置24に伝送される。
図3に示すように、マシニングセンタ10の制御装置24は、データ記憶部25および駆動制御部26を備え、例えばCAD/CAM30にて生成された基準NCデータは、データ記憶部25の基準NCデータファイル27に記憶されている。そして、駆動制御部26が、基準NCデータファイル27から基準NCデータを読み込み、その基準NCデータに従ってスライドテーブル12、コラム13、主軸台14、チルトテーブル16および回転テーブル17のX,Y,Z,A,B軸の各駆動軸用モータ29を駆動するとともに、主軸15用の主軸モータを回転駆動する。これにより、主軸15の先端に装着された工具Tが、ワークWを目標形状となるように加工する。
主軸15に測定装置18を装着し、テーブル17上に保持された加工済みワークの加工表面を構成する複数の面要素を測定するために、測定用NCデータがCAD/CAM30にて作成され、データ記憶部25の測定用NCデータファイル28に記憶されている。
CAD/CAM30は、各面要素の中央部分に設定された測定点における面法線ベクトルを求め、この面法線ベクトルが主軸15の軸線と一致するようにワークWを回転させ、且つタッチプローブ19の先端球部21が測定点から面法線ベクトル方向に所定量離れた測定開始位置に測定装置18をワークWに対して位置させた後に、タッチプローブ19を面法線方向から測定点に接近させて球部21を面要素に接触させ、タッチプローブ19を本体20に対して微少量後退させるために、チルトテーブル16および回転テーブル17をA,B軸回りに回転させるとともに、スライドテーブル12、コラム13および主軸台14をX,Y,Z軸方向に移動させる測定用NCデータを作成し、データ記憶部25の測定用NCデータファイル28に記憶させる。球部21と各面要素との接触によるタッチプローブ19の後退量は本体20に内蔵された変位形で測定され、このタッチプローブ19の測定された後退量と、目標形状に対してタッチプローブ19の後退量として設定されている設定後退量との差が各面要素の加工誤差として求められ、データ記憶部25の加工誤差データファイル31に記憶される。なお、測定装置18の測定誤差を減少するために、回転テーブル17上にX−Z平面と平行でY方向の高さが既知の基準面を設け、この基準面の高さを前述と同様の測定用NCデータで測定した測定値に基づいてタッチプローブ19の測定後退量を校正するようにしてもよい。
CAD/CAM30は、複数の面要素32の中、タッチプローブ19の測定後退量が設定後退量より許容値を超えて大きくなる面要素、即ち、目標形状33に対する削り残し量rが許容値sを越える面要素32を補正面要素34として抽出し(図4)、この補正面要素34を補正加工するための補正加工用NCデータを作成し、データ記憶部25の補正加工用NCデータファイル37に記憶させる。CAD/CAM30は、補正面要素34および補正面要素34と隣接する隣接面要素部分35を補正加工領域36に設定する(図5)。
CAD/CAM30は、補正加工用NCデータにおける補正面要素34での工具切込み位置を基準NCデータでの工具切込み位置より削り残し量rに応じた補正加工取り代だけ工作物Wに向かって切り込ませ、補正加工後に補正面要素34の縁部と隣接面要素部分35とが滑らかにつながるように、隣接面要素部分35での工具切込み位置を基準NCデータでの工具切込み位置より補正面要素34の縁部に向かって漸増する補正加工取り代だけ工作物Wに向かって切り込ませた補正加工用NCデータにおける工具軌跡を設定する(図6,7)。そして、CAD/CAM30は、補正加工用NCデータにおける補正加工領域36の加工条件を、基準NCデータにおける補正加工領域部分の加工条件と同様の加工条件に設定する。
次に、上記加工面のNC補正加工方法および補正加工NCデータの作成装置の作動を説明する。ワークWが回転テーブル17上に冶具により保持されると、制御装置24は、基準NCデータファイル27から基準NCデータを読み出して実行し、ワークWを工具Tにより目標形状33に加工する。
基準NCデータによるワークWの加工が終了すると、制御装置24は、測定用NCデータファイル28から測定用NCデータを読み出して実行する。これにより、測定装置18が主軸15に装着され、各面要素32の面法線ベクトルが主軸15の軸線と一致するようにワークWが回動され、測定装置18のタッチプローブ19が面要素32の中央部分に設定された測定点に面法線ベクトル方向から接近される。球部21と各面要素との接触によるタッチプローブ19の後退量は本体20に内蔵された変位形で測定されて測定後退量としてデータ記憶部25に記憶される。このタッチプローブ19の測定後退量と、目標形状33に対してタッチプローブ19が後退する量として設定されている設定後退量との差が各面要素32の加工誤差として求められ、データ記憶部25の加工誤差データファイル31に記憶される。
各面要素32の加工誤差が求められると、CAD/CAM30は、図8に示す補正加工用NCデータ作成プログラムを実行し、削り残し量rが許容値sを超える補正面要素34を補正加工するための補正加工用NCデータを作成し、データ記憶部25の補正加工用NCデータファイル37に記憶させる。CAD/CAM30は、加工誤差データファイル31を検索して、複数の面要素32の中、タッチプローブ19の測定後退量が設定後退量より許容値sを超えて大きくなる面要素、即ち、目標形状33に対する削り残し量rが許容値sを越える面要素32を補正面要素34として抽出する(ステップS1)。CAD/CAM30は、補正面要素34および補正面要素34と隣接する隣接面要素部分35を補正加工領域36に設定する(ステップS2)。隣接面要素部分35は、図5に示すように、補正面要素34を包囲する環状帯として補正面要素34と隣接する8個の面要素32に設定される。複数個の補正面要素34が連続して存在する場合、隣接面要素部分35は、複数個の補正面要素34と隣接する面要素32の群に、複数個の補正面要素34を包囲する環状帯として設定される。この環状帯の幅は隣接する補正面要素34の削り残し量rの大きさに応じて設定するようにしてもよい。また、隣接面要素部分35は、補正面要素34と隣接する面要素32の群の全領域に設定してもよい。
補正加工用NCデータにおいて、補正加工領域36での工具軌跡は、基準NCデータにおける対応する領域での工具Tの軌跡と工具Tの切込み以外は同様に設定される。補正面要素34を横切る工具軌跡Pについては、図6に示すように、補正面要素34での工具Tの切込み位置c1は、基準NCデータでの工具Tの切込み位置より削り残し量rに応じた補正加工取り代d1だけ工作物Wに向かって切り込むように設定される。そして、補正加工後に、工具軌跡Pの方向において補正面要素34の前後縁部と隣接面要素部分35A,35Bとが滑らかにつながるように、補正面要素34前後の隣接面要素部分35A,35Bでの工具Tの切込み位置c2は、基準NCデータでの工具Tの切込み位置より補正面要素34の前後縁部に向かって夫々漸増する補正加工取り代d2だけ工作物Wに向かって切り込むように設定される。
補正面要素34の左右側方の隣接面要素部分35L,35Rを通過する工具軌跡Pについては、図7に示すように、補正加工後に、工具軌跡Pと直角方向において補正面要素34の側縁部と隣接面要素部分35L,35Rとが滑らかにつながるように、工具軌跡Pの補正面要素34の側縁部と並走する部分における工具Tの切込み位置c3は、補正面要素34の側縁部の近くを通過する工具軌跡Pほど基準NCデータでの工具Tの切込み位置より漸次大きくなる補正加工取り代d3だけ工作物Wに向かって切り込むように設定される。そして、補正面要素34の左右側方の隣接面要素部分35L,35Rを通過する工具軌跡Pの一部であって補正面要素34前後の隣接面要素部分35A,35Bを走行する部分における工具Tの切込み位置c3は、補正面要素34前後の隣接面要素部分35A,35Bの側縁に向かって漸増する補正加工取り代d3だけ工作物Wに向かって切り込むように設定される。(ステップS3)。
さらに、補正加工用NCデータにおいて、補正加工領域36での加工条件は、例えば、基準NCデータにおける補正加工領域部分の加工条件を複写することにより、基準NCデータでの加工条件と同じに設定される(ステップS4)。これにより、補正加工領域36が基準NCデータにより加工された補正加工領域36に隣接する領域と同様の加工面性状に補正加工される。また、補正加工領域36での加工条件を、基準NCデータによる仕上加工と同等な加工面性状が得られる加工条件とするために、基準NCデータ作成時に用いた工程設計ソフトを用いて設定するようにしてもよい。この工程設計ソフトは、補正加工領域36や加工形状を認識して加工条件を設定するので、最適な加工条件を設定することができる。すべての補正面要素34についてステップS2からステップS5が実行されると(ステップS5)、補正加工用NCデータ作成プログラムを終了する。
次に、制御装置24は、補正加工用NCデータファイル37から補正加工用NCデータを読み出して実行し、ワークWの加工面を工具TによりNC補正加工する。マシニングセンタ10の駆動制御部26は、補正加工用NCデータファイル37から補正加工用NCデータを読み込み、その補正加工用NCデータに従ってスライドテーブル12、コラム13、主軸台14、チルトテーブル16および回転テーブル17のX,Y,Z,A,B軸の各駆動軸用モータ29を駆動するとともに、主軸15用の主軸モータを回転駆動する。これにより、主軸15の先端に装着された工具Tが、目標形状33に対して削り残し量rが許容値sを越える補正面要素34および該補正面要素34と隣接する隣接面要素部分35とで構成される補正加工領域36を補正加工する。このとき、補正面要素部分34については、削り残し量rに応じた補正加工取り代で補正加工され、隣接面要素部分35については、補正加工後の補正面要素34の縁部と滑らかにつながるように漸増する補正加工取り代で補正加工される。
即ち、工具軌跡Pが補正面要素34を横切る場合、補正面要素34は、工具Tの切込み位置c1が基準NCデータでの工具Tの切込み位置より削り残し量rに応じた補正加工取り代d1だけ工作物Wに向かって切り込まれて補正加工され、隣接面要素部分35A,35Bは、工具軌跡Pの方向において補正面要素34の前後縁部と隣接面要素部分35A,35Bとが滑らかにつながるように、工具Tの切込み位置c2が基準NCデータでの工具Tの切込み位置より補正面要素34の前後縁部に向かって漸増する補正加工取り代d2だけ工作物Wに向かって切り込まれて補正加工される。
工具軌跡Pが補正面要素34の左右側方の隣接面要素部分35L,35Rを通過する場合、工具軌跡Pと直角方向において補正面要素34の側縁部と隣接面要素部分35L,35Rとが滑らかにつながるように、工具軌跡Pの補正面要素34の側縁部と並走する部分における工具Tの切込み位置c3が、補正面要素34の側縁部の近くを通過する工具軌跡Pほど基準NCデータでの工具Tの切込み位置より漸次大きくなる補正加工取り代d3だけ工作物Wに向かって切り込まれて補正加工される。そして、補正面要素34の左右側方の隣接面要素部分35L,35Rを通過する工具軌跡Pの一部であって補正面要素34前後の隣接面要素部分35A,35Bを走行する部分における工具Tの切込み位置c3が、補正面要素34前後の隣接面要素部分35A,35Bの側縁に向かって漸増する補正加工取り代d3だけ工作物Wに向かって切り込まれて補正加工される。
上記実施の形態では、マシニングセンタ10の主軸15に測定装置18を着脱自在に取り付けてワークWの形状を測定したが、マシニングセンタ10と対峙して配設した3次元測定装置によりワークWの形状を測定してもよい。
また、測定装置18は、ワークに接触して形状を測定するものであったが、例えば、非接触の距離センサを備え、その距離センサによりワークの表面をスキャンしてワークの形状を測定する構成にしてもよい。
また、上記実施の形態では、補正加工領域36を設定するために補正面要素34を決定するもととなる複数の面要素32として、NCデータを作成する際に加工領域を分割した面要素を用いたが、加工後の工作物を測定および補正加工するために改めて加工面を複数の面要素に分割するようにしてもよい。
本発明の実施の形態に係る加工面のNC補正加工方法および補正加工NCデータ作成装置を構成するマシニングセンタの斜視図。 ワークの形状を測定する測定装置の概観図。 マシニングセンタの電気的な構成を示すブロック図。 補正加工面を示す図。 補正加工領域を示す図。 図5の工具軌跡に沿って切断した6−6断面図。 図5の工具軌跡と直角な面で切断した7−7断面図。 補正加工用NCデータ作成プログラムを示す図。
符号の説明
10…マシニングセンタ、11…ベッド、12…スライドテーブル、13…コラム、14…主軸台、15…主軸、16…チルトテーブル、17…回転テーブル(テーブル)、18…測定装置、19…タッチプローブ、20…本体、21…球部、22…装着部、23…接続端子、24…制御装置、25…データ記憶部、26…駆動制御部、27…基準NCデータファイル、28…測定用NCデータファイル、29…各軸の駆動軸用モータ、30…CAD/CAM、31…加工誤差データファイル、32…面要素、33…目標形状、34…補正面要素、35…隣接面要素部分、36…補正加工領域、37…補正加工用NCデータファイル、P…工具軌跡、c1,c2,c3…切込み位置、d1,d2,d3…補正加工取り代。

Claims (4)

  1. ワークを保持するテーブルと、工具が装着される主軸とを備え、前記ワークを目標形状に加工するための基準NCデータに従って前記主軸およびテーブルを相対的に移動させ、前記ワークを前記工具により前記目標形状に加工し、前記ワークの加工表面を構成する複数の面要素を測定装置により測定し、前記目標形状に対して削り残し量が許容値を越える補正面要素を補正加工する加工面のNC補正加工方法において、
    前記補正面要素および該補正面要素と隣接する隣接面要素部分を補正加工領域に設定し、
    前記補正面要素部分については、前記削り残し量に応じた補正加工取り代で補正加工し、
    前記隣接面要素部分については、補正加工後の前記補正加工領域の縁部と滑らかにつながるように漸増する補正加工取り代で補正加工することを特徴とする加工面のNC補正加工方法。
  2. 請求項1において、前記補正加工領域を前記基準NCデータにおける補正加工領域部分の加工条件と同様の加工条件で加工することを特徴とする加工面のNC補正加工方法。
  3. ワークを保持するテーブルと、工具が装着される主軸とを備え、前記ワークを目標形状に加工するための基準NCデータに従って前記主軸およびテーブルを相対的に移動させ、前記ワークを前記工具により前記目標形状に加工し、前記ワークの加工表面を構成する複数の面要素を測定装置により測定し、前記目標形状に対して削り残し量が許容値を越える補正面要素を補正加工するための補正加工用NCデータの作成装置において、
    前記補正面要素および該補正面要素と隣接する隣接面要素部分を補正加工用NCデータにおける補正加工領域に設定する手段と、
    前記補正加工用NCデータにおける前記補正面要素での工具切込み位置を前記基準NCデータでの工具切込み位置より前記削り残し量に応じた補正加工取り代だけ工作物に向かって切り込ませ、補正加工後に補正面要素の縁部と隣接面要素部分とが滑らかにつながるように、前記隣接面要素部分での工具切込み位置を前記基準NCデータでの工具切込み位置より前記補正面要素の縁部に向かって漸増する補正加工取り代だけ切り込ませた補正加工用NCデータにおける工具軌跡を設定する手段と、を備えたことを特徴とする補正加工用NCデータの作成装置。
  4. 請求項3において、前記補正加工用NCデータにおける前記補正加工領域の加工条件を、前記基準NCデータにおける補正加工領域部分の加工条件と同様の加工条件に設定する手段を備えたことを特徴とする補正加工用NCデータの作成装置。
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