JP2005309673A - Nc工作機械および補正加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 機械の熱変位、ワークの材質などに係りなく正確な削り残し量を求めることができるとともに、加工後のワークの形状測定に要する時間を大幅に短縮し、ワークの補正加工を効率的に行う。
【解決手段】 工具により加工された加工表面を構成する少なくとも1つの面要素に基準点を設定し、この基準点を測定して削り残し量を求め、基準点の削り残し量から未測定面の削り残し量を推定演算によって求める。これにより、機械の熱変位、ワークの材質などの影響を同じように受けて加工された加工表面の1つの面要素に設定された基準点の削り残し量を測定装置によって実際に測定し、この基準点の実測した削り残し量に基づいて各未測定面要素の削り残し量を推定演算するので、各未測定面要素について機械の熱変位、ワークの材質などの影響を含んだ削り残し量を正確に推定演算することができる。
【選択図】 図9

Description

本発明は、NC工作機械において工具およびテーブルを相対移動させてワークを加工し、同機械上で加工表面を測定して許容値を超える削り残しを補正加工するNC工作機械および補正加工方法に関する。
従来、マシニングセンタなどのNC工作機械において、目標形状に加工すべくワークを基準NCデータに従って加工した後、目標形状に対するワークの加工誤差を計測し、加工誤差が許容範囲から外れた部分を補正加工する補正加工方法が特許文献1に記載されている。
この特許文献1に記載されたNC工作機械では、主軸に、工具に代えてタッチセンサを取り付け、計測用NCデータに従って加工表面に設定された測定点に順次タッチセンサを接触させ、各測定点の3次元座標値(X,Y,Z)を測定し、この各測定点の測定3次元座標値と測定点に対応する目標形状における目標3次元座標値とから加工誤差を算出し、この加工誤差が許容範囲内から外れる部分を抽出し、この抽出された部分について補正NCデータが作成されて補正加工が実施される。
また、特許文献2に記載されたNC工作機械では、ワークの加工表面を構成する複数の面要素を傾斜角度毎に分類し、この分類した面要素毎の工具軌跡上に工具先端形状を投影し、この投影した工具先端形状に基づいて各面要素における削り残し量を演算し、この演算した削り残し量が許容範囲内から外れる面要素を抽出して補正加工を実施するようにしている。
特開平6−277981号公報(第4頁段落番号[0026]から第6頁段落番号[0035]、図1) 特開2003−108207号公報(第3頁段落番号[0020]から第3頁段落番号[0028]、図2)
ところで、特許文献1に記載されたNC工作機械の補正加工方法では、目標形状を構成する全ての面要素について加工精度を測定しているので、計測に多大の時間とコストを必要とする。ワークの形状測定では、正確な測定が必要なほど測定点の数が増加し、また形状が複雑になれば測定点の数も増加する。例えば、塑性加工などに用いられる金型では、測定点の数が数万から数十万点にもなり、計測が事実上不可能になることがある。
NC工作機械により加工されたワークの加工精度は、目標形状が同じであっても、機械の熱変位、ワークの材質や剛性、工具の剛性、熱膨張や摩耗等によって変化する。このため、特許文献2に記載されているNC工作機械における各面要素の削り残し量の演算方法では、加工中の工具先端位置が目標形状に対して一致していることが前提となり、機械の熱変位、ワークの変形等を加味した各面要素削り残し量は演算することができない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、機械の熱変位、ワークの材質などに係りなく削り残し量を推定することができるとともに、加工後のワークの形状測定に要する時間を大幅に短縮し、ワークの補正加工を効率的に行うことができるNC工作機械の補正加工方法を提供することである。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、ワークを保持するテーブルと、工具が装着される主軸とを備え、ワークを目標形状に加工するための基準NCデータに従って主軸およびテーブルを相対的に移動させ、ワークを工具により目標形状に加工するNC工作機械において、テーブル上に保持されたワークの形状を測定する測定装置を備え、ワークの加工表面を構成する複数の面要素を面特性別に複数の区分に分類し、該各区分毎に面特性に基づく削り残し量に対応する誤差係数を決定して記憶しておき、複数の面要素のうちの少なくとも1つの面要素に設定された基準点を測定装置によって測定し、基準点の測定値から基準点の削り残し量を求め、基準点のある面要素が属する区分の誤差係数と各未測定面要素が属する区分の誤差係数との関係および基準点の削り残し量とから各未測定面要素の推定削り残し量を演算し、推定削り残し量の演算結果に基づいて各未測定面要素の補正加工の要否を判断することである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、複数の面要素のうち同一の工具で加工する面要素グループを形成し、これら面要素グループ毎の少なくとも1つの面要素に基準点を設定するようにしたことである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1または請求項2において、 補正加工の要否の判断は、予め決められた削り残し許容最大値を含む所定の要測定範囲を設定し、該要測定範囲と各未測定面要素の推定削り残し量とを比較し、要測定範囲内に推定削り残し量を有する未測定面要素を要測定面要素として測定装置で測定し、推定削り残し量が要測定範囲を越える未測定面要素と、要測定面要素のうちで測定結果が削り残し許容最大値を越える測定面要素に対して補正加工が必要と判断し、推定削り残し量が要測定範囲を越えない未測定面要素と、要測定面要素のうちで測定結果が削り残し許容最大値を越えない測定面要素に対して補正加工が不要と判断するようにしたするようにしたことである。
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1から請求項3のいづれか一項において、面特性は、面要素毎の形状および寸法に係る特性であることにある。
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、ワークを保持するテーブルと、工具が装着される主軸と、ワークを目標形状に加工するための基準NCデータを記憶するデータ記憶部と、データ記憶部に記憶された基準NCデータに従って主軸およびテーブルを相対的に移動させ、ワークを工具により目標形状に加工する制御部とから構成されるNC工作機械において、テーブル上に保持されたワークの形状を測定する測定装置を備え、データ記憶部は、ワークの加工表面を構成する複数の面要素を面特性別に分類された複数の区分と、該区分毎に面特性に基づく削り残し量に対応する誤差係数とを記憶し、制御部は、基準NCデータによって加工されたワークの複数の面要素を複数の区分に分類する分類手段と、複数の面要素のうちの少なくとも1つの面要素に設定された基準点を測定装置によって測定する測定手段と、基準点の測定値から基準点の削り残し量を求める検出手段と、基準点のある面要素が属する区分の誤差係数と各未測定面要素が属する区分の誤差係数との関係および基準点の削り残し量とから各未測定面要素の推定削り残し量を演算する演算手段と、推定削り残し量の演算結果に基づいて各未測定面要素の補正加工の要否を判断する判断手段とを備えたことである。
請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請求項5において、面特性は、面要素毎の形状および寸法に係る特性であることにある。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、工具により加工された加工表面を構成する少なくとも1つの面要素に基準点を設定し、この基準点を測定して削り残し量を求め、基準点の削り残し量から未測定面の削り残し量を推定演算によって求める。これにより、機械の熱変位、ワークの材質などの影響を同じように受けて加工された加工表面の1つの面要素に設定された基準点の削り残し量を測定装置によって実際に測定し、この基準点の実測した削り残し量に基づいて各未測定面要素の削り残し量を推定演算するので、各未測定面要素について機械の熱変位、ワークの材質などの影響を含んだ削り残し量を推定演算することができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、同一工具毎に面要素グループを形成し、この面要素グループ毎に基準点を設定して測定するようにしたので、工具の種類に起因する削り残し量を同一面要素グループで共通にしたうえで、未測定面要素の削り残し量を推定演算できる。このため、工具の種類に起因する削り残し量のデータがなくても、各未測定面要素について工具の種類に起因する削り残し量を含んだ削り残し量を推定演算できる。
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、各未測定面要素について推定演算した推定削り残し量が、削り残し許容値の上限部分を含む所定の要測定範囲にある未測定面要素についてのみ測定装置で測定するので、測定時間を大幅に短縮することができる。測定した削り残し量が削り残し許容最大値を超える面要素および推定削り残し量が要測定範囲を超える未測定面要素について補正加工が必要と判断するので、補正加工の必要な面要素を短時間で正確にみつけ出すことができる。
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、ワークの加工表面を構成する複数の面要素を面の傾斜角度、半径の大きさ等の面特性別に複数の区分に分類し、各未測定面要素の削り残し量を各未測定面要素の面特性および基準点の測定削り残し量から推定演算するので、各未測定面要素の削り残し量を現実に則して正確に推定することができる。
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、測定手段が工具により加工された加工表面を構成する少なくとも1つの面要素に基準点を設定して測定し、検出手段が測定結果から削り残し量を求め、演算手段が基準点の削り残し量から未測定面の削り残し量を推定演算によって求める。これにより、機械の熱変位、ワークの材質などの影響を同じように受けて加工された加工表面の1つの面要素に設定された基準点の削り残し量を測定装置によって実際に測定し、この基準点の実測した削り残し量に基づいて各未測定面要素の削り残し量を推定演算する。この結果、NC工作機械は、各未測定面要素について機械の熱変位、ワークの材質などの影響を含んだ削り残し量を推定演算することができる。
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、ワークの加工表面を構成する複数の面要素を面の傾斜角度、半径の大きさ等の面特性別に複数の区分に分類し、各未測定面要素の削り残し量を各未測定面要素の面特性および基準点の測定削り残し量から推定演算するので、NC工作機械は、各未測定面要素の削り残し量を現実に則して正確に推定することができる。
以下、本発明の実施の形態に係るNC工作機械の補正加工方法を図面に基づいて説明する。図1において10はNC工作機械としてのマシニングセンタで、ワークWを保持するテーブル12と、工具Tが装着される主軸15とを備え、ワークWを目標形状に加工するための基準NCデータに従って主軸15およびテーブル12を相対的に移動させ、ワークWを目標形状となるように工具Tにより加工する。主軸15には、工具TによるワークWの加工を終了した後に、図2に示すワークの形状を測定する測定装置18が工具Tに換えて装着され、テーブル12上に保持された加工済みワークの加工表面を構成する複数の面要素のうちの少なくとも1つの面要素に設定された基準点を測定する。
マシニングセンタ10は、ベッド11を備えており、このベッド11上にはX軸方向(左右方向)に沿って移動するスライドテーブル12およびZ軸方向(前後方向)に沿って移動するコラム13が備えられている。コラム13はY軸方向(上下方向)に沿って移動する主軸台14を備えており、主軸台14にはモータにより回転駆動され、先端に工具Tが着脱可能に装着される主軸15が軸承されている。スライドテーブル12上には、チルトテーブル16がX軸と平行なA軸回りに揺動可能に装架され、チルトテーブル16上には、ワークWを保持するテーブルとして回転テーブル17がA軸と直交するB軸回りに回転可能に支承されている。
測定装置18は、タッチプローブ19が本体20に移動可能に装架されて軸線方向に前方に突出され、圧縮スプリングにより初期姿勢に保持されている。タッチプローブ19は先端に球体部21が形成され、球体部21が外力を受けて任意の方向に傾動し、その傾動角度により球体部21の変位量が検出される。本体20の後方には装着部22が突設され、装着部22が主軸15の先端に形成された嵌合穴に嵌装され、測定装置18が定位置に停止された主軸15に装着される。測定装置18が主軸15に装着された状態において、タッチプローブ19の球体部21の中心を通る軸線は、主軸15の軸線と一致する。本体20には接続端子23が後方に突出され、測定装置18が主軸15に装着されると電気端子23が主軸台14に設けられた電気端子と接続され、球体部21の変位量に関する情報が制御装置24に伝送される。
図3に示すように、マシニングセンタ10の制御装置24は、データ記憶部25および駆動制御部26を備え、例えばCAD/CAM30にて生成された基準NCデータは、データ記憶部25に基準NCデータファイル27となって記憶されている。そして、駆動制御部26が、基準NCデータファイル27から基準NCデータを読み込み、その基準NCデータに従ってスライドテーブル12、コラム13、主軸台14、チルトテーブル16および回転テーブル17のX,Y,Z,A,B軸の各駆動軸用モータ29を駆動し、主軸15用の主軸モータを回転駆動する。これにより、主軸15の先端に装着された工具Tが、ワークWを目標形状となるように加工する。なお、本発明のデータ記憶部は、本実施の形態のデータ記憶部25およびCAD/CAM30に相当し、本発明の制御部は、本実施の形態の制御装置24およびCAD/CAM30に相当する。
主軸15に測定装置18を装着し、テーブル12上に保持された加工済みワークの加工表面を構成する複数の面要素のうちの少なくとも1つの面要素に設定された基準点を測定するために、計測用NCデータがCAD/CAM30にて作成され、計測用NCデータファイル28となってデータ記憶部25に記憶されている。基準点は、X,Z軸を含むX−Z平面と平行な平面で、ワークWの中央部分に位置する面要素の中心部分に設定すると測定誤差を小さくすることができる。
CAD/CAM30は、基準点を設定された面要素の基準点における面法線ベクトルを求め、この面法線ベクトルが主軸15の軸線と一致させるようにワークWを回転させ、且つタッチプローブ19の先端が基準点から面法線ベクトル方向に所定量離れた測定開始位置に測定装置18をワークWに対して位置させた後に、タッチプローブ19を面法線方向から基準点に接近させて球体部21を基準点が設定された面要素に接触させ、これによりタッチプローブ19を本体20に対して微少量後退させるように、チルトテーブル16および回転テーブル17をA,B軸回りに回転させるとともに、スライドテーブル12、コラム13および主軸台をX,Y,Z軸方向に移動させるための計測用NCデータを作成し、計測用NCデータファイル28としてデータ記憶部25に記憶させる。このような球体部21と面要素との接触によるタッチプローブ19の後退量を本体20に内蔵された変位形で測定し、このタッチプローブ19の測定後退量と、目標形状におけるタッチプローブ19の設定後退量との差から基準点が設定された面要素の削り残し量がCAD/CAM30で求められる。なお、測定装置18の測定誤差を減少するために、回転テーブル17上にX−Z平面と平行でY方向の高さが既知の基準面を設け、この基準面の高さを前述と同様の計測用NCデータで測定した測定値に基づいてタッチプローブ19の測定後退量を校正するようにしてもよい。
ワークWの一例として成形用金型を図4に示す。成形用金型31は、加工表面を構成する複数の面要素32から構成され、面要素32は形状に基づいて複数種類に分類される。すなわち、金型31の底面等を形作る平面33、金型31の底隅部等を形作る球面34、金型31の側面角部等を形作るコーナ曲面35に大別される。各形状の面要素32は形状特有の寸法によってさらに区分され、ワークWの加工表面を構成する複数の面要素32は、面要素32毎の形状および寸法に係る面特性別に複数の区分に分類される。形状特有の寸法は、平面33については加工時のX−Y平面に対する傾斜角度θであり、球面34およびコーナ曲面35については半径Rである。加工表面に生じる削り残し量の大きさの程度が区分毎に試加工した表面の実測値等によって求められ、面特性に基づく削り残し量に対応する誤差係数が区分毎に決定してデータ記憶部25に記憶されている。
各区分の誤差係数は、傾斜角度θが0の平面の誤差係数を平面ベース値1とし、これに対して相対的に決められている。平面33の誤差係数k1は、図5に示すように傾斜角度θの増加につれて大きくなるグラフとして記憶されている。球面34の誤差係数k2は、図6に示すように球面の半径Rと工具の半径D/2との比2×R/Dが1のとき、1より大きい球面ベース値であり、比が大きくなるにつれて1に向かって漸減するグラフとして記憶されている。コーナ曲面35の誤差係数k3は、図7に示すように曲面の半径Rと工具の半径D/2との比2×R/Dが1のとき、1より大きく球面ベース値より小さい曲面ベース値であり、比が大きくなるにつれて1に向かって漸減するグラフとして記憶されている。なお、平面の傾斜角度θ、球面および曲面の半径Rと工具Tの半径D/2との比を夫々複数に区分し、区分毎に試加工した表面の実測値等に基づいて決定した誤差係数を割り付けてデータ記憶装置25に登録するようにしてもよい。
CAD/CAM30において、基準点の測定値から基準点の削り残し量を求め、基準点のある面要素が属する区分の誤差係数と各未測定面要素が属する区分の誤差係数との関係および基準点Pの削り残し量とから各未測定面要素の推定削り残し量を演算する場合、例えば、基準点Pが加工時にX−Y平面と平行な平面33に設定されているとすると、金型31の底隅部の球面34の推定削り残し量は、球面34の半径Rと加工に使用した工具Tの半径D/2とに基づいて図6に示すグラフから誤差係数k2を求め、この誤差係数k2を基準点の削り残し量に乗算することにより推定演算される。金型31の傾斜したコーナ曲面36の推定削り残し量は、傾斜角度θに基づいて図5に示すグラフから傾斜角度θだけ傾斜した平面の誤差係数k1を求め、曲面36の半径Rと加工に使用した工具Tの直径Dとに基づいて図7に示すグラフから誤差係数k3を求め、これら誤差係数の積k1×k3を基準点の削り残し量に乗算することにより推定演算される。なお、凸球面あるいは凸曲面からなる面要素については、面要素が複数の素平面から構成されているとし、各素平面の傾斜角度θに対応する誤差係数k1から推定削り残し量を演算する。
CAD/CAM30には、基準点の測定値から基準点の削り残し量を求め、 各未測定面要素の推定削り残し量を演算し、予め決められた削り残し許容最大値を含む所定の要測定範囲を設定し、該要測定範囲と各未測定面要素の推定削り残し量とを比較し、要測定範囲内に含まれるような推定削り残し量を有する未測定面要素を要測定面要素として測定装置18で測定し、推定削り残し量が要測定範囲を越える未測定面要素と、要測定面要素のうちで測定結果が削り残し許容最大値を越える測定面要素に対して補正加工が必要と判断するプログラムが記憶されている。そして、補正加工が必要と判断した面要素に対する補正加工用NCデータを作成し、補正加工用NCデータファイル37としてデータ記憶部25に記憶させる。
次に、上記NC工作機械の補正加工方法の作動を説明する。CAD/CAM30には、図8、図9のプログラムが記憶されている。ワークWが回転テーブル17上に冶具により保持され、駆動制御部26が基準NCデータファイル27から基準NCデータを読み出して実行し、ワークWを成形用金型31に加工する(図8のS1)。
基準NCデータによるワークWの加工が終了すると、ステップ2に示すようにNC工作機械10は、基準点Pの測定および未測定面要素の推定削り残し量の演算を実行する。このステップ2の詳細な動作を図9に示す。まず、CAD/CAM30は、予め基準NCデータを作成するために記憶されたワークWのモデルデータに基づいて、図4に示すようなワークWの目標形状の画面を図略の表示装置に表示する(図9のS100)。ワークWの目標形状の画面が表示されると、オペレータは、図略のタッチペンやマウスなどを用いてワークWの形状画面から測定する面要素Hの指定する(図9のS101)。なお、ここでは図4の金型31の中央の平面33を測定する面要素Hとして指定したものとする。測定する面要素が指定されるとCAD/CAM30は、マシニングセンタ10が測定を行うための計測用NCデータの作成を実行する。
この計測用NCデータの作成は、ステップ101で指定された測定する面要素Hの基準点Pを作成する。この基準点Pの作成は、指定された面要素の中心を基準点Pとして設定する(図9のS102)。次いで、ステップ103に移行して基準点Pにおける面要素Hの面法線ベクトルを求める。ステップ104では、この基準点Pに面要素Hの面法線ベクトルの方向からタッチプローブ19を接近させて基準点Pの座標を測定するための計測用NCデータを作成する。具体的には、図4のワークWの面要素Hは、傾斜のない平面、すなわち傾斜角度θが0°の平面である。従って、基準点Pにおける面要素Hの面法線ベクトルは、鉛直方向に向かう。
そして、この基準点Pに面要素Hの面法線ベクトルの方向からタッチプローブ19を接触させるためには、Z軸が基準点Pにおける面要素Hの面法線ベクトルと平行になるようにする必要がある。このため、面要素HがX軸およびY軸と平行になるようチルトテーブル16と回転テーブル17によってワークWをA軸およびB軸を中心に旋回させるNCデータと、X軸およびY軸のX―Y平面において、基準点Pの面法線ベクトル方向にタッチプローブ19を位置決めするために、スライドテーブル12および主軸台14を移動させるNCデータ、および、コラム13をワークWに接近させてタッチプローブ19を面要素Hに接触したZ方向の座標位置を検出するNCデータを作成する。このように、計測用NCデータが作成されると、CAD/CAM30は、データ記憶部25の計測用NCデータファイル28に計測用NCデータを転送して記憶させ、メイン制御部41を介して、マシニングセンター10の駆動制御部26に計測開始信号を付与する。
すると、マシニングセンタ10の駆動制御部26は、データ記憶部25の計測用NCデータファイル28から計測用NCデータを読み込み、タッチプローブ19により、ワークWの基準点PのZ軸方向の座標位置を測定する。(S105)。そして、CAD/CAM30は、モデルデータに基づいたワークWの目標形状における基準点PのZ軸方向の座標位置と、実際に測定した基準点PのZ軸方向の座標位置を比較し、この基準点PのZ軸方向の座標位置の偏差、すなわち基準点Pの設定された面要素Hの削り残し量を求める。
次に、CAD/CAM30は、モデル形状の認識を行う。このモデル形状の認識は主に、加工された工程と、形状および寸法によって面要素によって各面要素の面特性によって複数に分類する(S106)。具体的には、工具および送り速度等の加工条件の違う加工工程に分類するとともに、モデル形状を予め定められた形状、例えば、平面、コーナ曲面、球面などに分解して各面要素毎に分類する。図4に示す金型31においては、33は平面に分類され、35はコーナ曲面に分類され、34は球面に分類される。また、36のような傾斜したコーナ曲面は、平面とコーナ曲面の両方に属するように分類される。なお、図4の金型31では、説明を簡単にするため同一工具および同一加工条件で加工されたものとして形状のみによって分類されたものとする。そして、これら分類された各面要素はさらに、寸法によりさらに区分される。具体的には、平面33は所定の傾斜角度θ毎に区分され、コーナ曲面35および球面34では、工具の半径D/2とコーナ半径Rとの比に基づいて区分される。
ステップ106のモデル形状の認識が完了すると、ステップ107に進み、ステップ105で求めた基準点Pの属する面要素Hの削り残し量から各未測定の面要素の削り残し量を推定する。この未測定面要素の削り残し量の推定には、誤差係数が用いられる。
この誤差係数は、図5から図7に示す如く、各面要素の区分に基づいて決められており、データ記憶部25に記憶されている。具体的には、平面33では、図5のように傾斜角度θが0°、すなわち水平面の削り残し量が最も小さく、傾斜角度が大きくなるに従って削り残し量が大きくなる。また、コーナ曲面および球面では図6、図7のように、工具の半径D/2とコーナ半径Rとの比が大きくなるに従って削り残し量が小さくなることが実験的に解明されている。また、平面33、コーナ曲面34および球面35の各面要素32には関連付けがあり、コーナ曲面34および球面35は工具の半径D/2とコーナ半径Rとの比が大きくなると平面とみなすことができる。このため、平面33の削り残し量に基づいてコーナ曲面34および球面35の削り残し量を推定できる。具体的には図5から明らかなように、水平面(傾斜角度θが0°)での誤差係数K1が1.0であり、このときの削り残し量が20μmとすると、コーナ曲面をほぼ平面とみなせる工具の半径D/2とコーナ半径2Rとの比が2.0付近以上であり、この比が2.0付近以上では図6より誤差係数K2が1.0であることから、20μm×1.0=20μmとなる。球面においても同様に、平面とみなせる工具の半径D/2とコーナ半径Rとの比が2.0付近以上であり、この比が2.0付近以上では図7より誤差係数K3が2.0であることから、20μm×2.0=40μmとなる。
そして、基準点Pのある面要素が属する区分の誤差係数K1、K2、K3と各未測定面要素が属する区分の誤差係数K1、K2、K3との関係および基準点Pの削り残し量とから各未測定面要素の推定削り残し量を演算する。具体的には、図6において基準点Pのある面要素Hは水平面であり、測定した削り残し量が20μmとすると、傾斜角度が45度の平面では図5から誤差係数K1は1.5であり、従って推定削り残し誤差は、20μm×1.5=30μmと推定演算される。また、ステップ106で区分したときに平面33およびコーナ曲面の両方に属するような傾斜コーナ曲面では、削り残し量が、傾斜する平面であることとコーナ曲面であることの両方に起因して発生するため、誤差係数K1、K2を積算して推定削り残し量が求められる。このようにして、ステップ107において、ワークWの未測定面要素の推定削り残し量の演算が完了すると、CAD/CAM30は、未測定面要素の推定削り残し量を一時的に格納し、図8のステップ3に進む。
ステップ3に進むと、CAD/CAM30は、一時的に記憶された未測定面要素の推定削り残し量の中から、1つの未測定面要素の推定削り残し量を読み出し、ステップ3からステップ9に示す補正加工の要否判定を実行する。
ここで、ステップ3からステップ9に示す補正加工の要否判定の概念について、図12を用いて説明する。図12は、ステップ2にて推定演算された各面要素の推定削り残し量と後述する削り残し許容最大値γおよび要測定範囲α―βとの関係を示す図である。削り残し許容最大値γは、金型31が製品として許容可能な最大の削り残し量を示している。また、要測定範囲α―βは、削り残し許容最大値γを間に挟み、所定の幅をもってそれぞれ設定された値である。これら削り残し許容最大値γおよび要測定範囲α―βは、CAD/CAM30に記憶されている。なお、金型31の各面要素が製品として合格とみなされる削り残し許容値は、0から削り残し許容最大値γまでの間の値となる。このような関係において、ステップ3で推定演算した推定削り残し量の補正加工の要否判定を行う。まず、推定削り残し量がαと0の間、すなわち削り残し許容最大値より十分小さい値である未測定面要素の場合は、削り残し量を実測したとしても削り残し許容値に入ると考えられるため、測定装置18による測定は行わずに補正加工が不要な面要素と判定する。逆に、推定削り残し量がβより大きい、すなわち削り残し許容最大値より十分大きい値である未測定面要素の場合は、削り残し量を実測したとしても削り残し許容値に入らないと考えられるため、測定装置18による測定は行わずに補正加工が必要な面要素と判定する。そして、推定削り残し量がαとβの間の値、すなわち要測定範囲内である未測定面要素の場合は、推定演算の誤差などによって削り残し量を実測しなけば削り残し許容最大値γを越えるか否かの判定が困難であるため、測定装置18による実測を行う。この結果、実測した削り残し量が削り残し許容最大値γを越える場合は、補正加工が必要な面要素と判定する。また、実測した削り残し量が削り残し許容最大値γを越えない場合は、補正加工が不要な面要素と判定する。
以上のように、各未測定面要素について推定演算した推定削り残し量が、削り残し許容値の上限部分を含む所定の要測定範囲α−βにある未測定面要素についてのみ測定装置で測定するので、測定時間を大幅に短縮することができる。測定した削り残し量が削り残し許容最大値を超える面要素および推定削り残し量が要測定範囲を超える未測定面要素について補正加工が必要と判断するので、補正加工の必要な面要素を短時間で正確にみつけ出すことができる。
以下、引き続き、図9のステップ4の説明をする。ステップ4において、ステップ3で読み出された未測定面要素の推定削り残し量が要測定範囲内であるか否かが判定される。この要測定範囲はワークWの目標形状に対する削り残し許容最大値を含む範囲に設定され、推定削り残し量の演算誤差などにより削り残し許容値内にあるか否かの判断が困難な未測定要素を抽出するために用いられ、読み出された未測定面要素の推定削り残し量が要測定範囲内である場合には、ステップ5に移行し、未測定面要素の推定削り残し量が要測定範囲以外であればステップ6に移行する。
ステップ5では、推定削り残し量の演算誤差などにより削り残し許容値内にあるか否かの判断が困難なため、要測定面要素として実際に測定を行う。この測定の手順は基準点Pの測定手順と同様であり、要測定面要素の面法線ベクトルの方向からタッチプローブ19を接近させて座標を測定するための計測用NCデータを作成する。このように、計測用NCデータが作成されると、CAD/CAM30は、データ記憶部25の計測用NCデータファイル28に計測用NCデータを転送して記憶させ、マシニングセンター10の駆動制御部26に計測開始信号を付与する。すると、マシニングセンタ10の駆動制御部26は、データ記憶部25の計測用NCデータファイル28から計測用NCデータを読み込み、タッチプローブ19により、要測定面要素のZ軸方向の座標位置を測定する。
ステップ5において、要測定面要素のZ軸方向の座標位置が測定されると、ステップ7に移行し、モデルデータに基づいたワークWの目標形状における要測定面要素のZ軸方向の座標位置と、実際に測定した要測定面要素のZ軸方向の座標位置を比較する。このZ軸方向の座標位置の偏差、すなわちの要測定面要素の削り残し量を求め、この削り残し量が削り残し許容最大値より大きいか否かを判定する。この判定により削り残し量が削り残し許容最大値より大きくない、すなわち、削り残し量が削り残し許容最大値以下であると判定された場合はステップ8に進み、削り残し量が削り残し許容最大値より大きいと判定された場合は、補正加工が必要であるためステップ9において補正加工要の面要素としてCAD/CAM30に記憶され、ステップ10に進む。
一方、ステップ4にて未測定面要素の推定削り残し量が要測定範囲以外と判定され、ステップ6に移行すると、次いで未測定面要素の推定削り残し量が要測定範囲より大きいか否かが判定される。ここで、未測定面要素の推定削り残し量が要測定範囲より大きいと判定された場合には、補正加工が必要なためステップ9に進み、未測定面要素の推定削り残し量が要測定範囲より大きくない、すなわち、未測定面要素の推定削り残し量が要測定範囲より小さいと判定された場合には、補正加工の必要がなく、補正加工不要の面要素としてデータ記憶部25に記憶され、ステップ10に進む。
以上のように上記実施の形態では、測定した基準点Pの削り残し量と各面要素の区分毎に設定した誤差係数に基づいて未測定面要素の推定削り残し量を求め、この未測定面要素の推定削り残し量と要測定範囲と比較して測定が必要な面要素のみを図10の○で示すように測定するようした。これにより、ワークWの測定する要測定面要素が減少され、測定時間を大幅に短縮できる。
ステップ10に進むと、全ての未測定面要素について補正加工の要否が完了したか否かが判定され、完了していなければステップ3に戻り、ステップ4からステップ10を繰り返して全ての未測定面要素について補正加工の要否を判定する。そして、全ての未測定面要素について補正加工の要否を判定が完了すると、ステップ11に進み、データ記憶部25に記憶された補正加工要の面要素について、補正加工を行う(図11における●で示した面要素)。具体的には、目標形状に沿って加工を行った結果、削り残しが削り残し許容最大値を超えて残ったのであるから、CAD/CAM30が目標形状よりさらに切り込んだ深い位置に補正加工用の目標加工面を設定して、補正加工用NCデータを生成して、補正加工用NCデータファイル37に記憶させ、このマシニングセンタ10が補正加工用NCデータに基づいて補正加工を行う。
この補正加工終了後に、例えば、再度、補正加工した面要素の中から基準点Pを設定し、測定装置18による形状計測を行い、図8のステップ2からステップ11までを繰り返し、削り残し量を削り残し許容最大値以下に収束させる。あるいは、補正加工を数回行った後、金型31と目標形状との削り残し量が、削り残し許容最大値以下に収まらなかった金型31は不合格品として排除する。
このように、機械の熱変位、ワークの材質などの影響を同じように受けて加工された加工表面の1つの面要素に設定された基準点Pの削り残し量を測定装置18によって実際に測定し、この基準点Pの実測した削り残し量に基づいて各未測定面要素の削り残し量を推定演算するので、各未測定面要素について機械の熱変位、ワークWの材質などの影響を含んだ削り残し量を正確に推定演算することができる。また、各未測定面要素について推定演算した推定削り残し量が、削り残し許容値の上限部分を含む所定の要測定範囲にある未測定面要素についてのみ測定装置で測定するので、測定時間を大幅に短縮することができる。測定した削り残し量が許容値を超える面要素および推定削り残し量が要測定範囲を超える未測定面要素について補正加工が必要と判断するので、補正加工の必要な面要素を短時間で正確にみつけ出すことができる。
さらに、ワークの加工表面を構成する複数の面要素を平面の傾斜角度、コーナ曲面の半径の大きさ等の面特性別に複数の区分に分類し、各未測定面要素の削り残し量を各未測定面要素の面特性および基準点Pの測定削り残し量から推定演算するので、各未測定面要素の削り残し量を現実に則して正確に推定することができる。
なお、上記実施の形態において、本発明の分類手段は、図9のステップ106に相当し、測定手段および検出手段は、ステップ105に相当する。また、演算手段はステップ107に相当し、判断手段は、図8のステップ4からステップ9に相当する。
上記実施の形態において、複数の工具を使用して加工する場合、同一工具毎に面要素グループを形成し、この面要素グループ毎に基準点を設定して測定するようにすれば、工具の種類に起因する削り残し量を同一面要素グループで共通にしたうえで、未測定面要素の削り残し量を推定演算できる。このため、工具の種類に起因する削り残し量のデータがなくても、各未測定面要素について工具の種類に起因する削り残し量を含んだ削り残し量を正確に推定演算できる。
また、推定削り残し量を実測値と同等の値で推定演算可能な場合は、推定削り残し量と削りの残し許容最大値とを比較し、推定削り残し量が残し許容最大値より大きい場合は補正要と判定し、推定削り残し量が許容最大値以下の場合は補正不要と判定するようにしてもよい。このようにすれば、さらに測定時間を短縮することが可能になる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記実施形態のワークWは金型31であったが、ワークWの形状は金型に限定されるものではない。
(2)前記実施形態では、マシニングセンター10の主軸15に測定装置18を着脱自在に取り付けてワークの形状を計測したが、マシニングセンター10と対峙させて3次元測定装置を備えた構成であってもよい。
(3)測定装置18は、ワークに接触して形状を計測するものであったが、例えば、非接触の距離センサを備え、その距離センサによりワークの表面をスキャンしてワークの形状を計測する構成にしてもよい。
(4)上記実施の形態では、基準点Pの選択をオペレータが指定するようにしたが、CAD/CAM30が自動設定するようにしてもよい。また、このとき、基準点Pを誤差係数の値が最も小さい面要素、例えば水平面に設定するようにすれば、加工が簡単な面であることから加工精度が良好になる。この結果、加工精度が良好な面要素において測定が行われるため、推定削り残し量の推定演算精度が向上し、さらに測定すべき要測定面要素の抽出精度を向上することができ、測定時間を短縮することができる。
本発明の実施の形態に係るNC工作機械のとしてのマシニングセンタの概観斜視図。 ワークの形状を測定する測定装置の概観図。 マシニングセンタの電気的な構成を示すブロック図。 ワークWの一例として成形用金型の平面図。 平面の誤差係数を示すグラフ。 コーナ曲面の誤差係数を示すグラフ。 球面の誤差係数を示すグラフ。 NC工作機械の動作手順を示すフローチャート。 削り残し量を推定する動作手順を示すフローチャート。 成形用金型における要測定面要素の設定状態を示す説明図。 成形用金型における補正加工要の面要素の設定状態を示す説明図。 補正加工の要否判定の概念を説明する図。
符号の説明
10…マシニングセンタ(NC工作機械)、11…ベッド、12…スライドテーブル、13…コラム、14…主軸台、15…主軸、16…チルトテーブル、17…回転テーブル(テーブル)、18…測定装置、19…タッチプローブ、20…本体、21…球体部、22…装着部、23…接続端子、24…制御装置、25…データ記憶部、26…駆動制御部、27…基準NCデータファイル、28…計測用NCデータファイル、29…各軸の駆動軸用モータ、30…CAD/CAM、31…成形用金型、32…面要素、33…平面、34…球面、35…コーナ曲面、36…傾斜したコーナ曲面、37…補正加工用NCデータファイル、P…基準点。

Claims (6)

  1. ワークを保持するテーブルと、工具が装着される主軸とを備え、前記ワークを目標形状に加工するための基準NCデータに従って前記主軸およびテーブルを相対的に移動させ、前記ワークを前記工具により前記目標形状に加工するNC工作機械において、
    前記テーブル上に保持されたワークの形状を測定する測定装置を備え、
    前記ワークの加工表面を構成する複数の面要素を面特性別に複数の区分に分類し、該区分毎に面特性に基づく削り残し量に対応する誤差係数を決定して記憶しておき、
    前記複数の面要素のうちの少なくとも1つの面要素に設定された基準点を前記測定装置によって測定し、
    前記基準点の測定値から基準点の削り残し量を求め、
    前記基準点のある面要素が属する区分の誤差係数と各未測定面要素が属する区分の誤差係数との関係および前記基準点の削り残し量とから各未測定面要素の推定削り残し量を演算し、
    前記推定削り残し量の演算結果に基づいて前記各未測定面要素の補正加工の要否を判断する
    ことを特徴とするNC工作機械の補正加工方法。
  2. 請求項1において、
    前記複数の面要素のうち同一の工具で加工する面要素グループを形成し、これら面要素グループ毎の少なくとも1つの面要素に基準点を設定するようにしたことを特徴とするNC工作機械の補正加工方法。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記補正加工の要否の判断は、予め決められた削り残し許容最大値を含む所定の要測定範囲を設定し、該要測定範囲と前記各未測定面要素の前記推定削り残し量とを比較し、前記要測定範囲内に前記推定削り残し量を有する未測定面要素を要測定面要素として前記測定装置で測定し、
    前記推定削り残し量が前記要測定範囲を越える未測定面要素と、前記要測定面要素のうちで測定結果が前記削り残し許容最大値を越える測定面要素に対して補正加工が必要と判断し、
    前記推定削り残し量が前記要測定範囲を越えない未測定面要素と、前記要測定面要素のうちで測定結果が前記削り残し許容最大値を越えない測定面要素に対して補正加工が不要と判断するようにしたことを特徴とするNC工作機械の補正加工方法。
  4. 請求項1から請求項3のいづれか一項において、
    前記面特性は、前記面要素毎の形状および寸法に係る特性であることを特徴とするNC工作機械の補正加工方法。
  5. ワークを保持するテーブルと、工具が装着される主軸と、前記ワークを目標形状に加工するための基準NCデータを記憶するデータ記憶部と、前記前記データ記憶部に記憶された基準NCデータに従って主軸およびテーブルを相対的に移動させ、前記ワークを前記工具により前記目標形状に加工する制御部とから構成されるNC工作機械において、
    前記テーブル上に保持されたワークの形状を測定する測定装置を備え、
    前記データ記憶部は、
    前記ワークの加工表面を構成する複数の面要素を面特性別に分類された複数の区分と、該区分毎に面特性に基づく削り残し量に対応する誤差係数とを記憶し、
    前記制御部は、
    前記基準NCデータによって加工されたワークの複数の面要素を前記複数の区分に分類する分類手段と、
    前記複数の面要素のうちの少なくとも1つの面要素に設定された基準点を前記測定装置によって測定する測定手段と、
    前記基準点の測定値から基準点の削り残し量を求める検出手段と、
    前記基準点のある面要素が属する区分の誤差係数と各未測定面要素が属する区分の誤差係数との関係および前記基準点の削り残し量とから各未測定面要素の推定削り残し量を演算する演算手段と、
    前記推定削り残し量の演算結果に基づいて前記各未測定面要素の補正加工の要否を判断する判断手段と、
    を備えたことを特徴とするNC工作機械。
  6. 請求項5において、
    前記面特性は、前記面要素毎の形状および寸法に係る特性であることを特徴とするNC工作機械。
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