JP2010194523A - 分離膜の洗浄装置、膜分離装置及び洗浄方法 - Google Patents

分離膜の洗浄装置、膜分離装置及び洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低コスト且つ簡易な構成で散気管から噴出した気泡を分離膜全体に分散させて、分離膜の膜面全体を効果的に洗浄すること。
【解決手段】 分離膜7は、複数の膜31aからなる膜モジュール31が上下三段に渡って積層されて形成され、その分離膜7の下部には一本の噴出管41bが設けられており、その散気孔43から空気が噴出されて、気泡60となって上昇している。分離膜7と噴出管41bとの間には、分散装置50が配置されている。気泡60が分散孔51aを通過するとき、分散孔51a付近にスラグ流が生じ、気泡60の上昇速度が一定になり、気泡が分散されて複数の分散孔51aを気泡が通過し、分離膜7を広範囲に洗浄することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は汚泥等の高粘性液中に浸漬され、固形分の濃縮を行う分離膜を洗浄する方法に関し、とくに、散気管から噴出する気泡を効率よく分散させて分離膜を洗浄する装置、これを備えた膜分離装置及び分離膜の洗浄方法に関する。
従来、河川の原水などに含まれている濁質を濃縮する場合、凝集剤を用いて凝集し、フロックを形成させた後、重力沈降などの方法で固液分離して凝集沈澱汚泥とし、下部から引き抜いた後、更に重力沈降させる手順が用いられてきた。
しかしながら、この方法では濃縮できる汚泥の濃度に限界があり、汚泥の体積を十分に小さくできないという問題があるため、これを解決するために半透膜(分離膜)を用いた原汚泥の濃縮装置が開発されてきた。
この汚泥濃縮装置では、例えば管状セラミック膜や有機平膜、有機中空糸膜などの膜を複数備えた膜モジュールを分離膜として、膜濃縮槽に浸漬して原汚泥のろ過を行っている。この膜モジュールは、長期間汚泥濃縮処理を行うと膜面に汚泥(ケーキ)が付着し、膜間が閉塞して汚泥濃縮の効率が低下する。そのため、膜濃縮槽内に散気装置を設け、上記膜面を洗浄する散気処理を行う必要がある。
この散気装置は、ブロアなどの給気装置から給気される空気を膜濃縮槽に噴出するための散気管を有し、この散気管は膜濃縮槽に浸漬した膜モジュールの下方に設けられている。給気装置から供給された空気は散気管に設けられた複数の孔から槽内に噴出されて気泡になり、その気泡が原汚泥などの被処理液中を上昇することで被処理液に上向流を発生させ、その上向流及び気泡流が散気管の上方に設けられた膜モジュールの膜面に対して掃流として作用して、膜面を洗浄する。
そのため、例えば特許文献1に記載された膜分離装置では、処理槽内に膜エレメントがその膜面を垂直にして配設し、膜エレメントの下方に囲い壁を設け、その囲い壁内に設けた散気手段から噴出する気泡を、散気手段と膜エレメントとの中間に設けられた整流手段で整流して、上向流を発生させている。
ところが、この散気管から噴出する気泡は、被処理液中の浮遊物質の量(サスペンディッド・ソリッド)によって分散の仕方が異なる性質があり、被処理液中の浮遊物質の量が少なく低粘度(低粘性液)のときは気泡が比較的分散し易く、小さな気泡(例えば直径0.003m程度)が多数発生して槽内に行き渡るが、被処理液中の浮遊物質の量が多く高粘度(高粘性液)のときは気泡が分散し難く、特に、被処理液の浮遊物質の量が10000mg-ss/l以上(例えば50000mg-ss/l)の高粘性液のときは、散気管から噴出した気泡は低粘度のときよりも大きく(例えば直径0.05m程度)、柱状に上昇して殆ど分散しない。
図6はこの気泡の持つ性質を説明するため、高粘性液中に浸漬された膜モジュールが洗浄される状態を示す図であり、図6Aは散気管及び膜モジュールの側断面図、図6Bは散気管及び膜モジュールの断面図を示している。高粘性液の一例として、被処理液の浮遊物質の量が30000〜50000mg-ss/lで粘度が40〜200mPa・sであってフミン質及び/又は微細な無機固形分を含む浄水汚泥が想定される。
図6Aに示すように、複数の膜72aからなる膜モジュール72が上下三段に渡って積層されており、その膜モジュール72の下部には一本の散気管71が設けられている。散気管71には図示しないブロアから供給される空気を噴出するための散気孔71aが複数設けられており、その散気孔71aから空気が噴出され、気泡74となって膜モジュール72に向かって上昇している。
しかしながら、図6Bに示すように、高粘性液中では散気孔71aから噴出されている気泡74は、散気管71の直角水平方向(図中左右方向)にはほとんど分散せず、ほぼ柱状に上昇しているため、膜モジュール72の中心部にしか上向流が発生せず、膜モジュール72の全体に渡った洗浄は不可能である。
ここで、再び特許文献1に記載された膜分離装置を参照すると、当該膜分離装置では、気泡と被処理液との気液混合流は、整流手段によって平行流となり、膜エレメントの膜面へ一様に接触し、膜面を均一に洗浄でき、膜面のケーキ層の生成を防止することができるとされている。
しかしながら、高粘性液中において散気する場合は、図6で説明したように、噴出した気泡はほぼ柱状に上昇することになるため、気泡を膜エレメント全体に満遍なく行き渡らせることができず、気泡が上昇している一部付近にしか上向流が発生せず、膜エレメントの膜面全体を洗浄することができない可能性がある。
この問題を解決するためには、膜分離装置の散気管の本数を増やして、気泡が行き渡る範囲を拡大させることも考えられるが、散気管の本数を増やすと、散気管を設置するためのコストが掛かるという別の問題が生じる。また、散気管の散気孔の数を増やすと、散気孔ひとつあたりの散気量が少なくなり、高粘性液の管内への侵入と乾固などにより散気孔がつまりやすくなるという問題が生じる。
特開平8−281080号公報
JOURNAL OF CHEMICAL ENGINEERING OF JAPAN 社団法人 化学工学会 発行 Vol.17(1984)No.6 pp.619-623
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので、その目的は、高粘性液体中に浸漬された分離膜を洗浄する散気装置において、散気管の本数を増やすことなく、低コスト且つ簡易な構成で散気管から噴出した気泡を分離膜全体に分散させて分離膜付近の被処理液全体に上向流を発生させ、分離膜の膜面全体を効果的に洗浄することである。
請求項1の発明は、膜濃縮槽内の高粘性液中に散気孔を介して気泡を噴出する散気手段と、前記散気手段に空気を供給する給気手段と、高粘性液中に噴出した気泡を水平方向に分散する分散手段と、を有し、前記分散手段が分散した気泡が起こす上向流によって、前記高粘性液中に浸漬された分離膜を洗浄する装置であって、前記高粘性液は浮遊物質の量が1.0×104mg-ss/l以上であり、前記分散手段は、スラグ流が発生するように前記気泡を分散するための複数の分散孔を二次元配列したことを特徴とする分離膜の洗浄装置である。
請求項2の発明は、前記気泡が前記分散手段の分散孔を通過するときにスラグ流が発生する気泡径となるように、前記給気手段が供給する空気量を調節する空気量調節手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載された分離膜の洗浄装置である。
請求項3の発明は、被処理液を貯留するための処理槽と、前記処理槽内に浸漬させた分離膜とを有し、前記被処理液を前記分離膜で固液分離する膜分離装置であって、請求項1または2に記載された分離膜の洗浄装置を備えたことを特徴とする膜分離装置である。
請求項4の発明は、被処理液が浄水汚泥を含むことを特徴とする請求項3に記載された膜分離装置である。
請求項5の発明は、膜濃縮槽内の高粘性液中に気泡を噴出させる気泡噴出工程と、高粘性液中に噴出した気泡を複数の二次元配置した分散孔により水平方向に分散する気泡分散工程とを有し、前記分散した気泡が起こす上向流によって前記高粘性液中に浸漬された分離膜を洗浄する洗浄方法であって、前記高粘性液は浮遊物質の量が1.0×104mg-ss/l以上であり、前記気泡分散工程で分散する気泡にスラグ流を発生させる工程を有することを特徴とする分離膜の洗浄方法である。
請求項6の発明は、前記気泡にスラグ流を発生させる工程における前記気泡径を調節するため、気泡噴出工程における空気供給量を調節することを特徴とする請求項5に記載された分離膜の洗浄方法である。
本発明によれば、高粘性液体中に浸漬された分離膜を洗浄する散気装置において、散気管の本数を増やすことなく、低コスト且つ簡易な構成で、散気孔をつまらせることなく散気管から噴出した気泡を分離膜全体に分散させて分離膜付近の被処理液全体に上向流を発生させ、分離膜の膜面を効果的に洗浄することができるため、膜面へのケーキの付着を抑制して、膜間閉塞を防止し、より汚泥の濃縮を継続的且つ効果的に行うことができる。
膜分離装置を備えた水処理施設のブロック図である。 膜分離装置の概略側面図である。 分散装置の概略斜視図である。 膜分離装置において分離膜を洗浄している状態を示す分離膜及び分散装置、噴出管の拡大図であり、図4Aはその側面図、図4Bはその断面図である。 別の形態の膜分離装置を示す図であり、図5Aはその側面図、図5Bはその断面図を示している。 高粘性液中に浸漬された膜モジュールが洗浄されている状態を示す図であり、図6Aは散気管及び膜モジュールの側断面図、図6Bは散気管及び膜モジュールの断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る分離膜の洗浄装置及びこれを備えた膜分離装置について、添付図面を参照して説明する。
図1は本実施形態に係る膜分離装置を備えた水処理施設のブロック図である。
この水処理施設は従来同様、着水井1、凝集沈澱池2、膜分離装置3、前濃縮槽4から構成されている。
浄水場などにおいて、河川の原水などが着水井1から図示しないポンプなどによって凝集沈澱池2へ送出され、凝集沈澱池2にて凝集剤を用いて濁質を凝集し、フロックを形成させた後、重力沈降などの方法で固液分離させる。
凝集沈澱池2の上澄み液は上澄み液送出管6を通じて、図示しない後段の処理工程又は図示しない処理水槽へ送出される。
一方、凝集沈澱池2において凝集沈澱した汚泥は、凝集沈澱池2の底部から排泥管5を通じて前濃縮槽4に送出し、重力沈降等を行って前濃縮し、前濃縮した原汚泥を膜分離装置3へ送出する。膜分離装置3には、前濃縮した原汚泥を固液分離するための分離膜7が浸漬されており、さらに、膜分離装置3の下部には、膜分離装置3にて濃縮された汚泥を引き抜くための濃縮汚泥引抜管8が設けられている。
膜分離装置3にて固液分離されたろ液は、ろ液送出管9を通じて着水井1へ返送されたり、図示しない後段の処理工程又は図示しない処理水槽へ送出される。
図2は、図1に示した膜分離装置3の概略側面図である。
この膜分離装置3内の被処理液32は浮遊物質量が10000mg-ss/l以上の高粘性液体であり、この被処理液32内には膜分離するための複数の例えば、管状セラミック膜、有機中空糸膜、有機平膜等から成る分離膜7が浸漬されている。この分離膜7は図示しない支持手段によって、被処理液32内に支持されている。
また、散気装置40は膜分離装置3内に散気を行うための本願発明の散気手段に対応する散気管41と、散気管41内に空気を供給する同給気手段に対応するブロア42とから構成され、散気管41はブロア42から給気される給気部を有する給気管41aと、給気された空気を被処理液32中に噴出する噴出管41bと、給気管41aと噴出管41bを連結した連結管41cとからなる。この噴出管41bは分離膜7と所定の間隔を有して下方に配設されており、その下面にはブロア42から供給される空気を噴出するための散気孔43が設けられている。
また、本実施形態では高粘性液体中にて散気孔43から噴出した気泡を分離膜7全体に分散させるため、分離膜7と噴出管41bとの間に略板状の本願発明の分散手段に対応する分散装置50が配置されている。
図3はこの分散装置50の概略斜視図である。
分散装置50は、噴出管41bから噴出した気泡を分散する分散板51と、この分散板51の側面を囲う囲い壁52とから成っており、噴出管41bから噴出された気泡は、図中下方から上昇して囲い壁52の内部に入り、分散板51表面に衝突して水平方向に分散される。
分散板51は、アクリルや塩化ビニルなどの合成樹脂等又はステンレスなどの金属等で材質は問わないで形成された板状の部材に、径が全て同一の分散孔51aを幅方向と長手方向に二次元的に等間隔に複数(散気管の散気孔の3〜300倍程度の数)形成したものであり、所定の厚み(2〜10mm程度)を有している。この分散孔51aは、噴出管41bから噴出された気泡を細かく分割し、かつ水平方向に二次元的に分散されている。囲い壁52は、分散板51の側面に固着され、その側面から上方及び下方に所定の長さ延在している。この囲い壁52は、囲い壁52の内部に入った気泡が囲い壁52から分散板51の外に漏れないよう、分散板51と気密に接着している。なお、囲い壁52の材質はとくに問わない。
本実施形態では、噴出管41bの散気孔43から噴出した気泡を効果的に分散するために、分散孔51aの径Dの大きさに応じて散気孔43から噴出する気泡のサイズ(径)dを調節して、分散孔51a付近にスラグ流を生じさせる。なお、スラグ流とは気泡通過孔内の流路断面を満たすような大きい気泡と、小気泡を含む液体部分が交互に存在する流れのことである。
スラグ流における気泡の上昇速度は分散孔51aの直径や被処理液32の粘度や密度によって決定され、液体の流れ速度はほぼ気泡の上昇速度と等しくなることが分かっている(非特許文献1参照)。したがって、スラグ流を生じさせることで、分散孔51aを通過する気体及び液体の流れの速度を略一定に維持することができ、安定的に気泡を分散させて複数の分散孔51aを気泡が通過し、分離膜7を広範囲に洗浄することができる。
スラグ流を生じさせるためには、例えば、粘性の高くない一般的な水中において所定の直径を有する円筒内に気泡を発生させた場合、この気泡の径d(気泡が完全な球体であるときはその直径、気泡が完全な球体ではないときはその水平方向の直径)が、円筒の直径の0.6倍より大きいことが必要であることが知られている(非特許文献1 P622-L8参照)。
そこで、分散孔51aを短い円筒とみなすと、気泡の径dは、気泡が上昇するにつれて気泡に加わる水圧が減少し、徐々に大きくなるため、少なくとも散気孔43から噴出したときの気泡の径dが分散孔51aの直径Dの0.6倍より大きければ、この分散孔51a付近にスラグ流を生じさせることができることが分かる。
即ち、粘性の高くない一般的な水中においてスラグ流を発生させるためには、気泡径d/分散孔径D>0.6となるよう調節して気泡を散気孔43から噴出すればよい。
ここで、気泡径dは、気泡を噴出する散気孔43の径Dと、散気孔43一孔当たりのエア供給量Qによって定まる。
従って、粘性の高くない一般的な水中において散気孔43一孔当たりのエア供給量Q及び散気孔43の径Dを調節して、気泡径d/分散孔径D>0.6となるような気泡を噴出させて、分散孔51aを通過する気泡をスラグ流とすることで、囲い壁52内の気泡の分散孔51aを通過する速度を一定に維持できるため、常に安定して気泡が分散されて複数の分散孔51aを気泡が通過し、分離膜7を広範囲に洗浄することができる。
なお、分散板51下面に空気の層が形成された場合は、気泡が合一して空気の層が形成されていることになるため、当然のことながら気泡径dは分散孔51a径Dの0.6倍よりも大きく、この空気の層の一部分が分散孔51aを通過するときにスラグ流が生じる。
一方、浄水汚泥を含む高粘性液においても同様に、例えば空気調整手段としてエア供給管にバルブ45を設け、エア供給量Qと分散孔51aの径Dと散気孔43の径Dを調整することでスラグ流とすることができることを実験的に確認した。空気調整手段として、ブロアの回転数を可変にしてもよい。このとき、気泡径dと分散孔径Dの関係に基づいて、スラグ流を発生させる場合は、上記気泡径dを一定にして、その気泡径dに応じて分散孔径Dを設定してもよいし、分散孔径Dを一定にして、その分散孔径Dに応じた気泡径dの気泡を噴出させてもよい。
また、所定の分散孔径Dに応じた気泡径dで気泡を噴出させるときは、上記散気孔径Dを一定にして、その散気孔径Dに応じた散気孔43一孔当たりのエア供給量Qを調節してもよいし、散気孔43一孔当たりのエア供給量Qを一定にして、その散気孔43一孔当たりのエア供給量Qに応じた散気孔径Dを設定してもよい。
また、この気泡径dで気泡が発生するように散気装置40を運転するためには、従来公知の方法で散気装置40にエア供給量の設定等を行えばよい。
図4は、本実施形態に係る膜分離装置3において分離膜7を洗浄している状態を示す分離膜7及び分散装置50、噴出管41bの拡大図であり、図4Aはその側面図、図4Bはその断面図を示している。
図4Aに示すように、分離膜7は、複数の膜31aからなる膜モジュール31が上下三段に渡って積層されて形成され、その分離膜7の下部には一本の噴出管41bが設けられており、その散気孔43から空気が噴出されて、気泡60となって上昇している。
分離膜7と噴出管41bとの間には、図3に示した分散装置50が配置されており、分散装置50の囲い壁52の上端は、分離膜7の下端部とほぼ接する位置まで延在し、囲い壁52の下端は噴出管41bの上端部に接触しない程度の所定の位置まで延在している。
図示のように、ブロア42(図示せず)から供給された空気は、噴出管41bの散気孔43から噴出され、気泡60となって高粘度の被処理液中を柱状を成して上昇し、分散装置50の囲い壁52内に供給される。
なお、このときブロア42から供給する空気量Qは、前述したように、散気孔43から噴出された気泡の径dが分散孔51aにおいてスラグ流が生じるように調節されている。
気泡60が分散孔51aを通過するとき、分散孔51a付近に前述したスラグ流が生じ、気泡60の上昇速度(分散孔51aを通過する速度)が一定になり、気泡が分散されて複数の分散孔51aを気泡が通過し、分離膜7を広範囲に洗浄することができる。
なお、必要に応じて、全分散孔51aの単位時間当たりの気泡通過量よりも散気孔43一孔あたりのエア供給量Qを過大な量となるように調節し、気泡を囲い壁52内に供給することで、分散板51の下面に空気の層を形成して、全分散孔51aに対してより均等に気泡を通過させることができ、分離膜7の膜面全体を洗浄することができる。
次に、図4で説明した本実施形態にかかる膜分離装置の変形例について説明する。
図5は本実施形態に係る膜分離装置とは別の形態の膜分離装置を示す図であり、図5Aはその側面図、図5Bはその断面図を示している。
なお、図4で説明した膜分離装置と同一箇所には同一の符号を付してある。
図5Aに示すように、分離膜7は、複数の膜31aからなる膜モジュール31が上下三段に渡って積層されて形成され、その分離膜7の下部には、図3に示した分散装置50が配置されており、分散装置50の囲い壁52の上端は、分離膜7の下端部とほぼ接する位置まで延在し、囲い壁52の下端は所定の位置まで延在している。
また、分離膜7と分散板51との間には、一本の噴出管41bが設けられており、この噴出管41bの下面には、図中下向きのノズル44が分散板51を貫通して、分散板51の下面まで延在している。
図示のように、ブロア42(図示せず)から供給された空気は、噴出管41bのノズル44の先端から噴出され、気泡60となって左右水平方向に分散され、分散孔51aを通過して上昇する。
なお、図4に示した膜分離装置と同様、このときブロア42から供給する空気量Qは、ノズル44から噴出された気泡の径dが分散孔51aにおいてスラグ流が生じるように調節されており、分散孔51a付近に前述したスラグ流が発生している。
このように、分離膜7と分散板51の間に噴出管41bを設けたことで、図4に示した膜分離装置と比して、噴出管41bの分だけコンパクトになり、分離膜を浸漬する膜濃縮槽のサイズを小さくすることができるとともに、散気装置40で散気した気泡を効率よく分散して、より汚泥の濃縮を継続的且つ効果的に行うことができる。
(実施例)
次に、本発明の一実施例を説明する。
本実施例では、図2及び図3に示した、散気装置40及び分散装置50を使用する。
まず、本実施例において、下記の条件で分散装置50の分散孔51aを気泡が通過するときに、その周辺でスラグ流が発生することを確認した。
本実施例では、被処理液の浮遊物質の量が40000mg-ss/lの浄水汚泥に、D=0.01[m](メートル)の分散孔を二次元配列した、即ち幅方向に12列(又は6列)、長手方向に26列配置した827mm×228mm、厚さ5mmの塩化ビニール製の分散板を用い、分散孔一孔辺りのエア供給量Qは、Q=7×10-6[m3/s]とした(幅方向が6列の場合はQ=13×10-6[m3/s])。また散気孔の直径Dは0.01mである。
この条件で3個の散気孔を有する散気装置を運転することで、分散孔51a付近にスラグ流を発生させて、被処理液の分散孔51aの通過量(上向流)を抑制し、気泡を分散板51の下面に水平移動させて分散孔51aから幅方向と長手方向ともに分散させて気泡を発生させることができた。また、Qが0.007×10-3〜0.2×10-3m3/sの範囲でスラグ流が発生し、分離膜の膜面を効果的に洗浄することができることがわかった。さらに、被処理液の浮遊物質の量が10000〜70000mg-ss/lの範囲で分散孔一孔辺りのエア供給量0.007×10-3〜0.2×10-3m3/sにすることで、気泡を分散板の幅方向と長手方向ともに分散させて発生することを確認した。
なお、散気量が小さすぎると膜面の洗浄が不十分となり、過大であると過剰なエネルギーを消費するので好ましくないため、スラグ流を発生する範囲であっても被処理液の液量に応じて散気量を調整することが望ましい。
なお、本実施例では図3に示した分散装置50と同形状のものを用いているため、各分散孔51aの径が全て同一であるが、分散孔51aの間隔及び径は全て同一でなくてもよい。また、分散装置50の表面形状は平板状のものに限らず、気泡を水平方向に分散できるものであれば任意であり、例えば半円筒形等の湾曲したものであってもよい(この場合、その表面の巾、長手方向に配列された分散孔は厳密には二次元配列ではないが、ここでは、これらを含めて、分散孔がその巾及び長手方向に配列したことを二次元配列したという)。
1・・・着水井、2・・・凝集沈澱池、3・・・膜分離装置、4・・・前濃縮槽、5・・・排泥管、6・・・上澄み液送出管、7・・・分離膜、8・・・濃縮汚泥引抜管、9・・・ろ液送出管、31・・・膜モジュール、32・・・被処理液、40・・・散気装置、41・・・散気管、41a・・・給気管、41b・・・噴出管、41c・・・連結管、42・・・ブロア、43・・・散気孔、44・・・ノズル、45・・・バルブ、50・・・分散装置、51・・・分散板、51a・・・分散孔、52・・・囲い壁、60・・・気泡、71・・・散気管、71a・・・散気孔、72・・・膜モジュール、74・・・気泡。

Claims (6)

  1. 膜濃縮槽内の高粘性液中に散気孔を介して気泡を噴出する散気手段と、前記散気手段に空気を供給する給気手段と、高粘性液中に噴出した気泡を水平方向に分散する分散手段と、を有し、前記分散手段が分散した気泡が起こす上向流によって、前記高粘性液中に浸漬された分離膜を洗浄する装置であって、
    前記高粘性液は浮遊物質の量が1.0×104mg-ss/l以上であり、
    前記分散手段は、スラグ流が発生するように前記気泡を分散するための複数の分散孔を二次元配列したことを特徴とする分離膜の洗浄装置。
  2. 前記気泡が前記分散手段の分散孔を通過するときにスラグ流が発生する気泡径となるように、前記給気手段が供給する空気量を調節する空気量調節手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載された分離膜の洗浄装置。
  3. 被処理液を貯留するための処理槽と、前記処理槽内に浸漬させた分離膜とを有し、前記被処理液を前記分離膜で固液分離する膜分離装置であって、
    請求項1または2に記載された分離膜の洗浄装置を備えたことを特徴とする膜分離装置。
  4. 被処理液が浄水汚泥を含むことを特徴とする請求項3に記載された膜分離装置。
  5. 膜濃縮槽内の高粘性液中に気泡を噴出させる気泡噴出工程と、高粘性液中に噴出した気泡を複数の二次元配置した分散孔により水平方向に分散する気泡分散工程とを有し、前記分散した気泡が起こす上向流によって、前記高粘性液中に浸漬された分離膜を洗浄する洗浄方法であって、
    前記高粘性液は浮遊物質の量が1.0×104mg-ss/l以上であり、
    前記気泡分散工程で分散する気泡にスラグ流を発生させる工程を有することを特徴とする分離膜の洗浄方法。
  6. 前記気泡にスラグ流を発生させる工程における前記気泡径を調節するため、気泡噴出工程における空気供給量を調節することを特徴とする請求項5に記載された分離膜の洗浄方法。
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