JP2010194408A - 電解水生成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電解水生成装置が装備する軟水器21内に収容されているイオン交換樹脂のイオン交換能を再生する再生タイミングを的確に知って、適正なタイミングでイオン交換樹脂の再生を図る。
【解決手段】電解水生成装置はイオン交換樹脂再生手段を備えるもので、制御装置は、原水の電解時に生じる電解電流値から算出する電気伝導度から硬度を換算する機能、換算された原水の硬度に基づき前記軟水器の軟水生成量の限界量を算出する機能、および、流量計から出力される検出信号に基づき原水の軟水器を通過した量を積算する機能を備え、原水の軟水器内の通過量が予め設定されている所定量に達した時点をイオン交換樹脂のイオン交換能の限界と判断して、イオン交換樹脂再生手段を駆動して軟水器内に収容されているイオン交換樹脂の再生を図る。
【選択図】 図3
【解決手段】電解水生成装置はイオン交換樹脂再生手段を備えるもので、制御装置は、原水の電解時に生じる電解電流値から算出する電気伝導度から硬度を換算する機能、換算された原水の硬度に基づき前記軟水器の軟水生成量の限界量を算出する機能、および、流量計から出力される検出信号に基づき原水の軟水器を通過した量を積算する機能を備え、原水の軟水器内の通過量が予め設定されている所定量に達した時点をイオン交換樹脂のイオン交換能の限界と判断して、イオン交換樹脂再生手段を駆動して軟水器内に収容されているイオン交換樹脂の再生を図る。
【選択図】 図3
Description
本発明は、原水を軟水化するための軟水器を装備する電解水生成装置に関する。
電解水生成装置の一形式として、電解槽、および、被電解水を調製する原水を軟水化する軟水器を備える電解水生成装置がある(特許文献1、特許文献2を参照)。当該形式の従来の電解水生成装置においては、特許文献2にて提案されているように、軟水器内に収容されているイオン交換樹脂を再生するイオン交換樹脂再生手段、および、イオン交換樹脂再生手段の駆動を制御する制御装置を備えている。当該制御装置は、所定の条件が成立した時点で、イオン交換樹脂再生手段を駆動して、軟水器内に収容されているイオン交換樹脂を再生制御する。
特許文献2にて提案されている電解水生成装置においては、原水を軟水器内に通して軟水化された原水を被電解水として使用し、または、軟水化された原水に所定濃度の塩水を付与して希薄塩水に調製し、当該希薄塩水を被電解水として電解槽に供給して電解運転を行っている。
ところで、当該電解水生成装置においては、電解運転に先立って、制御装置に原水の硬度を入力して、当該硬度に基づいて軟水器が生成する軟水の限界量を算出し、電解生成水が当該軟水の限界量の近傍に達して時点で、制御装置はイオン交換樹脂再生手段を駆動して、イオン交換樹脂の再生制御を行っている。 しかして、特許文献2にて提案されている電解水生成装置においては、原水を軟水器内に通して軟水化された原水を被電解水として使用し、または、軟水化された原水に所定濃度の塩水を付与して希薄塩水に調製して当該希薄塩水を被電解水として使用して、当該被電解水を電解槽に供給して電解運転を行っている。
原水の硬度については、原水として水道水を使用する場合には、「地域別硬度表」なる表から、使用する地域の水道水の硬度を選出して、選出された硬度の値を制御装置に入力するか、または、使用する地域の水道水の硬度を実測して、実測された硬度の値を制御装置に入力する方法を採っている。
しかしながら、原水(水道水)の硬度を「地域別硬度表」から選出し、または、実測して、選出または実測した硬度を制御装置に入力する方法を採る電解水生成装置においては、原水の硬度の選出忘れや実測忘れ等に起因して、使用する原水の硬度の設定を怠ることがある。使用する原水の硬度の入力を忘れた場合には、制御装置は、先に設定されている原水の硬度に基づいて、イオン交換樹脂の再生タイミングを計測することになり、硬度の高い原水を使用する場合には、イオン交換樹脂の再生タイミングがイオン交換樹脂の消耗タイミングから大きく遅れることになって、イオン交換樹脂の再生を的確なタイミングで行えないことになる。
このような状態が発生すると、軟水器内を通ってはいるが軟水化されていないか、軟水化が不十分な原水が被電解水として、または、当該原水にて調製された希薄塩水が被電解水として電解槽に供給されることになり、硬度の高い被電解水は、生成される電解生成水の特性を低下させる原因となり、また、電解槽内および水系管路内でスケールを発生させる原因となる。水系管路内のスケールは、電解生成水を注出する際の注出不良を発生させる原因にもなる。従って、本発明の目的は、このような問題に対処することにある。
本発明は、電解水生成装置に関する。本発明が適用対象とする電解水生成装置は、電解槽、被電解水を調製する原水を軟水化する軟水器、前記軟水器内に収容されているイオン交換樹脂を再生するイオン交換樹脂再生手段、前記軟水器内を通過する原水の通過流量を測定する流量計、および、前記イオン交換樹脂再生手段の駆動を制御する制御装置を備える形式の電解水生成装置である。
しかして、本発明に係る電解水生成装置においては、前記制御装置は、原水の電解時に生じる電解電流値から算出する電気伝導度から硬度を換算する機能、換算された原水の硬度に基づき前記軟水器の軟水生成量の限界量を算出する機能、および、前記流量計から出力される検出信号に基づき原水の通過量を積算する機能を備え、前記制御装置は、原水の供給量が予め設定されている所定量に達した時点を前記イオン交換樹脂のイオン交換能の限界と判断して、前記イオン交換樹脂再生手段を駆動して前記軟水器内に収容されているイオン交換樹脂を再生することを特徴とするものである。
本発明に係る電解水生成装置においては、原水の通過量の予め設定されている所定量は、前記軟水器の軟水生成量の限界量を越えない当該限界量の近傍の値とするようにすることができる。
また、本発明に係る電解水生成装置においては、電解運転に先立って採用する原水を被電解水とする電解運転を行い、当該電解運転にて生じる電解電流値を検出し、当該電解電流値を検出信号として前記制御装置に出力するようにすることができる。
本発明に係る電解水生成装置においては、イオン交換樹脂の再生タイミングを、使用する原水の硬度を不可欠の要因とし、当該硬度を、原水を被電解水とする電解で生じる電解電流値から算出される電気伝導度から換算している。
このため、イオン交換樹脂の再生タイミングは、原水の硬度なくしては判断し得ないが、原水の硬度は、原水である被電解水を電解することにより得ることができる。硬度を算出する基準となる電解電流値は、当該電解によって制御装置に入力されて、原水の硬度は制御装置によって自動的に設定され、また、制御装置は当該原水の硬度に基づいて、イオン交換樹脂の再生タイミングを設定する。換言すえば、イオン交換樹脂の再生タイミングは、原水の硬度に基づいて自動的に設定されることになる。このため、原水の硬度の入力忘れや実測忘れによる問題の発生は解消されることになる。
本発明は、電解水生成装置に関する。図1〜図3には、本発明に係る電解水生成装置の一実施形態を示している。当該電解水生成装置は、装置の構成部品を収納するケース本体の前面側開口部を開閉扉で開閉可能に閉鎖してなる装置本体Aと、電解生成酸性水を貯溜する第1の貯溜タンクBと、電解生成アルカリ性水を貯溜する第2の貯溜タンクCを備えている。装置本体Aは、装置の主たる構成部品をケース10内に配置して収納されているもので、支持台Dの中央部に設置されて取付けられている。また、第1の貯溜タンクBは支持台Dにおける装置本体Aの右側に設置されて取付けられ、第2の貯溜タンクCは支持台Dにおける装置本体Aの左側に設置されて取付けられている。
装置本体Aを構成するケース10は、左右の側部、後側部および上側部が閉鎖状態にあるケース本体11と、ケース本体11の前面側開口部を開閉する開閉扉12からなり、ケース本体11内には、図3に示すように、軟水器21、塩水タンク22、一対の電解槽23,24、および、中和槽25が配置されて収納されていて、これらの各構成部品は水系管路によって適宜接続されている。
装置本体Aの主たる構成部品である各電解槽23,24は有隔膜電解槽であって、槽本体は隔膜にて区画された一対の電解室を備えている。各電解室は、電解運転が所定時間経過した時点で、その極性を正負反転するように制御され、陽極側電解室が陰極側電解室に切換えられるとともに、陰極側電解室が陽極側電解室に切換えられるように構成されている。
電解槽23,24を構成する各電解室の上流側には、被電解水の供給管路31a,31bが接続されており、各電解室の下流側には、各電解室にて生成される電解生成水を流出する流出管路32a,32b、33a,33bがそれぞれ接続されている。各流出管路32a,32bは切換弁41aを介して導入管路32c,32dに接続されており、各流出管路33a,33bは切換弁41bを介して導入管路33c,33dにそれぞれ接続されている。
電解槽23側に接続されている導入管路32cは、第1の貯溜タンクBの側部上方に接続されていて、導入管路32cには、電解槽24側に接続されている導入管路33cが接続されている。また、電解槽23側に接続されている導入管路32dは、第2電解生成水槽24側に接続されている導入管路33dに接続されていて、導入管路33dは第2の貯溜タンクCの側部上方に接続されている。
電解槽23側の導入管路32cは、電解生成酸性水の専用の導入管路であって、各電解槽23,24の陽極側電解室にて生成される電解生成酸性水を、第1の貯溜タンクB内に導入すべく機能する。また、電解槽24側の導入管路33dは、電解生成アルカリ性水の専用の導入管路であって、各電解槽23,24の陰極側電解室にて生成される電解生成アルカリ性水を、第2の貯溜タンクC内に導入すべく機能する。
各電解槽23,24においては、電解運転時、電解運転が設定された所定の時間継続された時点で、各電解室の極性を正負反転させる制御がなされるが、これと同期して、各切換弁41a,41bが切換動作して、電解槽23側の各流出管路32a,32bと各導入管路32c,32dとの接続関係が変更されるとともに、電解槽24側の各流出管路33a,33bと各導入管路33c,33dとの接続関係が変更される。
これにより、各電解槽23,24の各陽極側電解室にて生成される電解生成酸性水は、常に、導入管路32cを通って第1の貯溜タンクB内に導入され、また、各電解槽23,24の各陰極側電解室にて生成される電解生成アルカリ性水は、常に、導入管路33dを通って第2の貯溜タンクC内に導入されることになる。
各電解槽23,24に供給される被電解水は、軟水器21を通って軟水化された原水に塩水タンク22から設定された量の塩水を、パルスポンプ42aにより供給することにより調製される。水道管等の給水源に接続されている給水管路34には、減圧弁43aおよび軟水器21が介装されていて、給水管路34の分岐管路部が塩水タンク22に接続されている。分岐管路部には、開閉弁43bが介装されている。
塩水タンク22は、被電解水を調製するための濃塩水をタンク内で調製して、調製された濃塩水を、塩水供給管路35を通して給水管路34に供給する。塩水タンク22内には、常時、例えば食塩等の塩が収容されていて、給水管路34から供給される原水によって、飽和食塩水等の飽和塩水が調製される。当該飽和塩水が被電解水を調製するために、給水管路34内に供給される。塩水タンク22は、塩水供給管路35を介して給水管路34の途中に接続されていて、塩水の供給管路35には、パルスポンプ42aが介装されている。
当該水系回路においては、給水管路34には軟水化された原水が設定された所定の流量で流動し、流動する原水に塩水タンク22にて調製された所定の高濃度の塩水が、パルスポンプ42aにて設定された所定量継続して供給される。これにより、給水管路34内にて被電解水(設定された所定濃度の希薄塩水)が調製され、調製された被電解水は、被電解水の供給管路31a,31bを通って各電解槽23,24に供給される。各電解槽23,24に供給された被電解水は、各電解槽23,24を流動する間に、各電解槽23,24の電解室内にて有隔膜電解される。
なお、当該電解水生成装置においては、各電解槽23,24を同時に電解運転することができるとともに、各電解槽23,24のいずれか一方を選択して電解運転することができる。このため、被電解水の供給管路31a,31bには、開閉弁43c,43dがそれぞれ介装されていて、各電解槽23,24を同時に電解に供する場合には、各開閉弁43c,43dを開いた状態として、各電解槽23,24に被電解水を同時に供給し得るようにする。また、各電解槽23,24のいずれか一方の電解槽を電解に供する場合には、各開閉弁43c,43dのいずれか一方の開閉弁を開いた状態として、一方の電解槽にのみ被電解水を供給し得るようにする。
当該電解水生成装置が有する中和槽25は、寒水石等の中和剤を収容されているもので、余剰の電解生成酸性水を中和処理して、塩素ガスが発生しない中性の処理液として排水すべく機能する。中和槽25には、各貯溜タンクB,Cが有するオーバーフローパイプB1,C1に接続する流出管路36a,36bが接続されている。これにより、第1の貯溜タンクB内にてオーバーフローパイプB1を通ってオーバーフローする電解生成酸性水は流出管路36aを通って中和槽25内に流入し、中和槽25内の中和剤にて中和処理されて、中性の処理液として排水管路36cを通って排水される。
また、第2の貯溜タンクC内にて、オーバーフローパイプC1を通ってオーバーフローする電解生成アルカリ性水は、流出管路36bを通って中和槽25内に流入するが、中和槽25内では中和剤とは反応することなく、そのままの状態で排水管路36cを通って排水されることになる。
当該電解水生成装置においては、第1の貯溜タンクB内に貯溜されている電解生成酸性水は第1注出管路37aを通して注出されて、消費者に供される。また、第2の貯溜タンクC内に貯溜されている電解生成アルカリ性水は第2注出管路37bを通して注出されて、消費者に供される。
第1注出管路37aは、第1の貯溜タンクBの下方の前側部にて接続されていて、ケース本体11の下方の前側部に沿って延びてケース本体11の下方の前側部を貫通し、ケース本体11の底部に沿って後方に延び、後方にて、ケース本体11内を上方に延びてケース本体11の上方の右側部に設けた吐出口部11aに接続されている。吐出口部11aには、当該電解水生成装置の設置時に、図示しない第2の注出管路が接続される。当該第2の注出管路は、消費者が使用する場所に延びていて、当該場所にて電解生成酸性水を注出する。
一方、第2注出管路37bは、第2の貯溜タンクCの下方の前側部に接続されていて、ケース本体11の下方の前側部に沿って延びてケース本体11の下方の前側部を貫通し、ケース本体11の底部に沿って後方に延び、後方にて、ケース本体11内を上方に延びてケース本体11の上方の左側部に設けた吐出口部11bに接続されている。吐出口部11bには、当該電解水生成装置の設置時に、図示しない第2の注出管路が接続される。当該第2の注出管路は、消費者が使用する場所に延びていて、当該場所にて電解生成アルカリ性水を注出する。
なお、ケース本体11の上方の右側部には通気口部11cが設けられている。通気口部11cには、電解生成酸性水の導入管路32cに接続されている図示しない排気管路が接続されていて、導入管路32cで発生するガスを排気すべく機能する。また、ケース本体11の上方の左側部には通気口部11d,11eが設けられている。通気口部11dには、電解生成アルカリ性水の導入管路33dに接続されている図示しない排気管路が接続されていて、導入管路33dで発生するガスを排気すべく機能する。また、通気口部11eには、中和槽25の上方部に接続されている図示しない排気管路が接続されていて、中和槽25で発生するガスを排気すべく機能する。
しかして、第1注出管路37aには、注出ポンプ42bと開閉弁43eが介装されており、また、第2注出管路37bには、注出ポンプ42cと開閉弁43fが介装されている。当該電解水生成装置においては、第1注出管路37aの開閉弁43eを開いた状態で、注出ポンプ42bを駆動すれば、第1の貯溜タンクB内に貯溜する電解生成酸性水が第1注出管路37aを通して注出されて消費者に供される。また、第2注出管路37bの開閉弁43fを開いた状態で、注出ポンプ42cを駆動すれば、第2の貯溜タンクC内に貯溜する電解生成アルカリ性水が第2注出管路37bを通して注出されて消費者に供される。
当該電解水生成装置においては、各注出ポンプ42b,42cは、第1注出管路37a,37bにおけるケース本体11内の部位に介装されており、各開閉弁43e,43fは、各注出管路37a,37bにおけるケース本体11の下方の前側部に沿って延びる部位の中間部に介装されている。各開閉弁43e,43fは、レバーの回動操作により開閉するレバー回動式の開閉弁であって、レバーが管路部の頂部に位置するように介装されている。
このため、開閉弁43e,43fのレバーを管路部の頂部にて水平に回動操作すれば、開閉弁43e,43fを開閉することができる。当該電解水生成装置では、当該レバーが管路部に沿う平行位置にある状態が開閉弁43e,43fが開いている状態に設定されていて、当該レバーを回動して管路部に対して略直交する交差状態にした状態で開閉弁43e,43fが閉じるようになっている。ケース本体11における下方の前側部には、アンダカバー13が嵌合して脱着可能に取付けられている。
アンダカバー13は、各注出管路37a,37bにおけるケース本体11の下方の前側部に露呈している管路部、および、同管路部に介装されている開閉弁43e,43fをカバーして保護すべく機能するとともに、当該電解水生成装置の外観を向上すべく機能する。アンダカバー13は脱着容易であって、開閉弁43e,43fはアンダカバー13を取外した状態で開閉操作でき、開閉弁43e,43fが閉じた状態では、レバーが管路部に対して略直交状に前方に突出していることから、アンダカバー13をケース本体11に取付けることができない。アンダカバー13をケース本体11に取付けるには、レバーを回動操作して管路部に対して平行にした開閉弁43e,43fが開いた状態にする必要がある。
当該電解水生成装置は制御装置50を装備しており、制御装置50は当該電解水生成装置の電解運転、各貯溜タンクB,C内への各電解生成水の導入、各貯溜タンクB,Cからの各電解生成水の注出、および、中和槽25における中和処理を制御することを基本構成としている。図4には、当該制御装置50の制御回路の基本構成を概略的に示している。
制御装置50はマイクロコンピュータであって、CPUおよび駆動回路を備えている。制御装置50は、操作パネル60における操作盤部に配設されている操作スイッチ、押しボタン等の操作により、電解指令、注出指令、中和剤等の補充指令等を受けて、電解運転、注出運転等の制御を行い、また、中和剤等の補充を認知させるべく警告ランプEを点滅させる。当該制御装置50は以上の機能を有することを基本構成としている。
制御装置50は、電解運転時には、パルスポンプ42aを駆動して給水管路34内を流動する軟水化された原水に、設定された濃度の塩水を設定された量だけ継続して供給して、設定された濃度の希薄塩水(被電解水)を調製する。また、制御装置50は、電解運転時、運転者の電解モードの選択の指令に基づき開閉弁43c,43dを開閉動作して、各電解槽23,24の同時の電解運転と、各電解槽23,24のいずれか一方の選択的な電解運転との電解モードを選択する。
制御装置50は、電解運転時、電解槽23,24の各電解室の極性の正負反転の指令に基づき、各電解室のうち、陽極側電解室を陰極側電解室に、陰極側電解室を陽極側電解室に変更し、これに同期して、切換弁41a,41bを切換動作させる。これにより、制御装置50は、電解槽23,24の陽極側電解室にて生成された電解生成酸性水を、常に導入管路32cを通して第1の貯溜タンクB内に導入させ、また、電解槽23,24の陰極側電解室にて生成された電解生成アルカリ性水を、常に導入管路33dを通して第2の貯溜タンクC内に導入させる。
各貯溜タンクB,C内にはフロートスイッチB2,C2が配設されていて、オーバーフローパイプB1,C1と共働して、満タン時の各貯溜タンクB,C内の電解生成水を設定された一定量に維持する。電解生成酸性水と電解生成アルカリ性水は、電解運転時には同期的に生成されて、各貯溜タンクB,C内には略同量導入される。
制御装置50は、各貯溜タンクB,C内に貯溜された各電解生成水が同量となって、両フロートスイッチB2,C2が満タンに達したことを検知した場合には、電解槽23,24の電解運転を停止する。また、制御装置50は、各貯溜タンクB,Cの少なくとも一方の貯溜タンク内の電解生成水が設定された所定量消費された場合、これを検知したフロートスイッチの検出信号に基づき電解運転を再開して、両貯溜タンクB,C内に各電解生成水を導入して補充する。
制御装置50は、消費者による電解生成水の注出指令に基づき、消費者が選択した電解生成水側の注出ポンプを駆動して、選択された電解生成水を専用の注出管路を通して注出させる。制御装置50は、消費者が電解生成酸性水を選択した場合には、第1の貯溜タンクB内の電解生成酸性水を注出管路37aを通して注出し、また、消費者が電解生成アルカリ性水を選択した場合には、第2の貯溜タンクC内の電解生成アルカリ性水を注出管路37bを通して注出する。電解生成水の注出については、所定時間経過した時点で自動的に停止させることができるとともに、消費者の手動による停止操作によっても停止させることができる。
ところで、当該電解水生成装置においては、第1の貯溜タンクB内に貯溜されている電解生成酸性水の消費量と、第2の貯溜タンクC内に貯溜されている電解生成アルカリ性水の消費量とに差が生じて、両貯溜タンクB,Cの一方のみの電解生成水が設定された所定の消費量に達する場合がある。本発明では、当該貯溜タンクを便宜上空タン状態にある貯溜タンクと称する。この場合には、貯溜タンクが空タン状態になったことをフロートスイッチが検出すると、制御装置50はその検出信号に基づき電解運転を開始して、両貯溜タンクB,C内に各電解生成水を導入する。
このため、各貯溜タンクB,C内には各電解生成水が導入されて貯溜タンクB,C内が満タン状態となるが、空タンク状態を呈していなかった貯溜タンクの方が空タンク状態を呈していた貯溜タンクよりも先に満タン状態となる。この結果、先に満タン状態となった貯溜タンクからは、その後に導入される電解生成水に応じて、余剰の電解生成水がオーバーフローパイプからオーバーフローして排水管路を通して中和槽25内に流入することになる。
例えば、第1の貯溜タンクB内が早く満タン状態となった場合には、第1の貯溜タンクB内の電解生成酸性水が排水管路36aを通って中和槽25内に流入し、中和槽25内に収容されている寒水石等の中和剤にて中和処理されて、中性の処理液として排水管路36cを通して排水される。また、第2の貯溜タンクC内が早く満タン状態となった場合には、第2の貯溜タンクC内の電解生成アルカリ性水が排水管路36bを通って中和槽25内に流入し、中和剤とは反応することなく、そのまま排水管路36cを通して排水される。
従って、電解生成酸性水が第1の貯溜タンクB内から流入して中和槽25内に流入する場合には、中和槽25内に収容されている中和剤は、第1の貯溜タンクB内から流入する電解生成酸性水の量に応じて消費されることになり、中和剤が所定量消費された時点では、中和剤を中和槽25内に補充する必要がある。しかしながら、当該電解水生成装置においては、中和槽25が開閉扉12に閉鎖されているケース本体11内に配設されていることから、中和槽25内の中和剤の量を外部から視認することは困難であり、中和剤の補充タイミングを失することが起こり得る。
本実施形態では、かかる問題に対処すべき手段を備えている。当該電解水生成装置が装備する制御装置50を、中和剤の消費量を中和槽25内に流入された電解生成酸性水の量から算出する機能と、中和剤が設定量消費されたことを認知させる認知手段を駆動する機能を有する構成としている。さらには、当該電解水生成装置が装備する制御装置50を、中和槽25内の中和剤が設定量消費されたことを認知させる認知手段を駆動し、かつ、中和剤が設定された消費量限界に達したときには有隔膜電解槽23,24の電解運転を停止する機能を有する構成としている。
本実施形態では、制御装置50は、第1の貯溜タンクB内が満水になったことを検出したフロートスイッチB2からの検出信号に基づき、満水時点からの電解運転の継続時間と電解生成水の生成流量から中和槽25内に流入した余剰の電解生成酸性水の水量を算出するとともに、余剰の電解生成酸性水量から中和槽25内の中和剤の消費量を算出する。
刻々算出される中和剤の消費量が設定された消費量に達した時点で、制御装置50は操作パネル60が有する操作盤部に設置されている認知手段、例えば警告ランプEを点滅して、当該電解水生成装置の管理者に、中和剤を補充すべきタイミングを認知させる。
このため、当該管理者は、警告ランプEの点滅により中和剤の補充タイミングを認知して、中和槽25内に所定量の中和剤を補充する。これにより、中和槽25内に中和剤が存在しない状態での電解運転を回避することができる。なお、本実施形態では、認知手段として警告ランプEを使用しているが、認知手段としては公知の適宜の警告手段を採ることができ、例えば、警告ブザー等は認知手段としては極めて有効である。
また、当該管理者が警告ランプEの点滅に気付かず、または、警告ランプEの点滅を認知したにも関わらず中和剤の補充を忘れる場合があり、この場合には、制御装置50は以下のように機能する。制御装置50は、中和槽25内の中和剤が設定された所定の消費量に達した後に、中和剤が消費量限界に達したときには、有隔膜電解槽23,24の電解運転を緊急停止させる。これにより、中和槽25内に中和剤が存在しない状態での電解運転を確実に回避することができる。
当該電解水生成装置は、水道水等の原水を軟水化処理するための軟水器21を備えている。軟水器21は、原水の給水管路34の途中に介装されているタンク状のもので、底部に接続された排水管路36dを備え、その内部に、Na型のイオン交換樹脂を多数の樹脂粒またはイオン交換膜の形態で収容されている(これらの形態のイオン交換樹脂を、本発明では便宜上「イオン交換樹脂」と称している)。当該軟水器21内に収容されているイオン交換樹脂は、原水を軟水化する量に応じてイオン交換能を消耗させる。
このため、当該電解水生成装置においては、軟水器21内に収容されているイオン交換樹脂を再生するための再生機構を備える構成とし、制御装置50を、当該再生機構を適正な再生タイミングで駆動して、イオン交換樹脂の再生を制御する構成としている。本発明に係る電解生成水生成装置は、制御装置50がかかる制御機能を有することを最大の特徴としている。
当該電解水生成装置が装備するイオン交換樹脂の再生機構は、塩水タンク22内で調製された塩水をイオン交換樹脂を再生する再生液として利用するもので、電解運転に停止時、塩水タンク22内の塩水をパルスポンプ42aにより給水管路34に逆流入して軟水器21内に導入して、軟水器21内に収容されているイオン交換樹脂の層内を透過させ、透過した塩水を、排水管路36dを通して排水させるものである。塩水は、イオン交換樹脂の層内を透過する間に、軟水化時に交換された金属イオンがNaイオンに置換されて、イオン交換樹脂のイオン交換能を再生される。制御装置50は、イオン交換樹脂の再生タイミングを判定して、適正な再生タイミングに基づいて当該再生機構を駆動する。
制御装置50は、原水の電解時に生じる電解電流値から算出する電気伝導度から硬度を換算する機能、換算された原水の硬度に基づき軟水器21の軟水生成量の限界量を算出する機能、および、流量計51から出力される検出信号に基づき原水の軟水器21内を通過した通過量を積算する機能を備えている。制御装置50は、原水の供給量が予め設定されている所定量に達した時点を、軟水器21内に収容されているイオン交換樹脂のイオン交換能の限界と判断して、イオン交換樹脂の再生機構を駆動して、軟水器21に収容されているイオン交換樹脂を再生する。
制御装置50は、図5に示す(電気伝導度−硬度)換算表(換算マップ)を入力されて記憶しており、被電解水を電解するに先立って、被電解水の調製に使用する原水を電解する制御を行うことしている。当該原水の電解では、当然のことながら電解電流が生じる。制御装置50は、当該電解電流値から原水の電気伝導度を算出し、予め記憶している(電気伝導度−硬度)の換算マップから原水の硬度を換算するとともに、換算された原水の硬度に基づき、軟水器21内に収容されているイオン交換樹脂による軟水生成量の限界量を算出する。
当該電解水生成装置では、使用する原水の硬度を、原水を被電解水とする電解にて生じる電解電流値に基づき算出しておき、この状態で、本来の希薄塩水を被電解水を電解する電解運転を行う。制御装置50は、当該電解運転では、流量計51から継続して出力される流量検出信号に基づき、軟水器21内を通った原水の通過量を積算して、算出された原水の通過量(供給量)が、イオン交換樹脂による軟水生成量の限界量に達したものと判断した時点を、イオン交換樹脂の再生タイミングであるとして、再生機構を駆動して、イオン交換樹脂の再生運転を設定された所定時間行う。これにより、軟水器21内に収容されているイオン交換樹脂は、適正な再生タイミングで再生されることになる。
イオン交換樹脂の適正な再生タイミングの具体例を、(軟水器の性能:原水の硬度50mg/Lのときに採取される軟水が4000L、原水の硬度100mg/Lのときに採取される軟水2000L)の軟水器21を使用する場合について例示する。
制御装置50は、原水を被電解水とする電解(電圧12V)にて生じる電解電流値から電気伝導度を算出する。算出される電気伝導度が200μS/cm2(水温30℃)の場合は硬度が50mg/Lであり、原水の軟水器21の通過量が4000Lに達した時点を再生タイミングであるとして、これを自動的に設定する。また、算出される電気伝導度が300μS/cm2(水温25℃)の場合は硬度が100mg/Lであり、原水の軟水器21の通過量が2000Lに達した時点を再生タイミングであるとして、これを自動的に設定する。
従って、制御装置50は、自動設定された再生タイミングに基づいて、軟水器21内に収容されているイオン交換樹脂のイオン交換能を再生すれば、適正なタイミングで、軟水器21内に収容されているイオン交換樹脂を再生することができる。当該再生手段を採る場合には、原水の硬度の入力忘れや実測忘れによる問題は発生しない。
本実施形態では、各電解生成水を注出する注出管路37a,37bの系統(電解水注出システム)におけるトラブルの発生に対処している。。当該電解水注出システムにおけるトラブルとしては、注出管路37a,37bに介装されている注出ポンプ42b,42cのエア噛み、注出管路37a,37bにおけるカップリング外れ、注出管路37a,37bの損傷による水の漏洩(漏水)等を挙げることができる。これらのトラブルが発生すると、各電解生成水の注出不良、漏水による周囲の水浸し、注出ポンプ42b,42cの焼損等が発生することになる。
当該電解水生成装置では、これらの問題に対処すべく、各注出管路37a,37bに圧力スイッチ52a、流量スイッチ52b、逆止弁52cを介装して、制御装置50は、圧力スイッチ52aおよびフロースイッチ52bのオン−オフ状態を検出して各トラブルの発生を判断している。但し、図3には、各注出管路37a,37bのうちの注出管路37aのみに介装されている圧力スイッチ52a、フロースイッチ52b、逆止弁52cを表示しているが、注出管路37bに介装されている圧力スイッチ、フロースイッチ、逆止弁の表示については、符号の表示場所の都合上これを省略している。
従って、以下では、圧力スイッチ52a、フロースイッチ52b、逆止弁52cの介装を表示している注出管路37aを利用する側の電解水注出システム(電解生成酸性水の注出システム)について説明し、注出管路37bを利用する側の電解水注出システム(電解生成アルカリ性水の注出システム)については、(電解生成酸性水の注出システム)と同様であるので、同注出システムの説明を省略する。
当該電解水注出システムは、手動の開閉弁43e開いたときの注出管路37a内の水圧(低)を検知して注出ポンプ43eを駆動させるもので、制御装置50は、注出ポンプ43eの駆動時に発生する注出ポンプ43eのエア噛み、注出管路37aにおけるカップリング外れ、注出管路37aの損傷等による漏水を、圧力スイッチ52a、フロースイッチ52bの(オン−オフ)の状況によって判断する。
当該電解水注出システムでは、圧力スイッチ52aが(圧力低)をオンに、(圧力高)をオフに設定され、フロースイッチ52bが(流量少)をオフに、(流量多)をオンに設定されている。制御装置50は、注出ポンプ43eを駆動して電解生成酸性水を注出する注出運転を制御し、圧力スイッチ52aがオン(圧力低)状態である場合は注出運転を継続し、注出運転中、圧力スイッチ52aがオフ(圧力高)でフロースイッチ52bがオフ(流量少)の場合には注出ポンプ43eの駆動を停止する。
制御装置50は、注出運転中、圧力スイッチ52aがオン(圧力低)でフロースイッチ52bがオフ(流量少)の状態が続いた場合には、この状態を、注出ポンプ43eのエア噛み、注出管路37aにおけるカップリング外れ、注出管路37aの損傷等による漏水等、異常状態を発生したものと判断して、注出ポンプ43eの駆動と停止する。但し、注出ポンプ43eを駆動した瞬間は、圧力スイッチ52aがオン(圧力低)でフロースイッチ52bがオフ(流量少)の状態であるため、当該電解水注出システムでの発生の判定には、適当な遅延時間(例えば5秒)を設けるようにする。
当該電解水生成装置においては、一対の電解槽23,24を装備し、電解生成酸性水および電解生成アルカリ性水の各電解水注出システムを採用している。すなわち、当該電解水生成装置では、2つの電解水生成システムと2つの電解水注出システムを採用している。
このため、当該電解水生成装置において、両電解水生成システムと両電解水注出システムを同時に運転することができるが、当該運転では、4つのシステムで使用される電流の合計が定格電流を越えないように配慮しなければならない。本実施形態では、当該電解水生成装置における電解水生成システムおよび電解水注出システムの運転時に使用する電流の合計が定格電流を越えないように配慮している。
当該電解水生成装置においては、4つのシステムを同時に運転することを避け、最大3つのシステムの運転を同時に行う運転制御を行っている。消費者は、電解生成酸性水と電解生成アルカリ性水を同時に使用することを要求する場合がある。これに対処すべく、優先して停止させるシステムとして、両電解水生成システムのいずれかを選択して、両電解水注出システムの電解運転を行う運転制御を行っている。
当該電解水生成装置において、制御装置50が2つの電解水生成システムを同時に運転する運転制御を行っている場合に、消費者が両電解水注出システムを同時に運転することを指令した場合には、制御装置50は、優先的に電解運転を停止すべく選定されている電解水生成システムの電解運転を停止して、両電解水注出システムの注出運転を同時に行う運転制御を行う。当該電解水生成装置の運転制御によって、消費者の要求に対処することができる。
当該運転制御では、電解生成酸性水および電解生成アルカリ性水の生成量は、当然のことながら、両電解水生成システムの電解運転に比して1つのシステムの生成量だけ減少することになる。しかしながら、1つの電解水生成システムの電解運転であっても、電解生成酸性水と電解生成アルカリ性水は同期的に生成されてそれぞれ専用の貯溜タンクB,Cに導入されるとともに、導入された電解生成酸性水と電解生成アルカリ性水、および、各貯溜タンクB,C内になお残留している電解生成酸性水および電解生成アルカリ性水によって、消費者の電解水注出の要請に十分に対処することができる。
本実施形態では、被電解水として希薄食塩水等の希薄塩水を採用しているが、希薄塩水である被電解水を調製する方法として、塩水タンク22内で調製された所定濃度の高濃度の塩水を、パルスポンプ42aを介して、軟水化された水道水等の原水が流動する給水管路34内に設定された所定量を継続して供給して、給水管路34内で設定された所定の濃度の希薄塩水を調製し、調製された一定濃度の希薄塩水を被電解水として各電解槽23,24に供給するようにしている。
これにより、当該被電解水の電解運転では設定された所定の電解電流値が得られ、当該電解電流値をフィードバック制御によって維持することにより、設定された特性を有する電解生成水の生成を確保している。このため、当該電解運転中は、当該電解電流値を維持すべくフィードバック制御がなされ、制御装置50は、フィードバックされた電解電流値に基づいて、被電解水の塩濃度を、パルスポンプ42aの駆動(ストローク数)を制御して調製して、当該電解運転中の電解電流値を設定された一定の電流値に維持して、設定された特性を有する電解生成水の生成を確保している。
従って、当該電解水生成装置を電解運転するに当たっては、設定された電解電流値が得られるパルスポンプ42aのストローク数を知って、これを適切な初期ストロークとして採用すれば、電解運転が早期に安定するという利点がある。要請される被電解水の塩濃度(パルスポンプ42aのストローク数に比例)は、原水の水温、流量、電気伝導度、水圧等の外乱要因に大きく関わることから、これらの外乱要因を知れば適切な初期ストロークを得ることができ、パルスポンプ42aのストロークを当該初期ストロークに制御すれば、設定された電解電流値に早く到達することができる。
原水の水温、流量、電気伝導度、水圧等の外乱要因は、これの外乱要因を検知するそれぞれのセンサを使用すれば知ることができる。しかしながら、これらの外乱要因を検出するセンサを当該電解水生成装置に配設することはコストの増大を招くことになり、本実施形態では、これらの外乱要因を検知するセンサを使用することなく、適正な初期ストロークを得る方法を採用している。
本実施形態では、当該電解水生成装置の電解運転に先だって、先ず、パルスポンプ42aを駆動しないストローク数0の状態で電解槽へ電圧を印加して電解する期間(オフセット電流計測期間:通常1秒、オフセット電流I0)を設け、次いで、パルスポンプ42aを駆動する少ないストローク数S1で塩水を打ち込む試し打ち期間(ストローク数10spm、試し打ち電流での増分電流I2)を設ける。その後に、パルスポンプ42aを駆動する初期ストローク数S2として調製された希薄塩水を被電解水とする電解運転に入り、通常のフィードバック制御を行う。
これらのオフセット電流計測期間(オフセット電流I0)、試し打ち期間(増分電流I2)、フィードバック制御期間と、パルスポンプ42aのストローク数、電流値、電圧との関係を図6のグラフに示す。
これらの場合、初期ストローク数S2は、S2=S1×(I2/I1)となる。但し、I2は、I2=目標電流−(I0+I1)である。ストローク数と、電流の増分は略比例関係にある。これにより、種々の外乱要因を検出するセンサを用いることなく、適正な初期ストロークS2を得ることができる。
上記したように、オフセット電流計測期間、および、試し打ち期間を設ける方法において、試し打ち期間が長くなり得る要因を含んでいる。従って、本実施形態では、試し打ち期間が長くなり得る要因を排除する方法を提案する。
当該電解水生成装置においては、電解運転を停止すると、給水管路34内を流れる原水の流量が0となるとともに、パルスポンプ42aのストローク数が0となる。この状態がしばらく続くと、給水管路34と塩水の供給管路35の接合部位において、原水と塩水との拡散が生じて供給管路35内の塩水濃度が低くなる。
この状態で試し打ちを開始しても、パルスポンプ42aの最初の打ち込みにおいては、濃度の薄い塩水を打ち込むことになって、電流の立ち上がり値が小さくなる。このため、試し打ち期間で、本来の電流値を測定しようとすると、かなりの数の打ち込みが必要となり、試し打ち期間が長くなることになる。本実施形態では、これに対処する方法を提供するものであり、図7に当該対処法を示している。
当該対処法では、オフセット電流計測期間を行うに先だって、給水管路34を流れる原水に、パルスポンプ42aのストローク数を最大にして打ち込みを行う期間(最大ストローク期間)と、給水管路34内の塩水を系外に排出する期間(塩水排出期間)を設けている。最大ストローク期間では、パルスポンプ42aのストロークを最大にして、塩水の供給管路35内の低濃度の塩水を給水管路34内に押出し、最大ストローク期間の経過後、給水管路34内の塩水を供給される原水によって系外へ押出す。この間は、電解槽23,24に対する電圧の印加は行わない。
当該最大ストローク期間および当該塩水排出期間を経た後、オフセット電流計測期間および試し打ち期間を行って、適正な初期ストローク数S2を知り、その後、電解運転の再開では、制御装置50は、パルスポンプ42aを適正な初期ストローク数S2に制御して、電解槽23,24にて被電解水の電解を開始する。制御装置50は、当該電解運転ではフィードバック制御を行う。当該対処法を採ることにより、試し打ち期間でのパルスポンプ42aの打ち込み数を低減することができて、試し打ち期間を短縮することができる。
当該電解水生成装置では、一対の電解槽23,24を電解運転する2つの電解生成システムと、電解生成酸性水および電解生成アルカリ性水の2種類の注出運転する2つの電解水注出システムを一体に備えるものである。この場合には、4つのシステムそれぞれに運転スイッチを設けて、各システムを操作するのが通常である。このため、運転スイッチが多く、操作も煩雑になる。これに対処すべく、本実施形態では、1つの運転スイッチで4つのシステムに対処する方法を提供する。上記した4つのシステムは、それぞれ4つの状態を持つ。
電解水生成システムは、(1)停止状態(電解生成水を生成しない)、(2)生成状態(電解生成水を生成する)、(3)エラー停止状態(自身の致命的エラーにより停止)、(4)全停止状態(4つのシステム全てが停止)等、4つの状態を持つ。また、電解水注出システムは、(1)注出ポンプオフ(停止状態)、(2)注出ポンプオン(駆動状態)、(3)エラー停止状態(自身の致命的エラーにより停止)、(4)全停止状態(4つのシステム全てが停止)等、4つの状態を持つ。本実施形態では、これらのシステムの状態に対して1つの運転スイッチで対処する。
4つのシステムのいずれもがエラー状態や全停止状態でない通常時には、運転スイッチは電解生成システムにのみ作用する。電解生成システムに関しては、管理者がメンテナンス時に停止状態にさせたい場合がるので、運転スイッチで停止状態にすることができることが必要である。電解水注出システムは、配管の圧力スイッチやフロースイッチにより、注出ポンプをオン−オフさせるが、電解水生成システムの停止状態に相当する状態、すなわち、水圧が下がっても注出ポンプをオンさせない状態はない。電解水生成システムが停止状態の時に、貯溜タンク内の水抜きをしたいニーズがあり、電解水注出システムは停止状態に相当する状態は必要ない。
4つのシステムのいずれかが、自身の致命的エラーによりエラー停止状態にある時、運転スイッチを押すと、4つのシステムの全てを全停止状態にする。管理者がエラー停止状態の装置を点検する時は、電解水注出システムも停止させたいニーズがある。
4つのシステムのいずれかが全停止状態にある時、運転スイッチを押すと、4つのシステムの全てを全停止状態から抜け出させる。致命的エラーが発生しても、復旧させるのにブレーカ操作を必要としない。
1つの運転スイッチをこのように操作することにより、上記した4つのシステムのそれぞれが持つ4つの状態に対して十分に対処することができ、4つのシステムに独立的に配設する各運転スイッチを廃止することができる。
A…装置本体、B…第1の貯溜タンク、C…第2の貯溜タンク、B1,C1…オーバーフローパイプ、B2,C2…フロートスイッチ、D…支持台、E…警告ランプ、10…ケース、11…ケース本体、11a,11b…吐出口部、11c,11d,11e…通気口部、12…開閉扉、13…アンダカバー、21…軟水器、22…塩水タンク、22a…タンク本体、22a1…上端開口部、22b…オーバーフローパイプ、22c…流出口部、23,24…電解槽、25…中和槽、31a,31b…被電解水の供給管路、32a,32b,33a,33b…電解生成水の流出管路、32c,32d,33c,33d…導入管路、34…給水管路、35…塩水の供給管路、36a,36b,36c,36d…排水管路、37a…第1注出管路、37b…第2注出管路、41a,41b…切換弁、42a…パルスポンプ、42b,42c…注出ポンプ、43a…減圧弁、43b,43c,43d…開閉弁、開閉弁43e,43f…開閉弁、50…制御装置、51…流量計、52a…圧力スイッチ、52b…流量スイッチ、52c…逆止弁、60…操作パネル。
Claims (3)
- 電解槽、被電解水を調製する原水を軟水化する軟水器、前記軟水器内に収容されているイオン交換樹脂を再生するイオン交換樹脂再生手段、前記軟水器内を通過する原水の通過流量を測定する流量計、および、前記イオン交換樹脂再生手段の駆動を制御する制御装置を備える電解水生成装置であり、前記制御装置は、原水の電解時に生じる電解電流値から算出する電気伝導度から硬度を換算する機能、換算された原水の硬度に基づき前記軟水器の軟水生成量の限界量を算出する機能、および、前記流量計から出力される検出信号に基づき原水の通過量を積算する機能を備え、前記制御装置は、原水の供給量が予め設定されている所定量に達した時点を前記イオン交換樹脂のイオン交換能の限界と判断して、前記イオン交換樹脂再生手段を駆動して前記軟水器内に収容されているイオン交換樹脂を再生することを特徴とする電解水生成装置。
- 請求項1に記載の電解水生成装置であり、原水の軟水器内の通過流量が予め設定されている所定量は、前記軟水器の軟水生成量の限界量を越えない当該限界量の近傍の値とすることを特徴とする電解水生成装置。
- 請求項1または2に記載の電解水生成装置であり、当該電解水生成装置では、電解運転に先立って採用する原水を被電解水とする電解運転を行い、当該電解運転で生じる電解電流値を検出し、検出された電解電流値を検出信号として前記制御装置に出力することを特徴とする電解水生成装置。
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