以下、本発明を実施するための最良の形態につき、従来の一種及び二種のパチンコ遊技機を例に説明する。但し、あくまで最良の形態であり、本発明が適用可能なパチンコ遊技機(例えば従来の三種にも適用可能)、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序や各ステップの処理を担う手段名等につき、以下の態様に限定されるものではない。
まず、第一の最良形態に係るパチンコ遊技機の一例を、図を参照しながら説明する。図1に示すように、該パチンコ遊技機は、外枠に対して前枠が回動可能に固定されている構成を採っている。該前枠には、遊技盤1を収容する収容枠が形成されており、この収容枠に遊技盤1が保持されている。該遊技盤には、内レール及び外レールにより区画された遊技領域が形成されており、この遊技領域に、残り偽ラウンド数を表示する偽ラウンド表示部2−1及び特別図柄の表示を行う図柄表示部2−2を有する画像表示装置2、打球の流入を検知可能なセンサが取り付けられている通過口(普通図柄作動ゲート)3、打球の流入を検知可能なセンサが取り付けられている始動口(特別図柄作動口)4、特別遊技中に所定条件で開状態を採る大入賞口5、遊技効果ランプとしてのサイドランプ6、いずれの入賞口にも入賞しなかった打球を遊技領域外に排出するためのアウト口7が設けられている。尚、大入賞口5は、図示しないソレノイドで開閉可能に駆動される。
図2は、該パチンコ遊技機の背面であり、主制御装置(メイン基盤)100、表示制御装置(サブ基盤)200、賞球払出機構50(賞球タンク51、賞球レール53、賞球払出装置55)、賞球制御装置60などが、前枠裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
次に、図3のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各構成要素につき説明する。図3に示すように、主制御装置100は、始動入賞口入賞検出装置(始動口4)、各種遊技効果ランプ(例えばサイドランプ6)、大入賞口5、表示制御装置200、賞球払出装置55と電気的に接続されており、更に、表示制御装置200と画像表示装置2とが電気的に接続されている。
以下、各構成要素につき説明する。まず、主制御装置100は、各入賞口へ入賞したか否かを判定する入賞判定手段110、特別遊技移行条件である当たりか否かを決定するための当たり決定手段120、画像表示装置2上での特別図柄の表示内容を決定するための特別図柄表示内容決定手段130、特別遊技における実際のラウンド数(内部上のラウンド数、実ラウンド数)と見かけ上のラウンド数(偽ラウンド数)やその開放時間等を決定するための遊技内容決定手段140、前記手段140により決定された特別遊技内容を実行するための特別遊技実行手段150、各入賞口への入賞に基づき賞球払出装置55を制御して所定の賞球を払い出すよう制御する賞球払出制御手段160から構成される。以下、更に各要素につき詳述する。
まず、当たり決定手段120は、乱数取得条件を満足している状況下(例えば保留球が上限に達していない状況下)、始動入賞口入賞検出装置(始動口4)から入賞検出信号を受け取った場合に当たり乱数を取得するための当たり乱数取得手段121と、当該当たり乱数が当たりか否かを判定する当たり判定手段122とを有している。ここで、当たり判定手段122は、当たりか否かを判定するに際して参照する当たり判定テーブル122aを更に有している。
特別図柄表示内容決定手段130は、乱数取得条件を満足している状況下(例えば保留球が上限に達していない状況下)、始動入賞口入賞検出装置(始動口4)から入賞検出信号を受け取った場合に変動パターン乱数を取得するための変動パターン乱数取得手段131と、当該変動パターン乱数に基づき変動パターンを決定するための変動パターン決定手段132と、特別図柄の最終停止図柄を決定するための停止図柄決定手段133とを有している。ここで、変動パターン決定手段132は、変動パターンを決定するに際して参照する変動パターンテーブル132aを更に有している。
特別遊技内容決定手段140は、実ラウンド数を決定するためのラウンド数決定手段141と、各ラウンドにおける大入賞口5の開閉パターンを決定するための開放パターン決定手段142とを有している。ここで、ラウンド数決定手段141は、本最良形態では、前記の当たり決定乱数に基づきラウンド数を決定するものとし、この決定の際に参照するテーブルとして、ラウンド数決定テーブル141aを更に有する。また、開放パターン決定手段142は、本最良形態では、前記のラウンド数に基づき決定するものとし、この決定の際に参照するテーブルとして、開放パターン決定テーブル142aを更に有する。
ここで、図4に開放パターン決定テーブル142aの一例を示す。前記のように、本最良形態では、開放パターンは、ラウンド数に基づき決定されるものとする。具体的には、図4(a)に示すように、当選したラウンド数に応じて、異なる選択確率で各開放パターンに振り分けられる。例えば、1ラウンド(R)当選の場合には、開放パターン1が85%、開放パターン2が5%、開放パターン3が5%、開放パターン4が5%の割合で選択され、15R当選の場合には、開放パターン2と開放パターン3の選択割合が高くなり(夫々20%、70%)、開放パターン1の選択割合が大幅に下がる(5%)。
図4(b)は開放パターン内容を示したものである。この例では、例えば、開放パターン1が選択された場合、当該ラウンドにおいては「5秒開放1秒閉鎖×5セット」で大入賞口5が開閉する。即ち、当該ラウンドは、5秒開放する5回の偽ラウンドから構成されていることを意味する。
特別遊技実行手段150は、特別遊技を実行してもよいか否か(具体的には特別遊技フラグが発生しているか否か)を判定するための特別遊技実行判定手段151と、特別遊技内容決定手段140により決定された内容に従い、各ラウンドにおいて、大入賞口5を所定時間に開放し所定時間に閉鎖することを繰り返すことにより1又は複数の「偽ラウンド」を生み出す偽ラウンド実行手段152と、あるラウンドにおけるある偽ラウンドが終了した際に以後の偽ラウンドも継続して実行するか否かを判定する偽ラウンド継続判定手段153、当該特別遊技における遊技内容を管理するための遊技内容管理手段154、主制御装置100側で管理している偽ラウンド情報を表示制御装置200側に送信するための偽ラウンド情報送信手段155を含む。
ここで、偽ラウンド実行手段152は、ラウンドの開始直後から時間を監視し続け、当該ラウンドで実行される偽ラウンドの夫々に関し、当該偽ラウンドを生み出す時間と終了する時間を管理するための偽ラウンド時間管理手段152aと、当該手段152aからの大入賞口5の開放・閉鎖時間の到達情報に基づき、大入賞口5を開放・閉鎖するよう制御する大入賞口開放制御手段152bとを有する。
偽ラウンド継続判定手段153は、当該ラウンドにおける入賞球が所定数(例えば10球)に達したか否かを判定する入賞球カウント手段153aと、当該ラウンドにおいてある偽ラウンドが終了した際に、次の偽ラウンドを行うか否かのフラグをオン・オフするための偽ラウンド継続フラグ制御手段153bとを有する。
遊技内容管理手段154は、特別遊技内容決定手段140により決定された遊技内容を記録するための遊技内容予定記録手段154aと、現在の(最新の)遊技状況を記録するための遊技状況記録手段154bとを有する。
例えば、図5に、遊技内容予定記録手段154aと遊技状況記録手段154bに記録されている情報の一例を示す。尚、図中、遊技内容予定記録手段154aの上段は、実ラウンド数(R)であり、中段は、当該ラウンドにおける偽ラウンド数であり、下段は、当該偽ラウンドの開始時間と終了時間を示している。また、遊技状況記録手段154bにおける「○」は当該偽ラウンドが終了したことを、「−」は当該偽ラウンドがキャンセルされたことを、無印はまだ当該偽ラウンドが実行されていないことを意味する。具体的に見ていくと、例えば、1Rの偽4Rは、1Rの開始から9秒後に開始し11秒後に終了する予定であるところ、実際に当該偽ラウンドが実行され、他方、1Rの偽5Rは、1Rの開始から12秒後に開始し14秒後に終了する予定であるところ、それに先立つ偽ラウンドで入賞球が所定数(10球)に達したため、キャンセルされ実際には行われなったことを意味する。
次に、主制御装置100の周辺機器の内、表示制御装置200につき詳述する。表示制御装置200は、主制御装置100の偽ラウンド情報送信手段155からの偽ラウンド情報を受信するための偽ラウンド情報受信手段201と、主制御装置100側での決定に従い特別図柄を所定時間変動した後に停止させる制御を含め、画像表示装置2上での表示に関する一切の制御を行う画像表示制御手段202とを有する。ここで、画像表示制御手段202は、特別遊技中に偽ラウンド情報受信手段201が逐次受信している最新の偽ラウンド情報に基づき、画像表示装置2上に残り偽ラウンド数を表示する残り偽ラウンド数表示制御手段202aを有する。更に、以下で詳述するように、直前に表示されている残り偽ラウンド数を、最新の偽ラウンド情報に基づいて更新する際、直前の偽ラウンドで当該ラウンドでの入賞球数が10球に達したため、当該ラウンド中の以後の偽ラウンドがキャンセルされた場合、キャンセル分を加味した1を超える偽ラウンド数を減じることになるが、この場合、遊技者に画像表示装置2上で何らかの告知演出を行うことになる。残り偽ラウンド数表示制御手段202aは、この告知演出に関するデータが記録されている告知演出データ記録手段202a1と、残り偽ラウンドに関する情報を記録する残り偽ラウンド記録手段202a2とを更に有する。
次に、本最良形態に係る処理の内、主制御装置100側で行う処理の流れの一例を図6〜図8のフローチャートを参照しながら説明する。まず、図6は、主制御装置100が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。図6に示すように、主制御装置100は、当たり決定処理1000、特別遊技内容決定処理1100、特別遊技実行処理1200、賞球払出処理1300の各処理をループして行っている。そして、各処理の条件が成立した際、当該処理を行うこととし、当該条件が不成立の場合には当該処理をスキップしている。各処理の概要を説明する(以下で詳述されている処理を除く)と、まず、当たり決定処理1000は、当たり決定手段120が、所定条件下で取得した当たり乱数が「当たり」か否かを、当たり判定テーブル122aを参照しながら判定し、「当たり」であった場合には、特別遊技フラグをオンにするという処理である。賞球払出処理1300は、すべての入賞口(始動口、大入賞口等)への入賞を受け、賞球払出制御手段160が行う、所定個数の賞球払出処理である。
次に、図7のフローチャートを参照しながら、特別遊技内容決定処理につき説明する。まず、ステップ1102で、特別遊技内容決定手段140のラウンド数決定手段141が、ラウンド数決定テーブル141aを参照しながら、当たり乱数に基づき当該特別遊技におけるラウンド数を決定する。そして、ステップ1104で、開放パターン決定手段142が、開放パターン決定テーブル142aを参照しながら、各ラウンド毎に当該ラウンドでどのような開放パターンを実行するかを決定し、次の処理(特別遊技実行処理)に移行する。
次に、図8のフローチャートを参照しながら、特別遊技実行処理につき説明する。まず、ステップ1202で、特別遊技実行判定手段151が、特別遊技フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、遊技内容管理手段154が、当該ラウンドが途中であるか否か(換言すれば、当該ラウンドで行われる予定の偽ラウンドの一部が既に行われている状況であるか否か)、即ち、偽ラウンド継続フラグがオンであるか否かを判定する。尚、ステップ1202でNoの場合、特別遊技実行判定手段151は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理に移行する。
ステップ1204でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中(偽ラウンドの2回目〜最終)である場合、以下で詳述するステップ1206〜1212の処理を行うことなく、ステップ1214に移行する。他方、ステップ1204でNoの場合、即ち、当該偽ラウンドが当該ラウンドでの最初の偽ラウンドに相当する場合、まず、ステップ1206で、偽ラウンド継続フラグ制御手段153bが、偽ラウンド継続フラグをオンにし、以後、所定条件(当該ラウンド中の入賞球数が10球に達するか、当該ラウンドのすべての偽ラウンドが終了)を満足するまで、当該ラウンドにおける以後の偽ラウンドの実行を担保する。次に、ステップ1207で、遊技内容管理手段154が、遊技状況記録手段154b内に記録されている偽ラウンド数の初期値として1をセットする。続いて、ステップ1208で、遊技内容管理手段154が、遊技状況記録手段154b内に記録されているラウンド数に1を加算する。尚、遊技状況記録手段154b内に記録されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ1210及びステップ1212で、入賞球カウント手段153aが、入賞球カウンタをクリアすると共に、偽ラウンド時間管理手段152aが、タイマ152a1をスタートし、ステップ1214に移行する。
次に、ステップ1214で、偽ラウンド実行手段152の偽ラウンド時間管理手段152aが、遊技内容予定記録手段154aで当該偽ラウンドの開始時間を確認した上で、タイマが当該時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1214でYesの場合、ステップ1216で、偽ラウンド実行手段152の大入賞口開放制御手段152bが、大入賞口5を開放する。次に、ステップ1218で、偽ラウンド継続判定手段153の入賞球カウント手段153aが、10球の入賞球があったか否かを判定する。尚、ステップ1214でNoの場合には、次の処理(賞球払出処理)に移行する。
ステップ1218でYesの場合、ステップ1220で、偽ラウンド実行手段152の大入賞口開放制御手段152bは、大入賞口5を閉鎖する。そして、ステップ1222で、遊技内容管理手段154は、当該ラウンドにおける残り偽ラウンドがすべて終了したものとみなし、当該情報を遊技状況記録手段154bに記録する。次に、ステップ1224で、偽ラウンド情報送信手段155は、遊技内容予定記録手段154aに記録されている当該特別遊技において予定されている偽ラウンド数から、遊技状況記録手段154b中に記録されているこれまでに終了した偽ラウンド数を差し引くことにより、残りの偽ラウンド数を算出し、当該情報を表示制御装置200に送信する。次に、ステップ1226で、偽ラウンド継続判定手段153の偽ラウンド継続フラグ制御手段153bは、当該ラウンドにおける以後の偽ラウンドを実行しないよう、ラウンド継続フラグをオフにすると共に、ステップ1228で、偽ラウンド時間管理手段152aは、もはや当該ラウンドにおいて偽ラウンドの時間管理をする必要が無くなったので、タイマ152a1をストップする。そして、ステップ1230で、特別遊技実行手段150は、遊技内容予定記録手段154aと遊技状況記録手段154bとを比較することにより、当該ラウンドが最終ラウンドか否かを判定し、Yesの場合には、ステップ1232で、特別遊技実行手段150は、特別遊技フラグをオフにし、次の処理に移行する。尚、ステップ1230でNoの場合は、次の処理に移行する。
他方、ステップ1218でNoの場合、ステップ1234で、偽ラウンド時間管理手段152aは、遊技内容予定記録手段154a中に記録された当該偽ラウンドの終了時間に達したか否かを判定する。そして、ステップ1234でYesの場合、ステップ1236で、偽ラウンド実行手段152の大入賞口開放制御手段152bは、大入賞口5を閉鎖する。次に、ステップ1238で、偽ラウンド情報送信手段155は、遊技内容予定記録手段154aに記録されている当該特別遊技において予定されている偽ラウンド数から、遊技状況記録手段154b中に記録されているこれまでに終了した偽ラウンド数を差し引くことにより、残りの偽ラウンド数を算出し、当該情報を表示制御装置200に送信する。次に、ステップ1240で、偽ラウンド継続判定手段153は、当該偽ラウンドが最終か否かを、遊技内容予定記録手段154a中に記録されている当該ラウンドにおける「予定偽ラウンド数」と遊技状況記録手段154b中に記録されている当該ラウンドにおける今までに終了した「偽ラウンド数」とを比較して判定する。そして、ステップ1240でYesの場合、ステップ1226に移行する。他方、ステップ1240でNoの場合、ステップ1242で、遊技内容管理手段154は、遊技状況記録手段154b中に記録されている当該ラウンドにおける偽ラウンド数に1を加算して次の処理に移行する。
次に、図9のフローチャートを参照しながら、サブ側で行われる偽ラウンド数表示処理1500につき説明する。まず、ステップ1502で、偽ラウンド情報受信手段201が、主制御装置100側から残り偽ラウンド情報を受信する。次に、ステップ1504で、残り偽ラウンド数表示制御手段202aが、当該情報を残り偽ラウンド記録手段202a2に記録する。尚、偽ラウンド情報受信手段201が、当該特別遊技に関連して最初に受け取る受信情報は、主制御装置100側での特別遊技内容決定処理1100において決定された偽ラウンド数情報(総偽ラウンド数情報)であるので、この情報が、当該特別遊技において残り偽ラウンド記録手段202a2に記録される初期値となる。次に、ステップ1506で、画像表示制御手段202は、画像表示装置2上に前記総偽ラウンド数と残り偽ラウンド数を表示する。次に、ステップ1508で、偽ラウンド情報受信手段201が、最新の偽ラウンド数情報を受信したか否かを判定する。ステップ1508でYesの場合、ステップ1510で、残り偽ラウンド数表示制御手段202aは、直前に偽ラウンド記録手段202a2に記録されていた偽ラウンド数と最新の残り偽ラウンド数との差が1であるか否かを判定する。ステップ1510でYesの場合には、ステップ1512で、画像表示装置2上に表示されている残り偽ラウンド数から1を減じた数(即ち、残り偽ラウンド記録手段202a2に記録されている最新の偽ラウンド数)を表示する。他方、ステップ1510でNoの場合、ステップ1514で、残り偽ラウンド数表示制御手段202aは、画像表示装置2上に表示されている残り偽ラウンド数を、残り偽ラウンド記録手段202a2に記録されている最新の偽ラウンド数に切り替える表示を行うが、前記の場合と異なり、表示数が不連続に減じることとなるので、前記切り替えの際には遊技者に何らかの告知をするような表示制御を行う。例えば、図10(1)の「残り17R」と表示されている状態から図10(4)の「残り10R」と表示されている状態に切り替える際、図10(2)に示すような爆弾を表示し、それを図10(3)に示すように爆発させた後に図10(4)に示す表示にすることにより、遊技者は、残り偽ラウンド数が減少したことを認識することが可能になる。
次に、図11のタイミングチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の作用につき説明する。図11を簡単に説明すると、上から2番目の「本最良形態パターン(1)」と3番目の「本最良形態パターン(2)」が、本最良形態に係るパチンコ遊技機の大入賞口の開放パターンである。いずれのパターンも、内部では、大当たり決定時に内部で実ラウンド数として3ラウンドが決定され、そして、ラウンド1では開放パターン2(2秒開放1秒閉鎖×10セット)が、ラウンド2では開放パターン1(5秒開放1秒閉鎖×5セット)が、ラウンド3では開放パターン4{(((3秒開放3秒閉鎖)×2+2秒開放1秒閉鎖)×2セット)}が、夫々選択されたことを想定しいている(したがって、予定偽ラウンド数は、10+5+6=21ラウンド)。但し、「本最良形態パターン(1)」では、実ラウンド1において、所定時間(30秒内)に達する前に入賞球数が10球に達せず、したがって、予定のすべての偽ラウンドが実行されるのに対し、「本最良形態パターン(2)」では、実ラウンド1において、所定時間(30秒内)に達する前(約12秒後)に入賞球数が10球に達し、したがって、予定の偽ラウンドの内、それ以後の6回の偽ラウンドがキャンセルされ、最終的には15回の偽ラウンドが実行される点で相違する。
以下、はじめに、「本最良形態パターン(1)」につき時系列的に説明する。まず、特別遊技開始直後、内部でのラウンド1に相当する時間(30秒)の間、大入賞口5は、開放パターン2に従った開閉動作を行い、10回の偽ラウンドを生み出す。このように、内部的には1ラウンドでありながら、表面上は10ラウンドとなる。この偽ラウンドが行われている間、当該偽ラウンドのラウンド数及び残りの偽ラウンド数が画像表示装置2上に表示され、当該表示は次の偽ラウンドに移行する際に更新される。本例(偽ラウンドが全部で21ラウンド)においては、例えば、4回目の偽ラウンドが行われている場合には、図10(1)に示すように、ラウンド数として「4R」であることと残りのラウンド数として「残り17R」という表示を行うことになる。そして、偽ラウンドが10回終了することにより実際のラウンド1が終了し、次に、内部的にはラウンド2に移行する。当該ラウンド2においては、大入賞口5は、開放パターン1に従った開閉動作を行い、5回の偽ラウンドを生み出す。同様に、当該5回の偽ラウンドが終了することにより実際のラウンド2が終了し、次に、内部的には最終ラウンドであるラウンド3に移行する。当該ラウンド3においては、大入賞口5は、開放パターン4に従った開閉動作を行い、6回の偽ラウンドを生み出す。
次に、「本最良形態パターン(2)」につき説明する。まず、特別遊技開始直後、4回目の偽ラウンドまではパターン(1)と同様に行われるが、4回目の偽ラウンドにおいて、実ラウンドトータルで10球入賞したため、以後の予定されていた6回の偽ラウンドはキャンセルされる。図10(1)〜(4)を参照しながら、この際の画像表示装置2上での演出を説明する。まず、4回目の偽ラウンドの最中は、図10(1)に示すように、「4R 残り17R」というように、現在4回目の偽ラウンド中であり、残りの偽ラウンド数が17回であることを遊技者に告知している。次に、4回目の偽ラウンドが終了した時点で、図10(2)に示すように、現在のラウンド数と残りのラウンド数を表示している部分に爆弾の図柄が現われ、その直後、図10(3)に示すように、当該爆弾が爆発をする。そして、次の5回目の偽ラウンド(即ち、2回目の実ラウンドの最初の偽ラウンド)が開始されると略同時に、図10(4)に示すように、「5R 残り10R」というように、予定されていた6回の偽ラウンドがキャンセルされた分差し引かれた残りの偽ラウンド数が表示される。尚、2回目及び3回目の実ラウンド(偽ラウンド5〜15回目)は、画像表示装置2での残り偽ラウンドの表示数が異なる以外は、「本最良形態パターン(1)」と同じである。
尚、図5を参照しながら、「本最良形態パターン(2)」中の遊技内容予定記録手段154aと遊技状況記録手段154bの記録情報につき説明する。まず、図5は、図11のタイミングチャートの「本最良形態パターン(2)」における、11回目の偽ラウンドが終了した時点での前記手段に記録された情報を示したものである。まず、遊技内容予定記録手段154aに記録されているデータは、当該特別遊技の内容が決定された際に書き込まれるものであり、特別遊技中には書き込まれない。他方、遊技状況記録手段154bは、特別遊技の最中、逐次書き込まれるものであり、1回目の実ラウンドにおいては、予定されていた1回目〜4回目の偽ラウンドが行われ、5回目〜10回目の偽ラウンドがキャンセルされたこと、2回目の実ラウンドにおいては、予定されていた5回の偽ラウンドがすべて行われ、3回目の実ラウンドにおいては、予定されていた6回のうち2回の偽ラウンドが行われ、残りの4回(3回目〜6回目の偽ラウンド)がまだ行われていない状況を示している。そして、1回目の実ラウンドにおける6回の偽ラウンドがキャンセルされた時点で、遊技内容予定記録手段154aと遊技状況記録手段154bとが参照され、現在の偽ラウンド数と残りの偽ラウンド数が演算され、その結果が画像表示装置2上に表示される。
尚、本最良形態における構成は限定的なものではなく、当業者が想定しうる様々な変更形態も記載されているものと理解すべきである。例えば、画像表示装置2上に現在のラウンド数と残りラウンド数の両方を表示させる形態ではなく、いずれか一方を表示させる形態であってもよい。また、ラウンド継続に関し、大入賞口5内の特定領域の通過を条件としてもよい。
本最良形態に係るパチンコ遊技機によれば、従来の第一種機種のようなパチンコ遊技機において、各ラウンドにおける開放パターンを変化させることで特別遊技中の遊技が単調になるという欠点が解消される。また、見た目のラウンド(偽ラウンド)においては単に継続回数に比例した出球ではなくなるので、特別遊技中の遊技も楽しむことが可能になる。
更に、前記効果に加え、残りの継続回数が表示されるので、継続回数が多いときには遊技者に喜びを与える一方で、前記のように単に継続回数に比例した出球でないので、大当たり中にどの様な遊技が行われるであろうかと考えさせ、遊技者の興趣性を高めることができ、また、継続回数が少ないときにも、前記のように単に継続回数に比例した出球でないので、少ない継続回数にもかかわらず出球が多いかもしれないという期待感を遊技者に与えることができる。
次に、第二の最良形態につき説明する。第一の最良形態は、本発明を従来の第一種機種に適用したものであるが、本最良形態は、本発明を従来の第二種機種に適用したものである。
まず、本最良形態に係るパチンコ遊技機の一例を、図1を参照しながら説明する。尚、図1は、第一の最良形態に係るパチンコ遊技機でも参照したが、幾つかの要素に関しては前記形態の場合とは機能が異なるので、この相違点につき詳述する。打球の流入を検知可能なセンサが取り付けられている始動口3は、特別遊技移行に関連した入賞口であり、そこへの打球の流入により、大入賞口5が所定条件(例えば0.3秒×1回)で開閉動作を行う。大入賞口5は、特別領域を内部に有し、始動口3の入賞に基づく開閉動作の際に入賞した打球が当該特別領域を通過した場合に特別領域に移行する。
次に、図12のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各構成要素につき説明する。尚、第一の最良形態と符号を同じくする要素については説明を省略する。図12に示すように、主制御装置300は、始動入賞口入賞検出装置(始動口4)、各種遊技効果ランプ(例えばサイドランプ6)、大入賞口5、表示制御装置200、賞球払出装置55と電気的に接続されており、更に、表示制御装置200と画像表示装置2とが電気的に接続されている。以下、各構成要素につき説明する。まず、主制御装置300は、各入賞口へ入賞したか否かを判定する入賞判定手段310、特別遊技移行条件である当たりか否かを決定するための当たり決定手段320、特別遊技における実ラウンド数と偽ラウンド数やその開閉回数等を決定するための遊技内容決定手段330、前記手段330により決定された特別遊技内容を実行するための特別遊技実行手段340、各入賞口への入賞に基づき賞球払出装置55を制御して所定の賞球を払い出すよう制御する賞球払出制御手段350から構成される。以下、更に各要素につき詳述する。
まず、当たり決定手段320は、始動口4への入賞に基づき大入賞口5を所定条件(例えば、0.5秒×1、0.3秒×2)で開閉させる特別遊技移行契機発生手段321と、当該開閉に基づき入賞した打球が大入賞口5内の特定領域を通過したか否かを判定する当たり判定手段322とを有する。ここで、特別遊技移行契機発生手段321は、前記条件で大入賞口5を開閉制御する第一の大入賞口開閉制御手段321aを更に有している。
特別遊技内容決定手段330は、実ラウンド数を決定するためのラウンド数決定手段331と、各ラウンドにおける開閉回数の小分けパターンを決定するための小分けパターン決定手段332とを有している。ここで、ラウンド数決定手段331は、大入賞口5の特定領域を通過した時点でラウンド数決定乱数を取得するラウンド数決定乱数取得手段331aと、前記乱数に基づきラウンド数を決定する際に参照するラウンド数決定テーブル331bとを更に有する。また、小分けパターン決定手段332は、本最良形態においては、前記のラウンド数に基づき決定するものとし、この決定の際に参照するテーブルとして、小分けパターン決定テーブル332aを更に有する。
ここで、図13に小分けパターン決定テーブル332aの一例を示す。前記のように、本最良形態では、小分けパターンは、ラウンド数に基づき決定されるものとする。具体的には、図13(a)に示すように、当選したラウンド数に応じて、異なる選択確率で各小分けパターンに振り分けられる。例えば、1ラウンド(R)当選の場合には、小分けパターン1が85%、小分けパターン2が5%、小分けパターン3が5%、小分けパターン4が5%の割合で選択され、15R当選の場合には、小分けパターン2と小分けパターン3の選択割合が高くなり(夫々20%、70%)、小分けパターン1の選択割合が大幅に下がる(5%)。
図13(b)は小分けパターン内容を示したものである。この例では、例えば、小分けパターン1が選択された場合、当該ラウンドにおいては「5秒開閉1秒閉鎖×5セット」で大入賞口5が開閉する。即ち、当該ラウンドは、5秒開閉し続ける5回の偽ラウンドから構成されていることを意味する。尚、ある偽ラウンドから次の偽ラウンドに移行する際、通常の開閉間隔よりも長い時間が設定されており、このために遊技者は、あたかも実際のラウンド間であるように認識することとなる。
特別遊技実行手段340は、特別遊技を実行してもよいか否か(具体的には特別遊技フラグが発生しているか否か)を判定するための特別遊技実行判定手段341と、特別遊技内容決定手段330により決定された内容に従い、大入賞口5の開閉動作を所定のタイミングで区切り「偽ラウンド」を生み出す偽ラウンド実行手段342と、あるラウンドにおけるある偽ラウンドが終了した際に以後の偽ラウンドも継続して実行するか否かを判定する偽ラウンド継続判定手段343と、当該特別遊技における遊技内容を管理するための遊技内容管理手段344と、主制御装置300側で管理している偽ラウンド情報を表示制御装置200側に送信するための偽ラウンド情報送信手段345とを含む。
ここで、偽ラウンド実行手段342は、ラウンドの開始直後から時間を監視し続け、当該ラウンドで実行される偽ラウンドの夫々に関し、当該偽ラウンドを生み出す開始時間と終了時間を管理するための偽ラウンド時間管理手段342aと、当該手段342aからの開始時間と終了時間の到達情報に基づき、大入賞口5の開閉動作間隔を通常の開閉動作間隔よりも長くとるよう制御する第二の大入賞口開放制御手段342bとを有する。更に、偽ラウンド時間管理手段342aは、時間を計測するタイマ342a1を有する。
偽ラウンド継続判定手段343は、当該ラウンドにおける入賞球が所定数(例えば10球)に達したか否かを判定する入賞球カウント手段343aと、当該ラウンドにおいてある偽ラウンドが終了した際に、次の偽ラウンドを行うか否かのフラグをオン・オフするための偽ラウンド継続フラグ制御手段343bとを有する。
遊技内容管理手段344は、特別遊技内容決定手段330により決定された遊技内容を記録するための遊技内容予定記録手段344aと、現在の(最新の)遊技状況を記録するための遊技状況記録手段344bとを有する。
例えば、図14に、遊技内容予定記録手段344aと遊技状況記録手段344bに記録されている情報の一例を示す。尚、図中、遊技内容予定記録手段344aの上段は、実際のラウンド数(R)であり、中段は、当該ラウンドにおける偽ラウンド数(特別遊技中のラウンド数ではない)であり、下段は、当該偽ラウンドの開始開閉時間と終了開閉時間を示している。また、遊技状況記録手段344bにおける「○」は当該偽ラウンドが終了したことを、「−」は当該偽ラウンドがキャンセルされたことを、無印はまだ当該偽ラウンドが実行されていないことを意味する。具体的に見ると、例えば、1Rの偽4Rは、1Rの9秒後に開始し11秒後に終了する予定であるところ、実際に当該偽ラウンドが実行され、他方、1Rの偽5Rは、12秒後に開始し14秒後に終了する予定であるところ、それに先立つ偽4Rで当該ラウンドでの入賞球が10球に達したため、キャンセルされ実際には行われなったことを意味する。
次に、本最良形態に係る処理の内、主制御装置300側で行う処理の流れの一例を図15及び図16のフローチャートを参照しながら説明する。尚、主制御装置300が行う一般的な処理は、第一の最良形態における図6のメインフローチャートと同様であり、表示制御装置200が行う偽R数表示処理は、第一の最良形態における図9のフローチャートと同様であるので、説明を省略する。
まず、図15のフローチャートを参照しながら、特別遊技内容決定処理2000につき説明する。まず、ステップ2002で、特別遊技内容決定手段330のラウンド数決定乱数取得手段331aが、ラウンド数決定乱数を取得する。次に、ステップ2004で、ラウンド数決定手段331が、ラウンド数決定テーブル331bを参照しながら、ラウンド数決定乱数に基づき当該特別遊技におけるラウンド数を決定する。そして、ステップ2006で、小分けパターン決定手段332が、小分けパターン決定テーブル332aを参照しながら、各ラウンド毎に当該ラウンドでどのような小分けパターンを実行するかを決定し、次の処理(特別遊技実行処理)に移行する。
次に、図16のフローチャートを参照しながら、特別遊技実行処理2100につき説明する。まず、ステップ2102で、特別遊技実行判定手段341が、特別遊技フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2102でYesの場合、ステップ2104で、遊技内容管理手段344が、当該ラウンドが途中であるか否か(換言すれば、当該ラウンドで行われる予定の偽ラウンドの一部が既に行われている状況であるか否か)、即ち、偽ラウンド継続フラグがオンであるか否かを判定する。尚、ステップ2102でNoの場合、特別遊技実行判定手段341は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理に移行する。
ステップ2104でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中(偽ラウンドの2回目〜最終)である場合、以下で詳述するステップ2106〜2112の処理を行うことなく、ステップ2114に移行する。他方、ステップ2104でNoの場合、即ち、当該偽ラウンドが当該ラウンドでの最初の偽ラウンドに相当する場合、まず、ステップ2106で、偽ラウンド継続フラグ制御手段343bが、偽ラウンド継続フラグをオンにし、以後、所定条件(当該ラウンド中の入賞球数が10球に達するか、当該ラウンドのすべての偽ラウンドが終了)を満足するまで、当該ラウンドにおける以後の偽ラウンドの実行を担保する。続いて、ステップ2107で、遊技内容管理手段344が、遊技状況記録手段344b内に記録されている偽ラウンド数の初期値として1をセットする。次に、ステップ2108で、遊技内容管理手段344が、遊技状況記録手段344b内に記録されているラウンド数に1を加算する。尚、遊技状況記録手段344b内に記録されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ2110及びステップ2112で、入賞球カウント手段343aが、入賞球カウンタをクリアすると共に、偽ラウンド時間管理手段342aが、タイマ342a1をスタートし、ステップ2114に移行する。
次に、ステップ2114で、偽ラウンド実行手段342の偽ラウンド時間管理手段342aが、遊技内容予定記録手段344aで当該偽ラウンドの開始開閉時間を確認した上で、タイマ342a1が当該時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ2114でYesの場合、ステップ2116で、偽ラウンド実行手段342の第二の大入賞口開閉制御手段342bが、大入賞口5を開閉する。次に、ステップ2118で、偽ラウンド継続判定手段343の入賞球カウント手段343aが、10球の入賞球があったか否かを判定する。尚、ステップ2114でNoの場合には、次の処理(賞球払出処理)に移行する。
ステップ2118でYesの場合、ステップ2120で、偽ラウンド実行手段342の第二の大入賞口開閉制御手段342bは、大入賞口5の開閉を終了する。そして、ステップ2122で、遊技内容管理手段344は、当該ラウンドにおける残り偽ラウンドがすべて終了したものとみなし、当該情報を遊技状況記録手段344bに記録する。次に、ステップ2124で、偽ラウンド情報送信手段345は、遊技内容予定記録手段344aに記録されている当該特別遊技において予定されている偽ラウンド数から、遊技状況記録手段344b中に記録されているこれまでに終了した偽ラウンド数を差し引くことにより、残りの偽ラウンド数を算出し、当該情報を表示制御装置200に送信する。次に、ステップ2126で、偽ラウンド継続判定手段343の偽ラウンド継続フラグ制御手段343bは、当該ラウンドにおける以後の偽ラウンドを実行しないよう、ラウンド継続フラグをオフにする。そして、ステップ2127で、偽ラウンド時間管理手段342aは、タイマ342a1をストップする。次に、ステップ2128で、特別遊技実行手段340は、遊技内容予定記録手段344aと遊技状況記録手段344bとを比較することにより、当該ラウンドが最終ラウンドか否かを判定し、Yesの場合には、ステップ2130で、特別遊技実行手段340は、特別遊技フラグをオフにし、次の処理に移行する。尚、ステップ2128でNoの場合は、次の処理に移行する。
他方、ステップ2118でNoの場合、ステップ2132で、偽ラウンド時間管理手段342aは、遊技内容予定記録手段344a中に記録された当該偽ラウンドの終了時間に達したか否かを判定する。そして、ステップ2132でYesの場合、ステップ2134で、偽ラウンド実行手段342の第二の大入賞口開閉制御手段342bは、大入賞口5の開閉動作を終了(一旦停止)する。次に、ステップ2136で、偽ラウンド情報送信手段345は、遊技内容予定記録手段344aに記録されている当該特別遊技において予定されている偽ラウンド数から、遊技状況記録手段344b中に記録されているこれまでに終了した偽ラウンド数を差し引くことにより、残りの偽ラウンド数を算出し、当該情報を表示制御装置200に送信する。次に、ステップ2138で、偽ラウンド継続判定手段343は、当該偽ラウンドが最終か否かを、遊技内容予定記録手段344a中に記録されている当該ラウンドにおける「予定偽ラウンド数」と遊技状況記録手段344b中に記録されている当該ラウンドにおける今までに終了した「偽ラウンド数」とを比較して判定する。そして、ステップ2138でYesの場合、ステップ2126に移行する。他方、ステップ2138でNoの場合、ステップ2140で、遊技内容管理手段344は、遊技状況記録手段344b中に記録されている当該ラウンドにおける偽ラウンド数に1を加算して次の処理に移行する。尚、ステップ2132でNoの場合には、次の処理に移行する。
次に、図17のタイミングチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の作用につき説明する。 図17を簡単に説明すると、上から2番目の「本最良形態パターン(1)」と3番目の「本最良形態パターン(2)」が、本最良形態に係るパチンコ遊技機の大入賞口の開放パターンである。いずれのパターンも、内部では、大当たり決定時に内部で実ラウンド数として3ラウンドが決定され、そして、ラウンド1では小分けパターン2(2秒開閉1秒閉鎖×10セット)が、ラウンド2では小分けパターン1(5秒開閉1秒閉鎖×5セット)が、ラウンド3では小分けパターン4{(((3秒開閉3秒閉鎖)×2+2秒開閉1秒閉鎖)×2セット)}が、夫々選択されたことを想定しいている(したがって、予定偽ラウンド数は、10+5+6=21ラウンド)。但し、「本最良形態パターン(1)」では、実ラウンド1において、所定時間(30秒内)に達する前に入賞球数が10球に達せず、したがって、予定のすべての偽ラウンドが実行されるのに対し、「本最良形態パターン(2)」では、実ラウンド1において、所定時間(30秒内)に達する前(約12秒後)に入賞球数が10球に達し、したがって、予定の偽ラウンドの内、それ以後の6回の偽ラウンドがキャンセルされ、最終的には15回の偽ラウンドが実行される点で相違する。
以下、はじめに、「本最良形態パターン(1)」につき時系列的に説明する。まず、特別遊技開始直後、内部でのラウンド1に相当する時間(30秒)の間、大入賞口5は、小分けパターン2に従った開閉動作を行い、10回の偽ラウンドを生み出す。このように、内部的には1ラウンドでありながら、表面上は10ラウンドとなる。この偽ラウンドが行われている間、当該偽ラウンドのラウンド数及び残りの偽ラウンドラウンド数が画像表示装置2上に表示され、当該表示は次の偽ラウンドに移行する際に更新される。本例(偽ラウンドが全部で21ラウンド)においては、例えば、4回目の偽ラウンドが行われている場合には、図10(1)に示すように、ラウンド数として「4R」であることと残りのラウンド数として「残り17R」という表示を行うことになる。そして、偽ラウンドが10回終了することにより実際のラウンド1が終了し、次に、内部的にはラウンド2に移行する。当該ラウンド2においては、大入賞口5は、小分けパターン1に従った開閉動作を行い、5回の偽ラウンドを生み出す。同様に、当該5回の偽ラウンドが終了することにより実際のラウンド2が終了し、次に、内部的には最終ラウンドであるラウンド3に移行する。当該ラウンド3においては、大入賞口5は、小分けパターン4に従った開閉動作を行い、6回の偽ラウンドを生み出す。
次に、「本最良形態パターン(2)」につき説明する。まず、特別遊技開始直後、4回目の偽ラウンドまではパターン(1)と同様に行われるが、4回目の偽ラウンドにおいて、実ラウンドトータルで10球入賞したため、以後の予定されていた6回の偽ラウンドはキャンセルされる。図10(1)〜(4)を参照しながら、この際の画像表示装置2上での演出を説明する。まず、4回目の偽ラウンドの最中は、図10(1)に示すように、「4R 残り17R」というように、現在4回目の偽ラウンド中であり、残りの偽ラウンド数が17回であることを遊技者に告知している。次に、4回目の偽ラウンドが終了した時点で、図10(2)に示すように、現在のラウンド数と残りのラウンド数を表示している部分に爆弾の図柄が現われ、その直後、図10(3)に示すように、当該爆弾が爆発をする。そして、次の5回目の偽ラウンド(即ち、2回目の実ラウンドの最初の偽ラウンド)が開始されると略同時に、図10(4)に示すように、「5R 残り10R」というように、予定されていた6回の偽ラウンドがキャンセルされた分差し引かれた残りの偽ラウンド数が表示される。尚、2回目及び3回目の実ラウンド(偽ラウンド5〜15回目)は、画像表示装置2での残り偽ラウンドの表示数が異なる以外は、「本最良形態パターン(1)」と同じである。
尚、図14を参照しながら、「本最良形態パターン(2)」中の遊技内容予定記録手段344aと遊技状況記録手段344bの記録情報につき説明する。まず、図14は、図17のタイミングチャートの「本最良形態パターン(2)」における、11回目の偽ラウンドが終了した時点での前記手段に記録された情報を示したものである。まず、遊技内容予定記録手段344aに記録されているデータは、当該特別遊技の内容が決定された際に書き込まれるものであり、特別遊技中には書き込まれない。他方、遊技状況記録手段344bは、特別遊技の最中、逐次書き込まれるものであり、1回目の実ラウンドにおいては、予定されていた1回目〜4回目の偽ラウンドが行われ、5回目〜10回目の偽ラウンドがキャンセルされたこと、2回目の実ラウンドにおいては、予定されていた5回の偽ラウンドがすべて行われ、3回目の実ラウンドにおいては、予定されていた6回のうち2回の偽ラウンドが行われ、残りの4回(3回目〜6回目の偽ラウンド)がまだ行われていない状況を示している。そして、1回目の実ラウンドにおける6回の偽ラウンドがキャンセルされた時点で、遊技内容予定記録手段344aと遊技状況記録手段344bとが参照され、現在の偽ラウンド数と残りの偽ラウンド数が演算され、その結果が画像表示装置2上に表示される。
尚、本最良形態における構成は限定的なものではなく、当業者が想定しうる様々な変更形態も記載されているものと理解すべきである。例えば、画像表示装置2上に現在のラウンド数と残りラウンド数の両方を表示させる形態ではなく、いずれか一方を表示させる形態であってもよい。また、ラウンド継続に関し、大入賞口5内の特定領域の通過を条件としてもよい。
本最良形態に係るパチンコ遊技機によれば、従来の第二種機種のようなパチンコ遊技機において、開閉パターンを変化させることで特別遊技中の遊技が単調になるという欠点が解消される。また、単に出球ではなくなるので、特別遊技中の遊技も楽しむことが可能になる。
更に、前記効果に加え、残りの継続回数が表示されるので、継続回数が多いときには遊技者に喜びを与える一方で、前記のように単に継続回数に比例した出球でないので、大当たり中にどの様な遊技が行われるであろうかと考えさせ、遊技者の興趣性を高めることができ、また、継続回数が少ないときにも、前記のように単に継続回数に比例した出球でないので、少ない継続回数にもかかわらず出球が多いかもしれないという期待感を遊技者に与えることができる。