JP2010194161A - 眼科撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】容量増加、速度低下等の原因となるシステム負荷を増加させることなく、読影精度を向上し、読影に最適な撮影画像を得る。
【解決手段】カラー撮影モードでの撮影が行われると、デジタルカメラ11内の基画像データ生成部は撮像された原画像を階調分解能は原画像のまま、第1の処理による空間分解能を減ずる画素加算等の処理を実行し、更に必要に応じて可逆圧縮を施した基画像データS1を生成する。その後に通信経路3を通ってパーソナルコンピュータ2の画像処理部に転送される。画像処理部に転送された画像データは、各撮影モードに従った階調変換が施され、最終的にはモニタ等の画像表示部21に適した階調分解能を有する診断用電子画像を生成し画像表示部21に表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば眼科医院や集団健診等で用いられ、被検眼を撮影し画像処理を行う眼科撮影装置に関するものである。
眼科撮影装置として、被検眼の眼底撮影を行う眼底カメラが知られている。また、眼底カメラでは被検眼の観察を行い、検査目的に合わせた撮影を行うためのカラー撮影、可視蛍光撮影(蛍光G撮影)や近赤外蛍光撮影(ICG撮影)等の複数の撮影モードを有する装置が知られている。
この複数の撮影モードに応じて、装着するテレビカメラのパラメータであるゲインやガンマ或いは色温度等を自動設定する装置が特許文献1に開示されている。また、複数の撮影モードに応じた最適の処理パラメータで画像処理を行う装置が特許文献2に開示されている。
ここでいう最適の処理パラメータとは、被検眼眼底を可視蛍光撮影する場合は、本来では緑がかったカラー画像になるが、読影のし易さから白黒画像に変換し、更にガンマ特性やコントラスト等の階調変換処理を行うことである。また、近赤外蛍光撮影の場合も同様に、ガンマ特性やコントラスト処理を行って診断することが一般的である。
特開2001−245851号公報 特開2004−187811号公報
従来、複数の撮影モードを有する眼科撮影装置では、(1)撮影直後に撮像した生の画像を最適の処理パラメータで画像処理を行い、圧縮した画像で読影を行う方法、(2)撮像した原画像を全て保持し読影を行う方法の2つの方法が採られている。
しかしながら、(1)の方法で読影を行うと、色みや濃度等の階調情報が不足することで、病変部位が見辛くなり、最悪の場合には病変の見落としを引き起こす可能性がある。また(2)で行う方法では、階調情報は不足しないが、近年の撮像素子の高解像度化によって、画像データが膨大になり、処理速度の低下や記録データの増大によって、装置の負荷が大きく、使い勝手の悪いものになってしまう。
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、装置の使い勝手を損うことなく、読影精度を向上することが可能な眼科撮影装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る眼科撮影装置は、撮影条件が異なる複数の撮影モードを選択する撮影モード選択手段と、被検眼を撮像する撮像手段と、選択された前記撮影モードに応じて前記撮像手段により撮像された電子データを処理し基画像データを生成する基画像データ生成手段と、該基画像データ生成手段の出力に基づいて診断用電子画像を生成する画像処理手段とを有する眼科撮影装置において、前記基画像データ生成手段は空間分解能と階調分解能とが異なる複数の基画像データを生成する第1、第2の処理手段を有し、前記画像処理手段は前記第1、第2の処理手段で生成された複数の基画像データに対し、同一の前記階調分解能を有する前記診断用電子画像を生成すると共に、前記第1の処理手段の空間分解能は前記第2の処理手段の空間分解能よりも低く、前記第1の処理手段の階調分解能は前記第2の処理手段の階調分解能よりも高いことを特徴とする。
本発明に係る眼科撮影装置によれば、被検眼の基画像データの空間分解能と階調分解能とを撮影モードに応じた最適なものとすることにより、その後の画像処理の最適化を行うことができ、読影の精度向上を達成できる。また、撮影モードにより不要となる冗長なデータを適度に圧縮することにより、装置の使い勝手を損うことがない。更に、最終の診断用画像としては、撮影モードの基画像データは後段の画像処理により取り扱いが容易で、かつモニタの階調表現に適した階調分解能に変換されるため、撮影モードに拘らず、統一的な扱いが可能となる。
眼科撮影装置の構成図である。 ブロック回路構成図である。 糖尿病性網膜症の読影例の説明図である。 緑内障の読影例の説明図である。 画像データの説明図である。
本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は眼底カメラを眼科撮影装置の構成図を示し、眼底カメラ1と画像処理やファイル管理用のパーソナルコンピュータ2とによって構成されている。眼底カメラ1には、内部にCCD等の撮像手段を有しデジタルの基画像データを生成するデジタルカメラ11、スイッチから成る撮影開始手段12、同様にスイッチから成る撮影モード選択手段13が設けられている。また、パーソナルコンピュータにはモニタ等の画像表示部21が設けられている。なお、図示は省略しているが、眼底カメラ1には被検眼を撮影するための照明光学系及び撮影光学系、撮影モードに応じたフィルタ、観察光源、撮影光源等の部材が設けられている。
眼底カメラ1とパーソナルコンピュータ2との間には、2通りの通信経路3、4が用いられており、通信経路3はデータ転送のためのであり、デジタルカメラ11から基画像データS1が出力される。通信経路4を用いて、眼底カメラ1から撮影情報S2が出力され、パーソナルコンピュータ2からは撮影動作が可能な状態になったことを示す撮影許可信号S3が出力される。
図2は実施例のブロック回路構成図である。眼底カメラ1は前述のデジタルカメラ11、撮影開始手段12、撮影モード選択手段13の他に、眼底カメラ制御部14、撮影情報管理部15、画像生成検出管理部16により構成されている。眼底カメラ制御部14は眼底カメラ1の制御を行い、画像生成検出管理部16はデジタルカメラ11により基画像データが生成されたことを検出する。更に、デジタルカメラ11の内部には、CCD等の撮像素子17、デジタルカメラ11の制御を行うデジタルカメラ制御部18、デジタルカメラ11の基画像データを生成する基画像データ生成部19が設けられている。
また、パーソナルコンピュータ2の内部には、画像処理部22、撮影情報保存部23、ファイル保存部24、撮影条件情報入力部25、画像編集部26が設けられている。画像処理部22は基画像データ生成部19から出力された基画像データに対して、主に階調処理等を実行する画像処理を行い、撮影情報保存部23は眼底カメラ1の撮影情報管理部15から出力された撮影情報をファイル保存部24に保存する。ファイル保存部24は撮影情報付き画像ファイルを保存し、撮影条件情報入力部25は患者名や撮影場所等の撮影条件情報を入力する。
基画像データ生成部19を一般的なデジタルカメラと一体的に設け、画像処理部22としてPCを利用し、両者をデータ転送手段で結び装置を構成することにより、より安価、簡易のシステムを提供することができる。加えて、この際のデータ転送時間を不要に延ばすことなく、撮影後の画像表示を迅速に行うことができる。
撮影する患者が決まると、パーソナルコンピュータ2では撮影条件情報入力部25を用いて患者の選択や患者情報の確認等が行われる。次に、患者に対する情報が確定した時点で撮影を可能とするため、通信経路4を介して撮影許可信号S3を出力する。この撮影許可信号S3の出力によって、眼底カメラ1の操作が可能になる。
この状態で、撮影モード選択手段13によって撮影モードを選択する。本実施例では、撮影モードとしてカラー撮影モード、蛍光(可視蛍光血管造影)撮影モードがある。撮影モードを選択した後に、被検眼に対するアライメント操作やフォーカス操作を行う。撮影部位が決定すると、操作者は眼底カメラ1の撮影開始手段12を操作して眼底撮影を行う。眼底カメラ1は撮影開始手段12の入力に応じて、デジタルカメラ11からの撮影同期信号によって、撮影光源を発光する。
先ず、カラー撮影モードにおいては、検者は撮影モード選択手段13によりカラー撮影モードを選択する。この操作により、眼底カメラ制御部14はフィルタをカラー撮影用に変更する。撮影が行われると、デジタルカメラ11内の基画像データ生成部19は、撮像された原画像を階調分解能は原画像の例えば12bit・3(RGB)のまま、空間分解能を減ずる画素加算等の処理を実行する。更に、必要に応じて可逆圧縮を施した基画像データS1を生成する。
その後に、基画像データS1は通信経路3を通ってパーソナルコンピュータ2の画像処理部22に転送される。転送された基画像データS1に対して各撮影モードに従った階調変換が施され、最終的には画像表示部21に適した階調分解能、例えば一般的には8bit・3のカラー診断用画像を生成し、画像表示部21に表示する。なお、ここで行われる画像処理プロセスを第1の処理とする。
その後に、その画像は基画像データS1、及び撮影条件情報入力部25と、撮影情報保存部23との撮影関連情報と関連付けられ、ファイル保存部24に保存される。つまり、ファイル保存部24に保存されるファイルは、診断画像と、原画像の階調情報12ビットと同様の階調情報を持つ基画像データS1との双方を保存する。
このように、カラー撮影モードにおける特長的な制御は、基画像データ生成部19によって行われる階調情報を原画像のままとし、空間情報を圧縮する処理であると云える。カラー撮影では、撮影光学系における色収差等により、より狭い照明波長帯でフィルタ撮影を行うモノクロによる撮影、例えば蛍光撮影・レッドフリー撮影等に比べて、画像の空間周波数帯域が狭い。
画像の空間周波数帯域が狭いカラー診断用画像を得るカラー撮影モードは、より狭い照明波長帯でフィルタ撮影を行う例えば蛍光撮影・レッドフリー撮影等のモノクロ撮影に比べて、空間分解能よりも階調分解能をより優先した基画像データを生成する。これにより、冗長な空間データを適度に圧縮することが可能であり、更により高い階調分解能を維持した基画像データを後段の画像処理が扱うことが可能である。従って、眼底上の乳頭・黄斑のダイナミックレンジの広い階調表現に対して、適切な階調処理を実施できる。
図3(a)はカラー撮影モードでの読影における画像処理の具体例であり、眼底の糖尿病性網膜症の読影例を示し、カラー撮影を行った後に第1の処理によって画像表示部21に出力された画像を示す。これにより、血管はその周辺部位と比較して輝度や明度の差が大きいために識別は容易である。
しかし、部位aにある小出血斑を読影する場合に、注目部位の輝度や明度の差を強調する処理が有効である。強調処理はファイル保存部24に保存された基画像データファイルを用いて、画像編集部26によって実行される。強調処理を行うことで、図3(b)の画像となり、部位bのように小出血斑の読影が可能になる。本実施例では、基画像データファイルは階調情報を原画像のまま記録しているため、このような細部の読影が可能になる。
図4は緑内障の読影例を示し、図4(a)は図3と同様に第1の処理によって、画像表示部21に出力された画像を示す。図4(a)では階調分解能が足らず、かつ表示素子のダイナミックレンジの不足から、網膜視神経繊維束の欠損を把握するために必要な乳頭部cの篩(し)状板の様子を把握することはできない。
しかし、階調分解能が維持されている基画像に対して、乳頭内の篩(し)状板を表現可能な階調変換処理を階調変換処理画像編集部26によって施すことにより、図4(b)の乳頭部dのように階調が大きな描出が可能となる。このように、カラー画像の場合は階調情報を原画像のまま記録しておくことによって、色みや階調に対する画像編集処理によって細部の診断が可能となる。
その他の画像処理として、露出不足や白内障のように輝度や明度が小さく、暗い領域が多い眼底画像に対する強調処理やノイズ除去処理や、眼底の色素の違いによって自然な色みにならなかった眼底画像に対する色補正処理等の有用な画像編集処理がある。
モノクロ画像の例としての蛍光撮影モードでは、検者は撮影モード選択手段13により蛍光撮影モードを選択する。この操作を受け、眼底カメラ制御部14はフィルタを蛍光撮影用に制御する。撮影が行われると、デジタルカメラ11内の基画像データ生成部19では減色処理と蛍光撮影モードに従った階調変換を実行する。撮像された原画像の空間分解能の例えば総画素数10Mピクセルのまま、階調分解能を例えば12bit・3(RGB)から8bitモノクロに減ずる減色処理と階調変換を行う。
更に、必要に応じてファイルの非可逆圧縮、例えばJPEG圧縮を施した基画像データS1を生成する。その後に、デジタルカメラ11の基画像データS1は、通信経路3を通ってパーソナルコンピュータ2の画像処理部22に転送される。画像処理部22に転送された画像データは、必要に応じてファイルの復元が行われる。
復元された画像データは既に最終的には、画像表示部21に適した階調分解能、蛍光では例えば8bitモノクロに低減し、かつ適切な階調処理がなされているので、これを表示診断用画像として画像表示部21に表示する。その後に、画像は撮影条件情報入力部25と、撮影情報保存部23との撮影関連情報と共にファイル保存部24に保存される。
上述のカラー撮影に比べて、より狭い照明波長帯でフィルタ撮影を行うモノクロ撮影の際に拡大する画像の空間周波数帯域に対応して、階調分解能よりも空間分解能をより優先した基画像データを生成し、データを適度に圧縮することが可能となる。この圧縮は蛍光撮影の高速連射にとっても効果を発する。
蛍光撮影モードでは、蛍光剤による血管造影が目的であるため、蛍光剤が作る高コントラストでかつ微細な血管像が画像の大半を占めるため、広帯域の画像の空間周波数帯域に対応した空間分解能が必要である。反面で、コントラストが十分高いので、基画像データ生成部19が行う一義的な階調変換で、十分な階調表現が可能であると共に、読影のし易さを目的にモノクロ画像に変換することも行われる。
即ち、この蛍光撮影モードにおいては、第2の処理により階調分解能よりも空間分解能をより優先した基画像データを生成することにより、データを適度に圧縮することができる。また同様の理由から、画像処理部22では一般的には特別な階調変換を行う必要はない。勿論、ユーザの好みや蛍光剤の量や種類、検者の好みの特有の条件により、適当な階調処理を再実行することも可能である。
図5(a)は本実施例における第1の処理による画像データであり、各部の大きさはデータ容量を示しており、画像X0は撮像素子17が撮像した原画像つまり電子データそのものである。画像X1aはカラー撮影時にデジタルカメラ11内の基画像データ生成部19が生成する基画像データである。原画像X0を階調分解能が原画像の例えば12bit・3(RGB)のまま、空間分解能は画素加算等の処理により減ぜられ、更に必要に応じて可逆圧縮が施されたものを示す。従って、データ量としては画像X1aは画像X0よりも小さくなる。
デジタルカメラ11の画像X1aは、通信経路3を通ってパーソナルコンピュータ2の画像処理部22に転送される。この通信時間は通信速度が一定の場合に、画像X1aのデータ容量に支配される。装置の応答、使い勝手は画像X1aのデータ容量に依存することになり、この容量を最適化することが重要である。
画像X2aは各撮影モードに従った階調変換が施され、最終的にはモニタ等の画像表示部21に適した階調分解能、例えば一般的には8bit・3のカラーを有する診断用電子画像である。この画像X2aはJPEG等のファイルの非可逆圧縮が行われた後に、撮影関連情報と共にファイル保存部24に保存される画像X3aとなる。しかし、撮影関連情報は画像データに対して極めて少ないデータ量であるため、画像X2aに比べて画像X3aのデータ容量は非可逆圧縮による容量圧縮により更に縮小されると考えてよい。
これに対し、図5(b)は従来の装置における階調情報を原画像のまま記録する方法の説明図である。デジタルカメラ11内の基画像データ生成部19が生成する基画像データ画像X1bは、階調情報、空間情報共に原画像のままとなっている。
従って、データ量としては画像X1bは画像X0と同等となる。画像X2bは各撮影モードに従った階調変換が施され、最終的には画像表示部21に適した所定の階調分解能、例えば一般的には8bit・3の(RGB)を有する診断用電子画像である。この画像X2bはその後に撮影関連情報と共に、ファイル保存部24に保存される画像X3bとなることは図5(a)と同様である。
しかし、このような装置では画像データの転送や画像処理を行う際に、画像X1bのような大きなデータ量を扱うことが要求されるため、システム負荷が発生し、使い勝手の悪いものとなる。
図5(c)は本実施例の第2の処理による蛍光撮影モードにおける画像データの変換についての説明図である。図5(c)の各部の大きさは、図5(a)、(b)と同様にデータ容量を示しており、ここでは前述の蛍光撮影モードの説明で行ったように、減色処理と、蛍光撮影モードに従った階調変換とを実行する。デジタルカメラ11内の基画像データ生成部19が、撮像された原画像X0を空間分解能は原画像、例えば総画素数10Mピクセルのまま、階調分解能を例えば12bit・3(RGB)から8bitモノクロに減ずる。更に、必要に応じてファイルの非可逆圧縮、例えばJPEG圧縮を施した基画像データX1cを生成する場合には、画像処理部22に転送された基画像データX1cはファイルの復元が行われ、復元された画像データX2cとなる。
しかし、これは既に最終的には画像表示部21に適した階調分解能、蛍光では例えば8bitモノクロに低減、かつ適切な階調処理がなされているので、この画像X2cを診断用電子画像として画像表示部21に表示することができる。その後に、画像X2cは再度ファイル圧縮が施され撮影条件情報入力部25と、撮影情報保存部23との撮影関連情報と共に、ファイルX3cとしてファイル保存部24に保存される。従って、前述したように画像処理部22では、一般的には特別な階調変換を行う必要はない。
蛍光撮影のように高速の連続撮影を行う際に、システム負荷は画像処理を行うデータ量に大きく左右される。ここで、画像X1cの容量は画像X1bよりも小さくなっているため、カラー撮影モードでのシステム負荷に比べて小さくすることが可能で、蛍光撮影で要求される速度を満足する画像データ通信、画像表示が可能となる。
しかし、このプロセスを従来装置のように、カラー撮影に採用した場合に、画像編集部26は既にデジタルカメラ11内の基画像データ生成部19で撮像された原画像X0の階調分解能を減ずる減色処理が行われる。そして、得られた画像X2aに対してガンマ補正やコントラスト補正等の処理を行い、画像表示部21に出力を繰り返すことになる。即ち、ここで行われるカラー画像処理においては、十分な階調分解能を維持していないため、所望の結果を得ることができない。
以上を要約すれば、カラー撮影モードで採用される第1の処理による図5(a)のシステムは、図5(b)の持つ欠点をカラー眼底画像の特性を生かして画質を損うことなく、システム負荷を軽減できる画像データを生成することができる。
階調表現がよりきめ細やかに必要とされるカラー画像に対して、画像処理手段に入力された基画像データを一度解析し、その結果に基づいた処理を実行する所謂適応処理を実行することが可能となる。
なお実施例1では、読影を行う際に画像処理部22を手動で実行する例を述べたが、基画像データファイルを解析し、その画像に最適な処理パラメータを生成し、自動処理を行うことも可能である。更に、例えば強調したい部位や対象となる病変毎に、複数のパラメータの生成方法を用意しておき、検者がそれを必要に応じて選択可能とすることもできる。
高速連射が必要な蛍光診断用画像を得る蛍光撮影モードの際は、データ転送手段に非可逆圧縮された画像データを流すことにより高速撮影を可能とする。また、より低速な場合では、圧縮による画質の低下を抑えるため、可逆圧縮又は非圧縮の画像データを用いて精密な診断用画像が得られる。
上述の実施例1では、カラー撮影モードと蛍光撮影モードの2つのモードを有する眼底カメラを例に説明した。本実施例2の眼底カメラは、レッドフリー撮影モードのようにカラー撮影モードと蛍光撮影モードの中間に位置するような特性を持つ複数の撮影モードを有している。
例えば、レッドフリー撮影モードで撮影される無赤色画像の場合に、必要とされる空間分解能Srは、カラー画像に必要とされる空間分解能Scと蛍光画像の空間分解能Sfと比較すると、Sc<Sr<Sfの関係になる。同様に、必要とされる階調分解能を無赤色画像はDr、カラー画像ではDc、蛍光画像ではDfとした場合に、Dc>Dr>Dfという関係にある。
従って、デジタルカメラ11内の基画像データ生成部19が、撮像された原画像に対して行う処理としては、階調分解能は原画像よりも稍々減じたもの、例えば10bitモノクロとする。また、空間分解能としてはカラー画像に対するよりも高い分解能を有する第2の処理を実行するように設定すればよい。
即ち、このような第2の処理を各撮影モードに対して適切に設定することにより、各撮影モードの特性に合った画像を得ながら、負荷を調整することも可能である。
なお実施例1では、蛍光撮影モードにおいて階調分解能を最終的な表示診断用画像の階調分解能とし、画像処理部22に転送された後に、特に階調処理を行わない例を示している。しかし、階調分解能をもう少し上に設定しておいて、より階調描画性能を高めることもできる。更には、同一の撮影モードに対して、ユーザの選択により複数の解像度の組み合わせを行えるように設定しておくことも有用である。
また、基画像データ生成部19が撮像された原画像に対して行う処理として、必要に応じて用意されるファイル圧縮の種別や利かせ方も、パラメータとして選択できるようにしておくことができることは云うまでもない。
1 眼底カメラ
2 パーソナルコンピュータ
3、4 通信経路
11 デジタルカメラ
12 撮影開始手段
13 撮影モード選択手段
14 眼底カメラ制御部
15 撮影情報管理部
16 画像生成検出管理部
17 撮像素子
18 デジタルカメラ制御部
19 基画像データ生成部
21 画像表示部
22 画像処理部
23 撮影情報保存部
24 ファイル保存部
25 撮影条件情報入力部
26 画像編集部

Claims (8)

  1. 撮影条件が異なる複数の撮影モードを選択する撮影モード選択手段と、被検眼を撮像する撮像手段と、選択された前記撮影モードに応じて前記撮像手段により撮像された電子データを処理し基画像データを生成する基画像データ生成手段と、該基画像データ生成手段の出力に基づいて診断用電子画像を生成する画像処理手段とを有する眼科撮影装置において、前記基画像データ生成手段は空間分解能と階調分解能とが異なる複数の基画像データを生成する第1、第2の処理手段を有し、前記画像処理手段は前記第1、第2の処理手段で生成された複数の基画像データに対し、同一の前記階調分解能を有する前記診断用電子画像を生成すると共に、前記第1の処理手段の空間分解能は前記第2の処理手段の空間分解能よりも低く、前記第1の処理手段の階調分解能は前記第2の処理手段の階調分解能よりも高いことを特徴とする眼科撮影装置。
  2. 前記撮影モード選択手段により、カラー診断用画像を得るカラー撮影モードが選択された際に、前記基画像データ生成手段は前記第1の処理手段を実行することを特徴とする請求項1に記載の眼科撮影装置。
  3. 前記撮影モード選択手段により、モノクロによる診断用画像を得る各種のフィルタ撮影の少なくとも1つが選択された際に、前記基画像データ生成手段は前記第2の処理手段を実行することを特徴とする請求項1に記載の眼科撮影装置。
  4. 前記画像処理手段は前記基画像データに対し複数の階調変換を行う画像処理手段を有すると共に、前記撮影モード選択手段の出力に基づいて所定の階調変換を行うことを特徴とする請求項1に記載の眼科撮影装置。
  5. 前記撮影モード選択手段により、カラー診断用画像が得られるカラー撮影モードが選択された際に、前記画像処理手段は前記基画像データの階調情報に基づいた階調変換を行うことを特徴とする請求項4に記載の眼科撮影装置。
  6. 前記基画像データ生成手段により生成された前記基画像データを前記画像処理手段に転送するデータ転送手段を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の眼科撮影装置。
  7. 前記撮影モード選択手段により、カラー診断用画像が得られるカラー撮影モードが選択された際に、転送する前記基画像データは可逆圧縮又は非可逆圧縮の画像データであり、モノクロによる診断用画像が得られる各種のフィルタ撮影の少なくとも1つが選択された際に、非可逆圧縮された画像データであることを特徴とする請求項6に記載の眼科撮影装置。
  8. 前記撮像手段と前記基画像データ生成手段とを一体的にしたことを特徴とする請求項1に記載の眼科撮影装置。
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