JP2001258044A - 医療用画像処理装置 - Google Patents

医療用画像処理装置

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JP2001258044A
JP2001258044A JP2000070557A JP2000070557A JP2001258044A JP 2001258044 A JP2001258044 A JP 2001258044A JP 2000070557 A JP2000070557 A JP 2000070557A JP 2000070557 A JP2000070557 A JP 2000070557A JP 2001258044 A JP2001258044 A JP 2001258044A
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JP2000070557A
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English (en)
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Mutsuko Nichogi
睦子 二梃木
Takehisa Tanaka
武久 田中
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Research Institute Tokyo Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子カルテあるいは遠隔医療の用途に
おいて、撮影した患者の患部の画像の色をディスプレイ
やプリンタで精度よく再現する医療用画像処理装置を提
供すること。 【解決手段】 本発明は、撮影装置により撮影した患
部の画像を撮影手段の色特性に基づいてデバイス及び照
明条件に依存しない画像に変換し、このデバイス及び照
明条件に依存しない画像に変換された患部画像に適切な
強調処理を施してから、可視表示する出力装置の周囲照
明条件および色特性を用いて、この変換後の患部画像を
患部状態のわかりやすい色再現の出力用画像に変換する
構成を採る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子カルテあるい
は遠隔医療の用途において、撮影装置で撮影した患者の
患部の画像の色をディスプレイやプリンタで精度よく再
現する医療用画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、あらゆる文書の電子化が進み、医
療現場においても、カルテが電子媒体上で扱われつつあ
る。既に、患者の住所などの基本情報、保険証情報、及
び診療費などは多くの病院で電子情報としてコンピュー
タ上で扱われるようになってきている。これらの情報に
加え、患者の診断結果や、患部画像、X線などの特殊画
像、投薬状況、更に、各種医師のコメントなども電子化
されている。これにより、患者の情報が一元化され、処
理の高速化及び診断をより正確にするという効果が得ら
れると考えられ、積極的な導入が期待されている。
【0003】このような医療システムは、画像情報はデ
ータが大容量となるため、導入が困難であると思われて
いた。しかし、近年の蓄積媒体の安値化や、医療用画像
のデータの蓄積・通信手段の世界標準規格DICOMの登場
により、このような医療システムが実現されつつある。
【0004】これにより、従来より気軽に患部の画像を
取得し、診療記録として蓄積することも活発に行われる
ようになっている。また、医師が患者の画像を用いて、
患者の現在の病状及び今後の治療計画を説明すること
で、より良いインフォームド・コンセントとること、つ
まり患者と病状やこれからの治療計画を話し合い、同意
を得てから治療を行うことができる。
【0005】また、遠隔医療も、近年の通信技術の向上
により実現されつつある。遠隔医療は、大きく分けて以
下の3つに分類できる。
【0006】1つは、自宅にいながら医療機関で診療を
受ける場合で、診療施設と自宅を結ぶ在宅医療である。
この医療方法の背景には、患者の自宅が僻地などにある
場合専門の診療施設がないという問題、あるいは、高齢
化社会に伴って老人や障害者など診療施設に出向くこと
が困難な場合が頻繁に発生するという問題などがある。
例えば、特開平8−215158号公報には、異なる場
所にいる複数の医者が同時に一人の在宅患者を診療でき
る在宅医療支援システムが開示されている。また、現実
に既にこのようなシステムが動きつつある。「21世紀の
新しい医療システムへのゲートウエイ」(画像電子学会
誌26巻3号(1997))には、在宅医療に関する多くの例
が詳しく開示されている。
【0007】また、2つ目は、複数の専門医が共同して
診療や手術を行うグループ医療である。例えば、特開平
11−219403号公報には、電子カルテファイルを
複数の医師が参照できるシステムが開示されている。
【0008】3つ目は、多くの人が簡単に自己の健康を
管理するために健康診断をより簡易に受ける方法とし
て、例えば特開平10−91703号公報に歯科の遠隔
健康診断方法が開示されている。この方法では、デジタ
ルカメラにより患者の口腔内を撮影し、その画像をイン
ターネットで医療機関に送信して診断を行っている。
【0009】以上のような電子カルテや遠隔医療におい
て、患者の患部を撮影した画像の色合いを高精度に出力
することは非常に重要である。しかし、これは、以下に
述べるように非常に困難である。
【0010】例えば、既に患部を画像として撮ることが
歯科において導入されている。現状では、一眼レフカメ
ラで口腔写真を撮影し、それをスライドで見ることがほ
とんどである。この場合、カメラでの撮影状況や、現像
段階で色が大幅に変わってしまう。例えば、歯肉の炎症
部位が、実際には治療前には赤く、治療後にはピンク色
に回復しているにもかかわらず、写真上ではどちらが治
療前後なのかわからないほど色が変わってしまう場合も
少なくない。
【0011】また、近年の電子化に伴い、一眼レフカメ
ラの代わりにデジタルカメラを使用することが頻繁にな
ってきている。しかし、デジタルカメラでも、撮影した
画像をそのままディスプレイに表示したりプリンタに表
示すると、患部の色を正確に表現することはできない。
【0012】患部の色を正確に表現することができない
理由は、おおまかに2つある。1つは、カメラ、ディス
プレイ、プリンタ毎に異なる色特性を持っているため、
同じ赤い色が夫々の装置で同じデジタルRGB値にならな
いためである。
【0013】もう1つの理由は、カメラで被写体を撮影
した際の照明などの照明条件と、ディスプレイを見る照
明条件やディスプレイの設定色温度、プリンタから出力
したハードコピーを観察する照明条件がそれぞれ異なる
ためである。例えば、被写体を電球のような黄色い照明
下で見れば、黄色っぽくなり、蛍光灯のような青い照明
下で見れば、青っぽく見えるというように照明条件が異
なれば物体の色は異なって見える。更に、人間の視覚機
能には順応という機能があり、例えば、被写体を黄色い
照明下で見続けると、それをその照明を基準白として知
覚するようになる。このような人間のさまざまな視覚機
能を考慮して、プリンタやディスプレイで観察する画像
をそれを観察する条件下において、人間が被写体本来の
色を知覚することができるような色に再現する必要があ
る。
【0014】このように患部の色が各種画像入出力装置
においてずれてしまう問題を解決する方法として、例え
ば、特開平11−19050号公報に記載されている医
療用画像電送装置がある。この装置では、患部の近くに
チャートをおき、患部とチャートを一緒に撮影した画像
を遠隔地に送信する。そして、送信先で画像を表示して
いるディスプレイとチャート自身を見比べて手動で色ず
れを補正する。あるいは、送信先で画像を表示している
ディスプレイとチャート自身を並べてたものを更にデジ
タル画像として撮影し、自動的に色ずれを補正する。し
かし、色ずれ度合いの判定方法や具体的な色ずれの補正
方法については記述されていない。
【0015】また、特開平10−56579号公報に記
載されている医療用画像処理装置では、被写体と9色の
チャートを同じ画像内に撮影し、そのデジタル画像にお
いてチャートのL*a*b*値を参照しながら色補正を行う。
チャートは白、黒、グレー、RGB,CMYの9色からなる。
以下に、この装置の色の補正方法について説明する。ま
ず、白、黒、グレーで明度L*を決定する。具体的には、
黒を明るくしたい場合、暗いしたい場合等に応じて、変
換に用いる1次関数y=ax+bのbの値を変える。次に、a*,
b*値の補正を行う。取得したデジタル画像をディスプレ
イに表示した際のRGBCMY6色のL*a*b*値とチャートを測
色したL*a*b*値とで各色毎に補正ベクトルを構成する。
次に、注目色値のL*a*b*値からデジタル画像におけるRG
BCMY各6色のL*a*b*値までの距離を求める。距離が近い
色ほど大きい重みを各色補正ベクトルにかけて加えるこ
とにより、注目色値の補正後色値が求まる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の電子カルテや特開平8−215158号公報及
び特開平11−219403号公報に記載されているシ
ステムをはじめとする遠隔医療システムや、特開平10
−91703号公報に記載されている装置をはじめとす
る遠隔歯科健康診断装置では、ディスプレイに表示され
る画像やプリンタに出力された画像の色は、被写体であ
る患者の患部の色と異なってしまうため、医療用画像と
して好ましくない。
【0017】また、特開平11−19050号公報及び
特開平10−56579号公報に記載されているような
被写体の色を補正する方法は、被写体の画像をディスプ
レイに表示した状態で見た目上補正を行うため、この補
正は撮影装置とディスプレイ装置、更に各観察照明条件
の全てを考慮して行うことになる。このような補正方法
は、一対の入出力装置間で画像を取得及び表示する場合
には良いが、撮影装置あるいはディスプレイ装置が変わ
ったり照明条件が変わった場合には、すべての組み合わ
せについて補正量を算出しなければならない。このた
め、非常に複雑な処理を必要とする。
【0018】また、この補正はRGBCMYにおける線形補正
で行っているが、本来は色同士は非線形な関係であるた
め、この方法は不完全な補正方法である。更に、上記補
正方法はディスプレイの場合には比較的簡易に行うこと
ができるが、プリンタの場合に容易に拡張することがで
きない。
【0019】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
で、電子カルテあるいは遠隔医療の用途において、撮影
した患者の患部の画像の色をディスプレイやプリンタで
精度よく再現する医療用画像処理装置を提供することを
目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、撮影装置によ
り撮影した患部の画像を撮影手段の色特性に基づいてデ
バイス及び照明条件に依存しない画像に変換し、このデ
バイス及び照明条件に依存しない画像に変換された患部
画像に適切な強調処理を施してから、可視表示する出力
装置の色特性及び周囲照明条件とを用いて、この変換後
の患部画像を患部状態のわかりやすい色再現の出力用画
像に変換する構成を採る。
【0021】これにより、撮影装置により撮影した患部
画像の色を精度よく出力装置で再現することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の第1の態様にかかる医療
用画像処理装置は、患部を撮影する撮影手段と、撮影し
た画像を前記撮影手段の色特性に基づいてデバイス及び
照明条件に依存しない画像に変換する入力画像処理手段
と、前記デバイス及び照明条件に依存しない画像に変換
された患部画像を可視表示する出力手段の周囲照明条件
と色特性を用いて、前記患部を所望の照明下で見た色で
再現した出力用画像に変換する出力画像処理手段と、を
具備した形態を採る。
【0023】このように、入力装置である撮影装置の色
特性や照明条件に基づいて画像を、一端デバイス及び照
明条件に依存しない色空間に変換した患部画像にし、患
部画像をディスプレイで参照したりプリンタ等の出力手
段で出力する際に、出力手段の色特性や照明条件に基づ
いて画像を変換することで、患部を所望の照明下で見た
色で再現した出力用画像に変換してから出力できる。こ
れにより、撮影装置で撮影した被写体である患者の患部
の画像の色を、各出力手段毎及び各参照照明条件毎に精
度よく再現することができる。この結果、この出力した
画像により医師が正確に患者の診断ができる。
【0024】本発明の第2の態様は、第1の態様にかか
る医療用画像処理装置において、前記出力画像処理手段
で患部を再現する照明は、診察台照明か、手術台照明
か、撮影照明か、あるいは出力装置の周囲照明である形
態を採る。
【0025】このように、患部の画像を送信先でディス
プレイやハードコピーとして観察し診断を行うときに、
患部の色を撮影条件照明下で見た場合の色、現在医師が
存在する空間にまるで患者がいるかのような色、医師が
いつも患者の診察を行う診察台照明の下の色、もしくは
医師がいつも患者の手術を行う手術台照明の下の色とし
て再現することができる。これにより、送信元の患者や
医師の見ている患部の状況を把握することができる。こ
の結果、送信元と送信先のコミュニケーションや診断に
役立てることができる。また、これにより、医師が慣れ
ている診察台照明下、もしくは手術台における患部の色
の経験色を活かすことができるので、診断を行い易い。
【0026】本発明の第3の態様は、第1の態様または
第2の態様において、前記入力画像処理手段によって変
換された患部画像が、前記入力画像処理手段と前記出力
手段との間に介在する通信手段を経由して前記出力画像
処理手段へ送信される形態を採る。
【0027】このように、入力装置である撮影装置の色
特性や照明条件に基づいた画像を一端デバイス及び照明
条件に依存しない色空間に変換した状態で遠隔地へ送信
し、送信先で所望のディスプレイで参照したりプリンタ
で出力する際にこれらの画像を出力装置の色特性や照明
条件に基づいて画像を変換してから出力することによ
り、遠隔地であっても、被写体である患者の患部の色を
各出力デバイス毎及び各参照照明条件毎に精度よく再現
することができる。
【0028】本発明の第4の態様は、第1の態様から第
3の態様のいずれかにおいて、前記デバイス及び照明条
件に依存しない画像に変換後または変換前の患部画像を
含んだ画像を電子カルテ画像として蓄積する電子カルテ
蓄積手段を具備した構成を採る。
【0029】このように入力装置である撮影装置の色特
性や照明条件に基づいて画像を、一端デバイス及び照明
条件に依存しない色空間に変換した状態で電子カルテと
して蓄積しておくことで、電子カルテを所望の出力手段
で出力する際に、出力手段の色特性や照明条件に基づい
て画像を変換してから出力できる。これにより、複数の
異なる出力手段においても患部の画像を同じように再現
することができる。
【0030】本発明の第5の態様は、第1の態様から第
4の態様のいずれかにかかる医療用画像処理装置におい
て、前記撮影手段は、前記患部を撮影するカメラ部と、
前記患部に外乱光があたらないように前記カメラ部と前
記患部の間を覆う筐体部と、前記筐体部の内部に設けら
れた前記患部を照明する照明手段と、から構成されるも
のである。
【0031】この構成により、カメラ部に外乱光が入ら
ないようにすることができる。これにより、既知の照明
光のみをあてた画像を取得することができる。この結
果、照明光の影響を確実に除去できるので、撮影装置及
び照明条件に依存しない色空間への変換を確実にするこ
とができる。
【0032】本発明の第6の態様は、第1の態様から第
5の態様のいずれかにかかる医療用画像処理装置におい
て、前記撮影手段の色特性、及び、前記出力手段の色特
性は前記患部の色合いに近似した既知の色を有するチャ
ートを用いて作成されたものである。
【0033】このように各画像入出力装置の色特性を決
定する際に被写体の色合いに近似する色を有するチャー
トとして用いることにより、色特性がLUTであればその
補間誤差が小さくなる。また、色特性がマトリクスや多
項式やニューラルネットワークで学習するものであれ
ば、被写体の色合いに近い色を多く学習することにな
る。これにより、被写体の色合いをより高精度に再現す
ることができる。
【0034】本発明の第7の態様は、第1の態様から第
6の態様のいずれかにかかる医療用画像処理装置におい
て、前記出力手段はディスプレイあるいはプリンタであ
り、前記出力画像処理手段は、前記ディスプレイが前記
患部の絶対的な輝度を再現することが不可能な場合ある
いは前記プリンタから出力されたハードコピーを照明す
るハードコピー照明手段が前記患部の絶対的な輝度を再
現することが不可能な場合に、前記ディスプレイあるい
は前記ハードコピー照明手段の輝度を基準とした相対的
な色表現に前記デバイス及び照明条件に依存しない画像
を変換するものである。
【0035】このように出力画像処理手段が、被写体の
色の見え方をディスプレイの輝度を基準もしくはハード
コピーの観察照明の輝度を基準として相対的に表現する
ように、例えばCIE CAM97sなどの色の見えモデルを用い
て出力用画像を作成することにより、発光輝度がそれほ
ど高くないディスプレイであっても、もしくはハードコ
ピー照明手段が撮影照明手段と異なった輝度を持ってい
ても、本来の被写体と色の見え方が類似の出力用画像を
得ることができる。
【0036】本発明の第8の態様は、第1の態様から第
6の態様のいずれかにかかる医療用画像処理装置におい
て、前記出力手段はディスプレイあるいはプリンタであ
り、前記ディスプレイの複数のブライトネス設定値ある
いは前記ハードコピー照明手段の複数の照度設定値に対
応する複数の出力手段色特性を保持する出力手段色特性
保持手段を具備し、前記出力画像処理手段は、前記出力
用画像の高輝度側の色か低輝度側の色のいずれかが前記
ディスプレイあるいは前記プリンタの再現範囲外とな
り、前記出力用画像を前記ディスプレイあるいは前記プ
リンタで再現することが不可能な場合に、前記出力手段
色特性保持手段に保持された、前記ディスプレイのブラ
イトネス設定値あるいは前記ハードコピー照明手段の照
度を初期の値より上下させた色特性を用いて、前記デバ
イス及び照明条件に依存しない画像の変換を行うことに
より、前記デバイス及び照明条件に依存しない画像を色
再現するのに適切なブライトネス設定値あるいは照度を
決定し、前記ディスプレイのブライトネス設定値を前記
適切なブライトネス設定値に変更するか、あるいは前記
ハードコピー照明手段の照度を前記適切な照度に変更す
るものである。
【0037】このようにディスプレイのブライトネス設
定値もしくはハードコピー照明手段の照度を固定とせ
ず、被写体の照明され具合と撮影画像によってディスプ
レイのブライトネス設定値もしくはハードコピー照明手
段の照度をダイナミックに制御することで、より被写体
の状態に近い色を再現することができる。
【0038】本発明の第9の態様は、第8の態様にかか
る医療用画像処理装置において、前記出力画像処理手段
が前記出力手段色特性手段に保持されている複数のブラ
イトネス設定値あるいは照度に対応する色特性を用いて
変換した出力用画像が、前記ディスプレイあるいは前記
プリンタの再現範囲外となり、前記患部の色を前記ディ
スプレイあるいは前記プリンタで再現できない場合に、
前記デバイス及び照明条件に依存しない空間において前
記出力用画像の彩度を強調する処理を行う画像彩度強調
処理手段を具備したものである。
【0039】このように、ディスプレイの発光強度が低
いため、もしくはプリンタの色素や観察照明の性能上、
輝度高く照明されている被写体の色を再現できない場合
に出力画像の彩度を強調して画像をより鮮やかにするこ
とができる。これにより、被写体の色のイメージに近い
画像を再現することができるようになる。
【0040】本発明の第10の態様は、第1の態様から
第9の態様のいずれかにかかる医療用画像処理装置にお
いて、デバイス及び照明条件に依存しない空間において
前記デバイス及び照明条件に依存しない画像の強調処理
を行う画像強調処理手段を具備したものである。
【0041】このように、ディスプレイやプリンタなど
の出力装置に画像を出力する際に、画像の強調処理を行
って患部の炎症状態を強調したり、病変部の彩度を上げ
たり、エッジ強調を行うことによって、患部の状態をよ
りわかりやすくすることができる。
【0042】本発明の第11の態様は、第10の態様に
かかる医療用画像処理装置において、前記画像強調処理
手段は、前記強調処理を施した画像と前記強調処理を施
さない画像の両方あるいは一方を出力し、前記電子カル
テ蓄積手段は、前記画像強調処理を施した画像と前記強
調処理を施さない画像の両方あるいは一方を蓄積するも
のである。
【0043】このように、入力画像を強調処理した画像
を出力する場合は、強調処理を施していない画像も表示
するか、あるいは選択の上、出力できるようにしておく
ことで、強調処理によって患部の状態を誤解して認識し
てしまうことを避けることができる。また、入力画像を
強調処理した画像を出力する場合は、強調処理を施して
いない画像も表示するか、あるいは選択の上、出力でき
るようにしておくことで、強調処理によって患部の状態
を誤解して認識してしまうことを避けることができる。
【0044】本発明の第12の態様は、第10の態様ま
たは第11の態様にかかる医療用画像処理装置におい
て、前記画像強調処理手段が行う前記強調処理の種類を
選択する画像強調処理選択手段を具備したものである。
【0045】このように、患者の患部を実際に診断した
医師が、画像の強調処理を選択しておくことにより、患
部の患部の状態をより明瞭としたわかりやすい画像を送
信あるいは蓄積することができる。これにより、他の医
師への説明や、患者とのインフォームド・コンセントに
役立つ画像を得ることができる。
【0046】本発明の第13の態様は、第1の態様から
第13の態様のいずれかにかかる医療用画像処理装置に
おいて、観測者により指示された部分の拡大した画像を
作成して前記出力手段に出力する拡大表示処理手段を具
備した形態を採る。
【0047】この構成により、例えば歯科の口腔画像が
電子カルテに張りつけられている場合に、医師がプラー
クや炎症と思われる部位をクリックすると、その拡大表
示を見ることができる。このようにして、患者の口腔内
をよりわかり易く認識するためのインタフェースを提供
することができる。
【0048】本発明の第14の態様は、第13の態様に
かかる医療用画像処理装置において、送信先で拡大して
見たい部位が生じた場合には、その部位を前記撮影手段
で近接撮影するように前記通信手段を介して送信元に指
示するものである。
【0049】このように、遠隔医療においても、医師が
近接で見たい部位を拡大して見ることができる。これに
より、医師が遠隔にいても、患者を正確に診断すること
ができるようになる。
【0050】本発明の第15の態様にかかる画像処理装
置は、被写体及びチャートを撮影する撮影手段と、前記
撮影手段により撮影した画像を他の装置に送信する通信
手段と、前記通信手段で送られてきた前記チャートの画
像から求めた前記撮影手段の色特性に基づいて、送られ
てきた被写体画像をデバイス及び照明条件に依存しない
画像に変換する入力画像処理手段と、前記デバイス及び
照明条件に依存しない画像に変換された被写体画像を可
視表示する出力手段の色特性及び照明条件とを用いて、
前記変換後の被写体画像を前記出力手段及び周囲照明条
件に適合させた出力用画像に変換する出力画像処理手段
と、を具備した形態を採る。
【0051】このように送信元で撮影装置の色特性の算
出を行わず、送信先において行うことで、送信元には色
特性算出を行う手段を持たなくて良いため、送信元にお
ける装置構成を簡易にすることができる。このような構
成は、送信元が個人宅や小規模の診療所である場合に有
効である。
【0052】以下、本発明の実施の形態について図面を
参照して詳細に説明する。
【0053】(実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態1について図面を参照しながら説明する。図1は、本
発明の実施の形態1にかかる医療用画像処理装置のブロ
ック構成図である。
【0054】実施の形態1にかかる医療用画像処理装置
には、被写体である患者の患部101a、101bを撮
影する撮影する撮影装置102及び筐体付き撮影装置1
03が設けられている。また、患者の患部101aの近
傍には、患者の患部101aを照明する照明撮影104
が設けられている。
【0055】また、医療用画像処理装置には、撮影装置
102及び筐体付き撮影装置103により撮影した患者
の患部101a、101bの画像をデバイス及び照明に
依存しない画像データに変換する送信元画像処理部12
8が設けられている。
【0056】送信元画像処理部128は、撮影装置10
2及び筐体付き撮影装置103の色特性を保持する撮影
装置色特性保持部105と、撮影した患者の患部101
a、101bの画像をデバイス及び照明に依存しない画
像データに変換する入力画像処理部106と、デバイス
及び照明に依存しない画像データを強調処理する際に使
用する強調処理名を選択する画像強調処理選択部108
とから構成されている。撮影装置色特性保持部105、
入力画像処理部106及び画像強調処理選択部108に
ついては、後程詳細に説明する。
【0057】また、送信元画像処理部128とディスプ
レイ118及びプリンタ126などの出力装置との間に
は、通信手段130が介在している。通信手段130と
してはLAN、インターネット、イントラネット、無線
通信などが考えられる。
【0058】送信元画像処理部128は、デバイス及び
照明に依存しない画像データを通信手段130を経由し
て医師などがいる送信先の送信先画像処理部129及び
患部の画像と患者のテキスト情報を蓄積する電子カルテ
部110に送信する。
【0059】また、送信先画像処理部129は、送信さ
れてきたデバイス及び照明に依存しない画像データを患
部の画像を可視表示する出力装置であるディスプレイ1
18または患部の画像を印刷するプリンタ126などに
対応するように変換し、ディスプレイ118またはプリ
ンタ126に出力する。
【0060】送信先画像処理部129は、入力されてき
た画像をディスプレイ118用に強調するディスプレイ
用画像強調処理部111と、ディスプレイ118の色特
性を保持するディスプレイ色特性保持部113と、ディ
スプレイ用画像強調処理部111から送られてきた画像
をディスプレイ118用の出力画像に変換するディスプ
レイ用出力画像処理部115と、入力されてきた画像を
プリンタ126用に強調するプリンタ用画像強調処理部
119と、プリンタ126の色特性を保持するプリンタ
色特性保持部121と、プリンタ用画像強調処理部12
1から送られてきた画像をプリンタ126用の出力画像
に変換するプリンタ用出力画像処理部123とから構成
されている。ディスプレイ用画像強調処理部111と、
ディスプレイ色特性保持部113と、ディスプレイ用出
力画像処理部115と、プリンタ用画像強調処理部11
9と、プリンタ色特性保持部121と、プリンタ用出力
画像処理部123については、後程詳細に説明する。
【0061】そして、ディスプレイ118またはプリン
タ126は、この変換後の画像を出力する。また、プリ
ンタ126で出力したハードコピーを照明する照明装置
127が設けられている。照明装置127は、プリンタ
用出力画像処理部123により制御されている。また、
送信先画像処理部129は、入力部112を介してユー
ザーからの各種情報が入力される。
【0062】本発明はあらゆる医療現場において実施が
可能であるが、その一例として歯科で実施する場合を取
り上げる。
【0063】本実施の形態では、町の小さな開業歯科医
院において患者の口腔画像を撮影し、それを遠隔地であ
る歯科大学病院へ送信して、他の医師あるいは技工士が
観察する場合を想定する。送信された画像は、歯科大学
病院の医師がそのまま観察して、所見を述べる。また、
一方で、送信された画像は、歯科大学病院の大規模デー
タベースにある電子カルテ部において、患者の今までの
診療記録等の他のテキスト情報と共に保存される。
【0064】本実施の形態では、開業歯科医院と大学病
院を結ぶとしているが、開業歯科医院の代わりに、患者
自宅としても良い。このように患者自宅と病院を結ぶこ
とで、患者が高齢者や障害者であり病院へ出向いていく
ことができない場合や、定期的な口腔内の健康診断を行
う場合には便利なシステムを提供することができる。
【0065】また、本実施の形態では、患者の口腔画像
を遠隔地へ送信しているが、遠隔地へ送信するのではな
く、1つの病院内で、患者の口腔画像を撮影し、その画
像を電子カルテ部に保存する場合も同じように考えるこ
とができる。このように、1つの院内で口腔画像を撮影
して電子カルテとして保存することで、従来、スライド
で保存されていた画像と比較して、保存する場所をとら
ない。また、画像を探し出すことも容易である。更に、
患者の保険情報や診療記録、投薬情報など他のテキスト
情報と共に口腔画像を保存するため、情報が一元化さ
れ、医師による診察を正確にしたり処理の高速化ができ
る。
【0066】また、本実施例では、口腔画像を遠隔地へ
送信してから電子カルテ部110に蓄積しているが、電
子カルテ部110は、送信元にあっても良い。あるい
は、電子カルテ部110はなく、遠隔地へ患者の口腔画
像を直接送信して、他の医師や技工士らがリアルタイム
に画像を参照しながら診断を行うシステムとしても良
い。
【0067】以下、実施の形態1にかかる上記構成の動
作について詳細に説明する。
【0068】撮影装置102は、被写体である患者の患
部101a、この場合口腔101を撮影する。撮影装置
102として例えばデジタルカメラを使うことができ
る。また、撮影装置102による撮影は、送信元にいる
医師などの人間が手動で行う形態であっても、送信元画
像処理部により自動的に行う形態であっても良い。
【0069】撮影の際に、口腔内は照明装置104で照
明されている。また、撮影の際に照明装置104の照明
条件を他の計測器により測定しておく。なぜなら、照明
条件は、以降の入力画像データを照明に依存しない画像
データに変換する処理において必要だからである。ま
た、照明装置104としては、一般に使用されているも
のを使用する。
【0070】あるいは、口腔を撮影するもう1つの方法
として、筐体付き撮影装置103を用いても良い。筐体
付き撮影装置103の詳細を図2に示す。筐体付き撮影
装置103は、デジタルカメラ200の実際に撮影する
カメラ部であるカメラレンズ201の先から撮影方向に
伸びる覆いである黒色フード203を有する撮影装置で
ある。また、黒色フード203の内部であり、カメラレ
ンズ201の周囲には、リング照明202が取り付けら
れている。口腔全体を黒色フード203により覆うこと
で、撮影現場が外乱光、特に、窓から太陽光が入ってく
る環境であったとしても、口腔内にそれらの光があたる
ことを防げる。これにより、既知の素性の明白な照明を
被写体にあてて撮影することができる。これにより、既
知の照明光のみをあてた画像を取得することができる。
この結果、照明光の影響を確実に除去できるので、撮影
装置及び照明条件に依存しない色空間への変換を確実に
することができる。また、リング照明202で照明する
ことで、口腔全体が黒色フード203で覆われた状態で
も、口腔全体が確実に照明されるので、確実に口腔全体
の画像を撮影できる。
【0071】このようにして得られた入力画像データ
は、送信元画像処理部128に設けられた入力画像処理
部106に送られる。入力画像処理部106は、撮影装
置色特性保持部105に保持されている撮影装置102
及び筐体付き撮影装置103の色特性と照明装置104
及びリング照明202の照明条件によって、送られてき
た入力画像をデバイス及び照明に依存しない画像データ
に変換する。
【0072】デバイス及び照明に依存しない画像データ
として何を用いれば良いかは、送信先のディスプレイ1
18上に表示する患部の画像をどのように見える画像と
するかによって変わってくる。具体的には、ディスプレ
イ118上に表示する患部の画像として、次の3つのも
のが考えられる。
【0073】まず、第1は、ディスプレイ118に表示
される患部の色とプリンタ126から出力されるハード
コピー上の患部の色を、患部を撮影条件照明下で見た場
合の色として再現する場合である。
【0074】第2は、ディスプレイ118に表示される
患部の色とプリンタ126から出力されるハードコピー
上の患部の色を、患部をディスプレイ118とその周囲
照明下で見た場合の色及びハードコピーを観察する照明
装置127と同じ照明下で見た場合の色として再現する
場合である。
【0075】そして、第3は、ディスプレイ118に表
示される患部の色とプリンタ126から出力されるハー
ドコピー上の患部の色を、患部を診察台照明下や手術台
照明下など医師が通常患部を観察している状況における
見え方にシュミレーションした色で再現する場合であ
る。
【0076】以上の3つのうち、どのような画像を送信
先のディスプレイ118に提示するかにより、デバイス
及び照明に依存しない画像データとして何を使うか、及
び、処理方法が異なってくるため、各場合について分け
て以下に説明する。なお、以下の説明では画像を送信先
のディスプレイ118に提示する処理について説明する
が、画像を送信先のプリンタ126に提示する場合につ
いても同様の処理をする。この場合、ディスプレイ用画
像強調処理部111をプリンタ用画像強調処理部119
に、ディスプレイ用出力画像処理部115をプリンタ用
出力画像処理部121に、置き換えて考えれば良い。
【0077】まず、ディスプレイ118上に表示する患
部の画像を前記第1の場合のように色再現する際には、
デバイス及び照明に依存しない画像データとしては、例
えば、対象物を撮影する照明装置104の下で見たとき
のXYZ三刺激値(以下、撮影照明下のXYZ三刺激値とい
う)か、あるいは、対象物をD65照明の下で見たときのX
YZ三刺激値(以下、D65照明下のXYZ三刺激値という)表
現の画像データか、あるいは、カラーアピアランスモデ
ル(CIE L*a*b*やCIE CAM97s)の属性値を用いることがで
きる。D65照明としたのは、近年、sRGB(インターネッ
トにおけるRGB画像の国際規格)などでD65が標準照明と
して用いられているためであり、他の照明でも構わな
い。
【0078】なお、撮影照明下のXYZ三刺激値とした場
合は、送信先のディスプレイの色温度が撮影照明の色温
度と同じ場合にのみ有効である。このときは、撮影照明
下のXYZ三刺激値をそのまま送信先の送信先画像処理部
129のディスプレイ用出力画像処理部115に渡し、
ディスプレイRGBに変換すれば良い。しかし、これら2
つの照明が合致することは稀かと思われる。
【0079】また、D65照明下のXYZ三刺激値表現の画像
データとした場合もできるが、後述する画像強調処理を
行う空間として不便である。
【0080】そこで、最も適切と思われるカラーアピア
ランスモデル(CIE L*a*b*やCIE CAM97s)の属性値をデバ
イス及び照明に依存しない画像データとして用いた場合
について説明する。
【0081】アピアランスモデルとして例えば、CIEが
提唱しているカラーアピアランスモデルの標準モデルCA
M97sを用いる。各種カラーアピアランスモデルにおける
Hue,Brightness,ColorfulnessあるいはHue,Lightness,C
hroma 等の色の属性は、XYZ三刺激値とデバイス周囲の
環境条件(照明や背景)によって算出されるのが一般的
である。このため、アピアランスモデルをデバイス及び
照明に依存しない画像データとして用いる場合の具体的
な色変換方法は次のようになる。
【0082】まず、撮影装置の色特性として、あるチャ
ートを撮影装置で撮影し、そのRGB出力値と撮影照明下
でのXYZ三刺激値の対応をルックアップテーブルとした
ものを用いる。あるいは、ルックアップテーブルではな
く、RGB出力値と撮影照明下のXYZ三刺激値を対応付ける
多項式やマトリクスとすることもできる。
【0083】このような撮影装置の色特性を用いて、入
力画像データのRGBデジタル信号は、入力画像処理部1
06で撮影照明下のXYZ三刺激値に変換される。
【0084】次に、アピアランスモデルにより、撮影照
明下のXYZ三刺激値を、予め計測しておいた撮影照明のX
YZ三刺激値とデバイスの周囲環境条件を用いて、Hue,Br
ightness,ColorfulnessあるいはHue,Lightness,Chroma
等の色属性に変換する。これにより、入力画像データは
デバイス及び照明に依存しないデータとなり、入力画像
処理部106から出力される。
【0085】次に、第2の場合の、ディスプレイ118
に表示される患部の色とプリンタ126から出力される
ハードコピー上の患部の色を、患部をディスプレイ11
8とその周囲照明下で見た場合の色及びハードコピーを
観察する照明装置127と同じ照明下で見た場合の色と
して再現する方法を説明する。
【0086】この場合には、装置及び照明に依存しない
データは、基準照明としてD65を選択しておき、D65照明
下のXYZ三刺激値とするか、あるいは、物体の分光反射
率とすることが考えられる。これら2種類の場合につい
て順を追って説明する。まず、装置及び照明に依存しな
いデータをD65照明下のXYZ三刺激値とした場合を説明す
る。
【0087】撮影装置の色特性として、あるチャートを
撮影装置で撮影し、そのRGB出力値と撮影照明下でのXYZ
三刺激値の対応をルックアップテーブルとしたものを用
いる。あるいは、ルックアップテーブルではなく、RGB
出力値と撮影照明下のXYZ三刺激値を対応付ける多項式
やマトリクスとすることもできる。
【0088】このような撮影装置の色特性を用いて、入
力画像データのRGBデジタル信号は入力画像処理部10
6で、撮影照明下のXYZ三刺激値に変換される。次に、
撮影照明下のXYZ三刺激値をD65照明下のXYZ三刺激値に
変換する。この変換方法は例えば、いくつかの色のXYZ
三刺激値を照明条件下とD65下で取得しておき、これら
の間の伝達行列を回帰により求めて使用することで行う
ことができる。
【0089】すなわち、数色の照明条件下の三刺激値を
予め計測しておき、それら縦ベクトルを横に並べた行列
をTとおく。一方、同じ数色のD65照明下の三刺激値を予
め求めておき、それら縦ベクトルを横に並べた行列T65
とおく。このとき、撮影照明下の三刺激値をD65照明下
の三刺激値に変換する行列Tconは式1で表現できる。
【0090】Tcon=T65×T+ …(1) 式1において+はMoore-Penroseの一般逆行列を意味す
る。このようにして得られた伝達行列Tconを用いて、照
明装置104の条件下の任意の色の三刺激値(X0,Y0,Z0)
はD65照明下の三刺激値(X065,Y065,Z065)に式2を用い
て変換することができる。
【0091】
【数1】 このようにして求めたD65照明下の三刺激値を装置及び
照明に依存しないデータとした場合には、送信先画像処
理部129のディスプレイ用画像強調処理部111で、
式1、式2を用いた同様の変換方法をすることにより、
D65照明下のXYZ三刺激値を送信先のディスプレイ118
の色温度下のXYZ三刺激値に変換する。そして、その
後、ディスプレイ118の色温度を参照白として強調処
理を行うための色空間に変換してから、後述する強調処
理を施すことになる。ただし、このXYZ三刺激値をこの
ような変換方法で行うことは、あくまで近似的な処理で
あり、実際のXYZ三刺激値とはかなり誤差があることに
なる。
【0092】次に、デバイス及び照明に依存しない画像
データを物体の分光反射率データとした場合について説
明する。
【0093】このように分光反射率をデバイス及び照明
に依存しない色空間として用いた場合には、そのRGB出
力値から被写体の分光反射率を推定する。
【0094】分光反射率を推定する方法の例を示す。物
体の分光反射率O(λ)と照明の分光分布S(λ)とカメラの
RGB3バンドの分光感度CR(λ)、CG(λ)、CB(λ)と
カメラから得られるRGB値は、式3のように書くことが
できる。
【0095】 R=∫CR(λ)S(λ)O(λ)dλ ...(3) G=∫CG(λ)S(λ)O(λ)dλ B=∫CB(λ)S(λ)O(λ)dλ これにより、カメラの分光感度と照明の分光分布を予め
計測しておけば物体の分光反射率はRGB値から推定する
ことができる。
【0096】従って、この場合、撮影装置の色特性は、
カメラの分光感度情報を指すことになる。
【0097】分光反射率の推定は、RGBの3値から、可
視光範囲で10nmおきに推定しても約30次元の値を推
定することになり、推定誤差が大きくなる可能性があ
る。
【0098】この問題を解決する方法として、物体の分
光反射率を主成分分析して、得られた主成分の最大固有
値から3次元分をO1(λ),O2(λ),O3(λ)とすれば、それ
ら主成分の係数(a,b,c)を未知数として式4で(a,b,c)を
推定する問題へと帰着できる。
【0099】 R=∫CR(λ)S(λ)(a×O1(λ)+ b×O2(λ)+ c×O3(λ))dλ ...(4) G=∫CG(λ)S(λ)(a×O1(λ)+ b×O2(λ)+ c×O3(λ))dλ B=∫CB (λ)S(λ)(a×O1(λ)+ b×O2(λ)+ c×O3(λ))dλ このように3つの変数を推定するようにすることで、物
体の分光反射率をより安定して推定することができる。
【0100】このようにして、入力画像データはデバイ
ス及び照明に依存しないデータとなり、入力画像処理部
106から出力される。
【0101】以上の方法のように、デバイス及び照明に
依存しないデータとして、患部の分光反射率を用いた場
合には、送信先のディスプレイ用画像強調処理部111
で、まず、物体の分光反射率に、式5により、送信先の
照明の分光分布あるいはディスプレイの白の分光分布
と、等色関数をかけることで、送信先の照明下のXYZ三
刺激値を求める。そして、次に、送信先の照明下のXYZ
三刺激値を、送信先の照明の色温度を参照白として強調
処理を行う色空間であるCIE L*a*b*やカラーアピアラン
スモデルに変換するという処理を行ってから、実際の強
調処理を行うことになる。
【0102】 X=∫x(λ)S(λ)O(λ)dλ ... (5) Y=∫y(λ)S(λ)O(λ)dλ Z=∫z(λ)S(λ)O(λ)dλ 式5でO(λ)は患部の分光反射率、S(λ)は所望の照明の
分光分布、x(λ),y(λ),z(λ)は標準機関CIEが規
定している等色関数であり、左辺の(X,Y,Z)は求めるべ
き所望の照明下の三刺激値である。
【0103】なお、この処理を、照明条件を患部の撮影
照明とすれば、前記第1の場合の色再現も可能ではある
が、処理は複雑となるため、前記第1の場合の色再現を
行いたいのであれば、前記第1の場合の処理で良い。
【0104】最後に、第3の場合である、ディスプレイ
118に表示される患部の色を、診察台照明下や手術台
照明下など医師が通常患部を観察している状況における
見え方にシュミレーションした色で再現する方法につい
て説明する。
【0105】この場合にも、第2の場合で説明した画像
取得からディスプレイ用画像強調処理部111までの処
理と全く同じ処理を、送信先照明の代わりに、診察台照
明や手術台照明などの所望の照明を用いれば良い。
【0106】処理手順は、第2の場合と同じなわけであ
るが、これら第2の場合と第3の場合との効果の違いに
ついて説明する。第2の場合は、次のディスプレイ用出
力画像処理部115で、アピアランスモデル色空間であ
る強調処理後画像データを送信先照明あるいはディスプ
レイ色温度下のXYZ三刺激値に変換するわけだが、第2
の場合は、ディスプレイ用画像強調処理部111におけ
るXYZ三刺激値からアピアラスモデル色空間への変換、
及び、ディスプレイ用出力画像処理部115におけるア
ピアランスモデル色空間からXYZ三刺激値への変換の参
照白をはじめとするパラメーターが同じものである。こ
れに対し、第3の場合は、ディスプレイ強調処理部11
1におけるXYZ三刺激値からアピアラスモデル色空間へ
の変換は診察台照明あるいは手術台照明などのシュミレ
ートする照明をパラメーターとし、ディスプレイ用出力
画像処理部115におけるアピアランスモデル色空間か
らXYZ三刺激値への変換は送信先照明あるいはディスプ
レイ118の色温度をパラメーターとするため、これら
2つの方法は行って帰ってくるまで処理の参照パラメー
ターが異なる点が違いとなる。
【0107】つまり、第2の場合は、ディスプレイ強調
処理部111で強調処理を行うためだけにアピアランス
モデル色空間への変換を行っているのに対し、第3の場
合は、シュミレートしたい照明下での色の見えを再現す
るためにアピアランスモデル色空間への変換を行ってい
ることが注意にすべき点である。
【0108】以上説明した複数の方法のうち、送信元と
送信先の間でやりとりする装置や照明に依存しない画像
データとして、物体の分光反射率を使うと、前述した第
1の場合から第3の場合のディスプレイ118上の画像
再現方法のうち、使用する照明を変えるだけで、そのど
れもに対応することができるため、最も汎用的である。
【0109】また、前述のXYZ三刺激値を式2で変換す
る方法は近似的な変換であったが、分光反射率を用いる
この方法では、あらゆる照明下のXYZ三刺激値を式5に
より正確に求めることができる点でも優位である。
【0110】以上説明した方法により、デバイス及び照
明に依存しないデータとし、送信先に送信することで、
送信先のディスプレイ118あるいはプリンタ126か
ら出力される画像は、患者の患部を診察台照明下や手術
台照明下で見た場合の色として再現される。このよう
に、患者の患部を、第1の場合や第2の場合のように、
送信元の撮影照明や送信先のデバイスの周囲照明下で見
た場合の色として再現するのではなく、医師がいつも患
者の患部を見て診察を行っている照明下での見え方を再
現することができる。これにより、患部の病状を今まで
の診察で培われてきた経験色から正確に診断を行うこと
ができるようになる。
【0111】以上でデバイス及び照明に依存しない画像
データ107としてXYZ三刺激値、あるいは各種アピア
ランスモデル、あるいは分光反射率データを求め、それ
を送信元128から送信先129に送信する手順の説明
を終える。
【0112】また、口腔画像の撮影者が医師であった場
合には、撮影した画像を送信する前に送信元のディスプ
レイ118やプリンタ126で撮影した画像を確認する
べきである。
【0113】送信元のディスプレイ118やプリンタ1
26で撮影した画像を確認する際には、この後で説明す
るディスプレイ用出力画像処理部115及びプリンタ用
出力画像処理部123と同様の方法で、使用するディス
プレイ118とプリンタ126の色特性によって、デバ
イス及び照明に依存しない画像データを各ディスプレイ
118、プリンタ126用に変換したものを用いる。こ
のようにすることで、患者の口腔内の色を精度良く再現
した画像を送信前に見て、撮影した画像を確認すること
ができる。
【0114】このようにして送信前に医師が撮影画像を
確認するべきとしたのは、ディスプレイ用出力画像処理
部115及びプリンタ用出力画像処理部123によっ
て、患者の口腔内の色が、色ずれなどなくディスプレイ
118やプリンタ126に出力されたとしても、本物の
口腔内と印象が異なることがあるからである。
【0115】例えば、"Categorized Color Space on CR
T in the Aperture and Surface Color Mode", Color R
esearch and Application, 5, pp.326-333 (1993)で
は、光源色モードであるディスプレイ118と物体色モ
ードであるプリンタ126では人間が知覚する色に違い
が生じると報告している。このような人間の複雑な視覚
メカニズムは未だ解明されていないが、実際にプリンタ
用出力画像処理部123によって作成されたハードコピ
ーの色は、実際よりも炎症度が低く見え質感に乏しい。
この質感の低下はディスプレイ118よりもハードコピ
ーの方が顕著である。そのため、特に炎症のある画像で
は、炎症度をなまなましく表現するような画像強調処理
が必要となる。
【0116】具体的な画像強調処理として、例えば、次
のような強調処理を行う。カラーアピアランス空間の彩
度を表す軸方向に、画像データの色域の形状を保ったま
ま、画像データの色域を一定量伸長する。それには、画
像データの色域の最外郭上で伸長する彩度量を、例え
ば、彩度を10上げるというように、同一の値としてお
き、画像データの色域内の色は、無彩色軸に近い色ほど
伸長する彩度の量が連続的に小さくなるようにすれば良
い。本方法を、以下、彩度ダイナミックレンジ向上処理
法という。
【0117】このように、画像データの色域の形状を保
ったまま、画像データの色域を伸長する色変換を行うこ
とにより、画像データの色値の相対的な位置関係が崩れ
ず、出力画像における偽輪郭などを発生させずに、画像
の彩度の強調を行うことがでまた、別の画像強調処理と
して入力した画像データから所定の表色系においてヒス
トグラムを作成し、ヒストグラムで分布の密集した色値
を周囲に分散させるように変換を行う方法がある。この
方法では、最高ヒストグラムより低い色値はより低く、
高い色値はより高い方向へ ダイナミックレンジを拡大
し、またヒストグラムの山を低くすることができるので
情報エントロピーを上げコントラストを向上して、画像
内に含まれる情報をより豊かにするという作用を有す
る。この方法を、以下、彩度コントラスト向上処理とい
う。
【0118】このような画像強調処理は、処理によって
は、全く炎症のない画像を炎症のありそうな画像に変え
てしまう。このため、実際に患者の炎症部位を目で見て
診断を行った医師が、本物と同等な印象の画像とするた
めに、送信前に画像強調処理選択部108で適切な画像
強調名を画像強調処理選択部108で選択する。
【0119】彩度ダイナミックレンジ向上処理法は、炎
症が極めて大きい画像のときに用い、彩度コントラスト
向上処理は、炎症が中程度のとき、あるいは、プラーク
やカリエスがわかりにくいときに選択すると良い。この
ように、病状により、選択する強調処理を変えると効果
的な出力画像が得られることが、医師による主観評価実
験からわかっている。
【0120】また、その他の画像強調処理として、特開
平4−196675号に記載されている方法や、特開平
3−73672号に開示されている方法や、従来からあ
るノイズ低減処理、ホワイトバランス処理、オートゲイ
ンコントロール及びガンマ補正などの明度調整処理方法
を使用しても良い。
【0121】なお、一般に、ディスプレイ118よりも
ハードコピーの方が画像の鮮やかさが少ないため、ディ
スプレイ用出力画像とプリンタ用出力画像とでは異なる
画像強調処理となる。
【0122】以上のようにして、医師によって選択さ
れ、画像強調処理選択部108から出力された画像強調
処理名が、デバイス及び照明に依存しない画像データと
共に送信先画像処理部129に送られる。
【0123】次に送信先における処理について説明す
る。デバイス及び照明に依存しない画像データは、電子
カルテ用画像として患者の保険情報や病歴や治療経過等
の情報と共に電子カルテとして電子カルテ部110に蓄
積される。そして、電子カルテは、ディスプレイ118
で観察されたり、プリンタ126から出力され照明装置
127の下でハードコピーとして観察される。
【0124】まず、ディスプレイ118で観察するディ
スプレイ用出力画像が得られるまでの処理について説明
する。
【0125】デバイス及び照明に依存しない画像データ
は、ディスプレイ用画像強調処理部111において、画
像強調処理選択部108で選択された画像強調処理をか
け、出力する。
【0126】このように、ディスプレイ118に画像を
出力する際に、画像の強調処理を行って患部の炎症状態
を強調したり、病変部の彩度を上げたり、エッジ強調を
行うことによって、患部の状態をよりわかりやすくする
ことができる。
【0127】また、このように患者の患部を実際に診断
した医師が、画像の強調処理名を選択しておくことによ
り、患部の患部の状態をより明瞭としたわかりやすい画
像を送信あるいは蓄積することができる。これにより、
他の医師への説明や、患者とのインフォームド・コンセ
ントに役立つ画像を得ることができる。
【0128】また、ディスプレイ用画像強調処理部11
1は、画像強調処理選択部108から画像強調処理をす
る旨の信号が送られてきた場合であっても、画像強調処
理をした画像と画像強調処理をしない画像の両方を出力
できるようになっている。これにより、送信先の医師が
必要に応じて強調処理前の画像を参照できる。また、デ
ィスプレイ用画像処理部111は、画像強調処理した画
像と画像強調処理しない画像の両方を電子カルテ部11
0に蓄積するようにもなっている。
【0129】このように、入力画像を強調処理した画像
を出力する場合は、強調処理を施していない画像も表示
するか、あるいは選択の上、出力できるようにしておく
ことで、強調処理によって患部の状態を誤解して認識し
てしまうことを避けることができる。
【0130】特に、デバイス及び照明に依存しない空間
として、カラーアピアランスモデルを用いた場合には、
RGB画像と異なり色相、明度、彩度という感覚的に捕ら
え易い空間で適切な強調処理を入力画像に施すことがで
きる。これにより、入力画像の強調処理を行い易い。
【0131】なお、デバイス及び照明に依存しない空間
として、カラーアピアランスモデルでなく、分光反射率
やXYZ三刺激値を用いている場合には、一度、CIEの定め
るL*a*b*空間や各種アピアランスモデルの空間に変換し
てから強調処理を施す。L*a*b*空間や各種アピアランス
モデルの空間に変換する際には、患部の色を再現したい
希望の照明の分光分布を用いて式6でXYZ三刺激値を求
めてから、再現した照明の色温度を参照白としてL*a*b*
空間や各種アピアランスモデルの空間に変換する。
【0132】次に、ディスプレイ用出力画像処理部11
5の動作について説明する。強調処理後画像データはデ
ィスプレイ用画像強調処理部111でCIEの定めるL*a*b
*空間や各種アピアランスモデルの空間となっている。
このため、ディスプレイ用画像処理部115は、これら
の空間による値をディスプレイの現在設定されている色
温度を用いてディスプレイの色温度下におけるXYZ三刺
激値に変換する。ディスプレイ118の周囲に照明がつ
いている場合には、ディスプレイ118の色温度と周囲
の照明の色温度のそれぞれに対する部分順応を考慮し
て、目的の順応色温度にXYZ三刺激値を変換する。
【0133】その後、ディスプレイ用画像処理部115
は、ディスプレイ色特性保持部113から、現在設定さ
れているディスプレイ118のブライトネス設定に対応
する色特性を読出し、ディスプレイ118の色温度下に
おけるXYZ三刺激値をディスプレイのRGBデータに変換す
る。色特性はディスプレイの色温度下におけるXYZ三刺
激値からディスプレイのRGBデータをひくルックアップ
テーブルであるか、あるいは、ディスプレイの色温度下
におけるXYZ三刺激値からディスプレイのRGBデータを算
出する3×3の行列となっている。
【0134】しかし、上記方法をもってしても、被写体
が非常に明るく照明されており入力画像の輝度が高い場
合には、絶対輝度を再現するようにディスプレイ118
に入力するRGBデータを求めると、ディスプレイ118
に入力するRGBデータがディスプレイ118の最大ドラ
イブ値(通常255)あるいは、最小のドライブ値0を
大幅に超えてしまうことがある。
【0135】ここで、絶対輝度を再現するようにとは、
デバイス及び照明に依存しない画像データとしてXYZ三
刺激値でYの値は輝度(cd/m2)を表す絶対的な値や、カラ
ーアピアランスモデルでHue,Brightness,Colorfulness
値を用いた場合を意味する。
【0136】このような問題を解決する1つの方法とし
ては、被写体の色の見え方をディスプレイ118の輝度
を基準として相対的に表現するように、すなわち、撮影
装置102及び筐体付き撮影装置で撮影した白の輝度が
ディスプレイ118上の白の輝度に対応するように他の
色を相対的に決定すれば良い。具体的には、カラーアピ
アランスモデルでHue,Lightness,Chromaを用いたり、あ
るいは、撮影現場における白のチャートのXYZ三刺激値
を(1,1,1)とし、一方、ディスプレイ118の白の三刺
激値を(1,1,1)として対応を付ける方法がある。
【0137】このように、被写体の色の見え方をディス
プレイ118の輝度を基準として相対的に表現するよう
に、例えばCIE CAM97sなどの色の見えモデルを用いてデ
ィスプレイ出力用画像を作成することにより、発光輝度
がそれほど高くないディスプレイ118であっても、被
写体と色の見え方が類似の出力用画像を得ることができ
る。
【0138】もう1つの方法としては、ディスプレイ1
18における色の見え方を、被写体の輝度に絶対的に一
致させるか、あるいは、絶対値に近い値で一致させるた
めにディスプレイ色特性保持部113にはディスプレイ
118のブライトネス設定値を複数種類変えた場合の色
特性を複数保持するようにしておき、ディスプレイ用出
力画像処理部115が、まずデフォルトのブライトネス
設定におけるディスプレイの色特性を用いて画像の変換
を行うようにする。そして、入力画像の輝度の高い色が
大幅にディスプレイ118の色域外となり再現できなか
った場合には、ブライトネス設定値を高くした場合の色
特性を用いて再度色変換を行うようにする。一方、画像
内の輝度の低い色が大幅にディスプレイ118の色域外
となり再現できなかった場合には、よりブライトネス設
定値を低くした場合の色特性を用いて再度色変換を行
う。このようにすることで、被写体の輝度を再現するの
に適切なディスプレイ118のブライトネス設定値を決
定することができる。
【0139】そして、このようにして得られたディスプ
レイ118のブライトネス設定値を、ディスプレイ11
8に自動的に送って設定を変更するか、あるいは、ディ
スプレイ118上で、ブライトネスの設定変更をユーザ
ーに促す。
【0140】このように、ディスプレイ118のブライ
トネス設定値を固定とせず、被写体の照明され具合と撮
影画像によって、ディスプレイ118のブライトネス設
定値をダイナミックに制御することで、より被写体の状
態に近い色を再現することができる。
【0141】ところが、更に、上記のようなディスプレ
イ118のブライトネス設定値を高くする処理を行って
も、被写体の色をディスプレイ118で再現できない場
合には、デバイス及び照明条件に依存しない空間におい
て画像の彩度を強調する処理を行う。このような処理に
より、輝度を高くした場合と類似の効果を得ることもで
きる。
【0142】このように、ディスプレイ118の発光強
度が低いという性能上の理由のために、輝度高く照明さ
れている被写体の色を再現できない場合には、出力画像
の彩度を強調して画像をより鮮やかにすることで、被写
体の色のイメージに近い画像を再現することができるよ
うになる。
【0143】以上の手法により、ディスプレイ出力画像
データが得られ、ディスプレイ118に送られ、表示さ
れる。そして、ディスプレイ118上で、患者の患部1
01の色を高精度に観察することができるようになる。
【0144】ところで、このような色を高精度に再現し
たディスプレイ118上で、患部の一部をより詳細に見
て見たいという要望が医師から上がっている。
【0145】本実施例では、このような要望を満たすた
めに、医師が拡大して見たい患部の一部を指示すること
により、該当部位の拡大された画像を作成して表示でき
るようにしている。図3はディスプレイに表示されてい
るある患者の電子カルテの例を示したものである。
【0146】この中で、医師が、ディスプレイ118に
表示された患者画像301のプラークや炎症と思われる
部位を例えばマウスやキーボードである入力部112を
操作することでクリックや指定することで、その患部拡
大画像302を見ることができ、診断に役立つ。また、
図からもわかるように、ディスプレイ118には、患者
名や患者の電話番号、住所及び保険証番号などの患者テ
キスト情報303や、以前この患者を診察した医師所見
304が表示されている。医師所見304は複数の医師
の所見が表示されるようになっている。これにより、こ
の患者の症状がより正確にわかる。
【0147】このような拡大表示を行うためのデータを
用意する方法について説明する。撮影装置102による
患者の患部101a、101bの近接撮影は、予め全て
行っておいて近接画像を蓄積しても良いし、送信先の医
師が拡大して見たい部分を指示し、この指示信号を受け
た撮影装置102が患者の患部101a、101bの近
接画像をリアルタイムで撮影し、近接画像を送信先に送
信しても良い。
【0148】まず、予め近接撮影画像の撮影を行い、蓄
積しておく場合について説明する。撮影装置102によ
り被写体である患者の患部101a、101bを近接撮
影した近接画像を何枚か撮影しておく。近接画像は、一
部が他の画像と重なるように近接撮影しておく。
【0149】そして、図4に示すように、複数の近接撮
影画像の重なり部位を手がかりに、対応付けを行って、
1枚の近接撮影画像として構築しなおす。
【0150】1枚の近接撮影画像として構築しなおす方
法についてより詳細に説明する。まず、最初の近接画像
を画素の濃度パターンと考え、別の近接画像内で各画素
の差が最も小さくなるように、順次位置をずらして探索
していく。2枚の近接画像の位置関係が決定したら、こ
れらの近接画像を融合して1枚の画像とし、次にこの融
合画像を探索対象として、別の新たな近接画像を濃度パ
ターンにして探索を行うことを繰り返す。
【0151】このようにして、近接撮影画像を1枚の画
像として構築したら、次に、この近接撮影画像の各部を
元の撮影画像と、図5に示すように対応付けを行う必要
がある。具体的には、近接撮影画像502をサブサンプ
リングした画像を作成し、この画像と元画像501とで
画素の差が最も小さくなる位置を、順次位置をずらしな
がら探索していく。
【0152】このようにして作成された近接画像502
と元画像501との対応関係は電子カルテ部110の中
に蓄積される。観察者が電子カルテをクリックすること
で該当部位の拡大表示の要求が行われると、ディスプレ
イ用出力画像処理部115が前述のディスプレイ118
に出力するために近接画像502に色変換を施し、この
変換後の近接画像502をディスプレイ118に出力す
る。そして、ディスプレイ118に近接画像502が表
示される。
【0153】このようにすることで、例えば歯科の口腔
画像が電子カルテに張りつけられている場合には、プラ
ークや炎症と思われる部位をクリックすることで、その
拡大表示を見ることができ、拡大画像は近接撮影した画
像であるためわかりやすい。
【0154】次に、近接画像を蓄積するのではなく、リ
アルタイムで撮影する場合について説明する。この場
合、医師がディスプレイ118上に映っている画像を見
ながら入力部112を操作し、拡大したい部分を選択す
る。一方、送信元にもディスプレイを設けておき、ディ
スプレイ118と同じ画像を表示するようにしておく。
そして、送信元のディスプレイに送信先のディスプレイ
118と同じ画像を表示する。これにより、送信元でも
医師が拡大して欲しい部分がわかる。そして、送信元に
おいてこのようにして指定された部分を撮影装置102
で近接撮影し、再度、画像を送信先のディスプレイ11
8に送信する。
【0155】以上の方法により、遠隔医療において、医
師が近接で見たい部位を拡大して見ることができる。
【0156】ところで、患部の画像をより詳細に見るた
めには、画像を静止画として撮影し表示することが便利
である。一方、患部を動かした状態や、顔の向きを連続
的に変えて見て見たい場合、更には、患部を手術してい
る状態を見るためには、画像を動画として撮影し表示す
ることが便利である。動画をディスプレイ118に表示
する場合には、撮影装置としてデジタルビデオカメラな
どで動画を撮影しておく必要がある。このように、動画
を撮影し、これまで説明した方法を動画の各フレーム画
像に全く同様の方法を適用することで、静止画だけでな
く動画の処理にも対応することができる。
【0157】次に、送信されてきたデバイス及び照明に
依存しない画像データ107をハードコピーとして観察
するために、プリンタ出力画像データ(CMYK信号)12
5に変換する方法について説明する。
【0158】プリンタ126の場合も、ディスプレイ1
18の場合と全く同様にして、撮影した患者の患部10
1a、101bの画像を送信元の照明装置104下で見
た場合として再現したいのか、あるいは、送信先のハー
ドコピーの照明装置127の下で見た場合として再現し
たいのか、あるいは、診察台照明の下で見た場合として
再現したいのか、あるいは、手術照明のしたで見た場合
として再現したいのか、あるいは、全く別の照明下で見
た場合として再現したいのかにより、デバイス及び照明
に依存しない画像データとして何を使用するか、そし
て、どのような変換を行っておくかを選択しておく。
【0159】プリンタ用画像強調処理部119の動作
は、ディスプレイ用画像強調処理部111の動作と同じ
である。以下では、ディスプレイ118の場合と説明を
異にするプリンタ専用の処理となる部分のみについて説
明を行う。
【0160】プリンタ用画像強調処理部119から出力
される強調処理後画像データはCIEの定めるL*a*b*空間
や各種アピアランスモデルの空間である。このため、こ
れらの値を照明装置127の照明設定を用いて、照明装
置127下におけるXYZ三刺激値に変換する。
【0161】その後、プリンタ色特性保持部121か
ら、現在の照明の照度に対応する色特性を読出し、照明
装置127下におけるXYZ三刺激値をプリンタ126のC
MYKデータに変換する。プリンタ色特性は照明装置12
7下におけるXYZ三刺激値からCMYK信号をひくルックア
ップテーブルとなっている。以下、ルックアップテーブ
ルの作成方法について説明する。
【0162】ルックアップテーブルは色変換処理を行う
前に予め作成され記憶されている。ルックアップテーブ
ルを作成するには、まず、CMYK信号で構成されるチャー
トをプリンタで出力し、ハードコピーとなったチャート
の色を分光測定器などで測定する。
【0163】次に、測定された各カラーパッチのCMYK信
号を入力としL*a*b*信号を出力とするテーブルからL*a*
b*信号を入力としCMYK信号を出力とする逆テーブルを作
成する。このとき、格子となるL*a*b*信号に対応する値
は周囲のデータ点から補間する。以上のように作成され
たルックアップテーブルを補間内挿することで、画像デ
ータのL*a*b*信号に対応するプリンタのCMYK信号を決定
することができる。
【0164】しかし、このようにルックアップテーブル
で、画像データのL*a*b*信号に対応するプリンタのCMYK
信号を対応付けを行おうとしても、図6に示すようにプ
リンタ色域604は一般にディスプレイ色域602や撮
影装置色域603と比較して非常に狭い。このため、入
力された画像の画像色域601に対応するプリンタ12
6のCMYK信号がない場合がある。プリンタ色域604と
は、プリンタ126のCMYK信号の8ビット信号すべてを
色空間内にプロットしたときに得られる色の集合を指
す。このように、画像のデータの色域601がプリンタ
の色域外となる問題を解決する方法は、一般に、ガマッ
トマッピングと呼ばれている。
【0165】ガマットマッピングは、撮影装置の色域が
出力装置の色域内に入るように処理を行うのが一般であ
る。この場合処理は高速であるが、不必要に色域が圧縮
されることもあるため、画質が低下する。
【0166】このような画質低下を解決する方法とし
て、プリンタ126の色域外となる色が多くある場合に
は、各画像毎に画像色域603がプリンタ色域604に
入るように圧縮量を決定する。本方法により高精度な色
再現が可能となる。
【0167】しかし、上記方法をもってしても、被写体
が非常に明るく照明されている場合には、そのプリンタ
126のCMYKデータを求めると、プリンタ126の最大
ドライブ値(通常255)あるいは、最小のドライブ値
0を超えてしまうことがある。
【0168】また、絶対輝度を再現するようにとは、デ
バイス及び照明に依存しない画像データとしてXYZ三刺
激値でYの値は輝度(cd/m2)を表す絶対的な値や、カラー
アピアランスモデルでHue,Brightness,Colorfulness値
を用いた場合を意味する。
【0169】このような問題を解決する1つの方法とし
ては、被写体の色の見え方を照明装置127下でのハー
ドコピーの輝度を基準として相対的に表現するように、
カラーアピアランスモデルでHue,Lightness,Chromaを用
いたり、あるいは、撮影現場における白のチャートのXY
Z三刺激値を(1,1,1)とし、一方、照明装置127下の紙
白の三刺激値を(1,1,1)として対応を付けることが考え
られる。
【0170】このように、被写体の色の見え方を照明装
置127の輝度を基準として相対的に表現するように、
例えばCIEのCAM97sなどの色の見えモデルを用いて、出
力用画像を作成することにより、被写体と色の見え方が
類似の出力画像を得ることができる。
【0171】もう1つの方法としては、照明装置127
の下でのハードコピーの色の見え方を、被写体の輝度に
絶対的に一致させるか、あるいは、絶対値に近い値で一
致させるために、プリンタ色特性保持部121には照明
装置の照度設定値を複数種類変えた場合の色特性を保持
するようにしておく。そして、プリンタ用出力画像処理
部123が、まずデフォルトの照度設定におけるプリン
タ126の色特性を用いて画像を変換する。そして、こ
のとき変換した画像の輝度の高い色が大幅にプリンタ1
26の再現色域外となり再現できなかった場合には、照
明の照度を高くした場合の色特性を用いて再度色変換を
行うようにする。一方、画像内の輝度の低い色が大幅に
プリンタ126の再現色域外となり再現できなかった場
合には、より照明の照度を低くした場合の色特性を用い
て再度色変換を行う。このようにすることで、被写体の
輝度を再現するのに適切な照明装置127の照度を決定
することができる。
【0172】得られた照度は、照明装置127に送ら
れ、自動的に照度設定が変更されるか、あるいは、照度
の設定変更をディスプレイ118を通じてユーザーに促
す。
【0173】このように、ハードコピーの観察照明の照
度を固定とせず、被写体の照明され具合と撮影画像によ
って、ダイナミックに制御することで、より被写体の状
態に近い色を再現することができる。
【0174】ところが、更に、このように照明装置12
7の照度を高くする処理をもってしても、被写体の色を
ハードコピーで再現できない場合には、デバイス及び照
明条件に依存しない空間において画像の彩度を強調する
処理を行う。このような処理により、照度を高くした場
合と類似の効果を得ることができる。
【0175】このように、プリンタの色素の性質上、輝
度高く照明されている被写体の色を再現できない場合に
は、出力画像の彩度を強調して画像をより鮮やかにする
ことで、被写体の色のイメージに近い画像を参照するこ
とができるようになる。
【0176】このようにして得られたCMYKデータはプリ
ンタ出力画像データとして、プリンタ126でプリント
アウトされ、照明装置127の下でハードコピーとして
医師をはじめとする観察者に観察される。あるいは、患
者にハードコピーを渡して、現在の患者の口腔状態や今
後の治療計画について説明をすることで、医師と患者の
コミュニケーションを一層深めることができ、インフォ
ームド・コンセントに役立つ。
【0177】ところで、以上の動作説明において、撮影
装置102,103の色特性とディスプレイ118の色
特性とプリンタ126の色特性は、処理の前に予め計測
しておく。このとき用いるチャートは、色空間における
さまざまな色ができるだけ均等に入ったものが用いられ
ることが一般的であるが、本装置のように、被写体がお
よそ限定されている場合には、患部や皮膚の色合いに近
い色が多く入ったチャートを用いる。
【0178】このように、各画像入出力装置の色特性を
決定する際に、被写体の色合いに近い色が多く入ったチ
ャートを用いることにより、色特性がLUTであればその
補間誤差が小さくなる。また、色特性がマトリクスや多
項式やニューラルネットワークで学習するものであれ
ば、被写体の色合いに近い色を多く学習することになる
ので、被写体の色合いをより高精度に再現することがで
きる。
【0179】以上のように実施の形態1によれば、この
ように入力装置の色特性や照明条件に基づいて画像を、
一端デバイス及び照明条件に依存しない色空間に変換し
ておき、画像を送信及び蓄積し、画像を参照する際に
は、出力装置の色特性や照明条件に基づいて画像を変換
してから出力することにより被写体である患者の患部の
色を精度よく再現することができる。この出力した画像
により、医師が正確に患者の診察をできる。
【0180】また、送信元画像処理部128が行う処理
をコンピュータ読取可能なプログラムとしてCD−RO
Mなどの記憶媒体に格納し、送信元画像処理部128が
行う処理を送信元に設置したコンピュータのCPUに行
わせるようにしても良い。また、この形態の場合、撮影
装置色特性保持部105に格納されている色特性をCD
−ROMなどに記憶しておき、このデータを送信元に設
置したコンピュータの内部RAMに格納するようにして
も良い。
【0181】また、送信先画像処理部129が行う処理
をコンピュータ読取可能なプログラムとしてCD−RO
Mなどの記憶媒体に格納し、送信先画像処理部129が
行う処理を送信先に設置したコンピュータのCPUに行
わせるようにしても良い。また、この形態の場合、ディ
スプレイ色特性保持部113及びプリンタ色特性保持部
121に格納されている色特性をCD−ROMなどに記
憶しておき、このデータを送信元に設置したコンピュー
タの内部RAMに格納するようにしても良い。
【0182】また、プリンタ用画像強調処理119及び
プリンタ用出力画像処理部123の処理を、プリンタ1
26内にCPUを設け、このCPUに行わせる形態でも
良い。
【0183】(実施の形態2)以下、本発明の実施の形
態2について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0184】実施の形態1は、送信元において、撮影装
置色特性を用いて入力画像処理部106で入力画像をデ
バイス及び照明に依存しない画像データに変換してか
ら、通信手段130により画像データを送信先に送信し
た形態である。このため、送信元が、例えば、家庭な
ど、撮影装置の色特性を計測する装置がない場合には、
実施の形態1を実施することができない。実施の形態2
では、このような場合に対応できる装置について説明す
る。
【0185】図7は実施の形態2にかかる医療用画像処
理装置のブロック図である。実施の形態1と異なるの
は、入力画像データ及び照明条件を通信手段130によ
って送信先画像処理部729に送信し、送信先画像処理
部729において撮影装置色特性保持部705によっ
て、デバイス及び照明に依存しない画像データに変換し
ている点である。撮影装置色特性保持部705の動作以
外は、実施の形態1と同一である。実施の形態1で説明
した部分と同じ部分には、同一の符号を付与し、説明を
省略する。
【0186】撮影装置色特性保持部705の動作につい
て説明する。送信元728では、患者の患部を撮影する
前に、チャートを撮影して、通信手段130を介して送
信先画像処理部729に送る。送信先画像処理部729
には、撮影装置色特性保持部705の他、実施の形態1
で説明した、入力画像処理部106、画像強調処理部1
08、ディスプレイ画像強調処理部111、ディスプレ
イ色特性保持部113、ディスプレイ出力画像処理部1
15、プリンタ用画像強調処理部119、プリンタ用出
力画像処理部123、プリンタ色特性保持部121から
構成されている。
【0187】送信先画像処理部729では、送信元72
8で使用したチャートのXYZ三刺激値、あるいは、カラ
ーアピアランスモデルの色属性値、あるいは、分光反射
率、あるいは、分光反射率を主成分分析した際の指定次
数までの係数は既知としておく。そのため、チャートの
撮影画像データから、実施の形態1に示した方法と同一
の方法により、撮影装置の色特性を算出することができ
る。
【0188】このように、送信先画像処理部729で撮
影装置の色特性を算出することにより、送信元728が
家庭や個人医院などのため、パソコンや特殊な色特性作
成ソフトが用意されていないような場合にも、実施の形
態1と同様の効果を持つ装置を構成することができる。
【0189】また、送信元画像処理部729が行う処理
をコンピュータ読取可能なプログラムとしてCD−RO
Mなどの記憶媒体に格納し、送信元画像処理部729が
行う処理を送信元に設置したコンピュータのCPUに行
わせるようにしても良い。また、この形態の場合、撮影
装置色特性保持部705、ディスプレイ色特性保持部1
13、及びプリンタ色特性保持部121に格納されてい
る色特性をCD−ROMなどに記憶しておき、このデー
タを送信元に設置したコンピュータの内部RAMに格納
するようにしても良い。
【0190】なお、実施の形態1及び実施の形態2にお
いては、撮影装置102により、患者の患部101aを
撮影し、この画像を医療用として使用する形態で説明し
たが、撮影装置102により他の被写体を撮影し医療用
だけでなく他の用途に本発明を使用しても良い。このよ
うに本発明を使用することで被写体の色を各出力デバイ
ス毎及び各参照照明条件毎に精度よく再現することがで
きる。
【0191】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、被
写体である患者の患部の色をディスプレイやプリンタで
精度よく再現する汎用画像処理装置及び医療用画像処理
装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる医療用画像処理
装置のブロック構成図
【図2】実施の形態1にかかる筐体付き撮影装置の図
【図3】実施の形態1にかかる電子カルテのディスプレ
イ表示図
【図4】実施の形態1にかかる近接画像作成の説明図
【図5】実施の形態1にかかる近接画像と元画像との対
応付け説明図
【図6】実施の形態1にかかる入出力装置と画像の色域
の説明図
【図7】本発明の実施の形態2にかかる画像処理装置の
ブロック構成図
【符号の説明】
101a、101b 患者患部 102 撮影装置 103 筐体付き撮影装置 104 照明装置 105 撮影装置色特性保持部 106 入力画像処理部 108 画像強調処理選択部 110 電子カルテ部 111 ディスプレイ用画像強調処理部 113 ディスプレイ色特性保持部 115 ディスプレイ用出力画像処理部 118 ディスプレイ 119 プリンタ用画像強調処理部 121 プリンタ色特性保持部 123 プリンタ用出力画像処理部 126 プリンタ 127 照明装置 128 送信元画像処理部 129 送信先画像処理部 130 通信手段 705 撮影装置色特性保持部 728 送信元 729 送信先画像処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 7/18 H04N 7/18 U B41J 3/00 B Fターム(参考) 2C262 AA24 AB11 BA01 BA09 BA19 BC19 EA12 EA13 5B057 AA07 CA01 CA08 CA12 CB01 CB08 CB12 CD05 CE17 CE18 CH11 5C054 AA01 AA05 CA04 CC02 EA01 EA05 EA07 EE05 EE06 EE08 EJ04 FB03 FF03 GA05 GB02 GC03 HA12 5C066 AA01 AA02 AA03 AA05 CA07 CA08 EC02 ED09 GA01 KM01 KM10 KM11

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患部を撮影する撮影手段と、撮影した画
    像を前記撮影手段の色特性に基づいてデバイス及び照明
    条件に依存しない画像に変換する入力画像処理手段と、
    前記デバイス及び照明条件に依存しない画像に変換され
    た患部画像を可視表示する出力手段の周囲照明条件と色
    特性を用いて、前記患部を所望の照明下で見た色で再現
    した出力用画像に変換する出力画像処理手段と、を具備
    したことを特徴とする医療用画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記出力画像処理手段で患部を再現する
    照明は、診察台照明か、手術台照明か、撮影照明か、あ
    るいは出力装置の周囲照明であることを特徴とする請求
    項1に記載の医療用画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記入力画像処理手段によって変換され
    た患部画像が、前記入力画像処理手段と前記出力手段と
    の間に介在する通信手段を経由して前記出力画像処理手
    段へ送信されることを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の医療用画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記デバイス及び照明条件に依存しない
    画像に変換後または変換前の患部画像を含んだ画像を電
    子カルテ画像として蓄積する電子カルテ蓄積手段を具備
    したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか
    に記載の医療用画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記撮影手段は、前記患部を撮影するカ
    メラ部と、前記患部に外乱光があたらないように前記カ
    メラ部と前記患部の間を覆う筐体部と、前記筐体部の内
    部に設けられた前記患部を照明する照明手段と、から構
    成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいず
    れかに記載の医療用画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記撮影手段の色特性、及び、前記出力
    手段の色特性は前記患部の色合いに近似した既知の色を
    有するチャートを用いて作成されたものであることを特
    徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の医療
    用画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記出力手段はディスプレイあるいはプ
    リンタであり、前記出力画像処理手段は、前記ディスプ
    レイが前記患部の絶対的な輝度を再現することが不可能
    な場合あるいは前記プリンタから出力されたハードコピ
    ーを照明するハードコピー照明手段が前記患部の絶対的
    な輝度を再現することが不可能な場合に、前記ディスプ
    レイあるいは前記ハードコピー照明手段の輝度を基準と
    した相対的な色表現に前記デバイス及び照明条件に依存
    しない画像を変換することを特徴とする請求項1から請
    求項6のいずれかに記載の医療用画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記出力手段はディスプレイあるいはプ
    リンタであり、前記ディスプレイの複数のブライトネス
    設定値あるいは前記ハードコピー照明手段の複数の照度
    設定値に対応する複数の出力手段色特性を保持する出力
    手段色特性保持手段を具備し、 前記出力画像処理手段は、前記出力用画像の高輝度側の
    色か低輝度側の色のいずれかが前記ディスプレイあるい
    は前記プリンタの再現範囲外となり、前記出力用画像を
    前記ディスプレイあるいは前記プリンタで再現すること
    が不可能な場合に、前記出力手段色特性保持手段に保持
    された、前記ディスプレイのブライトネス設定値あるい
    は前記ハードコピー照明手段の照度を初期の値より上下
    させた色特性を用いて、前記デバイス及び照明条件に依
    存しない画像の変換を行うことにより、前記デバイス及
    び照明条件に依存しない画像を色再現するのに適切なブ
    ライトネス設定値あるいは照度を決定し、前記ディスプ
    レイのブライトネス設定値を前記適切なブライトネス設
    定値に変更するか、あるいは前記ハードコピー照明手段
    の照度を前記適切な照度に変更することを特徴とする請
    求項1から請求項6のいずれかに記載の医療用画像処理
    装置。
  9. 【請求項9】 前記出力画像処理手段が前記出力手段色
    特性手段に保持されている複数のブライトネス設定値あ
    るいは照度に対応する色特性を用いて変換した出力用画
    像が、前記ディスプレイあるいは前記プリンタの再現範
    囲外となり、前記患部の色を前記ディスプレイあるいは
    前記プリンタで再現できない場合に、前記デバイス及び
    照明条件に依存しない空間において前記出力用画像の彩
    度を強調する処理を行う画像彩度強調処理手段を具備し
    たことを特徴とする請求項8に記載の医療用画像処理装
    置。
  10. 【請求項10】 デバイス及び照明条件に依存しない空
    間において前記デバイス及び照明条件に依存しない画像
    の強調処理を行う画像強調処理手段を具備したことを特
    徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の医療
    用画像処理装置。
  11. 【請求項11】 前記画像強調処理手段は、前記強調処
    理を施した画像と前記強調処理を施さない画像の両方あ
    るいは一方を出力し、前記電子カルテ蓄積手段は、前記
    画像強調処理を施した画像と前記強調処理を施さない画
    像の両方あるいは一方を蓄積すること特徴とする請求項
    10に記載の医療用画像処理装置。
  12. 【請求項12】 前記画像強調処理手段が行う前記強調
    処理の種類を選択する画像強調処理選択手段を具備した
    ことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の
    医療用画像処理装置。
  13. 【請求項13】 観測者により指示された部分の拡大し
    た画像を作成して前記出力手段に出力する拡大表示処理
    手段を具備したことを特徴とする請求項1から請求項1
    2のいずれかに記載の医療用画像処理装置。
  14. 【請求項14】 送信先で拡大して見たい部位が生じた
    場合には、その部位を前記撮影手段で近接撮影するよう
    に前記通信手段を介して送信元に指示することを特徴と
    する請求項13に記載の医療用画像処理装置。
  15. 【請求項15】 被写体及びチャートを撮影する撮影手
    段と、前記撮影手段により撮影した画像を他の装置に送
    信する通信手段と、前記通信手段で送られてきた前記チ
    ャートの画像から求めた前記撮影手段の色特性に基づい
    て、送られてきた被写体画像をデバイス及び照明条件に
    依存しない画像に変換する入力画像処理手段と、前記デ
    バイス及び照明条件に依存しない画像に変換された被写
    体画像を可視表示する出力手段の色特性および照明条件
    とを用いて、前記変換後の被写体画像を前記出力手段お
    よび周囲照明条件に適合させた出力用画像に変換する出
    力画像処理手段と、を具備したことを特徴とする画像処
    理装置。
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