JP2010193719A - 手羽付き胸肉の手羽分離方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】手羽付き胸肉1Aの肩関節1Cを平行な2本の狭幅搬送路41aに挟んだ状態で送り装置62により搬送しながら、該狭隘搬送路の両側に位置する手羽の搬送位置に開口し搬送方向下流側に向かって徐々に狭幅となるガイド溝64eに手羽1Bを導入して手羽の位置出しを行ない、好ましくは該ガイド溝の下方に設けられ徐々に狭隘搬送路42側に近づくように配置されたガイド部材65によって手羽先1Bbを該狭隘搬送路側に折り曲げ、手羽中関節1Fを該ガイド溝を構成する内側辺に押し当てながら、該ガイド溝の先細り終端に設けられた刃部nで手羽中関節1Fを切断し、その後手羽元を該狭隘搬送路42c下流側に近接配置された回転刃2で切断する。
【選択図】図4
Description
食鳥類の手羽と手羽無し胸肉は、前者が焼鳥や煮込み等に用いられるのに対し、後者がチキンカツやサラダ等に用いられ、調理用途が異なるために、食鳥類の手羽と手羽無し胸肉はしばしば分離して販売される場合が多い。
この手羽分離装置により、両翼の手羽1Bをしっかりと位置決めした状態で回転刃02,02まで移動できるので、肩関節直下の腱部を確実に切断でき、肩関節1Cの骨部を切断することがないので、不良品の発生を低減できる。
しかるに手羽元1Baと手羽先1Bbとは、用途が異なり、手羽元1Baは塩焼き、七味焼きや煮物等として調理され、手羽先1Bbは、唐揚げ等として調理されるため、通常分離されて別々に販売されている場合が多い。
前工程で胸肉側の骨が除去され、肩関節を介して手羽が付着している手羽付き胸肉の手羽分離方法において、
平行に形成された2本の狭隘搬送路に手羽付き胸肉の左右手羽の肩関節を挟持させると共に、送り装置により該手羽付き胸肉を該狭隘搬送路に沿って搬送し、
該2本の狭隘搬送路の外側に形成され搬送方向上流側から搬送方向下流側に向かって徐々に狭幅となる先窄まりのガイド領域に手羽を導入して手羽の位置出しを行ないつつ、該ガイド領域の少なくとも終端に設けられた切断刃により手羽中関節を切断し、
その後手羽元付き胸肉を搬送方向下流側で該狭隘搬送路に近接配置された回転刃で切断するようにしたものである。
手羽付き胸肉は、その肩関節より胸肉側の腱部(脇の下)を2本の狭隘搬送路に挟まれた状態で搬送され、手羽部分は、該狭隘搬送路の外側に垂れ下がった状態で搬送される。
手羽中関節をガイド領域の内側に押し当てることにより、手羽を該ガイド領域内に確実に保持できると共に、手羽中関節をガイド領域の内側に押し当てることで、手羽中関節の切断を確実に行なうことができる。
前工程で胸肉側の骨が除去され、肩関節を介して手羽が付着している手羽付き胸肉の分離装置において、
互いに平行に形成され手羽付き胸肉の左右手羽の肩関節を挟持して送り装置により該手羽付き胸肉を搬送する2本の狭隘搬送路と、
該2本の狭隘搬送路の外側に搬送方向上流側から搬送方向下流側に向かって徐々に狭幅となる先窄まり領域を形成した手羽導入用のガイド領域、及び該ガイド領域の少なくとも終端に設けられた切断刃とからなる平板状カッタと、
該平板状カッタの後流側に該2本の狭隘搬送路に近接配置された回転刃と、を備え、
手羽付き胸肉を該2本の狭隘搬送路を搬送しながら手羽を該ガイド領域に導入し、該切断刃で手羽中関節を切断すると共に、該回転刃で手羽元を胸肉から切断するように構成したものである。
これによって、手羽先と手羽元を同一処理ラインで夫々別個に短時間で効率良く分離できる。
これによって、該押し込み板に手羽元付き胸肉の搬送作用と、手羽中関節を該切断刃に押し当てる作用とを付与できる。この押し当て作用により手羽付き胸肉をガイド溝内に確実に保持してガイド溝外への逃げをなくし、手羽付き胸肉を確実に切断刃に導くことができる。
また、前記送り装置及び送り羽根車を設けたことにより、狭隘搬送路での手羽付き胸肉の停滞をなくし、手羽付き胸肉を確実に搬送できる。
これによって、手羽元付き胸肉の肩関節を該狭隘搬送路で挟持しながら、該螺旋条移動軸の回転により手羽元付き胸肉を搬送するため、手羽部分は回転せず、かつ肩関節が該狭隘搬送路で位置規制されて手羽元の肩関節組織部(腱部)が該狭隘搬送路で挟持された状態で、螺旋条移動軸の回転による軸駆動力を利用して搬送されるため、肩関節部が螺旋条移動軸の螺旋溝内に引き込まれるおそれがない。そのため、該腱部に回転刃が円滑に侵入するので、誤って肩関節の上端部の骨を切断してしまうおそれがなくなり、不良品の発生が大幅に低減できる。
なお、螺旋条移動軸の回転方向を互いに内側向きとすれば、肩関節に付着する肉が胸肉側に引き込まれるために、胸肉側の歩留まりが向上する。
該2本の狭隘搬送路の外側に搬送方向上流側から搬送方向下流側に向かって徐々に狭幅となる先窄まり領域を形成した手羽導入用のガイド領域、及び該ガイド領域の少なくとも終端に設けられた切断刃とからなる平板状カッタと、該平板状カッタの後流側に該2本の狭隘搬送路に近接配置された回転刃と、を備え、手羽付き胸肉を該2本の狭隘搬送路を搬送しながら手羽を該ガイド領域に導入し、該切断刃で手羽中関節を切断すると共に、該回転刃で手羽元を胸肉から切断するように構成したことにより、前記本発明方法と同様の作用効果を得ることができる。
前記手羽分離工程の前工程に当たる食鳥屠体上半身の脱骨処理工程及びこの工程を実施するための装置は、特許文献2に開示されている。
この脱骨装置は、該円盤012の周辺部位に沿って45度間隔でラジアル方向の外方向に向け正対配設した8個のコーン013が立設され、中抜き腿肉を切り離した後の食鳥屠体上半身(以下「ワーク」という)を該コーンに載置して固定し、該コーンを45度ずつの歩進運動をさせながら各処理ステーションで脱骨処理を行なう。
ステーション3STには、所定位置に固定したワークの背側に筋入れをする背筋カット部022aと、肩上部の表皮に切り込みを入れる肩カット部022bとを設け、ステーション4STには、図8に示すように、肩関節1Cと上腕骨頭1Ddの間を切断する肩筋入れ部023を設け、ステーション5STには、肩筋入れにより肩関節より分離した手羽1B付き胸肉1Aを剥がす胸肉剥がし部024を設けている。
ワークを前記タクト送りにより断続歩進走行させ、停止時に前記各ステーションで前記各工程の処理と脱骨をし、最終ステーション8STでガラを排出する。
チャック24bで把持された手羽付き胸肉1は、矢印a方向から、直線状導入路42aに挿入される。このとき手羽付き胸肉1は、図3に示すように、左右ガイドフレーム41の直線状導入路42aに左右の肩関節1Cが挟まれた状態となる。
手羽付き胸肉1の肩関節1Cが直線状導入路42aに挿入された時、押し込みアーム43が手羽付き胸肉1を直線状導入口42aの奥側に押し込み、円弧状導入口42bとの境界にある段差部49に係止させる。
なお、駆動モータ50は、図9に示す脱骨処理装置の回転円盤012の駆動も兼ねている。回転アーム45による手羽付き胸肉1の送り速度は、図9に示す脱骨処理装置の食鳥屠体の送り速度と同期されるように構成されている。
また、丸棒63の下方に、円形断面を有する一対のガイドバー65が水平方向に配置されている。図5に示すように、ガイドバー65は搬送方向上流側から下流側に向かってガイドフレーム41に徐々に接近する方向に斜めに配置されている。
このとき押し込み板62は、搬送に向かって斜め上方に傾いているので、手羽1Bに対して搬送方向下流側に対して斜め下方に向いた力が作用する。このため手羽中1Bをガイド溝64e内に保持する力が作用し、手羽中関節部1Fの切断を確実に行なうことができる。
図2及び図6において、手羽先分離工程では、2本の平板6及び7間に狭隘搬送路42cが形成され、こうして形成された2本の狭隘搬送路42c、42cに手羽元付き胸肉1の両肩関節1Cを挟持させる。この2本の狭隘搬送路42c、42cは、2本の狭隘搬送路42cの下流側に連続して形成される。
平板6,7のすぐ内側に配置された螺旋条移動軸5が矢印i方向に回転することにより、手羽付き胸肉1は、その肩関節1Cが螺旋条4間に形成される螺旋溝3に挟まれた状態で搬送方向eに搬送される。螺旋条移動軸5がi方向に回転するので、肩関節1C付近の肉は胸肉1A側に引き込まれ、胸肉の歩留まりが良くなる。
なお送り羽根車8の駆動モータ82は、前処理工程のタクト送り駆動モータ50と同期されており、送り羽根8cによる手羽元付き胸肉の送り間隔と前処理工程のタクト送り間隔とが同一となるように構成されているので、前処理工程から手羽元分離工程までを連続した処理ラインで行なうことができる。
手羽中関節部の分離工程においては、手羽付き胸肉1の手羽1Bが、狭隘搬送路42Bの両側に設けられたガイド溝64eに導入されて位置出しが行なわれ、さらにガイドバー65で胸肉羽先1Bbを搬送路側に折り曲げ、手羽中関節1Fをガイド溝64eを構成する内側辺に押し付けた状態で刃先部nに導入するので、正確に手羽中関節1Fを切断することができる。
なお、本実施形態では、ワーク固定部021で図1に示す切り込みhを入れ、カッタ51で手羽付き胸肉1を胸肉1Aの中央で左右に分断しているが、このように手羽付き胸肉1を2分割してもよく、また、2分割しなくともよく、また、更には一部のみ切込みを入れてもよい。
2 回転刃
1B 手羽
1C 肩関節
1F 手羽中関節
5 螺旋条移動軸
6,7 平板
8 送り羽根車
41 ガイドフレーム
42a 直線状導入路(狭隘搬送路)
42b 円弧状導入路(同上)
42c 狭隘搬送路
43、66,67 押し込みアーム(押し棒)
45 回転アーム(押し棒)
46 回転軸(水平軸)
50 前処理工程のタクト送り駆動モータ
62 押し込み板
63 丸棒
64 平板状カッタ
64c、64d 刃
64e ガイド溝(ガイド領域)
65 ガイドバー(ガイド部材)
82 送り羽根車駆動モータ
e 搬送方向
m 位置出し部
n 刃部
Claims (11)
- 前工程で胸肉側の骨が除去され、肩関節を介して手羽が付着している手羽付き胸肉の手羽分離方法において、
平行に形成された2本の狭隘搬送路に手羽付き胸肉の左右手羽の肩関節を挟持させると共に、送り装置により該手羽付き胸肉を該狭隘搬送路に沿って搬送し、
該2本の狭隘搬送路の外側に形成され搬送方向上流側から搬送方向下流側に向かって徐々に狭幅となる先窄まりのガイド領域に手羽を導入して手羽の位置出しを行ないつつ、該ガイド領域の少なくとも終端に設けられた切断刃により手羽中関節を切断し、
その後手羽元付き胸肉を搬送方向下流側で該狭隘搬送路に近接配置された回転刃で切断するようにしたことを特徴とすることを特徴とする手羽付き胸肉の手羽分離方法。 - 前記ガイド領域内で手羽先を該狭隘搬送路側に折り曲げることによって、手羽中関節を該ガイド領域の内側に押し当て、該ガイド領域の内側に設けられた切断刃で手羽中関節を切断することを特徴とする請求項1に記載の手羽付き胸肉の手羽分離方法。
- 前記送り装置の送り動作によって手羽を搬送方向に押し込むと同時に、手羽中関節を前記切断刃に押し当てるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の手羽付き胸肉の手羽分離方法。
- 前記前工程が、複数のステーションで各脱骨処理を行い、後段のステーションへワークをタクト送りして脱骨処理を行なうものであり、
該タクト送り動作と前記送り装置による送り動作とを同期させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の手羽付き胸肉の手羽分離方法。 - 前記送り装置による送り動作が、前記回転刃の直上流側に設けられた回転羽根による手羽付き胸肉の送り動作を含むことを特徴とする請求項4記載の手羽付き胸肉の手羽分離方法。
- 前工程で胸肉側の骨が除去され、肩関節を介して手羽が付着している手羽付き胸肉の分離装置において、
互いに平行に形成され手羽付き胸肉の左右手羽の肩関節を挟持して送り装置により該手羽付き胸肉を搬送する2本の狭隘搬送路と、
該2本の狭隘搬送路の外側に搬送方向上流側から搬送方向下流側に向かって徐々に狭幅となる先窄まり領域を形成した手羽導入用のガイド領域、及び該ガイド領域の少なくとも終端に設けられた切断刃とからなる平板状カッタと、
該平板状カッタの後流側に該2本の狭隘搬送路に近接配置された回転刃と、を備え、
手羽付き胸肉を該2本の狭隘搬送路を搬送しながら手羽を該ガイド領域に導入し、該切断刃で手羽中関節を切断すると共に、該回転刃で手羽元を胸肉から切断するように構成したことを特徴とする手羽付き胸肉の手羽分離装置。 - 前記ガイド領域の下方に手羽先を前記狭隘搬送路側に折り曲げるガイド部材を設けると共に、前記ガイド領域の内側に切断刃を設け、
該ガイド領域内で手羽先を該ガイド部材により該狭隘搬送路側に折り曲げ、手羽中関節を該切断刃に押し付けて切断するように構成したことを特徴とする請求項6に記載の手羽付き胸肉の手羽分離装置。 - 前記送り装置が、前記ガイド領域上方の近接位置を手羽付き胸肉の搬送方向に移動可能に設けられ、該搬送方向に対して斜め上向きに配置された押し込み板で構成され、
該押し込み板により手羽を該搬送方向に対し斜め下向きに押し込むことによって、手羽中関節を前記切断刃に押し当てるようにしたことを特徴とする請求項6又は7に記載の手羽付き胸肉の手羽分離装置。 - 前記前工程を行なう装置が、複数に脱骨処理部をロータリ状に配設したステーション群と、該ステーション群の間をワークをタクト送りするタクト送り装置とからなり、
前記狭隘搬送路に設けられた手羽付き胸肉の送り装置と、前記回転刃の直上流側に設けられた手羽付き胸肉の送り羽根車とを備え、
前記タクト送り装置、前記送り装置及び前記送り羽根車の動作を同期させたことを特徴とする請求項6記載の手羽付き胸肉の手羽分離装置。 - 前記送り装置が、前記狭隘搬送路を横切る方向に配置された水平軸を中心に該搬送方向に回転する押し棒で構成され、前記水平軸は前記タクト送り装置と伝動装置を介して回転駆動されるように構成され、
前記送り羽根車が、前記搬送路を横切る方向に配置された水平軸に接続された回転体と、該回転体から突設された複数の羽根と、該回転体を回転駆動する駆動モータとからなり、
前記タクト送り装置のタクト送り動作と、該押し棒の送り動作と、該送り羽根車による送り動作とを同期させたことを特徴とする請求項9記載の手羽付き胸肉の手羽分離装置。 - 前記回転刃の近傍に配置された前記送り装置が、前記2本の狭隘搬送路に沿って夫々延設された2本の螺旋条移動軸であることを特徴とする請求項6記載の手羽付き胸肉の手羽分離装置。
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